伊勢原版【8月15日(金)号】
企画展「伊勢原市の戦争と平和の記録」(昨年の様子)

伊勢原市 戦後80年 平和を祈念 つどいとパネル展を企画

 戦後80年の節目となる今年、伊勢原市は「戦後80年事業 平和のつどい」を開催する。戦争を体験していない世代に平和の尊さを伝え、平和について考えるきっかけとすることが目的だ。つどいは8月23日(土)に伊勢原市民文化会館小ホールで、午後1時開演(12時45分開場)、入場は無料。

 向上高校放送部が司会を務め、オープニング演奏として向上高校吹奏楽部が演奏する。プログラムには、中学生平和作文の表彰式や、市内在住者による長崎での被爆体験講話が含まれている。また、市内中学校合唱部による合唱や向上高校書道部による書道パフォーマンスも行われる。

 つどいの開催に合わせて、伊勢原市民文化会館の展示室では「平和を祈念するパネル展示」も同時開催される。期間は8月22日(金)から24日(日)、各日午前10時から午後4時30分までで、こちらも入場は無料。

 展示では、広島市立基町高等学校の生徒が被爆体験者と共に制作した「原爆の絵」の複製原画を展示する。さらに、広島市が制作した被爆の実装のVR(ヴァーチャルリアリティ)映像が組み込まれたVRゴーグルを用いて、原爆投下時の悲惨さや復興していく街並みを疑似体験できる新たな試みも実施。その他にも、市が保存している戦争史料、市民団体による展示、中学生の「ヒロシマ平和の旅」参加報告書、中学生平和作文の優秀作品16点などが展示される予定だ。

戦争の記憶次世代へ

 伊勢原市では、平和推進事業の一環で東海大学文化社会学部広報メディア学科・水島研究室と連携し、戦争の記憶を次世代に伝える活動を進めている。市内の戦争遺跡に焦点を当てた平和ドキュメンタリー映像「伝えたい想いを乗せて」は、市内の石碑や建造物などに残された戦争の記憶を掘り起こし、映像作品としてまとめたものでYouTubeで公開している。

 また、戦争の記憶や当時の生活を伝える品々を「平和史料」として収集し、市のホームページで公開中だ。当時の生活を伝えるものとして、炭ではなくお湯を入れて使うアイロンや、「神風」の文字と日の丸が書かれ、裏面に軍歌「同期の桜」の歌詞が記されたはちまきなどが含まれる。

 戦争の記憶を風化させず、平和の尊さを次世代に伝えることを目的としている。

 問い合わせは、伊勢原市市民協働課【電話】0463・94・4714へ。

東海大学医学部付属病院 命の尊さなど伝える 小学生が職業体験

 東海大学医学部付属病院の松前記念講堂(伊勢原市下糟屋・渡辺雅彦病院長)で8月2日、命の尊さを学ぶ夏休み特別企画として市民公開講座「生命(いのち)を守る仕事」が開催された。伊勢原市のほか、近隣の小学生を対象に、児童と保護者ら約130人が参加。同院の救命救急医や伊勢原警察署員、伊勢原消防署員が講師として参加した。

 医療現場や地域社会の安全を守る最前線では、医師、看護師、救命救急士、警察官など多くの専門職が昼夜問わず「生命を守るため」に尽力している。同院は、そうした仕事の重要性を子どもたちに伝え、将来のキャリア選択の一助とするとともに、地域社会への貢献をめざし同講座を企画。伊勢原警察署や市消防本部の協力のもと、病院との枠を超えた包括的な学習機会の提供を行っている。

 この日参加者は、3つのグループに分かれ、「BLS(一次救命措置)・ファーストエイド体験」、「ドクターヘリと救急車見学」、「警察車両と消防車両見学」を体験した。

 一次救命措置体験では、同院の高度救命救急センター医師や看護師がBLSや心臓マッサージ、AEDの使い方などをレクチャー。実際に三角巾や新聞紙を使ってケガをしたと想定した腕を固定する方法やAEDの使い方、心臓マッサージの方法などを学んだ。

 ドクターヘリとドクターカー見学では同院のヘリポートで機体を見学。参加した児童らは、ヘリの前で記念写真を撮ったり、患者の搬送方法や装備について、またドクターカーと救急車の違いなどについて質問を投げかけるなど、興味津々の様子だった。

 さらにパトカーや白バイなどの警察車両、はしご車などの消防車両を見学。パトカーやはしご車への乗車体験のほか、警察官が所持する手錠や警棒を見て驚いた様子で「本物ですか?実際に使ったことはありますか」などと矢継ぎ早に質問する場面も見られた。

 両親と一緒に参加した梅原悠希さん(南足柄小5年)と康希さん(同3年)は「ファーストエイドがとても勉強になった。AEDは前に途中まで経験したことがあるが、今日は最後まで体験できたので良かった。とても楽しかった」と笑顔で話した。

 すべての体験を終え、講堂で閉会式が行われると、同院救命救急科の青木弘道氏は「ドクターヘリやドクターカー、パトカーや消防車に将来乗ってみたい人」と質問。参加児童が大勢手を上げ、「この体験で命を守る仕事の重要性や将来、進路を決める際の役に立てば」などとあいさつした。講座終了後には、参加児童ひとり一人に修了証が授与された。

2025-2026年度国際ロータリー第2780地区ガバナーを務める 松下 孝さん 東大竹在住 65歳

座右の銘は積善余慶

 ○…世界的な奉仕団体、ロータリークラブ(RC)。横浜市と川崎市を除く、神奈川県下のクラブが所属する第2780地区を牽引していく。今年度のポリシーは「ロータリーを楽しもう(Have Fun Rotary)」。「世界が分断の時代の今、RCは信頼関係を築く相互理解の団体としてニーズがある。我々の活動を知ってもらい、活動を楽しもうという思いを込めた」

 ○…福井県出身。大学入学を機に上京。会社員経験後、独立し起業する。故郷は人口も少なく、住民全員を知っているような場所。「都会は自由があるが人間関係は希薄。父が奉仕団体の会員だったこともあり、若い頃から興味があった」。RCでは奉仕同様、人との関係を重視してきた。「ガバナーに選ばれたからには精一杯楽しんで務めたい。自分が楽しまないと掲げたポリシーに反してしまうから」。現在は一昨年に立ち上げたフェローシップコーポレーションの代表取締役社長を務める。

 ○…伊勢原RCには2000年に知人の紹介で入会。会長や幹事、伊勢原が所属する第7グループのガバナー補佐などを歴任してきた。「社長業は孤独だが、信頼できる仲間がたくさんできた。そのおかげで様々な経験談も聞けて、学びも多い。この年齢で一生の友が出来るのも魅力。このことを多くの人に経験してほしい」と訴える。

 ○…座右の銘は積善余慶。善い行いを重ねることで子々孫々まで恩恵があるというもの。「自分のためではなく、人のためになることがRCにもつながると思う」。今年度の地区目標は会員増強。「RCは奉仕だけではない。仲間を一人でも多く増やし、地域や世界に貢献していきたい。そのためのハブファンロータリー」と笑顔で語る。

伊勢原市公式イメージキャラクター  クルリン 伊勢原市在住 2013年誕生

 ○…「みんな、クルリンだよ☆」と元気いっぱい。大山こまの帽子をかぶり、背中には市の花であるキキョウをあしらった服を着た元気で明るい、おちゃめな子ども。全国1061点の公募から選ばれた伊勢原市の公式イメージキャラクターとして2013年に誕生。伊勢原の森の中からやってきて、同年の道灌まつりで初めて姿を現して以来、様々なイベントにひっぱりだこ。まち中のあらゆる場所で見かける、市にはなくてはならない存在だ。

 ○…「いろんなところに遊びに行くのが大好きなんだ」と、伊勢原市をPRするため、市内だけにとどまらず、市外、県外にも積極的におでかけする。公式Ⅹのアカウントも持っており、フォロワーはなんと5500人超え。更新もマメで、日記もかかさない。他市のキャラクターとの交流も盛んで、デビュー10周年を前にした誕生日のお祝いでは、厚木市のあゆコロちゃんや茅ヶ崎市のえぼし麻呂も駆け付けた。コロナ禍で、直接会うイベントは減ったものの、交流は継続。「みんな〜、また遊ぼうよ」とラブコールを送る。

 ○…「すごいでしょ?クルリンのイラストは、348種類もあるんだよ。えっへん」と誇らしげ。大山詣りをはじめ、コスプレや企業とのコラボなど、地域からのオーダーに応え日々増加中。Tシャツからどらやきまで、多岐にわたるグッズ展開も見逃せない。駅ナカクルリンハウスでも好評発売中だ。

 ○…好きなものは、伊勢原のおいしい果物で、将来の夢は伊勢原の子どもたちみんなと友達になること。「実は足が速い」というトリビアも。ご当地キャラの運動会で徒競走で1位になることも多いのだとか。「クルクル回ってみんなを喜ばせるよ」と、これからも「伊勢原の元気印」として、多くの人々に笑顔を届けていく。

最新の第72号

男女共同参画を発信 ききょうフォーラム通信

 男女共同参画社会を考える情報誌「ききょうフォーラム通信」の第72号がこのほど発行された。

 この情報誌は、男女共同参画社会を考えることを目的に年4回程度発行している。同号では、「伊勢原市男女共同参画推進サポーター制度」が開始から1年を迎え、株式会社丹野設備工業所や一般社団法人 マタニティ期から絵本読みきかせ推進協会、個人登録者などサポーターの一部を紹介している。

 また、女性管理職育成や女性を部下に持つ管理職向けのセミナー、女子中高生や女子学生が理工系の仕事や将来に触れられる夏のリコチャレ2025などの告知も掲載。最新号は伊勢原市のHPで読むことが可能。

大好評のキッチンカー

夏休みの子ども食堂 社協や中央公民館に

 特定非営利活動法人はらぺこ賄い食堂は、伊勢原市社会福祉協議会が夏休み中に開催する子ども食堂に協力。キッチンカーで「移動式子ども食堂」を開いている。

 キッチンカーは8月18日(月)、26日(火)の正午から午後1時。伊勢原シティプラザ1階。市内在住のこどもと60歳以上は無料(大人200円)。カレーライスやそば、かき氷など(変更あり)。

 また地域福祉を考える会は8月20日(水)に成瀬公民館、27日(水)に中央公民館で開催。各回午後5時半〜、6時10分〜、6時50分〜の計3回。事前申込制、定員各10人で高校生以下100円、大人300円。(問)地域福祉を考える会【電話】0463・95・6665

お下りの様子(昨年)

8月27日から29日 大山阿夫利神社 夏山の無事に感謝し例大祭

 夏山の無事を感謝し、秋の訪れを告げる大山阿夫利神社(目黒仁宮司)の秋季例大祭が8月27日(水)から29日(金)までの3日間にわたり、大山地区で開催される。

 27日の神輿渡御(お下り)は午前8時に下社御発輿、午後0時30分から行在所着御、午後2時に着御祭。28日の例大祭では午前10時30分より無形文化財倭舞、巫女舞が奉奏。29日の神輿渡御(お上り)は午後0時30分から還幸祭、午後1時から行在所御発輿、午後3時に下社着御を予定している。

 問い合わせは大山阿夫利神社社務局【電話】0463・95・2006へ。

青学陸上部寮母 原美穂さん講演会

 伊勢原市スポーツ協会が創立70周年記念として9月20日(土)に市民文化会館で「スポーツリーダー養成講座」を開催する。定員1200人、入場無料で申込み不要。午後6時開場、6時30分開演。

 講師は青山学院大学陸上競技部町田寮寮母として選手の成長を支える原美穂さん。「裏方の流儀〜青学の駅伝を陰で支えるということ」がテーマ。(問)市スポーツ課【電話】0463・94・4628

笠窪商工振興会 毎年の開催は皆のおかげ 笠窪神明神社で盆踊り

 笠窪商工振興会(片野泉会長)による納涼盆踊り大会が8月2日、笠窪神明神社で開催された。

 地域振興を目指し、会の発足当初から行われている同会の盆踊り。陽が落ちかけた午後6時頃になると、浴衣姿の子どもたちや近隣住民が大勢神社に訪れた。

 会長のあいさつで盆踊りがスタート。地元のオリジナル曲「笠窪音頭」や「炭坑節」「伊勢原おどり」「ダンシングヒーロー」「ドラえもん音頭」などの曲に合わせ、皆がやぐらを囲んで輪になって踊っていた。

 神社境内では焼き鳥やフランクフルト、焼きそば、かき氷などの模擬店も出店。どの店も長蛇の列ができるほど盛況で、皆が思い思いの食べ物に舌鼓を打っていた。

 また、知人や友人との久しぶりの再開を喜ぶ姿もあちこちで見られるなど、会場は終始笑顔が溢れていた。

 片野会長(65)は「台風の心配もあったが無事に開催出来て一安心。地域の皆さんが喜んでくれるのが何より」と語った。さらに「コロナ禍で中止した年もあったが復活できてうれしい。笠窪にはオリジナル曲もあり、幸いに躍り手もいる。開催は皆のおかげ。開催できなくなったら先人たちに申し訳ない」と安堵の表情を浮かべた。

あいさつする萩原会長

子どもの未来に全力 市保育協議会が50周年

 伊勢原市内の保育所など12施設が加盟する伊勢原市保育協議会(萩原敬三会長)が50周年を迎え、8月2日に市民文化会館大ホールで記念式典・講演会を開催した(伊勢原市共催)。

 この日の記念講演会には、萩原鉄也伊勢原市長、大垣真一市議会議長、渡辺紀之県議会議員、後藤祐一衆議院議員、佐伯妙有市社会福祉協議会会長らが来賓として出席。萩原会長は設立当初のベビーブームなどによる保育所不足や、保育士不足といった保育環境に触れ、現在は働き方改革などによって課題となっている保育士不足などについて語った。

 そして「本来の子育ては時代が変わっても同じではないかと思う。これからもより良い子どもたちの育成を図っていきたい。この後の講演会では、より一層、子育てを考え直してもらえたら」とあいさつした。

 萩原市長は長年にわたる会への敬意と感謝を伝えながら、「半世紀かけて築いた子どもたちを育む基盤は本市にとってかけがえのない財産。今後も子どもたちの豊かな未来を切り拓く大きな原動力になると思う」と謝辞を述べた。

合田道人氏が記念講演会

 記念式典のあとに行われた講演会には歌手で作家の合田道人氏が登壇。合田氏は2002年に刊行した「童謡の謎」シリーズが60万部を超えるベストセラーを記録。複数のメディアに取り上げられたことで、童謡ブームの火付け役になった。

 この日は、合田氏が自身の娘が幼稚園の頃、その日習った童謡の歌詞についての質問に言葉を詰まらせたことを機に、童謡を研究することになったいきさつを説明。童謡と唱歌の違いやそれぞれが誕生した経緯なども分かりやすく解説した。

 また「七つの子」「ちょうちょ」の歌詞の秘密や、それぞれの曲に隠された、当時の時代背景などの深い意味を来場者と一緒に歌いながら、時折笑いを織り交ぜて解説していた。

 会場では合田氏の話にメモを取る人や「えー!?」と驚きの声が、笑い声と共にあちこちから上がっていた。

伊勢原市保育協議会の歴史

 1975(昭和50)年に公立4園、民間3園で発足した同保育協議会。現在は「高部屋愛育保育園」「大山保育園」「伊勢原愛児園」「比々多保育園」「林台保育園」「ベルガーデン保育園」「大原こども園」「伊勢原ふたば保育園」「伊勢原こばと保育所」「リスブラン保育園」「ピュアキッズ大原」「大原第二保育園」の12園。それぞれ特色を生かした保育を行う。

 市とは2022年に災害時における保育所等の相互応援に関する協定を締結。保育所の相互応援に関する協定は県内で初の試みとなった。また毎年加盟施設が一堂に集まって就職説明会を開催するなど市の保育行政の発展に寄与している。

トロフィーを手にする2人

伊勢原の小中学生が快挙 厚木青少年音楽コンクールで入賞

 「第43回厚木青少年音楽コンクール」が7月27日、厚木市文化会館小ホールで行われ、伊勢原市から出場した2人が見事入賞を果たした。

 このコンクールは厚木市及び近隣の音楽を志す青少年を育成し、音楽文化の向上を目的とし、ピアノ、バイオリン、声楽、その他の管弦楽器の4部門で、日頃の練習成果を披露する場となっている。

 26人が本選に臨み、成瀬小学校5年生の高橋和航さん(伊勢原フィオーレ音楽教室)と、中沢中学校3年生の米澤愛里菜 さん(石井ピアノ教室)が、厚木市音楽協会会長賞(3位相当)に選ばれた。

 2人とも日頃の練習の成果を発揮し、素晴らしい演奏で栄誉ある賞を受賞した。

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写真は昨年の祭りの様子

歌川産業スクエア振興会 第17回納涼まつり

 伊勢原市歌川産業スクエア振興会(鈴木靖夫会長)の第17回納涼まつりが8月22日(金)、歌川公園(歌川3丁目5番1外8筆/(株)鈴木油脂裏)で開催される。午後6時から8時まで。

 会場では焼きそばや焼き鳥、かき氷、バルーンアートなど会員企業などによる模擬店が多数出店。ほかにも神輿の練り歩き、カラオケ大会、ビンゴ大会などが盛大に行われ、昨年は会員企業の従業員や地域住民など約600人が訪れた(同振興会発表)。

 同振興会は歌川産業地域内企業の発展・振興と周辺地域の安全安心な環境づくり、また会員企業相互の融和・親睦を主旨として現在は25社が加盟。納涼まつりは地域社会との交流事業の一環で、年明けの新春賀詞交歓会と並ぶ事業となっている。鈴木会長は「会員企業の従業員などでなくても参加できるので、夏の思い出にぜひ遊びにきて」と呼びかけている。