藤沢版【4月18日(金)号】

鵠沼松が岡服部さん ヨットで目指す健全育成 NPO設立、本格始動へ

 セーリングで”日本一”に輝いた3人の子どもの父、服部祐太さん(52歳・鵠沼松が岡在住)がヨットの普及啓発に乗り出した。NPO法人「海育プロジェクト」を昨秋設立し、今年度から事業を本格化させる。自然相手の競技で得られる「先を読む力」を全国の子どもに養ってもらおうと、セーリングキャンプやトークイベント、ワークショップなどを企画中だ。

3人の子どもは”日本一”

 都内で生まれ、小学1年の時に鎌倉へ移住した祐太さん。高校からヨットを始め、大学に進学すると、さらに競技にのめり込んだ。

 結婚を機に鵠沼へ居を構え、発電設備メーカーで営業職として働きながら、週末は海へ足を運んだ。そのうち自身の子どもたちをジュニアクラブに入れ、一緒に海を満喫する日々を送った。

 熱心な指導の甲斐あってか、長男の陸太さんは鎌倉学園高在学中にジュニア五輪、インターハイ、国体の3冠を達成。その後、早稲田大学の全国連覇にも貢献した。次男の輝海さん(現・明治大3年)も横須賀学院高で、妹の春花さん(同・慶応大1年)も山手学院高で日本一となった。

競技の魅力全国に波及

 8年前からヨット仲間で、沖縄・座間味村を会場とした子ども向けセーリング体験イベントを企画。過去7度の開催で、セーリングやシュノーケリング、シーカヤックのほか、ヨットの帆を再利用したバッグ作りなどアップサイクルのワークショップを通じ、子どもとその保護者に笑顔と感動を与えてきた。

 NPO設立のきっかけは今春、陸太さんが社会人になったことが大きい。「立派に成長した。今度は全国各地にいる子どもたちにヨットの魅力を伝えたい」と思い立ち、これまで同様にセーリングを中心とした自然体験に加え、ビーチクリーンを通した海洋環境保全に対する意識向上、世代間交流から社会性やリーダーシップを養い、子どもの健全育成につなげたい考え。まずはNPOの認知を図りながら活動の賛同者を増やし、2030年にはイベント参加者数を1千人に到達させる目標を掲げている。

 6月には鎌倉市在住の海洋冒険家、白石康次郎さんらをゲストに迎え、「海から学ぶ土壇場力」と題したトークイベントを行う。「沖縄にヨットをしに行くにも費用がかかる。参加されるご家族の負担を減らしたい」と、収益はNPOの子ども育成活動資金として活用する仕組み。祐太さんは「海から学ぶことは多い。子どもだけでなく、親御さんにも生きる力を再認識してもらえれば」と呼びかけている。

華やかな化粧まわしで会場を彩った力士たち

大相撲藤沢場所30回記念 次への期待 万雷の拍手で 来年の実施に向け最上氏問う

 春の風物詩として人気の大相撲春巡業藤沢場所の30回を記念する大会が12日、遠藤の秋葉台文化体育館で開かれた。巡業は1年ごとの契約で節目を迎えた今回、来年の開催可否にも注目が集まった。あいさつに立った勧進元の最上重夫氏が会場で31回目の開催を問うと、期待を込めた大きな拍手が返ってきた。

 大相撲藤沢場所は1990年に初開催。きっかけは春日野親方(元横綱栃錦)との縁。最上氏が会社員時代に出会い、起業後も関係が続く中、「巡業の勧進元にならないか」と誘われたという。当然、興行の経験もなく、資金に余裕があったわけでもない。だが「誰もが楽しめ、生まれ育った地域の恩返しになる」そして講演依頼も「最上くんのためなら」と快く受けてくれる春日野親方の気持ちに応えようと腹をくくった。今では全国最長の30回を記録する名物巡業となり、今回は日本相撲協会から感謝状も贈られた。

 「栃錦(春日野親方)との約束は10回だった」と最上氏は笑う。「準備から本当に大変でやめようと思ったことも何度も」と話す。だが「毎年訪れる多くのファンの期待、開催を応援してくださる人の支えがあり続けられた」と振り返る。

 同時開催される献血キャンペーンも今年20回目となった。「続けられたのも献血をやらねばという思いもあった」。人を救うのは人だけだの思いに共感し2006年から藤沢場所と連携して実施。過去最高を更新し続け、県赤十字血液センター(横浜市)の大久保理恵所長は「これで多くの人の命が救われている」と謝意を示している。

今年も盛況5400人来場

 30回大会には約5400人が来場。毎回人気の公開稽古や相撲甚句、トーナメント戦が行われたほか、今年は小学生から高校生まで力士に挑戦できる「わんぱく相撲」が復活。巡業ならではの多彩な内容を楽しんだ。

 あいさつに立った最上氏は「勧進元として終わりも考えた」と前置きし「来年もあってほしいですか」と会場に問うと満場の来場者から万雷の拍手で答えが返ってきた。後日取材で尋ねると「多くの方々が待ち望んでいることは事実。関係者らを含め前向きに考えていきたい」とした。

動画配信する全国「農Tuber」で関東甲信越ブロックを担当する 亀井 尋仁(ひろひと)さん 菖蒲沢在住 30歳

「美味しい」の反応が原動力

 ○…始めたきっかけは「おもしろそうだったから」。全国農協青年組織協議会が手掛ける動画配信チャンネルで「農Tuber」の一人として、農業の魅力を発信する。若い就農者の代表として、「現場のリアルを伝えていきたい」と意欲を燃やす。家族で和気あいあいと作業する姿は、農業の楽しさ、作物に対する愛情にあふれる。背景を知ることで「美味しく、大切に食べてもらえたら」。その眼差しに曇りはない。

 ○…SNSを活用し、農作業の現場を発信することは自身でも行っていた。「身近な地域の人に、自分の作物を直接選んでもらいたい」。消費地が隣接する都市近郊農業だからこそ、住民に知ってもらえれば自慢の野菜を気軽に届けることができる。知ってもらうことの重要性を肌身に感じ育った30歳だからこその戦略だ。

 ○…祖父から始まる農園の跡を継ぐことは小学生の時に決めていた。それは「就職難の報道を見て、外で仕事するのは大変だと思った」とやや消極的な理由から。農業高校卒業後就農したが、経営の難しさ、作業の厳しさに直面。現在、経営は情報発信、直売の強化などを行い奮闘中。大変さはやりがいで克服。野菜嫌いの甥たちが、自分の作ったブロッコリーを「美味しい」とたくさん食べてくれた。反応をもらえることのうれしさに気づいた。食べた人の好反応は「原動力」と笑みをこぼす。

 ○…JA青壮年部に加入したのは、野球大会に助っ人参加したことがきっかけ。現在は県の役員として、多くの農家と交流し、刺激を受ける。時刻表を読みながらお酒を飲むことが趣味の一つ。「将来は農園直営レストランを開いて、食べている人を直接見たい」と力強く語った。

「農Tuber」の亀井さん(右・提供)

若手農家 動画で発信 「農Tuber」が人気

 JAグループが展開するYouTube動画チャンネル「アグリンch」で農業の現場を発信する「農Tuber」に菖蒲沢「亀井農園」の亀井尋仁さん(30=人物風土記で紹介)が出演している。

 全国6地域で1人ずつ若手農家を選出する同チャンネル。亀井さんは関東甲信越ブロック代表として県内で初めて選ばれ、昨年10月から配信されている。

 動画では、稲刈りや早朝の畑仕事、飲食店への納品など農家の仕事の裏側を覗くことができる。

 次回は4月27日(日)に配信される。

永松選手(左)のキックをミットで体感する鈴木市長

プロ格闘家 永松選手 「ファイトマネーで恩返し」 市スポーツ振興基金へ寄付

 藤沢市出身のプロ格闘家、永松進之介選手(24)が15日、市役所を訪れ、市スポーツ振興基金へ寄付した。目録を手渡した後、鈴木恒夫市長から感謝状が贈られた。

 幼少期から格闘技の大会で頭角を現した永松選手。藤ヶ岡中学1年の時には、1つ年下の弟と「2013世界テコンドー選手権大会」へ出場した。その際、渡航費として市から補助金が支給され、実際の大会でも優勝に輝き、さらに金一封が贈呈された。市長表敬は以来、約10年ぶり。

 冒頭、永松選手は「プロになった今、ファイトマネーで恩返しがしたかった」とあいさつ。鈴木市長は「大舞台での活躍はうれしい。また成長も感じる」とした上で、「選手のため貴重な寄付金を役立てていきたい」と感謝を述べた。

 その後、昨年12月に開かれたプロ格闘技イベント「KROSS×OVER」のリングに立ち、猛打でKOしたシーンを関係者が視聴。またおもむろにミットを構えた鈴木市長が、永松選手の鋭いキックを実際に受けると「怖い。迫力がある」と感心していた。

色鮮やかなピンクの花をつけたツツジ=14日撮影

遊行寺に春来たり

 開山700年を記念した改修工事が行われたばかりの時宗総本山遊行寺(西富)の境内で、春を彩る花が次々と咲き出した。放生池の周りでは濃いピンクや白のツツジ、淡いピンクのボタンが行き交う人の目を楽しませている。

 同寺で庶務執事を務める大森拓道さんによると「桜の開花は10日ほど遅れたが、ツツジやボタンは1週間も早い」と振り返り、「いずれにしても今年もちゃんと咲いて良かった。今週末には見ごろになりそう」といい、境内を見渡した。

好きなことを発表する岸本さん(左奥)と和気あいあいと会話を楽しむメンバー

朝活の会「あさびや」 弾む会話、くすぐる知的好奇心 ”ゆる〜く”続けて10周年

 朝の時間を有意義に活用し、スキルアップのための学習や運動・食事による健康づくり、趣味などに没頭する「朝活」。目覚めたばかりの脳は効率良く働く「ゴールデンタイム」と、記者が大学在学中の15年以上前に流行した。市内には「あさびや」と呼ばれる朝活の会が存在し、今年5月で10周年を迎えるという情報をキャッチした。まことしやかな噂を確かめるべく、記者が現場に向かった。

 チュンチュン――。鳥のさえずりが聞こえる午前7時、藤沢商工会館ミナパーク隣の法律事務所内にはすでに、4人のメンバーが集まっていた。

 この日は同事務所の代表弁護士、岸本寛之さんがパソコンと液晶画面を使い、「桜が見守る裁きの丘〜藤沢簡易裁判所をめぐる弁護士の活動〜」と題し、皆に発表する番だった。市内に点在する桜の見どころや、藤沢簡易裁判所に家庭裁判所出張所の併設を求める運動などについて紹介。「あそこの桜の木は切られたのか」「家事事件の解決に横浜まで行くのは億劫だ。弁護士の数は足りてるの」と発表の途中でも他のメンバーは容赦なくカットインし、質問を浴びせる。岸本さんもそれに丁寧に答えていた。

 岸本さんは会の発起人の一人。「法律以外、他人に教えられることがない。交流の場もない」と事務所を設立したばかりの2015年、有志であさびやを発足した。会の名は「朝活」「遊び処」「学び舎」を掛け合わせた。当初は喫茶店で小規模に開催し、そのうち口コミで参加者が増え、現在約20人のメンバーが毎月第2木曜に岸本さんの事務所を訪れ、持ち回りで2時間発表する。会費はなく、参加も自由だ。

 テーマは「地元のこと」「好きなこと」。例えば「湘南の定義」では、古地図を持ち出して「横須賀は湘南と記載されている」と熱弁したメンバーもいるという。

 これまで会が継続できた理由をメンバーの穴水大介さんは「あらゆるバックグラウンドをもつ人の話を無料で聞ける時間は貴重。起業家交流にありがちな"ギラギラ"感もなく、ゆるいコミュニティーという気軽さもあるから」と説明する。

 また弁護士や司法書士、弁理士など士業に携わる人も多い。不動産業を営む穴水さんは宅建士で、「記者さんはタウン『紙』ね」とあたたかく仲間に入れてもらえた。「発表を聞くと勉強になるし、発表をする自分も勉強する。答えを出す必要はない。互いの刺激になれば」と岸本さん。

 知的好奇心をくすぐるあさびや。10年参加すれば、日々の行動も変わるかもしれない。

鎌倉〜金沢文庫親子で山歩き 5月10日 参加募集

 鎌倉から金沢文庫までつながる森を親子で歩くイベント「おやこ山歩き」が、5月10日(土)に初開催される。午前10時30分から午後3時。地球温暖化や気候危機を親子で学ぶグループ「Ecological Family」の主催。

 往復約2・5Kmをゆっくり進む。集合・解散場所は横浜自然観察の森内にある自然観察センター(横浜市栄区上郷町1562の1)。対象は4歳以上の子どもとその保護者。定員10人。動きやすい服装と靴で参加し、雨具、飲み物、弁当、タオルなどを持参する。

 申し込みはメール(fujisawaprojectsince2022@gmail.com)から。
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「気軽にご参加ください」と呼び掛ける実行委代表の齋藤さん(右)と有村さん

地元ママたちが企画・運営 参加無料 親子で楽しむ 六会ゆるフェス29日に 心も体もホッ「ゆるまる」提唱

 子育てママに癒しと共感の場を届けたい――。そんな思いが込められたイベント「六会ゆるっとファミリーフェスタ」が4月29日(火)、ファーストシティテニスクラブ(亀井野1501)で開催される。企画から運営まで現役子育てママ中心で手掛ける。共同代表の齋藤夏海さん(37)と有村真祐さん(37)は「気軽にご参加を」と呼び掛ける。

 同イベントは齋藤さん、有村さんのほか、子育てママを中心とした6人の実行委員会で企画、運営する。昨年同会場で開催し、いきなり1500人もの来場者が訪れる人気イベントの仲間入りを果たした。

 実施のきっかけはママ友のコミュニティーから。同じ保育園や小学校を通じてつながりあったメンバーで定期的に集まる中、子育ての楽しさや悩みなどで共感。心が軽くなる「ゆるまる」ことを感じた。「もっと多くの人にこの感覚を届けたい」(齋藤さん)とイベントを発案。子育てママ企画を展開する同テニスクラブに持ち込み、協力を取り付け実現させた。

 幼い2児のパパで実行委の一員にもなった支配人の原友輝さん(37)は「お二人の熱い思いに共感した」と振り返る。

 背景にはウェブなど情報過多への危機感もある。「しなければ、でなければ、何が正しいのかわからない情報があふれて正解探しに疲れてしまう」と有村さん。「身近にいるママたちこそが頼りになる存在だと知ってほしい」と話す。

 「子どもたちはママの笑顔が大好き。私たちが余裕をもって笑顔になることが子育ての秘訣」と2人は締めくくった。

多彩35の催し登場

 当日は35のブースが登場。内容もハンドメイドのワークショップやリラクゼーション、ステージイベントなど多彩。そのうち、11ブースはキッチンカーなどによる飲食で、地域の人気店のメニューも楽しめる。午前10時から午後3時。雨天は5月10日(土)に順延。

 一部、要事前申し込み。詳細はインスタグラムの公式ページで(イベント名でウェブ検索)。

畑作りとらくがき ラポール稲荷でイベント

 社会福祉法人いきいき福祉会の運営する「ラポール藤沢 稲荷」で4月20日(日)、畑作りとペンキの落書きが楽しめるイベントが開催される。午前10時から。

 特別養護老人ホームだった2階と3階が現在空きスペースとなっており、新しい利活用方法を考案中の同館。当日は見学会のほか、2階が落書きスペースとして開放される。また施設の近隣で畑の土起こしを体験できる。地元農家の食材によるおむすびや豚汁などが振る舞われる昼食の後、利活用に向けた意見交換が行われる。

 参加無料で申込不要。問い合わせは同館【電話】0466・83・2929。

遠藤葛原線第一工区が開通 24日に式典

 「遠藤葛原線」(葛原第1工区)の県道42号(藤沢座間厚木)から葛原綾瀬線の未整備区間約560mが、24日(木)に開通する。当日午前11時45分から現地で開通式典も催される予定で、鈴木恒夫藤沢市長ら関係者がテープカットを行う。

 遠藤葛原線は、市西北部地域に位置する「新産業の森地区」と「健康と文化の森地区」を結ぶ幹線道路。市は2009年度に御所見まちづくり推進協議会での説明を経て、12年度に葛原第1工区の道路認定と区画を決定した。13年度から用地取得と補償業務に着手、21年度から整備工事を行ってきた。

 将来的には相鉄いずみの線新駅から幅員18m、延長約3Kmの道路が完成する予定で、今後残り区間の都市計画決定に向けて手続きを進めていく。

 市西北部総合整備事務所によると現状、全線の開通時期は未定というが、実現すれば辻堂駅北口から綾瀬インターチェンジ(IC)までがつながる南北の重要幹線道路となり、北部の交通ネットワークの発展に期待がかかる。

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黒岩知事と近隣首長らを前にあいさつする最上氏

今年も過去最高を更新 藤沢場所献血キャンペーン

 大相撲藤沢場所実行委員会(勧進元・最上重夫湘南営繕協会社長)が中心となって12日まで行った20回目となる献血キャンペーンが、献血量、受付者ともに過去最高を記録した。

 集まった血液量は前回より8600ml多い30万3400ml。受付人数は同じく46人多い949人だった。

 キャンペーンの最後を飾る12日には、藤沢場所会場の秋葉台文化体育館でセレモニーを開催。日赤神奈川県支部支部長を務める黒岩祐治県知事をはじめ6市1町の首長らが参加した。あいさつに立った黒岩知事は「全国的にもこれほどのキャンペーンはない」などと賛辞を送った。

 今キャンペーンは3月10日から4月12日にかけてクロスウェーブ湘南藤沢や横浜市の3つの献血ルームを始め、(株)ジェイコム湘南・神奈川湘南鎌倉局、テラスモール湘南などで展開。最終日の同文化体育館には献血車7台が集結。予約者に加え、大相撲観覧者や、活動を知った飛び入りの市民も協力した。最上氏は「企業、個人と多くの協力があって最高を更新できた。献血をもっと定着させたい」と話した。

 県赤十字血液センターの大久保理恵所長は「献血は、日々医療の現場で輸血を必要としている患者さんの命を救っている。多くの皆さまにご参加いただけたことを、大変ありがたく思う」と感謝を示した。

指導員協力の下、アイマスクをつけて盲導犬と一緒に歩く子ども

藤沢湘南LC 「盲導犬の育成支援にご協力を」 モールフィルで募金、歩行体験も

 藤沢湘南ライオンズクラブ(丸岡尚子会長・LC)は12日、辻堂新町のショッピングモール、湘南モールフィルで盲導犬育成支援の募金活動を実施した。同LCメンバーのほか、東京都内で盲導犬の育成に取り組む(公財)アイメイト協会の指導員と盲導犬のラブラドール・レトリバー2頭が参加。来店者に協力を呼びかけた。

 同協会によると、盲導犬育成団体は国内に11カ所あるが、1頭育成するのに数百万円かかることから、視覚障害者に対し盲導犬の数は足りていないという。

 こうした状況を踏まえ同LCでは、20年ほど前から盲導犬育成支援の募金活動を行ってきた。集まった浄財は盲導犬の食料や水、育成施設の設備費などに充てられる。

 この日は募金活動のほか、視覚障害者の理解を深め、自分事として考えてもらおうと、盲導犬の歩行体験も初めて企画された。黒いアイマスクを装着した体験者は左脇を締め、ハンドルを左手で握り、右手で手を振りながら約20mのU字コースを、障害物を避けながら歩いた。体験した辻堂小4年の女児は「目の前が真っ暗の中歩くのは怖かったけれど、ワンちゃんは大人しくて良い子で引っ張ってくれたから安心できた」と笑顔で感想を述べ、丸岡会長は「利用者の安全安心のため、今後も活動を続けていきたい」と話した。

江ノ電ファン必見の展示物がずらり

江ノ電との関わりたどる 鵠沼郷土資料展示室で企画展

 日本で6番目の電気鉄道として開業し、今でも多くの人に親しまれている「江ノ電」の歴史を振り返り、鵠沼との関わりをひも解く企画展「江ノ電の移り変わり 鵠沼を走り続けて120余年」が、鵠沼市民センター内の鵠沼郷土資料展示室で開かれている。

 会場内には、江ノ電開通前の鵠沼の景色や開通のいきさつ、車両・駅舎の変遷などテーマごとに、各所から集められた約60点の写真が解説付きで貼り出されている。また、動画の放映やかつて実際に使用された切符、観光案内など貴重な資料、江ノ電にまつわる絵本、おもちゃ、廃番になった土産なども展示され、地元住民だけでなく江ノ電ファンも楽しめる品々が並んでいる。

 同展示室は2003年12月から、地域有志によるボランティアで運営。展示は手作りで行っている。今回の企画はボランティア4人ほどで、昨年11月ごろから準備してきたそう。メンバーの1人で、企画を発案した奥村誠さんは「鵠沼と江ノ電の密接な関わりが写真や資料で分かるのが見どころ」と話し、「江ノ電の企画展示をするのは初めて。より幅広い世代の方に見に来ていただけたら」と来場を呼び掛けている。

 会期は10月31日(金)まで。入場無料。展示室の開館は午前10時から午後4時で、月曜休館。

 問い合わせは同展示室【電話】0466・33・2001。

「辻堂プライド」ロゴ入りユニフォームを着て、チラシを手にする佐久間さん

辻堂まちづくり会議 「地域にもっと若者の声を」 唯一の大学生委員・佐久間さん

 市民が主体となり、住みやすいまちの実現に取り組む「郷土づくり推進会議」。市内13地区に設置され、地域の特性を生かした事業を行っている。中高年代以上の委員が大半を占める中、若者ならではの視点をまちづくりに生かすメンバーがいる。「辻堂まちづくり会議(辻堂地区郷土づくり推進会議)」で大学生委員員を務める佐久間紅寧(あかね)さん(18)に話を聞いた。

 会議に参加するようになったのは昨年の春。高校の課題で「地域、地元」をテーマに調べ学習を進める中で、郷土づくり推進会議の存在を知った。もともと地域の祭りやイベントが好きで、まちづくりに関心があったという佐久間さん。自身が生まれ育った辻堂を「もっと魅力的にするにはどうしたらいいのか」と興味がわき、辻堂まちづくり会議の公募委員に応募。同地区では唯一の高校生委員として活動を始めた。

 ベテランメンバーの中で活動することについて「辻堂を愛するが故に、議論が白熱することもあるけれど、優しい人ばかり」とにこり。周囲の支えを受けながら大学受験を乗り越え、この春からは大学生委員として活動を継続していく。

 市民アンケートで寄せられたまちの課題を市民参加型の「全体集会」を通じて深堀りし、各部会が解決に向けて活動するという手法を取っている同会議。佐久間さんは、海岸のごみ拾いイベントや辻堂ゆかりの講師による講演会、ウォークラリー形式のクイズイベントといった郷土愛を育めるような企画の立案を行う「交流部会」に所属し、広報委員も兼任している。昨年はFacebookでの投稿を担うほか、同会議の事業を周知する「回覧板」のデザインを多くの人の目に留まるように一新。また、昨年の全体集会では広報委員として登壇し、集まった市民に活動報告も担当したそうだ。

 広報委員長を務める鶴田智博さん(61)も「SNSでの発信の仕方など我々がついていけない世界になってきている」とした上で、「頼りにさせてもらっている」と若者の知見を生かした活躍に信頼を寄せている。

 「辻堂は海が近くて癒されるし、陽気で話しやすい人が多い」と明るく話す佐久間さん。まちづくりについては「地元の人とのつながりがモチベーション。頑張ればやりたいことが実現できるのが楽しい」と活動を振り返る。今後の課題は学生や子育て世代など若い人の持続的な参加だとも。「まちづくりに興味があっても活動できる場があることを知らない子も多いと思う。まずは知ってもらうこと。発信の方法を模索していきたい」と前を向いた。
作品の一例(提供)

周豪さんの作品展 湘南西脇画廊 来月18日まで

 湘南西脇画廊(鵠沼松が岡4の17の15)で企画展「周豪展」が開かれている。5月18日(日)まで。

 上海に生まれ、同地と横浜を拠点に制作活動を行った版画家の故・周豪さん(1960〜2023年)の油彩画や墨絵、リトグラフなどの作品約30点を展示する。

 周豪さんの作品には「静けさの中に何とも言えないリズムのような感覚を覚える」と同画廊。

 水曜・木曜は定休。問い合わせは同画廊【電話】0466・22・5792。

音楽祭で地域交流 27日(日)、遠藤で

 社会福祉法人光友会が運営する障害者就労支援施設「ライフ湘南」(遠藤642の6)で27日(日)、音楽祭が開かれる。午後1時から4時30分。参加無料。地域活性化が目的で、年齢や障害の有無に関わらず誰でも参加できる。

 当日はフラダンスや太鼓、三線、エレクトーン、ハーモニカなどのパフォーマンスを楽しみながら周囲の人と交流できる。また、踊りや楽器を体験できるコーナーも登場する。

 問い合わせ(出演の詳細を除く)は同施設【電話】0466・86・6563。

鬼子母神像が眠る本堂

柄沢「宗休庵 隆昌院」 赤穂浪士の遺児が建立か 小泉八雲も愛した「鬼子母神」

 4月21日は「松之大廊下刃傷事件」の日。江戸城中で浅野内匠頭が吉良上野介を斬りつけ、のちに『忠臣蔵』で知られる討ち入り「赤穂事件」へとつながった。「柄沢の鬼子母神」として知られる日蓮宗「宗休庵 隆昌院」は四十七士の一人、奥田孫太夫の子・日心が父と旧主君を弔うために建てた寺だという。

 赤穂事件と同寺の関わりが文献に登場するのは1865年。所蔵の『略縁起』の中に「播州赤穂城主浅野内匠頭長矩家臣奥田孫太夫末子」が日蓮開眼の鬼子母神像を賜り「元禄十六年癸未(1703年)」に「當院建立」と書かれている。

 「奥田孫太夫との関係を示す文献はこれのみ」と望月隆雄住職(70)は話す。記述が正しければ討ち入りの翌年に建てられたことになる。

 だが、1720年に記された同寺所蔵の『日禛聖人筆大曼荼羅本尊』では、鎌倉の妙本寺で一千部の経典を読誦する「比企谷千部会」を前年に創始した「閑攝院相休日心聖人」に、妙本寺の日禛聖人から鬼子母神像を賜ったとされる。孫太夫の末子が千部会にかかる莫大な費用を事件直後に用意できた可能性は低く、「約20年後に日心が建立したという説が正しいのではないか」と望月住職。また、奥田孫太夫に日心という息子がいたことを示す文献は『略縁起』の他にはない。

 日心は幕府にとって罪人である孫太夫の子。同じく妙本寺の開祖である比企能本も、鎌倉時代に北条家との権力闘争に敗れた比企一族の末子だ。「そのような境遇の人間を受け入れる風土が昔の日蓮宗にはあったのかもしれない」と推測する。

 鬼子母神像は本堂に祀られているが、毎年1月28日の年間祈祷会の際に公開される。明治時代には、『怪談』で知られ次の連続テレビ小説の題材である小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が立ち寄った。八雲は日本の鬼子母神信仰の研究でも知られる。「幼い頃に離れた母の面影を探していたのではないか」

 歴史の謎と痕跡が刻まれた同寺。本堂の鬼子母神像を見据えながら「大事に残していきたい」と誓った。

2人の児童の挑戦にも余裕を見せる

大相撲藤沢場所 子どもたちと「はっけよい」 力士が市内で出張交流

 大相撲藤沢場所開催前の10日、錣山(しころやま)親方(元小結・豊真将)と天(あまね)、峰刃(みねやいば)、翔大夢(しょうたいむ)の3力士が鵠沼小学校と善行中学校、湘南台の保育施設を訪問し、地元の子どもたちと触れ合った。

鵠沼小学校

 藤沢場所勧進元の最上重夫氏の母校でもある鵠沼小学校(中村浩校長)では2年生から6年生までが参加。体育館に大きな体の錣山親方と3力士が登場すると大きな拍手と歓声が上がった。

 そんな中、デモンストレーション開始。ゆっくりとした動作ながら体育館中に振動が広がる力強い四股、開脚から上半身をペタリとマットに張りつける体の柔軟性を示す股割りが披露されると、感嘆の声があがった。

 一番盛り上がったのは力士への挑戦。一人または複数で果敢に挑戦する児童らに大きな拍手が送られた。参加した6年生は「柔らかいけど硬いし全然動かなかった」とし、ほかの児童は「ほかでは体験できないこと。いい思い出になった」と話した。

 中村校長は「普段の学校の勉強では得られない貴重な体験が得られた」と感謝を込めて話した。

善行中学校

 2校目の訪問となったのは今年度50周年を迎える善行中学校(高森保明校長)。力士との取り組みとなると大きな生徒が名乗りを上げて挑戦。大柄な3年生も全力で飛び込みまわしを取るも、気づけば持ち上げられ、力士のパワーを肌で感じた。挑戦後「勝つつもりで挑戦したけど、壁のようだった。やっぱりすごい」と述べた。

「先生」もはっけよい

 子どもたちだけでなく、両校の教諭たちも力士に挑んだ。錣山親方の「一番強い人は誰だ」の呼びかけには両校長も参戦。腰の入った鋭い飛び込みを見せ、いずれも大歓声が上がった。ほか女性教諭が二人がかりで挑戦する場面では力士がコミカルに逃げる場面も見せ、身近に感じられる愛嬌も見せてくれた。

どれみチャイルドくらぶ

 湘南台の保育施設どれみチャイルドクラブでは、幼児たちと癒しのひと時を楽しんだ。

 幼児らは大きな体の力士の登場にも臆することなく握手したり体に触れたりと楽しそうに交流。最後は全員で記念写真も撮影した。

 代表の田代美加さんは「皆さんの優しさが伝わったのか誰も泣かなかった。これからも応援したい」と力強く語った。

9人制部門で優勝した日本精工(上)と青年藤沢

バレーボール柳川杯 16チームが熱戦

 秋葉台文化体育館で6日、藤沢市バレーボール協会(荒井勝男会長)主催の「第18回柳川杯争奪藤沢市実業団・一般男女選手権大会」が開催された。9人制部門と6人制部門合わせて16チームが参加し、熱戦を繰り広げた。優勝チームは9人制男子は「日本精工」、同女子は「青年藤沢」、6人制では男女ともに「ひいと」。

 最多7チームが参加した9人制の部男子では、ブロックを勝ち上がってきた日本精工と藤沢マスターズが決勝で激突。2対0で日本精工が頂点に立った。4チームが出場した9人制の部女子では、藤沢市役所と青年藤沢が決勝に進出。2対0で青年藤沢は1セットも落とさず優勝を勝ち取った。

 柳川杯は藤嶺学園藤沢中学・高校で関東高等学校選手権9連覇、インターハイ優勝2回、国体優勝6回の偉業を成し遂げた故柳川賢氏の功績を称え創設された。

25年度 持続化補助金 診断士会セミナー開催

 2025年度、1回目の小規模事業者持続化補助金の情報(暫定)公開にあわせ、川崎中小企業診断士会では小規模事業者や個人事業主らを対象に4月25日(金)、溝の口にある川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」でセミナーを開催する。

 時間は午後3時から。質疑応答も入れ約2時間程度の予定。要予約、参加費は無料(協力・タウンニュース)。

 セミナーでは決算書や事業計画書など申請に関する書類の説明、採択へ向けたポイントなどを解説するほか、専門家による相談会も行う。

 診断士会では「近年、書類不備に対する審査は厳格となり、形式要件を満たすことは最低条件だが、採択の決め手となるのは事業計画の内容そのもの」と話し、「興味はあるが不安もある事業者は、この機会に補助金に対する疑問を解消してほしい」としている。

 希望者は4月24日(木)午後6時までに、タウンニュース営業推進部【電話】045・913・4141まで申し込む。

藤沢の美味辻堂に集結 あすからフェス

 グルメイベント「第6回 湘南・藤沢おいしいものフェスティバル」が19日(土)午前11時から午後7時と、20日(日)午前11時から午後6時、テラスモール湘南ゲートスクエア(外広場)・Luz湘南辻堂前広場で開かれる。

 クラフトビールや餃子といった地元グルメのキッチンカーが出店するほか、大道芸人のDAISUKEさんやコーキさん、湘南台高校吹奏楽部によるステージパフォーマンスなどもある。

 入場無料。雨天決行、荒天中止。詳細はインスタグラムから。