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町田 人物風土記

公開日:2025.10.09

投手として日大三高を夏の甲子園準優勝に導いた
近藤 優樹さん
図師町在学 18歳

エースの笑顔は工夫の証

 ○…エースナンバーの背番号1を付け、初の甲子園で力を出し切った。決勝で敗退も「チームとしても、個人としてもよくやった方だと思う」と充実感が滲む。マウンド上では常に笑顔。しかし、微妙な判定に苦笑いのように見えた一瞬が世間から批判を浴びた。「世間の声は気にしていないが、判定には動揺した。今後は切り替える力をつけたい」。収穫の多い夏になった。

 ○…野球は高校までプレーした父の影響を受けて。5歳頃にチームに入ると肩の強さを買われ小学3年生から投手になった。中学に上がると過度な筋トレが成長を妨げることを考慮し、球速よりコントロールを重視。緻密な投球を身に付け日大三では1年秋からメンバー入りした。「上下関係もなく、指導者ともよく話す」と風通しの良い校風を気に入っている。

 ○…制球力強化で、ホームベースの角に立てたバットを狙って投げる練習を小学生の時に編み出した。「どうやったら上手くなるかの工夫ですね」。常に「考えること」を意識。打者のバットの握り方まで観察して配球を練る。また、著名なOBが来ると「他の選手の質問が終わってから、裏でこっそり聞く。すると『最後だから全部教えてあげるよ』とより多くのことを教えてくれるんです」と聞き方にも工夫を加え成長の糧にした。

 ○…笑顔での投球は今年に入ってから。打たれた時に冷静さを失っていることに気付いた。「笑うと心に余裕ができる」。甲子園決勝では劣勢の場面で登板し、チームを勢いづける意味でも口角を上げた。今後は大学でプレーする予定。「その先は成長次第ですね」。最高球速は138Kmと全国レベルでは抜きん出た存在ではない。しかし、そのクレバーさで更なる大舞台を目指す。

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