多摩区・麻生区版【10月24日(金)号】
左から松本さん、堰稲荷奉賛会の保谷会長、金子宮司、脇本さん=堰稲荷神社境内

多摩区堰住民有志ら 神社で地域交流を 本とコーヒー、アイテムに

 子どもから大人まで誰もが気軽に神社の境内に立ち寄り、「本」と「コーヒー」を通じて心安らぐひと時を過ごしてほしい--。そんな思いから、地域に住む人たちにコミュニティースペースを提供する取り組みが、多摩区堰にある堰稲荷神社の境内で行われている。

 境内に椅子とテーブルが置かれ、絵本や小説、料理、エッセーなど約20冊の書籍や雑誌が並ぶ。集まった人たちはドリップされたコーヒーを味わいながら、読書や地域住民との会話を楽しむ。

 『本とコーヒーと。』と銘打ったこの取り組み。企画を発案したのは、堰周辺に住み、地域の魅力的な風景を写真に収めてSNSや展示などで発信しているグループ「久地ぐらし」のメンバーだ。「堰は登戸と溝口という大きな駅に挟まれ、区境ということもあり地域の魅力が発見しづらいエリア」とメンバーの一人、脇本菜津美さん(36)。一方で転入者や子育て層が増え、新旧住民や多世代間の交流の場が必要と感じていたという。

 そこで、メンバーは本とコーヒーというなじみやすいツールを使って、地域の人が気軽に立ち寄れる機会の創出を計画した。当初、世喜商店会内にあるスペースを借りて実施したところ子育て層の参加が多く、交通の安全性を考慮して場を移そうと堰稲荷神社の金子善光宮司(79)に相談。宮司が神社を管理する奉賛会に話を伝え、賛同を得た。「本来、神社は開かれた場所でさまざまな情報が交わるところ。その延長として、こういう場があってもいいのでは」と金子宮司。奉賛会の保谷英雄会長(77)は「地域の老人会や子ども会なども清掃やイベントなどで神社との関わりが深い。メンバーにも、夏祭りの手伝いや掃除などに関わってもらいたいとお願いした。そうして段々と地域の交流が増えていけば」と思いを語る。

次回は10月26日

 第1回は8月23日に開催された。「地域に開かれた『縁側』がコンセプト。気軽に立ち寄って、まちの人が地域に関わってもらえるような場になれば」とメンバーの松本恭子さん(41)。その思いの通り散歩中にふらっと訪れる人や子連れ、高齢者など数十人の参加があったという。9月には2回目を実施。今後、原則として毎月第4日曜日に開催する方向で、次回は10月26日(日)を予定している。午前10時から午後2時。コーヒーは無料で提供するが、メンバーらが手弁当で用意するため応援金を募る。雨天時は中止。(問)同神社【電話】070・4805・3971

生田緑地ばら苑 再整備前 最後の公開 26年度から一時閉園へ

 秋バラが出迎える「生田緑地ばら苑」(多摩区長尾2の8の1ほか)で、施設の再整備前としては最後となる一般公開が10月16日から始まった。11月3日(月・祝)まで。

 「生田緑地ばら苑」は1958年に小田急向ヶ丘遊園内の施設として開園され、2002年3月末に遊園地が閉園した後は川崎市が整備・運営を引き継いだ。約1・2haの敷地に800品種3300株が植栽されており、秋は620品種2900株が開花する。

 多くの株が開園から残るため希少な種類が多い一方で、病気や老化で衰えが目立つ株も少なくない。そのため市では市民ミュージアムの移転計画と合わせ、ばら苑全体の再整備を含む管理運営方針を策定中だ。今年度内に方針をまとめ、26年度から整備事業が始まるため、現状の公開は今回が最後となる。

 公開初日は雨模様だったが、翌17日は汗ばむほどの晴天に恵まれ、開園直後から多くの来場者が訪れた。相模原市から来た70代の男性は、昨年秋と今年春に続き、夫婦で3度目の来場という。妻の誕生日にバラの花束を贈るほどの「バラ好き」という男性は、「お目当ての株があったのに今日は見つけられなかった。最終日までにもう一度来たい」と話していた。

 杉本秀男園長によると、全体的な見頃は会期後半の見通しという。園長は「今回の公開後はしばらくの間、バラをご覧いただけなくなる。ぜひお越しいただきたい」と話している。

 開園時間は平日は午前10時、土日祝日は午前9時で、閉園時間は午後3時30分(最終入園時間は2時30分)。

 問い合わせは「ばら苑」【電話】044・978・5270。

二ヶ領せせらぎ館を運営するNPO法人多摩川エコミュージアムの代表理事を務める 金澤 須美男さん 麻生区高石在住 71歳

組織を俯瞰し安定へ導く

 ○…国土交通省二ヶ領用水宿河原堰管理所の一画にある二ヶ領せせらぎ館の管理・運営を担い、多摩川の自然や歴史を伝承する多摩川エコミュージアムの代表理事に7月就任した。会員の高齢化が進む中、平日に時間的なゆとりがあるリタイア組の確保に注力するとともに現役世代の増強にも取り組む考え。「法人全体を見渡して事業や人員のバランスを取り、安定した施設運営を行っていきたい」と抱負を語る。

 ○…周辺の自然を伝えるための常設・企画展示、野鳥や植物の観察ほか、市民や学校への環境学習の提供、特定外来生物(植物)防除活動、多摩川周辺の河川敷を清掃する多摩川クリーンアップ、春秋に館前広場で行うイベントなど、事業は多岐にわたる。かつて多摩川にあった「登戸の渡し」を再現し、伝承する祭りは昨年、市制100周年を機に市が開催。今年は法人主体に市共催で実施した。「地域に住む方々の交流の場になるよう一大イベントとして継続していきたい」と今後の展開に意欲を見せる。

 ○…10歳まで新宿区で育ち、百合丘へ転居して西生田小を卒業した。駒場東邦高校ではラグビーに熱中。一転、中央大学では演劇に打ち込み劇団を主宰した。卒業後は川鉄物産(現JFE商事)で国内外にあるグループ会社の工場の管理、CO2関連の原料輸入などに従事。粉骨砕身の努力で会社の成長を支えた。

 ○…散歩が好きだ。せせらぎ館との出会いも定年退職後に多摩川をふらりと歩いていた時。「何かに惹かれるように」入った法人は立場や関係性にとらわれず、フラットに「力まず続けてこられた」。いつしかそこが居場所となっていた。今後も仲間と共に多摩川流域の自然や歴史を継承し、市民に愛される環境づくりにまい進する。

コスモスが見頃

 「ヒサマツ自然農法の会」の畑(麻生区東百合丘2の20の28)で、斜面に広がるコスモスが見頃を迎えている。花から落ちた種が芽を出し毎年育つという。「11月10日頃までお花見できます」と管理する島貫松江さん。(問)島貫さん080・7848・3731

協力した生徒ら=同署提供

麻生警察署 塗り絵で詐欺被害防止 「孫世代」高校生が制作協力

 特殊詐欺被害防止などの啓発を目的に、麻生区内の高校生が原画を作成した塗り絵の受贈式が、9月25日に麻生警察署で開催された。

 同署では管内での特殊詐欺被害増加を受け、新たな広報手段として昨年初めて高校生が制作した塗り絵での啓発を実施。桐光学園美術部の生徒が作成し、区内各所で配布された。「孫世代にあたる高校生から祖父母に向けたメッセージとして、楽しみながら注意喚起になれば」と今年も継続し、今回は同校と麻生高校美術部、麻生総合高校マンガ・アニメーション部が協力。高齢者が当事者となる交通事故も増えているため特殊詐欺と交通事故、110番通報をテーマに加え、このほど完成。その原画を同署の岩本克行署長に渡した。

 岩本署長は「各校とも特徴をとらえ、テーマがわかりやすい」と協力に謝辞を伝えた。制作した生徒は「お年寄りに気を付けてもらえるよう、作画にこだわった。塗り絵を通じて少しでも事故が減ってほしい」「被害者だけでなく、犯罪を思いとどまるきっかけになれば」と思いを語った。

昨年の様子

菅フリーマーケット 生田多目的広場で今年も 11月23日 地域の恒例行事

 第32回「福祉応援菅フリーマーケット」が11月23日(日)、多摩区の生田多目的広場(Anker フロンタウン生田隣)で開かれる。午前9時30分〜午後3時。多摩区後援、今年はAnker フロンタウン生田が協力する。

 毎年、勤労感謝の日に地元有志からなる実行委員会により開催される恒例行事。売上は経費を除き全て福祉団体に寄付される。お囃子や和太鼓、ご当地アイドルなどのステージイベントも予定。

 出店申込みは公式フェイスブックか応募箱で。出店料は1区画2千円、車出店は5千円。募集は10月24日(金)〜31日(金)で先着順。詳細はフェイスブック。「出店、ご来場は公共交通機関の利用を」と主催者。雨天時は30日(日)に順延。(問)同実行委員会【メール】sugefleamarket@gmail.com

功労賞受賞者らと、賞状を手にする阪口さん(右写真)

5人と2団体に功労表彰 麻生区が地域貢献称え

 2025年度の麻生区地域功労表彰が、10月12日にあさお区民まつりで行われ、今年度は5個人2団体が表彰を受けた。受賞者は以下の通り(敬称略)。

【個人】▽今富子(金程)▽長岡智男(東百合丘)▽足立盛二郎(王禅寺西)▽田部井武彦(栗木台)▽畠山和宏(片平)

【団体】▽新百合ヶ丘エリアマネジメントコンソーシアム▽虹ヶ丘団地3丁目植栽ボランティア

 また、区民まつりのポスターデザイン表彰も行われ、長沢中学校の阪口美桜さん(1年)が受賞した。

表彰状を受け取った小学生と濃沼会長(後列右から4人目)、佐川署長(同5人目)

「火災を防ごう」 多摩区 防火ポスター表彰

 多摩防火協会(濃沼健夫会長)と多摩消防署(佐川勉署長)は10月12日、多摩市民館で2025年度防火ポスター受賞者の表彰式を行った。

 今年は多摩区内14小学校から141点が集まり16作品が入賞。金賞には稲田小5年の坂本咲那さんが選ばれた。坂本さんは「火の怖さがよくわかるような絵を描いた。火が目立つよう背景を紺色で塗った。初めて賞状をいただいてとてもうれしい」と述べた。

 金賞作品は火災予防運動のポスターとして区内各所に掲示される。また、全作品が11月9日(日)から11月15日(土)までかわさき宙と緑の科学館に展示される。同署ウェブサイトでも閲覧可。

対象設備と補助単価表

たいせつ補助金 締切まで3カ月 申請受付は12月26日まで

 川崎市が太陽光発電設備などの設置費用を一部補助する「太陽光発電設備等設置費補助金(愛称たいせつ補助金)」がこのほど、申請受付終了の12月26日まで3カ月を切った。市は「予算状況で早期終了の可能性がある。早めの申請を」と呼び掛ける。

 補助金の対象者は、川崎市内の新築・既築住宅(延床面積2千平方メートル未満)に、太陽光発電設備等を設置する人。対象となる設備は太陽光発電設備(非FIT・FIT)、蓄電池、ZEHで全7項目。9月30日現在、蓄電池(単独)やZEHは、予算執行額の7割を超えた。

 同補助金は、持続可能な脱炭素社会の構築に向けて、市域の再生可能エネルギーの普及と地産地消の促進を目指すもの。予算額は昨年度の4倍の8億円を計上している。

 予算状況は原則毎週水曜に更新。補助金の条件、申請の流れなどは、市ポータルサイト「かわさき太陽光広場」へ。

生田地区社協 中学生と募金 4日間で24万円超

 生田地区社会福祉協議会は、10月1日から4日に生田駅と読売ランド前駅付近で赤い羽根共同募金活動を行った。

 今年も地元中学生が協力=写真。4日午前は生田・南生田・枡形中生徒22人が生田駅前で募金を呼びかけた。中学生からは「呼びかけに応えてもらいうれしい」「社会貢献活動は有意義で大切」といった声があった。大矢浩司青少年福祉部長は「中学生の懸命な姿に地域の方が応え、温かい気持ちになった」と話した。4日間で24万4714円が集まった。

敬礼するふろん太=提供

ふろん太が一日署長に 麻生区 交通安全呼びかけ

 川崎フロンターレのマスコット「ふろん太」が9月22日、麻生警察署の一日警察署長を務め、新百合ヶ丘駅での交通安全キャンペーンに参加した。秋の全国交通安全運動に合わせて行われたイベント。関係団体から60人ほどが参加し、啓発チラシなど600セットを通行人らに配布し、安全を呼びかけた。

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麻生区文化協会 作品一堂に 美術工芸展 きょうから

 麻生区文化協会は、第41回麻生区文化祭・美術工芸展をきょう10月24日(金)から開催する。

 昨年創立40周年を迎えた同協会による恒例の作品展。今回は、同協会の美術工芸部に所属する会員が手がけた絵画や書、工芸、写真、彫刻、生け花など30点ほどが並ぶ。「年に一度、各部門の作品が勢ぞろいする機会で、地域の皆さんにも楽しみにしてもらっている。ぜひ来場を」と主催者は話す。

 会場は麻生市民館で、個人作品展示は市民ギャラリー、団体展示はウォールギャラリーで実施。期間中は、同会所属の秋水書道会の作品も展示される予定。会期は10月29日(水)まで。時間は午前10時から午後5時。

 問い合わせは小田島さん【携帯電話】090・3246・0182。

佐藤区長(左)へ要望書を渡す西尾会長(中央)と林副会長

生田町連 多摩区長へ要望 歩道橋下道路の拡張など

 生田地区町会連合会(西尾信会長)は10月14日、地区内の意見をまとめた要望書を佐藤直樹多摩区長に提出した。

 住みやすいまちづくりを推進するため、同連合会は毎年、単一の町内会や自治会だけでは解決できない問題について要望を集約し、伝えている。

 今年度の内容は「極狭生田歩道橋下交差点の早期改良について」で、昨年に引き続いての要望。小田急線と並行する世田谷町田線にある生田歩道橋下の交差点で、月見台自治会・山の手自治会・生田小学校方面に向かう道路が非常に狭く、自動車の往来に支障がある状況が長年続いているとして、早期に改良工事を実施するよう求めた。西尾会長と林秀幸副会長が多摩区役所を訪れ、佐藤区長へ要望書を手渡した。

本戦の推薦状を持つ白鳥さん

生田中2年・白鳥さん 卓球で全国へ

 生田中学校2年の白鳥竜聖さんが、11月1日から広島県で行われるJOCジュニアオリンピックカップ全日本卓球選手権大会の14歳以下シングルスの区分に初出場する。

 6歳の時に兄の影響で卓球を始めた白鳥さん。現在は川崎卓球ジム(麻生区)で練習に励む。「格上の選手に勝った時はとてもうれしい。その試合で出た課題を克服するのも楽しいところ」と卓球の魅力を語る。

 8月の県予選会で2位に入り、本戦出場を決めた。全国大会では、「得意のドライブからの攻撃で自分の展開に持ち込み、まずは一回戦を突破したい」と意気込む。

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廃棄品が新たな価値に オーパでSDGs企画

 上麻生の商業施設「新百合丘オーパ」で、アートを通じて多様性を認め合い、未来に優しい暮らしを考えるイベント「しんゆりアートde未来2025」が9月25日から28日まで開催された。

 SDGs週間に合わせて企画されたもの。生活介護事業所「ピカソ・カレッジ新百合」による缶バッジづくりや、視覚障害者が鏡を見ずにメイクする「ブラインドメイク」の体験などさまざまなブースが出展した。

 廃棄された化粧品を色材などに再生利用する事業を手がける(株)モーンガータは、事前に回収した化粧品を容器から掻き出すワークショップを実施。参加者は、チークやアイシャドーなどを色ごとに丁寧に掻き出した=写真。出された材料は、建材として生まれ変わり、オーパ館内で装飾に使われる予定だ。同社の田中麻由里さんは「掻き出し作業をワークショップにしたのは初めて。体験することでアップサイクルの流れに参加してもらえるのがうれしい」と話した。オーパの廣田周さんは「多様性に焦点を当てて企画した。新たな価値を生み出すアップサイクルは継続しているテーマ。地域の皆さんにもつなげていきたい」と思いを話した。

川崎新田ジム 2人の選手に注目

 川崎新田ボクシングジム(多摩区登戸)に所属する藪内淳さん(54)=同区中野島在住=が、11月1日から岐阜県で開かれる第5回全日本マスボクシング選手権大会に出場する。

 マスボクシングは相手と向き合い、寸止めで拳を打ち合う競技。パンチを当てると減点、防御動作をとれなかったり反応が遅いと攻撃側に加点される。技術や戦術、積極性などにより審判が勝敗を決める。藪内さんは「安全にボクシングを楽しめ健康にも良い生涯スポーツ。大会にも挑めて何歳になっても輝ける」と競技の魅力を語る。

 年齢や身長、性別で40階級に分けられ藪内さんが臨むのはU―60(50〜59歳)男子の部170cm超クラス。7月の県大会で1位になり、3年ぶり2回目の出場を決めた。

 藪内さんは2003年、同ジム開設とともに入会。前回出場時は8強に終わり「今回は全試合勝ちたい」と意気込む。

 小学校教諭の顔を持つ林邦行さん(33)=同区枡形在住=は11月5日、後楽園ホールでデビュー2戦目のリングに立つ。

 現在、宿河原小で6年の担任を務める「先生ボクサー」。大師小に在勤していた昨春、児童や保護者、同僚らから激励を受けデビュー戦に挑むも2回KO負け。「もっとできた」という未練が残る一方、仕事との両立にも負担を感じ練習量を減らした。だが同門の若手選手のファイトや周囲の応援に背中を押され、再びリングに上がることを決意。「後悔しないよう最後まで諦めずに戦いたい」と意気込みを語る。

アルテリッカしんゆり アートボランティア募集 12月14日に説明会

 音楽や演劇、映画、伝統芸能などさまざまなジャンルが一堂に揃う「川崎・しんゆり芸術祭」(アルテリッカしんゆり)。主催の実行委員会は、来年2026年のアートボランティアを募集している。

 学生からシニア層まで、幅広い世代の市民ボランティアが運営を支える同祭。来年は4月11日(土)から5月10日(日)までの会期を予定している。

 ボランティアは、登録後から芸術祭終了後まで、事前広報や公演当日のホール運営、各種イベント運営、事務局業務のサポートなどを担う。実行委員会では、12月14日(日)に新規ボランティア向けの説明会を予定しており、現在参加者を募集中。アルテリッカについてや、実際の活動内容に関して映像を交えながら解説する。午前10時30分から11時30分、会場は新百合21ビルB2階第1会議室。

 申込みは【メール】info@artericca-support.comかファクス【FAX】044・955・0431。12月13日(土)締め切り。

 問い合わせは事務局ボランティア担当【電話】044・952・5024。

柿生郷土史料館 古墳調査の思い出語る 柿生中OBらがセミナー

 「柿生中学校考古学研究部による横穴古墳群の発見と調査」をテーマにした、柿生郷土史料館のカルチャーセミナーが10月25日(土)に開催される。

 1977年、通学路だった麻生台団地の工事現場で生徒が横穴古墳を発見したことがきっかけで立ち上げられ、13年間活動した考古学研究部。市の本格調査に協力し、古墳群の発見にも貢献した同部の研究成果が、現在同館で展示されている。セミナーでは、古墳発見者の藤本隆さん(32期卒業生)、実測図作成の中心を担った三浦伸昭さん(35期卒業生)、部員らの活動を支えた元顧問の川瀬健一さんが講師を担当。当時の苦心談を明かすほか、来場者を交えて昭和50年代の柿生地区について語り合う。

 会場は同館特別展示室で、午後1時30分から3時30分まで。参加無料。(問)同館【電話】070・1503・6401

全国特別支援学校フットサル大会 日本ライオンズ主催で自立性育む競技開催

 東京都調布市にある京王アリーナTOKYOで11月1日(土)午前9時から、「第4回 全国特別支援学校フットサル大会」が行われる。

 全国12の地区大会を勝ち抜いた特別支援学校が頂点を目指す同大会。奉仕活動に励む全国のライオンズクラブで組織される(公財)日本ライオンズ(小野寺眞悟理事長)主催で、スポーツ庁などと連携して開催しており、今回は近隣クラブが運営に携わっている。

 日頃の成果披露に加え社会性や就労意欲の向上も目的の同大会。主体性を促すため、監督やコーチは試合中の指示が禁止されるなどユニークな規定も見どころ。大会は観戦自由。詳細は日本ライオンズHPで確認を。

俳優・森次晃嗣さんに聞く 「ウルトラセブンは分身」 シニアに熱いメッセージ

 ウルトラマンシリーズは来年、放送開始から60周年の節目を迎える。数ある名作の中でも誉れ高いのが「ウルトラセブン」だ。主役のモロボシ・ダンを演じた俳優、森次晃嗣さん(82)=藤沢市在住=に、当時の思い出や年齢を重ねても元気に過ごす秘訣を聞いた。

 --「セブン」撮影当時の思い出は。

 「高校卒業と同時に、文字通りかばん一つで北海道から上京し、ジャズ喫茶などで住み込みで働いた。オーディションを勝ち抜いてモロボシ・ダン役を射止めたのは24歳の時。撮影には毎日始発で藤沢の自宅を出て、成城学園前のスタジオまで通った。40度の熱があっても撮影したことも。過酷なスケジュールで、よく1年やれたと思う。特に心に残っているのは、海底人が人間の海底開発に抗議して攻撃してくる『ノンマルトの使者』。実はもともと地球に住んでいたのは海底人の方で、ダンも地球人がしたことに苦悩する。ウルトラセブンは戦争もテーマに置く、社会派ドラマだった。怪獣もエレキングやキングジョーなど魅力があったから、人気があるんじゃないかな」

 --ウルトラセブン=モロボシ・ダンは、森次さんにとってどのような存在ですか。

 「もはや分身と言える存在だと思う。色んな役を演じてきたけれど、やっぱりモロボシ・ダンなんだ」

 --他のウルトラマン役を演じた俳優とも交流があるとか。

 「昨年、同じ藤沢に住む、つるの剛士さん(ウルトラマンダイナ役)から『今日暇ですか』と電話があってね。彼の自宅に行ったら高野八誠さん(『ウルトラマンガイア』ウルトラマンアグル=藤宮博也役)とか若いウルトラマンも何人かいて。お酒を飲んで、話をして、元気をもらったよ」

 --「セブン」の後も、時代劇から現代劇までさまざまな役を演じてきました。長く活躍できた秘訣は。

 「60代に入ってからは、若くはないけれどおじいちゃんでもない、難しい役どころが多くなった。でも挑戦することを大事にしていたので、もらった役は全力で取り組んできた。70代に入り、流石に体力の衰えを感じるようになって、海までの散歩を日課にしていた。振り返ると好きなことをやってこられたと思う。でも、まだまだファンのみんなに元気な所を見せていかないとね」

 --現在は藤沢で飲食店「ジョリー・シャポー」を経営されています。

 「以前は店でシャンソンを歌ったりもしていた。今はほとんど娘に任せているけれど、今も年に数回はファンミーティングを開いている。ファンの皆さんが、こんなに長くセブンを大切に思ってくれてありがたい」

 --ファンからサインを求められた際、色紙には必ず「正義」「勇気」「希望」と書くとか。

 「正義を貫くには勇気がいる。勇気があれば希望が生まれる。この言葉を生涯大事にしている」

 --最後に読者にメッセージをお願いします。

 「いつ何が起きるか分からないからね。若い人に力をもらって、一緒に楽しくいきいきと生きていきましょう」

川崎市長選立候補者アンケート〈2〉 川崎市の最も大きな課題と、それに対する施策は

 任期満了に伴う川崎市長選が10月12日に告示され、現職と新人計6人が出馬した。投票は26日に即日開票され、25日まで期日前投票が行われる。

 立候補したのは届出順に、無所属で会社員の國谷涼太氏(25)、無所属で社会福祉法人理事の野末明美氏(60)、出版社CEOで事務事業評価で税金の使い道を正す党の宮部龍彦氏(46)、無所属で現職の福田紀彦氏(53)、無所属で前市議会議員の山田瑛理氏(42)、無所属で清掃員の関口実氏(67)

 タウンニュースは最重点の政策や個人・家庭向けの経済対策、子育て支援・福祉政策、災害対策など全10問のアンケートを実施した(商会は届出順、原則として候補者の回答に基づいて掲載)。アンケートはタウンニュース社が運営する政治情報サイト「政治の村」で公開している。

◆質問 「あなたが考える川崎市の最も大きな課題と、それに対する施策を教えてください」

【國谷涼太氏】川崎市は進学や就職を機に、10代や20代で転入してくる人が多い一方、小学校入学前の子どもや、その親である 30 代、40 代については他の世代と比較して転出が多くなっています。若者や子育て世代の定着につながっていない現状を最大の課題と捉え、子育て見守り・赤ちゃん用品定期便、「アフォーダブル住宅」の供給、プッシュ型の子育てサービス等により、若者・子育て世代から選ばれるまちを目指します。

【野末明美氏】財政力指数が政令市トップの豊かな財源を持っている川崎市ですが、大規模開発優先で市民生活を支える支援策は遅れています。不要不急の大規模開発はやめ、豊かな財源は、市民の子育て・くらし・福祉優先の予算にまわします。

【宮部龍彦氏】等々力緑地や鷺沼駅の再整備事業。短期的には、物価高で事業費が増大することは避けられないので、速やかに事業を実施する。

その上で、今後の大型開発事業には、中間段階での情報公開と軌道修正の仕組みを取り入れたい。

【福田紀彦氏】高度成長期に集中して開発された市内の都市インフラや建築物が老朽化していく中、10年後には川崎も人口減少に転じます。将来に渡って地域を維持するために、先送りをせず必要なインフラ整備や市民ニーズに沿った施設の機能更新を行います。また、生活を支える交通環境を守ること、教育をはじめとした人への投資に責任を果たします。臨海部の炭素に支えられてきた産業からカーボンニュートラルなものづくりへの転換を誘導します。

【山田瑛理氏】川崎市の最も大きな課題は、後手に回ったインフラ整備です。大型開発が進む一方で、道路渋滞や鉄道混雑など、市民の暮らしを支える基盤整備が追いついていません。南武線の混雑緩和や道路の渋滞対策は喫緊の課題です。通勤・通学・物流など、都市としての機能を支えるインフラに重点投資し、「暮らしの安心と都市の力が両立する川崎」を実現します。

【関口実氏】川崎市の課題はいろいろあるだろうが、「国政問題」「国際問題」ときりはなして川崎だけの問題が存在するとは考えない。不勉強な部分も多く存在するだろうが、市民と市民、市民運動・住民運動・労働運動などの話し合いで、施策を前にすすめていきたい。

川崎市長選立候補者アンケート〈1〉 有権者に訴える最重点政策は

 任期満了に伴う川崎市長選が10月12日に告示され、現職と新人計6人が出馬した。投票は26日に即日開票され、25日まで期日前投票が行われる。

 立候補したのは届出順に、無所属で会社員の國谷涼太氏(25)、無所属で社会福祉法人理事の野末明美氏(60)、出版社CEOで事務事業評価で税金の使い道を正す党の宮部龍彦氏(46)、無所属で現職の福田紀彦氏(53)、無所属で前市議会議員の山田瑛理氏(42)、無所属で清掃員の関口実氏(67)

 タウンニュースは最重点の政策や個人・家庭向けの経済対策、子育て支援・福祉政策、災害対策など全10問のアンケートを実施した(商会は届出順、原則として候補者の回答に基づいて掲載)。アンケートはタウンニュース社が運営する政治情報サイト「政治の村」で公開している。

◆質問 「市長選に立候補した最大の理由と、あなたが有権者に訴える最重点政策を教えてください」

【國谷涼太氏】私は、「若者・子育て世代から選ばれるまち」、「ビジネスのまち」、「いつでも、いつまでも安全・安心のまち」を目指し、それらを最短距離で着実に実行するための組織づくりとして「市民のために働く市役所」に取り組みます。今後は川崎においても人口減少が進むことが予測されている中、30年後も現役世代の私だからこそ、強い責任と覚悟を持ってさまざまな課題に挑戦するため、立候補を決意しました。

【野末明美氏】川崎市をいつまでも住みたいまちに変えるために立候補を決意しました。物価高騰などで暮らしが大変です。さらに川崎市民にとっては、川崎市政の子育て・市民のくらし・中小事業者への支援策の遅れは深刻で、東京との『多摩川格差』は広がる一方です。私は、市民の声を聞き、市民生活に寄りそう市政の実現を目指しています。税金のムダづかい、不要不急の大規模開発をやめ、市民の子育て・くらし・福祉優先の政策を提案します。

【宮部龍彦氏】最重点政策としては、事務事業評価を活用して税金の使い道を正します。例えばSDGs、男女共同参画関連の理念先行で実績が伴わない啓発事業は、大小問わず整理の対象として、確固たる意思を示します。最大の理由という点では、最終的にはヘイトスピーチ禁止条例の廃止が目的です。まずはふれあい館の社会教育事業の中立化を行います。市が主体となり、在日コリアンの方々に謂れのない非難が向かない環境を作ります。

【福田紀彦氏】この10年で川崎は着実に発展をしてきました。市内中小企業の黒字法人数は倍増し、女性の就業率は約3割増加、税収も3割以上増えました。この成長を市民・企業の皆さまと共に、更なる安心と魅力的な都市へと取り組みを進めるべく挑戦を続けます。子育てや高齢者・障がい者福祉、制度の狭間で生きづらさを感じている方に支援が届くようしっかり取り組みます。これからも様々な分野で前例に捉われない好循環を生み出していきます。

【山田瑛理氏】市長選に立候補した最大の理由は、「川崎の今に応えたい」と思ったからです。市民の暮らしには「今、どうにかしてほしい」ことがたくさんあります。市議として2期6年、市民の声を現場で聞く中で、多選による市政の硬直と、市民の声が届きにくくなっている現実を感じました。私の最重点政策は、子どもも大人も挑戦をあきらめない環境づくり。新しい風で、川崎の今に応えます。

【関口実氏】イスラエルによるパレスチナ人の大量虐殺、ロシアによるウクライナ侵略、ミャンマーの軍事政権による民衆の殺りく。沖縄における繰り返される米兵による女性に対する性暴力。在日の女性に防刃チョッキを着させて生活させる。最後は川崎の話だ。一方で、戦後安保政策の右翼的大転換が進む。これらを他人事とすることは人間としてどうなのか。川崎市民として何が出来るか。ともに考えていきたい。

川崎市職員の給与勧告 4年連続で引き上げ 人材・管理職不足にも対応

 川崎市人事委員会は10月6日、月給とボーナスのいずれも4年連続の増額となる市職員の給与勧告を、市長と市議会に対して行った。民間給与との月給の較差1万2694円を解消し、ボーナスについても、民間支給額に近づくよう引き上げを求めている。

 人事委員会では毎年、市職員と民間の4月分の月例給(給与)や期末・勤勉手当(ボーナス)を調査し、較差を埋めるための勧告を行う。

 今年4月時点で、市職員の月例給は民間給与43万9511円に対して42万6817円(平均年齢42・3歳)で、勧告では較差分の1万2694円の引き上げを求めている。またボーナスにあたる期末・勤勉手当は、民間支給割合の4・66月分に対し、市職員の支給月数は4・60月分。公的な引き上げ単位として定められている0・05月分引き上げ、計4・65月分にするよう求めた。

管理職への意欲を

 勧告が目指すものは大枠で3つある。民間との差額是正のほか、管理職の「なり手不足」の解消、そして人材確保だ。

 管理職の「なり手不足」回避策として、係長級から課長級の給与体系を見直し、若手社員が昇格する際の給与の「上がり幅」を増額するしくみを提案。また部長級や局長級については、いま最大70段階以上ある昇給ランクを15段階まで圧縮して昇給幅を増やす一方、昇給は「成績優秀者」のみとするなど、年功序列型からの脱却を図る。

 人事委員会事務局の担当者は「若手職員は『係長級』でも遠慮したいという傾向が強い。処遇をセットにして意欲につなげたい」とした。

東京と横浜の間で

 公務員の人材確保は全国的な課題であり、今夏の人事院勧告では国家公務員の初任給を5%超引き上げるよう求めている。市の勧告でも人事管理に関する「意見」として、多様な人材確保に向けた初任給引き上げを提言している。担当者は「横浜市と東京都に挟まれ、人材の争奪戦が激化している。川崎市という組織の魅力が伝わるよう、ブランディングに力を入れる必要がある」と話している。

読書が身近に感じられるイベントの風景

GO!GO!!フロンターレ

選手とともに本を楽しもう!

 川崎フロンターレの選手が子どもたちに絵本の読み聞かせを行う恒例イベント「フロンターレ選手と本を楽しもう!」が11月9日(日)、グランツリー武蔵小杉で開催される。主催は川崎市教育委員会、川崎市立図書館、同クラブ。

 子どもたちに読書の楽しさを知ってもらおうと2009年から続く取り組み。当日は絵本の読み聞かせのほか、図書館に関するクイズや選手に直接質問できるコーナーも予定されている。

 読み聞かせイベントの前には、クラブパートナーの東京書房の協力のもと、オリジナルしおりを作るワークショップも同時開催。読書の秋をより一層楽しめる内容となっている。

 時間はしおり作りが午後1時半〜2時半、読み聞かせが3時〜4時。対象は小学1〜4年生までの児童と保護者(2人1組)50組100人で、応募多数の場合は抽選(市内在住者優先)。

 申し込みは同クラブウェブサイト内専用フォーム。10月27日(月)午後1時締切。

 (問)読み聞かせ:市教育委員会生涯学習推進課【電話】044・200・3303、しおり作り:同クラブpartner@frontale.co.jp

画像は川崎フロンターレ