伊勢原版【12月5日(金)号】
くす玉を割り笑顔の小島選手

小島大河選手 市役所に凱旋訪問 ドラフト1位指名を報告

 プロ野球ドラフト会議で埼玉西武ライオンズからドラフト1位指名を受けた伊勢原市出身の小島大河選手(明治大学)が11月25日、伊勢原市役所を訪問。市民や市職員らが見守る中、歓迎セレモニーが行われた。

 小島選手はソフトボール経験者の父、真路さん(54)の影響で2歳から「球遊び」を楽しんでいた。小学校1年から高部屋少年野球部でプレー、6年生の時に横浜DeNAベイスターズジュニアに選出。2021年のセンバツ高校野球大会では決勝戦でサヨナラ打を放ち、チームを10年ぶり3度目の優勝に導いた。大学でも捕手として活躍し、2度のベストナインを獲得。侍ジャパン大学代表として日米大学野球で優勝も経験している。

 市役所1階で開催された歓迎セレモニーでは小島選手を一目見ようと多くの市民らが訪れ、小島選手に祝福のエールや大きな拍手が送られていた。萩原鉄也市長から花束が贈られ、「伊勢原の地で野球に夢中になり、情熱を注ぎこまれたこと、市民として誇りに思う。プロの世界は厳しいと思うが、持ち前のガッツでプロでも活躍できると期待している」とエールを送った。

 小島選手は集まった人々からの歓迎に感謝の言葉を述べ、「皆さんの温かい応援が今の自分を支える原点」と緊張した面持ちであいさつ。「小学校時代に高部屋少年野球部で野球に打ち込んだ日々は忘れられない。支えてくれた家族、恩師、地域の方々に感謝しかない。これからはプロ野球選手として、伊勢原市民の誇りとなるよう精一杯頑張りたい。1日も早くチームに貢献できるよう努力する」とプロでの活躍を誓った。

 さらに「伊勢原が自分の原点。野球の楽しさと厳しさも学んだ」とし、ライオンズでの背番号が10番になったことについて、「小学校時代の思い出深い10番をプロでもつけることができてうれしい」と語った。

 母親の美波さん(52)は「やりたい事を好きなようにやらせてきた。体のため、食事には特に気を付けていた」と話す。父の真路さんは「プロに進むことに心配はしていない。背中を押すだけ」とエールを送る。高部屋少年野球部で監督として6年間指導にあたった青柳茂行さんは「4年後のWBC、日本代表の正捕手として臨んでもらいたい。さらなる高みをめざしてほしい」と愛ある言葉を送った。

 市広報戦略課によると、同市出身者がプロ野球でドラフト1位指名されたのは小島選手が初だという。
社員食堂で昼食を楽しむ参加者

市光工業(株) 地域に向け食堂を開放 無料で月1回祝日を予定

 伊勢原市板戸に本社を構える、市光工業株式会社(ヴィラット・クリストフ代表取締役社長CEO)が11月24日、CSR活動の一環で「市光ひかり食堂」と題し、地域住民向けに子ども食堂を開催した。

 これは昨今の米不足や物価高の影響を受けている地域住民に、地元企業として少しでも還元できないかという思いで始まったもの。同社の社員食堂を活用して、子育て世帯に限定せず、シニア世帯など広く地域に開放していく。

 同社では群馬県の藤岡製造所で今年7月から先行で実施。伊勢原本社では初の試みとなったこの日は、市社会福祉協議会や地元NPO法人の関係者らのほか、子育て世帯やシニア世代など20人ほどが参加。食堂がリニューアルに入ったため、急遽用意された仕出し弁当にメニューが変わったが、参加者は食堂の雰囲気を感じ、昼食をとりながら、世代間交流を楽しんでいた。

 同社CSR課の間島悠介課長は「伊勢原製造所が新設されて約60年、地域の皆さんにこれまでの恩返しと、当社のことを知ってもらうきっかけになれば。子育て世代や孤食のシニアなど、さまざまな世代の交流の場にしていきたい」と話す。また食堂の空き時間を利用し、地域のイベント会場などとして開放していく考えを明かした。

 次回の開催は未定だが、毎月1回、祝日に開催をしていく予定。事前予約制で毎回30人ほどを予定しているという。参加は無料。提供するメニューは参加希望者によって変わっていく。先行する藤岡製造所では、ミックスグリルやソースかつ丼などが振舞われた実績がある。

 また同社ではほかにも社員用などに備蓄している非常食を市社協で実施するフードバンクに提供し、ローリングストックを実施することも検討しているという。

 CSR活動とは、「企業の社会的責任」として利益追求だけでなく、環境保護や人権尊重、地域貢献など、社会や環境への配慮を自発的に行うこと。企業は社会的責任を果たすことで、持続可能な成長や信頼性の向上を目指す経営戦略の一つになっている。

成瀬中学校陸上部の監督をつとめる 南 寿実也(すみや)さん 伊勢原市出身 30歳

前向きな声掛けで成果

 ○…男子県中学校駅伝競走大会で、成瀬中陸上部を34年ぶりの優勝に導いた。選手たちは関東大会出場権を得る4位以内を目標にする中、「もしかしたら優勝を狙えるかもしれない」と内心手ごたえを感じていた。最高の結果に「素直にうれしい。1区が7位で繋いだ時には優勝がより現実味を帯びてきた。選手には頑張れば優勝できることを伝えた。狙っていたので、してやったりです」と興奮気味に語る。

 ○…伊勢原市出身。竹園小学校6年生の運動会の日、急に校長先生から薦められたことがきっかけで陸上界へ。リレーの選手に選ばれてきたこともあり、足には自信があった。伊勢原中から相洋高校へと7年間、短距離と幅跳びをやってきた。「自慢するような結果は出なかったので大学では教員試験の勉強に励みました」と笑う。

 ○…清川村の中学校から成瀬中に赴任したのが3年前。清川村では部員数が少なかったことから個人への指導が行き届き、個人で県4、5位入賞する選手を育てた。さらなる指導者としてのスキルアップのため地元へ。自身が短距離選手だったため長距離の指導には今も苦戦する毎日。「恩師や同級生など、いろいろな人に教えを請いている」。休日も陸上の動画で研究、「あっという間に時間が経っている」とほほ笑む。

 ○…昨年、県大会39位からの快挙に、「練習量や方法は変えていない。変えたのは声掛け」と話す。萎縮しないよう、常に前向きな言葉を掛け、否定しない、プラス思考を実践、潜在的な能力を引き出す1年だった。「現役の時より緊張し、負けず嫌いも指導者になってからの方が強い」。優勝という輝かしい実績を胸に、12月13日からの全国大会で「成瀬」旋風を引き起こす。

障がい福祉を周知 6日 ふれあい福祉まつり

 12月3日から9日(火)までの「障害者週間」に合わせ6日(土)、すこやか園(伊勢原市桜台4の5の20)と地域作業所ドリーム(市内桜台5の12の27)、伊勢原南コミュニティセンター(市内桜台5の12の18)の3会場で「第41回ふれあい福祉まつり〜おもいやり ふれあうこころと その笑顔〜」が開催される。午前10時から午後1時30分まで。

 障がい福祉に関わる団体の活動を知ってもらい、障がいについての理解を深めてもらうことを目的に毎年、障害者週間に開催している同まつり。当日は和太鼓演奏やシャボン玉ショー、パトカーや消防車の乗車体験のほか、作業所自主製作品や焼きそば、パン、ポップコーンなどの販売も行われる。

 またオープニングの式典後にはすこやか園で、クルリンどらやきが無料で配布される(先着順、無くなり次第終了)。

 まつりの詳細は、市障がい福祉課【電話】0463・94・4720へ。当日の問い合わせは、すこやか園【電話】0463・93・6914、または地域作業所ドリーム【電話】0463・91・5000へ。

LUNA SEAがサプライズ登場 「ROSIER/Ifor You」が秦野駅の駅メロに

 11月28日より、小田急小田原線秦野駅において、同市ゆかりのロックバンド「LUNA SEA」の代表曲を列車接近メロディーとして導入した。上りホームでは「ROSIER」、下りホームでは「I for You」が採用された。

 運用開始に先立つ27日、同駅コンコースにて記念式典が執り行われた。式典にはメンバーのSUGIZOさん、RYUICHIさん、INORANさん、Jさんが出席し、集まった関係者などに向けて、故郷への「錦」を飾る喜びと感謝の意を表した。

東海大学医学部 看護学生がサポート 市民向けに健康測定

 東海大学医学部看護学科の学生が12月6日(土)、市民を対象に、6種類の健康測定を実施する。会場は同大学伊勢原キャンパス2号館5階アリーナ。

 午前10時から午後0時10分と、午後1時30分から3時40分までの2回。

 血圧、身長、握力、体組成、骨密度、歩行訓練の6項目。ペースメーカーを使用している人は体組成の測定はできない。

 事前予約不要で参加無料。上履き、マスク、靴下を持参する。ストッキングの着用は控える。

 問い合わせは、東海大学医学部看護学科【電話】0463・93・1121へ。
「このポスターが目印」と二宮会長

プレミアム商品券が完売 対象店舗で利用呼びかけ

 伊勢原市商店会連合会(二宮真一会長)が発行した30%のプレミアム付き商品券「伊勢原駅チカいきいきプレミアム商品券」が、11月30日から12月2日にかけて販売され、好評を博し用意した6000セットが完売した。同連合会では購入者に対し、地域経済の活性化に向けた積極的な利用を呼びかけている。

 今回発行された商品券が利用できるのは、同連合会に加盟する飲食店や小売店、サービス業など市内91店舗(12月2日時点)。対象となる店舗の店頭には、伊勢原市公式イメージキャラクターのクルリンがデザインされた専用のポスターが掲示されており、これが入店の際の目印となる。

 完売を受け、二宮会長は「おかげさまで完売したが、商品券は使っていただいて初めて地域の力になる。今回は選りすぐりの店舗が参加しており、店頭のポスターが皆様をお迎えする合図。馴染みの店はもちろん、これを機に『ポスターのある店』を探して新しいお店にも足を運んでみてほしい。皆様の買い物が伊勢原の商店を元気にする」とコメントした。

 プレミアム商品券の利用期限は来年1月12日(祝・月)まで。年末年始を挟む利用期間中は、各店での賑わいが期待される。同連合会は、手元の商品券を使い忘れることのないよう、計画的な利用を促している。

 取り扱い店舗一覧は、同連合会ホームページ「いせはらまちなか案内板」などで紹介。

祈りと笑顔、実りの秋に 伊勢原大神宮で「新嘗祭」

 晩秋の空が澄み渡る11月23日。「大神宮さん」として地域に親しまれる伊勢原大神宮では、五穀豊穣を祝う「新嘗祭(にいなめさい)」と、恒例の「餅つき」が執り行われた=写真。

 新嘗祭は、その年に収穫された新穀(初穂)を神に供え、日々の恵みに深く感謝を捧げる祭典。伊勢原大神宮では、本家・伊勢神宮の習わしに則り、外宮での神事を先に行い、次いで内宮を行う「外宮先祭」を厳修。

 そして祈りの余韻は、弾けるような笑顔へ。「よいしょ!よいしょ!」境内に響き渡る威勢のいい掛け声。臼から立ち昇る真っ白な湯気と、杵を振るう力強い音に、参拝者や地域の人々が足を止めた。神前に感謝を捧げた「食」の恵み。神への感謝とともに、人々の心も温かく満たされた一日となった。

 12月21日(日)には、過去半年間にうけた氏子崇敬者の罪穢れを人形に移し、心身共に清々しい状態で元旦を迎えるための大祓が執り行われる。
2連覇を果たした杉山さん

ロボット剣道で2連覇 中沢中 杉山大知さん

 「青少年のためのロボフェスタ」が11月16日、神奈川県立青少年センター(横浜市)で開催され、第4回ロボワンビギナーズ(ロボット剣道)で伊勢原市立中沢中学校2年の杉山大知さんが優勝した。9月に開催された第3回に続き、2連覇を果たした。

 同大会のビギナー部門は、高校生以下はコントローラーによる操縦操作が認められているが、杉山さんは、あえて「自律技術」や「半自律(セミオート)」という高度な技術領域へ挑戦。第3回大会では自作ロボットを駆使した完全操縦モードで初優勝を飾り、続く第4回大会では、自らプログラムを組みセンサーを搭載した「セミオートモード」を導入して王座を守り抜いた。

 兄の影響で競技を始めたという杉山さん。当初は兄に頼る部分も多かったというが、「自分独自の挑戦」を志してビギナーズクラスへ参戦。今後は完全オート化に向け技術課題に挑戦していくという。

11月13日〜11月22日 街頭犯罪の発生状況 伊勢原警察署

▽万引き4件/店内から商品が盗まれた(桜台・板戸)▽非侵入窃盗/無施錠の物置から機材が盗まれた(西富岡)▽車上ねらい2件/駐車場で施錠した車が物色、現金等盗まれた(神戸・東大竹)▽自動車盗/駐車場に施錠中の車が盗まれた(板戸)▽自転車盗/駐輪場で無施錠の自転車が盗まれた(東大竹)▽置き引き/店舗内のトイレホルダー上に置いた財布等が盗まれた(三ノ宮)▽忍込み3件/室内に侵入され物色、現金等が盗まれた(上粕屋・子易)

NEXCO中日本 冬期の安全確保目指す 伊勢原で祈願式

 伊勢原市上粕屋の中日本高速道路(株)東京支社伊勢原保全・サービスセンター(渡宏之所長)で11月27日、雪氷対策作業祈願式が行われた。

 これは、12月1日から来年3月31日までの雪氷対策期間に合わせたもので、NEXCO中日本グループの社員や神奈川県警察本部交通部高速道路交通警察隊、同部第二交通機動隊の隊員など関係者ら約160人が参加。三之宮比々多神社の神職による祝詞の奏上や、雪氷作業用車両などへのお祓いが執り行われ、道路利用者や作業関係者の安全祈願、冬期道路の安全確保などを誓った。

 あいさつに立った渡所長は「私たちの使命は地域の生活と経済を支える重要な動脈である東名高速、新東名、小田原厚木道路、西湘バイパスの安全な交通を冬期においてもしっかり確保すること」とし、必要と判断した場合、「人命を最優先に大規模な車両滞留回避のために通行止めを実施し、迅速な除雪で通行止めの早期解除を目指す」と話した。さらに「高いリスク意識をもって備え、万全な体制で挑む」と改めて社会の安心に貢献することを誓った。
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地学見学会 伊勢原の日向石を訪ねる 12月14日 神奈川地学会

 伊勢原市日向(日向薬師)と上粕屋(成瀬石材)周辺を会場に12月14日(日)、地学見学会が開催される。午前9時50分から午後3時(受付9時35分〜)。定員は申し込み順20人。参加費1000円(資料代、保険代)。持ち物は昼食、飲み物、バス代、雨具。主催は神奈川地学会、Sunny-on(日向石プロジェクト)協力。案内者は田口公則氏(生命の星・地球博)と谷圭司氏(箱根ジオミュージアム)。

 日向石を生んだ地層とその石造物を日向薬師と上粕屋の周辺で探訪。さらに江戸期から石材店を営んでいる成瀬石材でかつての道具や伝統的な「石割り」などの実演を見学する。申し込みは専用フォームから。

ベルマガ通信(Jリーグ湘南ベルマーレ:戦評) クラブが変わる時が来た、のか? 11月30日J1第37節 ホーム湘南1-0清水

 新潟に大勝した前節から3週間、シーズン終盤の熱狂が冷めてしまうインターバルはどうなのだろうか。すでにJ2降格が決まり、山口智監督の退任も発表されていたので、湘南ベルマーレは伸び伸びとしたプレーで、開幕戦以来のホーム完封勝利。連勝を飾った。監督会見もこれまでになく明るく、饒舌だった。いつもこのくらいのしゃべりをして欲しかったのが本音だが。

 そして、この3週間の間にクラブに激震が走った。選手からクラブの営業に転身した島村毅氏の退社・独立の発表を皮切りに、長年クラブを支えて来た眞壁潔会長と、クラブのレジェンド選手でもあった坂本紘司社長の代表取締役退任が発表されたのだ。

 J1に上がって8年、万年J2からのエレベータークラブと揶揄された湘南ベルマーレが長くJ1に留まった功績もさることながら、近年の停滞への責任を追及する声が上がっていたのは事実。

 サポーターの声を聞くと、J2降格、監督交代もあり、経営陣の交代を支持する声もありながら、来季以降の経営体制に不安を覚える声も多い。

 他クラブを見ると、神戸、町田など、カリスマ社長が採算度外視の力を注いだことでの躍進も目に付く。しかし、ベルマーレの規模、親会社の体力、市民クラブの成り立ちなどを踏まえると、不安を覚えるのもやむを得ない話だ。果たして、親会社がクラブ運営に前のめりになって躍進していくのか。それとも規模を縮小して、売却などの道に進むのか。

 J2降格、すでに報道されている実績ある監督の招へい、これらを機に改めて、ベルマーレの反骨心、地域密着なども含めた、着実な一歩を歩むのかを見つめていきたい。

(ベルマガ編集長 有坂玲)