伊勢原版【9月19日(金)号】
思いを語る小笹部長(左)と鈴木副部長

向上高 10代目線で大山PR 動画制作し公開中

 向上高等学校(伊勢原市見附島)の社会歴史研究部がこのほど、大山のPR動画「『絶景』6分でわかる!神奈川大山の魅力‼」を作成。現在、動画共有サイトYouTubeで公開している。

 「真実を探求する」をモットーに、史跡訪問や文献調査などに取り組んでいる同部。神奈川県社会科研究発表大会への参加のほか、各自で決めたテーマで論文をまとめる活動などを行っている。

 今回の動画制作は、同発表大会のために選んだテーマの「大山」についてまとめた結果、部員各々が気が付いた大山集客への課題を形にしたもの。完成に至るまで、撮り直しや修正などを繰り返し、約半年かけた。

 小笹煌生部長(2年)は「戦後大山は、大山詣りという宗教色が時代の変化と共に薄れ、賑わいを取り戻すために観光地化していった経緯を学んだ。大山にもっと多くの人を呼ぶために高校生の自分たちにできることは何かを考え動画を作った」と思いを語る。

 副部長の鈴木亮大さん(2年)は「大山の歴史的な解説動画はたくさんあるが、歴史的な背景にプラスの要素を加え、自分たち若い世代に刺さる動画を作りたかった。同世代に軽い気持ちで見てもらえるように工夫した」と話す。

かき氷や升ティラミス

 動画では、大山阿夫利神社や大山寺、こま参道なども出てくるが、大山で話題の「かき氷」や、「升ティラミス」が登場するなど、若者目線で大山を紹介する、こだわりが感じられるストーリーになっている。

 小笹部長は「初めての動画編集で大変だったが、仲間の協力で良いものが出来た。多くの人に見てもらい、大山のことを知り、足を運んでもらえたら」と呼びかける。

 動画は今後、同校のインスタグラムや伊勢原市観光協会のホームページなどでも公開予定。

 現在はhttps://www.youtube.com/watch?v=yQYb5RDAMHIで公開中。

伊勢原市ふるさと納税 高額返礼品を追加 「誰かに刺さるものを」

 伊勢原市のふるさと納税に、9月12日からユニークな返礼品が新たに追加された。財源創出のために新設された「発想クルリン課」による市の取り組みが加速している。

 高額寄付者を対象とした新商品として、「宮大工モバイル茶室」((株)花升木工社寺建築)と電動トゥクトゥク「VIVEL TRIKE」((株)バブル)が登場した。宮大工の技術と茶の湯の精神を世界に広めたいという思いから誕生した「宮大工モバイル茶室」は、わずか1時間で組み立て・解体ができる持ち運び可能な茶室で999万9900円から。一方の「VIVEL TRIKE」は、自宅のコンセントで充電できる3人乗り車両で寄付額は210万円からとなっている。高額返礼品を追加する狙いとして、「万人に受けないものでも、誰かに刺さるもの」を目指し、地域のものを誇りに思うきっかけになることを期待しているという。

 また、市内にある東洋水産(株)の相模工場で製造された人気商品も、新たに返礼品として加わった。ラインナップには、「至福の食卓 マルちゃん焼きそば」の濃厚お好みソース味とだし香る芳醇ソース味、「だしカレーうどん」が追加された。流通の関係で返礼品とすることが困難だったが、関係者の協力と市職員の交渉により実現した。

 取り組みをPRするため、発想クルリン課の職員は自らも返礼品の紹介に「体を張って」協力している。商品を紹介する写真には、職員が自ら登場している。また、市役所内や他団体で働く市外在住の職員に対しても、ふるさと納税の周知活動や、現地決済型の「ふるさと応援納税」の案内を行っている。

 これらの取り組みの結果、市のふるさと納税の返礼品登録数は、同課発足前の200件弱から約100件増え、300件近くに達している。市は「目標する寄付額にはまだまだ足りないが、この勢いを市民と共有したい」と話した。

伊勢原市子育て支援センター「クルリンにじっこひろば」をとりまとめる 森屋 弘美さん 伊勢原市在住 58歳

子育ての味方でありたい

 ○…就学前の子どもと保護者が集う「クルリンにじっこひろば」を子育てアドバイザーたちと運営。今年4月の移転リニューアルを機に名称を検討する中で、「支援」という言葉に敷居の高さを感じる保護者が多いことから「にじっこ」という名前が生まれたという。「一人ひとりの個性(虹)を大切にし、多様な子育てがあって良い」、そんな思いと共にアドバイザーたちのアイデアでワークショップやイベントを毎月開催。「相談がなくても気軽に遊びに来ることができる場所、それが理想」

 ○…25年間伊勢原市の公立保育園の保育士として勤務。赤ちゃんが母乳しか受け付けず、保育園でミルクを飲んでくれないという事実に直面した。赤ちゃんが苦しい思いをしないように、仕事復帰前に離乳の準備を進めてほしいと思うように。もっと広い立場で保護者を支えたいと考え、13年前に保育課へ。その後、子育て支援センターの担当として、現在も保護者に寄り添い続ける。

 ○…伊勢原で生まれ育つ。9歳年下の妹が生まれたことをきっかけに、ミルクやオムツのお世話をしたことが原体験。実習で保育園に行った際、「ママに会いたい」と泣いていた子どもが、迎えに来たママには「帰りたくない」と泣く姿を見て、「子どもの素直な気持ちを知りたい」と迷わず保育士の道へ進んだ。

 ○…34歳で初めての子を出産し、保育士でありながら子育てに悩んだ経験も。ふたりの子どもたちは成人し、今では一番の応援隊だ。「仕事をする姿に、『かっこいいよ』と息子の一言。なによりうれしい瞬間」。佐野元春さんの大ファンで、ライブにも一人で足を運ぶ「つまらない大人にはなりたくない」という歌詞が今も前に進む原動力になっている。

親子とふれあう子育てアドバイザー

子育てホッと一息 クルリンにじっこひろば

 伊勢原市役所分庁舎こどもみらいプラザ内に設置されている未就学児とその保護者を対象とした子育て支援センター「クルリンにじっこひろば」。子育て世代の強い味方となっている。

 広々とした遊び場では、乳幼児と幼児のスペースが分かれており、親子が安心して過ごせる。保育士資格や幼稚園教諭免許等を持ち、子育ての知識と経験が豊富な「子育てアドバイザー」が常駐し、妊娠中から子育て中の人の不安や悩みに耳を傾け、適切なアドバイスやサポートを行っている。

 ひろばでは、毎月の子どもの誕生日をみんなで祝う「誕生会」や0歳児向けの「ぴよぴよタイム」のほか、「季節のイベント」では、親子で工作やふれあい遊びを楽しめる。また、「ふたごちゃんすぺしゃるDAY」を毎月開催し、多胎児の保護者が情報交換できる場なども提供する。

 にじっこひろばは、月〜金曜日の午前10時〜正午、午後1時〜4時(祝日、年末年始は休み)。電話による子育て相談も【電話】0463・95・8181(相談専用)で受け付けている。子育て支援情報は「伊勢原市公式LINE」や「いせはら くらし安心メール」で発信中だ。(問)【電話】0463・74・5558

#iseharathings 絵本から広がる 親子の時間 あかちゃんえほんや内田早苗さん

 伊勢原市岡崎にある「あかちゃんえほんや」。絵本を使った子育てを伝える「待ちよみ絵本講師」として全国を飛び回り活躍する内田早苗さんが運営する赤ちゃんの絵本専門店だ。

 自宅を改装した店舗は、約8坪とこぢんまりしながらもカラフルな棚にわくわくが詰まった空間。SNSで店を知り、都内をはじめ、広範囲から足を運ぶ人が多い。

専門家が選ぶ、特別な700冊

 主に0歳から3歳までの子どもと家庭を対象に、内田さんが選んだ約700冊の絵本を揃えている。一般的な書店では見つけにくい本も多く、希少な存在だ。絵本選びの「カウンセリング」を重視し、すでに持っている本などをヒアリングし、内田さん自らその子に合った絵本を提案。「1万円分選書してほしい」といった依頼も多いという。

 「絵本を家でどう使うかが大事。赤ちゃんの時期は、大人が言葉をかけたり、絵本を読み聞かせたりすることが、子どもの言語能力や読解力を育む上で非常に重要」と話す。しかし、「心の育て方」や「言葉の育み方」について学ぶ機会があまりにも少ない。そんな思いから産休・育休中の親を対象に、絵本の選び方や子育てについて学べる教室も開催している。

 9月から自由に本を読んだりおしゃべりしたりできる休憩スペースも創設。「絵本を通じて、子育ての楽しさを知ってもらいたい」と笑顔。月・水・木の午後1時〜6時営業。インスタグラム「あかちゃんえほんや」

邪気払い健やかな成長を 比々多神社で泣き相撲

 伊勢原市三ノ宮の三之宮比々多神社(永井武義宮司)で9月15日、「一心泣き相撲比々多場所」が開催された=写真。

 泣き相撲は、赤ちゃんが元気に泣くことで、健やかな成長を願う神事。赤ちゃんの泣き声が邪気を払うとされ、400年以上の歴史があるといわれている。

 赤ちゃん力士は、専修大学や国士館大学の学生力士に抱きかかえられ、神社の境内に設置された土俵へ。行事の合図で泣き相撲が始まると、行事の大きな声や鬼の面に驚いた赤ちゃん力士の大きな泣き声が境内に響き渡り、訪れた家族や来場者を笑顔にさせていた。

 伊勢原市内から参加した加藤快成ちゃん(1歳9カ月)の父親、海心さん(31)と母親の舞さん(29)は「快活に何事も成し遂げるような子になって欲しいと名付けた。大泣きしてくれたので邪気を祓って、成長してくれると思う」と笑顔で語った。

南公民館 陶芸を体験 地元陶芸家が指導

 伊勢原南公民館が主催した陶芸体験教室が9月11日、館内で開かれ、市民15人が参加した。

 講師は、伊勢原市在住で日展会友、日本新工芸家会員の陶芸家・村山恵子さんが務めた。この日は、粘土からひも作りや手びねりの技法を用いて、小鉢や角皿、丸皿の制作を体験した=写真。参加者は「前から興味があり、いい機会になった」と楽しく作品づくりに没頭していた。

 南公民館の担当者は「以前は公民館でも陶芸が盛んだったが、参加者の高齢化などで近年では企画がなくなってしまった。村山さんの協力で復活でき、魅力的な教室になった」と話し、村山さんは「公民館では初の指導になったが、陶芸に親しんでもらってうれしい」と話した。

応対した坂本課長(右)と高橋署長

「振り込め」被害防ぐ 横浜銀行愛甲石田支店

 伊勢原警察署(高橋章署長)が9月4日、横浜銀行愛甲石田支店(打越香織支店長)に対し、特殊詐欺の被害を防止した功労に対する感謝状を贈呈した。

 伊勢原署によれば、7月4日、「銀行口座を解約して、お金を振り込みたい」と窓口に訪れた50代の女性に対し、坂本智美店頭サービス課長が応対。女性と話を進めていくうちに、不審に感じて伊勢原署に連絡。詐欺被害を未然に防いだ。

 今回の詐欺の手口は、通信会社を名乗る自動音声が女性の携帯電話にかかかってきた。ガイダンスに応じて応対すると、警察官を騙った男性から「あなたの口座が犯罪に使われている。無罪を証明するために暗号資産で入金が必要」と指示されたという。被害を未然に防いだ坂本課長は「声掛けをした際に、詐欺ではない場合もあり、お客様から怒られることもあるが、お客様が被害にあわないよう、丁寧な対応が求められる。被害が防げて良かった」と語る。

 高橋署長は「大切な財産を守ることができ感謝しかない。警察の目が届かないところを社会全体で守って頂けることが有り難い」と感謝を述べた。

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