青葉区版【10月9日(木)号】
瓦礫撤去を実演する横浜建設業協会青葉区会のメンバー

横浜市総合防災訓練 18年ぶりに区内で 関係機関約60が参加

 横浜市総合防災訓練が9月28日、谷本公園(下谷本町)で行われた。同訓練が区内で行われるのは18年ぶり。約60の関係機関が参加し、地域住民など約2000人が訪れた。

 同訓練は第46回九都県市合同防災訓練の一環として実施されたもの。横浜市のほか、神奈川県・東京都・千葉県・埼玉県・川崎市・相模原市・千葉市・さいたま市が連携・協力して毎年開催している。横浜市では各区が1年ごとに持ち回りで会場となっており、区内での実施は2006年以来となる。

 今回の訓練では、相模湾を震源とするマグニチュード8・1、市内で最大震度7を観測する大規模地震の発生を想定。発災から初期消火、緊急交通路確保、がれき撤去、ライフライン復旧、火災防御などさまざまな場面を想定した訓練が実施された。

 訓練には、区役所や警察、消防などの行政のほか、区連合自治会、区地域防災拠点運営委員会連絡協議会、区医師会、区歯科医師会、区薬剤師会、区柔道整復師会などさまざまな関係機関が協力。重機や専門器具を使い、本番さながらの訓練を行っていた。また、会場では起震車体験や車両展示なども行われ、区内外から多くの来場者が訪れていた。

 総評のあいさつに立った山中竹春市長は「関係各所のおかげで大変充実した訓練になった。本日の経験を家族や地域の方々と共有していただければ」と呼びかけた。

日ごろから備えを

 災害時には日ごろからの備えが重要となる。横浜市危機管理室は具体例として、感電ブレーカーの設置、家具の固定、食料・水・トイレパック等の備蓄などを推奨している。

 同室の担当者は「災害時には行政の支援(公助)がすぐに届かないこともある。『自助』『共助』として地域の防災訓練に参加していただくなど自分でできることから進めてほしい」と話している。
作品を紹介するChisatoさん

たちばな台在住Chisatoさん 絵で生きる力を届ける 15日から、緑区で個展

 「Chisato」の名前で活動する滝千里さん(たちばな台在住)が10月15日(水)から19日(日)まで、みどりアートパーク(緑区長津田2の1の3)で自身3度目となる個展「Powerful World!」を行う。午前11時〜午後6時。入場無料。

多くの人に元気を

 滝さんが絵を描き始めたのは10年ほど前。自閉スペクトラム症と診断され、幼いころから学校や職場での対人コミュニケーションに苦しみ、内に閉じこもりがちな性格だったが、県内の絵画教室に通い出したことをきっかけに創作意欲に火が付いた。「声に出すことが苦手で人としゃべらなかったが、絵を描き始めてから変わった」と滝さん。これまで都内の喫茶店で小規模な個展を2度開き、自身の作品を通じて来場者に元気や癒しを与えてきた。

 「より多くの人に見に来てほしい」という思いで、今回は会場の規模を広げて約300点の作品を展示する。会場ではポストカードや缶バッジなどのグッズ販売も行う。

溢れる創作意欲

 滝さんは、キャンバスや画用紙にも絵を描くが「もっと大きな絵を描きたい」と、代わりに市販の梱包紙を好みのサイズに切り取ってその裏側を使う。自宅の車庫にブルーシートを敷いて、その上で制作に取り組んでいる。絵画教室の講師は画材を提供して、具体的な描き方の指導はしない。それが滝さんの我流のスタイルを引き出した。絵画のほかにも、木を彫ったり、新聞紙で造形したりと、創作意欲が赴くままに一日中制作をすることもあるという。「何でもやっていいのが、すごく楽しい」と目を輝かせて話す。

 絵のモチーフは動物が多い。図鑑や本を見て着想を得る。「動物は優しくて裏がない。一生懸命に生きている」と澄んだ目に魅了される一方で「動物がしゃべれると裏が見えてくるのかな」と、動物の頭の中に思いを巡らせて悩んでしまうこともあるという。絵を並べてみると、向かって左側の目が赤色、右側の目は緑色をしていることに気が付く。「どの絵もこうなってしまう」。無意識のうちに現れるこだわりが滝さんの作品群に世界観を与えている。

 過去の個展で「救われた」と言って帰った来場者がいたときに、自分の絵が役に立ったことを感じたという滝さん。今回の個展開催に向けて「自分の場合は絵だったが、気持ちを表現をすることで前向きに変わっていけることを届けたい」と来場を呼び掛けている。

青葉区キャラバン・メイト連絡会の会長を務める 金子 浩之さん 青葉台在勤 53歳

ほんの少しの優しさで

 ○...立上げから1年半。地域の認知症の人とその家族を見守る「認知症サポーター」の養成講座開催を中心に、連絡会内の情報共有や勉強会に尽力している。もえぎ野中学校で行った生徒会主導の活動が、全国の認知症サポーター活動事例の中から優秀賞に選ばれ、9月に表彰を受けた。「若者や地域企業など、着実に活動が広がっている」と喜びを語る。

 ○...「(人・事物への)ポジティブな印象が心を穏やかにし、認知症の進行をゆっくりにする」。その事実に心動かされ、認知症サポーターを養成する「キャラバン・メイト」の資格を取得したのが2021年。「街全体でサポートに取り組めたら、素晴らしいだろうと思った」。ところが、区役所主催の総会で知ったのは、多くのキャラバン・メイトが活動場所や情報共有に困っている現状。区役所やメンバーと議論を重ねて体制を整え、昨年4月、ようやく連絡会がスタートした。

 ○...32年の郵便局員人生の内、30年以上を青葉区で勤め、現在は青葉台郵便局に勤務。「地域の方と話したり相談にのったり。楽しいですよ」。すすき野郵便局長時代には、イベント参加など地域との関わりがぐっと深まった。「認知症に興味を持ったきっかけも、すすき野時代の地域活動。全てが今につながっている」と笑みを浮かべる。

 ○...現在、連絡会の会員は80人以上。情報発信ややり取りを一手に担う多忙の中、「息抜きは釣り。場所はその日の仲間次第だけど、海に船を出して遠出するのが特に好き」。今後の課題は、銀行など生活に直結する企業での講座開催。「困っているのを見かけたら、地域ケアプラザに連絡するだけでもいい。一人ひとりにできる事がある。少しの優しさが広がって青葉区が平和になれば」

朗読ことばの贈り物 10月17日、ミューザ川崎

 「虹の語り自由が丘&語り座 紬」による朗読「ことばの贈り物」が10月17日(金)、ミューザ川崎シンフォニーホール4階市民交流室で開催される。午後0時30分開演。入場無料。

 朗読は「枕草子」や「源氏物語」などの古典文学から、太宰治、芥川龍之介、浅田次郎などの文学作品、新見南吉の絵本までさまざまなジャンルの本が語られる。

 公演に関する問合せは川崎さん【電話】03・5701・4376。

横浜市認定歴史的建造物 中山恒三郎家を一般公開 19日、都築郡一の豪商

 2018年に横浜市認定歴史的建造物に認定された「中山恒三郎家」(都筑区川和町890)が10月19日(日)、一般公開される。午前10時から午後3時まで。見学は無料。公開施設は、認定建造物の書院=写真=や店蔵のほか、諸味蔵、麴室、八号蔵。

 書院は、明治時代に接客施設として竣工され、2016年に敷地内の整備で現在地に曳家された。当日は内部見学が可能で、邸内で調査・整理中の資料の一部も展示される。

 醤油の元となる諸味を保存していた諸味蔵も内部見学可能。民俗資料と市歴史博物館の学芸員の整理作業が公開される。

 店蔵は、敷地内で最も古い建物の一つ。中山家の家業だった「中山恒三郎商店」の主に酒の卸売を取り扱っていた建物。醤油の醸造に必要な麹を作っていた煉瓦造りの麴室や八号蔵を含め、外観から往時を偲ぶことができる。

 中山恒三郎家は、駐車場がないため、公共交通機関の利用を(市営地下鉄川和町駅出口2から徒歩10分/東急バス・市営バス川和団地下バス停下車徒歩2分)。

菊園としても有名

 中山恒三郎家は、江戸時代から川和町で酒類販売のほか荒物雑貨や呉服織物を扱い繁栄。明治時代には醤油醸造、煙草・塩の販売、製糸業なども営み、昭和初期には都築郡一の豪商といわれた。

 また菊栽培にも力を注ぎ、明治末期には1500種の菊を栽培したと伝えられる。自宅に菊園「松林圃」を作り、観菊会を開き、皇族や各界の著名人から注目を集めたという。

名作を声で味わう 17日、幸区で朗読会

 青葉区在住のメンバーも出演する朗読会「ことばの贈り物」が10月17日(金)、ミューザ川崎シンフォニーホール4階(川崎市幸区大宮町1310)の市民交流室で開催される。入場無料。

 朗読教室「朗読舎 瑠璃の語り」の鷺沼校と自由が丘校が合同で開催する朗読会。当日は10人の生徒が出演し、清少納言『枕草子』より「第一段 春はあけぼの」ほか、太宰治『燈籠』、新見南吉『手袋を買いに』、紫式部『源氏物語』より「桐壺」などの古典名作を朗読。休憩を挟んで、シェル・シルヴァスタイン『大きな木』、ラフカディオ・ハーン『雪女』、幸田文『みそっかす』より「あね」などの作品を披露する。

 時間は午後0時30分開演で、開場は30分前。会場のミューザ川崎はJR川崎駅中央南改札・北改札から徒歩3分。問い合わせは同教室の川崎さん【電話】03・5701・4376へ。

会場を駆け抜ける、日本体育大学 横浜・健志台キャンパスの出場者ら

消防操法訓練会 鍛錬の成果を発揮 最優秀者は区代表に

 「青葉区自衛消防隊消防操法技術訓練会」が9月29日、青葉自動車学校で行われた。

 自衛消防隊の消防技術向上と士気の高揚を目的とする同訓練会。区内の企業・団体が消火技術のスピードや正確さを競った。各部門の最優秀者は以下の通り。【消火器操法】宮原健斗さん(全日本プロレス)【屋内消火栓操法I(女性)】たまプラーザ テラス【屋内消火栓操法II(男性又は男女混成)】日本体育大学 横浜・健志台キャンパス【小型ポンプ操法】三菱ケミカル(株)

 消火器操法を除く3者は、区の代表として、11月開催の市訓練会に出場する。たまプラーザ テラスの奥野陽菜子さんは「練習重ねた成果が出た。市へ向けてさらに練習を積む」、日本体育大学 横浜・健志台キャンパスの澤田武さんは「実際の火災発生に備え、初心を忘れず市に臨む」、三菱ケミカル(株)の朝戸良輔さんは「今までで一番良くできた。市でも安全に確実にやりたい」と、各々意気込みを語った。

駅周辺にも多数の店舗が出店

たまプラーザ テラス 手作りアイス店が集結 2回目の開催も大盛況

 全国からクラフトアイスクリームの専門店が集まる「AOBA CRAFT ICE CREAM MARKET」が10月4日、5日にたまプラーザ テラスで行われた。

 今年で2回目の開催となった同イベント。今回は規模を拡大、全国からクラフトアイス専門店が22店舗参加した。4日はあいにくの雨にも関わらず、多数の来場者があり、各店舗前には長蛇の列ができていた。

 都筑区から訪れた30代の女性は「クラフトアイスをテーマにしたイベントが珍しくて参加した。どれも美味しくて、また来たい」と笑顔で話していた。

 主催の(株)東急モールズデベロップメントの担当者は「遠方から訪れた方も多くいた。好評の声も多く聞かれてよかった」と振り返った。

過去の例大祭の様子=提供写真

ド迫力の祭り開催 区内最大級 見どころ紹介

 青葉区最大級の祭り「驚神社例大祭」が10月12日(日)に同神社(新石川1の24の9)で開催される。山内エリアの6つの谷戸宮(各地域の守り神の社)が一堂に会する盛り上がりは、見ごたえ抜群。スケジュールや見どころを一挙に紹介する。

 当日は、「宮元」「平川」「荏子田」「牛込」「船頭」「保木」の谷戸宮の伝統神輿や囃子などが、さどや前(平崎橋交差点付近)に集合。驚神社を目指して巡行する。午前11時集合、正午巡行出発。最大の見どころは11時、集合した宮元、平川、荏子田の神輿3基の揉み合い。保木の大太鼓と各宮の祭囃子に包まれ、競い合う3基の入り乱れは大迫力だ。

 午後1時、宮元自治会館前(驚神社近く)で再び揉み合い。その頃、驚神社境内では牛込の獅子舞の奉納が行われる。3頭の獅子が絡み合う約2時間の舞いは、県指定の無形民俗文化財。ひょっとこ踊りも繰り広げられ、伝統芸能を楽しめる見どころだ。

前日は「宵宮」

 前日11日(土)の夜は「宵宮」と呼ばれ、各地域で祈祷を行った後、神輿や山車、囃子が町内を練り歩く。保木の十社宮(美しが丘西2の7の3)では正午から午後5時まで、荏子田公園(荏子田1の13の3)では3時から5時まで、模擬店とイベントも行われる。

 2日間にわたる地域をあげての例大祭。その熱気を肌で感じてみては。

カンボジアを紹介する留学生ら

留学生がOB・OGと交流 カンボジアの高校生来日

 (公財)東亜留学生育友会(藤崎和子代表理事)の奨学金を利用した留学生が10月4日、美しが丘の育友会館を訪れ、OBやOGと交流した。

 アジアの青年たちの教育支援を行う同財団。今年度はカンボジアから3人の高校生が来日し、約1週間の日程で都内の高校や大学で体験講義を受けたほか、浅草などの観光地を見学した。

 4日、留学生は同財団の月例会に参加し、OBで東京科学大学大学院のチリア・ソピアさんらの研究発表を聞いた。留学生3人もカンボジアや自分たちが学んできた学校の魅力を紹介し、発表後は手作りのカンボジアの郷土料理を囲んで交流を深めた。

 留学生のホン・ケオピチコンデアンさん(17)は「この集まりを通して交流の大切さを実感した。笑い合い、語り合う時間が絆を深めてくれた」と話した。

 藤崎代表理事は「カンボジアしか知らない彼女たちに、外の世界を知ってほしい。これらの体験から刺激を受けて、これから努力するモチベーションに変えてくれれば」と思いを語った。

山中竹春市長(資料写真)

山中市長、高市氏に「地方の声を汲み取って」 自民党総裁選出でコメント

 横浜市の山中竹春市長は10月6日、自民党の新総裁に高市早苗氏が選ばれたことについてコメントを発表した。コメントは次の通り。

 「このたび、高市早苗衆議院議員が自由民主党総裁に選出されましたこと、心からお祝い申し上げます。高市新総裁におかれましては、これまで総務大臣や経済安全保障担当大臣をはじめ数々の要職を歴任してこられた御経験のもと、国民・市民の皆様の安心・安全な暮らしを守るために、物価高対応をはじめ、地方の声を汲み取っていただくことを期待しております。そして、1年半後に迫った『GREEN×EXPO 2027』の成功に向けて、開催都市として一体となって取り組んでまいりたいと思います」

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イベント告知のチラシ(一部)

さつきが丘落語会 11月9日開催

 「さつきが丘落語会」が11月9日(日)、さつきが丘コミュニティハウス(さつきが丘8 さつきが丘小学校内)で行われる。午後2時から3時30分。参加費500円(ペアで参加の場合は2人で800円)。

 好評だった昨年に引き続き、2回目の開催。落語協会真打・古今亭ぎん志さんが登場する。文化の秋、本物の落語をじっくり楽しんでみては。

 定員40人、申込先着順。同コミハ【電話】045・974・2543、または来館にて受付中。

昨年の講演会(市提供)

犯罪被害者支援 遺族の弁護士講演から考える 市が11月14日、鶴見区で

 犯罪被害について、当事者が語る講演会が11月14日(金)午後1時から4時まで、鶴見公会堂で行われる。講演会は横浜市が犯罪被害者週間(11月25日〜12月1日)に合わせて毎年行っている。

 講師は犯罪被害者の遺族で弁護士の伊東秀彦さん。伊東さんは1994年に米国留学中の兄が銃殺され、この経験から司法の道を志し、2005年に弁護士になった。以来、多くの犯罪被害者の裁判を担当し、支援活動を続けている。

 伊東さんの講演の後は、白梅学園大学の尾崎万帆子准教授がコーディネーターを務め、伊東さんと神奈川県警察、横浜市の職員がパネルディスカッションを行う。

 参加無料。定員400人。申し込みは10月14日(火)から電話、インターネットなどで受け付ける。伊東さんの講演のみ、オンライン視聴が可能。市は「犯罪被害にあったとき、どのような支援が必要なのか、一緒に考えてみませんか」と呼びかける。申し込み、問い合わせは市市民局人権課【電話】045・671・3117。

メダカの会 被災地支援のコンサート 25日、ボッシュホールで

 青葉区を拠点に活動するコーラス団体「メダカの会」によるチャリティーコンサートが10月25日(土)、ボッシュホール(都筑区中川中央1の9の33)で開催される。

 開演は午後2時〜。2部制で、1部では室内楽アンサンブルやコーラスでクラシックの名曲を演奏。来場者と一緒に昔懐かしの曲を歌う時間も。2部ではジャズをテーマに『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』などを披露する。出演は、あざみ野リフレッシュ&グリーンリーヴス、ブーケ・デ・トン、稲葉明子JAZZバンド。

 参加費1000円。収益の全額が能登の被災地支援に寄付される。(問)同団体の末崎さん【携帯電話】090・7212・2598

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■インフルエンザの9月22日から28日までの区別の定点あたり患者報告数

横浜市内 インフルエンザの流行始まる

 横浜市は10月3日、市内でインフルエンザが流行期に入ったことを発表した。

 市の感染症発生動向調査によると、9月22日から28日までの1週間で、市内の定点医療機関あたりの患者報告数が1・64人となり、流行開始の目安となる1・00人を超えた。患者報告数は9月上旬から3週連続で増加しているが、伸び幅が大きくなっている。

15歳未満が約8割

 年齢別では15歳未満が全体の78%を占めており、子どもを中心に感染が広がっている。すでに小学校や中学校など7校で学級閉鎖があった。区別では、緑区が最多の6・25人で以下、都筑区と港南区が3・20人。

 市は予防のポイントとして、流水と石けんによるこまめな手洗いや「咳エチケット」の徹底、室内のこまめな換気などを挙げている。重症化予防のためのワクチン接種も推奨し、高齢者向けの予防接種は10月から始まっている。

自民党総裁選 小泉進次郎氏 決選投票で高市早苗氏に敗れる 県内党員票は最多

 石破茂首相(総裁)の後任を決める自民党総裁選挙が10月4日に行われ、高市早苗前経済安全保障担当大臣が当選した。昨年に続き2度目の挑戦となった小泉進次郎農林水産大臣(衆院11区=横須賀市・三浦市)は決選投票で高市氏に敗れた。

 神奈川県内の党員票では、小泉氏が得票数の約48%となる1万8650票でトップだった。2位が高市氏の1万3782票だった。

 高市氏、小泉氏を含めて5人の争いとなった総裁選。1回目の投票で小泉氏は国会議員票では最多の80票を獲得したが、党員票では高市氏の119票に次ぐ2位の84票にとどまった。高市氏と小泉氏の決選投票では、国会議員票では高市氏が149票、小泉氏は145票とほぼ互角だったが、都道府県連票は高市氏が36票で、小泉氏は11票と大きく差が付いた。

締結式に参加した(左から)WPROのピウカラ地域事務局長、黒岩知事、ME-BYOグローバル戦略センターの松本代表理事

神奈川県、WHO西太平洋地域事務局と覚書 アジアの健康課題解決へ

 神奈川県はアジアの健康課題解決へ向けて、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局(WPRO)と9月30日に覚書を締結した。今後、両者は高齢化や生活習慣病の増加などの課題に研究支援や政策開発を通して取り組んでいく。

 WPROはWHOの6つの地域事務局の一つ。フィリピン・マニラに本部を置き、日本を含む38の国と地域の公衆衛生向上を支援している。

 県とWPROは、ヘルスケア関連企業などで構成される一般社団法人「ME-BYOグローバル戦略センター」と連携し、企業が持つ技術やサービスを生かしながら、課題解決につなげていく。

 黒岩祐治知事は9月30日の覚書締結式で「西太平洋地域の健康な高齢化を目指したい」と語り、WPROのサイア・マウ・ピウカラ地域事務局長は「日本は高齢化の課題に最も直面している国。日本や神奈川には課題解決への経験や実績があり、ともに歩んでいきたい」と述べた。同センターの松本洋一郎代表理事(東京大学名誉教授)は「産官学の連携で重要な任務を果たしていきたい」と抱負を語った。

ふれあいフェスタ 11日 恩田地域ケアプラザ

 「第13回ふれあいフェスタ」が10月11日(土)、恩田地域ケアプラザ(青葉区あかね台2の8の4)で開催される。午前10時から正午まで。入場無料。主催は、同地域ケアプラザ。

 屋外ステージでは、あかね台中学校吹奏楽部がパフォーマンスを披露。屋内ステージでは、田奈小学校放課後キッズクラブによるミュージックベル演奏の他、手品や参加型コンサートが行われる。その他、工作などのこどもコーナーや健康相談コーナー、地域の各団体による作品・パネル展示など盛りだくさん。焼きそばや綿菓子、地場野菜、福祉施設の自主製品なども販売される。

 雨天の場合は屋外イベント中止。駐車台数に限りがあるため、公共交通機関の利用に協力を。問い合わせは同地域ケアプラザ【電話】045・988・2010へ。

10月11日 かたらいフェスタ 11時から えだ福祉ホームで

 NPO法人えだ福祉ホーム主催のイベント「かたらいフェスタ」が、10月11日(土)午前11時から午後2時まで行われる。会場は同法人施設(青葉区荏田町494の7)。雨天決行、荒天中止。

 当日はフリーマーケットや野菜の無料配布(数量限定)、自主製品の販売などを実施。その他にも、フランクフルトやヤクルト、コーヒー、かき氷など飲食の販売もある。また、モルックやスタンプラリーなど体験型のコーナーも盛りだくさん。

(問)同法人【電話】045・911・9995

加藤悠院長

「眼科クリニックではどのような検査をしているのでしょうか」 コラム【51】 悠先生のちょっと気になる目のはなし

 眼科クリニックには、様々な検査機器があります。これは他の診療科と比べても多いと思われ、患者さんの中には「何の検査をされたのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

 眼球はその特性上、複数のレンズを兼ね備え、密閉された空間を持ちます。言うなればひと昔前のフィルムカメラのようなものです。このカメラの機能や構造を外部から調べる際は多くの検査機器が必要になります。

 まず視力を測定するのが基本ですが、近視、遠視、乱視など人によって屈折は様々です。視力を測る前に検査機器を覗いた際、気球の絵を見た方は多いかと思います。この機器はその方の屈折を大まかに測定できるもので、視力測定の時間短縮になります。

 また、風が出てくる検査機器が苦手な方もいるのではないでしょうか。これは眼圧といって眼の硬さを測る機器です。他にも、暗闇を覗き込んだ際にストロボカメラのような強い光を発する機器もあり、眼底(眼の内部)と呼ばれる個所を撮影しています。

 最近では散瞳と言って瞳孔を開く点眼を不使用でも広範囲の眼底を撮影できる機器もあります。その他にも、特にモノを見るのに重要な黄斑の断層像を撮影するOCTや微細な感度低下まで測定可能な視野検査計など多くの機器があります。

市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)