高津区版【6月27日(金)号】
意見を交わす女性職員ら

高津警察署消防署区役所 女性が働きやすい環境へ 初の「合同意見交換会」

 女性職員がより働きやすい環境を築き、異なる機関間での相互理解を深めることを目的に、高津警察署、高津消防署、高津区役所の3機関による初の「合同意見交換会」が6月19日に開かれた。

 この合同意見交換会を企画したのは、高津警察署警務課に所属する吉田由美子さん。

 高津署では年に一度、同署の女性職員が集まって意見交換を行う「女性会議」が開かれており、吉田さんは今年の会議の担当を任されていた。

 その中で吉田さんは「せっかくなら、区内の各公的機関の女性職員とも交流し、意見を交換しあう機会を作りたい」と上層部に提案。この申し出が許可され、今回の座談会が実施されることになった。

各機関での働き方は

 高津消防署で開かれた座談会には、前出3機関の女性職員20人以上が参加。それぞれの業務内容を紹介しあった参加者らは、キャリア形成やワークライフバランス、職場環境、子育てと仕事を両立させる上での苦労など多岐にわたるテーマについて意見を交わした。

 議論の席上、区役所職員が「女性職員の中には、仕事に対して気負いすぎるあまり体調を崩してしまう人もいる。そのような人には、どのように声かけすべきか」などと質問。これに対し警察、消防署の女性職員が経験則から具体的なアドバイスをおくる場面もみられるなど、仕事の取り組み方に関する活発な話し合いも行われた。

ハラスメント対策も

 また今回の意見交換会の中でも、特に注目された話題の一つが「ハラスメント対策」。高津署職員は「最近の警察では、女性職員への配慮がなされたり、ハラスメント相談室といった環境が整ってきている」と参加者に向けて報告。一方で、社会の常識やルールから逸脱した、迷惑行為である「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を行う人への対策に頭を悩ませている、という実情も共有していた。

 消防署、区役所の職員も「一昔前に比べ、さまざまな配慮がされるようになり、ありがたい」などという声が上がり、それぞれの職場での取り組みなどを紹介しあった。

 座談会に参加した高津区役所の中山路都さんは「交流を経て、他機関がどのような仕事をしているか理解を深めると共に、各職場での大変さや取り組みを共有できる良い機会になった」とコメント。意見交換会を企画した吉田さんは「今後もこのような合同意見交換会を定期的に開催し、女性職員がそれぞれの能力を最大限に発揮できる職場環境の構築に向けた連携を一層強化していけたら」と取り組みを総括。その上で「(次回また女性会議の担当を任されたら)今度は区内の企業にも声を掛けてみたい」と抱負を語っていた。

パフォーマンスを披露する参加者ら(写真はいずれも前回の様子)

ミゾノクチキラリデッキ 「ダンスの祭典」再び 7月13日、子ども向け教室も

 昨年開かれたパリ五輪で、日本代表選手が金メダルを獲得するなど大きな盛り上がりを見せている「ブレイキン」。その聖地と呼ばれている”ミゾノクチ”のキラリデッキで7月13日(日)、音楽やダンスなどを堪能するヒップホップ発祥の祭りとして知られる「ブロックパーティー」を模した催し「NOKUCHI JAM」(ノクチ・ジャム)が行われる。

 昨年に続き2回目となるこの取り組み。地域の子どもやブレイキン未経験者へ、実際にヒップホップカルチャーを体験してもらい、その素晴らしさを感じてもらうことを目的としている。

 当日は、ブレイキンパフォーマーによるストリートパフォーマンスが披露されるほか、ストリートカルチャーの魅力を間近で体験できるプログラムも数多く用意される。

DJ、アート体験も

 さらに当日は、小学生を対象にした体験プログラムも予定。初心者向けの「ダンス体験教室」や、ブレイキンをより一層、盛り上げる音楽の選曲や再生を担当する「ディスクジョッキー」が操作する専用の機器に触れて基礎を学べる「DJ体験教室」も開かれる。さらにブレイキン界隈の表現手法として人気の「グラフィティアート」の基本を学び、実際に描くこともできる体験教室も行われるなど充実した内容となっている。

 イベントを主催するのは、ストリートダンスの普及活動や教室運営を行う久本の(株)IAM(アイアム)。同社の担当者は「ブレイキンの楽しさを、より多くの人に知って欲しい」と話し、来場を呼びかけている。

 また、イベントを共催する高津区役所の担当者は「イベント同日に開催される高津区民祭と合わせて楽しんでもらえれば」と話している。

 イベントは午前11時から午後4時まで開催で入場無料。体験教室への参加には事前の申し込みが必要なので、ウェブの体験受付フォームで7月4日(金)までに申し込みを。

 イベントに関する問い合わせは、同社【電話】044・948・9616。

川崎北部少年少女発明クラブの会長を4月から務めている 上森 規光さん 川崎市在勤 63歳

縁の下で後進を光らせる

 ○…ものづくり工作を通じて子どもたちの科学的創造性の育成や開発を目指し、地元経済・文化団体の支援を受けて運営される非営利団体「川崎北部少年少女発明クラブ」。麻生区・多摩区・宮前区・高津区の小中学生が講座を通じ創作活動に励むクラブの会長に、今春就任。「のびのびと活動を楽しんでほしい。そのためにできる限りのことをしたい」と語る。

 ○…故郷札幌の星空を望遠鏡で眺める天文少年だった。大学を卒業し、後に統合により宇宙航空研究開発機構(JAXA)となる宇宙開発事業団に入職。日本の宇宙開発の中枢を担う機関でエンジニアとして人工衛星用バッテリーの開発などに携わり、設計や評価手法などに先駆的に取り組んだ。管理職として米国駐在などを経て、定年退職後に、宇宙用部品の製造や宇宙機システムの品質保証などを行うHIREC(株)の社長に就任した。「プロジェクト成功のため、縁の下で支えるいぶし銀のような会社でありたい」と微笑む。

 ○…好きな言葉は「規光」の名にちなみ「ノーリミッツ」。あだ名でもあり、「何に対しても自分で限界を作らない」のモットーに由来する。もう一つ。「後輩や部下を『光』らせるのも私の役目」と表情を和らげる。趣味のテニスは週1回のルーティン。当時の天皇皇后両陛下(現上皇ご夫妻)の前でプレーする機会があり、緊張のあまりサーブを空振りしたのは微笑ましい思い出だ。

 ○…昨夏クラブの活動に参加した際、ふいにスピーチを頼まれ、咄嗟に出題した宇宙クイズが大うけ。次々と質問を投げかけてくる積極的な子どもたちに期待と好感を抱いた。「失敗した時になぜそれがうまくいかないのかを考え、克服する喜びを感じてほしい」とメンバーにエールを送る。

過去の催しで販売された野菜

エヌアセットの「野菜市」 南口店駐車場で7月6日

 地元の新鮮な恵みを仕入れ値そのままで手に入れられる「エヌアセットの野菜市」が7月6日(日)に開かれる。

 川崎市内の農家で丹精込めて作ったこだわりの野菜を味わい、地域の魅力を実感してもらいたいとの思いから、地元不動産会社「(株)エヌアセット」が2014年から手掛けている催しで、今回で19回目の開催となる。

珍しい野菜も

 当日はトマト、ナス、きゅうり、ズッキーニ、ししとうなど季節の野菜のほか、モロッコインゲン、空心菜、カーボロネロ、青パパイヤなど、スーパーではなかなか手に入らない野菜の販売も予定。担当者は「どれも前日や当日に採れたものばかり。ぜひ、お立ち寄りください」と話す。

 時間は、午前11時から午後4時まで。会場は同社南口店駐車場(高津区久本1の1の3)で、雨天中止。売り切れ次第終了。詳細・問い合わせは同社【電話】044・870・2356へ。

シャンソン歌手の紫村さん

6月29日に高津市民館で シャンソンの歌声を披露

 高津区内在住のシャンソン歌手、紫村千惠子さん主宰の「ラヴィアン・シャンソン 第9回定期発表会」が6月29日(日)に、高津市民館(溝口1の4の1)大ホールで開かれる。午後1時30分開演(30分前開場)。

 紫村さんとその生徒らによる演奏会。当日は、児島昌子さん(ピアノ)、啼鵬(ていほう)さん(バンドネオン)、石井有子さん(バイオリン)の演奏に合わせて「百万本のバラ」や、「セ・シ・ボン」、「ダニーボーイ」、「すみれ売り」など28曲を披露する。

 紫村さんは「この日に向けて練習を重ねてきました。ぜひ歌声を聴きにきてください」と呼びかけている。

 入場無料。問い合わせは紫村さん【携帯電話】090・7011・5415。

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選手宣誓を引き当てた田中さん

高校野球 172チームの組み合わせ決定 高津高校は7月13日初戦

 「第107回全国高等学校野球選手権神奈川大会」の組み合わせ抽選会が6月14日、関東学院大学関内キャンパスで開かれた。開会式は7月7日の午後4時から横浜スタジアムで実施され、1回戦は9日から行われる。

 区内唯一の出場校となる市立高津高校は「麻生総合・高津・横浜旭陵」の連合チームとして7月13日に横須賀スタジアムで横須賀大津高校と初戦を戦う。

 県内188校から今年は連合6チームを含め172チームが出場する。県内12会場で熱戦が繰り広げられ、決勝戦は7月27日に横浜スタジアムで予定されている。

 希望した107人の中から抽選で決めた選手宣誓は、慶應義塾高(港北区)が引き当てた。主将の代理でくじを引いた主務の田中良汰さん(3年)は「まさか当たるとは思わず、すごくうれしかった。(主将には)最後の大会にかける想いを全球児を代表して横浜スタジアムに轟かせてほしい」と話した。

河合道雄氏

参院選 チームみらい 河合氏擁立 教育改革など訴える

 参院選神奈川選挙区(改選定数4)で、政治団体「チームみらい」は会社員の河合道雄氏(34)を擁立した。河合氏は東大卒業後、京大大学院で教育学を研究。教育系企業に勤める傍ら、新たな学びや機会を提供する民間団体「HLAB」に携わり、教育改革や格差是正などの課題と向き合う。河合氏は「デジタルや対面を通じ、一人ひとりの声を国に届ける政治が必要。透明性も高めたい」と訴える。

当時の思いを語る相原さん

戦後80年 戦禍の記憶【5】 麻生区白山在住 相原 多恵子さん(90) 自分だけ生き残る不安 縁故疎開も複雑な胸中

 「『ヒュルヒュルヒュル』という焼夷弾の音と『ゴー』という爆弾の音が聞き分けられるくらい、戦争が身近になっていた」

 国民学校(小学)4年生だった1944年の7月、東京から学童疎開先の静岡県に向かうことになる。出発する日、長いこと食べていなかったおはぎなどが入った弁当を祖母に持たされた。「私は遠足に行くような気分。でも『この子と会えるのが最後になるかもしれない』と家族がお弁当に思いを込めてくれていたことには、その時は気が付かなかった」と振り返る。

 寺で寝泊まりし、村の学校へと通う日々が始まった。教員に帰る日を聞くと「戦争が終わったら」。「帰る日が決まっていれば、その日を待って我慢できる。でも帰れる日は分からなかった」。日が暮れてくると、毎日家族のことを思い出し、涙がこぼれた。「遠足気分で来たことを後悔した」

 学校の帰り道、米軍のB29爆撃機が東京方面へ飛んでいく姿を見た。「家族が爆撃でやられて、死んでしまうのでは。自分一人だけが生き残ったら、どうしよう」。そんな不安が頭から離れず、ひどいストレスにさらされた。

 年が明けた2月頃、思いがけない知らせが届く。家族で新潟県に縁故疎開をすることになったのだ。おばが静岡まで迎えに来てくれた時は、駆け寄って、握った手を離さなかった。「こんなにうれしかったことはない」。だが、同級生らの疎開生活は続く。「友だちの前で喜ぶことはしなかった。子ども心に、自粛した」。別れのあいさつもなく、寺を去った。

 東京の自宅に一旦戻り、しばらくして、わずかな荷物を持ち、新潟県へ。「見知らぬ地に向かうものの、辛かった学童疎開とは違い、家族と一緒であることの幸せを感じた」。汽車の中で、そう思ったことを記憶している。

 新潟県の農村では、空襲警報は鳴らなかった。8月15日、大人たちと一緒にラジオから流れる天皇陛下の声を聞いた。「最後は竹やりで敵兵と戦う。そう先生から教えられていた。心配で暗い気持ちだったが、戦争が終わり、ほっとした」。灯りが漏れないように電球を覆っていた布。その日の晩から外し、部屋が明るくなった。

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

内海聡氏

参院選 無所属連合内海氏、出馬へ 50歳、医師で作家

 夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に、政治団体「無所属連合」代表で、医師で作家の内海聡氏(50)が16日、出馬を表明した。

 内海氏は筑波大学医学専門学群卒業後、病院勤務を経て2013年に医院を開院。昨年、都知事選、衆院選(神奈川15区)に出馬し、落選。

 17日の会見で内海氏はワクチン・医療行政の見直しのほか「移民、外国人優遇、中小企業冷遇の反対」などを掲げた。

参院選神奈川選挙区 16人が立候補の意向 アンケート ウェブで公開

 7月3日公示、20日投開票の参議院議員選挙(改選定数4)で、本紙調べで6月20日現在、神奈川県選挙区には16人が立候補の意向を表明している。現職2人に、新人は14人。現時点で激しい選挙戦になることが予想される。

 本紙では立候補予定者を対象に全14問の独自アンケートを実施。回答を当社政治情報サイト「政治の村」で公開している(二次元コードから)。

 県内の6月2日時点の選挙人名簿登録者数は769万7043人。22年の前回選挙は補欠1を含む定数5で行われ22人が立候補。投票率は54・51%だった。

(6月20日起稿)

講座のイメージ=提供写真

川崎市地球温暖化防止活動推進センター小学生対象 6月27日午後4時〆切  「夏休み子ども環境ワークショップ」の参加者を募集中

 小学生が講座を通して環境を学ぶ「夏休み自由研究週間子ども環境ワークショップ」。 7月の開催を前に、川崎市地球温暖化防止活動推進センターが参加者を募集している。会場は高津市民館ほか市内。

 現在申込を受け付けている講座は、身の回りの物を上手に使うために「分ける」について考える「整理整頓で3Rの達人になろう」や、大型商業施設のごみ削減の取り組みや、ごみ集積施設を見学する「ノクティのごみ減量の取組み見学ツアー」。地域の地図などを活用し、減災マップを作る「my減災マップをつくろう」など。

 参加できる対象学年などの詳細や、空き状況、申込は、活動推進センターのホームページを参照。応募は6月27日(金)午後4時まで。

 担当者は「楽しく環境について学べ、夏休みの宿題対策にもなります」と呼びかける。また「定員に満たない講座は、7月10日(木)まで募集を延長するので、当センターのホームページを確認してみてください」とも話している。

 講座に関する問合せは同センター【電話】044・813・1313。

 

 

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(写真上)「しっぽとり」で芝生を走り回る参加者たち(写真下)ヘナアートのブースで顧客対応する林さん(右)

異文化交流フェス開催 言葉の壁超え笑い合った

 言語を超えたリアルな交流を作りたい--。一人の英語講師の思いから生まれた異文化交流イベント「生田緑地国際スポーツ&カルチャーフェスティバル ウィズTAROマルシェ」(スポカルフェス)が、6月8日に生田緑地で開催された。主催者の願い通り、さまざまな国にルーツを持つ人々が共に汗を流し、笑い合った。

 「スポカルフェス」は、多くの外国人が暮らす川崎の地に新たな異文化交流の場を作ろうと、多摩区で英会話教室を営む高部真生さんと、スリランカ出身で川崎市外国人市民代表者会議の元委員長、ペレーラ・ラヒルサンケータさんが立ち上げたイベントだ。

 高部さんの「外国の人々と実際に触れ合える場が欲しい」という思いから始まり、協力者のペレーラさんと「リアルな触れ合い」にこだわってイベントを考えた。多国籍チームで力を合わせる綱引きや玉入れなどの「グローバル運動会」や、子どもたちが会場内の外国人を探して声をかける「地球まるごとサインラリー」など、「言葉に関係なくコミュニケーションを交わせる仕掛けを考えた」という。

 東京都狛江市から父親と参加した小学1年生の女の子は、外国ルーツの大人や子どもたちと追いかけっこの「しっぽ取り」を力いっぱい楽しんだ。父親は「娘がこの運動会を楽しみにしていた。実際に外国人と触れ合える、いい機会だと思う」と笑顔で話した。

外国人が当たり前に 

 会場には、タイマッサージの体験コーナーやロシア人写真家のギャラリーなど、多国籍の文化に触れるブースが並んだ。「ヘナアート」のブースを出店した林リダさん(29)は、父がパキスタン、母が台湾にルーツを持ち、自身は生まれも育ちも川崎市。日本語が母国語だが、イスラム教徒の女性が着用するヒジャーブをまとう外見から、幼いころ電車の中で「自分の国に帰れ」と言われた経験もある。「でも今は川崎に外国人がいて当然という感じ。すっかり変わった」

 昨年9月、日本に暮らすムスリムの人々を応援する一般社団法人「清真の木」を立ち上げた。「モスクに通う子どもの中にはいじめにあい、不登校になる子もいる。社会の懸け橋になりたい」と林さん。ブースにはパキスタンやスリランカのスタッフが並び、続々と訪れるゲストの手に手際よくヘナアートを描いた。林さんは「ヘナがこんなに人気だなんて。スタッフも楽しそうでうれしい」と喜んでいた。

246号線から見える富士山(アレンさん提供)

ロシア人の写真愛好家 撮り続ける宮前の魅力 ネットギャラリー開設

 宮前区在住のロシア人写真愛好家、アレン・スミルノフさん(47)が、宮前区で撮り続けた写真を集めたネットギャラリー「みやまえ日和」を開設した。地元愛に満ちた写真を通し、地域の魅力を発信していくという。

 東高根森林公園から見える富士山。平瀬川のほとりではためくこいのぼり。6月初めに開設したネットギャラリー「みやまえ日和」には、アレンさんが4年ほど前から宮前区で撮り続けてきた写真が並び、街がもつ多彩な表情を伝えてくれる。

 青空へとのびる雲間の光や夕日に輝く坂道など、アレンさんがカメラで捉えたひとこまは、異国の街の風景のようでもある。しかし「自分はただ出合った風景にカメラを向け、その瞬間を撮るだけ。宮前の魅力を伝える写真が撮れれば、それで十分」と語る。

 当初はSNSのコミュニティー「ふらっと宮前区」へ投稿していたが、6月8日(日)に生田緑地(多摩区)で開かれたイベントの主催者に「写真を展示しないか」と打診され快諾。初のイベント出展にあわせ、ネットギャラリーも開設した。

違う輝きに気づいた

 アレンさんは旧ソ連時代のサンクトペテルブルク近郊の出身。幼い頃、父が旅行先から持ち帰った日本の雑誌に魅了され、15歳の時に父と初来日した。新潟と京都を訪れ、「歴史、文化、食べ物、街の人たちの優しさ。いっぺんで日本のとりこになった」という。

 独学で日本語を学び、2000年に北海道の大学に留学。修士課程を修了後、東京都の会社に就職して日本人女性と結婚し、2011年から宮前区に暮らす。千葉や東京でも暮らしたが、「自然が多く人も温かい。この町が一番」という。

 学生時代から趣味だった写真に本格的に打ち込み始めたのは、コロナ禍の2021年だった。息詰まる日々の中、気分を変えるため、お気に入りスポットの東高根森林公園にカメラを手に通い始めた。するとこれまで気づかなかった風景に「出合える」感覚があったという。「普通に歩いても素敵な街だけれど、ファインダーを通すと、違う輝きに気づく。その一瞬が写真の面白さだと思う」

 日本での暮らしが四半世紀を超え、改めてこう感じているという。「もっともっと宮前の魅力を発見し、写真で伝えていきたい」

 

過去のイベントの様子=提供写真

高津区溝口の男女共同参画センター「すくらむ21」で6月29日に恒例まつり 男女平等推進週間に合わせマルシェやイベントで学びと交流

 高津区溝口にある川崎市男女共同参画センター「すくらむ21」(/【電話】044・813・0808)で6月29日(日)、「川崎市男女平等推進週間」(6月23日〜29日)に合わせた催し「すくらむ21まつり」が開かれる。

 今年で21回目になる恒例のイベント。当日は「すくらむ21マルシェ」として、市内の団体が手作りパンや焼き菓子、生活雑貨などを販売。また「こども縁日(午前10時〜午後3時30分)」や「市の女性議員と語ろう(午後1時〜正午)」などの企画もある。

 さらに、施設のイベントルームでは写真パネル展「かわさき100年の女性」を開催するほか、1階ホールでは、地域団体による演奏やコーラスも披露される。

 時間は午前10時から午後3時30分。当日はセンターの駐車場が使用できないため、公共交通機関の利用を。

 広報担当者は「働き方や仕事についての相談も男女問わず受けつけます。ぜひ、多くの人に来てもらえたら」と呼びかけている。

川崎市役所

社会的養護の現場 「人材確保に向け支援を」 福田市長が国に要請

 川崎市の福田紀彦市長は6月13日、指定都市市長会を代表し、児童福祉人材の確保に必要な支援についてこども家庭庁に要請した。川崎市として要請を続けてきたが、今回初めて、指定都市市長会の総意として要請した形だ。

 福田市長は三原じゅん子・内閣府特命担当大臣と面会し、児童養護施設の職員の処遇改善や、体制強化に向けた人材確保のための「配置基準」の見直しなどを盛り込んだ要請文を提出。「社会的養護の現場にも光をあてて頂きたい」と訴えた。三原大臣は「限られた財源の中で精いっぱい取り組んでいきたい」と回答した。

 親からの虐待などで家庭での養育が難しい子どもが暮らす児童養護施設では、夜勤や長期間労働が常態化している上に子どものケアが欠かせないなど、困難な業務が多い。にも関わらず給与水準が低いため、全国的にも人材確保が難しくなっており、市内でも、職員不足から子どもの受け入れを抑制せざるを得ない施設もあるという。

 加えて国が社会的養護の基本理念を里親などの「家庭養育優先」へと転換したことに伴い、児童養護施設にも家庭的な環境整備と、自立支援のためのショートステイや里親支援などの「多機能化」も求められるなど、施設職員の負荷が増す一方だ。

 こうしたことから川崎市では2022年度から、施設が職員のために宿舎を借り上げる際の補助金を支給している。その結果、23年度に宿舎を利用した職員は全体の約3割にあたるのべ1131人(実数約94人)に達し、補助金は約7千万円だった。

 一方、国は保育人材確保のために「宿舎借り上げ支援制度」を実施しているが、補助基準額の減額や補助期間の短縮など、制度が縮小されている。要請文にはこの点でも要望が盛り込まれた。

過去の催しで販売された野菜

エヌアセット南口店駐車場で7月6日(日)に野菜市 地元川崎の採れたて野菜を販売

 地元の新鮮な恵みを仕入れ値そのままで手に入れられる「エヌアセットの野菜市」が7月6日(日)に開かれる。

 川崎市内の農家で丹精込めて作ったこだわりの野菜を味わい、地域の魅力を実感してもらいたいとの思いから、地元不動産会社「(株)エヌアセット」が2014年から手掛けている催しで、今回で19回目の開催となる。

珍しい野菜も

 当日はトマト、ナス、きゅうり、ズッキーニ、ししとうなど季節の野菜のほか、モロッコインゲン、空心菜、カーボロネロ、青パパイヤなど、スーパーではなかなか手に入らない野菜の販売も予定。担当者は「どれも前日や当日に採れた、ものばかり。ぜひ、お立ち寄りください」と話す。

 時間は、午前11時から午後4時まで。会場は同社南口店駐車場(高津区久本1の1の3)で、雨天中止。売り切れ次第終了。詳細・問い合わせは同社【電話】044・870・2356へ。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.32 「川崎市立高津高等学校書道部」について

 第32回目は、川崎市立高津高等学校書道部をご紹介いたします。

 恥ずかしながら、こんなに身近なところにいるのに、私たちSELFのメンバーの多くは高津高校書道部の存在をよく知らなかったです。2カ月前「第41回全国都市緑化かわさきフェア」の総合閉会式で高津高校書道部のパフォーマンスを見させてもらい、感動しました。

 一見、おとなしそうな書道部員...、大きな用紙に何を書くのだろうか?失敗しないよな...、大丈夫かなあ?パフォーマンスを行う前は、若干心配な気持ちになりましたが、いざ書き始めたら、そんな不安な気持ちは、どこかに飛んでいきました!(部員の皆さん!大変失礼いたしました!)

 大きな筆で、一字一字、力強く文字を書き、また筆を休めている部員は、曲に合わせてダンスをし、何と表現していいのか分からないのですが、部員から出るエネルギーがすごくて、会場にいる私も体感、ワクワク、ドキドキ、一体何が書きあがるのだろうか!全体が書きあがるまでの間、食い入るように大きな用紙を眺めていました。

 完成した素晴らしい作品を見て、私たちSELFが携わるイベントに来てもらい、ぜひ書いてもらう!と、決めました。

 早速オファーをし、7月13日(日)第49回高津区民祭パレード出発式(14時〜高津スポーツセンター)でパフォーマンスをしてくれます!

 ぜひ皆さん、高津区民祭当日、出発式にいらしてください!これから高津高校書道部の活躍、SELFは応援しています!

不定期連載 市民健康の森だより 第190回 今年も山梨で「サクランボ狩り」

 一昨年から始めた「日帰りバス旅行」、今年も6月16日に実施出来ました。過去2年は千年町会「ゆうゆう会」の日帰りサクランボ狩りに同乗させて頂いていました。今年も幹事は同じ案で手配した所、ゆうゆう会さんは参加人数が増えて同乗の余地がなくなったとの事、そこで同じ旅行社に同じ旅程での日帰り旅行を依頼したところ、他のグループとの相乗りで手配して頂けました。

 昨年と同じ山梨へのサクランボ狩りです。東名から圏央道、中央高速と乗り継いで最初の立ち寄りは都留市の「田原の滝」です。山中湖を水源とする桂川の滝です。滝の見物ポイントは江戸時代に松尾芭蕉が5ヶ月滞在した地に近く、芭蕉の銅像や田原の滝を詠んだ句の碑が立っていました。芭蕉はこの滞在が切っ掛けとなり後の奥の細道の東北巡礼につながったそうです。桂川は私たち神奈川県民にはお馴染みの相模川の上流、山梨県内での名前です。

 田原の滝の次は笹子の「笹一酒造」を訪問、ワインや日本酒の試飲と買い物を楽しみました。試飲を食前酒としてお昼は「山梨FUJIフルーツパーク」です。1000人も同時に食事できる場所です。効率的に客をさばいており、メニューは全員同じですが無理もありません。昼食後は勝沼の「ハーブ庭園」訪問です。手入れの行き届いた庭を見学しハーブの説明を受けました。館内ではハーブ化粧品やブルーベリー濃縮果汁のお試し提供がありました。

 最後の訪問が今回の主目的地です。甲州市の丸山農園での30分食べ放題というサクランボ狩りです。山梨は桃とブドウが有名ですが最近はサクランボにも力が入っているそうです。丸山農園で私たちを案内しサクランボの摘み方を教え、手助けをしてくれたのは若い人ばかりで観光農園として力を入れているようです。そのお陰で私たちはサクランボ狩りを満喫できました。

アメフトに触れる「クォーターバックチャレンジ」

GO!GO!!フロンターレ

恒例の100m走グランプリ

 サッカーJ1・川崎フロンターレは7月21日(月・祝)午前10時〜午後4時、恒例の「真夏のDreamChampionship 2025〜かわさき100m走グランプリ〜」を開催する。場所は富士通スタジアム川崎。小雨決行。

 MCによる盛り上げを入れて、100mを楽しく走るのがテーマのイベント。当日は100m走グランプリをはじめ、フォームの練習などができるミニトレーニングアトラクション、キッズ障害物体験ブース、ペガーボール、アメフトのアトラクション「クォーターバックチャレンジ」など、多彩なプログラムを用意。運動経験の有無に関わらず、誰でも楽しめる。

 総監督を務めるのは、運動系バラエティー番組に多数出演歴のある、おねだり豊さん。各学年の優勝者には特製トロフィーが贈られる。

 参加費は川崎市内在住1200円(税込)、市外在住1500円(税込)。対象は年中・年長各25人、小学1〜6年生各25人。詳細は同スタジアム【電話】044・276・9133。

画像はいずれも川崎フロンターレ

教えて!職人さん vol.65 「外壁塗装」で毎日の暮らしを快適に!【1】

 Q...今年も猛暑が予想されますが、過去にもお話頂いた「冷暖房効率を高める外壁塗装」について、再度ご説明下さい。

 A...はい。一般的に外壁塗装は補修や外観アップが目的と連想しがちですが、最近は様々なメリットを追加できます。中でも効果がわかりやすく、お薦めなのが「遮熱&断熱塗装」です。TV等でも時々扱われているのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。これからの夏場は「遮熱塗装」、さらに冬場の季節には「断熱塗装」が、効果を発揮します。

 Q...「遮熱」「断熱」は、どう違うのですか?

 A...「遮熱塗装」は日光(太陽エネルギー)を一般的な塗料よりも反射して熱を吸収を遮ります。また熱を放出しやすい材質で冷めやすく、結果的に外壁の温度を下げて家の中に入り込む熱を減らす事ができます。夏場の温度上昇に効果的です。一方「断熱塗装」は熱が伝わりづらくなる(熱伝導率が低い)塗料を使って外の熱を極力中に伝えず、さらに家の中の熱を外に放出しにくい環境を作り出します。こちらの塗装工法でも夏場、内部の温度上昇を防ぎますが、とりわけ冬場、家の中の暖かさが外に出て行きづらくなるようにすることができるのが特長です。「遮熱」と「断熱」、どちらが適しているのかは個々のニーズにより異なりますのでプロのいる専門店に相談する事を推奨します。