港南区・栄区版【9月5日(木)号】
栄区休日急患診療所などが入る建物

栄区休日急患診療所 建て替え完了し公田町へ 1日から利用開始

 老朽化による建て替え工事に伴い消防署隣(桂町)に一時移転していた栄区医師会休日急患診療所が1日、新しい建物が完成した公田町に戻った。新屋舎は3階建てで感染症の診察を想定した構造になっている。

 (一社)横浜市栄区医師会が設置している休日急患診療所は、日曜日や祝日でクリニック・病院が休みの際、同会に加盟する内科医、小児科医に加え看護師、薬剤師、事務員らスタッフが当番制で急病人を診察する機関。老朽化した施設の建て替えのため昨年5月、栄消防署隣の旧本郷地区センターに一時移転していてた。

耳鼻科用の部屋も設置

 今回完成した新屋舎は3階建て。休日急患診療所、同会、栄区訪問看護ステーション、栄区居宅支援センター、栄区在宅医療相談室が入る。同会によると休日急患診療所について、以前との変化は耳鼻科用の診察室の設置と感染症の診療に備えた動線の確保だという。これまでは、内科・小児科のみ診察を行っていたが、新たに耳鼻科を設置。耳鼻科医の当番日のみ診察が可能になる。

 また、一般患者と発熱患者の動線が分けられるようになったこともメリットだという。新型コロナのような大規模な感染症の流行だけでなく、水疱瘡など一般的な感染症の診察も想定した設計となっている。さらに、診察室が個室化されたことで、患者のプライバシーにも配慮した。

 同会の野村武会長は「新しい建物の完成は嬉しいが、どう使うかが大事。区民には必要に応じて利用してほしい」と話している。

切断された花茎

港南区上永谷 リュウゼツランに「別れ」 港南土木事務所が伐採

 横浜市港南土木事務所は8月29日、港南区上永谷の交差点にあるリュウゼツランを伐採した。日本列島に接近した台風10号の影響で花茎が倒れるのを懸念しての判断。伐採を見守った住人もおり、「別れ」を惜しんだ。

 港南区の環状2号「上永谷駅入口」にあったリュウゼツランは数十年に1度花を咲かせるとされる植物。7月中旬に開花し、8月末時点では花を散らせていた。

 同事務所はリュウゼツランが幹線道路の中央分離帯にあるため、花茎が伸び始めた当初から倒れることを懸念していた。しかし、開花に向け注目を集めたこともあり、支柱を立てるなどの対策を実施。保全に向け対応を続けた。

 だが、台風10号の進路と支柱のたわみ具合から28日に伐採を決断。翌29日の作業に至った。

初測定、長さ8m以上

 伐採当日は、上部から複数部分に分けて切断していき、根元約1メートル以外を撤去。これまで目測だった高さは切断部で7・15m。根元と合わせ8m以上だったことが判明した。また、花茎の内部はわずかに弾力のある白い繊維状となっており、同事務所職員も興味深そうに眺めた。

 また、地域住民も伐採を見守った。近くに住む70代の夫婦は「いずれは伐採すると思っていた。貴重な植物を見ることができ良かった」とリュウゼツランとの「別れ」を惜しんだ。

 同事務所の坂口堅章副所長はこの植物の注目度を振り返り「我々が植えたものではないが多くの人が見に来て、楽しんだことは良かった」と話している。

 なお、伐採された花茎の一部は港南図書館で展示されている。

奉仕団体、横浜港南ロータリークラブの新会長に就任した 青柳 民朗さん 港南区港南在住 60歳

親睦から奉仕へ

 ○…50年を超える歴史あるロータリークラブの会長に就任。青少年奉仕委員長、親睦委員長、幹事を経て初のリーダーになった。年度テーマを「親睦から奉仕へ」とした。「ロータリーの例会の場で学び、人格を高めあい、友情を深め、その結果、奉仕の心が育まれる」。過去の国際ロータリーの「入りて学び、出でて奉仕せよ」を参考にクラブをけん引する。

 ○…日野幼稚園、吉原小、港南中、港南台高校を卒業した生粋の「港南っ子」。「小さい頃は近所の空き地で草野球をよくしていた」と懐かしむ。高校卒業後、電子工学や半導体などを学ぶため国立の東京農工大学へ進学した。さらに、その道を究めるために大学院へ。企業との共同研究にのめり込んだ。「時代背景も半導体が盛り上がっていた」。大学院を経て、自動車メーカーの研究所に就職した。

 ○…「親類で生まれた初めての男の子だったので、祖父から『将来は民朗が継ぐんだぞ』と言われて育った」。32歳の時、祖父が立ち上げた建築金物製作施工を手掛ける「青柳製作所」の門を叩いた。建築鉄骨の骨組みになる柱や梁を自社工場で製作し、現場に多数設置した。「父の代は3兄弟で大きくしてきた。自分の代も弟、いとこと3人で力を合わせて仕事に取り組んだ」。横浜市内を中心に「青柳印」の建物が数千棟になるほど、企業は成長した。

 ○…「(父親から)『自分が亡くなったら息子を入れる』と聞いていた」とクラブのメンバーに誘われ、7年ほど前に入会。大岡川の清掃作業や港南区の学童軟式野球大会、特別支援学校への「音楽の贈り物」など地元での社会奉仕事業にも力を注ぐ。「クラブ会員が能動的に参加できる奉仕事業を計画し実践していく」と前を見据える。

「リアルおうち防災」のチラシ

さかえ横浜会議 茅ヶ崎市防災リーダーの宇田川さんが体験した 「リアルおうち防災」について学ぶ 栄公会堂 9月11日午後6時から

 地域住民や企業、団体などさまざまな特性を持った人材が集まり異業種交流会を企画する団体、さかえ横浜会議は9月11日(水)、〜宇田川家の49日間の体験から〜「リアルおうち防災」を栄公会堂2号会議室で開催する。午後6時から。参加は無料。

 9月の防災月間に合わせた企画。茅ヶ崎市防災リーダーの宇田川栄子さんが、自宅で49日間の被災シミュレーションを体験したリアルなエピソードを通して、日常生活の中でできる防災の工夫を学ぶことができる。「防災訓練に参加し、備えの大切さは分かったが、具体的に何をすればよいのか?」を宇田川さんが伝授してくれる。

Zoom参加も

 会場に足を運べない方はZoomでのオンライン参加も可能。【URL】https://entry.headway.jp/sakae-yokohama/20240911oucbz/へアクセスし、当日午後5時45分から接続開始。企画に関する詳細などはこしいしかつ子事務所【電話】045・443・8166。

シンボルのアーチ=長沢さん提供資料

町の歴史を調査! 港南台 名店街の足跡を辿る

 港南公会堂で、港南歴史協議会が、港南台の歴史を振り返る写真展「港南台の今昔」(9月12日(木)まで)を開催している。その中に「港南台中央名店街」に関する資料が展示されていた。資料によると、この商店街は既になくなってしまったらしい。そこで、今は無き名店街がどのような歴史を歩んできたのか、当時を知る人に話を聞いてみた。

♢♢♢

 港南台中央名店街ができたのは約50年前の1975年。場所は港南台6丁目で、港南台駅から徒歩約15分の場所に位置している。名店街ができる前年にちどり団地とめじろ団地の入居が始まったこともあり、連日多くの人で賑わった。長沢郡重さん(86歳)が営んでいたナガサワ電機は創設時からある店舗の内の一つ。「八百屋や酒屋など、生活に必要なものは一通りそろえられた。若い人も多かったので常に活気があった」と長沢さんは振り返る。周辺の団地で盆踊りがある時は各店舗が露店を出すなど、地域に根差した商店街だったという。以前めじろ団地に入居していた港南歴史協議会のメンバーは「団地から港南台の駅までは歩くと15分くらいかかるので、日用品の買い物をするのに便利だった」と当時を懐かしむ。

時の流れと共に縮小

 長沢さんによると、80年代までは活気のある状態が続いていたが、90年から2005年頃にかけて徐々に店舗が減少。高島屋港南台店が1983年に開店。港南台バーズが1995年にリニューアルオープンしたことも原因としてあげられるが、「後継者不足も店舗数減少の原因だった」と長沢さん。1年で7店舗が閉業した年もあり、徐々に規模は縮小していった。46年前から名店街で米菓の製造販売を行っていた「三ツ山」の三ツ山暉子さん(92歳)は「先に開発が進んでいた洋光台周辺から移り住んだ人が多く、賑わっていた。港南台駅前の開発が進むにつれて名店街の商店も減っていった」と話す。

 2010年には名店街のシンボルでもあったアーチを撤去。その数年後には、当時名店街の会長だった長沢さんが解散を決意。区の商店街連合会を退会し、正式に名店街は解散することになった。現在は美容院など4店舗が同じ場所で営業を続けている。

かすかに残る面影

 今でもナガサワ電機の敷地内にはアーチの支柱が埋まっていた跡が残っている。「この跡を見ると、名店街が活気にあふれていた時を思い出す」と長沢さんは懐かしむ。

 長年、多くの人に愛されてきたであろう港南台中央名店街。現在その面影を感じられる部分は少ないが、シンボルであったアーチの支柱が埋まっていた穴からは、アーチのサイズ感が分かる。そして長沢さんや三ツ山さんの話からは、当時の活気を想像させられた。

平久井さん(左)と齋藤さんペア=同スタジオ提供

杉浦紀子バトンスタジオ 平久井・齋藤ペア 世界大会で準V 観客魅了し、躍動

 港南区港南台の杉浦紀子バトンスタジオ(杉浦紀子主宰)に所属する平久井愛由さん(26)と齋藤晟さん(19)が8月上旬にスウゥーデンで開催されたバトントワーリングの世界大会(フリースタイルペアシニア部門)に日本代表として出場し、準優勝となり銀メダルを獲得した。

 平久井・齋藤ペアはIBTF世界フリースタイル・リズミックトワール選手権大会の18歳以上が参加するフリースタイルペアシニア部門に出場。フリースタイルは課題曲ではなく、自由曲で演技する高度な技術や表現力が求められる種目。アメリカやイタリア、フランスなどの代表20ペアが参加し、世界一を争った。

 ジャズバイオリニストの寺井尚子の「ジェラシー」という曲で出場。予選を難なく通過し、ファイナルへ。二人の演技に歓声が沸いたが結果は準優勝となった。平久井さんは「私と晟くんにしか表現できない『ジェラシー』を世界に届けることができた」とし、齋藤さんは「大スターの気持ちで表現した。次の目標に向けて頑張る」と語った。杉浦主宰は「私にとっては世界最高のペア」と賛辞を送った。

イベントチラシをPRする堀部会長

野庭団地にレスラー登場 7日 商店街プロレス

 プロレス見るなら大日本!買い物するなら商店街!――。

 この言葉を合言葉に(一社)横浜市商店街総連合会と拠点を横浜に置く「大日本プロレス」がタッグを組んだ商店街プロレスが7日(土)、野庭団地センター広場(港南区野庭町610付近)で開催される。主催は野庭団地ショッピングセンター(堀部陽介会長)。

 野庭団地センター広場では6回目となるイベント。当日は午前10時30分からプロレスの第一試合、第二試合のゴングが鳴る。午前11時半からは野庭地区センターなどで活動するキッズダンススクール「jiggy」、港南台などで活動する「My fit dance!」がヒップホップダンスなどを披露。また、横浜の商店街発のアイドルグループ「NUANCE(ヌュアンス)」がライブパフォーマンスを実施する。午後1時からは子どもプロレス教室を開催。小学生以下の子どもに向けてリングを体感してもらう企画もある。そして午後2時からはプロレスの第三試合、セミファイナル、メインイベントと企画が目白押し。

 会場には同センター内の店舗の模擬店に加え、丸山台いちょう坂商店街、横浜港南台商店会の出展もある。出展者はパレッテ、野庭飯店、ホルモンやざわ、ファミリーホール、kawashima ikka、たらふく、ぼすてりきっちん、83太郎(港南ひまわり83運動のマスコットキャラクター)などを予定している。商店街プロレスの観戦は無料。主催者は来場について公共交通機関の利用を促している。堀部会長は「お祭り気分を味わってほしい」と来場を呼び掛ける。

感謝状を持つ鈴木さんと大窪署長

栄区鈴木さん コンビニで詐欺防ぐ 栄署が感謝状贈呈

 栄警察署は8月22日、ファミリーマート横浜公田町店で還付金詐欺を防いだ鈴木由紀子さん(52歳)に感謝状を贈呈した。

 7月22日、鈴木さんは買い物中にATMの前で大量の通帳を手にしながら通話をしている男性を目撃。違和感を覚えた鈴木さんは男性に声をかけ、代わりに対応。通話の相手は落ち着いた口調で「一定期間の医療費を返還するための手続きをしている」と主張していたという。その後、男性と鈴木さんの様子を見ていた店員が警察に通報。鈴木さんは「もう少しで警察が来るので、そこで詳しく説明してください」と呼びかけたが、通話は切れてしまった。その後、現場に到着した警官が男性を説得。詐欺被害は未然に防がれた。

「やすらぎ」の小井手さん

介護後の思い語る場を 9月8日、県民センターで

 介護を終えた「ポストケアラー」と呼ばれる人たちを対象に想いを語り合う集まり「ポストケアラーのつどい」が、9月8日(日)に横浜駅近くのかながわ県民センター=神奈川区=14階第1相談室で開催される。午後2時から4時まで。同所で活動している親を介護する家族のグループ「やすらぎ」が初めて行うもの。

 やすらぎは介護を必要とする親を支える家族たちのグループとして、2011年から活動をスタート。県民センターで毎月第2日曜日に集まりを開き、当事者同士が自分の経験などを語りあっている。今回は初めて、「ポストケアラー」に焦点を当てたイベントを開くことになった。

直面する多くの問題

 大切な人を亡くした直後から、自らが体調を崩したり元の仕事に戻れず金銭的に困窮したりなど、多くの課題に直面するのがポストケアラーだ。周囲から前向きな言葉を掛けられても当事者は「無理解」と感じ、余計に問題を一人で抱え込むこともあるという。

 グループ代表の小井手陽子さんは「介護を終えたことで、公的なケアも届きにくい」と課題を指摘する。その上で「想いを語り合うことで『苦しかった部分はここだったんだ』と少しでも自分を取り戻す場になれば」と参加を呼び掛ける。

 介護を終えた人だけでなく、身近な人を亡くしたり、現在介護中でこれからが不安な人も参加可能。申し込み・問い合わせはやすらぎ【メール】yasuragi.yokohama@gmail.comへ。同団体のフェイスブックページ(https://www.facebook.com/yasuragikazokukai)でも情報を発信している。

横浜市 定額減税補足やコロナワクチン接種などで183億円の補正予算案

 横浜市は定額減税を補足する給付金や新型コロナウイルスワクチン接種の事業費など盛り込んだ総額183億9600万円の補正予算案を9月10日に始まる第3回市会定例会に提出する。

 定額減税の補足給付金は、減税可能額が所得税、住民税の課税額を上回る人に支給するもの。今年度の住民税課税情報に基づいて算定した結果、給付対象者が当初見込みの約45万人から約53万人に増えたため、115億6300万円を給付費として増額する。

 コロナワクチンは、国が想定する接種単価が見直されたため、40億6700万円を充て、自己負担額を3千円とする。対象は65歳以上か60〜64歳の一定の障害がある人で、10月から来年1月末までに49万回の接種を見込んでいる。

 補正予算案などの議案の議決は9月25日。その後は2023年度の決算審査が行われる。

9〜11月号の表紙

神奈川県が文化芸術の情報冊子発行 「かながわ県民文化祭」を特集

 神奈川県は、県内の魅力的な文化芸術イベント情報をまとめた冊子、「イベントカレンダー」の9月〜11月号をこのほど発行した=写真。

 文化芸術の魅力で人を引きつけ、地域のにぎわいをつくり出すマグネット・カルチャー(マグカル)の取り組みを推進している県が発行する冊子で、毎号、県内文化施設の公演や展示情報などがカレンダー形式で紹介されている。今号では、9月から県内各地で行われる「かながわ県民文化祭2024」を特集。県、各市町村で開催される主なプログラムを紹介している。また、アンケートに答えてチケットやカレンダーが当たるプレゼント企画も実施している。

 冊子はA4判で、オールカラー32ページ。県内各文化施設や一部の商業施設、自治体などで無料で受け取ることができる。

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救命講習の様子

横浜市消防局 救命講習の受講者を募集 10〜12月分を受付

 横浜市消防局が10月から12月に行う救命講習の予約受付が始まっている。受講対象は市内在住、在勤、在学(中学生以上)者。

命をつなぎ留める

 救命講習とは、突然の病気で心臓が止まって倒れた人や、大けがをして大出血をしている人を発見した時、救急車が到着するまで、その人の命をつなぎ留めるための応急手当法を身に付けるもの。 病気やケガで心臓が止まると、約4分で脳の細胞が死んでしまうといわれている。救急車が到着するまで、心肺蘇生法などの応急手当をいかに早く始めるかが傷病者のその後を左右することになる。

 横浜市内では救急車の出動件数が増加傾向にあり、119番通報から救急車が現場に到着するまで平均8.8分かかっている(2024年上半期の発表データ)。この約9分間にできる応急手当を学ぶのが救命講習だ。

 主に成人に対しての応急手当を学ぶ「普通救命講習I」で空席のある(9月2日時点)開催日は10月15日(火)、25日(金)、11月15日(金)、18日(月)、12月6日(金)、12日(木)。教材費は1,200円。会場は横浜市民防災センター=神奈川区沢渡=または長津田消防出張所=緑区長津田=で、開催日により異なる。定員になり次第、受け付けが完了。

 小児・乳児・新生児に対しての応急手当法を学ぶ「普通救命講習III」やさらに詳しい応急手当を学ぶ「上級救命講習」なども開催される。

 申し込みは予約ページ(https://sy-koushu.city.yokohama.lg.jp/kyumei/)または救命講習受付(市防火防災協会)【電話】045-714-9911。10人以上の団体の場合は、各消防署での開催も可能。

台風10号 横浜市内で倒木、護岸変形の被害

 大雨や突風などで各地に被害をもたらした台風10号に関し、横浜市内では倒木によって家の一部が壊れるなどの被害が出た。

 市の発表によると、緑区東本郷で倒れた木によって家の一部が壊れたほか、瀬谷区阿久和南では川の護岸の一部が変形した。南区では永田東で12㎥の土砂が流出し、中里ではマンホールの枠が陥没した。

 8月30日に土砂災害のおそれがある区域に避難指示(警戒レベル4)が出され、市内94カ所の1482世帯・3101人が対象となった。ほかにも、浸水被害のおそれがある地域にも高齢者等避難(警戒レベル3)が発令された。地区センターや学校など、61カ所で避難所が開かれたが、避難者は11カ所、14世帯・23人だった。避難所は9月1日午前に閉鎖された。

 消防局の雨量計では、戸塚区の大正消防出張所で8月31日午後6時からの1時間に37ミリ、都筑区の仲町台消防出張所では29日午後2時からの24時間で214.5ミリを記録した。

公開された上大岡newcalのページ

京急電鉄 地域情報サイトに「上大岡」を追加 Instagramも開設

 京浜急行電鉄(株)は8月9日、運営する地域情報サイト「newcal(ニューカル)」の中に新しいページとして「上大岡newcal」を公開した。

 同社は2020年に三浦半島で、地域情報と交通手段検索、予約、決済までが同一サイト上で完結するいわゆる「MaaS型」のサイトを開設。今年3月に「newcal」へとリニューアルし、沿線エリアに拡大させるとしていた。

 今回、公開されたのは、その「上大岡版」。同社担当者は「今後、『まちの情報』の項目を充実させる」としており、サイトの拡充を図る。また、公式インスタグラムも開設された。

8月31日の「ドラクエ花火」打ち上げ可否は当日午後3時発表 横浜スパークリングトワイライト

 横浜港周辺で8月31日(土)に予定されている打ち上げ花火のイベント「横浜スパークリングトワイライト」について、主催する実行委員会は台風10号の影響を見極めながら、当日午後3時に開催可否をサイト(https://www.yokohama-sparkling-twilight.com/)で発表するとした。

 予定では午後8時から5分間、新港ふ頭から花火を打ち上げることになっている。

 同イベントは8月10日の開催も台風5号の影響で中止になっており、31日はその時に行う予定だった「ドラゴンクエスト」をイメージした花火が打ち上げられる。

伐採されるリュウゼツラン

横浜市港南区・リュウゼツラン 台風10号直撃前に伐採 土木事務所「苦渋の決断」

 横浜市港南区の環状2号「上永谷駅入口」交差点で花を咲かせたリュウゼツランが29日、台風10号の接近に伴い、倒れる危険性が高まったとして、横浜市港南土木事務所によって伐採された。

 7月中旬に開花を迎えたリュウゼツラン。開花後に花が散り、植物自体が枯れるが、しばらくは花茎が立ち続けるとみられ、土地を管理する同事務所も「すぐに伐採することは考えていない」としていた。

 しかし、台風10号の進路と花茎の傾き方などを見極め、28日に伐採を決定。花茎が倒れ、交通の妨げになることを懸念しての判断となった。

 雨が降る中行われた伐採作業では、まず最上部を切断。その後、複数部分に分け切断し、根元約1mを残して終了となった。同事務所の坂口堅章副所長は「我々の植えたものではないが、多くの人が楽しんだことは良かった」と話している。

 なお、切断した花茎の一部は港南図書館で展示される予定だ。

 

秋の月が観賞できる

三溪園 秋の夜に観月会 9月14日から、音楽も

 三溪園=中区本牧三之谷=で日没後に音楽と月見を楽しむ「観月会」が9月14日(土)から18日(水)まで開催される。

 観月会は三溪園の秋の風物詩だったが、コロナ禍の影響で2022年から中止されていて、今回3年ぶりの開催となる。

 期間中の5日間は日替わりで、いずれも午後6時台から園内の臨春閣で雅楽、筝曲、サックスとピアノ、薩摩琵琶、篠笛の演奏が披露される。臨春閣は江戸時代に建てられたと伝えられる重要文化財。22年に屋根の葺き替えなどの保存修理工事が終わり、装いを新たにした。

 三溪園は実業家の原三溪によって創られ、古建築と自然が調和した四季折々の景色が楽しめる日本庭園として名高い。

 入園料は大人900円。観月会への参加は無料。問い合わせは三溪園【電話】045・621・0635。

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脇雅昭氏

参院選 自民が脇雅昭氏擁立へ 42歳、前県局長

 来夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に自民党が前県産業労働局長の脇雅昭氏(42)を擁立することを決めた。

 脇氏は東京大学大学院を卒業し、2008年に総務省入省。13年に神奈川県へ出向した後、県へ転籍していた。自民党県連の公募に応募し、41人の中から選ばれた。

 脇氏は8月29日の会見で「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と述べた。

渡邉仁史院長

お口の健康塾 4th Vol.1 口腔内の健康見直しませんか?

 このコラムでは皆様のお口の健康についての噛むこと、食べることを中心に口から始まる健康をお伝えしております。

 来月からの第一部では口腔の機能についてお話します。マスク生活が日常になってしまった今、口腔を動かす機会が減り、唾液量の減少、そして「話しにくい」「口の中に灼熱感がある」「飲み込みにくい」といった口腔の機能障害が生じます。その結果起こりやすい疾患である口腔乾燥症と口腔カンジダ症についてお話していきます。

 第二部では高齢者のむし歯や入れ歯、誤嚥性肺炎についてご紹介していきます。合わない入れ歯の見分け方やご家族ができる入れ歯の管理方法、むし歯の判断目安、誤嚥がなぜ生じるのかをお話しし、「口から食べる事の大切さ」をお伝えしていきます。

 第三部では、認知症などの精神疾患やALSなどの神経疾患についてお話していく予定です。

 当院ではお一人での外出が困難な方を対象に、歯科訪問診療を行っております。むし歯や歯周病、差し歯、入れ歯、摂食嚥下機能評価(内視鏡検査)をご自宅で行っております。まずはご相談ください。

原宿わたなべ歯科診療所

戸塚区原宿3-8-6二八五番館1階

045-443-5519

http://hwdc2015.com/

御朱印探訪【1】 横浜最古の寺 南区 弘明寺 記者の参拝レポート

 御朱印(ごしゅいん)とは、神社や寺を参拝した証として押印される印章印影のこと。参拝の記録として集める人も少なくない中、タウンニュース記者が横浜市内の寺社で入手できる御朱印を紹介する「御朱印探訪」。第1回目は横浜最古の寺として知られる南区の弘明寺(ぐみょうじ)を訪れた。

本堂の床板も1000年級の歴史

 京急線の弘明寺駅から徒歩2分、市営地下鉄ブルーラインの弘明寺駅からは商店街を通って約5分。弘明寺には2つの門があり、京急側からは楓関門(ふうかんもん)、ブルーライン側からは市指定有形文化財の仁王門(におうもん)が近い。

 御朱印は参拝の証のため、まずは本堂にお参りを。1044年(寛徳元年)に光慧上人が建立、開山したもので、現在の本堂は、1766年(明和3年)に智光上人によって再建されたもの。拝観料500円を納めて中へと進むと、重厚な雰囲気に圧倒されている。すると、通りかかった僧侶と思しき人から、「床も1000年前のものですよ」と声を掛けられた。調べると、光慧上人が建立した際の古材が床板に使われていた。自分の足元にそんな歴史を経たものがあるとは...と若干ひるむ。

国宝の本尊は十一面観音像

 奥へ進むと本尊である十一面観世音菩薩立像が姿を現す。平安時代中期の作で1915(大正4)年に国宝、1950(昭和25)年に国の重要文化財に指定されている。像高181・7cm、ハルニレの1本の木から丸ノミで観音像を彫り出したもので、表面にその彫り痕が見て取れる。

 「一刀三礼で、三日三晩かかったそうです」と教えてくれたのは、弘明寺の執事長、山下

実明(じつみょう)さん。一刀三礼とは、ノミを一回入れる度に三回礼拝したという意味で、737(天平9)年にこの地を訪れた行基が流行していた疫病を鎮めるために彫ったとされる。山下さんによると「観音様の開眼作法から1週間のうちに、疫病が去った」という。

月替わりを含め、御朱印は13種類

 弘明寺で授与される御朱印は全部で13種類。御朱印には御朱印帳に直接書いてもらう「直書き」と、あらかじめ御朱印を書いた状態の和紙を授与される「書き置き」の2パターンがあるが、弘明寺では基本的に書き置きで、唯一、本尊の十一面観音の御朱印が直書きで授与されている。絵柄が月ごとに変更される特別御朱印もあり、季節を感じられる絵は「住職の奥様が描いているんですよ」と山下さん。

 また、弘明寺の場合、本尊以外に大日如来、不動明王、身代わり地蔵などが本堂以外にも点在していて、それぞれの御朱印が用意されている。お参りをしないまま御朱印をいただくことのないよう、境内をゆっくり回る時間を確保しておこう。

パワースポット、七ツ石も必見

 山下さんは「七ツ石はぜひ見ていただきたいですね」と話す。奈良時代、インドから渡来した善無畏(ぜんむい)法師が山の上に紫雲がたなびく様子を見て、「将来、この地に観音が訪れるだろう」と予見し、七つの石で囲んで結界を立て、弘明寺一帯を霊域としたと伝わっている。現在、点在していた石は本堂近くに集められ、自由に見ることができる。

 毎月8が付く日には、病気平癒や心願成就などを願う「本尊十一面観音様ご縁日」を、3が付く日は、縁結びや子宝を願う「大聖歓喜天様ご縁日」が行われ、境内がにぎわう。

■南区弘明寺町267

【電話】045・711・1231

▽参拝時間午前8時から午後5時(境内自由。御朱印授与は午前8時15分から午後4時45分)

▽本堂拝観500円、御朱印授与1枚500円