足柄版【8月9日(土)号】

道路交通法一部改正 自転車違反に青切符へ 2026年春〜、対象行為は113種類

 警察庁は来年4月から道路交通法を一部改正し、自転車などの交通違反に対し、「青切符」で取り締まる方針を示している。夏休みに入り、改正まで8カ月余りとなる中、松田警察署で話を聞いた。

 今回、道路交通法の一部が改正される背景の一つには、全国的に交通事故の全体件数が減少傾向にある中でも、自転車事故件数はあまり減少していないことがあげられる。交通反則通告制度で、「青切符」による取り締まりの適用は、比較的軽微な交通違反に対して交付されるもの。交通違反をした際、反則金を収めると、刑事処分や裁判が免除される制度だ。

16歳以上が対象

 取り締まりは、16歳以上が対象となる。違反となるのは、運転時の携帯電話の使用や遮断機が下りている踏切への立ち入りなど113種類となる見通し。松田警察署交通課の泉谷幸偉係長は、「何よりも安全が第一。事故なく利用できるように、今一度、普段の自分の運転を見直してもらいたい」と話す。

 反則金(※表)を納付しない場合は、刑事手続きに移行する可能性もある。酒酔いや酒気帯び運転などの重大な違反行為は、赤切符が交付され、刑事罰の対象となる。

 泉谷係長は「これまで自転車違反の多くは注意や警告にとどまっていました。ここで改めて自転車は車の仲間であることを再確認してほしい」と続ける。

管内は事故増加

 松田警察署管内でも、自転車事故件数は増加傾向だ。19年・20年・21年は37件、22年は39件、23年は56件、24年は46件となっている。

 泉谷係長は「県警によるチラシ配布など、改正点の周知と安全運転を呼び掛けていく」と話す。
左から太宰雅翔副顧問、部員の吉田之仁さん、瀬戸部長、田口晴生さん、矢野蒼依さん、桐生顧問

足柄高校歴史研究部 谷峨の送信所を研究 海外の玉音放送で使用

 終戦から80年。県立足柄高校歴史研究部(部員数10人、桐生海正顧問)は、玉音放送でも一定の役割を果たした「国際電気通信足柄送信所」(山北町谷峨)の研究を行っている。

 研究テーマは部長で2年生の瀬戸煌生(こうき)さんが中心となり決定した。瀬戸部長は「地元にもいっぱい戦争の爪痕があり、こうしたことを私たち若者が忘れてはいけない」とその意義を話す。

 この送信所は敵の空襲に耐えうるべく、山北町谷峨にあった御殿場線の150m程のトンネルを利用して設置。半官半民の会社である国際電気通信が運用し、1944年11月に、電波の発射を開始した。まもなく終戦を迎え、昭和天皇による玉音放送を当時、日本軍が占領していた東南アジアや中国などにいた日本人向けの放送に使われた。翌46年2月に役目を終えている。

 研究はSNSや資料・文献などで下調べをして、何度も現地を訪問。当時の谷峨村の名主の子孫である武尾孝さんらに直接話を聞きまとめてきた。瀬戸部長は「終戦から80年が過ぎ、当時を知る人がほとんどいませんでした。谷峨に送信所があったことは秘匿されていたことなどからも、取材は難航しました」と苦労を語る。現在研究は最終のまとめ段階に入っている。

歴史甲子園出場を

 今後は歴史の甲子園と呼ばれる9月の「全国高等学校社会科学・郷土研究発表大会」に応募する。この歴史の甲子園(100件程の応募から書類で5校が選考)に、同部は2022年から2年連続で出場している。

 桐生顧問は「インターネットなどデジタルアーカイブによる調査のみでなく、実際に現場に訪れ、地域住民の話しを丁寧に拾い上げるなど、素晴らしいもの近づいている」と評し、瀬戸部長は「自分たちもぜひ出場したい」と話している。

7月に南足柄市シルバー人材センターの理事長に就任した 服部 俊作さん 南足柄市塚原在住 80歳

高齢者の能力 積極活用を

 ○…1978年に誕生した高齢者生きがい事業団を母体に、1990年に法人化された南足柄市シルバー人材センター。定年退職後、健康で働く意欲を持つ高齢者の希望に応じた就業の機会を提供している。独自事業では、女性会員が中心となった一時預かり保育施設「ばーば倶楽部」なども運営する。労働力不足が叫ばれる中、近年は企業や各種団体からの依頼も増えていると言い「素晴らしい技術や経験を持った会員が数多くいます。そうした能力を積極的に活用しなければ、もったいないですよ」と力を込める。

 ○…昨年6月理事に就任し、今年7月から理事長を務めている。センターには約250人が在籍。さらなる組織活性にはまずコミュニケーションだとし、近年は音楽鑑賞、バスツアーなど会員相互の交流機会を増やしている。「明るく楽しい組織が目標。会員個々が力を発揮でき、前向きに活動のできる運営を行っていきたいですね」とにこやか。

 ○…小田原市生まれ。小田原市内で35年余り、一級建築士設計事務所を経営してきた。県協会の副会長も務め、1995年の阪神淡路大震災では、倒壊の危険のある建物を判別する業務で、震災直後の現場を目の当たりにした。「あれから30年、あの時の光景は目に焼きついています」

 ○…「若い時は詩吟に熱中したこともあったのですよ」。30代前半の時、ヨーロッパへの研修旅行中、同行した同僚から教えてもらい、日本特有の文化に魅せられていった。1999年から市議会議員を4期16年、その後は市自治会会長連絡協議会の会長も務めた。「南足柄は住民も温かく住みやすい地域。役に立てることは何でもしていきたいですね」と微笑んだ。

防災を分かりやすく学ぶことができる動画

防災意識を高めよう 8月31日 大井町で講演会

 防災の日を前に大井町は8月31日(日)、もしもの備えについて考える「防災講演会」を町生涯学習センター(大井町金子1995)で開催する。時間は午後2時から4時。入場無料。

 第1部は、災害組織論の専門家である防衛大学校准教授の加藤健氏が講演する。「命を守る防災〜災害と人間心理〜」と題し、災害時の人間の心理と、それを踏まえた防災について分かりやすく解説していく。加藤氏の講演は昨年度足柄上地区ブロック民生委員児童委員協議会主催の講演でも好評だった。

 第2部は、内閣府や秦野市へのイベント参加、NHK出演など幅広い啓発活動・防災教育に尽力するQQ防災クラブの原田剛代表が、「地形から読み解く、防災・減災のヒント」をテーマに講演する。

 町内外問わず、誰でも参加可能。定員は先着200人。手話通訳あり。希望者は、町ホームページにある二次元コード、または電話で申し込む。町担当者は「この機会に防災への意識を高め、ご自身の身を守るための知識を深めてくたざい」と話している。

 関連イベントをセンター1階にあるホワイエで開催する。関東大震災・能登半島地震写真、震災遺構関連パネル、最新の防災グッズや役立つアイテムの展示が8月15日(金)から31日まで開かれる。また、動画「防災を学ぼう!スベリィラーニング」も上映予定。

 問い合わせ、申し込みは、大井町防災安全課【電話】0465・85・5002へ。

小田原青色申告会 「青色十色」8―9月号を発行

 公益社団法人 小田原青色申告会が、会員や県西地域の住民に向けて発行している広報紙「青色十色」の8―9月号をこのほど発行した。

 同紙は確定申告や税制度などをわかりやすく伝える媒体。今号では個別指導会の情報のほか、地域情報検索サイト「どこどこ」の紹介、所得税の税制改正の解説などが掲載されている。

 また「よりみちこみち」では、小田原市中里の洋食店「キッチンモト」のほか鴨宮エリアの散歩スポットを紹介。「おしごと図鑑」はペーパードライバーの教習スクール「N―Stageドライバーズサポート」を取り上げている。

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南足柄市文化会館ホールでカラオケ

 南足柄市文化会館は8月28日(木)に同館小ホールで開く「ホールのステージでカラオケ歌ってみる会」の参加者を募集している。午前10時から午後3時。

 対象は小学生以上で1人1曲(デュエットは1組1曲・持ち時間5分・2コーラス目途)。歌手になった気分で歌うことができる。参加費無料。定員になり次第受付終了、申込後の無断キャンセル不可。歌唱順は、事務局が決定(応相談)。客席は観覧・入退場自由(定員292人)。

 希望者は同館ホームページにある専用フォームから申し込む。

道の駅・山北が10月末に工事延長

 今年4月からリニューアル工事を行っている山北町湯触の「道の駅・山北」が、当初7月末までだった工事期間について、10月末(予定)までに期間延長している。

 延長に伴い、旧清水保育園舎(山北町川西668の1)で行っている農産物などの販売も延長される。午前9時から午後5時。月曜定休。道の駅・山北は「ご不便をおかけしますが、ご理解、ご協力をお願いします」と話す。

 問い合わせは、清水地区振興協議会(道の駅・山北)【電話】0465・77・2882。

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