足柄版【10月25日(土)号】

職員交通費 申告の確認方法は 1市4町自治体に聞く

 東京都八王子市で9月、市職員97人が通勤手当を不正に受給していたとして、計1671万円を返納したことが明らかになった。本紙では、通勤手当の申告内容の確認方法などについて足柄上地域の1市4町に聞いた。

 通勤手当の不正受給は、通勤に電車やバスなどの公共交通機関の利用で届け出て交通費を受け取っておきながら、自転車や徒歩で通勤する、定期券を当初の申告経路通りに購入しないなどの事例がある。

 本紙調査では、足柄上地域1市4町では定期券代の支給については職員から通勤手段や経路を提出させ、それに基づき6カ月分を支給していることが分かった。

 購入した定期券の確認方法について、松田町では毎年4月に個々に定期券のコピーを提出させる。残りの4自治体も、6カ月定期の更新タイミングでコピー提出を求める方法で、概ね同じ運用だった。

 昨年度の定例タイミング以外での調査・点検状況等について聞くと、南足柄市と開成町は抜き打ちで確認を実施したという。松田町は不正防止の注意喚起、大井町は特別な対応はしていなかった。山北町は調査により不正受給が判明し、それ以降は申請書に加え、定期券のコピー提出を義務化している。

 調査段階において、八王子市での事例を受けて、緊急的な調査を実施したと答えた自治体はなかった。一方で「今後、対応を検討している」と回答した自治体は複数あった。

1千株が植わる会場をPRする山崎さん=10月21日撮影

南足柄市 市内2カ所でざる菊まつり 静かな里山に秋の彩り

 南足柄市の秋の風物詩の一つ「大雄町花咲く里山 ざる菊まつり」が10月25日(土)から11月24日(祝)まで開かれる。自然豊かな里山で季節の移ろいを楽しむイベントとして定着し、今年が21回目。開花も順調に進んでいる。

 管理する山崎政行さんによれば、これまでは10品種ほどを扱ってきたが今年は思い切って品種を半分ほどに絞って栽培してきた。手間軽減という目的もあるというが「これにより最盛期には、同じ花色の塊が大きくなる。エリア一帯の美しさが増す」と山崎さん。

 例年以上に長引く暑さの影響で花の時季や生育も心配されたが、こまめな水やりと土の管理で今年も順調に育ってきた。山崎さんは「花は開花が一気に進む。難しいが11月8日前後が見頃ではないか」と話す。開催時間は午前10時から午後3時まで。会場付近に特設駐車場も有。

内山地区でも

 内川・水神面橋下流では11月8日(土)・9日(日)に「ザルギクまつり」が開かれる。午前9時から午後3時。駐車場は小型車30台程度。見通しのよい田園地帯を彩る花を楽しむことができる。

 いずれも最新の開花状況は南足柄市観光協会のホームページで随時更新される。

南足柄ジオガイドの会の会長を務める 植田 勇次さん 南足柄市矢倉沢在住 81歳

役に立つ喜び、いつまでも

 ○…山や川、岩などの地形から、地域と地球の成り立ちを学ぶことができるまとまったエリアを「ジオパーク」と呼ぶ。日本各地域にあるが、南足柄市は2市3町で構成される「箱根ジオパーク」に入っている。自身は10年ほど前に設立された「南足柄ジオガイドの会」の初期メンバーで当時から会長を務めている。活動は足柄峠や足柄道、矢倉岳など市内8カ所の見どころとなる場所を歴史とともに案内すること。昨年は15人の新たな仲間が加わった。「意欲のある人が多くてうれしい」とにこやか。

 ○…南足柄に根を下ろしたのは28歳の時。勤務していた川崎市の機械製造会社が山北町に移転したことで矢倉沢に移り住んだ。定年を前に、「これからの人生は人の役に立つことをやろう」と決断。退職後は社協のボランティアや、自治会活動で矢倉沢地区の活性化にも取り組んだ。「関わった人の喜んでいる顔を見るのが好き。役に立てているなと実感しますね」と語る横顔は照れくさそうでもある。

 ○…企業や自治会などからのガイド依頼が主だが、より一層関心を高めてもらおうと、依頼を待つのではなく「こちらから伝えること」へと方針転換。3年前から幼稚園や小学校の出前講座も始めている。子どもを対象に「ジオパークとは」といった基本から伝えているが、参加者には、親子連れも多く「子どもが関心を持てば、保護者も一緒に知ってくれる」と期待を込める。

 ○…長年の趣味は読書で、いまも年70冊以上のペース。読み終えると、作品評価や感想をメモに残し、振り返るのが楽しみだ。最近は定年後の自分を見つめ直す時間が増え、「いろいろやってきたな。自己採点は90点をあげたいね」と満足そうに目を細めた。

開成南小3年生 児童主体で地域交流

 開成南小学校の3年生が9月末、地域住民らとの交流を目的に町内の施設等を訪れた。

 「総合的な学習の時間」の一環で行われたもの。クラスごとに内容を考え、4クラスのうち2クラスが「まちの人とのふれあい」をテーマに学習に取り組んでいる。

 社会福祉法人一燈会が運営する介護付き有料老人ホーム「ザ・プライム燈り」を訪れたグループは、事前に施設を見学し自分たちでプログラムを企画。利用者11人と、風船を使ったバレーやカードゲームをして楽しんだ=写真。

 参加した女性は「子どもたちと一緒に過ごせて楽しかった」と話した。児童たちは「風船を落とさずにパスをつなげられて良かった。また一緒に遊びたいです」と声を弾ませていた。

県が命名権パートナー募集 足柄ふれあいの村ほか

 神奈川県は、2026年1月16日まで県立足柄ふれあいの村など4つの施設についてネーミングライツパートナーを募集している。

 ほかに募集しているのは、県立宮ケ瀬湖カヌー場、湘南大橋、県立愛川ふれあいの村。いずれも契約期間は26年4月1日から31年3月31日まで。命名権料の参考価格(年額)は湘南大橋が100万円以上で、その他は50万円以上。

 応募提案を選定委員会で意見聴取し優先交渉権者を決定。結果は文書で応募者に通知。決定後、パートナー名、愛称、命名権料が公表される。

 募集の詳細、申込書の提出先等は県HP。

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子育て世帯向け住宅山北町が入居者募集

 山北町は子育て世帯向け町営定住促進住宅「サンライズやまきた」(JR御殿場線山北駅徒歩1分、地上6階建42戸、RC構造)の入居者を募集している。

 家賃は入居世帯の合計所得により決定。入居資格は、同居親族がいる、18歳未満の子どもがいる世帯、夫婦のみや婚約中の若年世帯ほか。

 申し込み等に関する詳細は町ホームページ(https://www.town.yamakita.kanagawa.jp/0000005129.html)。

俳優・森次晃嗣さんに聞く 「ウルトラセブンは分身」 シニアに熱いメッセージ

 ウルトラマンシリーズは来年、放送開始から60周年の節目を迎える。数ある名作の中でも誉れ高いのが「ウルトラセブン」だ。主役のモロボシ・ダンを演じた俳優、森次晃嗣さん(82)=藤沢市在住=に、当時の思い出や年齢を重ねても元気に過ごす秘訣を聞いた。

 --「セブン」撮影当時の思い出は。

 「高校卒業と同時に、文字通りかばん一つで北海道から上京し、ジャズ喫茶などで住み込みで働いた。オーディションを勝ち抜いてモロボシ・ダン役を射止めたのは24歳の時。撮影には毎日始発で藤沢の自宅を出て、成城学園前のスタジオまで通った。40度の熱があっても撮影したことも。過酷なスケジュールで、よく1年やれたと思う。特に心に残っているのは、海底人が人間の海底開発に抗議して攻撃してくる『ノンマルトの使者』。実はもともと地球に住んでいたのは海底人の方で、ダンも地球人がしたことに苦悩する。ウルトラセブンは戦争もテーマに置く、社会派ドラマだった。怪獣もエレキングやキングジョーなど魅力があったから、人気があるんじゃないかな」

 --ウルトラセブン=モロボシ・ダンは、森次さんにとってどのような存在ですか。

 「もはや分身と言える存在だと思う。色んな役を演じてきたけれど、やっぱりモロボシ・ダンなんだ」

 --他のウルトラマン役を演じた俳優とも交流があるとか。

 「昨年、同じ藤沢に住む、つるの剛士さん(ウルトラマンダイナ役)から『今日暇ですか』と電話があってね。彼の自宅に行ったら高野八誠さん(『ウルトラマンガイア』ウルトラマンアグル=藤宮博也役)とか若いウルトラマンも何人かいて。お酒を飲んで、話をして、元気をもらったよ」

 --「セブン」の後も、時代劇から現代劇までさまざまな役を演じてきました。長く活躍できた秘訣は。

 「60代に入ってからは、若くはないけれどおじいちゃんでもない、難しい役どころが多くなった。でも挑戦することを大事にしていたので、もらった役は全力で取り組んできた。70代に入り、流石に体力の衰えを感じるようになって、海までの散歩を日課にしていた。振り返ると好きなことをやってこられたと思う。でも、まだまだファンのみんなに元気な所を見せていかないとね」

 --現在は藤沢で飲食店「ジョリー・シャポー」を経営されています。

 「以前は店でシャンソンを歌ったりもしていた。今はほとんど娘に任せているけれど、今も年に数回はファンミーティングを開いている。ファンの皆さんが、こんなに長くセブンを大切に思ってくれてありがたい」

 --ファンからサインを求められた際、色紙には必ず「正義」「勇気」「希望」と書くとか。

 「正義を貫くには勇気がいる。勇気があれば希望が生まれる。この言葉を生涯大事にしている」

 --最後に読者にメッセージをお願いします。

 「いつ何が起きるか分からないからね。若い人に力をもらって、一緒に楽しくいきいきと生きていきましょう」

リニア工事現場でステージパフォ

 相模原市緑区のリニア中央新幹線「神奈川県駅(仮称)」新設工事現場内で10月25日(土)・26日(日)、音楽やダンス等を楽しめるイベント「さがみはらリニアフェスタ2025」が開かれる(雨天中止、小雨実施)。土曜日は正午から午後8時、日曜日は午前10時から午後5時まで。プログラムや出演者など詳細、最新情報は県HP(https://www.pref.kanagawa.jp/docs/yi4/linear/sagamiharalinearfesta2025.html)。

 入場無料、希望者は県HPの専用フォームから事前に申込む。

消費者トラブル事例と対策紹介

 アダルトサイトのワンクリック詐欺、SNS等の突然の当選通知、貴金属訪問買取、無料点検と称した工事の訪問勧誘…。日常生活の中に潜む悪質な事業者の手口や契約時の注意点などについて考える消費生活講座が11月2日(日)、南足柄市役所市民ロビーで開かれる。午後1時から2時。予約不要、入場無料。

 当日は最新の消費者トラブルの事例とその対策を消費生活相談員が解説。また、同日、同市役所議会棟1階の消費生活センターでは午前10時から午後4時まで臨時相談会も実施(先着順)。

温泉地学研究所研究成果の発表会

 温泉地学研究所による県内の地震活動や箱根火山に関する研究成果発表会が11月7日(金)、同研究所2階会議室(小田原市入生田586)とウェブ会議システムZoomで開かれる。定員は会場50人、オンライン300人程度。午後1時半から4時15分。参加費無料。

 内容は箱根大涌谷の地震、噴気地帯におけるドローンを使った電磁探査の試み、湯河原温泉の特徴と経年変化ほか。

 希望者は10月31日までに同研究所のホームページにある専用フォームで申し込む(多数時は抽選)。

木が素材の郷土玩具南足柄市で特別展

 南足柄市郷土資料館(広町1544)で11月30日(日)まで秋期特別展「木を素材とした郷土玩具展」が開かれている。午前9時から午後4時半。大人400円、小中学生200円。

 郷土玩具の素材として古代から一番多く使われてきた木。加工や造形などは、地域の信仰や縁起と結びついており、多種多様。日本郷土玩具の会の岩見徹氏協力で、羽子板、鯉車、花手箱、きじ馬、魔除け山姥、蘇民将来、獅子面など350点が展示される。月曜、11月4・5・25・26日休館。

 

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山北暮らし紹介空家見学ツアー

 山北町への移住や田舎暮らしに興味を持っている人を対象にした「空き家見学ツアー」が12月7日(日)に開かれる。午前10時から午後2時半まで。参加費は昼食代・体験料として1500円(小学生以下500円)。

 当日は、町の魅力を紹介しながら、空き家見学(貸家・売家・売地等)や先輩移住者の体験談、地域体験イベントを予定。定員15人(多数時は抽選)。希望者は11月14日(金)までに町ホームページにある専用フォームほかで申し込む。イベントに関する詳細は山北町ホームページ。

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