八王子版【4月24日(木)号】
読手コンクールで優秀読手に選ばれた石飛さん

穎明館高校生 かるたの優秀読手に 石飛さん、7月に全国大会

 先月発表された第33回全国高等学校小倉百人一首かるた読手コンクールで、館町の穎明館中学高等学校に通う石飛ららさん(6年)が、上位3人に与えられる優秀読手に選出された。石飛さんは読手として、7月に行われる第49回全国高等学校総合文化祭香川大会(かがわ総文祭)への出場が決まった。

 競技かるたは小倉百人一首のかるたの札を使う、老若男女が楽しめるスポーツ。取り手と呼ばれるプレーヤーによる白熱した札取り合戦が見もので、漫画「ちはやふる」などでも注目されている。

 一方で、勝敗の重要な鍵を握るのが読み手だ。同コンクールは、百人一首かるたの「読み」の技術を競うもので、一首ごとに読み方の正確さはもとより、音程や間合い、声の力強さなどが評価の対象となる。

 石飛さんは同校かるた部に在籍しており、取り手として練習に励む。昨年夏頃から読み手としても練習を本格化させ、顧問の三塚楓己教諭による指導の下、和歌の読みを吹き込んだ録音音声を昨年10月に同コンクールにエントリーした。

「頭で数かぞえ」

 (一社)全日本かるた協会では読み方のポイントとして、歌を読む速度や余韻、間合いについて、標準とする秒数を厳密に定めている。読み手が取り手に与える影響は大きいため、「(選手が)取りやすいよう、頭の中で数をかぞえ、抑揚などにも気をつけている」と石飛さんは話している。

三次予選を経て

 審査は三次まであり、順調に一次、二次予選を通過。今年3月に三次予選を通過すると共に、三次予選で上位3人に贈られる優秀読手にも選出されたことが石飛さんに知らされた。優秀読手に選ばれると、頂点を決めるため本戦であるかがわ総文祭への出場が決定したことになる。

顧問「声が通る」

 かるた部の現在の部員数は中学・高校合わせて約20人。三塚教諭によると、石飛さんが入部した1年生のときから「ハキハキと通りやすい声の持ち主で、読み手向きだと思った」と素質を感じたという。

 三塚教諭は、同協会A級公認読手の資格も持つ経験者で、前任校もかるたの強豪校だった。石飛さんは三塚教諭が部活動中に札を読むのを見て、読みの練習もするようになったという。

本番は実践形式

 かがわ総文祭の百人一首かるた部門読手コンクールの部は、7月27日(日)から29日(火)まで香川県の高松市総合体育館で行われる。

 競技部門には全国から予選を勝ち抜いたチームが出場。石飛さんら優秀読手3人が読み手を務め、最優秀読手も決定する。

 石飛さんは「(実践形式なので)プレッシャーを感じるが、実力が発揮できるよう本番に向け今まで通りの練習をしていきたい」と大会に向けた意気込みを語った。

新しい救急搬送体制の第1号になった石川町の東海大学医学部付属八王子病院

八王子市 独自の救急搬送体制構築 小児けいれんに迅速対応

 八王子市は小児のけいれん発生時に迅速かつ適切な対応を行うための新たな搬送体制を構築し、4月18日から運用を開始した。患者の搬送先を三次救急病院(救命救急センター)だけでなく、受け入れ体制の整った「かかりつけ医療機関」へ救急搬送できるようにした。都内で初の試み。

 救急医療では、患者の重症度や緊急性に応じて医療機関を「初期(一次)」「二次」「三次」の3段階に分けている。三次救急は高度な処置が必要な重篤患者に対応する医療機関で、市内には館町の東京医科大学八王子医療センターのみ。近隣では独立行政法人国立病院機構災害医療センター(立川市)や、日本医科大学多摩永山病院(多摩市)などがある。

 都の救急活動基準では小児のけいれんが発生した場合、原則として三次救急病院(救命救急センター)へ搬送する。搬送先病院の状況などによって二次救急病院に転送される場合もあるが、「まず三次へ」がルールだ。一方でけいれんは30分を過ぎると後遺症が残るとも言われている。

 「現在の都の救急活動基準では、たとえ二次救急病院の前で小児けいれんが発生しても、まず三次救急病院へ搬送しなくてはならない」。昨年4月に行われた市長と八王子市医師会の意見交換会で、医師会の小児科部会から出た提案がきっかけとなり、早期にけいれんを止めることを目的とした市独自の仕組みづくりが市と医師会、患者を搬送する八王子消防署の3者で話し合いを重ねて進められた。実現を受け、初宿和夫市長は「子どもの命を最優先に、救急現場に混乱をきたさず、柔軟かつ迅速に対応できる搬送の仕組みを構築できた。今後も子どもたちが必要な医療を受けられる環境整備に取り組んでいく」とコメントしている。

東海大が第1号

 二次救急病院だが三次と同様の対応ができる体制を整えた東海大学医学部付属八王子病院(石川町)が対象医療機関の第1号となった。

 てんかんで同院に継続診療している市内在住の小児患者に対し、事前に主治医の名前や服用している薬などの情報が記載された「小児かかりつけ患者救急搬送カード」を配布。カードを所持している患者がけいれん重積状態になった場合、かけつけた救急隊が三次救急病院とかかりつけ医療機関のどちらへ搬送するか現場で判断できるようになる。八王子消防署は「署としても患者に寄り添い、市や地域の関係機関と連携して医療機関への迅速な搬送に取り組んで参ります」と語る。

 対象医療機関となった東海大八王子病院は「都のルールを変えることなく、ようやく長年の懸案事項を前進させることができた。院内でしっかりと体制を整えてかかりつけ患者を受け入れ、子どもや保護者の安心につながれば」と話している。

第33回全国高等学校小倉百人一首かるた読手コンクールで優秀読手に選ばれた 石飛 ららさん 穎明館中学高等学校在学 17歳

「通る声」武器に いざ全国

 ○…「春休み中に電話で知らされた時はびっくりしました」。「畳の上の格闘技」とも呼ばれる百人一首かるた。その「読み手」部門で全国の高校生トップ3に贈られる優秀読手に選出された。選ばれたこと自体に驚きを隠せないが、日本一を決める本戦は7月、香川県で行われる。同じく高校生の「取り手」の頂点を競う全国大会で実際に札を読んで1位を決める大役に、「プレッシャーを感じるが、今まで通りの練習を心がけたい」と謙虚な姿勢を見せる。

 ○…穎明館中学高等学校の6年生。小学生の時に競技かるたを題材にした映画「ちはやふる」に感動し、「進学先にかるた部があったら入りたい」と心に抱いていた。文化祭や在校生の明るい雰囲気が気に入り、穎明館へ進学。念願のかるた部にも入部し、仲間と共に最初は札を「取る」側の練習に明け暮れた。

 ○…転機になったのは昨年。ずっと取り手として技術を磨いてきたが、全日本かるた協会公認の読手資格を持つ顧問の影響もあり、「読み手をやってみたい」と顧問に進言した。もともとの「通りやすい声」「ハキハキした話し方」を武器に、二人三脚での読みの練習が始まった。抑揚の付け方や読みにかける秒数など、細かな審査点が決まっている読手の世界。「一首ならできても、百首だと疲れてブレるときがある」。本戦までに少しでも技術に磨きをかける。

 ○…かるたを始めたきっかけがそうだったように、映画を見ることが大好き。休みの日はレンタルショップで何本も借りることも。最近は検事を題材にしたドラマを見たことから、法学部に進むことも意識している。全国大会では「選手が(かるたを)取りやすい声を目指したい」と今日も練習に集中する。

新キャプテンの磯選手

女子サッカー 磯選手がキャプテンに アローレレディースが新体制

 女子サッカーチーム「NISHI SATOアローレレディース」がこの春新体制になり、昨年8月に加入した磯真央選手(MF)が新キャプテンに就任した。

 同チームは、「多摩地域から女性の輝く姿を発信する」を合言葉に昨年創部したチーム。東京都3部リーグからスタートし、創部1年で都2部リーグへの昇格が決定するなど躍進を続けている。犬目町にある文化杉並学園八王子グラウンドなどが練習会場だ。

 磯選手はキャプテンとして、「今年はまず都2部で優勝し1部に昇格することを目標に、ただ勝つだけでなく内容にこだわって、チーム一丸となって戦っていきたい」とコメントを寄せた。

 初代主将の鳥海由佳選手は、韓国WKリーグ所属の仁川現代製鉄レッドエンジェルズに移籍することが決定。「決断をするのは決して簡単ではなかったが、上へのステップアップを前向きに応援してくれたチームにはとても感謝している」とチームやファンに謝意を表明した。

 同チームを運営するNPO法人はちきたSC(犬目町)の紙本諭代表は「アジアのトップクラブへの異例の移籍を果たし、異国の地で挑戦する鳥海選手を心から応援したい」と激励した。

 都2部リーグの初戦は未定だが、同チームによると今秋の開催が濃厚だという。

2本のポールはレンタル可能

参加募集 片倉歩いて「てくポ」ゲット 5月11日、ノルディックイベント

 2本のポールで体重の負荷を分散させながら健康的に長距離を歩くノルディック・ウォークのイベントが5月11日(日)、片倉つどいの森公園芝生広場を会場に開催される。主催は八王子市と八王子市教育委員会。主管は八王子市レクリエーション協会。午前10時から午後1時30分まで。現在、参加者を募集している。

 「片倉城跡・片倉つどいの森公園ノルディック・ウォーク」と題し、6Km、3Km、初心者向けの0・7Kmの3種類のコースを選んで歩く。小学生が参加する場合は保護者の同伴が必要。6Kmコースへの参加は小学4年生以上。

 参加費は6Kmと3Kmコースが1000円、初心者コースは500円。ポールレンタル料は500円(初心者コースは無料)、小中学生は参加費、ポールレンタル料ともに無料。

 このほかにも会場には骨密度測定、老廃物チェック、ベジチェックなどの無料体験コーナーも設けられ、協賛企業からのプレゼントも用意される。さらに参加者には、地域ポイントサービス「てくポ」のポイントが100ポイント付与される。

 事前申込みは二次元コードから。締切は5月9日(金)午後6時。当日参加も可能だが、事前申込みを推奨。雨天中止。問い合わせは同協会【電話】050・3085・7666。

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すり鉢状の「森のステージ」

春うらら、花見の会 片倉つどいの森に800人

 片倉つどいの森公園で4月5日、地元町会主催による「第14回花見の会」が行われた。

 暖かな気候で絶好の花見日和だった同日、同公園内の調整池がある「森のステージ」付近では太鼓やよさこいなどのステージ発表を実施。焼きそばや焼き鳥などの模擬店、子ども向けの工作体験、仮装大会なども人でにぎわった。

 主催の西片倉町会によると、延べ800人近くが会を楽しんだという。同町会の塚本富男会長は、「模擬店が盛況で昼過ぎにはどの出店者も完売状態でした。会全体として何ら事故もなく、開催できたことに感謝いたします」と関係者や来場者に謝意を語った。

駅前や公園を花と緑が彩る(主催者提供)

花と緑の南大沢へ 26日・27日 フラワーフェス

 花と緑でいっぱいの会場で丸一日楽しめる「フラワーフェスティバル由木」が、4月26日(土)・27日(日)に南大沢中郷公園と南大沢駅前遊歩道で開催される。午前10時から午後4時30分まで。

 「花と緑と夢家族」をテーマに、由木地区19の町会・自治会と3つの市民センター住民協議会を主体とする祭典委員会(佐藤利男会長)が開催しているイベント。今回で27回目を迎える。

模擬店やステージも

 メイン会場の南大沢中郷公園では、飲食などの模擬店やキッチンカーが並ぶバザールをはじめ、篠竹で編む六つ目の竹かご「メカイ」の実演と販売、ダンスや演奏などのステージ、ふあふあ遊具やストラックアウトなどで子どもたちが楽しめる「遊びの広場」もある。南大沢駅前遊歩道では、季節の花々を飾りつけた春のハンギングバスケット展や春のコンテナガーデンコンテストの力作が展示され、26日には市民賞を選ぶ投票にも参加できる。また27日にはステージでセレモニーとガーデニングショー表彰式も行われる。5カ所を巡るスタンプラリーも。主催の祭典委員会は「ぜひ会場に足を運んで、春の訪れを感じてもらえれば」と呼びかけている。

 専用駐車場なし、公共交通機関の利用を。問い合わせは事務局【電話】042・686・0611。

出土品が語る海外 国際理解講座

 国際理解講座「八王子城跡からみる海外世界とのつながり」が、5月23日(金)に市生涯学習センター(クリエイトホール)5階ホールで開かれる。午後2時から4時まで。参加無料。

 八王子城跡から出土した約7万点の遺物には、戦国大名の暮らしぶりがわかる発見や、ベネチア産レースガラス器など世界とのつながりが垣間見える遺物も。学芸員の村山修さんが解説する。

 定員170人。応募者多数の場合は抽選。申込みは▷講座名「八王子城跡」▷住所▷氏名(ふりがな)▷年齢▷電話番号を明記して、メール(kouza-create@city.hachioji.tokyo.jp)で。5月2日(金)締切。問い合わせは同センター【電話】042・648・2231。
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セミナーの様子=同署提供

留学生160人にルール周知 八王子警察、創価大で

 八王子警察署(四郎園文明署長)は4月1日、創価大学(丹木町)で「新留学生セミナー」を実施した。

 新たに日本で学ぶ留学生に向け、日本のルールや注意点などをレクチャーする同セミナー。創価大では毎年行われている。

 当日は、アジア圏や欧米諸国などから来日した留学生160人が参加した。同署からは交通課や地域課などが講師として登壇。日本で取り締まり対象となる禁止薬物や特殊詐欺について説明し、外国人を狙って行われる特殊詐欺事件事例もあることにも触れ、これからの留学生活に注意を呼びかけた。

目録を渡す山下会長(左)と初宿市長

同窓会解散、会費を寄付 八王子北高「子ども食堂に」

 「ユニセフなどに寄付することも考えたが、せっかくなら八王子の子どもたちに役立ててもらいたかった」--。

 都立八王子北高等学校の同窓会(山下幸徳会長)が3月26日、八王子市役所を訪れ、3月末に同窓会を解散するにあたり保持していた会費の一部である約130万円を、市社会福祉協議会(赤澤将会長)に寄付した。

 山下会長によると、同校の卒業生のうち、同窓会員は約8700人。「年々入会者が減少し、既存の役員への負担が増すようになっていた」という。昨今のSNSの普及も影響している。かつてはどこも同窓会組織を基盤として同窓会が行われていたが、近年はフェイスブックなどで気軽につながれる時代になった。

北高にも寄付

 北高同窓会の役員は約10人。山下さんは第7期生で、20年以上会長を務めている。「(組織として)体力があるうちに」と会をたたむ準備に入った。会員からの会費を完全に消化するため、600万円を2年に分けて同校に寄付。残余金であった約130万円はユニセフなどに寄付することを検討したが、「八王子の子どもたちのために使ってほしい」と役員らで話し合い、地域で子ども食堂を実施する市社協に寄付することにした。寄付金は市社協の名誉会長である初宿和夫市長が受け取った。

 解散について、同窓会員で第4期卒業生の女性(市内在住)は、「長く続いた同窓会を解散することは勇気のいることだと思う。残念だが時代の流れで致し方ない」とコメントし、役員らの決断に理解を示した。

 山下会長は「解散や寄付については会報に掲載したが、(見ていなければ)知らないかも知れない。できるだけクリーンな方法で取り組んだので、ご理解いただければ」と話している。

ハチラボプロジェクトの話し合いの様子(写真はイメージ)=同団体提供

子が主役 慈善バザー 5月11日 椚田町で

 地域の子どもたちが主体となり運営するチャリティーバザーが5月11日(日)、椚田町の「ガレージ武蔵」で行われる。

 主催は今年3月に地域の子どもたちの主体性を応援する目的で発足した「ハチラボプロジェクト」。めじろ台でペットサロンを営む(株)リーデレカーネ(原口八恵子代表)が地域貢献活動の一環で主導している。

運営は子どもたちで

 原口代表によると、日頃から、子ども達が自ら考え挑戦する場が少なくなっていると感じていたそう。「ないなら自分たちでつくる」という思いの下、このプロジェクトを創設。子どもたちが主体となり、金銭感覚を養いながらイベント運営を行い、地域活性に取り組む機会の創出を目指す。

 昨年には、試験的にチャリティーバザーを実施。同社の近隣にある椚田中学校の有志生徒らが参加した。原口さんは手応えを踏まえ、今回、新しい学生メンバーを募集しながら5月開催の準備を進めている。募集しているのは小学5年から大学生くらいまでで、「学校はどこでもかまわない」という。

売上は被災地等に

 バザーは同日に椚田遺跡公園通り沿いで開催される「第4回横山南マーチングフェスティバル」内で、午前10時から午後1時頃まで実施する(前後する可能性あり)。

 売上は被災地支援や動物保護団体に寄付し、同プロジェクトの活動資金にも充てられる。原口さんは「子どもたちが失敗・成功を体験し、地域や人との関り合いを楽しめるイベントにしたい」と話している。

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作品を前に前田さん(左から4番目)の講評を熱心に聞く参加者ら

写真愛好家ら プロに学ぶ極意 ヤスタケで講評会

 市内で活動するフォトサークル「丹青会 八王子(清水宣彦会長)」が4月19日、プロカメラマンによる写真講評会を開催。フォトクラブ光彩や読売写真教室など、初めて他クラブと合同で開催し、個人含め21人が参加した。

 会場となったのはギャラリー&ガーデンカフェ ヤスタケ(八幡町12の11)。講師を務めたのは、八王子市下恩方町出身のプロカメラマン前田真三さんの長男で、自身も写真家の前田晃さん。

 参加者は事前に季節の風景を撮影し、A4判に印刷したものを10枚ほど用意。当日、直接前田さんから講評を受けた。

 主宰した丹青会の清水会長は「撮影のポイントや作品のテーマ性など良く学べた。市内のアマチュア写真家の皆さんの活動が盛り上がってくれればうれしい」と話していた。次回は6月開催予定。詳細問い合わせはヤスタケ【電話】042・626・8114。

(左から)足利理事長、深沢さん、紙本さん

多摩養育園が創立78周年 福祉大使、新たに2人

 保育園や救護・障がい者施設、高齢者施設などの20施設を運営し八王子市の福祉に貢献してきた社会福祉法人多摩養育園(八木町/足利正哲理事長)が4月17日、京王プラザホテル八王子で創立78周年記念式典を開催。来賓を含む約240人が参列し、節目を祝った。

 式典では同園の理念や活動などを広く広報する目的の「福祉大使」を新たに2人任命。八王子を拠点として活動するサッカークラブチーム「アローレ八王子」代表の紙本諭さんとバレエダンサーの深沢祥子さんが任命証を授与された。このほか、功績のあった施設や永年勤続職員の表彰などを行った。また今年は、同園の福利厚生団体である「光友会」の結成60周年にあたり記念に作成したタオルを掲げ、会場を盛り上げる一幕もあった=写真下。

 足利理事長は「多くの人に支えられ78回目の記念式典を迎えられた。大変感謝している」と話していた。

着物リメイク作品を展示

 中町にある「まち・なかギャラリーホール(まちなか休憩所八王子宿2階/中町12の11の1)」で5月12日(月)から14日(水)まで、虹の会による着物リメイク作品展「初夏の装い」が行われる。入場無料。12日は正午から午後4時30分まで、13日は午前10時から午後4時30分、14日は午前10時から午後4時まで。

 虹の会は、60代から80代の女性約50人が市内を中心に活動している。作品展では一重の紬や大島紬を利用し、ワンピースやチュニック、ブラウスなどを展示する。「どれも一点物なので、ぜひ見に来て」と同会。

 詳細・問い合わせは同会の加藤さん【携帯電話】090・2496・7828。

境内に色とりどりの牡丹が咲き誇る

「牡丹の寺」に大輪130株 千人町の宗格院で見頃

 花姿の優美さや豪華さから「百花の王」とも称される牡丹が、千人町にある宗格院(浦野信幸住職)で見頃を迎えた。

 「牡丹のお寺」として知られる同院の境内には約130株の牡丹が植栽されており、シーズンには2000人から3000人が観賞に訪れる。品種により開花時期は異なるが、毎年4月10日頃に咲き始めて4月いっぱいまでが見頃になっていた。一方で今年は例年より10日ほど開花が遅れたことから、「ゴールデンウイークの前半ぐらいまで花が楽しめそう」と浦野住職。

希少な品種も

 ピンク色でフリルのような花弁が特徴の「ラインエリザベス」や暗い赤色の「深輝門」、他にも白や紫など色とりどりの牡丹が咲き誇る。中には黄緑色の「まりも」など珍しい品種もあり、毎年開花を楽しみにしている「常連」も多い。設置されているメッセージノートには、市内外から訪れた来場者の感動や感謝の言葉が残されている。

 見学自由で午前9時から午後5時まで。問い合わせは宗格院【電話】042・661・0960。

JR八王子駅南口で募金を呼びかける大学生ら

あしなが学生募金 遺児支援の想いつないで 八王子駅など都内16カ所で実施

 「一人でも多くの遺児に奨学金を届けたい」--。そんな願いが込められた「第109回あしなが学生募金」が、4月19日と20日にJR八王子駅など都内16カ所で実施された。親に障害があったり亡くなっているなど経済的に困窮している子どもを支援する、あしなが学生募金事務局により、26日(土)、27日(日)までの4日間行われる。

 この募金活動は一般財団法人あしなが育英会の奨学金を受けている大学生たちが中心となり、「後輩遺児にも奨学金を届けよう」という想いをつないで、1970年から55年にわたり続けられてきたもの。全国120カ所で行われ、集まった募金の全額があしなが育英会に寄付されて日本とアフリカの遺児の奨学金として活用される。

 市内堀之内にキャンパスを構える東京薬科大学2年の山下花奈さんも、その想いをつなぐ一人だ。自身も3歳の時にがんで父親を亡くし、同会の奨学金に支えられて大学に通うことができた経験を持つ。「金銭的な理由で自分は進学できないと思い込んでいた」という過去の経験から、「昔の私のような現状のさなかにいる子どもを減らしたい」と願い、昨年から街頭募金に参加している。奨学金により金銭面で安心して勉学に励むことができること、育英会を通じて同じ境遇で夢を追う仲間ができたことに感謝しているという。

経済的困窮・社会的孤立も

 「物価高騰によって経済的に困難に陥っている」「病院に行くお金も時間もなく、体を壊したまま働いている」。あしなが育英会が昨年行った奨学生保護者アンケートに寄せられた、遺児家庭や障がい者家庭の切実な声。育英会の調査によると、高校奨学生世帯の平均可処分所得は187・8万円で、2023年国民生活基礎調査における全世帯平均の半分以下、母子世帯平均と比較しても約63・6万円低いという。経済的な困窮に加え保護者の「時間貧困」も深刻だ。同会奨学生の保護者は全国平均と比較して睡眠や食事等の生活必須時間が少なく、また20・5%が「相談相手がいない」と回答するなど社会的孤立の問題も浮き彫りになっている。

 また高校授業料の無償化が決定したことで「奨学金は不要では」という声も聞かれるようになったが、同会はこれを「誤解」と否定する。「あしなが育英会の奨学生世帯はすでに無償化(就学支援金)の対象であり、今回の無償化は影響がない。また無償化の対象は授業料のみで、それ以外の学校教育費は依然として大きな負担となっている」と説明する。文科省の調査によると、授業料を除いた学校教育費の平均は私立高で約53万円、公立校でも約31万円にのぼる。

 一方で昨年のあしなが育英会高校奨学金は、資金不足のため申請者3487人に対し採用数1538人で、採用率は44・1%に留まるのが現状だ。

先輩から後輩へ

 JR八王子駅南口で19日に行われた募金活動には、14人の大学生が参加。のぼり旗や募金箱を手に、駅利用者らに支援を呼びかけた。

 5回目の参加という坂木朔太郎さん(東京造形大学3年)は「自分も親が持病で十分に働けず、高校から奨学金を活用してきた。育英会へ恩返しし、またこれから一人でも多くの高校生が奨学金を受けられるようにしたい」と思いを語った。

 あしなが学生募金事務局では街頭募金のほか、ネットや郵便振替でも寄付を受け付けている。詳細はHPで。あしなが育英会【電話】03・3221・0888。

多摩地区の標準地価格高順位(商業地)で6位に入った地点付近(旭町)

地価公示 市内も上昇続く 駅前など堅調

 都が先月公表した2025年1月1日時点の地価公示で、前年と比較できる都内2542地点のうち2483地点で価格が上昇。平均変動率は住宅地と商業地が4年連続、工業地は12年連続で前年より上昇幅が拡大した。このうち八王子市内で調査を実施した147地点の用途別対前年変動率は住宅地2・9%(多摩地区全域の平均は3・4%)、商業地4・6%(同5・3%)、工業地8・8%(同5・5%)で、住宅地と商業地で多摩地区の平均を下回る結果となった。

 市町村別の平均価格では、市内の住宅地が1平方メートルあたり12万5700円(多摩地区は23万7400円)、商業地が50万1200円(同71万5800円)。また多摩地区の標準地価格高順位で、JR八王子駅北口にある旭町の商業地が1平方メートルあたり284万円で6位に入った。

 都財務局は多摩地区の商業地の地価動向について「駅前再開発等が多い中央線および京王線の駅前周辺で店舗需要回復、マンション需要との競合で上昇した」と分析している。