鎌倉版【4月18日(金)号】
高橋洋平教育長(左)と学校について話す保護者や生徒

鎌倉市 学びの多様化学校 開校 不登校の生徒受け入れ

 鎌倉市由比ガ浜に、不登校を経験した生徒を受け入れる学びの多様化学校、「鎌倉市立由比ガ浜中学校」(文部科学省指定の不登校特例校)が開校し、4月12日にセレモニーと内覧会が行われた。同市立御成中学校(笹目町)の分校という位置づけで、「分校型」の学びの多様化学校としては県内初となる。

 不登校が全国的に社会問題になっているが、鎌倉市の小中学生の不登校児童生徒数も2013年度に104人だったのに対し、2022年度は359人と増加傾向にある。市は、校内フリースペースを設けたり、森や寺、海など鎌倉の地域特性を生かし、一人一人が個性や特性に応じて自分らしく学んでいく方法を見つけることを目的とした企画「かまくらULTLAプログラム」を実施するなど、支援を続けてきた。その中で、不登校の子どもたちが、自分らしさを発揮しながら学ぶことができる環境を整備する必要があるとし、同特例校の開校準備を2年前から進めてきた。

 昨夏実施した説明会には市内外から70組を超える親子が参加。面談などを経て、定員30人程度に対し1年生10人、2年生7人、3年生14人の計31人が入学した。

 セレモニーには松尾崇市長など関係者50人以上が出席。生徒代表としてあいさつに立った3年生女子は、「教室に入ることができ、授業を受けられることが本当にうれしい。クラスメートと話せることも楽しい」と笑顔で話した。また、保護者は「沈黙の数年間が親子で続いていた。学校に通えることで未来が広がるかもしれない」と涙を浮かべた。

 分校長を務める岩田明さん(=人物風土記で紹介)は、「誰もが希望をもって安心して学べる学校を目指したい。生徒たちのありのままを受け入れ、寄り添っていければ」とコメントした。

収集の対象になったリチウムイオン電池やモバイルバッテリーなど

鎌倉市 充電式電池の収集開始 危険・有害ごみ対象に

 鎌倉市が4月1日から、リチウムイオン電池などの小型充電式電池の収集を開始した。危険・有害ごみとして月1回、クリーンステーションで収集する。

 新たに対象になったのは、リチウムイオン電池やニカド電池、モバイルバッテリー、ハンディファン(小型携帯扇風機)、加熱式たばこ本体、スマートフォンなど13品目。小型充電式電池は圧力等によって発火の恐れがあり、これまで市では収集や資源化ができず、不要なものは各自で販売店などの回収ボックスや、専門業者を利用する必要があった。

 業務を委託している事業者が資源化に対応できるようになったことから市では、市民の利便性向上や安全な収集のため収集対象に加えた。

 排出方法は、電池が切れるまで使用し、端子部分(マイナス極とプラス極)にセロハンテープなどを貼って絶縁したうえで、透明または半透明の袋にまとめて危険・有害ごみの日に地域のクリーンステーションに出す。製品内の電池は外すのが原則だが、取り外せないいものはそのまま出すことができる。

 なお、対象の電池であっても膨張しているものは対象外。自動車用バッテリーなど大型のものも回収できないため、これらの処分は販売店や専門業者に依頼する。

過去に発火事故も

 利便性の高い小型充電式電池は、近年急速に普及が進む一方、正しく廃棄されないことで発火事故も多くなっている。

 鎌倉市でも、2021年に包装容器プラスチックのごみにリチウムイオン電池が混入し、再生処理事業者の施設で発火する事故があった。また、今年も4月上旬には収集中のパッカー車の荷台から煙が発生し、消防職員による確認でリチウムイオン電池の混入が見つかったという。

 市では「ごみを圧縮しながら運ぶパッカー車は特に発火のリスクが高い」とし、「収集車が火災で使用できなくなれば、市民サービスの低下にもつながります。分別をしっかりと行って、ごみを出していただけたら」と話す。

不登校特例校の鎌倉市立由比ガ浜中学校の分校長に就任した 岩田 明さん 今泉台在住 46歳

学びへの探求心を大切に

 ○…神奈川県内では公立初となる分校型の学びの多様化学校(不登校特例校)、鎌倉市立由比ガ浜中学校が4月に開校。分校長に任命され、生徒31人と歩み出した。職員室改めスタッフルームは、生徒と顔を合わせやすいオープンな作り。教諭のことは親しみやすいようにスタッフと呼ぶ。「分校長はリーダー。呼び名はぶんちゃんでも何でもいいけどね」

 ○…建長寺境内の家で生まれ育った。父は彫刻家で、自身も絵に音楽にと芸術に触れ、アーティストになることを夢見た。今でもシュールレアリスムの作品を描いている。教育畑へ進んだ転機は、横国大付属鎌倉中の頃。同校の合唱団員として共演した米国の少年と何年も文通を重ね、英語の面白さに目覚めた。湘南高校入学後、教育への危機感や疑問を感じ、探求すべく横国大教育人間科学部へ進学した。

 ○…小中学校での教育実習で子どもたちのかわいらしさに触れ、市立中の英語教諭として教鞭をとる中で「人を育てる」大変さや責任を知った。個性も家庭環境も一人一人違う。「だからこそ、学校生活が社会に出た時にいい経験になるはず」。市教育センターの相談指導担当になったのは4年前。数多くの生の声を聞いて来た。民間と連携した不登校支援の企画立ち上げにも尽力。「子どもたちの表情がだんだんと変わっていった」。手応えも確かだ。

 ○…昨夏の説明会には県外からの参加者を含む70組以上の親子が参加。今春、他市から転居してきた生徒もおり「需要と期待の高さを痛感した」と気を引き締める。校内には、リラックスできる空間やグッズを備え、個々のペースや興味を大切に学習していく。「自分らしく学び、友人をつくり、由比ガ浜中を卒業していってほしい」

鎌倉市役所前の歩道に設置されている選挙ポスター掲示板

鎌倉市議選 定数26に41人が出馬意欲 4月20日告示、同27日投開票

 任期満了に伴う鎌倉市議会議員選挙が、4月20日(日)告示、同27日(日)投開票される。

 同選挙を巡っては、2月26日に鎌倉生涯学習センター(きらら鎌倉)で開催された立候補予定者事前説明会に43陣営が参加。その後、辞退などがあり、市選挙管理委員会によると4月16日時点で定数26に対し41人が出馬意欲を示しているといい、混戦が予想される。

 立候補予定者の内訳は、現職17人、元職3人、新人21人。

26日まで期日前投票

 選挙当日に投票所に行けない人は、期日前投票が可能。市役所第3分庁舎講堂、大船行政センター3階第1集会室は4月21日(月)から26日(土)、腰越行政センター多目的室、深沢行政センター1階第1集会室、玉縄行政センター1階第1集会室は24日(木)から26日(土)。時間は共に午前8時30分から午後8時まで。

40カ所に投票所

 27日の投票日当日は、市内40カ所に投票所が開設される。同委員会事務局では「昨年の衆院選から一部投票所が変更されているのでご注意を」と呼び掛けている。

 開票は、同日午後9時から鎌倉武道館柔道場で行われ、開票状況は市ホームページや市役所本庁舎、同館に設置される速報板で確認できる。

 3月3日時点の有権者数は14万9525人(男6万9657人・女7万9868人)。

直径22mmの鎌倉彫の徽章(上)、鎌倉彫の紹介動画はこちら

徽章で鎌倉彫PR 市職員が4月から着用

 鎌倉市は、職員がジャケットに付ける鎌倉彫の徽(き)章を4月から導入した。市職員のアイデアで、鎌倉彫の普及・啓発につなげる狙いだ。

 これまでは金属製の徽章が市職員に貸与されてきた。鎌倉彫の徽章は課長級以上の職員に貸与されるもので、伝統鎌倉彫事業協同組合の職人が彫刻と漆塗りを施した。同組合の三月一彦理事長は「職人も減り、皿や盆も売れなくなってきたので、私たちも新しいことに挑戦している。面白いものをつけているなと思ってもらえるのでは」と期待を寄せる。

 鎌倉彫を紹介する動画「TEWAZA」も昨冬公開されている。

鎌倉中央公園 花とみどりの祭典 4月26日にフェス

 鎌倉中央公園(山崎1667)で4月26日(土)、「わくわく花フェスタ2025」が開催される。午前10時から午後3時。少雨決行、荒天中止。

 当日は、花とみどりのフォトスポットもりだくさんの園内で、花苗販売や園芸相談、園芸教室が行われる。音楽発表では、鎌倉囃子山崎保存会によるお囃子やLoup‐garouケルトライブが会場を盛りあげる。ちびっこ電車やこどもクラフト、ポニー乗馬・ミニ動物園など家族で楽しめる企画もある。

 他にも、鎌倉ビールや焼き菓子、焼き鳥など軽食の販売も行われる。主催の鎌倉市公園協会では、環境に配慮してマイバッグやマイ皿、マイ箸持参を呼びかけている。

(問)鎌倉市公園協会【電話】0467・45・2750

修景池の鯉のぼり(過去)

修景池に100匹の鯉のぼり 成長願い19日から大空舞う

 5月5日のこどもの日にあわせて鎌倉中央公園(山崎1667)で4月19日(土)から、恒例の鯉のぼりが掲揚される。入園は午前8時30分から午後5時15分。入園無料。5月6日(火)まで。

 子どもの成長を願う季節の風物詩である鯉のぼり。同公園では修景池などで毎年約100匹が空を泳ぐ。

 なお、同園では家庭で使わなくなった鯉のぼりの寄付も受け付けている。詳しくは同園管理事務所【電話】0467・45・2750へ。

きららで東北物産展 18日など金曜に開催

 シェアハート鎌倉主催の東北物産展が今年度も鎌倉生涯学習センター(きらら鎌倉)で月に2回程度、金曜日に開催される。直近の開催日は4月18日(金)。

 東北地方の物産品を販売し、応援する取り組みで、障害者や引きこもりの人の就労体験の場でもある。午前10時から午後3時30分まで。

 5月以降は、5月2日、16日、30日、6月13日、27日と隔週を基本に実施予定(8月中は休み)。変更される場合あり。詳細はウェブサイトまたは電話で確認を。

(問)【携帯電話】090・5751・3185

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久里洋二さんの作品

クリヨウジ追悼展 4月23日から小町で

 小町通りそばのギャルリーヴィヴァン(小町1の6の13)で4月23日(水)から5月5日(月)まで、「追悼 久里洋二 クリヨウジ展」が開催される。

 昨年11月に逝去した久里さんと長年親交のあった同ギャラリー代表の緒方和子さんとの思い出の作品を中心に展示する。

 時間は午前11時から午後6時(最終日4時)。火曜休廊。

(問)【電話】0467・22・2351

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