宮前区版【5月16日(金)号】
初めて県大会を制し、関東大会に出場するメンバー

法政二高サッカー部 創部86年 県大会で初V 26年ぶり関東へ

 関東高校サッカー大会神奈川県予選の決勝が5月6日、保土ヶ谷公園サッカー場で行われ、法政大学第二高校(中原区)が初優勝を決めた。同校が県大会を制するのは創部86年目で初。5月24日(土)から26日(日)まで埼玉県で行われる関東大会に、神奈川第一代表として26年ぶりに出場する。

 「県大会でやっと勝てた。長かった」――。2001年に指揮官に就任し、25年目を迎えた水島光監督は優勝を決めた瞬間をそう振り返る。

 高円宮杯JFA U―18サッカーリーグ神奈川K1に属する同校。同大会は、上位2校が関東大会への出場権が得られる。第1シードとして2次予選のブロック決勝から出場し、座間高を3対0で退け、準々決勝へと駒を進めた。

 準々決勝では、相洋に1対0で勝利。水島監督が「優勝を目指す上でポイントだった」と話す、勝てば関東大会の出場権を得られる準決勝では、昨年関東大会に出場した横浜創英高と対戦。副主将でGKの波木井陽夏選手は「押し込まれる時間が長かった中でしっかりハードワークができた。全員で勝ち取れた」と、1対0で勝利を収めた。

 決勝の相手は、同じK1に所属し、昨冬の全国選手権で4強入りした東海大相模高。昨年の選手権予選、今季のK1リーグでも敗れていたため「その試合でできなかったチャレンジと、相模に勝ち切る意識で臨んだ」と波木井選手。試合は法政二が押し込む展開が続くも、後半早々に失点を許す。それでもコーナーキックから同点に追いつき、延長戦へ。決着がつかずPK戦へもつれる中、10人目の相手キッカーを波木井選手が止めて初優勝を決めた。主将の堀内泰良選手は「初めて優勝できて、素直にうれしかった」と声を弾ませ、水島監督は「なかなか勝てない時期が続いていたので、勝った瞬間ホッとしたし、こみ上げるものがあった」と熱戦直後の心境を語る。

 今大会は、失点を少なくするためにリーグ戦から守備を改善して臨んだという。「守備が安定した結果、ロースコアの試合が多かった」と水島監督は今大会を総括。堀内選手は「攻守の切り替えの早さを常に意識している。失点をしなければ負けないので」とチームの強みを語る。

目標は初の全国

 関東大会への出場は、1997年、99年に続いて3回目。強豪校との対戦に加えて、勝てば3日で3試合と厳しい大会日程が待っている。堀内選手は「今回の優勝で二高の歴史が変わった。関東大会で目指すのは優勝」と意気込みを語る。

 神奈川を制し、26年ぶりとなる関東大会への出場。そして、次なる目標は、創部初となる全国大会出場だ。堀内選手は「関東大会のすぐ後にインターハイの予選があるし、冬の選手権の予選もある。そこで勝って全国大会に行きたい」と抱負を語る。水島監督は「これから決定力をあげて、県代表として関東大会を勝ちに行きたい。その後に待っている総体、選手権の予選を戦い抜き、勝って初めての全国大会に出場したい」と目標を語った。

万博テストランの様子=ちとせグループ提供

ちとせ研究所 万博で「藻」の技術披露 日本館ファームエリア監修

 現在開催中の大阪・関西万博で、藻類などの研究開発を行う(株)ちとせ研究所(本社・宮前区野川本町)が、日本館ファームエリアの技術監修を行っている。メイン展示に協力するほか、連携企業と共に藻類による循環型社会の未来像を描いた展示も公開している。

 前身のネオ・モルガン研究所は2002年に設立。08年に「千年(ちとせ)」の交差点近くに本社を移し、「千年先まで続く豊かな世界の実現に貢献」すべく社名を「ちとせ」とした。グループメンバーは約400人。約15年前から藻類の可能性に着目し、国内外複数の拠点で研究開発を展開。20年には国の採択を受け、マレーシアで世界最大級(5ha)の藻類生産の実証実験を行い、現在は100haの新施設建設に取り組む。

現地で培養

 同社はこうした実績が評価され、万博で技術監修を担うことになった。日本館は「循環」がテーマ。3つのエリアのうち、ファームエリアは「藻類」が主役だ。メイン展示では、チューブの中に本物を入れて「いのちみなぎる藻のカーテン」を表現した。藻類のリアリティーにこだわり、現地でも光エネルギーを効率的に利用し、少量の水で育てられる独自装置「フォトバイオリアクター」を用いて培養。現地責任者の松崎巧実さんは「準備を始めた3月は寒暖差が激しかったので、藻類の培養に苦労した。展示に合わせて藻類の種類を変えている」と話す。期間中は、社員3人体制で運用に携わるという。

 また、ファクトリーエリアでは、ちとせグループが主導し、他企業などと協働して藻類産業を構築するプロジェクト「MATSURI」の展示も実施している。藻類は光合成を通じて太陽エネルギーを効率的に蓄え、多様な有機物を生み出すという。展示では、燃料や食品、化粧品などさまざまな素材への応用のヒントを示している。広報担当者は「『藻類の可能性が爆発的に広まったのは万博からだった』と語られる日が待ち遠しい」と期待を寄せている。

菅生分館で開かれる歴史講座で講師の一人を務める 粟根 よりみさん 犬蔵在住 74歳

好奇心は衰えず

 ○…子育てが一段落した頃から古文書の魅力にはまり、還暦を迎える頃には生涯学習の会「みやまえ江戸古文書を読む会」を設立。今でも仲間と学びを続け、今月27日から始まる菅生分館の歴史講座で、講師の一人を務めることになった。「箸袋に書かれた『おてもと』やそば屋ののれんにある『きそば』の文字を、難しくて読めないと感じた人は多いのでは。古文書を学べば読めるようになる。身近なことから魅力を伝えたい」

 ○…文字を書くことが好きで、子育ての傍らペン習字を始めた。次第に寺や神社で見かける詩碑や歌碑などの文字が気になるように。「スラスラと読みたい。意味も知りたい」と好奇心に火が付いた。学べる場を探し、横浜で開かれていた講座を見つけ3年通った。地元の宮前区には講座が開かれていなかったことから、市民館と共催して自ら自主学級を立ち上げて学びを続けた。その参加者らと立ち上げたのが今の古文書を読む会で、活動は今年10月で15年を迎える。

 ○…「まるでクイズの謎を解くような楽しみがある」と古文書の魅力を語る。会の活動は月に4回、一般にも公開しているワンコイン古文書講座は、大学教授などの専門家を講師に招く人気講座で、毎回約30人が参加するという。数年前からは、菅生の旧家・片山家に保管されていた古文書を読み解くことも行っている。

 ○…福岡県で生まれ育ち、結婚を機に川崎に移り住み約30年になる。快活に笑い、話す姿は年を感じさせない。健康の秘訣はスポーツセンターで仲間と一緒にやる卓球や体操、それと、ビールを飲むことだという。「今後は、今の活動を健康に続けていくことが目標。興味があったら講座に気軽に参加してほしい」

ふき替えられた山門の屋根

東泉寺山門 17年ぶり屋根ふき替え

 川崎市内ではあまり見かけなくなったかやぶき屋根。平にある泰平山東泉寺でこのほど、山門の屋根がふき替えられた。

 同寺の開創は約600年前の室町期で、山門は1810(文化7)年に再建された。本堂の屋根は1964(昭和39)年に瓦となったが、山門は200年以上にわたりかやぶき屋根が受け継がれている。昭和の時代までは、檀家がふき替えてきたが、平成に入ってからは、御殿場産の茅を購入し、作業は外部業者に依頼しているという。

 ふき替えは17年ぶり。上形卓道住職は「作業する人によってデザインが異なるので、今回は昭和時代の写真をもとに復元を試みた」と話す。「知る限りではかやぶき屋根は市内でも2寺だけ。できる限り継続していきたい」と思いを語った。

花の台町内会 公園ミニマルシェ

 花の台町内会による「公園ミニマルシェ」が5月25日(日)、宮前平公園(富士見台小学校隣)で開かれる。午前10時30分から午後1時。

 会場では、青空コンサート、絵本の読み聞かせ、ハンドメイドアクセサリーの販売、フリーマーケット、健康チェックなどさまざまな催しを開催。子どもかた大人まで楽しめる。また、農産物直売所セレサモスの野菜販売も行われる。

献血を呼び掛けたメンバー

宮前区内RC 合同で献血呼び掛け

 社会奉仕団体の川崎鷺沼と川崎宮前の両ロータリークラブ(RC)が5月7日、宮前区役所で合同の献血奉仕活動を行った。

 数年前から、日本赤十字社から献血バスを招き活動を行っている両クラブ。当日は、参加した34人の会員が、「献血」と書かれたプラカードを持ち、区役所の出入口や歩道で来庁者らに協力を呼びかけた。  

 68人が受け付けをし、56人が献血した。内訳は200ミリリットルが6人、400ミリリットル50人だった。協力者には景品が渡された。

内部が公開される復元倉庫

飛鳥時代の復元倉庫公開 18日に橘樹歴史公園で

 川崎市初の国史跡である橘樹官衙遺跡群に位置する橘樹歴史公園が、5月18日(日)にオープン1周年を迎える。これを記念し、普段は公開されていない復元倉庫の内部が特別公開される。

 橘樹官衙遺跡群は、千年伊勢山台遺跡(橘樹群家跡)と、隣接する古代寺院跡の影向寺遺跡(野川本町)で構成。7世紀から10世紀にかけての地方行政組織の成立背景や変遷を辿ることができる貴重な遺跡として、2015年3月に国史跡に指定された。

 歴史公園には、全国で初めてとなる飛鳥時代の倉庫1棟と、3棟の柱の一部が復元され、昨年5月18日に開園し一般公開されている。

 時間は午前10時30分から午後3時まで。事前の申し込みは不要で参加は無料。参加多数の場合は受付順での案内となる。

 問い合わせは、川崎市教育委員会事務局生涯学習部文化財課【電話】044・200・3315。

平瀬川にこいのぼり100匹

 こどもの日にちなみ、4月27日から5月5日まで、100匹のこいのぼりが平瀬川流域の初瀬橋から千歳橋にかけて掲げられた=写真。

 初山地区の青年会・初友会が初めて開催したもので、「鯉のぼりの川渡し」と題し、約11mの川幅に20本のロープを渡して実施した。今年度会長に就任した長谷川健二さん(59)は「自分が子どもの頃は、こいのぼりをよく見かけた。会長になったら企画しようと思っていた」ときっかけを話す。

 長谷川会長の幼なじみで、東京富士大学イベントプロデュース学科の大山教授も協力。こどもの日には、風船をプレゼントするなどゼミ生たちが運営に携わった。

<PR>
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
『Amazonギフト券1,000円分』など読者プレゼントはこちら
メール版タウンニュース、タウンニュース for LINEの読者それぞれ毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼントします。ギフト券の進... (続きを読む)
あいさつする織田市議

原点の住民目線を信念に 織田市議が市政報告

 宮前区選出の織田勝久市議(立民)は5月11日、JAセレサ宮前支店で市政報告会を開催した。

 あいさつに立った織田市議は「今年で議員活動23年を迎える。私の原点は地方自治。皆さんの税金が生活にしっかり還元されるよう、住民目線にこだわっていきたい」と意欲を見せた。また、市政報告では、税負担の現状をはじめ、特別市、鷺沼の駅前整備などについて、活動の成果や取り組みを説明した。

「核兵器のない世界を」 平和行進で訴え

 核兵器や戦争のない平和な世界を訴える平和行進が5月9日、宮前区役所周辺で行われた=写真。平和行進宮前区実行委員会(高山富恵実行委員長)が主催し、原水爆禁止宮前区協議会のメンバーら約40人が参加した。

 あいさつに立った高山実行委員長は「今年は戦後80年、被爆80年を迎える。世界情勢を見ると今でも核の脅威は他人事ではないと感じる。皆さん、核兵器も戦争もない平和な世界を求め一緒に歩きましょう」と訴えた。

 その後、参加者らは区役所から宮崎台駅まで行進を行い、「核兵器をなくそう」「戦争をやめよう」などとシュプレヒコールをあげた。

応募を呼び掛ける安藤代表(右)と大門さん

「つながる美術館」ロゴ募集 アートイベントのPRに

 今夏に初開催されるアートイベント「宮前区役所つながる美術館」のPRとして、主催のアースリングスプロジェクト(安藤尚美代表)がイベントのロゴマークを募集している。宮前区に関心のある人なら誰でも応募可能で、締め切りは5月26日(月)まで。

 区内の団体などが主体となり地域の魅力を発信する市民提案型総合情報発信事業に採択されたイベント。区民を「アーティスト」、区役所を「美術館」と見立て、作品展示や親子向けのワークショップなどを実施する。区民の地域への愛着とまちづくりへの関心を醸成すること、未来を担う子どもたちの創造力を養うことが目的。

 ロゴマークの応募条件は、イベントの趣旨を踏まえ「つながる」という意味をデザインに込めること。プロ・アマを問わず応募でき、手書き、デジタルデータ、または手書きのものを撮影した写真でも応募が可能。応募方法は、宮前区役所企画課へ持参、郵送、または申し込みフォームからのデータ送信となる。

 応募作品は、5月30日(金)から6月5日(木)まで区役所2階ロビーに展示され、区民による投票で30作品に絞り込まれる。その後、6月6日(金)に審査員による審査が行われる。グランプリ1人のほか、準グランプリ2人、優秀賞10人には賞品が用意されている。

 アースリングスプロジェクトの安藤代表と大門一成さんは「ロゴマークはイベントを広く知らせるシンボルとなる。多くの方に応募してほしい」と呼び掛けている。

 イベントの詳細については、川崎市のウェブサイト内にある「宮前区役所つながる美術館」のページで確認できる。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)

防災講座 簡単でおいしい災害食を学ぶ

 防災講座「簡単で便利でおいしい災害食」が6月14日(土)、宮前市民館4階料理室で開かれる。みやまえボランティア・当事者連絡会が主催。

 病態栄養専門管理栄養士の田邊弘子さんが講師を務め、いざという時の心構えや災害時の食の備えについて教える。

 時間は午後1時30分から3時。定員は20人(先着順)で材料費500円。参加希望者は電話で同局(【電話】044・856・5500)へ申し込む。申込締切は、6月2日(月)。

粘土の花の作品展 6月16日からJA宮前平

 樹脂粘土で作られた花の作品展が6月16日(月)から20日(金)まで、JAセレサ川崎宮前平支店で開催される。午前9時30分から午後3時まで。

 期間中は、白井志津子さん(土橋在住)と白井さんのクレイアート教室に通う12人の作品が並ぶ。白井さんは「いつまでも傍らに置いておきたい花づくりをモットーに制作しています。体験もできますよ」と来場を呼びかけている。

2023年に開かれた演奏会

響を楽しむ「音のヨガ」 5月25日 アリーノで

 音楽コンサート「音のヨガ」が5月25日(日)、有馬・野川生涯学習支援施設アリーノ2階集会室で開かれる。

 音楽ユニット「∞ルアデミカ∞」が演奏を披露。ギターや笛、声、太鼓など、音の響きに身をゆだねる体験を味わう。

 開演は午後2時30分(2時開場)。コンサートは約1時間30分。入場料は1000円(中学生以下は無料)で定員100人・先着順。申し込みはアリーノ1階事務室で直接、または電話(044・853・3737)で申し込む。当日はリラックスしやすい服装で来場を。

春の褒章・叙勲 宮前区から10人

 2025年春の褒章と叙勲、危険業務従事者叙勲がこのほど、内閣府から発令された。宮前区内からは褒章1人、叙勲9人が選ばれた。

 社会の各分野における優れた行いや業績のある者に記章を授与する褒章。一方、叙勲は国家や社会に対して功労が認められる人に贈られる勲章だ。公務などに長年にわたり従事し、成績を挙げた人が対象の「瑞宝章」と、功績の内容に着目し顕著な功績を挙げた人が対象の「旭日章」がある。

 宮前区内の受章者は以下の通り(褒章・叙勲名称、氏名、発令時点の年齢、経歴、功績功労概要)。敬称略。

【褒章】

■藍綬褒章…会社経営、各種団体での活動などを通じて、産業の振興、社会福祉の増進等に優れた業績を挙げた人、国や地方公共団体から依頼されて行われる公共の事務に尽力した人に贈られる。

▽池沼雅弘(65)、現川崎市宮前消防団分団長、消防功績

【叙勲】

■瑞宝中綬章

▽奥山徹(81)、明治薬科大学名誉教授、教育研究功労▽塩沢文朗(72)、元内閣府大臣官房審議官、経済産業行政事務功労▽野口博(78)、千葉大学名誉教授、教育研究功労▽油井雄二(76)、元成城大学学長、教育研究功労

■瑞宝小綬章

▽井上健一(70)、元金融庁総務企画局政策課金融サービス利用者相談室長、金融行政事務功労▽横田浩(73)、元中国経済産業局長、経済産業行政事務功労

■瑞宝単光章

▽杉山孝生(66)、元日本放送協会職員、放送業務功労▽永井均(77)、元川崎市宮前消防団副分団長、消防功労

■旭日単光章

▽柴原忠男(88)、元川崎市宮前区土橋町内会会長、地方自治功労

12人が立候補を表明 今夏参院選 本紙調べ

 任期満了(7月28日)に伴う夏の参議院選挙で、神奈川県選挙区(改選定数4)には本紙の調べでこれまでに現職3人、新人9人の12人が立候補の意向を示している。(5月9日起稿)

 自民党は2019年の前回改選時にトップ当選した島村大氏が23年に死去したことを受け、公募を実施。元神奈川県局長の脇雅昭氏(43)を選んだ。「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と話す。

 立憲民主党の牧山弘惠氏(60)は07年に初当選し、4期目を目指す。「物価高から生活を守るための具体的な提案を行う。食料品に掛かる消費税をゼロに引き下げ、暫定税率の早期廃止でガソリン価格を25円引き下げる」と述べる。

 22年の合併選挙で欠員枠の5位で初当選し、任期が約3年だった立憲民主党の水野素子氏(55)は「物価高対策はもちろん、大学までの所得制限のない授業料無償化の推進など、未来を担う人材の育成や産業発展にも力を注ぎたい」と語る。

 13年に初当選し、現在、党女性局長を務め、3期目を目指す公明党の佐々木さやか氏(44)は「物価高克服のための減税や給付、中小企業支援などで給料アップ、全世代を守る社会保障の充実を求めていく」とコメントする。

 日本維新の会からは参議院議員秘書の千葉修平氏(52)が挑む。1999年から八王子市議を1期務め、03年から松沢成文氏の秘書を務める。「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

 共産党は党県委員会副委員長の浅賀由香氏(45)を擁立する。参院選に過去3回挑戦しており、「賃金の引き上げによる8時間働けば普通に暮らせる社会の実現や、大学をはじめとする高等教育の学費無償化を進めていきたい」と語る。

 国民民主党は元農林水産省官僚の籠島彰宏氏(36)を立てる。13年に農水省に入省し、20年から23年に経済協力開発機構へ出向していた。「日本を守るため、給料が上がる経済が必要。手取りを増やし、再び日本を強くしたい」と語る。

 れいわ新選組は元外務官僚の三好諒氏(39)を擁立する。21年に外務省を退職後、山本太郎参議院議員の秘書を務め、24年の衆院選では神奈川2区から立候補していた。「消費税廃止や社会保険料の減免などを訴えたい」と話す。

 社民党は元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を立てる。1991年から2023年まで市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。「今の日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの岐路に立たされている」と訴える。

 参政党は警備会社顧問の初鹿野裕樹氏(47)を立てる。警視庁に約23年間勤務し、24年衆院選で神奈川11区から出馬していた。「消費税や社会保険料を下げ、可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」という。

 日本改革党からはダンスインストラクターの畠山貴弘氏(45)が出馬意向。23年の南足柄市議選に立候補していた。「国民生活が苦しい中、消費税は5%にし、最終的には廃止。ガソリン暫定税率と再エネ賦課金の即刻廃止」と訴える。

 このほか1人が立候補の意向を示している。

川崎市労働白書を発行 過半数が「人手不足」 新たにカスハラの状況も

 川崎市の「2024年度版川崎市労働白書」がこのほどまとまり、発行された。人手が不足している企業は半数を超え、従業員からカスタマーハラスメントに関する相談があった企業は1割以上だった。

 川崎市は1990年度から市内の2000事業所を対象に、労働・雇用状況を確認する「川崎市労働状況実態調査」を実施している。35回目となる直近の2024年度調査では、886事業者から回答があった。

 ワーク・ライフ・バランス(WLB)への取り組み状況では、「育児・介護等による時差勤務制度」を実施する企業は53・7%、「育児・介護等による勤務軽減措置」がある企業は40・7%、「在宅勤務制度」がある企業は24・3%など、WLBへの配慮が広がる一方で、「いずれも行っていない」と回答した企業も4分の1あった。

 また「働き方改革」の取り組みは、「有給休暇の取得促進」(70・5%)や「長時間労働の是正」(59・7%)を多くの企業が進めているほか、「短時間勤務・フレックスの導入」(26・1%)や「テレワークの導入」(20%)など、多様な働き方を取り入れる企業も一定数確認された。

 全業態で共通の悩みである「人手不足」に関しては、「やや不足」(43・9%)と「大いに不足」(11・3%)を合わせた数値が55・2%と、2社に1社が不足しており、業種別では建設業や運輸・郵便業、情報通信業で「不足」の傾向が強かった。人材確保のために、「求める人材の明確化」(33・5%)や「自社の魅力のPR」(28・3%)など工夫をこらす企業が多い一方で、「特になし」も27・9%を占めた。

 調査項目に新たに加えた「カスタマーハラスメントに関する取り組み状況」では、従業員からカスハラに関する相談を「受けたことがある」は13・5%だった。業種別では医療・福祉業者の約4割が「受けたことがある」と答え、教育・学習支援業35・3%、卸売・小売業22・2%と、接客や利用者と接触する業態が高かった。

 詳細は市のホームページへ。

(右)今年4月に発刊された「ししる」(下)昨年開催の「編集懇談会」の様子

市制100周年記念版 みんなで作る「歴史の本」 題名や子ども記者募集

 川崎市は市制100周年を記念し、市民と共に作る「川崎の歴史の本」プロジェクトを本格始動した。本のタイトルやテーマの検討過程、調査取材などに市民が参加し、声を反映しながらまとめ、2027年3月の発行を目指すという。

 川崎市の歴史をまとめた冊子としては、市制60周年を記念して88年から97年に発行した全11巻の「川崎市史」があるが、学識者中心の「編さん委員会」が、学術的・専門的な観点から集めた資料や記事が主体だった。

 福田紀彦市長は市制100周年を迎えた2024年度の施政方針の中で、基本政策「活力と魅力あふれる力強い都市づくり」の一環として、市民が川崎の歴史や文化を身近に感じられるような「親しみやすく、手に取りやすい、新しい形の『川崎市史』の作成」の取り組みを打ち出した。

 これを受けて市は、市民団体関係者や大学教員、学生など15人に委員を委嘱した。まずは委員らによる「編集懇談会」を重ね、テーマや構成を議論し、昨秋の「みんなの川崎祭」などのイベント会場やウェブ上で「市史で読みたいテーマ」についてアンケートを実施。約3000件の回答が寄せられ、「楽しい・面白い」と思う話題に関する質問では、約5分の1の19・5%が「文化・エンターテインメント・スポーツ」と答え、15・15%が「川崎の歴史・うつりかわり」と回答した。

 今年4月から6月末まで本のタイトル案を募集しており、今秋の市内のイベント会場で投票を募り、タイトルを決める。6月にはテーマに沿って取材活動をする「子ども記者」を各区から募り、取材した内容は7月開催予定のワークショップで、福田市長との対話を交えながら公表する。

 市の担当課は「市民参加のさまざまな形を用意している。ぜひ積極的に参加してほしい」と呼びかけている。活動の状況は4月に刊行したデジタル新聞「ししる」で発信していく。問い合わせは市公文書館【電話】044・733・3933。

鈴木委員長(左)から答申を受ける福田市長(市提供)

子どもの権利委員会 川崎市 5つの提言など答申

 川崎市子どもの権利委員会は4月25日、福田紀彦市長から諮問を受けていた「子どもの相談及び救済機関の利用促進」に関する答申を行った。

 子どもの権利委員会は、「川崎市子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもに関する施策や子どもの権利の保障の状況について調査・審議する組織。市長が委嘱した学識経験者が委員を務める。

 今回は2022年10月1日から委嘱された第8期委員会(委員長・鈴木秀洋日本大学教授)が同年12月に諮問を受けた。

 委員会では、不登校の状態にある小中学生が学籍を置いたまま通える「ゆうゆう広場」を利用する子どもや、「川崎市子ども会議」の子どもたち、多摩市民館の子育て支援事業「外国人の子育てひろば」の利用者などに、困ったり悩んだりした時の相談経験の詳細や、望ましい相談相手や相談方法について、ヒアリング調査を実施。さらに定時制高校の「居場所カフェ」の運営スタッフや「子ども会議」の担当職員、「子ども夢パーク」のスタッフらに意見を求め、相談態勢や他機関との連携・協力体制、相談・救済の好事例について調査した。

 調査では「誰に相談したらいいか分からなかった」や「スクールカウンセラーには大事なことじゃないと相談しようと思わない」、悩みを相談しても「答えにがっかりした」といった生の声を拾い、具体的な課題を抽出。そのうえで、「相談・救済に関する各種取組への絶え間ない検証・効果測定の実現」や「相談・救済機関の選択肢を拡充し、利用促進のための環境整備の実現」、「子どもの相談・救済を担う人の待遇改善と人員増員、充実した研修内容の実現」など、5つの提言を答申に盛り込んだ。

 答申の内容は関係部署に共有され、2026年度中に対応を公表する。

コラボ飯を指さす脇坂選手

GO!GO!!フロンターレ

エバラ食品とFRO CAFEがコラボ

 川崎フロンターレオフィシャルカフェ「FRO CAFE」が、エバラ食品工業株式会社の商品を使用したメニューを、6月13日(金)まで期間限定で販売中。

 通常の揚げ物に比べて脂質とカロリーが控えめな「ノンフライ米粉からあげ」(1200円)には、ガーリックオイルの風味とコクをバランスよく組み合わせた中辛の焼肉のたれ「黄金の味 旨にんにく 360g」を使用。ごはん(炭水化物)や野菜(ビタミン・ミネラル)など、多様な食材が組み合わさった「ビビンバ丼」(1200円)は、「黄金の味 濃熟 360g」で炒め玉ねぎや干しぶどう、完熟トマトをきかせた濃厚な味わいに仕上げた。

 エバラ食品のウェブサイトでは、スポーツ栄養学の視点から考案されたレシピの特徴や選手のコメントなどを紹介する特設サイト「食べて共に戦おう!エバラ×川崎フロンターレ コラボ飯‼」を公開中。今回のコラボメニューのレシピも紹介されているので、家で作ることも可能だ。

 問い合わせは同カフェ【電話】044・767・6111。

画像はいずれも川崎フロンターレ