町田版【9月18日(木)号】
リニューアルしたチラシを手にする原さん

中RC 障害者自立に向け、ひと役 B型事業所のPC回収支援

 社会奉仕団体「東京町田・中ロータリークラブ」が町田市内で就労継続支援B型事業所を運営する社会福祉法人愛の鈴「町田おかしの家」(忠生)の取組み支援にあたる。今年度の新規活動として、不要となったパソコンなどの回収に協力。おかしの家の就労環境を向上させ、障害者の自立につなげたい考えだ。

 中RCが支援にあたるのは、おかしの家が事業として取り組むパソコンなどの解体・分別作業。手作業で解体・分別したパソコンなどを再資源化し収益を得るというもので、中RCはそのためのパソコンなどの無料回収を手伝う。おかしの家では数年前からこの事業を始めたものの、「不要パソコン」などを十分に集めることができないことから仕事量が増えず、施設の利用者である障害者の工賃(収入)が上がらない状況にある。

 そんななか、元々の知り合いで支援にあたっていた原康之さんが今年度、中RCの会長に就き、クラブの新規活動として取り組むことが決定。今月2日には活動の名称を「つながるリサイクルプロジェクト」として協力関係を決定づける調印式が市内で開かれた。

 このプロジェクトの担当となった中RCの浜崎直人さんは「おかしの家さんの現状を知り、心打たれるものがあった。早速、クラブの活動とは別に私が経営する会社で不要となったパソコン10台を回収してもらった」と笑顔をみせ、式に参加したおかしの家の茂木滋範さんは「ありがたい限り。作業を増やす余力は十分にある。中RCさんの力を借りて、仕事が増えていけば」と期待を寄せる。

PRを担当

 中RCが協力するのはPR面だ。事業周知のためのポスターやチラシのリニューアルを手がけ、「回収スポット」になりうる公共施設へのアプローチ、SNSを使ったPRを今後担当していくという。そのなかで最終目標とするのが、現状の2倍の数となる千台の回収といい、その達成により、おかしの家利用者の収入改善を図り、障害者の経済的自立促進につなげていきたい考えという。

 原さんは「私の妹も障害者であることから、協力したいと考えてきた。多くの方に取り組みを知ってもらい、その輪を広げていければと思う」と話している。

 おかしの家の事業についてはHPなどで。

締結式に登壇した町田社協の深澤勝会長(右)と(株)ファミリーマートの大澤寛之氏

ファミマ 市内店舗で「食支援」受付 社協と共に9日から

 株式会社ファミリーマート(港区)は9日、フードドライブの取り組みを町田市内で開始した。町田市社会福祉協議会の協力のもと、食の支援や食品ロスの削減を目的に始めたもので、同社は「地域の皆さんにいつでも社会貢献活動に参加できる場所を提供することにもつながる」としている。

 フードドライブとは家庭で余った食品を集め、福祉団体などに提供する活動で、食の支援や食品ロスの削減へとつなげていくねらいがある。ファミリーマートが今回スタートさせた取り組みは町田市内の5店舗に寄付を受け付ける箱を設置。集まった食品を町田社協に定期回収してもらい、食の支援を必要する人へと届ける仕組みとなっている。

 今回はファミリーマートの呼びかけに、町田社協が応じたもので、街なかの店舗を回収拠点とすることで、地域住民がいつでも社会貢献活動に参加できるようになることも想定しているという。8月現在、全国の4700を超える店舗で実施している取り組みといい、他の地域では企業からの災害備蓄品の寄付につながった事例や、地域のスポーツチームと連携し試合会場に寄付受付ボックスを設置。食支援の輪が広がったこともあるという。

8日に合意書

 今月8日には町田社協でこの取り組みの合意書の締結式が行われ、登壇したファミリーマートの担当者は「町田社協と協力パートナーとして体制を構築できたことを感謝する。今後とも食支援の輪を広げるため、取り組みを拡大していきたい」とコメント。町田社協の深澤勝会長は「ファミリーマートさんが実施する『ファミマフードドライブ』を町田市で展開してもらい感謝する。今回の取り組みがよりきめ細やかな食支援につながると確信している」と話している。

市内で広がり

 食品寄付の取り組みは町田市内で広がっている。東京町田東、東京町田サルビア両ロータリークラブは町田社協のひとり親世帯に対する食支援事業に賛同。ここ数年、町田東RCは群馬県の農家からの野菜をおくり、サルビアRCはお菓子の詰め合わせを町田社協に手渡している。

 また、町田市を拠点にするフットサルチーム「ペスカドーラ町田」は今年6月、町田市などと共に町田市立総合体育館(南成瀬)で行われたホームゲームにてフードドライブを実施した。

 小山町のこども食堂「こども食堂せかい」の金子静香さんは「ファミマさんの活動はうれしいニュース。フードドライブの輪が広がっていってほしい」と笑顔をみせている。

来月まで「+1」

 町田市内のファミリーマート・フードドライブ実施店舗は町田鶴間店・南町田北店・南町田四丁目店・東名町田店・町田成瀬が丘店の5店舗。10月31日(金)まではキャンペーンとして、鶴間・スヌーピーミュージアム近くのカフェにも寄付受付ボックスが設置されているという。

食材を無駄にしない「捨てないレシピ」を出版した 小嶋 絵美さん 多摩市在住 34歳

レシピで広がる世界楽しむ

 ○…保育園の栄養士や離乳食本の調理アシスタントなどを経て、レシピのウェブ発信を続けてきたなか、約200種類のレシピを載せた本を出版した。フードロス削減、食費の節約などの課題解決につながるものになり、「捨ててしまう食材の栄養価は高いんです」。一方で完成した本を手にした時は「形になってうれしかった。半面、大げさに言えば読者の人生に関わるもの。責任のある事でプレッシャーも感じました」と笑顔をみせる。

 ○…今回はホームセンターが発信するウェブメディアにレシピを書いたことがきっかけで出版社から執筆依頼が舞い込んだ。「『やります』とすぐに返事しました」と笑い、「本は編集やデザイナー、アシスタントなど、みんなで作るものだと分かった。チームで読者のために作ったものです」と振り返る。関わった人たちのためにもと本のPR方法についての勉強にも励んだ。

 ○…相模原市の出身。小学生の時からカレーやクリームシチュー、りんごのマフィンなどを作るなど、料理が得意だった。母親や祖母がピーマンの種を捨てずに料理していた記憶が今回の著書のアイデアにも。「今は昆虫に興味をもつようになり、カブトムシやチョウの幼虫を育てることに夢中になっているんです」。子育てしながら多くのことを楽しむ毎日だ。

 ○…好奇心旺盛な性格。さまざまなことに挑戦するなか、夏には料理とSDGsをテーマにしたワークショップの講師を務めるなど、活動の幅が広がっている。そのなかで今回の執筆は「本を読んだ方から感想が届き、『おいしい』などの声を聞くとやっぱりうれしい。読者の方と交流できるような発信を続けていけたらと思う」

相談会を紹介する高橋さん

市内訪問介護事業者ら 集結し効率化進める 昨年団体設立 採用面などで

 介護報酬改正により基本報酬が引き下げられ、採用活動が進まないなど、苦境が続いている訪問介護業界――。町田市内では一部の中小事業者らが団結して現状打破を目指し取り組みを進めている。市内訪問介護事業者ら5社が名を連ねる団体「町田介護事業所協働ネットワーク」だ。昨年12月に発足し今年3月には初めて合同の就職相談会を開催。5社が1つになることで、単独で実施するよりも採用やスタッフの研修などをクオリティ高く効率的に行うことができるようになったという。団体設立の発起人で、森野の株式会社ポートエモーションの高橋豊さんは「1年目の今年は基礎固めの時と考え、一歩一歩進んでいます」と笑顔をみせる。

「まとまって」

 一方で今後、介護を受ける人が増えるなか、今よりも人手不足となっていく状況に訪問介護業界がより1つにまとまっていかなければならないと感じているという。高橋さんから見て「効率の悪い」風習が業界には残っているといい、それぞれの会社のメリットだけを考えるのではなく、介護を必要とする人のためにみなが効率よく働ける環境を整えていく必要があると考えている。

 「その解決策として、介護に関わる人たちが情報交換できるアプリを開発したいと考えている。介護を受ける人のためにつながるものを」と高橋さん。この冬にも開発に着手していきたいといい、「町田市内の訪問介護事業者が1つにまとまってね。そして、それが成功事例として全国各地に広まっていけば」と話している。

 町田介護事業所協働ネットワークが開催する合同就職説明会は今月22日(月)・27日(土)にも開かれる。詳細はHPなどで。

相原町出身詩人しのぶ 10月26日 催し

 現在の町田市相原町の農家に生まれ、今も数多くのファンをもつ詩を残した八木重吉=写真=を振り返る催し「八木重吉没後98年 茶の花忌」が10月26日(日)、相原町4473の八木重吉記念館で開かれる。

 八木重吉をしのぶ企画のほか、文芸講話や音楽ライブ、朗読などが予定され、時間は午後1時から3時30分ごろ(12時30分受付開始)まで。予約不要・参加無料。八木重吉の詩を愛好する会が主催し、問い合わせは同会広報担当ギャラリービブリオ【電話】042・511・4368。

 八木重吉は肺結核に倒れ、29歳の若さで死去したものの、存命中に出版した詩集『秋の瞳』や未刊行の詩稿は死後、多くの本に再編・刊行され、今も多くの人に愛されているという。

肉&ライブの催し 10月11・12日 シバヒロで

 肉料理を中心としたフードフェスとライブ音楽イベントが融合した催し「ニクオン」=画像=が10月11日(土)・12日(日)、中町の芝生広場町田シバヒロで開かれる。

 墨田区錦糸町で人気を集めるイベントで、「街を元気に!」というコンセプトのもと今回初めて、町田での開催が決定。「本家」同様、多数のキッチンカー、アーティストが集うという。イベントは入場無料で時間は両日共に、午前11時から午後7時まで(予定)。

 当日は多彩なアーティストが集まる。ダイアモンド☆ユカイ、矢井田瞳などの第一線を走り続けているシンガーソングライターのほか、町田にゆかりあるアーティストも多数出演予定。その一人、藤岡正明さんは町田市出身で役者としても活躍中。今年11月には自身が企画・演出を務めるミュージカルコンサートを予定しているという。

「感動を町田にも」

 主催団体を率いるのが、横浜市のリユース会社、株式会社アシストの代表である西川心二さん=写真。2年前にニクオンの存在を知り、その感動を自分の地元である町田にも広げたいという思いで開催へとこぎつけたという。

 「音楽を聴いて、お肉を食べて、思いきり楽しんで帰ってほしい。みなさんの笑顔が町田の新しい文化をつくる力になります」と西川さん。イベント開催に関する知識はないものの、「本家」の力を借りながら準備を進めているといい、9月30日(火)まではこのイベントに関するクラウドファンディングを実施中という。「こんな機会はもうないかもしれません。ぜひ、会場に足を運んで下さい」

中町で秋祭り 10月19日 ステージや模擬店

 中町の会社や店舗などが加盟する行政通り睦商工会が主催する秋祭りが10月19日(日)、中町2―6―11の住協プランニング駐車場を会場に開かれる。午前10時30分〜午後4時で小雨決行。太鼓やバンド、フラダンスなどのステージのほか、焼きそばやフランクフルトなどの模擬店が出店。無料で楽しめるスーパーボールすくいや抽選会などもあるという。

 問い合わせは同会【電話】042・727・2977まで。

地上15mの新空中大車輪=木下大サーカス提供

木下大サーカス 立川公演 11月15日から 立飛特設会場

 世界最大級の大スペクタクル「スーパーミラクルイリュージョン 木下大サーカス立川公演」が、3年ぶりに立川駅北立川立飛特設会場(暖房完備)で開催される。夢のダブル空中ブランコショーや地上15m決死の新空中大車輪、ハンドスタンディング、象やポニーのショーなど、夢と勇気と感動のステージが繰り広げられる。期間は11月15日(土)から2026年2月23日(月・祝)まで。入場料金(税込)は、【前売】おとな4千円、こども(3才〜高校生)2千円、大学・専門学生2千500円(コンビニのみ)などから。購入方法・開催時間などの詳細は木下大サーカスHP。問い合わせは木下大サーカス立川公演事務所【電話】042・506・1224。

読者プレゼント

 「木下大サーカス立川公演招待券(自由席)」を、タウンニュース読者10組20人に抽選でプレゼント。招待券の利用期間は11月15日から2026年1月9日(金)まで、期間外はプラス2千円で入場可能に。応募はメールの件名に「木下大サーカスプレゼント」と記入し、郵便番号・住所・氏名・紙面の感想を明記の上、メール(present04@townnews.co.jp)まで。9月24日(水)必着。当選は発送にて。

書籍「捨てないレシピ」を手にする小嶋さん

多摩地域で活動する栄養士 「捨てないレシピ」出版 「捨てていた部分」を活用

 多摩地域で活動する、管理栄養士でフードライターの小嶋絵美さん=人物風土記で紹介=がこのほど、書籍『捨てないレシピ 皮も種も、無駄なく使ってもう1品』(サンクチュアリ出版)を出版した。たまねぎの皮やかぼちゃの種、セロリの葉、魚の骨などの捨てていた部分を使ったレシピが200点近く掲載され、なかにはたまねぎの皮による「たまねぎパウダー」、だいこんの皮を使った「切干大根」、アスパラガスの皮の「チーズおつまみ」、かぼちゃの種で「パンプキンシード」などが紹介されている。

 書籍のイラストは「たまごクラブ/ひよこクラブ」(ベネッセ)、「散歩の達人」(交通新聞社)、「うんこドリル」シリーズ(文響社)など、特徴的なイラストを手掛けるイラストレーターの鳥居志帆さんが担当。個性あふれる野菜や果物の絵が載っている。

 小嶋さんは「捨てる部分は栄養が豊富で、節約にもつながる。フードロスが減ることから環境にも優しく、いいことばかりなんです」と話している。

 相模原市出身の小嶋さんは地元、相模女子大学で栄養学を学んだ後、保育園栄養士として食育に携わり、カフェやパティスリーなどの仕事を経て、2018年に独立。食・栄養に関する記事執筆、レシピ開発などを行い、料理に関するウェブメディア「マカロニ」での執筆や自身のウェブサイトでレシピを投稿している。

 「捨てないレシピ」は全国の書店やオンラインストアで購入可能。A5判ソフトカバー、224P、定価1680円(税込1848円)。

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