宮前区版【5月2日(金)号】
(左から)福田市長、町田瑠唯選手、宮澤選手、テーブスHC

富士通レッドウェーブ ファンに感謝捧げる リーグ、皇后杯優勝を報告

 女子プロバスケットボールWリーグを2年連続で制した富士通レッドウェーブは4月18日、ラゾーナ川崎プラザルーファ広場(幸区)で優勝報告会を開いた。BTテーブスヘッドコーチや選手らが参加し、会場に訪れた多くのファンと喜びを分かち合った。

 2024―25シーズンから2部制となったWリーグ。レッドウェーブは、8チームで競われる1部プレミアリーグに所属し、レギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフセミファイナルに進出。シーズン4位のENEOSサンフラワーズを下し、ファイナルでは同2位のデンソーアイリスと対戦。1勝2敗と後がない状況から4戦目、5戦目を勝利し、2年連続3回目の優勝を決めた。昨年12月には皇后杯も制しており、2冠を達成した。

 優勝報告会で福田紀彦川崎市長は「昨年、『次は連覇を』とお願いしたが、実行するのは難しい。しっかり勝ち切ったことを誇りに思う」と選手を称えた。川崎市市制101年を迎えたことにも触れつつ、「新しい川崎をつくる年。新たなスタートに花を添えてくれた。次はさらなる高みを目指して、3連覇をみんなで後押しして勝ちに行きましょう」とエールを送った。

 チームの平松浩樹顧問は、リーグ戦、プレーオフの激闘を振り返り、「タフな試合が続く中で頑張れたのも皆さんの応援の力。来年もまたここに戻ってきたい。地元川崎に愛され、誇りに思ってもらえるよう努力し続けるチームでありたい」とファンに感謝の気持ちを伝えた。

市から特別賞

 今回の2連覇、2冠を祝し、川崎市からスポーツ特別賞が贈られた。テーブスヘッドコーチは「大変光栄。チームの目標だった皇后杯優勝、リーグ連覇を達成し、特別なシーズンだった。多くの困難な時期もあったが選手たちが粘り強く戦い抜いた。引き続き応援を」と呼び掛けた。キャプテンの宮澤夕貴選手は優勝が決まった瞬間を振り返り、「シーズン中、苦しいときもあったが、スタッフも含めたこのチームで優勝できてうれしかった」と声を弾ませた。地域やファンへ「今までやってきてこういう結果を出せたのは、支えてくださるファンの方々や川崎市民のおかげ。恩返ししていきたい」と感謝の言葉を述べた。

 会場を訪れた埼玉在住のファンは「選手がケガをしてもみんなでステップアップして頑張っていた。2連覇、2冠はうれしい」と喜んだ。

登頂した陵太郎さん(左)と父・建一郎さん

高津区在住前田陵太郎さん キリマンジャロに登頂 アフリカ最高峰、10歳で

日本人最年少記録を達成

 高津区在住の小学5年生、前田陵太郎さんが昨年12月、10歳でアフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ(5895m)の登頂に成功した。これまでの11歳の日本人最年少記録を塗り替えた。

 1歳から登山を始めた陵太郎さんは、日本最高峰の富士山(3776m)に小学1年生で登頂。家族と一緒に日本各地の山々を巡り、登山愛好家が憧れる「日本百名山」のうち70座をすでに制覇している。

 キリマンジャロへの挑戦は、父・建一郎さんが同じ小学生が登頂した新聞記事を読んだことがきっかけ。「お父さんに誘われて、もし登れたら最年少記録になることを知って、挑戦する勇気が湧いた」と決意した。

 陵太郎さんは、12月25日に日本を出発しキリマンジャロのあるタンザニアへ。27日に登山口から歩き始めた。途中で高度順応をしながら登ったが、歩き出して3日目に激しい頭痛に襲われた。翌日には回復したが、連日の疲労や薄い酸素など過酷な登山は続いた。そして30日午後11時30分、ついに山頂へのアタックを開始。真っ暗な中ヘッドライトの明かりを頼りに黙々と歩き続け、翌31日午前9時1分、ついにアフリカ大陸最高地点の頂に到達した。

 厳しい山行を振り返り、陵太郎さんは「疲れて足も痛くて、景色をゆっくり見ることはできなかった」と話す。それでも、下山を始めると徐々に体力が回復し、登頂できた喜びが湧き上がってきたという。

頼れる父とともに

 共に登山をする父・建一郎さんは、大学時代に探検部に所属し、国内外で豊富な経験を持つ。陵太郎さんは、そんな頼りになる父のことが「大好き」だという。登山の魅力について「山頂に着いた時の達成感や、きれいな景色を見ること。そして、大好きな父と一緒に登れることが何より楽しい」と笑顔を見せる。

 陵太郎さんの目標は、小学生のうちに日本百名山の残り30座に登頂すること。そして「将来は、アジアやヨーロッパなど世界七大陸それぞれの最高峰を全て制覇するのが夢。19歳までに達成して、日本人最年少記録をまた作りたい」と力強く語った。

【9月1日追記】以下について訂正いたします

当記事は、山岳雑誌「岳人」のキリマンジャロ日本人最年少登頂の記事を基に取材し取り上げましたが、岳人は9月号で「事実と異なる記述があった」とし、訂正を発表しました。訂正文では「当時10歳の前田陵太郎さんが日本人最年少で登頂したと記載してたが、2019年に中澤正太さんが特別許可を得て当時6歳4カ月で登頂し、日本記録認定協会から登山証明書が発行されていることが判明した」としています。よって、当記事も同誌に従い訂正させていただきます。関係者並びに読者にご迷惑をおかけしお詫びいたします。

宮前区で20年以上にわたり絵本の読み聞かせを行っている 角田 智子さん 宮前平在住 60歳

子どもとの時間は「宝物」

 ○…宮前区の保育施設やこども文化センターで、絵本の読み聞かせを続けて20年以上になる。ボランティアで毎月行っているお話会では、絵本に加え、手作りのおもちゃとわらべ歌などでも子どもたちを楽しませている。「好奇心や創造力を育み。生きる土台を作ってくれる」。子どもの健やかな成長を願う思いが原動力となって活動を続けてきた。

 ○…息子に絵本を読み聞かせたことがきっかけだった。楽しさを一緒に分かち合える時間に幸せや喜びを感じたという。近所のママ友たちを自宅に呼んでお話会を開き、保育士の親友が運営する施設でも仲間といっしょに始めた。その後も絵本サークルや勉強会に参加し、保育士の資格も取得するなど、知識や技術を磨いてきた。「読み聞かせを通じて、少しでも子育てが楽しくなってくれれば」。子育てを頑張っている母親たちへの思いも強く、機会があれば悩みごとの相談なども受け付けている。

 ○…チャレンジ精神が旺盛な性格。息子が小学校に上がるときに、学校に足を運び読み聞かせをさせてほしいと直談判した。その熱意が伝わり、朝の時間で活動ができることに。子どもからの評判も良く、今でも現役の母親たちによって受け継がれている。「読み聞かせで、お母さんたちと子どもたちの心が通い合う。その時間は宝物」

 ○…息子が19歳のとき、地方の大学へ進学するため初めて一人暮らしをすることに。普段あまり多くを語らない息子から絵本を送ってほしいと連絡がきた。「小さい頃に読んだ絵本。その時間が息子の支えになっている」と、涙が流れた。「親子で読み聞かせをやってほしい。子どもも親も忘れられない大切な時間になる」と笑顔を見せた。

向丘地区巡って勝負 6月1日 ウォークイベント

 向丘地区に設定されたチェックポイントを制限時間内に巡って合計点数を競い合うアウトドアスポーツ「ディスカバーウォークみやまえ〜向丘めぐり〜」が6月1日(日)に開催される。午前9時〜午後1時。主催するみやまえスポーツふぇすてぃばる向丘地区実施委員会が参加者を募集。

 スタート地点は向丘出張所。1チーム2人〜5人。向丘地区在住の中校生以下の子どもが対象で、小学生の場合は引率の大人が参加することが条件。定員は30チームで、応募者多数の場合は抽選。参加費無料。写真が撮れるデジタル機器を持参。小雨決行。

 申込みは5月8日(木)から26日(月)午後5時までに、区役所ウェブサイトや【メール】69muko@city.kawasaki.jp、出張所窓口で。(問)同出張所【電話】044・866・6461

5月7日 区役所に献血バス 2つのRC合同で

 宮前区を中心に奉仕活動を行う川崎鷺沼ロータリークラブと川崎宮前ロータリークラブが5月7日(水)、献血活動を実施する。会場は宮前区役所1階健診ホール(駐車場前)。午前10時から。

 毎年この時期に、日本赤十字から献血バスを招き、合同で献血活動を続けている。協力者には粗品をプレゼントする。

 慢性的に続いている献血不足の現状を踏まえ、両クラブの担当者は「ぜひ多くの方にご協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

『シン・ゴジラ』内にも登場する丸子橋

かわさきロケアワード 1位は『シン・ゴジラ』 応募数1200通超える

 「映像のまち・かわさき」推進フォーラムはこのほど、川崎市内で撮影された映像作品に投票する「かわさきロケアワード」の結果を発表した。1位には2016年に公開された『シン・ゴジラ』(東宝)が選ばれた。

 例年、同フォーラムは、市内の映画館でその年に観た中で、一番印象に残っている作品を選ぶ「かわさきシネマアワード」を開催している。

 昨年の市制100周年を記念し、今回は市内で撮影された一番好きな映像作品に投票する「かわさきロケアワード」を実施。昨年12月から今年2月末まで投票を募り、昭和から現在までに市内でさまざまな作品のロケ地となっていることを周知することで、シビックプライドの向上を図った。

 応募総数は1269通。1位の『シン・ゴジラ』は、川崎区の川崎市役所旧本庁舎、第3庁舎や、中原区の武蔵小杉エリア周辺などで撮影が行われており、313票を集めた。投票者からは「自宅が無事か映画を見ながら探してしまった」「多摩川河川敷を舞台にしていて衝撃だった」といった声が寄せられた。

 2位はMV『Gifted.―Orchestra ver.』(BE:FIRST/2024年)で139票、3位はドラマ『男女7人秋物語』(TBS/1987年)で106票。4位から10位の作品や詳細なコメントは同フォーラムウェブサイトを参照。

川崎市 市制記念試合に招待 川崎F対神戸 1080人

 川崎市は6月21日(土)のUvance とどろきスタジアム by Fujitsuで行われるサッカーJ1・川崎フロンターレの市制記念試合に市民1080人を抽選で無料招待する。対戦相手はヴィッセル神戸で午後7時キックオフ。

 招待するのは、ホームA自由500組1000人、SA指定40組80人。車いす席も用意されている。対象は、川崎市在住者で中学生以下は保護者同伴が必要。

 申し込みは市公式ウェブサイトから。6月1日(日)の午後11時59分締め切り。当選は6月5日(木)午後8時頃にメールで通知する。

報告書を手にする堀田会長

市看護協会 「ケアの記憶」で情報共有 活動報告書に要望集約

 川崎市看護協会(堀田彰恵会長)はこのほど、看護連携推進委員会の4年間の活動内容を報告書にまとめた。報告書には、患者の入院中の状態やケア内容を要約した書類で、主に退院時や転院時に作成される「看護サマリー」に記載してほしい内容などを集約。同委員会では「今後の継続看護につなげてほしい」と話している。

 全国で唯一、市単独で法人格を持つ同協会。同協会看護連携推進員会では、より安全で安心な看護ケアの提供を目指して、地域の病院、訪問看護ステーション等の看護職同士の連携を目的に、年に一度交流会を開催している。コロナの流行期には、医療現場で対面ができず、コミュニケーション不足による情報共有が課題となる中、看護サマリーの重要性に着目。同交流会で2020年度から看護サマリーの在り方について、意見交換を行ってきた。

 当初は、看護サマリーのひな型を「川崎モデル」として作成することを検討していたが、各病院や施設で使用するシステムが異なることから、統一様式は難しいと断念。ただ病院、訪問看護ステーションのそれぞれの立場で必要な情報が異なることがわかったため、各施設のサマリーの備考欄に、記載してほしい情報をまとめた。例えば、訪問看護ステーションから病院へは、生活の自立度や、患者本人を理解するための趣味や特技、後見人の有無など。病院から訪問看護ステーションへは、家族の情報、代理意思決定者、一部介助が必要かなどの情報が記載されている。堀田会長は「看護サマリーは、読む人が確実にわかることが重要。すべては患者さんのため。看護職同士がお互いの状況を知り、情報の受け手の側に立って記載することが大事」と話す。

 同報告書は、市内の病院、訪問看護ステーション、地域包括支援センター、区役所、訪問診療所などに配布。また同協会ウェブサイトにもアップされてる。堀田会長は「いい意見交換会だった。参加者が気づきを持ち帰ってくれたと思う。報告書は委員会メンバーの熱い思いも詰まっている。看護職の双方理解にもつながり、みんなの気持ちが市内に広がっていくことを期待したい」と思いを語った。

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アユを放流する子どもたち=同会提供

桜の下で稚アユ放流 平瀬川親水広場

 平瀬川上流の蔵敷親水広場で4月20日、桜祭りと稚アユの放流会が行われた。主催は平瀬川流域まちづくり協議会。

 29回目となった桜祭りには、地域住民ら約200人の来場があった。岸辺のサクラの木の下、菅生中吹奏楽部の演奏でスタート。蔵敷こども太鼓連が日ごろの練習の成果を披露する中、子どもたちは「大きくなって戻ってきてね」と、約1000匹の稚アユとドジョウを放流した。

 杉田進会長は「大きなゴミも捨てられドブ川のようだった平瀬川を何とかしたいという思いから地域活動が始まった。これからもこの環境を維持していくよう、皆さまにご協力を願いしたい」とあいさつした。

 平瀬川流域では、地域の川が人々の癒しの場となるようにと、約30年前からサクラの植樹を開始。今では約300本のさまざまな種類のサクラが、少しずつ時期をずらしながら住民の目を楽しませている。

つの子さんのおはなし会 5月8日、30日 子育て相談も

 「おはなしおばさん」として親しまれている角田智子(通称・つの子)さん=人物風土記で紹介=が5月8日(木)午前11時から、「0歳からのおはなし会」を宮崎こども文化センターで行う。

 また、5月30日(金)午後2時15分からは、「さくらんぼおはなし会」と題して、2歳半くらいから小学校低学年を対象にした読み聞かせを宮前平チューリップルームで開催する。

 いずれも予約不要で参加無料。子育てや読み聞かせの相談も可能。

 問い合わせは角田さん【メール】tsunoko2020@gmail.com。
指揮/野平一郎

生誕150年ラヴェル作品と現代音楽 5月24日(土) 神奈川県立音楽堂

 神奈川フィルハーモニー管弦楽団は「音楽堂シリーズ Classic Modern」を開催する。5月24日(土)、神奈川県立音楽堂(JR・市営地下鉄桜木町駅徒歩10分)で午後3時開演。

 今回は、作曲家・ピアニスト・指揮者・教育者と今も多彩な活躍を続ける野平一郎(東京音大学長)を指揮者に迎える。

生誕150年のラヴェル「クープランの墓」、日本初演となる野平自身の作品「廃墟の風景」、ヤン・マレシュ「ジグザグ・エチュード」等古典と現代音楽の対比や、指揮者・ゲスト演奏者の独創的な演奏が楽しめる。S席4500円、A席3500円※65歳以上各席種10%引。チケット申込みは神奈川フィル・チケットサービス【電話】045・226・5107。

読者20組40人を招待

 この公演に読者20組40人を招待。希望者は、QRの申込みフォームから申込みを。5月16日(金)必着。当選はメールにて。

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あいさつする嶋崎会長

責任政党への思い新たに 自民川崎市連 春の集い

 自民党川崎市連は4月14日、HOTEL ARU KSP(高津区)で春の集いを開催した。

 あいさつに立った嶋崎嘉夫会長は「相互関税などでトランプショックが世界中で沸き起こっている。これまで当たり前と思われていることが大きく変化するのではと懸念されている。だからこそ自民党は責任政党として、負託にしっかり応え、政策を示しチャレンジを続けていかねばならない」と強調。「暮らしを営む人が少しでも豊かさを感じる、川崎に住んで良かったと思えるまちづくりを全力で進めていきたい」と呼びかけた。

 2年前の統一地方選で掲げた公約の中間検証が矢沢孝雄市議から発表され「58項目のうち、達成評価が27%、実施中24%と、多くの取り組みが進んでいる」とさらなる達成実現に意欲を示した。

 集まりには、市連所属の国、地方議員や党員ら約600人が出席。福田紀彦市長も来賓として祝辞を述べた。

市政報告する高戸氏

地域の生の声を市政に 高戸市議が意欲

 宮前区選出の高戸友子市議(維新)は4月23日、さぎ沼会議室で市政報告会を開催した。

 2023年に初当選した高戸氏は、報告会で保育料の減免拡充や給食費の無償化、今夏から導入されるわくわくプラザの配食サービスなど、自身が取り組んでいる子育てや教育、福祉などの活動成果を紹介。「地域を歩き生の声を聞き即行動していく。皆さんの『身近な市議』を目指したい」と決意を語った。

AED体験など用意=昨年

学んで体験「看護フェスタ」 5月10日 JR武蔵溝ノ口駅前

 (公社)川崎市看護協会が主催する「看護フェスタ」が、JR武蔵溝ノ口駅南北自由通路(JR改札口正面)で5月10日(土)に開催される。午後0時30分から3時30分。参加無料。

 近代看護を築いたナイチンゲールの誕生日である5月12日の「看護の日」に合わせ、毎年開催されている同フェスタ。現役看護師によるAED体験、妊婦ジャケット装着や新生児の抱っこ体験、子ども向けのナース体験ができる。介護や病気の相談などを受け付ける「まちの保健室」、看護師を目指す人に向けた進路進学相談コーナーなども用意されている。来場者にはヘルスチェックカードを進呈。

 問い合わせは同協会事務局【電話】044・711・3995。

開講式に出席した今年度メンバーら=クラブ提供

少年少女発明クラブ 創作に励む一年始まる

 麻生区、多摩区、宮前区、高津区で活動する「川崎北部少年少女発明クラブ」は4月20日、昭和音楽大学北校舎で開講式を行った。

 同クラブは、ものづくり工作を通じて科学的創造性の育成や開発を目指し、(公社)発明協会のもとで地元経済・文化団体の支援を受けて運営される非営利団体。対象地域の小中学年が講座を通じて創作活動に励む。

 当日は小学3年から中学2年までの児童生徒18人と保護者が出席。同クラブ会長でHIREC(株)社長の上森規光さんはあいさつで、昨夏に開かれたペットボトルロケット大会にふれ、「どうして失敗してしまったのかと考えそこから学ぶことが大切」などと述べ、「今年一年楽しく頑張りましょう」と呼びかけた。

 式の合間にはJAXA(宇宙航空研究開発機構)に37年間勤務した上森会長が「宇宙クイズ」を出題。会場を盛り上げた。式にはクラブの活動を支援する国市会議員や行政、地域の企業、大学関係者も参列し、子どもたちへエールを送った。

 午後はさっそく第1回の活動。子どもたちは放物線と放物面の工作を行い、LED光源部や放物鏡面を組み立てて光の進み方を学んだ。今後、年間を通じて多彩なプログラムに取り組んでいく。

子ども向けの遊び場ブースも

学生がひとり親家庭援助 食糧・物資届ける

 学生団体Alku(アルク)がひとり親家庭に食糧・物資を届けるイベントを、5月15日(木)午後4時〜7時にNEC玉川事業場(中原区)で開催する。参加無料。事前申し込み制。定員100人に達し次第受付終了。

 川崎市社会福祉協議会とNECプロボノ倶楽部の協力で、4回目を数える同イベント。寄付によって集まった食糧や日用品を渡すだけでなく、現役大学生による教育支援のブースや、勉強ブースも設置する。

 同団体は食糧・物資の寄付と募金を呼びかけている。食糧・物資の送付は「困窮家庭への物資支援」と記載の上、川崎市社会福祉協議会総務部企画調整室(〒211―0053、中原区上小田中6の22の5)。5月8日(木)必着。

 募金は以下の口座に振り込み。▽みずほ銀行、向ヶ丘支店、普通預金、店番号540、口座番号3108563

昨年のオルガンラジオ体操の模様 ©Y.Masuda/MUZA

ミューザ川崎 こどもの日、無料開放 コンサートや舞台裏見学

 ミューザ川崎シンフォニーホールは5月5日(月・祝)に「こどもの日 オープンハウス」を開催する。

 普段コンサートに足を運ぶ機会の少ない人にもミューザに親しんでもらおうと今回で10回目。一般開放していないステージに上がれたり、楽屋、音響室などの舞台裏見学ができる。

 ミニコンサートや恒例のオルガンラジオ体操を予定。燕尾服を着て、指揮台での写真撮影や、ペットボトルのキャップを使った即席のカスタネット作りなど、子ども向けのイベントが多数用意され、家族で楽しむことができる。

 午前10時から午後3時40分まで。入場無料で0歳から参加できる。

 担当者は「年に一度のこの機会に、素晴らしいホールがあることを知ってほしい」と参加を呼びかけている。詳細はウェブから。https://www.kawasaki-sym-hall.jp/wakuwakumuza/event/festa2025/

外国人市民意識実態調査 「ネット上の攻撃」不安増 入居拒否25%が経験

 川崎市が外国人市民を対象に実施した意識実態調査の結果が公表され、4人に1人が外国人であることを理由に賃貸物件などの入居を断られた経験がある一方で、「ヘイトスピーチ」などの差別的な暴言への不安は、2019年の前回調査よりは減少した。

 川崎市では、日本国籍を持たない外国籍の人々が市民生活で感じる不便や不安などを行政として解消するため、5年に1度、実態を調査している。今回の調査は昨年6月28日〜7月31日に実施され、川崎市在住の18歳以上の外国人市民5千人を対象に、郵送方式で実施。1031人から回答があり、回収率は20・6%だった。

 国籍・地域別の内訳は、中国籍28・4%、韓国籍とベトナム籍が11・9%、フィリピン籍が10・6%と続き、その他アジアが20%を占めた。居住地域は川崎区が最も多く31・8%、中原区15・4%、高津区11・6%と続いた。

 市内で住居を探す際に「外国人を理由に入居を断られた」は前回と同じ26・1%。「外国人であることを理由に物件を紹介してもらえなかった」は17・7%と前回の14・2%より3・5ポイント増加し、不動産業者の段階で拒否されている可能性がある。

 直近の1年間で感じた不安や危険に関する質問では、「住んでいる地域の治安についての不安」は前回の17・7%より大幅減の10・9%。外国人であることを理由に「暴力をふるわれる不安・危険」は6・8%(0・3ポイント減)、「脅迫や差別的な暴言を受ける不安」は14・7%(3・3ポイント減)といずれも減少したが、「外国人を攻撃するようなインターネットやSNSの書き込みを見て感じる不安・危険」は13・2%で前回の12・4%より微増した。市は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例の効果は表れているものの、条例の運用を一層、推進していく必要がある」としている。

 国籍に関係なく全国的な課題である災害への備えでは、「飲み水や食料を準備している」は7・8ポイント増の51・7%と5割を超えたが、「特に何もしていない」は27・7%(前回32・5%)と3割近く、「防災訓練に参加している」は16%(前回16・7%)にとどまった。

 市担当者は「この結果を関係部局に共有のうえ、施策に反映していく」と話している。報告書は市のホームページで公開しており、ルビ付きの日本語を含め10カ国語で閲覧できる。

川崎市役所

子ども・若者調査報告書 「子育て費用に不安」4割 ヤングケアラーの現状も

 川崎市は子育て世帯と子ども・若者を対象とする生活意識調査を実施し、4月24日に「報告書」として公表した。保護者の心配ごととして「子育てに必要な費用に関すること」の比率が前回調査の2020年から倍増し、物価高などの世相を反映した結果となった。

 調査は昨年11月から今年1月にかけて、各世代の子を持つ親や小学5年生と中学2年生、16歳〜30歳の「若者」を対象に、インターネットと郵送で実施。回答率は4割から7割弱だった。

 「子育てに関する心配ごと・悩み」への設問では、0〜6歳児の保護者の38・5%が「子育てに必要な費用に関すること」と答え、前回調査の15・4%の2倍以上だった。小・中学生の保護者は「学習・進学・受験に関すること」が多く、小学5年生の保護者の6割、中学2年生の保護者の7割を占めた。

 受験や進学に関しては子ども自身も不安値が高く、中学2年生の「現在の悩みごと」では、「進学のこと」72・4%、「勉強のこと」が70・0%。「自分の将来のこと」も63・7%だった。

 「1日3食分の食料が買えなかった経験」に関する設問では、「ある」と答えた「ひとり親家庭」が多く、0〜6歳児のいる家庭の24・2%、小学2年生のいる家庭の16・4%、小学5年生のいる家庭の17・9%が、「3食に必要な食料を買えなかった経験がある」と答えた。

「心がつらい」

 調査ではまた、家族のために世話や家事をしている子どもや若者のうち、自身への影響が「特にない」と答えた人以外の回答をした人を「ヤングケアラーの可能性がある」と定義。その結果、ヤングケアラーの可能性がある子どもの割合は、小学5年生で3・6%、中学2年生で2・6%、若者で5・6%だった。

 このうち「ヤングケアラーの可能性がある」若者に「感じること」を尋ねた設問では、「仕方がない」が31・7%でトップだが、「心が少しつらい」20・0%、「心がとてもつらい」15・0%と、精神的な負担を感じている状況も見て取れる。また家事や世話のことに関する相談相手を尋ねたところ、小中学生で「誰にも話していない」と答えた人は51・6%と最多で、次いで「家族」が28・6%、「友達」が22・0%だった。

 調査の結果は今年度に策定予定の「川崎市子ども・若者の未来応援プラン」の基礎資料となる。

中田悠真さん(右)と豊さん

川崎市子ども夢パーク 「あそぼうデイズ」今年も 初の解体イベント好評

 川崎市の「子どもの権利に関する条例」に基づく社会教育施設「川崎市子ども夢パーク」(高津区)で4月19日、施設内に蓄積した壊れた家具などを解体して再利用につなげる「かいたいまつり」が開かれ、市内外から約50人が参加した。

 川崎市子ども夢パーク(以下「夢パーク」)では、市民有志が多様な形で施設運営にかかわる利用者懇談会「つくりつづける会」がある。この会の中で、「夢パーク」内に散在している壊れかけの机や椅子などに関し、「解体して再利用につなげる企画をやろう」との提案があり、「かいたいまつり」と名付けてイベントを企画。19日には市内外から親子連れが集まり、主に木製の壊れた椅子や机、看板など約20点を、ドライバーやのこぎりなどの工具を使って解体した。

 東京都国立市から父と参加した小学校1年生の中田悠真さん(6)は、電動ドライバーを使って釘を上手に抜き取り、木製の机を手際よく解体した。日ごろからDIYを楽しんでいるといい、父の豊さん(32)は「今日も張り切って来ました」。

 この日は市の環境局が保有する学習用の「スケルトンごみ収集車」や、市のリサイクルキャラクター「かわるん」も参戦。ごみ分別の大切さなどをアピールした。

 「夢パーク」所長の友兼大輔さんは「初めてのイベントだったが、たくさんの人に集まってもらえた。作ったものを自分が片付けるという意識づけになればうれしい」と話していた。

 大型連休中は、「夢パーク」恒例の「とことん遊ぼうデイズ」を開催する。5月3日には文字通り、大きなこいのぼりを作って遊ぶ「巨大こいのぼりづくり」▽4日は段ボールなど様々な素材を使って自由にものづくりを楽しむ「ものづくりして遊ぼう」▽5日はパン生地を棒に巻いて焚火で焼く「遊ぼうパンづくり」がある。3日と4日は午前10時半〜、5日は午後2時〜で、パン生地の準備は約100人分の予定。

 問い合わせは「夢パーク」(【電話】044・811・2001)。

校庭で遊ぶ小学校児童

放課後等の子どもの居場所 川崎市 支援の「方向性」策定

 川崎市は「放課後等の子どもの居場所に関する今後の方向性」を策定し、4月17日に公表した。今年1月に案をまとめて1月末から2月末まで、行政手続法に基づくパブリックコメント(意見募集)を実施し、改めて「方向性」として内容を策定した。

 こども家庭庁が2023年12月に「こどもの居場所づくりに関する指針」を閣議決定したことを受け、全国の各自治体が「子どもの居場所」に関する取り組みを本格化させている。川崎市では、子どもを孤立・孤独から守り、健やかに育てるための「Well-being(ウェルビーイング)で成長するための居場所づくり」を全市的に進めることを目指し、「今後の方向性」の策定を進めていた。

 市はまず基本的な考え方として、「子どもの声・主体性・価値観を大切にする居場所づくり」「発達段階に応じた目的・空間を有する居場所づくり」、そして不登校の状態にある子どもたちに対する「子どもの状況に応じた支援の実施」の3点を掲げた。そのうえで、居場所のありようを考えるうえで、「学童期(主に6歳〜12歳)」と「思春期(主に13歳〜18歳)」に分けて方向性案をまとめた。

 寄せられた意見は55通76件で、学童期の居場所づくりに関する意見は43件、思春期の居場所づくりに関する意見は11件だった。方向性の策定にあたり「意見を踏まえて反映したもの」はなかったが、「今後の参考とするもの」は15件あり、このうち「思春期の居場所づくりに関すること」が10件で最多だった。

中学生の居場所は

 学童期の居場所づくりに関する意見では、「学童クラブ」への補助金支出を求める声が多数寄せられた。「こども文化センターの老朽化」を指摘する声や、小学校の全学年が対象である「わくわくプラザ事業」と、低学年が対象から外れがちな「みんなの校庭プロジェクト」などの放課後児童健全育成事業を「分けて運営するべき」との指摘もあった。

 思春期の居場所づくりに関する意見としては、「中学生が急に地域とつながるのは難しい。小学生から(地域と)かかわることが理想」「中学生は部活に入らないと居場所を見つけにくく、居場所が不足している」といった「中学生」に関する意見が目立つ。「貧困や家庭環境の問題を抱える子どもの『生き場所』が必要」と、複雑な生育環境にある子どもを気遣う声もあった。

 今回の「方向性」は、今年度から策定が進む「総合計画第4期実施計画」や「第3期川崎市子ども・若者の未来応援プラン」の中で、考え方の基本となる。市の担当者は「地域ごとに子どもたちの状況は異なるので、具体的にどのような居場所を設けるかは、様々な形をとることになる。地域と連携しつつ、市としても部局間で工夫して進めていきたい」とした。

リーグ後半戦のホームゲームが対象のハーフシーズンチケット

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 サッカーJ1・川崎フロンターレが、2025ハーフシーズンチケット(抽選)を販売中。

 リーグ戦約3分の1を終了して、1位との勝ち点はわずか3(4月25日現在)と、4年ぶりのリーグ優勝へ順調な滑り出しを見せる同クラブ。ハーフシーズンチケットで後半戦を応援しよう。

 対象試合は6月21日(土)ヴィッセル神戸戦以降の、リーグ戦ホームゲーム全10試合(「ホームA自由」は対象外)。同クラブ後援会会員が条件で、申し込み受付期間に新規入会した人も含まれる。後援会マイページ内のバナーから申し込む。5月6日(火・振休)の午後11時59分まで受付。抽選結果の発表は19日(月)午前10時。

 今季のシーズンチケット保有者の紹介で購入すると、紹介者にリーグ戦ホームゲームのスタジアム内外で利用できる飲食クーポンをプレゼント。

 詳細は同クラブ【電話】0570・03・5026、または公式ウェブサイト。

画像は川崎フロンターレ