伊勢原版【10月31日(金)号】
事業を担当する伊勢原市教育委員会教育総務課の米山雪絵さん

日向薬師で宝殿特別展示 謎解き巡りも同時開催

 伊勢原市にある日向薬師・宝城坊は、開創から1300年という長い歴史を持つ高野山真言宗の古刹。日本三薬師の一つにも数えられ、病気平癒や無病息災に御利益があるとされるこの名刹で、10月31日(金)から11月13日(木)までの期間、「宝殿特別展覧会」が開催される。普段、目にすることのできない寺宝の数々が特別公開され、訪れる人々に古の歴史と文化を伝える。

 伊勢原市地域文化財保存活用協議会が主催するこの展覧会では、市指定文化財の「伝妙沢不動尊版木」をはじめ、「錫杖頭」や「頬当」など、貴重な文化財が公開される。開館時間は各日午前10時から午後4時まで(荒天中止)。拝観料は300円(その他、学生・団体料金あり)。

文化財がカードに

 展覧会の期間中には、日向地区全体を舞台にした周遊イベント「いせはら日向 謎解き巡り周遊イベント『古の記憶を紐解く日向の足跡』」も同時開催される。

 参加者は、展覧会会場(日向薬師宝城坊)で謎解きキットを受け取り、宝城坊、浄発願寺、石雲寺の3カ所を巡り謎を解き進める。各地点では文化財のコレクションカードを集めることができ、全ての謎を解いて最後のキーワードが分かった者には、特別なコレクションカードが贈呈される。さらに、日向薬師珈琲焙煎所ドリップパックなど日向地区の素敵な景品が当たる。

 事業を担当する伊勢原市教育委員会教育総務課の米山雪絵さんは「文化財コレクションカードは新しい試みです。集めて楽しんでほしい」と参加を呼び掛けている。

 また、11月1日(土)と9日(日)には、電動アシスト自転車で日向地区の古刹と文化財を巡るモニターツアー「日向里山サイクリング」も開催される(事前予約制)。

 問い合わせは、伊勢原市教育委員会教育総務課 【電話】0463・74・5109。
萩原市長と小川関東地区委員長(中央右)、市内参加畳店

伊勢原市 畳店と災害協定締結 避難所に新品を無償提供

 伊勢原市は10月23日、避難所生活の質の向上などの環境整備を目的に「5日で5000枚の約束。プロジェクト実行委員会」と「災害時の避難所等における畳の調達等に関する協定」を締結。市役所で締結式を行った。

 同プロジェクトは、大規模災害が発生した際に被災地に5日以内で5000枚の畳を届けることを目指して活動。東日本大震災をきっかけに神戸市の畳店が何カ月も冷たい床の上で避難生活をしている映像を見て「何とかしたい」と呼びかけたのが始まり。2013年にプロジェクトが発足し、徐々にネットワークが広がり、現在は全国で523店舗が加盟、伊勢原市内では秋山畳店、杉浦畳店、成田畳店、梅原畳店、今福畳店の5店舗が参加している。

避難所生活の負担軽減へ

 この協定は、災害時に新しい畳を迅速に届けることで避難所生活の厳しさを和らげようとするもので、県内では平塚市や厚木市など7市町、全国で195の自治体が災害協定を締結している(2025年7月末)。

 災害時に地元の畳店が自治体と連絡を取り、必要な畳の枚数を確認。その後各地のプロジェクトメンバーに畳の製作を依頼し、製作された畳は届き次第、市内の広域避難所や医療救護所、福祉避難所などを優先的に、無償で届けられる仕組み。作り置きなどはせず、必要に応じて新たに畳を製作するという。

 この日は同プロジェクトの小川崇関東地区委員長と参加する市内畳店が出席し、小川委員長と萩原鉄也伊勢原市長が協定書に署名した。

 無償で提供される畳は、天然いぐさを使用するが、通常の家庭で使われるものとは大きさも厚さも異なる。大きさは176cm×88cm、厚さ3・7cm、重さは5kg〜7kgほどと軽量になっているため、避難所などで、女性でも運べて使いやすくなっている。

畳が持つ癒し防音効果に期待

 同実行委員会によれば、畳には抗菌効果、湿度調整効果、足音などの防音効果、香りによるリラックス効果があり、萩原市長は「畳は懐かしさもあり安心できる空間を生み出し、避難所では心身の疲れを癒す効果もあると聞く。これからも連携協力しながら市の災害対策に推進していきたい」とあいさつ。小川委員長は「畳店にできることを最大限にしたいという思いで活動している。畳1枚でも皆さんの役に立てると信じている。何も起きないことが一番だが、万が一の時には心を込めて作った新しい畳が避難所などに届くことを約束する」と語った。

 同プロジェクトは平時には防災訓練や防災イベントに参加し、活動の周知を図っている。

伊志田高校1期生で同窓会「水無月会」の会長をつとめる 関谷 泰弘さん 平塚市在住 65歳

気持ちは高校3年生

 ○…県立伊志田高校が創立50周年を迎え、11月7日(金)に記念式典を伊勢原市民文化会館で開催する。在校生や同窓生、来賓など千人超が出席し、ラストは卒業生で、ZARDの坂井泉水さんの曲「負けないで」と校歌を全員で合唱する。「あっという間の50年。これを通過点にして100年、150年と受け継いでいってほしい」と話す。

 ○…生まれも育ちも平塚。高校進学時に新設された伊志田高校に入学する。当初は厚木の夜間高校の校舎を間借りする形。「新設校が珍しく、バスの中で校章をジロジロ見られるのが恥ずかしかった。大人しく内気な性格だったから」と笑う。翌年新校舎へ移るとすべてが新しかった半面、校庭は石だらけで整備が行き届いていなかった。「体育の授業は石拾い。我ら1期生はみな強烈に記憶している」と振り返る。当時は生徒と教員の距離が近く「活気にあふれていた、毎日学校に行くのが楽しかった」

 ○…卒業の3カ月前に同窓会が立ち上げられ、4クラスから2人づつ実行委員に選出された。「なぜか会長に選ばれてしまった。ぜんぜん人前に出る性格ではなかったのに。内気で恥ずかしがり屋ですから、まだこの時は」。高校を卒業以来、会長として毎月母校に顔を出す。「大した用事がないが、学校と同窓会の繋がりを絶やしてはいけないから。だから気持ちはずっと高校3年生のまま」とほほ笑む。

 ○…大学を卒業後に自動車販売店に就職。飛び込み営業で人と話すことが鍛えられた。「平日休みは学校に行くのも都合が良い、同窓会がライフワーク。家族も慣れている」と話す。課題は後任の育成。「毎年新しい後輩と関われるのがやりがい。人との繋がりをこれからも大事にしていきたい」

自修館中等教育学校 留学生が浴衣・茶道を体験

 自修館中等教育学校に交換留学で訪れていたアオレレカレッジ(ニュージーランド)の生徒5人とバディーとして同校の生徒5人が、茶道裏千家教授(煎茶道黄檗弘風流家元総師範)の大門ヒロ子さん宅で浴衣・茶道体験を行った。

 この日は浴衣に着替えた後、抹茶を体験。また庭の東屋では実際に抹茶を点てる体験も行い、点てた抹茶との味わいや深みの違いに驚いていた。ジャジブさん=写真左=は「日本での経験の中で特に印象に残る体験になった」と語っていた。
 魂抜きのお経を上げる阿部住職

妙蔵寺で人形供養祭 地域への感謝込め

 伊勢原市串橋にある⽇蓮宗・妙蔵寺(阿部全雄住職)で10月19日に地域の皆様への⽇頃の感謝の気持ちを込め、人形供養祭が執り行われた。80人以上の人々が来山し、約300体の人形が集まった。

 お雛様、五月人形、ぬいぐるみなど長年大切にしてきた人形は、それを持つ人の想いがこもり、処分しようとしても、なかなかできにくいもの。来山者からは「困っていたので本当に助かりました」と感謝の⾔葉と共に思い出の詰まった⼈形とのお別れを惜しみ、お焼⾹をしていた。

 また、同寺では、永代供養墓、樹⽊葬墓地があり、⾒学者も多く、当⽇申し込みしている人もいた。

 阿部住職は、「今後も地域の皆様と共に歩んでいく中で、お寺として少しでも貢献していきたい」と話していた。
山田部会長(上段左)と高橋署長(下段左)ら

県LPガス協会 伊勢原部会 「身近なトラブルにご用心」 伊勢原警察署と防犯キャンペーン

 公益社団法人神奈川県LPガス協会・北相支部伊勢原部会は10月14日、伊勢原駅前で伊勢原警察署と合同で防犯キャンペーンを実施した。

 伊勢原市内でも、「〇〇協会(共会)」「○○組合」など類似名称による給湯器点検などの悪質な訪問勧誘や、自動音声ガイダンス、国際電話などを悪用したニセ警察詐欺(警察官を名乗る詐欺)などで被害が発生していることから、注意を呼び掛けようと企画された。伊勢原部会のメンバーと警察署員らが、駅利用者や自転車利用者らに防犯を呼び掛ける啓発チラシなどを配布した。

 同協会の山田豪部会長は「年末に向けて詐欺などが増えていく時期です。防犯の一助になれば」と話し、高橋章警察署長は「不審な電話があれば、警察に相談してほしい」と呼び掛けた。

活動紹介や無料イベントもいっぱい 第4回シルバーフェスタ 11月3日 伊勢原シティプラザで

 公益社団法人 伊勢原市シルバー人材センターが主催する「第4回シルバーフェスタ」が11月3日(月・祝)午前10時から午後2時まで、伊勢原シティプラザ1階 ふれあいホールで開催される。

 シルバー会員による作品展示や活動紹介のほか、シルバー会員による手作り小物などのフリーマーケット、はっぴーパンらいふによるパンの販売も予定。

 また、住友生命厚木中央支部による無料の健康アプリのプログラム紹介や(株)ポストによる無料のスマホ相談(随時)。カーブス伊勢原comaによる無料の握力測定会などを企画(午前10時〜正午)。さらに、伊勢原市立図書館によるリサイクル本の無料配布、ラッピングカーに乗車しての撮影会(お子様対象、午前10時〜正午)、絵本読み聞かせ(【1】午前10時30分〜 【2】午前11時15分〜)などの催しも。

 (問)伊勢原市シルバー人材センター【電話】0463・92・8801

仮装で、ハイチーズ いせはらハロウィン2025

 伊勢原市商店会連合会による「いせはらハロウィン2025」が10月26日、伊勢原駅周辺で開催された。

 片町商店会、大神宮通り商店会、本町商店会、駅前中央商店会、大原町商和会が連携して実施された同イベントには、仮装した子どもたちや親子連れが多数参加し、「トリック・オア・トリート」の合言葉でお菓子をもらいながら街を練り歩く姿が見られた。また、伊勢原大神宮境内のダンスフェスティバル会場では、子どもたちがステージで躍動し、会場を盛り上げた。

 同時開催のキッチンカーまつりでは、多様なグルメがあちこちで提供され、終始賑わいを見せた。参加した親子からは「雨予報だったので心配していたが、無事に仮装することができてよかった」との声が聞かれ、イベントを満喫した様子だった。
昨年の様子

自修館中等教育学校 自修祭を開催 11月8日、9日

 市内見附島の自修館中等教育学校で11月8日(土)、9日(日)に「自修祭」が開催される。午前9時30分〜午後3時(9日は午後1時30分)まで。入場無料。(愛甲石田駅・平塚駅から送迎バスあり)

 毎年観客と一緒に盛り上がれるステージ発表に加え、今年から様々な部活動企画も行われる。「進化し続ける自修祭、ぜひ遊びに来てください」。(問)同校【電話】0463・97・2100

伊勢原産ミカン 生産が最盛期

 伊勢原産ミカンの出荷が10月上旬から始まり、市内神戸のJA湘南伊勢原柑橘選果場では販売に向けた集荷と選果作業が朝早くから行われている=写真。

 10月24日には柑橘部会に所属する農家から約1トンのミカンが集まり、選果場の従業員がミカンの日焼けや虫食いなどを確認しながら1・5kgごとにネットに詰める作業を行っていた。

 JA湘南の担当者によれば、今年は気温の寒暖差がなく、例年と比べて色づきが1週間ほど遅れていたが、甘みと酸味のバランスの良さが特長の伊勢原産ミカンの出来は問題ない」と話す。また、ミカンの木が枯れてしまう「ナガタマムシ」の影響で収穫量は年々減っているが、来年2月中旬まで約80トンの販売量を見込んでいる。

 選果されたミカンは、JA湘南直売所あふり〜な伊勢原店や同比々多店などで800円(税別)で販売されている。
サポーターにあいさつする選手ら(C)SHONAN BELLMARE

湘南ベルマーレ 9年ぶりに降格 19戦勝利無し泥沼脱せず

 サッカーJ1の湘南ベルマーレは、10月26日のリーグ戦でアビスパ福岡とアウェーで対戦し、0対1で敗れ、J2降格が決定した。

 勝利のみが残留条件だったチームはチャンスを作るも決めきれず、同点のまま試合終盤にPKで失点し、敗北した。

 山口智監督就任5年目の今季は、開幕3連勝を飾るも直近19試合勝利無しの泥沼を抜けきれず、来シーズンからは9年ぶりのJ2で戦うこととなった。

 試合後、山口監督は「結果を出さなければいけない試合で出せず、たくさんの方が支えてくれている中で本当に申し訳ないです」と話した。

 ジ アウトレット湘南平塚ではパブリックビューイングが行われ、大勢のサポーターが声援を送ったが、試合終了の笛が鳴ると会場にため息が漏れ、肩を落とし泣いている人もいた。

 サポーターの中には「今はなにも言えない」と落胆する人がいる一方で、藤沢市から訪れたサポーター歴12年の藤田尚吾さん(36)は「残念ですけど、ベルマーレが終わったわけではない。またJ1に戻ってきてほしい」と前を向いていた。
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ベルマガ通信(Jリーグ 湘南ベルマーレ:戦評) 19試合未勝利で降格 変える勇気も必要だった 10月26日アウェー 湘南0-1福岡

 試合終了の笛が鳴った時に感じたのは、虚しさだった。選手たち一人一人は闘っていた。ところどころではいいプレーも見られる。だがそれがうまくかみ合っていないと感じてしまうのは何故なのだろう。

 夏には主力選手の海外移籍もあったが、その前から勝てていない。それだけが降格の理由ではないはずだ。チームとしての約束事が徹底されているのか疑問を感じる時もあった。

 それは監督やコーチ、選手だけの責任ではなくクラブとして変わらなければならなかったことを怠ったツケが今来ているのではないだろうか。

 ターニングポイントは今までに何度かあったはず。「湘南スタイル」とは何なのか。もう一度振り返って、これからクラブがどうあるべきかをサポーターも共に考えることが必要だ。

 そんな事を思いながらも、やっぱり湘南が好きだから、来年のシーズンチケット代を捻出する算段を今日も考えている。

(ベルマガ記者:浜地泰子)

拡大写本ボラ講座を開講 参加者を募集

 伊勢原市拡大写本赤十字奉仕団が、拡大写本ボランティア講座を市内桜台の桜ハウス(桜台2の23の20)で開催する。

 弱視者のために本や教科書などをパソコンで拡大して書き写す拡大写本の作り方を学ぶ。

 日程は11月11日から12月16日の毎週火曜日、全6回。時間は午前10時から正午まで。定員は申し込み順6人(市内在住)。参加無料。筆記用具は各自で持参、パソコンは主催者が用意する。駐車場はないが自転車かバイクは可。

 申し込みは、拡大写本ボランティア講座希望と記し、氏名、住所、【電話】を明記のうえ【1】webフォーム【2】【携帯電話】090・8103・5333(担当井澤)【3】メールkakudai22320@gmail.com【4】FAX(市社協)0463・94・5990で。

大山地区でジビエフェア 11月1日から

 大山猪鹿(ジビエ)フェアが11月1日(土)から来年3月31日(火)まで開催される。大山地区の特産品であるジビエを知ってもらおうと今回は16店舗が参加。鍋やパスタ、バーガーなどさまざまなジビエ料理が堪能できる。またスタンプラリーも実施され、先着100人に記念品を進呈する。

 (問)市商工観光課【電話】0463・94・4729
優勝した東高森リトルベアーズと大会関係者ら

東高森LBが優勝 中栄信用金庫杯ジュニア大会

 伊勢原市野球協会学童部による「中栄信用金庫杯 ジュニア大会」が中栄信用金庫の協賛で初開催された。市内8チームが参加した。

 9月27日から10月13日にかけて石田小学校や鈴川球場、こどもスポーツ広場などを会場に対戦。

東高森リトルベアーズが優勝を果たした。2位が成瀬少年野球教室、3位は伊勢原フレンズとスカイファイターズとなった。

 東高森リトルベアーズ代表の寺井勝之氏は、優勝について「大変嬉しく思います。チーム全員が、一丸となって戦い抜いた結果。厳しい試合もありましたが、最後まで諦めずにプレーできた。支えてくださった関係者の皆様、応援してくださった皆様に心から感謝申し上げます。これからもさらに高みを目指して頑張っていきます」とコメントした。