町田版【11月13日(木)号】
骨格を検知し人の転倒、ふらつきなどの行動までみることができるというアジラのシステム

町田市 防犯カメラにAI 実証実験 市内企業と駅前施設で

 町田市は先ごろ、防犯カメラに人工知能(AI)を搭載し犯罪や事故を即時発見するシステムの実証実験を市内企業と始めた。JR町田駅に隣接する飲食店などが入る複合施設「町田ターミナルプラザ」で進めているもので、人の流れについて調査できるシステムについても実施。市の担当者は「市内企業の技術を生かした取り組み。町田の会社を応援したいという思いもあり実施を決めた。成果を見定めたい」としている。

 市と今回取り組みを始めたのは創業支援機関「町田新産業創造センター」(中町)で起業した株式会社アジラ。行動を認識するAIの分野で高い技術をもつ同社の2種類のシステムを町田ターミナルプラザの防犯カメラに搭載し活用する。1つは防犯カメラの映像をAIが解析し、犯罪や事故などを即時発見することができるシステムで、より正確に状況を確認できるようになるだけでなく、映像のモニタリングを担当する警備員の業務負担軽減につなげられるという。

 一方で施設内人数のカウント、混雑状況などの人の流れを「見える化」できるシステムも防犯カメラに搭載。そこで得たデータを効率的な施設運営に活用していく考えといい、市の担当者は「ターミナルプラザ内の市民広場や飲食店街の利用実態把握に生かしていきたい。施設に隣接する閉鎖予定の市営原町田一丁目駐車場の人流分析にも活用し、再開発事業のデータとしていく」と話す。

 10月1日にスタートした実証実験は来年の9月30日までの1年間実施する予定で、アジラの担当者は「拠点としている町田市と連携できて何より。個人情報には最大限配慮したうえで取り組みを進めていく」とコメント。市の担当者は「結果を受けて継続していくのか検討する方針。結果を見定めていきたい」としている。

「応援したい」

 今回の実証実験で活用されるアジラの2つのシステムは共に市が新規性が高い技術を有する商品などとして認定する「町田市トライアル発注認定商品」に選ばれている。市はトライアル商品を「町田生まれの商品」としてPR、販路拡大を支援していく考えで、認定を受けたことのある日用品雑貨の企画や制作にあたる株式会社TRYL(つくし野)の福原正之さんは「トライアル商品をきっかけに販売ルートの幅が広がったこともあった。今後も新しい商品ができた際は申請したいと思う」とする。

 市は「今回の実証実験も町田の企業を応援したいという思いで実施を決めたところもある。高い技術の販路拡大につながればと思う」と話している。
同スタジオに通う子どもたち

原町田ダンススタジオ 全国大会で2チーム金賞 小中学生ヒップホップ

 原町田の「ダンススタジオウップス」に所属する4チームが先月、渋谷区で行われた「第13回全日本小中学生ダンスコンクール」の全国大会に出場しヒップホップを披露した2チームが金賞を受賞した。

 この大会は朝日新聞社が主催するもので、小中学生別に「現代的なリズムのダンスなど」で完成度を競う。「現代的なリズムのダンス」とはヒップホップやジャズダンスなどのジャンル。今年は全国から367チームが参加し、予選を勝ち抜いた50チームが全国大会に駒を進めた。

 同スタジオからは小学生部門と中学生部門の「オープン参加の部」にジャズダンスとヒップホップの各1チームずつ、計4チームが参加した。このうち、小学生ヒップホップの「OOPS!NF!N!TY‼」と中学生ヒップホップの「OOPS‼」が最高評価である金賞に輝いた。金賞は小学生部門で20チーム中5チーム、中学生部門で14チーム中3チーム。

 同スタジオのチームが同大会小学生部門で金賞を受賞するのは3年連続、中学生部門では6年ぶりとなった。

仲の良さプラスに

 指導する同スタジオ代表の小倉誠さん=中面・人物風土記で紹介=は「(中学生ヒップホップチームは)普段の仲の良さがプラスになった」と語る。採点では表現力やリズム感のほかに動きが揃っているかなど「チーム力」も評価される。練習時からメンバー同士で声をかけあったことで技の精度が高まっていったという。また、本番での緊張を軽減するため、入場も練習。廊下を暗くし、明るいスタジオ内に入ることで、舞台袖からステージに上がる状況を再現した。メンバーの池邉心美さんは「親や先生の協力もあり金賞を取ることができた。良かった」と大会を振り返っている。

 また、小学生ヒップホップチームに対し、小倉さんはテンポの速い曲を選んだ。メンバーは「体力が必要だった」と口にするが、練習を重ねるうちに踊れるように。メンバーの一人、間崎晴大さんは「たくさん練習をしたことが結果になって良かった」と喜びを噛み締めた。

 なお、同スタジオからジャズダンスで出場した2チームは金賞に届かなかったものの、銀賞を獲得した。

ダンス全国大会で金賞を受賞した原町田のダンススタジオで代表を務める 小倉 誠さん 原町田在住

猪木に学んだ前向き精神

 ○…市内にダンススタジオを開いて20年超。プロのダンサー、俳優、モデルとして活躍している教え子はおよそ20人を数える。自身もかつてはCM出演などダンサーとしてのキャリアを築いたが、現在は指導に専念。「休みの日も、常に考えているのは子どもたちのこと。どうやったら興味をもってくれるかなとか」。そんな姿勢を慕い、市外から通うスクール生も多い。

 ○…神奈川出身。高校まではプロレス好きで柔道部。ダンスとは無縁だった。しかし卒業後に「テレビに出てみたい」と劇団に練習生として加入。レッスンでジャズダンスと出会う。「やってみたら結構上手にできたんです」。当時は男性ダンサーが少なかったことから仕事に結びつくようになり、道が定まっていった。

 ○…90年代中盤、日本でもヒップホップが認知され始めると「エナジーの発散。自由な感じがした」と衝撃をうけ傾倒する。そして、本場ニューヨークへの留学を決めた。異国の地で3年間。英語も話せなかったが「なんとかなるでしょ」と前向き精神で飛び込んだ。「原点は子どもの頃に憧れたアントニオ猪木かも知れませんね。『元気があればなんでもできる』」。途中、ホームレスも経験したが、今はいい思い出だ。

 ○…帰国後に子どもたちに教え始めた。「初回の時、踊って見せたが子どもが『ぽかん』としていた。でも走ったり、ジャンプしたりしたら、みんなついて来たんです」。型にはめるより「子どもが何をしたいか」を考えるようになった。「今は子どもたちが楽しそうに踊っているのを見るのが喜び」。今後も理想や完成形は描かない。「ずっと子どもと向き合うことを大事にしたい」

考古について学ぶ 15日 下小山田の資料室で特別開室

 市内で出土した考古資料などを収蔵する町田市考古資料室(下小山田4016)で11月15日(土)、特別開室「まっくうに会いにいこう!」が開催される。学芸員が在室し考古資料に関する質問などに答えてくれるといい、触れることのできる土器や石器のコーナーが用意されるという。時間は午前10時から午後4時まで。入場無料。その他、企画あり。詳細は町田市のHPなどで。
募集を呼びかける同校

三輪町・フェリシア高 「65周年」マスコットキャラを募集 プロ・アマ問わず

 三輪町のフェリシア高等学校が現在、創立65周年を迎える2026年度から使用するマスコットキャラクターの原画を募集している。名称を含めたもので、内容は自由。プロ・アマ問わず、「広く募集する。採用となったものは長く使用していきたいと考えている」と同校担当者はしている。

12月19日まで

 応募は同校のホームページ内・応募専用フォームから。12月19日(金)まで。原画採用者には来年2月ごろ通知。採用作品はイラストレーターが描き起こし、来年4月に公開予定という。原画者にはマスコットキャラクター画が進呈される。問い合わせは同校企画広報室・天野さん【電話】044・988・1126(メールはk-koho@felicia.ed.jp)。

 同校は全日制普通科の女子校で、23年に鶴川高等学校から現名称に変更している。
豊作となった今回の収穫=上写真=、農機具などを贈呈する中ロータリークラブの原会長(右から2人目)ら

中RC 障害者らとサツマイモ収穫 就労支援の場目指し取り組み

 社会奉仕団体「東京町田・中ロータリークラブ」(原康之会長)の会員らが先ごろ、木曽西の畑で町田市内の就労移行支援事業所に通う障害者らとサツマイモの収穫を行った。就労支援の場としてサツマイモ畑づくりを進めるプロジェクトの一環で、4年目となった今回は障害者が初めて植え付けから担当し豊作となった。

 畑仕事を指導してきた市内企業の担当者は「食べるものをつくる作業に対して、事業所の皆さんは興味をもって取り組んでくれた。土いじりは気持ちを落ち着かせてくれるようです」と話し、土から丁寧にサツマイモを引き抜いていた障害者の一人は「楽しい」と笑顔をみせた。

園児らも

 今回のサツマイモ収穫には市内を拠点にする他のロータリークラブ会員や保育園の園児らも参加。豊作となったサツマイモを前に「たくさん取れた」と子どもから大人まで声を弾ませながら収穫する姿がみられた。

 園児らを見守った未来保育CLUB(中町)の熊澤裕人理事長は「子どもたちにとって貴重な経験となった。誘って頂き、ありがたい」とはしゃぎながらサツマイモと格闘する子どもたちに目を細めていた。一方で原会長は「今年はこれまでで一番の豊作となってうれしい。多くの方の協力を得て実施している。今後も活動を継続していきたい」と話した。

 今回収穫したサツマイモは町田市社会福祉協議会へ寄贈する予定という。

農機具など贈呈

 一方、この日は中ロータリークラブから、サツマイモ畑づくりを通じて支援にあたる事業所を運営する一般社団法人に農作業を円滑に行うための農機具や収穫したサツマイモの収納ケースなどが送られる場面も。贈呈式が行われ、会場となった畑は拍手に包まれた。
100年前のラジオ(復刻版)の解説をする中村館長

特別展「放送と通信の歴史」 多摩市・KDDIミュージアムで

 通信事業会社KDDIは現在、放送100年をテーマにした特別展「放送のウラに通信アリ展」をKDDIミュージアム(多摩市)で開催している。1925年にラジオ放送が始まって100年。ラジオ、テレビ、スマホなどで、いつでも「放送」を通じて情報や感動を受け取っているとして、今回の展示会では放送の舞台裏で活躍してきた「通信」の仕組みや工夫を、映像や体験コーナーを通して紹介する。2026年2月3日(火)(25年12月15日(月)〜来年1月5日(月)は休館)まで。

100年前のラジオ

 特別展示は100年前のラジオ(復刻版)――。ラジオ放送が始まった1カ月後に発売された国産第1号ラジオが復刻され、100年の時を経て音が流れている。また、1934年にサービスが始まった短波無線による国際電話回線により、ベルリンオリンピックの中継が実現したことや月面着陸の中継、「三笘の1mm」が有名になったサッカー・カタールワールドカップの中継など、技術の進歩や象徴的な出来事がパネル展示や放送で見ることができる。

 展示会初日に、特別展示の解説を行った同ミュージアムの中村孝太郎館長は「KDDIは世界のスポーツ大会の映像に携わっている。さまざまな中継をしてきたすごさと誇りを感じ、100年を記念した展示を行う」と話し、「生の美しい中継を届けるのが使命」とも語った。

 休館日は土日祝日・年末年始。入館料は300円(大学生以下無料)。11月29日(土)は無料見学日となる。来館は同ミュージアムHP内の予約フォームから。
盛り上りをみせた音楽ステージ

「いいもの見つかった」 旭町など会場に名産品や出店集結

 町田の名産品が集まり、音楽ステージ、出店がみられる催し「まちだイイモノ〇(まる)ごと祭」が先ごろ、旭町などを会場に開かれた。昨年、東京都内商店街の優れた取り組みを表彰する「東京商店街グランプリ」の優秀賞に2023年に実施されたものが選出されたイベントで、今回は雨天に見舞われたものの、親子連れなどが訪れ、盛り上がりをみせた。

子ども向けや模擬店

 設けられた4カ所の会場の1つ、中町の東京ガスライフバル町田会場では「街づくり応援フェスタ」として、射的やわたあめなどの子ども向け企画や模擬店、キッチンカーが登場。地域住民らでにぎわった。また、「つながるフェスタ」と題した旭町のこんどう整形外科会場では音楽ステージが用意され、地元の名物シンガーやバンドの演奏に来場者は耳を傾けた。

 一方で訪れた主婦らを喜ばせたのが、「たべる・はたらく・つながるフェスタ」と掲げた旭町の生活クラブ館まちだ会場。野菜や果物の販売のほか、オリジナルハンドメイド商品が並び、来場者の一人は「いいものを手に入れることができた。雨のなか来てみてよかった」と笑顔をみせていた。

市内フットサルチーム 地元企業とコラボ企画 29日のホーム戦で

 町田を拠点とするフットサルチーム「ASVペスカドーラ町田」は11月29日(土)に町田市立総合体育館(南成瀬)で行われるホーム戦で市内を中心にコインパーキング事業にあたる株式会社タマパークとのコレボレーション企画を実施する=画像。

 タマパークの駐輪場を含むコインパーキングを使用したことが分かる29日までのレシート(領収書)3回分を試合会場に設けられる引換場所で提示すると、ペスカのマスコットキャラクター「ドーラくん」のコラボクッションがプレゼントされるもので先着500人。引き換えには当日の観戦チケットが必要といい、チームは「コインパーキングを利用の際はぜひタマパークを」としている。

現在、3位

 ペスカは11月10日現在、Fリーグ(日本フットサルリーグ)で3位。「タマパークMATCH DAY」として行われる29日は同時点で首位を走る名古屋オーシャンズと対戦する。
柴田代表が師事していた頃の工藤さん

柴田代表の恩師、初登場 工藤氏と仲間コンサート

 市内で数々のオペラコンサートをプロデュースする「町田イタリア歌劇団」。その代表を務める柴田素光さんが約15年間師事したテノール歌手・工藤健詞さんを招くコンサートが、11月20日(木)に開催される。

 工藤さんは20代半ばで世界的な声楽コンクールで最年少2位に入賞。その後イタリアで20世紀を代表するテノール歌手らに師事し、本場の歌唱法を体得した日本でも稀有なテノール。当日は工藤さんを慕う歌手が集い、カンツォーネやオペラアリア、重唱を披露する。柴田代表は「工藤先生は『天才の名を欲しいままにした』方。ぜひ先生の歌声をお聴きください」と来場を呼びかける。

 午後1時30分開演(1時開場)。チケット3千円。会場は町田市民フォーラム3階ホール。予約・問合せは柴田代表【携帯電話】090・1734・8116へ。
水戸さん

東京藝術大学同期3人が集結 三者三様のハーモニー

 東京藝術大学の同期生である実力派歌手3人によるコンサートが11月21日(金)、町田市民フォーラムで開催される。

 出演は、抒情歌の会の指導者としても知られるソプラノの水戸瞳さん、同大学院博士課程を修了しフランス留学経験も持つメゾソプラノの南あかりさん、そしてドイツの大学院を修了し今回が町田初登場となるバリトンの菅谷公博さん。

 当日は「落葉松」「初恋」といった名曲のほか、3人による「秋の歌メドレー」なども披露。「実力充分の3人による、三者三様の歌声と美しいハーモニーをぜひご堪能下さい」と主催者は来場を呼びかける。

 午後2時開演(1時30分開場)。チケット3千円。会場は町田市民フォーラム3階ホール。予約・問合せは主催者・柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ。
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ムノツィル・ブラス来日 11月22日 小田原で公演

 オーストリアから来日するムノツィル・ブラス=写真=はトランペット3名、トロンボーン3名、チューバ1名の計7名で構成される世界的に有名な金管七重奏団。今公演は「シュトラウス STRAU$$」と題し、生誕200年のヨハン・シュトラウス2世の楽曲を中心としたプログラムとなる。公演情報は以下のとおり。●日時/2025年11月22日(土)、午後2時開演(午後1時開場)、●会場/小田原三の丸ホール 大ホール、●チケット/一般5000円、18歳以下1000円(枚数限定)、未就学児入場不可。(問)同ホール【電話】0465・20・4152へ。