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町田 トップニュース社会

公開日:2025.10.09

玉大ソーラーカーチーム
「Mg(マグネシウム)」力に好走し評価
次世代の自動車部門 制覇

  • マグネシウムをエネルギーの1つとして使用したソーラーカーを囲む玉大メンバー=上写真。大会を振り返る斉藤さん

 玉川大学のソーラーカーチーム(プロジェクトチームTSCP)が先ごろ、秋田県で行われた大会に出場し、環境に配慮した次世代自動車の走行性能を競う競技部門で優勝した。玉大のハイブリット・ソーラーカーは環境に優しい循環利用可能なエネルギーとしてマグネシウムを使用。他チームにない新しい取り組みとして注目を集めた。

 玉大のソーラーカー開発の歴史はおよそ30年に及ぶ。「ソーラーエネルギーの有効活用」を基本テーマとして、その利用技術の研究に取り組むことを目的に水素燃料電池と太陽電池を組み合わせたソーラーカーの開発から始め、実証実験の一環として国内外のレースに出場。数多くの功績を残してきた。

 現在使用するマグネシウムをエネルギーの1つとするハイブリット・ソーラーカーの研究は2016年からスタートし、より省エネの車を目指し研究を重ねながら、その時々の英知を集めた車をつくりあげてきた。

 今回行われた大会は秋田県のソーラースポーツラインで開催されたソーラーカー&グリーンフリートカーラリー「WORLD GREEN CHALLENGE 2025」。玉大が優勝した部門(グリーンフリートチャレンジクラス)は周回数や研究テーマについてのプレゼンテーションに対する審査などによって得られるポイント数で勝敗を競うもので、メンバーを率いた4年の山口慧二さんは「プレゼンは最高評価を受けた。大会の3日間はばたばたしているうちに終わった。チームワーク良く準備を進められた」と振り返る。

 チームの代表を務めた工学部デザインサイエンス学科教授の斉藤純さんは「学生たちががんばってくれ優勝することができた。3日間で700キロ以上は走りたかったが、トラブルがあり575キロで終わってしまったことには悔いが残る」と苦笑いする。

関心集める

 環境に優しい循環利用可能なエネルギーとしてマグネシウムを使用した玉大のハイブリット・ソーラーカーは会場で関心を集めた。海から回収することが可能で、発電後の副生成物から再利用することも見込めるマグネシウム。斉藤さんが学生らと共に研究を重ねているもので、他にマグネシウムをエネルギーとして使用しているチームはなく、企業らは関心を寄せた。

 斉藤さんは「島国の日本にとって海から回収できる資源は将来のエネルギーとして期待できるもの。より研究を重ね、持続可能なエネルギー社会の実現に貢献できる事例として発表できるようにしていきたい」と話している。

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