足柄版【9月27日(土)号】
作品を前に来場を呼び掛ける湯川会長

南足柄市美術展 ASHIGARA展に改称 半世紀の歴史を未来へ

 南足柄市の美術文化の発展を目的に、50年以上開催している「南足柄市美術展」が今年から名称を「ASHIGARA展」に変更する。会期は11月11日(火)から16日(日)まで、場所は市文化会館2階展示室。

 同展は市が主催し、南足柄市美術協会(湯川喜久雄会長)が運営する。協会は南足柄町役場(当時)の職員だった湯川会長が地元の芸術家ら14人とともに、1972年の市誕生と同年に設立。美術展も、その年から毎年開催してきた。

 当初は協会会員や市内在住・在勤者の作品展示に限られていたが、10年ほど前から公募を始めたことで足柄上郡や小田原市、湯河原町、熱海市、小山町など周辺地域も合わせ毎年約50点の作品が寄せられるように。湯川会長は「見に来た人が次の時に出展してくれたりして、質も量もいい方向へ」と、レベル向上の手応えを感じている。

 今回の改称には、今まで以上に同展を発展、活性化させたいとの思いが込められている。ローマ字表記で付けられた名称には「現代的で洗練された印象を持たせ、ワクワク感をもたせたい」という意図がある。湯川会長は「斬新な作品や現代美術の頂点を目指すような人たちが出展してくれるような活気ある展覧会になっていけばうれしい」と語る。

愛好者と交流

 協会では9月から新たな取り組みも始めている。会員と絵画愛好者が交流する試みで、絵を描く楽しさや技術を伝え、美術展への出展につなげることがねらい。「これからは未来に向かって、より一層、質の高い展覧会にしていきたい」。新名称の下で、さらなる発展を誓った。
まつりの代名詞「のろし上げ」(過去)

河村城址歴史公園 発掘調査時の土層断面再現 きょう、まつりで完成披露

 河村城址歴史公園(山北町山北)で9月27日、保存会による「河村城まつり」が開かれる。恒例のアトラクションに加え、今年は堀切で発掘調査当時の土層断面を再現したタイルの完成披露が町主催で実施される。

 まつりは今年で31回目。河村氏の累代供養と、地域の貴重な歴史文化遺産への理解を深めることなどを目的に実施されている。午前10時からの式典の後、のろし上げ、山北中学校吹奏楽部演奏、甲冑隊パフォーマンス、川村囃子の演奏が続く。

 土層断面タイルは、史跡整備事業の一環として町が県の協力のもと進めていたもの。発掘調査時の土層断面図(写真)を見える化することで、文化財としてのPRや歴史に触れる機会の創出、火山灰の堆積を確認することで防災教育につなげるといったねらいがある。

 使用された陶板タイルには土層堆積写真が焼き付けられており、それを管理用道路を兼ねた土橋の壁面に貼りつける。使用したタイルは360枚、施工面積は94平方メートルに及ぶ。町によれば、「これほど大規模な土層断面図展示パネルは全国でも類を見ない」とし、町、そして「河村城跡」のPRにつなげたい考え。当日はまつりの法要が終了した午前11時頃から披露式典が予定されている。

研究発表会も

 まつりの後には、河村氏子孫の会による「研究発表会」が午後3時ごろから、町立生涯学習センターで開かれる。発表は同会の須貝俊樹氏で演題は「ロマンある歴史探訪報告会〜荒川保に派遣された河村氏のその後〜」。入場無料。

 雨天時(河村城まつり中止)の場合はスケジュールが大幅に変更になるので、山北町ホームページなどでまつりの最新情報の確認を。

縁joyやまきたの実行委員長を務める 露木 尚徳さん 山北町山北在住 48歳

駅前の賑わい再び

 ○…山北駅前通りの商店街を舞台に、大人から子どもまで楽しめる地域イベント「縁joyやまきた」を10月13日に初開催する。実行委員長として胸に抱くのは「駅前をもう一度盛り上げたい」という切実な思い。開催準備が進むなか、町民から心待ちにする声も寄せられ、メンバーとの打ち合せにも熱がこもる。「イベント自体が久しぶりなのでみんな燃えていますよ」と笑顔を見せた。

 ○…山北町出身。小学生の頃は学校帰りに友人と連れ立ち、駅前商店街の駄菓子屋やゲームコーナーで過ごした思い出が残る。大学卒業後は福島県で呉服販売の営業に従事し、独立して自分の会社も立ち上げた。13年間を同地で過ごしたが、帰省するたびに店が減り、人通りが少なくなる駅前の姿を目にした。「昔の賑わいを知っているからこそ、このままではいけない」との思いが募り、30代半ばで故郷に戻り、家業の食料品店を継いだ。

 ○…地域の活力を取り戻そうと、あしがらJCやライオンズクラブなどの団体にも加わり、活動の幅を広げてきた。6年前には駅前の空き店舗を購入し、居酒屋を開業。町民だけでなく登山客も訪れる店となり、駅前に活気を生む。「大変なこともあるが、楽しいから続けられる」と賑わいの火種を日々灯し続けている。

 ○…イベント当日は、駅前通りの直線をレーンに見立て、全長約3・5mの巨大なボーリングピンを倒すゲームを目玉に据える。ほかにも商店街の出店や抽選会など、世代を問わずに楽しめる企画を用意した。「町内外の人に楽しんでもらうのはもちろんだけど、子どもに『山北楽しいな』という思い出を作ってもらいたいですね」と本気の思いがにじんでいた。

協定書をもつ代表者ら

空家等対策で協定 南足柄市など3者で締結

 南足柄市は9月18日、さがみ信用金庫(遠藤康弘理事長)、全国保証株式会社(石川英治代表取締役会長)との間で「空家等対策に関する協定」を締結した。

 締結式で加藤修平市長は「全国的に問題となっている空き家は放置せず、活用することが重要。市でも活用支援を推進している。今後もご支援ご協力をお願いします」と挨拶した。

 協定は新たな空家等の発生抑制、利活用の促進、適正管理の促進などが目的。融資取引や空家対策で連携し、「南足柄市空き家バンク」に登録されている空き家の購入や購入した住宅にかかるリフォーム費用などにさがみ信用金庫のローンが利用できる。また、当初3年間固定金利0%などの優遇措置により空き家バンクの登録件数や成約件数の増加が期待されている。

サンリオキャラ大集合 松田町で特別公演

 各地で人気を博すサンリオファミリーミュージカル「Song of Life」が11月30日(日)、松田町生涯学習センターにやってくる。午前11時〜と午後2時からの2回公演。

 松田町・寄村の合併70周年記念事業。当日は歌とダンスで盛り上がり、フィナーレには写真や動画も撮り放題。限定グッズの販売もある。

 チケットは大人3千円(松田町民2千円)、小学生以下2千円(同1千円)。一般チケットは、松田町ホームページ内のリンク、または同センター窓口にて販売(松田町民限定チケットは窓口販売のみ)。

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開花が進む酔芙蓉=9月23日撮影

農道両側は花でできた壁 あすまで酔芙蓉まつり

 南足柄市千津島のふくざわ公園と付近の農道で9月28日(日)まで「酔芙蓉まつり」(主催/千津島花紀行)が開かれている。午前10時から午後3時まで。

 約1Kmに及ぶこの農道の両側には芙蓉約100本、酔芙蓉約700本が植栽されている。この日はまだ、つぼみも目立ったが、背丈をはるかに超えるほどの高さに生長した枝には花もたくさんついており、農道両側はさながら花でできた壁のよう。酔芙蓉は朝から夕に花の色が変わることでも知られているが、稲穂が揺れるのどかな田園風景が一層、その美しさを引き立てている。

 開花状況は南足柄市観光協会ホームページ、同インスタグラムで随時更新。土・日は農産物等の販売や模擬店も。

イベントの案内チラシ

箒沢荘の佐藤さんら発表 知事と県民の対話の広場

 知事が県民と直接意見交換を行う「対話の広場」の県西開催が12月11日(木)、県小田原合同庁舎(小田原市荻窪350の1)で開かれる。午後4時半から6時まで。

 会場テーマは、県西地域を自分らしく楽しむ!〜未病の戦略的エリアのさらなる可能性〜。当日は、知事が司会進行し、初鹿真樹氏(有限会社足柄リハビリテーションサービス 観光事業部 あしがらベアフット 作業療法士)、佐藤直美氏(民宿 箒沢荘女将)の2人が事例発表する。県は「地域の魅力を高めて新たな活力を生み出す可能性について、黒岩知事と意見交換してみませんか」と参加を呼び掛ける。

 事前申込制。希望者は12月4日(木)までに県ホームページの参加申し込みフォームほかから申し込む。問い合わせは、県西地域県政総合センター企画調整課【電話】0465・32・8903。

戦争体験談と紙芝居上演

 紙芝居と語りを通して命の尊さと平和の大切さを考えるイベントが10月11日(土)、大井町生涯学習センターで開かれる。午前10時から11時半、事前申込制で定員先着50人。

 当日は紙芝居の読み手として紙芝居ドリーム、戦争体験の語り部として山崎二三子さんが参加する。希望者は10月8日(水)までに生涯学習センター【電話】0465・83・5409に申込む。

あす9月大祭 大雄山最乗寺

 大雄山最乗寺大祭特別行事が9月28日(日)に開かれる。入場無料。午後1時から。

 第一部はメディアでおなじみの宝林寺住職で東北福祉大学学長の千葉公慈老師による法話「迷わない生き方のために」〜心を照らす禅の智慧、第二部は鉄道語り芸人で、エンターテイナーのダメじゃん小出さんの講演会。その他、大雄山線開業100周年の特別企画多数。詳細は同寺HP。

受賞作品を手にする金子さん(左)と石原さん

県神社庁の書道展で受賞 立花学園 石原さん、金子さん

 神奈川県神社庁主催の「第38回青少年書道展」の授賞式がこのほど行われ、立花学園高校書道部の石原和奏さん(3年)が神社本庁統理賞、金子真悠さん(1年)が入選を果たした。

 神社に関する作品を通じ、清らかな青少年の心や道徳心を養なうことが目的の同書道展。あらかじめ定められた課題の中から石原さんは「崇高な精神」、金子さんは「温故知新」を選んだ。

 応募作品483点の中から最高賞に選ばれた石原さんは、昨年の入選に続いて2年連続で受賞した。一画一画に思いを込めて書き上げた。自宅に届いた結果通知のハガキを見たときは実感できなかったというが、「去年のホームページを見た時に一番上の賞と知って、びっくりした」と振り返り、喜びを語った。

 入部後、初めてのコンクールで入選を果たした金子さんは3週間で100枚以上書き続け、線の太さや文字のバランスを試行錯誤した。「今回の結果をこれからの自信にしていきたい」と話した。

コンサートのポスター

読者プレゼント 現役日大生がジャズ演奏 11月30日 三の丸ホール

 日本大学校友会小田原櫻門会が11月30日(日)、「LATEN JAZZ CONCERT」を小田原三の丸ホールで開催する。午後1時30分開演。

 現役学生サークルのリズム・ソサエティ・オーケストラが『夜のストレンジャー』や『情熱大陸』などを演奏。全席自由で大人2千円、中高生千円。チケットは同ホールほかで販売。(問)同会【メール】osato0417@yahoo.co.jp

 読者5組10人にチケット進呈。氏名・年齢・住所・電話番号・紙面の感想をはがきまたはメール。応募多数抽選。〒250―0042小田原市荻窪306タウンニュース社「日大」係。odawara@townnews.co.jp、10月20日(月)必着。

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中部公民館30周年 27・28日イベント

 南足柄市の市民生涯学習の拠点である中部公民館がこのほど開館30周年を迎え、9月27日(土)・28日(日)に記念事業が開かれる。両日ともに午前9時から。入場無料。

 27日は利用団体による発表会、作品展示、物販コーナーを予定。28日は作品展示のみ実施。

左から池田さん、中島さん、御手洗さん

JOCバレーボール 県西から3人県代表に 「目指すは日本一」

 将来のオリンピック選手を発掘する目的で開催される「JOCジュニアオリンピックカップ第39回全国都道府県対抗中学バレーボール大会」に、神奈川県代表のメンバーとして、県西地域の中学生男女3人が選出された。

 選ばれたのは南足柄市立岡本中学校の池田陽真さん、小田原市立白鴎中学校の中島幸芽さん、小田原市立千代中学校の御手洗一花さんで、いずれも3年生。

 県代表を決める選考会は8月から行われ、約500人が参加。男女それぞれ12人が選出された。池田さんは攻守にわたる活躍、中島さんは打点の高いスパイク、御手洗さんはスパイクの打ち分けの巧みさが評価されての選出となった。

 大会は12月25日(木)から28日(日)まで。大阪府と兵庫県の4会場で行われる。県代表チームは大会に向け、練習試合などを通して強化を図る。3人は「優勝」を目標に掲げ、池田さんは「長所を生かしてチームを支えたい」、中島さんと御手洗さんは「日本一を目指したい」と抱負を語った。

県が任期付職員採用選考を実施

 神奈川県は、東日本大震災の被災地の復旧・復興業務に携わる任期付職員を事務・総合土木・建築・保健師の4分野で19人程度募集している。

 任期は2026年4月から27年3月31日(水)(派遣先の状況を踏まえ県の指定する期日から勤務)。年齢・学齢は不問だが、募集分野ごとに必要な資格や応募要件、実務経験年数等を満たす人。選考は一次が書類、二次が面接。希望者は10月16日(木)までに電子申請で申し込む。

 応募に関する詳細、申し込み書類等は神奈川県ホームページ。

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福音館書店編集者絵本づくりを語る

 乳幼児向け絵本の編集者を招いた講演会「絵本づくりの舞台裏」が10月14日(火)、大井町生涯学習センターで開かれる。午前10時から11時半。定員は申し込み先着40人(子ども不可、定員5人託児あり)。

 当日は福音館書店・こどものとも第二編集部の松村美玖氏を講師に招き、絵本に込める思いなどについて聞く。参加費無料。希望者は10月7日(火)まで(託児は10月2日まで)に町生涯学習窓口に直接、または電話などで申し込む。

 問い合わせは【電話】0465・83・5409。

地博で企画展示「消える魚たち」

 神奈川県立生命の星・地球博物館(小田原市入生田499)情報コーナーで10月13日(月)まで、ミニ企画展示「消える魚たち」が開かれている。観覧無料(常設展示の入場は観覧料が必要)。

 国際自然保護連合(IUCN)レッドリストによると、世界の近絶滅種・絶滅危惧種に指定された魚類は2350種に上るという(2025年8月現在)。今回の展示ではこれらの危機に瀕している魚や既に絶滅してしまった魚を、その理由とともに紹介していく。詳細は同館ホームページ。