藤沢版【9月6日(金)号】
発車メロディが市歌に変わる藤沢駅ホーム(写真はJR東日本横浜支社提供)

JR藤沢駅 市歌が発車メロディーに 10月1日から使用開始

 JR藤沢駅の東海道線発車メロディーが10月1日(火)から、『藤沢市歌』に変わる。東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)横浜支社が先月26日に発表した。発着番線でアレンジが加えられており、9月22日(日)の「市民まつり」で本格運用を前にお披露目も行われる予定だ。

 市のシティプロモーションの一環として企画され、同支社の協力で実現した。地元にゆかりのある曲を発車メロディーにすることで、藤沢への愛着を高めてもらうことなどが目的。

 使用されるのは同駅3番線(東海道線上り)と4番線(同下り)。10月1日の初電から使用され、利用者が番線を区別できるように、上下線でメロディーに異なるアレンジが加えられる。

 使用開始を前に、9月22日の「第49回藤沢市民まつり」で発車メロディーのお披露目が行われる。会場は同駅南口ロータリー付近で、時間は午前10時頃。同支社によると、東海道線の周辺駅では辻堂駅が『浜辺の歌』、茅ヶ崎駅が『希望の轍』を発車メロディーに採用している。

知ってる?市歌

 発車メロディーに採用された藤沢市歌。画家の鈴木政輝氏が作詞、美空ひばりさんへの楽曲提供で有名な米山正夫氏が作曲を手掛け、1950年に市制10周年を記念して制定された。70年以上の歴史がある一方、若い人からは「存在を知らなかった」という声も。

 市歌について市秘書課では、「過去には市民パレードや小学校の音楽の授業でも使用されていた」と話すが、次第に使われなくなっていったという。現在は、市民からの電話を受け付けるコールセンターの待ち受け音や、20歳を祝うはたちのつどい会場で使用されている。多くの人に市歌に触れてもらおうと、市ではピアノ伴奏による動画も作製しており、市ホームページで公開している。発車メロディーでの使用に同課では「市歌を知っていただくきっかけになる。藤沢への思いがこもった歌詞から、郷土愛を高めてもらえたら」と話す。

閉店を発表したイトーヨーカドー藤沢店

イトーヨーカドー藤沢店 50年の歴史に幕 来年1月13日に閉店へ

 藤沢駅近くにある総合スーパー「イトーヨーカドー藤沢店」(鵠沼石上)が、来年1月13日に閉店する。1974年6月の開業から50年余り。これまで駅南口エリアに活気をもたらしてきたシンボル的な店舗の幕引きに、市内の常連客らからは別れを惜しむ声が上がっている。

 敷地面積は1万1170平方メートル。現在売り場は地下1階から地上6階まであり、食品や日用品、衣料品のほか、専門店街には学習塾やテニススクールなども入っている。

 親会社のセブン&アイ・ホールディングスは2023年3月、赤字脱却に向けた構造改革の一環として、採算の悪いイトーヨーカドー33店舗を26年2月までに順次閉店することを発表した。県内では先月18日に綱島店(横浜市港北区)が営業を終え、藤沢店、川崎港町店(川崎市川崎区)、茅ケ崎店(茅ヶ崎市)が来年1月に閉店する。

 また、ダイエー藤沢店も74年6月に開業した。イトーヨーカドー藤沢店は、その5日後に開業。かつて地域住民らから「北のダイエー、南のヨーカドー」と言われるなどライバル関係にあり、たびたび価格競争を起こした「藤沢戦争」は今も語り継がれている。

 先月30日に店舗入り口に貼った掲示物やホームページで閉店を報告。足を止めて、驚きの声を上げる買い物客もいた。近隣に住む60代男性は「学生時代に待ち合わせの場所に使ったり、子どもを連れて遊びに来たりして、たくさんの思い出が詰まっている店。あって当たり前だったから寂しい」と残念がり、大きなため息をもらした。

 閉店後の建物の活用方法は発表されていない。

全国おやじサミットin藤沢の実行委員長を務めた 中田 竜也さん 羽鳥在住 48歳

「熱いおやじ、最高!」

 ○…全国46団体のおやじの会のメンバーなどを招いて約250人が集い、全国おやじサミットを先月24日に開催した。昨秋に藤沢市おやじの会連合で実行委員会を結成。夜や週末を使って約20人の委員と準備や協賛金集めなどに奔走した。おやじの会は本当に必要か-。核心を突くテーマで活発な意見交換を行い、「熱量ある」同志たちとその意義を再確認することができた。「藤沢で開催できたことは一生の宝物」といまだに興奮冷めやらぬ様子。

 ○…藤沢サミット開催は、昨年、愛媛で行われた同サミットに参加したことがきっかけ。ギネス世界記録認定や打ち上げ花火の実現などが評価され、突然のホストタウン打診。心の準備もなかったが「男気で受けた」。学生時代から企画が好きな性分で実行委員長に。「大変だったが、やりがいは十分だった」。笑顔に達成感がにじむ。

 ○…「こんなすごいことが実行できるんだ」。コロナ禍で卒業式を迎えた小中学生たちに江の島エール花火を打ち上げたのが同連合だったことを知った。「藤沢のお父さんたちのパワーはすごい」と感動し、2年前、長女の中学校入学と同時に明治中おやじの会へ加入。活動する中、おやじたちのためでもあることにも気づいた。学校支援や夜間パトロールなど活動するメンバーと交流が生まれた。「将来仕事を離れても地元にたくさんの友人がいることは頼もしいと思う」とし「おやじの会は、その入り口になる」と今では、参加も呼び掛ける。

 ○…埼玉県出身。20年ほど前に横浜での勤務を機に憧れの湘南、藤沢市に。「サミットの準備に専念させてくれた家族に感謝。これから罪滅ぼし」。しばらくは「おやじ」ではなく「パパ」業に励む予定だ。

二代歌川国貞『東海道 戸塚』(浮世絵館提供)

絵師の「二代目」に焦点 浮世絵館で企画展

 辻堂神台の藤澤浮世絵館で9月14日(土)から企画展「二代目集合 襲名絵師たちの物語二代歌麿・二代豊国・二代広重・二代国貞」が開催される。11月4日(月)まで。

 今回は江戸時代を代表する浮世絵師4人の名前を継いだ「二代目」の絵師たちの作品や人生を、初代との関わりや対比などを行いながら紹介する展示となっている。

 東海道コーナーでは、二代目歌川広重が紹介される。世界的に知られる絵師・初代広重の弟子として影響を強く受けた『東海道五拾三駅』シリーズなどを、初代の風景画と並べて展示する。担当した同館学芸員の中川淑子さんは、「富士山や人物の配置など、構図がとても似ている点が見どころ」と語る。

 江の島コーナーでは、二代目喜多川歌麿の作品を展示。江の島の風景や人物を描いたもののほか、他の初代歌麿門下の絵師たち歌政や月麿などの作品が紹介されている。企画展コーナーでは、二代広重の『江戸名所四十八景』や、二代歌川国貞が、京都へ向かう江戸幕府十四代将軍・徳川家茂を非公認で描いたシリーズなどが並ぶ。

 藤沢宿コーナーでは二代歌川豊国を紹介する。美人画や役者絵で知られた初代豊国に養子入りし、跡を継いだ。展示では『名所八景』などの風景画が楽しめる。

 中川さんは「『二代豊国』を称した絵師は2人いた」と説明する。もう一人の二代豊国とは、初代の弟子で幕末に妖怪絵などで人気を博した初代歌川国貞。前の二代がいなくなった後、国貞が二代豊国を名乗ったのだという。「絵師の人間関係もパネル等で解説され、より楽しめる企画となっている」とした上で「二代目たちが受け継いだ技術や名声を体感してほしい」と来場を呼び掛けた。

 午前10時から午後7時。月曜休館(祝日・振替休日の場合は翌平日)。学芸員による解説は21日(土)と10月13日(日)に開催。参加無料。定員各30人(当日先着順)。

 また、國學院大學文学部の藤澤紫教授による講演会「われら二代目!―浮世絵を支えた次世代の絵師たち―」も10月19日(土)午後2時から明治公民館で開催。定員80人先着順。受付開始9月21日(土)午前10時から。参加無料。(問)同館【電話】0466・33・0111。

新しい放課後児童クラブの整備予定地

湘南台小学校区 児童クラブ新設へ 市が来春開所目指す

 藤沢市は、湘南台小学校区に放課後児童クラブを新設する方針を発表した。9月補正予算案に整備事業費として1279万円を盛り込み、来年4月の開所を目指す。

 現在、市内には79カ所の児童クラブがあり、共働き世帯の児童など4436人が入所。同区では3つの児童クラブが運営されており、208人が入所している。

 新設される児童クラブは小学校から徒歩8分のビルの1階部分に整備される予定。入所申し込みの開始時期は未定だが、例年であれば11月中旬から12月中旬にかけて入所申し込みの一時受け付けがあり、2月中旬ごろに結果を発表している。

 子ども家庭庁の調査資料を見ると児童クラブへ入所を希望したものの利用できなかった待機児童数は2023年5月1日時点で全国に1万6276人おり、年々増加。市内の待機児童数も同様に、23年度から24年度までの1年間には113人から184人と71人増加した。

 市青少年課は、これらの結果について「共働き世帯の増加などが要因として考えられる。児童数自体が減っていても入所希望者は増加しているという学校もある」と現状を説明した。

 市は20年に、放課後の児童に安全・安心で良好な生活の場を提供しようと、24年度まで5年間の児童クラブの整備の方針や予定などを示した「第2期藤沢市放課後児童クラブ整備計画」を策定。その後、22年に各クラブの入所申し込み状況や児童数の推計を鑑みて計画の見直しが行われ、昨年度までに10カ所の児童クラブを新設してきた。来年度以降の計画は今年度中に策定される。

藤沢YEGが備品寄贈 サッカーをより熱く

 藤沢商工会議所青年部が先月29日、藤沢市体育協会にサッカーの備品を寄贈した=写真。

 同部では、7月に第21回全国サッカー大会かながわ藤沢大会を開催。全国から1800人以上が集い熱戦を繰り広げた。

 大会で使用されたボールやビブス等をサッカー振興に役立ててもらおうと、寄贈が行われた。秩父宮記念体育館で宮澤幸枝大会会長は「皆様のご協力で大会を無事終えることができた。道具をぜひ役立ててほしい」と話し、受け取った市サッカー協会の中嶋修会長は「有効活用させてただきたい」と話した。

駐車場が有料化 市民センター・公民館

 藤沢市の行財政改革の一環として2025年1月15日から、市民センター・公民館の駐車場がタイムズ24(株)による管理・運営となり、駐車料金が有料となる。施設利用者は2時間まで無料。

 対象施設は、六会市民センター、片瀬市民センター、明治市民センター、御所見市民センター、遠藤市民センター、長後市民センター、辻堂市民センター、善行市民センター、湘南大庭市民センター、鵠沼市民センター、片瀬しおさいセンター、石川コミュニティセンター、村岡公民館(新施設移転後)。

 市市民自治推進課によると、現在は施設を利用しない人による駐車などがあり、民間事業者による管理運営で利用の適正化などを図るという。また、駐車場用地を貸し付ける方式のため、5年契約で858万円の歳入を見込む。

 8月下旬から市民への周知を始めており、今後は9月から12月にかけて各地域で詳細についての説明会を行う。

 駐車場用地の民間運営では、先行事例として2021年度から本庁舎朝日町駐車場で同社が管理運営を行っている。

遊行寺開山700年記念 写経会・納経祈願法要 9月15日 予約受付中

 時宗総本山の遊行寺(西富)では、9月15日(日)に行う開山700年を記念した大写経会・納経祈願法要の参加者を募集している。

 写経会は大書院で午前9時に開始。書家でもある同寺の一浄上人の書についての講話に続き、一遍上人の忌日法要でもあるため、同上人が書いた「別願和讃」を写経。11時からは紫雲閣で納経祈願法要を行う。その後、一浄上人が書いた開山700年特別御朱印がもらえる。参加志納は一巻5000円。

 事前予約をメール(【メール】yugyoji.pr@gmal.com)で受付中。名前、住所、電話番号、祈願内容(厄除招福・心願成就・家内安全・商売繁盛・学業成就・合格祈願・安産祈願・当病平癒※複数の場合は心願成就)を記入する。空席がある場合のみ当日も受付(8時45分から)。

 問い合わせは同寺【電話】0466・22・2063。

9月14日(土)開催 ふじさわ元気バザール 湘南台セレクトマルシェ

 こだわりの商品等を展示、販売する「ふじさわ元気バザール 湘南台セレクトマルシェ」が9月14日(土)、湘南台駅地下アートスクエアで開かれる=写真。午前10時から午後2時。

 当日は、市内の事業者やこれから創業を目指す人たちの商品を広く市民に知ってもらおうと、地産の新鮮な野菜やハンドメイドなどバラエティ豊かな商品が展示、販売される。ふじキュン♡グッズが当たる抽選会も開催される。

 詳細、問い合わせはふじさわ元気バザール事務局(藤沢商工会議所内)【電話】0466・27・8888。

表彰を受けた野口さん(左)

湘南台の銀行員 機転で還付金詐欺防ぐ 北警察署が感謝状

 藤沢北警察署(仲戸川博幸署長)は先月30日、還付金詐欺の被害を未然に防いだとして、スルガ銀行湘南台支店行員の野口紗耶さんに感謝状を贈呈した。

 先月8日午後5時頃、来店した70代男性が1階ATM備え付けの受話器でコールセンターに「還付金の手続きがわからない」との相談があった。詐欺を疑った担当者が同店に対応を求め、野口さんが事情を尋ねると、医療費の還付を受けるために、ATMから出てくるはずのない「黄色いレシート」を受け取りに来たと男性が話したため、還付金詐欺を確信した。

 警察に通報しようとしたが、「相手は丁寧な口調だったので、詐欺のはずがない」と犯人を信じきっている様子だった。野口さんは男性を2階の窓口に案内し、事情を聴きながら他の従業員に付箋のメモ書きで通報するように指示した。

 同署によると、還付金詐欺は今回のように市の職員や銀行員を騙り、相手を焦らせる口調で判断を鈍らせるケースが多いという。仲戸川署長は「今事例を含め管内では今年15件の特殊詐欺を未然に防いでいる。金融機関の協力は最後のとりで。本当にありがたい」と感謝を述べた。

 野口さんは「改めて詐欺を身近に感じた。これからもお客さんの資産を守っていく」とした。

牧草を主食とする乳牛(石川の須田牧場/提供)

畜産農家を救え 飼料高止まり受け市助成

 藤沢市は、飼料高騰を受ける市内畜産農家への支援事業として、飼料購入に関わる経費を助成する。補正予算案を9月定例会に提出。3575万円を投じ、2022年4月を基準月として、藤沢市畜産会(須田裕会長)に所属する畜産農家が購入する配合飼料や輸入乾牧草の価格高騰分の2分の1の額を助成する。対象期間は今年10月から来年3月まで。

 飼料価格は21年以降に高騰を続け、ロシアによるウクライナ侵攻や円安、特定の国による買い占めなどの影響から、22年以降は高止まりの傾向にある。

 これまでも市は、新型コロナウイルスに対応する地方創生臨時交付金を活用した支援事業のほか、配合飼料価格安定制度の見直しを県に要望するなどの対策を行ってきた。今回の予算案について、市農業水産課は「高止まりの現状の差分をそのまま支援するのではなく、価格が急騰した期間に基準を設けることで、より効果的な支援が望める」としている。

 藤沢市畜産会は今年4月、支援継続についての要望書を提出。須田会長は昨今の価格状況に関して「48年間畜産業に携わっているが、今までで一番厳しい」とする。支出のうち約9割が餌代に出てしまう中、今夏は猛暑による電気代高騰も大きな打撃となった。「廃業を選択する農家も増えてきており、支援策は急務。こうした補正案はありがたい」と述べた。

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以前の彼岸花まつり(提供)

彼岸花まつり今年も 9月21日 小出川沿い

 小出川沿いに咲く彼岸花が見頃を迎えるのに合わせた「小出川彼岸花まつり」が9月21日(土)に開催される。午前10時から午後3時。雨天順延。少雨決行。主催はおおぞう・遠藤・打戻の各彼岸花の会からなる「小出川彼岸花団体協議会」。

 北は遠藤の大黒橋から寒川町青少年広場まで、小出川沿い3Kmを赤や白の彼岸花が咲き並ぶ。今年も式典のほか、スタンプラリー、遠藤会場や寒川のおおぞう会場では地元野菜などが並ぶ模擬店も出店する。

 開花状況について、遠藤彼岸花の会によると4日時点では先月中旬に降った雨の影響で狂い咲きとなった花が少しあるという。「この頃は台風の影響で雨が多く降ったので、水分量は十分。このまま涼しくなっていけばお彼岸頃に見頃となる」としている。

 同会では、小出川沿いの彼岸花の写真を募集している。17日(火)まで。A4サイズ一人2点。写真はまつり当日と翌22日に会場で掲出される。応募者多数の場合は選考となる。問い合わせは遠藤市民センター【電話】0466・87・3009。

イベントチラシ(左)と参加申し込みフォーム

夜の水族館に行こう 小学生親子50組招待

 小学生と保護者50組100人を招待し、閉館後の消灯した「えのすい」(新江ノ島水族館)で海の生き物たちの生態を観察する「新江ノ島水族館20周年記念 ダーク&ディープアクアリウム」が10月5日(土)に開かれる。ワーナーブラザース・ディスカバリーの主催、湘南ケーブルネットワーク(株)と新江ノ島水族館の協力。

 ランタンの灯りだけを頼りに夜の生き物を観察。スペシャルなクラゲツアーも体験できる。午後6時から8時15分。受付開始は午後5時45分。参加対象は小学校1年から6年までの親子2人。

 参加希望者は二次元コード応募フォームから20日(金)までに申し込む。当選者は9月下旬までにメールで知らせる。問い合わせは事務局【電話】03・5419・1631。

「国連平和の鐘」と同じように作られた鐘を前に講演する高瀬さん(提供)

「世界平和 自分ごとに」 藤沢JC 国連平和の鐘から学ぶ

 一人ひとりの当事者意識を持った行動を世界平和につなげていきたい――。藤沢青年会議所(藤沢JC・鈴木百合子理事長)は先月31日、(一社)藤沢建設業協会会議室で「国連平和の鐘勉強会」を開いた。

 国連平和の鐘は、戦争を体験した元愛媛県宇和島市長の中川千代治氏が国際平和を願い、各国のコインを使って製造された。1954年に国連本部に寄贈され、9月21日の「国際平和デー」にちなみ、毎年、国連総会を前に事務総長が鐘を鳴らしている。

 勉強会では、同じように作られた小さな平和の鐘を手に、中川氏の娘であり、平和活動を続ける高瀬聖子さんが登壇。当時の父の思いや、国連平和の鐘にも鋳込まれている「世界絶対平和万歳」の願い、伝え続けることの大切さなどを訴えた。講演後、参加した20人のJCメンバーは、各々平和に向けての行動を発表し、鐘を鳴らした。

 勉強会を発案したメンバーの石井世悟さんは「世界から見れば小さな活動なのかもしれないけれど、訴え続けることが大切だと改めて思った。今後JCとしても皆さんが自分事と思えるように働きかけていきたい」と話した。

昨年ブラジルで行われたジュニア世界選手権で波に乗る登坂選手(提供)

「プロでもサーフィン楽しむ」 登坂選手 16歳でプロ入り

 日本プロサーフィン連盟(JPSA)のプロトライアルは5月29日と30日、千葉県旭市井戸野浜海岸で行われた。プロの資格が得られるのは上位2選手のみ。合格できる確率は約2%とも言われる。新型コロナウイルスの影響で過去3年間は開催されず、今年度はその期間の挑戦者たち24人が一気に参加したため激戦となった。

 「良い経験になるかと思って出場した側面もあった」と当日のモチベーションはやや低めだったものの、TR1を勝ち上がると、TR2では他の選手に2倍近くのポイント差をつけるなど順調に駒を進め、最終TR4では1位に。プロ入りが確定した。

 勝因を尋ねると「井戸野浜は好きな波だった」と笑顔で振り返る。勝ち上がるごとに増すプレッシャーも「結果だけにこだわるのではなく、楽しんでサーフィンすること」で乗り越えた。日頃からフィジカル面のみならず、物事をプラスに捉えるメンタルのトレーニングにも励む。「残り時間が1分しかないとき、まだ1分もあると考える」など、自分のベストを尽くすために努力した結果が、今回のプロ入りにつながったという。

 これまでも国内外で活躍してきた登坂選手。5歳からサーフィンを始め、昨年ブラジルで行われた世界選手権に初出場し、日本団体銅メダルの獲得に貢献した。今年に入りオリンピック強化指定選手に選ばれるなど、着実に実績を積み重ねてきた。

 プロになることを意識し始めたのは中学3年生の頃。「やっているうちに、自然になりたいと思うようになった」。プロサーファーは「技術面はもちろん、常に意識を高く持ち、人格面でも尊敬できる人が多い」とした上で、「自分もそういう選手になりたい」と意気込みを語った。

 プロ入りを前に、9月24日(火)から開かれる全日本選手権がアマチュアとして最後の挑戦となる。同大会での過去最高順位は4位。「今年の目標はタイトルを獲得すること。絶対にここで優勝したい」と誓った。

まるで見えているかのようにボールを打ち返す松田さん(左)

音を頼りに打ち合え パラ競技「STT」とは?

 パリ・パラリンピックに出場した日本選手団が強豪国を破る快進撃を見せるなど、障害者スポーツに今注目が集まっている。五輪種目ではないものの、藤沢市内では視覚障害者向けの卓球「サウンドテーブルテニス(STT)」に熱心に取り組む人たちがいる。競技のルールや魅力に迫った。

 STTはアイマスクを着用し、専用の卓球台と金属の球が入ったボールをネット下にくぐらせ、音を頼りにラリーするパラスポーツ。打球音が分かるようにラケットにラバーは貼られていない。

 県STT協会の内藤雅善さんによると、昭和初期に栃木県足利盲学校の校長が感覚訓練として考案。その後、各地で競技が行われるようになったという。県内には約50人の選手がおり、市内では長後、湘南台、六会公民館、鵠沼海岸にある「太陽の家」(藤沢市心身障がい者福祉センター)で月に一度のペースで練習会が開かれている。

 2日、長後公民館の体育館に松田敏さん(81・遠藤)と松井俊貴さん(62・高倉)の2人が現れた。「いきます」「はい」の合図以外は、静寂の中でプレーする選手たち。会場には、独特な緊張感が漂っていた。

 俊敏な動きでボールを打ち合う松田さんは19年前、網膜剥離で両目が見えなくなったが、「家でぼけっとしていても仕方がない」と競技を始めたという。記者も体験させてもらうと、真っ直ぐ打つことすら難しく、目を開けているにもかかわらず完敗した。生まれつき視覚に障害のある対戦相手の松井さんは、全国障害者スポーツ大会の出場選手候補で、競技歴は35年。「練習した分だけ上達する。STTは生きがい」と笑みを浮かべた。

 公民館では、障害の有無にかかわらず、体験者や審判を募集している。

湘南ユナイテッドBC ホーム開幕戦市民無料招待

 藤沢、茅ヶ崎、寒川の2市1町を拠点に活動するプロバスケットボールB3リーグの「湘南ユナイテッドBC」が、2024―25シーズンホーム開幕戦を秩父宮記念体育館(鵠沼東8の2)で行う。日時は9月27日(金)午後7時から、28日(土)午後3時から。「藤沢市スポーツ都市宣言記念事業」として市主催、同チーム主管で開かれ、藤沢市民を無料招待する。

 藤沢市スポーツ都市宣言の理念の一つである「まちのにぎわい創出」に向けて、市とプロスポーツチームが連携した事業を実施することで、経済の活性化や地域交流の促進へとつなげることが目的。また、「観る」スポーツの機会を提供することにより、スポーツの魅力を伝え、スポーツ文化の普及を図りたい考えだ。

 昨シーズンはリーグ8位に入り、初のプレーオフ進出を果たした同チーム。開幕戦の相手は横浜エクセレンス(昨シーズン6位)で、B2昇格への第一歩を踏み出す。

 詳細は湘南ユナイテッドBC公式ホームページで確認。

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盾を手にする最上氏

「長きに渡る貢献に感謝」 日赤が最上氏(亀井野)表彰

 亀井野で総合建設業(株)湘南営繕協会を営む最上重夫氏が、日本赤十字社への長年に渡る功績が認められ、金色有功章を受けた。先月27日には日赤神奈川県支部の河鍋章事務局長が同社を訪れ、盾が贈られた。

 最上氏は、2013年に県支部の評議員に就任。19年には本社代議員となり、今年度からは全国6地区6人の常任理事の一人として活動。今回の表彰はこの11年の取り組みに対して行われた。

 河鍋事務局長は「長きに渡って日赤を支えてくださった」と感謝を口にするとともに「今後もお力添えをいただきたい」とコメント。最上氏は「人の命を救う活動に携われることは誉れだと思っている。今後も同士を増やすなど貢献していきたい」と決意を述べた。また今後の献血活動に対しては「上限70歳までの見直しや若年者への呼びかけなど裾野の拡大に向けて力を尽くしたい」と話した。

 最上氏は、大相撲藤沢場所の勧進元として、場所当日の全国最大規模の献血キャンペーンを19回実施しているほか、日赤を支援する民間団体、神奈川県日赤紺綬有功会の会長も務めている。

救助者を運ぶ上野さん

ライフセービング 世界大会で悲願の初優勝 救助技術競う「SERC」

 オーストラリア・ゴールドコーストで先月28日に行われたライフセービング世界大会「Lifesaving World Championships2024」のSERC競技で、西浜サーフライフセービングクラブ所属の上野凌さんが日本代表として出場し、初優勝の栄光を掴んだ。

 同競技は、事前に知らされていない模擬緊急事態に対して、4人1チームで2分の制限時間での救助技術を競うもの。

 今大会では、競技会場となったプールに約10人の要救助者がおり、浮力体となる備品の数も限られている難しい状況が設定された。

 オープン日本代表は、上野さんのほか、西山俊さん、三井結里花さん、森下広大さんの4人。互いに面識があり、過去にチームを組んだ経験もあることから「チームワークはバッチリだった」と上野さん。

 要救助者は意識のある人、泳げない人、意識の無い人などさまざまで、厳しい条件下でも冷静に優先順位を考え、正確なアプローチで救助。参加24カ国のなかで293・50ポイントを獲得して初優勝を決めた。

 日本代表の同競技のこれまでの最高順位は2位で、初の悲願達成に上野さんは「優先順位の判断と正確さ、スピード、技術がかみ合った」と振り返り、「合宿での練習成果もあり、皆のサポートあっての優勝だった」と感謝を口にする。

 国内有数の来場者数を誇る藤沢の海水浴場で人々の安全を守る西浜サーフライフセービングクラブ。「国内のSERC選手権でも西浜のチームが優勝することができた。世界大会でも西浜の技術力の高さを見せることができた」と上野さんは満面の笑みで語る。

脇雅昭氏

参院選 自民が脇氏擁立へ 42歳、前県局長

 来夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に自民党が前県産業労働局長の脇雅昭氏(42)を擁立することを決めた。

 脇氏は東京大学大学院を出た後、2008年に総務省入省。13年に神奈川県へ出向した後、県へ転籍していた。自民党県連の公募に応募し、41人の中から選ばれた。

 脇氏は8月29日の会見で「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と述べた。

地元のプロの技が学べる まちゼミ参加者受付け中

 地域のさまざまな店舗で働くプロが、講座を通じて専門知識やプロならではの技術を教えてくれる「藤沢まちゼミ」が、10月1日(火)から31日(木)まで開かれる。事前予約制で、現在受講者を募集中。講座を主催する一般社団法人藤沢市商店会連合会は「地元のプロの技が学べる貴重な機会なので、ぜひご参加を」と呼び掛けている。

 まちゼミは2003年に愛知県岡崎市で始まった取り組みで、藤沢市では7回目の開催。商店会会員店舗が参加者に知識や技術を無料で教える。

 地域にある商店の周知や利用客との信頼関係の構築などを目的とした事業。講座は少人数制で、受講中の商品の販売はないため、気軽に参加できるのが特徴だ。

 今年は健康・美容、飲食、サービス、物販といった幅広い業種の16店舗が講師として登場する。それぞれの内容は▽靴のフィッティング講座▽ドーナツ作り▽ラジオ出演体験▽女性のための集客セミナー▽真珠/パールのお手入れ方法講座▽葬儀の基本的な流れ▽小中学生のオスグッド対策▽日本酒あれこれ▽子どものスポーツケア▽美姿勢講座▽上生菓子作り▽ミシンの構造と調整講座▽薬膳茶作り▽アロマルームスプレー作り-など。講座の申し込みは、各店舗へ直接電話かメールで行う。

 各講座の詳細や申し込み先の確認は、専用ホームページから。

市長動向 鈴木恒夫藤沢市長

8月26日▽エルサルバドル共和国とのホストタウン交流事業▽住友商事商業施設事業ユニット長上野禎臣氏ら▽定例記者会見▽川崎副市長▽両副市長

8月27日▽所用外出

8月28日▽市民ギャラリー▽藤沢市民間保育園設置法人代表者会から予算に対する要望書受領▽JR東日本矢野精一執行役員横浜支社長ら▽チームFUJISAWA2020ボランティア交流会

8月29日▽駐日インドネシア共和国大使館ヘリ・アフマディ特命全権大使(品川区)▽両副市長▽藤沢市医師会から要望書の受領

8月30日▽災害対策警戒会議▽市内視察巡回▽中山副市長