川崎区・幸区版【4月18日(金)号】
祈りをささげる参列者

川崎大空襲80年 平和への思い新たに 市民団体、神職が慰霊祭

 1945年4月15日の「川崎大空襲」から80年を迎えた中、幸区の市民団体や川崎区の神職有志による慰霊祭が営まれ、犠牲となった人を追悼し、平和への思いを新たにした。

 川崎大空襲はB-29爆撃機200機が焼夷弾1万2748発、高性能爆弾72発、破砕性爆弾98発を投下し、罹災者は10万人を超えたとされる。

 幸区都町の延命寺では4月13日、さいわい歴史の会が主催する「川崎大空襲被災者慰霊の会」が行われた。集いは2005年から行われ、今回で20回を数えた。この日は約10人が参列し、参列者は慰霊碑と墓へ線香などを手向けた。

 中原区木月で空襲にあった吉田恵美子さん(86)が空襲体験談を披露。吉田さんは「当時は幼かったが、死を覚悟するほど怖い思いをした。今もウクライナやカザで戦争が起きている。一番は子どもがかわいそう。愚かな指導者は早く過ちに気づいて、戦争をやめてほしい」と涙ながらに訴えた。

 戦後80年を迎え、戦争を経験した人の数は減少。さいわい歴史の会の並木章会長は「若い人に戦争の悲惨さや教訓を伝えていきたい。戦争は二度と起こしてほしくない」と語る。

慰霊塔前で祝詞 

 夢見ヶ崎動物公園にある川崎市戦没者慰霊塔では4月15日に神職による慰霊祭が営まれた。中村博行若宮八幡宮宮司、中村博基大師稲荷神社宮司ら7人の神職が慰霊塔の前で祝詞をあげ玉串を捧げたほか、平和を願う浦安の舞を披露した。

 呼びかけを行った中村紀美子水神社宮司によると、川崎空襲が東京空襲や横浜空襲等に比べて知られていないことを憂慮し続けていた。記憶の風化を防ぐためにも同空襲から80年の節目を迎えたのを機に実施を決めたという。

 参列した小林一さんは「こんなご時世だからこそ戦争が起こらないようにすれば」と思いを新たにした。

報告書を手にする堀田会長

川崎市看護協会 サマリーの記載情報共有 交流会報告書が完成

 川崎市看護協会(堀田彰恵会長)はこのほど、看護連携推進委員会の4年間の活動内容をまとめた報告書を作成し、市内の関係機関に配布を始めた。同報告書には、療養者の病歴や治療・看護等の記録をまとめた看護サマリーに記載してほしい内容などが集約されている。同委員会では「今後の継続看護につなげてほしい」と話している。

 全国で唯一、市単独で法人格を持つ同協会。同協会看護連携推進員会では、より安全で安心な看護ケアの提供を目指して、地域の病院、訪問看護ステーション等の看護職同士の連携を目的に、年に一度交流会を開催している。コロナの流行期には、医療現場で対面ができず、コミュニケーション不足による情報共有が課題となる中、看護サマリーの重要性に着目。同交流会で2020度年から看護サマリーの在り方について、意見交換を行ってきた。

 当初は、看護サマリーのひな型を「川崎モデル」として作成することを検討していたが、各病院や施設で使用するシステムが異なることから、統一様式は難しいと断念。ただ病院、訪問看護ステーションのそれぞれの立場で必要な情報が異なることがわかったため、各施設のサマリーの備考欄に、記載してほしい情報をまとめた。例えば、訪問看護ステーションから病院へは、生活の自立度や、患者本人を理解するための趣味や特技、後見人の有無など。病院から訪問看護ステーションへは、家族の情報、代理意思決定者、一部介助が必要かなどの情報が記載されている。堀田会長は「看護サマリーは、読む人が確実にわかることが重要。すべては患者さんのため。看護職同士がお互いの状況を知り、情報の受け手の側に立って記載することが大事」と話す。

 同報告書は、市内の病院、訪問看護ステーション、地域包括支援センター、区役所、訪問診療所などに配布。また同協会ウェブサイトにもアップされている。堀田会長は「いい意見交換会だった。参加者が気づきを持ち帰ってくれたと思う。報告書は委員会メンバーの熱い思いも詰まっている。看護職の双方理解にもつながり、みんなの気持ちが市内に広がっていくことを期待したい」と思いを語った。

幸区長に就任した 山口 美穗さん 麻生区在住 57歳

人への興味、区政に

 ○…幸区の印象を「歴史と最先端技術が融合したまち」と語る。かたや夢見ヶ崎には古墳の遺跡があり、すぐ隣にはKBIC(かわさき新産業創造センター)がある。「バランスが取れているからか、まちも人もゆったりと落ち着いているように見える」。区長の目は、早くもまちの様子を捉えているようだ。

 ○…福岡県福岡市出身。大学進学を機に上京し、心理学を専攻。人間の行動パターンなどを学んだ。当時住んでいたのが中原区で、元住吉の商店街の雰囲気が良かったこともあり、川崎市に入庁。総務企画局調整課(旧市民局広聴相談課)では、市民から届く市長宛ての手紙を管理する「市長への手紙」を担当。信号機を付けてほしいなど、生活に身近な悩みが多く、市政に反映できるものは反映してきた。「顔は見えなくとも、市民と直接やり取りができ、お礼の手紙をもらうのが本当に嬉しかった」と当時を振り返る。

 ○…30代の頃、同僚に誘われてマラソンを始め、これまでにフルマラソンを10回以上走破。ホノルルを皮切りに、名古屋、大阪、神戸などあらゆる大会に出場した。「一回も棄権したことがないので、体力には自信がある」とにんまり。最近の趣味はウォーキングで、夫と2人電車に揺られ、降りた駅から知らないまちを歩く。見たことのない街並みを横目に、そこに暮らす人々を想像する。

 ○…幸区は地域愛にあふれたまちと聞いたという。「長く住んでいる区民はもちろん、新しくやってきた区民の方々にも、愛着を持ってもらえるようなまちづくりを進めたい」。そのためには、企業との連携も必要と意気込む。より一層の発展を目指して、新旧が融合する、幸区らしい区政の青写真を描く。

「一日も早く安定した生活を願う」と尾木さん

ミャンマー地震 故郷思い、支援を思案 母国料理店オーナー語る

 ミャンマー中部で3月28日、マグニチュード7・7の大地震が発生し3週間。多くの死傷者が報告されており、建物も数多く倒壊するなど、いまだ被害の全貌はわかっていない。ミャンマーの被災状況に胸を痛め、人一倍心配しているのが、中原区内でアジア創作料理店「ラシオ」(新丸子東)のオーナー・尾木勇司さん(55)だ。

 尾木さんは、ミャンマーのシャン州出身。今回の地震の震源地に近いマンダレー市の隣町で育ち、30年前に留学生として来日。その後、日本にほれ込み日本国籍を取得。10年程前に母国の味を日本に伝えようと同料理店を開いた。

 今回の地震は、現地時間で午後0時50分、日本時間で3時20分ごろに発生。最初の一報をインターネットで知った。すぐに母国の家族に電話したがつながらない。夜になって連絡がつくと、家の天井がはがれ、ガラスが割れ、壁にひびが入ったという。連絡が取れた友人の家は全壊した。「まだ安否が分からない友人もいる。マンダレー市などの都市部の被災状況は報道されているが、小さな村の状況が分かっていない」と案じる。

 ミャンマーは、もともと地震が少ないうえに、レンガ造りの家が多く、耐震構造の家も少ないという。4月8日時点では電気、水道などライフラインが止まっており、心配の種は尽きない。「何かできることはないか考えているところ」と思案する。コロナ禍には、友人とお金を出し合い、酸素ボンベや手袋など、知人の所へ直接寄贈した。今もミャンマーは内戦が続き、情勢は不安定なまま。「現地で何が必要かわからないし、自分に出来ることも限られている。もう少しして状況がある程度わかった時に、直接なのか、日本の支援団体を通してなのか、何か支援活動をしたい」と思いを語る。

川崎駅東口をパレード

川崎署 「藤田くん」、一日署長に 交通安全を呼び掛け

 春の全国交通安全運動に合わせ川崎警察署(松尾博之署長)は、4月10日、FMヨコハマの街角リポーターとして活動する藤田優一さんに一日警察署長を委嘱。川崎駅東口の道路や銀柳街をパレードしながら交通安全運動を行った。

 当日は、関係団体からおよそ100人と安全運転管理者会事業所から選ばれた「一日警察官」2人も制服で参加。藤田さんは「はぁ〜いフジタでェ〜す!」とラジオでお馴染みの自己紹介をしながら交通事故の多さを提起。「交通マナーとルールの見直しましょう」と呼び掛けた。

 警察関係者は「川崎市は自転車事故がとても多いので、これをきっかけにヘルメットの着用などマナーの見直しをして欲しい」と語った。

被害数が増える詐欺にも

 トークショーでは、近年増加する投資詐欺に関しても啓発。最近は電話番号の末尾4桁に『0110』と警察施設の番号が表示され、警察官をかたる詐欺の手口も増えており、藤田さんは「電話があったら、所属、担当部署、氏名、内線番号などを確認後、警察に問い合わせてください」と訴えた。

認定証を手にする小林選手(右)©KAWASAKI FRONTALE

川崎F 小林選手、ギネス世界記録 J1途中出場得点数で

 サッカーJ1・川崎フロンターレの小林悠選手が持つJ1リーグ戦での途中出場選手最多得点「29」が4月13日、ギネス世界記録に認定された。

 小林選手は昨年10月18日のガンバ大阪戦で途中出場から通算28ゴールを決め、歴代最多を更新。11月22日に行われた浦和レッズ戦で29得点にまで伸ばした。

 公式認定証の授与式は麻生区のクラブハウスで行われた。認定を受け、小林選手はクラブ広報を通じて「自分でも途中出場でたくさんゴールを決めたと思っていた。このような形でギネス世界記録に認定していただき素直にうれしく思う」とコメントを出した。

図鑑を手にする書店販売員=北野書店

人体の驚き、数字で 北野書店が図鑑出版

 「骨の数は約200」「一生の呼吸数は6〜7億回」「血管の長さは地球2周以上」など、人体にまつわるものを数字で表した『からだのびっくり!数の図鑑』が北野書店から出版された。

 体の働きのすごさや驚きを感じ、科学を身近に感じてもらうのが目的。2023年に出版した『地球のびっくり!数の図鑑』の続編で川崎市名誉市民で東京理科大学栄誉教授の藤嶋昭さんが監修する。

 A5判、95ページで骨と筋肉、消化器、呼吸器、循環器など全7章で構成。各項目には、体にまつわる数字とともに、その働きを解説し、イラストがあしらわれている。北野嘉信社長は「子どもから読める一冊。人体のすごさを感じてもらえれば」と語る。1800円税別。北野書店などで販売している。

記念写真に納まる参加者=提供

みんなで散歩、地域交流 多摩川沿い、約100人が参加

 川崎区の中央地区青少年指導員会は3月23日に、「ふれあいファミリーウォーク」を開催した。区民同士の交流の機会として行われ、当日は子ども30人を含む、約100人が参加した。

 当日は、稲毛公園をスタートし、六郷橋を渡り、折り返し地点の多摩川大橋まで歩いた。途中、多摩川緑地鉄橋間広場で昼食を食べたり、大縄跳びやフリスビー、バドミントンなどのレクリエーションを参加者全員で楽しんだ。

 主催関係者は「子どもたちも楽しんでくれたので、開催して良かった」と話した。

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昨年のオルガンラジオ体操の模様 ©Y.Masuda/MUZA

ミューザ川崎 こどもの日、無料開放 コンサートや舞台裏見学

 ミューザ川崎シンフォニーホールは5月5日(月・祝)に「こどもの日 オープンハウス」を開催する。

 普段コンサートに足を運ぶ機会の少ない人にもミューザに親しんでもらおうと今回で10回目。一般開放していないステージに上がれたり、楽屋、音響室などの舞台裏見学ができる。

 ミニコンサートや恒例のオルガンラジオ体操を予定。燕尾服を着て、指揮台での写真撮影や、ペットボトルのキャップを使った即席のカスタネット作りなど、子ども向けのイベントが多数用意され、家族で楽しむことができる。

 午前10時から午後3時40分まで。入場無料で0歳から参加できる。

 担当者は「年に一度のこの機会に、素晴らしいホールがあることを知ってほしい」と参加を呼びかけている。詳細はウェブから。https://www.kawasaki-sym-hall.jp/wakuwakumuza/event/festa2025/

記念写真に納まる同クラブ関係者ら

奉仕続けて60年 川崎田島LCが記念式典

 川崎田島ライオンズクラブが3月9日、結成60周年を祝う記念式典を崎陽軒本店(横浜市西区)で開催した。

 式典には福田紀彦市長をはじめ、多くの来賓が出席。総勢104人の前で、祝いの言葉を述べた。松実隆之会長は「壮年から青年まで、年齢層のバランスがよくかみ合っているのが当クラブの特徴。日頃の奉仕活動を支えてくれている関係者や協力者に感謝したい」と心境を語った。

 乾杯後は、同所名物「ジャンボ焼売」の入刀や中国伝統芸能の変面のパフォーマンス、抽選会などが行われ、会場は大いに盛り上がりを見せた。

イベントのチラシ

ビジネスマナーを学ぶ 川崎南法人会が講座

 公益社団法人川崎南法人会が5月21日(水)に「ビジネススキル基礎講座」をカルッツかわさき(川崎区富士見)で開催。

 ビジネスマナーの基本をテーマにあいさつや電話や来客応対の基本、組織内でのコミュケーションなどを学ぶ。

 講師は、社長秘書を務めた経験を活かし、人財教育コンサルタントなどを行っている(株)SUGIコーポレイションの杉本直鴻さんが登壇する。

 午後1時から4時まで、受講料無料、先着30人で事前予約制。詳細は同法人会【電話】044・276・8731。

 主催担当者は「自己流ではない正しいビジネスマナーの実践に役立ちます」と参加を呼びかけている。申し込みはウェブから。https://km-hojinkai.or.jp/#250521

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白熱した徒競走=提供

恐竜姿で、運動会 富士見公園、100人参加

 NPO法人カワサキミュージックキャストは4月12日、富士見公園(川崎区富士見)で「ティラノサウルス大運動会」を開催した。

 市制100周年を記念して行われた「全国都市緑化かわさきフェア」の一環イベントで、抽選で選ばれた子どもから大人の100人が参加。

 2回に分けて開催された当日。参加者は色とりどりのティラノサウルススーツを着用して、綱引きや玉転がし、玉入れなどの競技に汗を流した。

 幼獣(小学生以下)、成獣(中学生以上)で割り振りされた徒競走では、白熱の戦いを見せ、この日、一番の盛り上がりを見せていた。

 参加者からは「話題になっていたイベントに参加できて楽しかった。また参加したい」と喜びの声が聞かれた。

 主催関係者は「普通に運動会も楽しいですが、恐竜に変身する事により羞恥心を捨てられて全力で楽しんでいる姿が微笑ましかった」と話した。

千葉修平氏

参院選 維新が千葉氏擁立へ 52歳、喫煙対策など訴える

 日本維新の会は夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に参議院議員秘書の千葉修平氏(52)を擁立することを決めた。

 千葉氏は八王子市議を1期務め、2003年から松沢成文知事(当時)の秘書となり、松沢氏が参議院議員に転身後も秘書を務める。本紙の取材に「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

演説する西村県議

性犯罪根絶に決意 西村県議、街頭演説で

 川崎区選出の西村恭仁子県議(公明)はこのほど、川崎駅東口で県政報告を行った。性犯罪被害者支援では、かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップセンター「かならいん」における証拠採取の拡充を議会で求めていたところ、けいゆう病院(横浜市)が2カ所目の実施病院となったと成果を報告。引き続き性犯罪根絶に向けて取り組む決意を示した。

 災害時の孤立化対策では、県内の市町村の中で孤立化される地域の調査が今年度から始まると述べた。都市部においても孤立化はありうるとし、引き続き対策強化に向け力を尽くすとした。

演説する浜田氏

高齢女性、就労支援強化を 浜田昌利市議が訴え

 川崎区選出の浜田昌利市議(公明)は3月12日、川崎駅東口で市政報告を行った。

 浜田氏は本市における高齢者の仕事を持っている人の割合について、男性が37・1%に対し女性が20・2%と、約17%の差があると指摘。2026年度には約25万の人材が不足すると推計される介護分野で女性が活躍していることに触れ、シニア世代女性の就労支援強化を市議会で求めたことを報告した。

 そして「世の中で一番活気がある、いわゆる『おばちゃんパワー』を生かす」社会づくりに向けて力を尽くしていく覚悟を示した。

「アニコムねこちゃんとの出会いルーム」に

アニマモール 譲渡猫室の愛称決定 ネーミングライツで4社目

 川崎市動物愛護センター(アニマモールかわさき、中原区上平間)は4月1日、同センター譲渡猫室のネーミングライツパートナーが決定したことを発表した。パートナーは、ペット保険会社・アニコム損害保険(株)(東京都新宿区)で、譲渡猫室の愛称は「アニコムねこちゃんとの出会いルーム」に決まった。

 同センターは、高津区蟹ヶ谷から現在の場所へ移転。2018年4月から、センター内にある8部屋で、施設の魅力向上、私有財産の有効活用を目的にネーミングライツ事業を導入。これまでに3部屋でパートナーが決まっていた。

 今回のアニコム損害保険(株)で4社目。契約期間は3年間。現在、すでに決まっていた会社との更新、契約が進んでおり、残り4部屋で継続してネーミングライツパートナーを募集している。同センターの担当者は「ボランティアや企業と連携して様々な取り組みを行っている。動物に興味があれば、ぜひ問い合わせを」と話している。

75人の政令市市議が出席した総会

立民政令市議政策協議会 野田代表に要望書 政令市課題、国政に

 全国の政令指定都市の立憲民主党に所属する市議131人でつくる「政令指定都市政策協議会」の第2回総会が4月10日、東京都内で開かれた。75人が出席し、活動方針やアピール文などを採択し、野田佳彦代表に要望書を手渡した。同協議会は、政令市が抱える共通課題の情報を共有し、都市間や会員同士の連携強化を図るため、昨年8月に発足した。

 アピール文には、政令指定都市が抱える課題が党としての国政課題となるよう要請・要望活動を展開することや、地方財政自立のための改革推進に向け、地方自治体の先頭に立ち、実現に向け強力に推進していくこと等が盛り込まれた。また、今年の党大会で同協議会を党本部直轄組織にすることを活動方針に掲げ、要望書にも記載された。

 織田勝久(川崎市議)会長は「今年度は活動の真価が問われる。一致結束して頑張りたい」と抱負を述べた。

2025年度・持続化補助金 診断士会 セミナー開催

 2025年度、1回目の小規模事業者持続化補助金の情報(暫定)公開にあわせ、川崎中小企業診断士会では小規模事業者や個人事業主らを対象に4月25日(金)、溝の口にある川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」でセミナーを開催する。

 時間は午後3時から。質疑応答も入れ約2時間程度の予定。要予約、参加費は無料(協力・タウンニュース)。

 セミナーでは決算書や事業計画書など、申請に関する書類の説明、採択へ向けたポイントなどを解説するほか、専門家による相談会も行う。

 診断士会では「近年、書類不備に対する審査は厳格となり、形式要件を満たすことは最低条件だが、採択の決め手となるのは事業計画の内容そのもの」と話し「興味はあるが、不安もある事業者はこの機会に、補助金に対する疑問を解消してほしい」としている。

 希望者は4月24日(木)18時までにタウンニュース営業推進部【電話】045・913・4141まで申し込み。

「基地返還を求めるビラを積んだトラックをよく見た」と渡辺さん

元教員の渡辺さんに聞く 史実に迫った市民の力 登戸研究所資料館15年

 今年で15周年を迎えた明治大学平和教育登戸研究所資料館(多摩区)は、太平洋戦争における日本の加害の史実を伝える貴重な施設だ。1980年代にこの史実を掘り起こし、歴史に刻む役割を果たしたのは、高校生を含む川崎市民だった。なぜ、市民が重要な歴史に迫ることが出来たのか。法政二高(中原区)の元教員で、資料館の展示専門委員の渡辺賢二さん(81)の証言を、2回に分けてお伝えする。

平和教育学級

 登戸研究所は戦時中、旧日本陸軍が「秘密戦」を展開するために化学兵器や偽札などを極秘で研究・開発していた施設だった。1937年に現在の明治大学生田キャンパスがあるエリアに都内から移転され、敷地一帯に工場や研究棟が並んでいたという。

 研究所では軍関係者のほか、近隣の川崎市民を働き手として召集し、仕事の内容や所内で見聞きしたことは「軍事機密」とされた。さらに終戦と共に研究設備は破壊されて記録も焼却されたため、戦後長らく研究所の詳細は謎のままだった。

 この史実を掘り起こしたのが、中原区民を中心とする「平和教育学級」のメンバーだ。「平和教育学級」は川崎市教育委員会が85年度から主催した市民講座だった。7区の市民館を拠点に多くの歴史講座が開かれた。中原区のチームを率いたのが、法政二高の教員だった渡辺さんだった。

 43年に秋田県で生まれた渡辺さんに戦争の記憶はなかったが、新任教員のころ、先輩に「これを考えてみて」と資料を渡された。その一枚に航空兵らしき青年と零戦が描かれ、大きな字で「我らみな 大君に すべてを捧げん」とあった。当時の小学6年生が、45年3月の東京大空襲直前に書いたものだった。

 渡辺さんは「子どもが『天皇に命を捧げる』ことを当然と思った時代を深く知り、教員として考え続けなくては。そう決意するきっかけだった」。そして歴史教育に取り組み始めたという。

基地返還運動

 川崎市の「平和教育学級」にも、大きな時代背景があった。

 戦後、現在の中原区にあった「東京航空計器」が米軍に接収され、米軍の出版センターが開設された。だが67年、センター近くの道路で基地関係者が交通事故を起こし、川崎の小学生が犠牲になる事件が発生。市民は子どもたちのために歩道橋の設置を強く求め、これが「基地返還運動」となり、75年に全面返還された。出版センターの跡地にふたつの公園を統合して整備したものが、現在の中原平和公園だ。

 交通事故が起きた翌年に法政二高に着任した渡辺さんは、当時の光景をよく覚えているという。「歩道橋をかけられないのは土地を接収した米軍のせいだと市民が声を上げ、国をも動かすうねりとなった。その機運の中で市として平和宣言を出し、平和教育学級へつながった。高校生たちも、時代の空気を感じて育ちました」

 川崎市は82年に「核兵器廃絶平和都市宣言」を打ち出した。渡辺さん率いる「平和教育学級」のチームが登戸研究所の史実を発掘したのは、その6年後のことだった。(次回に続く)
ラグビー教室を楽しむ子どもたち

GO!GO!!フロンターレ

スポーツに触れる連休を過ごそう

 富士通スタジアム川崎(川崎区富士見)は5月6日(火・振休)、「富士通スタジアム川崎スポーツフェスタ2025 supported by トーメンデバイス」を開催する。午前10時〜午後4時。雨天・荒天中止。

 子どもから大人まで、さまざまなスポーツ教室や体験会が楽しめる同イベント。今年は過去最大の23ものスポーツ教室が開設される。家族みんなでスポーツに親しむ良い機会となるはずだ。

 事前申し込みが必要なスポーツ教室は、ラクロス、アメフト、体操、ラグビー、競歩、親子ヨガ、親子障害物レース、座タップダンス、サッカーなど。参加料は無料から300円まで。

 当日参加型のスポーツ教室は、ふうせんバレー、ペガーボール、子ども体幹すごろく、スポーツ適正診断など。すべて参加無料。

 そのほか、ふわふわ大型遊具、オリジナルラベル缶作成、川崎フロンターレグッズ出張販売など、スポーツ以外に楽しめる企画も。

 申し込みは同所公式ウェブサイト内の同イベントページから。5月2日(金)午後6時締切。雨天時は当日午前8時頃に同所公式Ⅹで開催可否を発信する。

画像は川崎フロンターレ