港南区・栄区版【12月4日(木)号】
記念ロゴマークと原案作者の佐藤さん=栄区役所提供

栄区制40周年 記念ロゴマークが決定 原案作者は佐藤さん(庄戸小6年)

 栄区制40周年記念事業実行委員会は11月21日、26年11月3日に40周年を迎える同区の記念ロゴマークを発表した。原案を作成したのは庄戸小学校6年の佐藤礼佳さん。今後は実行委員会主催イベントなどで活用される。

 戸塚区から1986年に分区した栄区。その節目を祝うために組織された実行委員会は来年の1月からをアニバーサリーイヤーとし、さまざまな事業を計画している。記念ロゴマークの制定はその一環。

 事務局を担当している区役所は今年の6月からを募集を開始。「タッチーくんと区のシンボルマークのどちらか、または両方を使用する」「区制40周年が一目でわかる数字・文言を使用する」などの規定を設け、区内在住・在学の小学生から高校生までを対象に作品を募った。7月末までの期間で198点が集まった。

 その後は記念ロゴマーク選定委員会による審査が行われ、6点を候補作品として選出。10月1日から11月2日の期間で、スマートフォンやパソコンのほか、公会堂や地区センターなど投票を受け付けた。「11月2日の区民祭りでも、かなり多くの来場者が投票してくれた」と区役所の担当者は振り返る。

 結果、3430の投票があり、1番多く票を集めた佐藤さんの作品が記念ロゴマークに採用された。

自然豊かな町を願って

 佐藤さんの作品はタッチーくんとシンボルマークの両方を使用し、花や葉が描かれた可愛らしいもの。

 デザインには瀬上市民の森をよく家族と散歩するなかで抱いた「もっと豊かな自然が広がって欲しい」という思いを反映した。自身の作品が選ばれたことに対して「栄区の優しい印象などをイメージした。思いを込めて描いたので嬉しい」と笑顔を見せる。

 今後、ロゴマークは実行委員会主催のイベントで使用される。また、地域全体で40周年を盛り上げることを目的に、来年1月以降に開催される自治会・町内会の盆踊りや運動会などの行事や地元企業・商店街による催しなどでの活用も呼びかけている。
題名「未来の子供達にもセミの声を。」

環境絵日記 高橋さん(本郷小6年)が大賞 セミ題材に温暖化表現

 横浜市内の小学生を対象に横浜市資源リサイクル事業協同組合が募集している「環境絵日記」の優秀特別賞28作品が、このほど発表された。栄区の市立本郷小学校に通う高橋美桜さん(6年)が、最高位の「環境絵日記大賞」に選出された。

 環境絵日記は、環境問題や環境保全、SDGsの達成課題などについて、児童が家庭で話し合ったことや自分で考えた内容を「絵」と「文章」で表現するコンクール。横浜市が共催しており、今年度は3371人の児童から作品の応募があった。

「耳を傾けて」

 高橋さんが書いた作品の題名は『未来の子供達にもセミの声を。』。小学1年生の夏に初めて生きたセミの幼虫を見つけ、興味を持った高橋さんは真夜中から朝方まで観察していた。その後も5年生まではセミの幼虫を見つけることができたというが、「6年生の夏には幼虫がいなかった」と高橋さん。興味を持ち調べてみたところ「深刻な問題がみえてきた」と話し、羽化の絵と文章を絵日記にまとめた。今年の夏の平均気温が約40度であったことに触れ、絵日記の文章に「蝉も気温が三十四度を超えると鳴かなくなる習性があります。蝉の声が聞こえなくなったのは地球が助けを求めているサインかもしれません。」と表現し、地球温暖化を防ぐことがセミを助けることに繋がると結んだ。絵と文章を2週間程で書き上げた高橋さんは「夏の暑い中生まれてくる蝉の生き方に少しでも耳を傾けてくれたら嬉しい」と語る。

 大賞作品について特別選考委員は「神秘的・幻想的な絵が印象的で、セミの声が減ったことを深く意識し、これから私たちが何をすべきか表現できた大変素晴らしい作品」と話した。優秀特別賞などの作品が、12月7日(日)まで横浜市役所(1階)に展示されている。

コーエーテクモHD会長で、令和7年度(第74回)神奈川文化賞を受賞した 襟川 陽一さん 横浜市内在勤 75歳

ゲーム業界に「創造と貢献」

 ○…「テレビゲームの黎明期から発展に貢献してきたこと」が評価された。「私一人の力ではなく、一緒に頑張ってきた社員のおかげ」と感謝する。産業分野からの受賞例は少なく、周囲からも「大変栄誉なこと」との声が寄せられた。今年6月に長年率いた会社で会長に就任。現在は新社長に現場を託し、自身は経営の監督に専念する立場だが「今でも1日の多くの時間をゲームプレイに費やしているよ」と笑う。

 ○…栃木県足利市生まれ。「歴史ある文化の薫り高い町」で育ったことが、自身の歴史好きに影響を与えた。学生時代は電子工作に熱中し、真空管などの部品を集めてラジオやアンプを自作。大学では音楽活動に没頭し、のちに妻となる恵子さんとも、通っていた慶應義塾大学がある日吉で知り合った。創業以来、妻は会社の要職にあり、二人三脚で激務を支えてくれたことに「本当に感謝している」と語る。

 ○…家業だった染料薬品問屋の清算後、再興を期して起業したが頓挫した。転機は、妻のへそくりで購入したパソコンで自作のソフトを作り始めたこと。これがゲームソフトメーカーとしての道を開くことに。初めて販売したソフト『川中島の合戦』は「世間になかった考えるゲーム」として評価され、この時の「お客様に喜んでいただくこと、必要としていただくことが企業として大事」という気付きが、同社の精神として掲げる「創造と貢献」の原点となる。

 ○…「来年2月に発売される『仁王3』が楽しみでならない」と、ゲームクリエイターとしての純粋な情熱は尽きない。これからも、「今迄にない新しい面白さを持ったゲームソフト」を、横浜から世界中のゲームファンに向けて発信し、業界の発展に貢献していきたいと未来を見据える。
左から山口署長、上田会長、宮島会長、栗原区長

ひぎり、日野南連合 連続無火災で市長表彰

 港南区のひぎり連合自治会(宮島由美子会長)と日野南連合自治会(上田昭則会長)がそれぞれ4年以上の無火災を達成したとして、市長表彰を受けた。11月20日には区役所で栗原敏也港南区長が山中竹春市長の代理で、賞状を両会長へ手渡した。

 市は世帯数ごとに期間を設け、所定の期間火災が起こらなかった地域を表彰している。無火災を5年継続したひぎり連合(約2500世帯)と4年継続の日野南連合(約1500世帯)は5000世帯未満の基準である4年無火災を達成したことで今回の受賞に至った。また、4年達成後は1年間無火災を継続するごとに表彰の対象となるため、ひぎり連合は2年連続の市長表彰受賞。

 上田会長は「空き家が火元になるケースが多いと聞いている。地域内で空き家を作らないようにすることを意識しながら、引き続き防火活動に取り組みたい」と話した。また宮島会長は「地域内で出火させないという意識を多くの人が持ってくれているおかげ」と感謝を語った。

 港南消防署の山口治彦署長は両連合町内会に対して「これからも無火災を継続してもらいたい」と期待を示した。
NPOの理事長も務める早坂会長

港南区障連・早坂会長 「互いを知ることが大切」

 「障害者の申し子かと思った」。港南区障害者団体連絡会の会長を務める早坂由美子さん(港南台在住・74)は、次男の拓真さんが知的障害と知った時の思いを赤裸々に語る。障害者基本法が改正される2004年以前は、12月9日を「障害者の日」と定めていた。現在44歳になる拓真さんは、その障害者の日に誕生した。

 長男と比較すると1歳頃になっても発語がなく、運動機能にも後れを感じていた。早坂さんは「病院に行っても原因が分からず、不安な日々を過ごしていた」。2歳になる前にとある医師から「学校には行けると思うが、そこで学ぶことが(拓真さんにとって)良いかどうかは分からない」と告げられ、「徐々に知的障害を受容していった」と話す。最終的には「この子が幸せになれなかったら、家族は幸せになれない。拓真が幸せになるために何でもやろう」と前を向いていくことを決意した。

 その時に出会ったのが障害児とその親で活動する訓練会「すずな会」だ。同年代の母親から地域福祉の情報を得たり、会員同士の体験を語りあったり早坂さんは「公園などでつらい言葉をかけられたこともあった。でも、(私と)同じ、仲間がいる」と親子で参加する訓練会が、安心の拠り所になっていった。

訓練で発信

 11月16日、港南台第一小学校で開催された「地域防災拠点運営訓練」の中で、周辺自治会に住む身体障害者、精神障害者、自閉症の当事者、家族らと災害時に地域住民に手助けして欲しいことなどを共有した。「障害者は、防災訓練に参加することも難しいし、遠慮してしまう。未だに『何をされるか分からない』『ちょっとこわい』と言ったイメージもある」。しかし、災害は予期せぬタイミングで発生することもある。

 早坂さんは「地域で孤立してしまったら災害時に、助けてもらうこともできない。障害者、当事者家族らから発信し、知ってもらい、見てもらったほうが良い」と思い、同訓練で各障害特性の情報を共有した。

 災害は障害者にも待ったなしで発生する。同小学校の地域防災拠点、酒村伸二運営委員長は「地域でどのような人がいるのかを理解して把握することは、とても重要なこと」と話す。

 早坂さんは「障害者、健常者と分けるのではなく、お互いを知ることが大切だと思う。知ることでつながることもできるので、これからも発信していく」と前を向く。
取材に応える小島施設長

パスセンター小島さん 自己受容し、他者を頼る

 神奈川県は2024年、民間企業における障害者の雇用率で2・4%を記録し過去最高を更新したが、全国平均には0・1ポイント及ばなかった。また2019年以降、県は全国平均を一度も上回っていない状況が続いている。そこで障害者週間に際して、障害者などの就労を支援している事業所、パスセンター上大岡プラザの小島育宏施設長に「当事者の就職」について話を聞いた。

 (一社)神奈川社会福祉支援パスセンターが運営する3つの事業所の一つである上大岡プラザ。同団体は10年間で300人以上を就職へ導いてきた。また、全国に80以上の就労移行支援事業所が加盟している(一社)社会福祉支援研究機構において、港南区・栄区で唯一の加盟事業所。うつ病を含む気分障害のある人が主に利用している。そのような対象者に資格取得のサポートや就職支援などを行ってきた。

支援 言語化を

 利用者にとって就職活動での最大の課題は「自己の受容と表現」と小島施設長は話す。「自分を受け入れられないと、必要な支援を言語化して、他者に上手く伝えられない」。そのため、利用者にはどのような時に自身の気持ちが辛くなり、沈んでしまうのかを振り返るように促す。しかし、当事者にとっては辛い記憶を思い出さないといけないため、負担感のある作業だ。それでも、「就職活動も円滑になる。また支援や配慮が必要な時、勤務先に伝えやすくなる」と小島施設長は自己受容とそれを表現することの重要性を話す。

 また、定着率に関しては、1年以上事業所に通っていた人よりも、3カ月など短期間の利用で就職した人の方が離職しやすいという。「生活保護などの対象になる人でも、それを恥と感じて支援を拒否し、急ぐように就職する人もいる」と話し、「その人が抱える問題を時間をかけて理解しないと、私たちも適切な支援をしづらい」と明かした。

 就労意欲のある障害者に対して「行政や身の回りの人を頼ってみて欲しい」と呼びかける。
景品を受け取る参加者

小菅ヶ谷地区 スタンプラリーで街歩き 100人以上が参加

 栄区の本郷台駅を中心とする小菅ヶ谷地区で11月29日、地域の魅力を再発見するイベント「『公園・名所たんけん』スタンプラリー」が開催された。

 小菅ヶ谷つながるプラン推進会議(田中健次会長)が主催の同イベント。地域住民との交流や、同団体が発行した地区内の公園や名所を記載している「つながるマップ」の周知などを目的に行われている。前回は子どもを対象にしていたが2回目の開催となった今年は参加対象を地域住民全員に拡大。100人以上が参加した。

 スタンプは春日神社や小菅ヶ谷地域ケアプラザ、飯島町第一公園などの7カ所に設置。各地で社会福祉協議会の職員や民生・児童委員、小山台・西本郷中学校の生徒など約70人が運営にあたった。

 参加者は午前9半時から各スポットで受付を済ませて、スタンプ集めに出発した。

 ゴール地点のSAKAESTAには11時過ぎから参加者が徐々に集結。7個のスタンプを集めた人には景品が手渡された。

 第1回から運営に関わる小菅ヶ谷地区民生委員児童委員協議会の田中久美子会長は「前回よりも参加者が増えてよかった。今後も地域の皆さんと協力して活動していきたい」と語った。
栄区生活支援センターにあるのぼり旗

栄区 障害福祉事業所を巡る カードラリー開催中

 栄区内の障害福祉事業所で12月16日(火)まで、「タッチーくんカードラリー」が開催中だ。

 栄区高齢・障害支援課が主催する「パラフェスタ♥さかえ2025」の一環で行われている同イベント。

 区内の障害福祉事業所に置かれているタッチーくんがデザインされたカードを3枚以上集めて、区役所の高齢・障害支援課、栄区生活支援センター、サポートセンター径に持っていくと先着300人でポーチなどの記念品と交換できる。さらに10枚以上集めた人の中から抽選で10人に特別賞を贈呈。

 カードは、施設の外に置かれた黄色いのぼり旗の箱と共に設置されている。各施設の場所が記載されているマップは区役所や地区センターなどで配布中。詳細はイベントページから。
(左から)渡邉氏、中谷氏、横浜商工会議所の上野孝会頭、山中竹春市長、上野氏、犬飼氏、加藤氏

横浜市産業功労者に神奈川トヨタ・上野相談役ら5人

 横浜市内の経済活性化や地域貢献の功績が顕著な事業主を表彰する「横浜市産業功労者」の表彰式が11月28日に市庁舎で行われた。

 表彰は今回で8回目。受賞者は、50音順に犬飼邦夫氏(エルテックス=保土ケ谷区=取締役会長)、上野健彦氏(神奈川トヨタ自動車=神奈川区=取締役相談役)、加藤光雄氏(黒澤フィルムスタジオ=緑区=代表取締役社長)、中谷忠宏氏(旭広告社=中区=代表取締役社長)、渡邉一郎氏(渡辺組=中区=代表取締役)の5人。

 犬飼氏は1985年にエルテックスを設立。神奈川県情報サービス産業協会理事として情報産業の育成に寄与し、横浜商工会議所では「よこはまITフェア」の開催に尽力した。

 上野氏は神奈川トヨタ自動車で社長、会長を歴任し、横浜商工会議所副会頭として横浜環状北線・北西線の整備などに取り組んだ。

 加藤氏は2001年から黒澤フィルムスタジオの社長として国際園芸博覧会の横浜招致に尽力し、地域物産展の開催にも貢献した。

 中谷氏は87年の歴史を持つ旭広告社を20年以上率い、初夏の風物詩である「ザよこはまパレード」の企画・宣伝で中心的役割を担った。

 渡邉氏は1916年創業の渡辺組を23年以上経営し、建設業の課題をテーマとした講演会の実施や税制改正要望に尽力した。

 表彰式では横浜商工会議所創業百五十年・創業百年会員企業顕彰も実施された。受賞企業は次の通り(創業、50音順)。▽150年...鈴幸商事=港北区=▽100年...テクノステート=保土ケ谷区=、徳永ビル=中区=、二葉横浜支店=鶴見区=、イワサワ=神奈川区=、笠原工務店=港南区=、福屋尾崎商店=保土ケ谷区=、森永製菓鶴見工場=鶴見区=、渡商会=神奈川区=

横浜市、小児医療費無償化を18歳まで拡充へ 12月補正に準備費5千万円 2026年度早期に開始

 横浜市は11月27日、市会定例会に提出する12月補正予算案の概要を公表した。この中で、小児医療費の無償化対象を2026年度中に18歳まで拡大するための準備経費として、5千万円を盛り込んだ。

 現在の無償化対象は中学3年生までだが、周辺自治体の多くはすでに18歳まで拡大しており、市会や市民から拡充を求める声が上がっていた。

 補正予算案には、システム改修や事務処理センターの設置、広報準備などを進める事業費として5千万円が計上された。山中竹春市長は21日の定例会見で、開始時期について「26年度の早い時期に開始したい」と述べている。

 補正予算案の総額は、これらを含め8億1500万円となった。
<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
  毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)