宮前区版【1月1日(木)号】
馬絹神社

【川崎市宮前区】馬絹と有馬 「午」の街 地名に刻む 馬と歩んだ歴史

 2026年の干支である「午」にちなみ、宮前区内で馬にゆかりのある地名を紐解いてみた。そこには古くからこの地が馬と深い関わりを持っていたことが見えてくる。

 川崎市の資料などによると、区内中央部に位置する「馬絹」は、平安時代の平将門の乱に際し、興世王の乗馬の衣を里人が拾い祀ったとする説がある。古代の有力豪族が税である「調」として馬に絹を載せて運んだとする説もあり、7世紀中期の馬絹古墳の存在がその繁栄を裏付ける。また、本殿の改築工事完了を機に1986年に改名した馬絹神社の境内には、源頼朝の伝説にちなむ「御神木千年の松」の一部が祀られている。

 馬絹にある泉福寺の浮岳堯仁住職は「幼いころはマギノと発音する大人がいた。『牧野』から『馬絹』に転じたのではないか」と推測する。馬絹は江戸時代から続く花桃の産地としても知られ、枝折技術の第一人者である吉田義一さんは「親戚が蹄鉄を扱う『金靴屋』という屋号だった」と馬とのゆかりを教えてくれた。

 一方、区の南側に流れる有馬川沿いの「有馬」も馬との縁が深い地名だ。丘陵の間を縫う地形に由来する「在間」や「有馬」説のほか、浮岳住職の幼いころの記憶を裏付けるように、朝廷用の馬を生産する勅旨牧「石川の牧」にちなんで命名されたという説も残っている。

2026年の展望等を語る福田市長

【川崎市宮前区】好循環の輪 さらに大きく 福田市長 2026年を語る

 新年の幕開けにあたり、本紙では昨秋4期目の当選を果たした福田紀彦川崎市長にインタビューを行った。選挙戦で聞いた市民の声や、新たなまちづくりの構想、他政令市と協力し実現を目指す「特別市」の法制化に向けた取り組みについて聞いた。(聞き手/川崎支社長・原田一樹)

 ――昨年秋の選挙戦で多くの市民の声を聞いたかと思います。どのように受け止められましたでしょうか。

 「改めて身が引き締まる思いです。選挙期間中、市民の皆さんが特に高い関心を示してくださったのは、高いレベルの技術者を養成する5年一貫の高等教育機関「高等専門学校(高専)」を核とした人材育成、人づくりの分野でした。

「川崎市をもっと前に」

 看護短期大学を看護大学・大学院にして、誰もが住み慣れた地域や自らが望む場で安心して暮らし続けることができる地域の実現を目指す地域包括ケアシステムなどを支える人づくりを進める一方、高専はこれからの新しい産業を支える人材を地域で育成する機関となります。市民の皆さんの『人づくり』に対する意識の高さに驚きました。

 また、街頭演説などで、特に比較的若めの女性からの支持が非常に高かったのが印象的でした。これは、これまで進めてきた子育て支援策をはじめとする諸々の取り組みが、一定の評価を得られからではないかと受け止めています」

 ――4期目の初年度で、特に重点を置いて取り組みたいことは何でしょうか。

 「選挙では7つの好循環として、人づくり、健康づくり、住まい、資源、エネルギー、産業、まちづくりを掲げました。この好循環を今年はさらに大きな輪へと広げていきたい。これまでの取り組んできた脱炭素や包括ケアシステムなどの政策については、より生活実感に結び付くよう取組を進めたいと思っています」

 ――川崎版「地域包括ケア」が国に評価されていると聞きました。

 「川崎市が国に先駆けて取り組んできた『全世代型』が評価されています。高齢者福祉、子育て支援、生活困窮相談などを一元化し、年齢に関わらず誰もが地域で支え合える仕組みです。多くの団体が参加し、多様な取り組みが生まれており、専門家からは、『これだけ力を入れている自治体は他にない』と言われ、国会議員の間でも川崎市の取り組みは話題になっていると聞いています」

 ――今後のアプローチとしては。

 「地域によって高齢化率には相当なばらつきがあります。例えば、武蔵小杉周辺は若い世代が多い一方、麻生区は平均年齢が高くなっています。また、地区によっては高齢化率が45%にもなる地域もあります。

 このため、市全体としてではなく、地区割りなどでエリアをしっかり限定し、自分たちの地域で安心して暮らし続けられるかを評価する仕組みが必要です。住民が『顔の見える関係』ができているかを確認し、『ここは弱い』と認識した上で、対策・改善をしていくことが不可欠です」

 ――川崎市総合計画の第4期実施計画がスタートする年として、川崎市の課題と目指す都市像についてお聞かせください。

 「現在、市内各所で50年、60年に一度の再開発が大きく動いています。

京急川崎駅、武蔵小杉駅北口、登戸駅・向ヶ丘遊園駅、鷺沼駅、新百合ヶ丘駅北口など、ハード面でのまちづくりもしっかり進める必要があります。

 同時に、産業の大転換もあります。JFEスチールの高炉等休止で川崎臨海部に生まれる広大な土地の再利用は、100年に1度の大転換ととらえ進めていきます。

 また、スーパーコンピューター以上の高速計算ができる量子コンピューターが新川崎のIBM社に引き続き、富士通が今年、中原に量子コンピューターを設置します。これにより、川崎は世界で初めて一つの都市で異なるメーカーの量子コンピューターが複数台存在する都市となります。

 臨海部のマテリアル(素材)開発や創薬と量子コンピューターが連携し、新しい産業が川崎を中心として栄えていく。新川崎・武蔵小杉などのエリア全体が、そんな基地になるべく踏み出します。暮らしの面や産業面でも重要で、かつ良い年になると思います」

 ――県の区域外となり、迅速、効率的な自治を目指す「特別市」について、また、実現に向けた展望などお聞かせください。

 「特別市の実現は一言で言えば『自治体の再構築』となります。現在の都道府県と市町村という二層制は約135年前から続く制度で、人口が増えている時の枠組みです。人口減少が進む現在、このままでは当たり前の行政サービスですら日本全体で動かせなくなるという危機に直面しています。

 決して政令市だけがいいとこどりをする話ではなく、一極集中ではなく、多極分散型で様々な都市の成長を促す国家プロジェクトだととらえています」

 ――法制化に向けて国への働きかけもされていますが。

 「昨年末は主要政党の代表や政策責任者や、国会議員の皆さんのご理解をいただくよう注力しました。今年は『指定都市を応援する国会議員の会』によって、高市早苗総理にも要請することを調整いただいていると伺っています。また、総理の諮問機関である地方制度調査会にも諮問していただくことが重要です。今年は、法制化に向けて着実に進む1年になると考えています。

 また、法制化という形で動き出せば、必然的に市民の皆さんの理解も高まってくると思います」

 ――最後に今年の抱負を示す一言を漢字で。またその思いをお聞かせください。【動画あり】

 「今年のキーワードは『循環』という言葉にさせていただきました。川崎市はこの10年でも、非常に大きな成長を遂げてきています。こうして回り始めている好循環というものをさらに大きな輪、循環にしていきたいと思います。昨年の選挙の際に訴えました7つの循環というものがあります。例えば、エネルギーや資源、それから人づくり、あるいは住宅の循環という様々な取り組みなど、川崎でいい循環を回していきたいと思っています。こうした政策を進めていくには、市民の皆さんのご理解とご協力が欠かせません。私も現場に出て市民の皆さんとしっかり対話しながら政策を、そして川崎市をもっと前に進めていきたいと思っています。今年もどうぞよろしくお願いいたします」

アルジェリアで開催された装飾画の国際コンペで日本人初の1位となった 河内 美佐樹さん 宮前平在住 59歳


中東に魅せられて

 ○…SNSでの作品投稿が主催者の目に留まり、昨年のコンペに主賓として参加。期間中は、講演会やワークショップを通じて世界中の芸術家たちと数々の思い出を共有した。「もう一度会いたい」という一心で今年の出場を決めた。「平和」というテーマは、現地でガザの現状などを聞くうちに自然と決まった。「自分(日本人)らしさを出そうと、日本画の絵の具を使用し、ぼかしの技法を取り入れた」

 ○…富山県生まれ。絵が好きで高校では美術部の部長を務めた。学園祭の際、部員たちと夕陽を追うラグビー部を描いた大看板が今でも記憶に残る。上智大に進学し、中東文化を研究するうちに「流れるような美しさに魅了された」。中東発祥の優雅でエキゾチックな踊り「ベリーダンス」は学生時代に始め、結婚を機に夫の留学先のアメリカで本格的に学んだ。

 ○…32歳で宮前区へ越してきたのは「並木道が素敵で緑豊かなこと」が決め手となった。3人の子育てが落ち着いた40歳の頃にベリーダンスの教室を立ち上げ、現在は高津スポーツセンターでも講座を受け持つ。創作活動は、中東のボディアート・ヘナへアートへの興味が高じて10年前に仏画、そしてコロナ禍にイスラム装飾画と細密画を学んだことがきっかけ。「急速に発展したオンライン講座のおかげ」と振り返る。

 ○…鳥の世話が生きがい。飼っていたインコが亡くなったのを機に、作品のなかに鳥を描き続けている。「毎日読み聞かせをしていたら、昔話を話せるようになった子がいたのよ」。受賞作は金曜礼拝のモスクをモチーフに、ハトとオリーブを描きあげた。「芸術にゴールはない。自分らしさを作品に投影させ、多くの人に見てもらいたい」と夢を語った。

県、万博彩る催事を募集

 神奈川県は1月30日(金)まで、2027年3月に横浜・上瀬谷で開幕する「GREEN×EXPO 2027」の県出展エリアで行事を行う団体を募集している。

 対象は県内自治体や地域団体で、郷土芸能の発表やワークショップ、地域特産物のマルシェなどを募集。会場には屋内・屋外の専用スペースが設けられ、日頃の活動成果を世界に発信する場となる。県は「一人ひとりのいのちが輝く」をテーマに掲げ、多様な催事で万博を盛り上げたい考え。審査を経て4月から準備が開始される。詳細は県ウェブサイト。

1位となった作品「平和」

宮前平在住河内さん 国際コンペ、装飾画部門1位 アルジェリアで日本人初

 宮前平在住の河内美佐樹さん=人物風土記で紹介=が、11月26日から30日にかけてアルジェリアで開催された「第15回国際ミニアチュール(細密画)・装飾美術芸術祭」の装飾画部門で1位となった。

 アルジェリア文化芸術省が主催する国際コンペ。世界22カ国・40作品の中から日本人で初めて1位を獲得した河内さんは「まさか自分がトップだとは思わなかった。平和へのメッセージが届いたのでは」と話した。

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止血法の話を聞く児童

命守る術、児童が学ぶ 野川小で防災特別授業

 宮前区自主防災組織連絡協議会が12月18日、野川小学校の体育館で防災啓発活動を実施した。同校の3、4年生306人が参加し、災害時に自らの身を守るための実践的な訓練に励んだ。

 同協議会では年に2回、区内の学校で「防災・自分の命を守る」事業を実施。冒頭、川田和子会長は「災害時に大人がいないこともある。自分の命は自分で守ることを学んでほしい」と力強く呼びかけた。

 授業では一般社団法人RISK WATCHの奥田悦子理事長が講師を務めた。火災時の煙の恐ろしさについて座学で学んだ後、児童たちは白い布を煙に見立てた中を潜り抜けたり、マットの上を這いつくばって避難したりする「グレートエスケープ」を体験。衣服に火が付いた際の対処法「ストップドロップ&ロール」や、ニトリル手袋を用いた止血法など、具体的な救助技術の指導も行われた。

 参加した長濱晴仁さん(3年)は「防災教室で学んだことを家族などにもしっかり伝え、みんなと協力して命を守る行動をしていきたい」と感想を話した。

かかりつけ薬局を頼りに 宮前区薬剤師会会長 大貫ミチ

 新年が明け、宮前区の皆さまはいかがお過ごしでしょうか。寒さは日々の生活にさまざまな負担をもたらします。外で冷たい風に吹かれたり、室内でも暖かい部屋から寒い廊下へ移動するだけで、身体には思いのほかストレスがかかります。

 では、これが災害時であればどうなるでしょうか。一昨年の能登半島地震で被災された方々が直面した困難は、想像を超えるものだったと思われます。災害はいつ起きてもおかしくなく、決して他人ごとではありません。宮前区では行政を中心に、医師会・歯科医師会と薬剤師会が連携し、医療部会として毎年訓練を行っていますが、実際の災害時に十分な支援を届けられるかは常に課題です。そこで宮前区薬剤師会では、日頃から役立つ一般用医薬品等の備えをお勧めしています。ご家庭の薬の準備については、「かかりつけ薬局」へご相談ください。皆さまの安心につながる支援を続けてまいります。

生命と健康を守る 宮前区医師会会長 中田雅弘

 新年あけましておめでとうございます。私たちは、地域医療の充実に向け、医師一人ひとりが連携を密にし、皆さまの生命と健康を守るために尽力してまいりました。今後も、予防医療の推進や救急医療体制の維持など、地域に不可欠な医療サービスを提供できるよう努めてまいります。

 また超高齢社会が進む中、医療と介護が一体となった「地域包括ケアシステム」の構築に取り組んでおります。多職種連携を強化し、住み慣れた地域で、安心していつまでも暮らせるよう支援してまいります。

 健康な一年を過ごすためには、日々の健康管理が欠かせません。バランスの取れた食事や適度な運動、十分な休養を心がけ、何かあれば、かかりつけ医にご相談ください。「病気を未然に防ぐこと」が、最も大切であると、改めてお伝えしたく存じます。本年も、地域の皆様の健康をサポートできるよう、会員一同尽力してまいります。

歯周病を予防して健康な体の基礎づくり 宮前区歯科医師会会長 林壮一

 日本は世界最高水準の平均寿命を誇りますが、健康上の問題で日常生活が制限される期間との間には男性で約8〜9年、女性で約11〜12年の差があります。この差を縮め、健康な状態を長く維持する取り組みの一つとして、バランスの良い食事を摂ることが挙げられますが、そのためにはお口の機能の維持が不可欠です。歯周病などで歯を失い、咬む・飲み込むといった機能が低下した状態になると、全身の健康を損なうことにつながります。歯周病菌が血中に侵入することで、脳梗塞などの脳血管疾患や、心筋梗塞などの心疾患のリスクが高まるほか、糖尿病を悪化させることも分かっています。歯周病予防には、日々の口腔ケアと歯科医院での定期的な健診が大変効果的です。

 川崎市では、宮前区歯科医師会所属の歯科医院と連携し、40・50・60・70歳を対象とした無料健診を実施しています。案内が届きましたら、ぜひ健診を受けて下さい。

「かかりつけ」を持つ安心

 日頃、ちょっとした体調不良のときに決まって受診する「かかりつけ」はあるだろうか。自分や家族の健康状態を把握してくれる専門家の存在は、健康な生活をおくる上で安心につながる。

 「かかりつけ医」は、病気の診察だけでなく、健康づくりを親身にサポートしてくれる身近な医師のこと。普段から受診していれば、現在の健康状態やこれまでの治療経過が分かるため、急な体調変化にも適切に対応してもらえる。

 お口の健康を守る「かかりつけ歯科医」も重要。歯や口の病気は、痛みなどの自覚症状が出てから受診しがちだが、定期的な健診を習慣にすることで、自分では気づきにくい小さな変化を早期に発見できる。

 また、薬のことについては「かかりつけ薬剤師・薬局」が味方になってくれる。複数の医療機関から処方された薬の重複チェックや、飲み合わせによる副作用の防止など、管理・指導を受けることができる。

 こうした「かかりつけ」を選ぶ際のポイントの一つは、自宅や勤務先から近く、無理なく通えること。話を丁寧に聞いてくれ、親身に説明してくれる、信頼できるパートナーを見つけることが大切だ。

青空の下で楽しくプレー

GO!GO!!フロンターレ


さぎぬまでGゴルフ初打ち

 フロンタウンさぎぬまで1月9日(金)、「新春‼さぎぬまグラウンド・ゴルフ大会」が開催。午前9時から午後1時。小雨決行。

 専用のクラブとボールを使うグラウンド・ゴルフは、ボールが空中を飛ばないので安全性が高く、高度な技術が必要ないので、子どもから大人まで楽しめる。愛好者は全国に300万人とも。

 今大会は8ホール2ラウンドを2回、計32ホールの個人戦でスコアを競う。対象は50歳以上で、定員は80人。当日は男女別の1位から5位までの入賞者に賞品が贈られるほか、全ホールでホールインワン賞を用意。参加費は新春特別価格の1100円(消費税・保険料込み)。主催者は「新年の初打ちに、ぜひ奮ってご参加ください」と呼び掛けている。

 申し込みは、氏名(ふりがな)、郵便番号、住所、電話番号(日中連絡がつきやすいもの)、生年月日、グラウンド・ゴルフ歴を記載し、メール・FAX、または電話。8日(木)締切(定員に達し次第終了)。(問)フロンタウンさぎぬま【電話】044・854・0210(1月5日(月)まで休業)

画像はいずれも川崎フロンターレ