菅生分館で開かれる歴史講座で講師の一人を務める 粟根 よりみさん 犬蔵在住 74歳
好奇心は衰えず
○…子育てが一段落した頃から古文書の魅力にはまり、還暦を迎える頃には生涯学習の会「みやまえ江戸古文書を読む会」を設立。今でも仲間と学びを続け、今月27日から始まる菅生分館の歴史講座で、講師の一人を務めることになった。「箸袋に書かれた『おてもと』やそば屋ののれんにある『きそば』の文字を、難しくて読めないと感じた人は多いのでは。古文書を学べば読めるようになる。身近なことから魅力を伝えたい」
○…文字を書くことが好きで、子育ての傍らペン習字を始めた。次第に寺や神社で見かける詩碑や歌碑などの文字が気になるように。「スラスラと読みたい。意味も知りたい」と好奇心に火が付いた。学べる場を探し、横浜で開かれていた講座を見つけ3年通った。地元の宮前区には講座が開かれていなかったことから、市民館と共催して自ら自主学級を立ち上げて学びを続けた。その参加者らと立ち上げたのが今の古文書を読む会で、活動は今年10月で15年を迎える。
○…「まるでクイズの謎を解くような楽しみがある」と古文書の魅力を語る。会の活動は月に4回、一般にも公開しているワンコイン古文書講座は、大学教授などの専門家を講師に招く人気講座で、毎回約30人が参加するという。数年前からは、菅生の旧家・片山家に保管されていた古文書を読み解くことも行っている。
○…福岡県で生まれ育ち、結婚を機に川崎に移り住み約30年になる。快活に笑い、話す姿は年を感じさせない。健康の秘訣はスポーツセンターで仲間と一緒にやる卓球や体操、それと、ビールを飲むことだという。「今後は、今の活動を健康に続けていくことが目標。興味があったら講座に気軽に参加してほしい」
6月13日
6月6日