高津区版【6月20日(金)号】
特殊詐欺への注意を呼びかける高津署の担当者

特殊詐欺 高津署 対策に本腰 「県警アプリ」等の利用PR

 県内で発生した特殊詐欺の件数や被害額が、昨年を上回るペースで増加していることをうけ、高津警察署は現在、特殊詐欺への対策方法や、神奈川県警察公式アプリ「かながわポリス」の周知などに力を入れている。

 今年初めから4月末までの間に、神奈川県内で確認された詐欺事件の認知件数は729件。これは前年の同時期に比べて193件の増加となる。また、被害総額は約30億2600万円と、昨年の同時期に比べて約17億5800万円増加した。

 一方、高津区内では、5月末までの発生件数が12件となり、前年の同時期に比べて7件減少した。しかし、被害額は約2000万円と、昨年比で約100万円の増加となっていた。

警察官騙る手口

 高津署生活安全課の担当者によると、最近の特殊詐欺の中で多く報告されているのが、警察官を騙る手口だという。

 「あなた名義の口座が犯罪に使われており、共犯者として逮捕状が出ている」などと、偽装した逮捕状や警察手帳で被害者を騙して口座番号を聞き出した後、「預金を預かる」として現金を引き出される被害が確認されている。

 生活安全課の担当者は「警察が電話やSNSで捜査の話をしたり、スマホで警察手帳や逮捕状を提示することはありません」と話す。

 また、SNSを用いたロマンス詐欺や投資詐欺も増加傾向にある。「将来のためにお金を貯めよう」、「儲かる投資の話がある」などの語り口で被害者に近づき、巧みに金銭を騙し取る手口だ。「SNSなどでお金の話が出たら、それは詐欺です」と担当者は注意を呼び掛けている。

犯罪情報が一手に

 巧妙化する特殊詐欺から身を守るためには、どのような対策をとればよいのか。高津署の担当者が呼びかけているのが、神奈川県警察公式アプリ「かながわポリス」の利用だ。

 「持ち運べる交番」をコンセプトに開発されたアプリでは、地域の犯罪や特殊詐欺情報などの情報が手に入るほか、いざという時に役立つ痴漢撃退機能や防犯ブザー機能など、安全を守るためのさまざまな機能も取り入れられている。

 また普段から出来る対策として、固定電話を常に留守番電話に設定しておくことや、迷惑電話防止機器の活用、海外からの不審な電話をブロックするために、「国際電話不取扱受付センター(【フリーダイヤル】0120・210・364)」への申し込みなども呼びかけている。

 高津署担当者は「自分は大丈夫という過信を捨て、冷静な判断と行動を心がけることが大切。そして、自分で判断がつかなければ、家族や警察に相談することも重要です」と話している。

大山街道ふるさと館  「昔の暮らし」知る企画展 21日〜、体験型イベントも

 「川崎市大山街道ふるさと館」(溝口3の13の3)で6月21日(土)から8月31日(日)まで、企画展「むかしのくらし-1950年代の日常--」が開かれる。観覧無料。

 川崎市市民ミュージアムが主催し、会場の大山街道ふるさと館が共催するこの催し。戦後の復興から高度経済成長期にかけて、人々の暮らしが大きく変化した昭和30年代(1950年代)に焦点を当て、洗濯板やかまどなどの道具や、実際に使われている様子を収めた写真を展示し当時の人々の暮らしを紹介する。

 期間中、暮らしに関連した「あやかし」を見つける関連イベント「あやかしさがし」(参加無料)が館内で開かれるほか、7月12日(土)には「紙風船」や「おはじき」など、昭和の子どもたちが親しんだ遊びを体験できる「昔のおもちゃで遊ぼう」が開催される(参加費無料/事前申込制で7月1日(火)まで受付)。

 さらに8月9日(土)には洗濯板やタライなどの道具を使って家事に挑戦できる「昔の道具を使ってみよう」(小学3年生以上対象・参加費1人につき100円・事前申込制で7月13日(日)まで受付)も予定されている。

 企画展は午前10時から午後5時まで開催。関連イベントのうち「昔のおもちゃで遊ぼう」と「昔の道具を使ってみよう」は当日、午前10時から正午まで実施。どちらも定員30人で、1組4人まで応募でき、申し込み多数の場合は抽選となる。

 各イベントの詳細や応募は、ウェブの問合せフォームへ。企画展への詳細問い合せは大山街道ふるさと館【電話】044・813・4705。

市、人権相談を受付中 専門員が対応

 川崎市は不当な差別、いじめ、嫌がらせなど人権侵害が疑われる相談に専門員が応じる「かわさき人権相談」を開設中。インターネット上の誹謗中傷に対しても丁寧に対応。内容によっては適切な相談機関を紹介する。

 費用は無料で秘密厳守。「安心してご相談下さい」と担当者。電話またはウェブで受付。平日(月〜金)8時30分〜正午、13時〜17時15分。祝日・年末年始を除く。【電話】044・200・2359(面談希望者は事前に予約)。ウェブは専用フォームから相談内容を入力。回答までに数日から1週間程度かかる。

福田紀彦氏

川崎市長選 福田氏が出馬表明 4選へ「川崎の未来を実行する」

 任期満了に伴い10月26日に投開票される川崎市長選挙に、現職の福田紀彦氏(53)が6月11日、4選を目指して立候補する意思を表明した。

 第2回市議会定例会で、本間賢次郎市議(自民党)による代表質問で去就を問われた福田氏は、新型コロナ後の政策や都市基盤の整備、脱炭素や教育支援の取り組みなど3期目の市政運営について振り返り、「一定の成果を示せた」と強調。市制100周年後も、県との二重行政の解消や権限・財源を移譲する「特別市」構想の実現など、将来の成長と発展に重要な局面を迎えているとし、「川崎の未来を実行すべく改めて挑戦する決意をした」と語った。後援会事務所によると、無所属で出馬し、政党推薦は受けない方針。

 福田氏は神奈川県議会議員を務め、2013年の市長選で初当選。現在3期目。

 市長選には、新人で会社員の國谷涼太氏(25)が無所属での立候補を表明している。(※6月16日起稿)

佐久間吾一氏

参院選 日本改革党 佐久間氏を擁立 59歳、米軍人 叙勲剥奪訴える

 夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に、政治団体「日本改革党」は会社員の佐久間吾一氏(59)の擁立を決めた。

 佐久間氏は川崎市幸区出身で中央大学卒。2015、19年には川崎市議選に立候補し落選した。

 6月12日の本紙の取材に、佐久間氏は「消費税廃止、新型コロナワクチン接種後の超過死亡の責任追及、日本本土空襲を指揮した米軍司令官カーチス・ルメイ氏の勲章剥奪を訴えたい」とした。

シャンソン歌手の紫村さん

6月29日に高津市民館で発表会 シャンソン歌手らが歌声を披露

 高津区内在住のシャンソン歌手、紫村千惠子さん主宰の「ラヴィアン・シャンソン 第9回定期発表会」が6月29日(日)に、高津市民館(溝口1の4の1)大ホールで開かれる。午後1時30分開演(30分前開場)。

 紫村さんとその生徒らによる演奏会。当日は、児島昌子さん(ピアノ)、啼鵬(ていほう)さん(バンドネオン)、石井有子さん(バイオリン)の演奏に合わせて「百万本のバラ」や、「セ・シ・ボン」、「ダニーボーイ」、「すみれ売り」など28曲を披露する。

 紫村さんは「この日に向けて練習を重ねてきました。ぜひ歌声を聴きにきてください」と呼びかけている。

 入場無料。問い合わせは紫村さん【携帯電話】090・7011・5415。

 

実験の活動イメージ(川崎市消防局提供)

救急のデジタル実証実験  川崎市 情報伝達の正確さ評価

 川崎市が昨年度実施した「救急業務の効率化に関する実証実験」の結果がまとまり、市がこのほど公表した。救急対応の現場でデジタル技術を導入したところ、病院への情報伝達が効率化され、救急活動時間の短縮効果がみられたという。

 救急出場件数が年々増加する中、救急隊の業務を効率化することで、対応可能な救急隊を確保するとともに隊員の負担軽減を図るため、川崎市は昨年度、ICTなどのデジタル技術を使った実証実験を実施した。

 実験は、北部3区(宮前、多摩、麻生)の3消防署の13隊と中部2区(中原、高津)の2消防署の7隊と、聖マリアンナ医科大学病院や日本医科大学武蔵小杉病院など10の医療機関が連携して実施した。救急隊が現場に到着してから傷病者の情報を共有のうえ病院を選定し、搬送するまでの業務でタブレット端末を活用したところ、情報伝達がスムーズになり、現場滞在時間を短縮できたという。

 北部地区では実験期間中に13隊が延べ3418人を救急搬送し、現場の滞在時間は平均で26・9分だった一方で、期間中の地区内全体の救急事案の滞在時間は平均で27・3分だった。同じく中部地区では7隊が延べ2162人を搬送し、滞在時間は平均で26・1分だった一方で、地区全体の滞在時間は平均で27・1分だった。

データ送信で完了

 実験終了後、救急隊と参加医療機関にアンケートを実施した結果、患者の健康保険証の情報を端末で読み込めたり、けがの状態を写真データで共有できたりする点が、「正確さ」の観点で好評だった。

 救急隊サイドの評価では、現状では電話で説明している傷病者の情報を、データ送信で一度に共有できる点が「スピードアップになる」と好評だった。医療機関からは、電話で受けた情報を院内で順次、共有している情報をデータで受け取れるため、医師や看護師などが「同時に把握できる」と高評価だった。

 市消防局警防部の平山貴至(たかゆき)担当部長は、「端末の操作性などに改善を望む声も多く、操作に慣れればスピードアップも可能。デジタル化することで、救急対応がより速やかになる可能性が高い」と話している。

南部児童相談所

児童虐待相談・通告件数 川崎市 市民通報で警察対応増

 2024年度に川崎市内の3カ所の児童相談所や区役所が受け付けた児童虐待相談・通告件数は、前年度比6・9%増の5601件だった。川崎市が集計をまとめ、5月30日に発表した。

 市の集計によれば、24年度に児童相談所に寄せられた相談・通告件数は4270件、区役所に寄せられた件数は1331件だった。相談ルートとしては、「警察経由」が1873件と最多で3割以上を占め、「学校」588件、「近隣・知人」が502件で続いた。

 市は児童虐待防止策として、警察との連携に力を入れてきたという。担当者は「(件数増加は)警察の丁寧な対応の結果だと思う」と話す。

 虐待の種別では「心理的虐待」が57・0%、「ネグレクト(育児放棄)﹂22・4%、「身体的虐待」が20・1%、「性的虐待」は0・6%。子どもの年齢は小学生が3割以上を占め、0歳〜3歳未満も3割近かった。

深夜に自ら相談に

 川崎区・幸区・中原区の事案を担当する「南部児童相談所」(幸区)の右田佳子所長は、「近年は児童虐待に関する市民の意識が高まり、警察に通報するハードルが下がった」と語る。「隣の部屋の赤ちゃんが泣きやまない」「商業施設で激しく泣いている子どもを見た」といった通報もあり、かけつけた警察官が「虐待の可能性がある」と判断した場合、児童相談所で対応している。

 子どもが自力で「SOS」を出すケースも増えた。コロナ以前は子ども自身が相談を寄せるケースは30件前後だったが、23年度は98件、24年度も93件と3倍以上。深夜に子ども一人で一時保護所を訪れたケースもあるといい、右田所長は「コロナ禍で子どもからの相談が増えたことに加え、自殺やいじめの問題もあり、子どもが『嫌なことは嫌だ』と発信する方法を学ぶ機会が増えた」。しかし早期の段階で被害を訴える子どもは多くはなく、思春期を迎えた中高生は特に対応が難しいという。右田所長は「サインを見逃さないよう、引き続き丁寧に向き合っていく」と話していた。

川崎市役所

ノロウイルスも継続中 川崎市「食中毒に注意を」 昨年上回るペースで発生

 食中毒の発生件数が昨年を上回るペースで増えている。冬から初春にかけて増えるノロウイルスによる食中毒も引き続き発生しており、川崎市では注意を促している。

 昨年1年間の食中毒発生件数は11件で、患者数は32人だったが、今年は5月末までに9件発生し、患者数は84人に達している。食中毒患者が増えている要因は、冬場に多いノロウイルスによる食中毒事案が、春以降も続いているためだ。

 3月末には、多摩区の生活介護事業所の利用者や従業員が同区内の仕出し店の弁当を食べた数日後、「胃腸炎のような症状」を訴え、計17人の便からノロウイルスが検出された。

 また4月末には川崎区内の焼き肉店を利用した団体客らが相次いで嘔吐や下痢などの体調不良を訴え、診察の結果、計14人がノロウイルスによる食中毒と判明した。

 一般的に、ノロウイルスを含むウイルスによる食中毒は11月から3月の冬場に多く発生するが、今年は全国的に春以降も発生が続いている。ノロウイルスは食べ物に付着して体内に入り増殖するため、飲食店経由で患者が増える傾向がある。市は「食品の調理や食事の前、トイレの前後での手洗いを徹底してほしい」と呼びかけている。

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1回200円のクレーンゲーム

GO!GO!!フロンターレ

U等々力が巨大ゲームセンターに!

 サッカーJ1・川崎フロンターレは6月25日(水)、U等々力で行われるアルビレックス新潟戦(午後7時キックオフ)で、ゲームイベント「KAWASAKI GAME SHOW 2025」を開催する。

 メインスタンド前広場には「ポケモンエリア」が登場。JFAキッズアンバサダーのストライカーポケモン「エースバーン」や、人気の「ホゲータ」との撮影会(整理券制)が実施されるほか、巨大な的を狙う「ポケモンフットダーツ」など、誰もが楽しめるアトラクションを用意。

 野球場前広場には、全幅9mの巨大ビジョンを設置。ビデオゲームの名作「スペースインベーダー」が、最大10人で同時プレイできる最新作になって現れる。世代を超えて楽しめる圧巻のプレイを体験しよう(後援会会員200円/一般400円)。参加者にはオリジナルコラボステッカーを進呈。

 ほかにも、1日では遊び尽くせないほどのゲームブースが盛りだくさん。時間は午後3時半〜6時半。詳細は同クラブ【電話】0570・000・565。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.31 「高津区民祭実行委員会」について

 第31回目は、私たちSELFも携わらせて頂いている「高津区民祭実行委員会」を紹介いたします。

 川崎市内でも上位に入るであろう、ビッグイベントがいよいよ間近に迫ってきています。高津区の人口は、23万6千人といわれておりますが、当日は、約20万人の人が、このお祭りに足を運んでいます。昭和49年から始まりました高津区民祭も今年で49回目を迎え、今日では「夏の風物詩」としてすっかり区民に親しまれておりますのも、歴代の実行委員の皆様をはじめ関係諸団体の皆様によるご尽力の賜ものと深く敬意を表します。

 毎年、この区民祭を機会に、区民の皆様のふれあいの輪が広がり、地域の人々の連帯感が深まっております。今年も各会場で、区民の手による、区民のためのお祭りとして様々なイベントが企画されておりますので、更に充実した素晴らしい一日となることを願っております。

 高津区民祭は、毎年開催するにあたり、高津区民祭実行委員会を立ち上げ、官民連携して企画運営をしています。SELFは、昨年度より高津区民祭の事務局を担うことになり、本番に向け、急ピッチで行政、各団体と調整をし準備を進めております。高津区民祭は、官民連携が素晴らしいです!無事に本番が迎えられますよう、安心安全の高津区民祭を作りたいと思います。

≪高津区民祭・開催日時≫

令和7年7月13日(日)15時半〜20時(交通規制は14時半〜21時)

不定期連載 市民健康の森だより 第189回 「有機農業」について考える講演会、開催しました

 今年度、園農部会では会長の意向を踏まえて「有機農業の研究を始める」を計画に加えました。この分野では会員の寺田良一さんが大変に深い見識をお持ちです。長年、明治大学教授(現在は名誉教授)として「環境社会学」を研究され、加えてゼミの学生を引き連れて実際に有機農業を実践されたという経歴をお持ちです。そこで会員向けに有機農業について講演をして貰えないかお願いした所、快諾頂き、橘出張所会議室にて5月29日午後に講演会を実施出来ました。

「会員による会員の為の講演会」

 講演会では最初に宮寺会長から次のように挨拶がありました。「私たちの会員には様々な組織で活躍した後、定年などで退職した高齢会員が多数います。個々の方々はそれぞれの分野での一流の知識を持った皆さんであり、これは当会の強みでもあります。今回、私が気になっていた有機農業に関して適材の寺田先生に講演頂けるのはありがたい限りです。今後も他の分野での一流の実績を持つ会員に話を聞かせてもらう機会を作れれば、と思っています」。

 講演は『健康の森に有機農業はよく似合う』というプロローグで始まり、"文化(culture)は森を育て(都市)文明(civilization)は砂漠を作る"という格調高いフレーズで人類の農業の始まりから説き起こして頂けました。詳述は避けますが、講演内容は以下の内容です。

・戦後の「近代農業」の行き詰まり 農業とは何か、「農業の工業化」がもたらした地力の低下等

・有機農業運動が展開するまで 怖い話をいくつか・・・

・農薬の新たな有害性 有機リン農薬からネオニコ農薬へ

・日本と世界の有機農業 日本の「顔の見える関係重視」と欧米の「認証主義」

・持続可能な社会=持続可能な食糧自給社会 そのためには何が必要か

 参加した会員からは「大変有意義な講義で有機農業の重要性を再認識しました」という感想に代表されるように「会員による会員の為の講演会」、事務局の期待以上の内容でした。なお講演は録画しています。このコラム読者で視聴希望の方は、会のホームページ「お問い合わせ」からご連絡ください。