玉川大学のソーラーカーチーム（プロジェクトチームＴＳＣＰ）が先ごろ、秋田県で行われた大会に出場し、環境に配慮した次世代自動車の走行性能を競う競技部門で優勝した。玉大のハイブリット・ソーラーカーは環境に優しい循環利用可能なエネルギーとしてマグネシウムを使用。他チームにない新しい取り組みとして注目を集めた。

　玉大のソーラーカー開発の歴史はおよそ30年に及ぶ。「ソーラーエネルギーの有効活用」を基本テーマとして、その利用技術の研究に取り組むことを目的に水素燃料電池と太陽電池を組み合わせたソーラーカーの開発から始め、実証実験の一環として国内外のレースに出場。数多くの功績を残してきた。

　現在使用するマグネシウムをエネルギーの１つとするハイブリット・ソーラーカーの研究は２０１６年からスタートし、より省エネの車を目指し研究を重ねながら、その時々の英知を集めた車をつくりあげてきた。

　今回行われた大会は秋田県のソーラースポーツラインで開催されたソーラーカー＆グリーンフリートカーラリー「WORLD GREEN CHALLENGE 2025」。玉大が優勝した部門（グリーンフリートチャレンジクラス）は周回数や研究テーマについてのプレゼンテーションに対する審査などによって得られるポイント数で勝敗を競うもので、メンバーを率いた４年の山口慧二さんは「プレゼンは最高評価を受けた。大会の３日間はばたばたしているうちに終わった。チームワーク良く準備を進められた」と振り返る。

　チームの代表を務めた工学部デザインサイエンス学科教授の斉藤純さんは「学生たちががんばってくれ優勝することができた。３日間で７００キロ以上は走りたかったが、トラブルがあり５７５キロで終わってしまったことには悔いが残る」と苦笑いする。

関心集める

　環境に優しい循環利用可能なエネルギーとしてマグネシウムを使用した玉大のハイブリット・ソーラーカーは会場で関心を集めた。海から回収することが可能で、発電後の副生成物から再利用することも見込めるマグネシウム。斉藤さんが学生らと共に研究を重ねているもので、他にマグネシウムをエネルギーとして使用しているチームはなく、企業らは関心を寄せた。

　斉藤さんは「島国の日本にとって海から回収できる資源は将来のエネルギーとして期待できるもの。より研究を重ね、持続可能なエネルギー社会の実現に貢献できる事例として発表できるようにしていきたい」と話している。

　町田市内で外国人支援にあたるメンバーらで構成される市民グループが小学生に多文化共生を知ってもらうための絵本製作を進めている。｢人によって『あたりまえ』が違うことを学ぶ機会にしてもらいたい｣としている。

　絵本製作を進めているのは、外国にルーツをもつ小・中学生に日本語の指導を行っている「町田にほんごスクールネット」に所属する村田淳子さんら３人。市内で外国人支援を行っている荒明美奈子さんや、多文化共生について考える取組みにあたる西田真美さんがメンバーに名を連ね、今年５月に多文化共生を町田で広めるグループ「たぶまち」を立ち上げた。学習支援のため、小学校に行く機会がある村田さんが外国人の友人に対してどう接していいのか分からず、とまどう日本人の子どもの様子を見たことが絵本製作のきっかけになったという。

　「どうすれば声をかけられるようになるのかと考えた。市内の小学校では本に触れる機会が多く、絵本であれば、子どもたちに伝わりやすいと考えた」と村田さん。現在製作を進める絵本では自分が見ている世界があたりまえではなく、人によって見方が違うことを伝えたいといい、Ａ４サイズの20ページ仕立てのものを予定。来年２月ごろに市内小学校や図書館に置いてもらう計画を立てている。「多様な文化をもつ人たちが互いを尊重し合いながら対等な立場で共に生きていくことの大切さを伝えていければ」と話している。

｢外国の子｣支援も

　一方で、たぶまちは外国にルーツをもつ子どもたちへの学習支援の場を広げる取組みも始めた。学びの場をより増やすことで、進学や就職に影響することがないようにしたい考えといい、市内で呼びかけ、「学び舎」を増やしていくつもりだ。第１号となる場所は村田さんの知り合いを通じて、５月に開校。毎週日曜日を学習支援の日と定め、11月には２つめの学び舎を開校する予定になっているという。

　村田さんは「皆さんの協力を得て実現することができた。ただ、まだまだ不十分。外国にルーツをもつ子どもが学ぶ場を増やしていきたい。協力者を募集しています」と呼びかける。

　たぶまちの発足にたずさわり、支援にあたる社会奉仕団体「東京町田・中ロータリークラブ」の野澤哲也さんは「市内に外国人の子どもは増えている。何か支援できればと思い、協力を申し出た。一緒に学習支援できる場づくりを進めたいと思う」と笑顔をみせている。

エースの笑顔は工夫の証

　○…エースナンバーの背番号１を付け、初の甲子園で力を出し切った。決勝で敗退も「チームとしても、個人としてもよくやった方だと思う」と充実感が滲む。マウンド上では常に笑顔。しかし、微妙な判定に苦笑いのように見えた一瞬が世間から批判を浴びた。「世間の声は気にしていないが、判定には動揺した。今後は切り替える力をつけたい」。収穫の多い夏になった。

　○…野球は高校までプレーした父の影響を受けて。５歳頃にチームに入ると肩の強さを買われ小学３年生から投手になった。中学に上がると過度な筋トレが成長を妨げることを考慮し、球速よりコントロールを重視。緻密な投球を身に付け日大三では１年秋からメンバー入りした。「上下関係もなく、指導者ともよく話す」と風通しの良い校風を気に入っている。

　○…制球力強化で、ホームベースの角に立てたバットを狙って投げる練習を小学生の時に編み出した。「どうやったら上手くなるかの工夫ですね」。常に「考えること」を意識。打者のバットの握り方まで観察して配球を練る。また、著名なＯＢが来ると「他の選手の質問が終わってから、裏でこっそり聞く。すると『最後だから全部教えてあげるよ』とより多くのことを教えてくれるんです」と聞き方にも工夫を加え成長の糧にした。

　○…笑顔での投球は今年に入ってから。打たれた時に冷静さを失っていることに気付いた。「笑うと心に余裕ができる」。甲子園決勝では劣勢の場面で登板し、チームを勢いづける意味でも口角を上げた。今後は大学でプレーする予定。「その先は成長次第ですね」。最高球速は１３８Kmと全国レベルでは抜きん出た存在ではない。しかし、そのクレバーさで更なる大舞台を目指す。

　野津田公園で10月11日（土）・12日（日）、およそ１５００株・約４２５種類の秋ばらを楽しむことができる「ローズフェスタ」が開かれる。各日午前10時から午後４時。入場無料で雨天中止。ばら広場横芝生広場が会場となる。

　ギタリスト兼古隆雄さんが主宰するギター教室が今月19日（日）、門下生による生演奏会「秋のギター発表会」を開催する。会場は和光大学ポプリホール鶴川の多目的室で、開演は午後７時（開場は６時30分）。入場無料。

　今回は門下生11人が出演。兼古さんは「秋の発表会はグレードを問わないので、今回は初心者から80歳過ぎのベテランまで幅広い門下生の熱演が期待できます」と話す。当日は「アラムブラ宮殿の思い出」やバッハの名曲などが披露される。

　予約・問い合わせは兼古隆雄ギター教室【電話】０４２・７２２・６７４０またはＨＰの連絡先へ。

　アイルランドの女子サッカーリーグに挑む町田市出身の池座綾花さんが奮闘している。挑戦２年目の今シーズンはここまで20試合中18試合に本職のディフェンダーや攻撃的なポジションなどで出場。池座さんが加入する前に低迷していたチームを10月11日（土）の最終戦を前に３位と差のない11チーム中、７位へと押し上げる力の１つになっている。

　池座さんは昨シーズンよりも好調な理由に「慣れ」を挙げる。日本に比べ身体の大きい選手が多いリーグ、昨シーズンはとまどい苦戦したが、「今季は慣れてきた。ジャージを引っ張られても振り払うことができるようになった」と笑顔。日本のサッカーにない勝つための「ずる賢さ」も学んでいるところといい、「チームの雰囲気もいい。コミュニケーションが活発で質問しやすい環境にある。サッカーに集中できている」と話す。

　一方で、池座さんは「アイルランドに来た最初の理由は語学の勉強だった。日本のチームを引退後、町田で子どもたちに指導するなか、サッカーの情熱を取り戻し、こんな素晴らしい経験を得ることができた。また挑戦してよかった」と振り返っている。

　池座さんを応援する大学時代の同級生である佐藤千優さんは「プレーでの活躍はもちろん、チームメイトと打ち解けている様子を聞くたびに、コミュニケーション能力の高さに驚く。今のメンバーとプレーできることを全力で楽しんでほしい」とエールを送っている。

11月、サッカー教室

　11月には池座さんの指導を受けることができる女子選手限定のサッカー教室が南町田などで開かれる。サッカースクール「FC BANDE PLUS」の教室で、11月29日（土）の八王子南大沢、南町田で開催される30日（日）にゲスト講師として参加するという。南町田では幼児・小学生低学年向けの初心者コース、小学３〜６年生・中学生も参加できる上級生コースあり、詳細・申し込みはクラブのＳＮＳなどから。

１９５５年に

　森野の町田第四小学校が今年度、開校70周年を迎えた。１９５５年に「森野の地に学校を――」という地域からの要望で開校したものといい、街なかの学校としてこれまで数多くの卒業生を輩出してきた。ＯＢには現在、地域を支える存在が少なくなく、開校70周年記念実行委員を務める卒業生でもある藤本恵生さんは「私の家族は３世代にわたって通った。学校周辺には卒業生が多く、結束力は強い。地域のみんなで70周年を祝いたい」と話す。

11月に祝う会

　四小では今年度、記念の航空写真を撮影＝写真＝したほか、その他記念行事を実施。11月８日（土）には開校70周年を祝う会が同校体育館などで行われる。児童や卒業生がそろって節目を祝う会で、午前８時30分から児童らによる「祝う会」が行われ、11時15分から周年セレモニーが実施されるという。

　参加希望者は10月31日（金）までに学校のＨＰ内の二次元コードから申し込み（完全事前登録制）。

　藤本さんは「地域の皆さんも楽しみにしてくれると思う」と話している。

　社会奉仕団体、東京町田ロータリークラブの会員らが先ごろ、木曽中学校（木曽西）で訪問授業を行った。クラブに所属する経営者らがそれぞれの仕事をテーマに中学生らに講義する恒例行事で、この日は動物病院の経営や造園、酒類卸売などにあたる会員６人が自身の経験を語った。

　それぞれの教室では身振り手振りを交えた会員らの講義がみられ、熱心に耳を傾ける生徒がいる一方、笑い声があがる教室もあった。

「よく聞いてくれた」

　講師を務めた森谷孝雄・同ＲＣ会長は「動物病院を経営する獣医として話をした。食の安全に我々が関わっていることなど、あまり知られていない話をしたが、みんなよく聞いてくれた」と振り返っている。

　秋の風物詩となっている金井商店会主催のイベント「金井フェスティバル」が10月18日（土）、金井スポーツ広場で開かれる。今年は１９７０年代に活躍したアイドルグループ「フィンガー５」のメインヴォーカルを務めていた晃さんが登場。地元アーティストらと共に特設ステージで往年のヒット曲を披露する。

　一方、恒例となっている地域最大規模のフリーマーケットや毎回好評のレンブラントホテルディナー券などがあたる抽選会が今回も行われ、家庭用品やクッキーの５５０個無料配布企画などもあるという。時間は午前９時30分から午後４時。無料配布企画は午前10時前後。雨天の場合は翌日19日（日）に順延となる。商店会では現在、フリーマーケットの参加者を募集中という。条件を満たした個人・団体が対象で原則、参加無料。詳細・申し込みは会のＨＰから。

　金森東の朝鮮学校、西東京朝鮮第二幼初中級学校で10月12日（日）、七輪焼肉やチヂミなどのグルメや朝鮮学校体験できる企画などを楽しめる「あんにょんフェスタ」＝画像＝が開かれる。入場無料で午前11時から午後３時まで。抽選会も行われ、先着30人にはキムチのプレゼントもあるという。

　申俊植（しんじゅんし）学校長は「地域の皆さんとつながるための催し。家族で来場してもらえれば」と話している。駐車場がないため、公共交通機関を利用のうえ、詳細は同校のＳＮＳなどで。

　多摩市の屋内型テーマパーク「サンリオピューロランド」で現在、ハロウィーン時期だけの期間限定スペシャルイベント「ＰＵＲＯＨＡＬＬＯＷＥＥＮ」が開催されている。平日と土日祝日でコンテンツが異なるもので、平日は魔法使いのコスチュームをまとったハローキティ、シナモン、クロミ、マイメロディなどのキャラクターたちが日替わりで登場する「ＰＵＲＯＨＡＬＬＯＷＥＥＮ撮影会」が実施される。

　一方、土日祝日には、ハローキティと国内トップの本格的なイリュージョンショー「レッツ　マジーケヴィス！〜ハロウィーンの魔法とふしぎなお花〜」が行われる。11月４日（火）まで。内容は予告なく変更になる可能性あり。

　ソプラノとテノールのデュオコンサートが10月14日（火）、町田市民フォーラムで開催される。

　出演は、今年８月のオペラ「カルメン」でミカエラ役を演じ好評を博したソプラノの長田真澄さん。テノールは、ＢＳ日テレ「こころの歌」でお馴染みの榛葉樹人さん。二人は、今夏の「カルメン」での共演も好評で、満を持して初のデュオに臨む。今回は日本の歌やカンツォーネ、オペラのアリアや重唱などをたっぷりと届ける。「静岡県出身という共通点を持つ、大活躍のテノールと、次代を担う若きディーヴァの共演をお聴き逃しなく」と主催者。

　午後２時30分開演（２時開場）。チケット３千円。会場は町田市民フォーラム３階ホール。予約・問合せは主催者・柴田さん【携帯電話】０９０・１７３４・８１１６へ。

　町田市内の優良企業と面談することができる東京町田合同就職面談会＝画像＝が10月22日（水）、森野の町田市民ホール（第１〜４会議室）で開催される。建設や飲食、ソフトウエア開発など、市内20社が出展予定で、２０２６年３月卒業予定の学生（大学院・大学・短大・高専・専門学校）や、20・30代の就職希望者などが対象。当日は就職相談コーナーも設置され、仕事選びの相談ができる。時間は午後１時から４時30分まで。服装、入退場自由、当日飛び込み参加も可。参加希望者は専門フォームから申し込み。事前申込した来場者にはクオカードがプレゼントされる。詳細は主催する町田商工会議所のＨＰから。問い合わせは【電話】０４２・７２２・５９５７まで。