鶴見区版【11月14日(木)号】
表彰を受けた松山さん

新鶴見小5年松山さん 絵本大会で全国5位入賞 犬を飼える家の夢を作品に

 新鶴見小学校5年生の松山明莉さんがこのほど、(一社)住宅生産団体連合会が共催する「第20回家やまちの絵本コンクール」で上位5作品に含まれる住宅金融支援機構理事長賞を受賞した。全国1147作品の応募の中での受賞に松山さんは、「初めての賞が大きなものでとても嬉しい」と喜びを語った。

 「家やまち」への思い・夢・希望・あこがれの家・好きなまちなどをテーマに絵本を作る同コンクール。松山さんは学校から出された夏休みの課題の一つとして作品を制作した。

 受賞作品のタイトルは「うちで わんこは かえません」。絵本の内容は、松山さんの兄にアレルギーがあるため自宅で犬を飼うことができないことなど、自身の実話をもとに描いたもの。

 犬と暮らしたいという思いから家の天井に穴を空けて友達の犬が遊びに来られるようにしたり、魔法の薬を使って犬を手のひらサイズにしておもちゃの家で飼おうとするなど、犬と暮らすための可愛らしいアイデアとストーリーに溢れている。

 先日行われた表彰式では、松山さんの作品に対して審査員から「大人では思いつかないアイデアが取り入れられている」「絵の背景も丁寧に描かれている」ことなどが評価されたという。

 松山さんはこれまでもポスターのコンクールなどに応募をしてきたが、表彰を受けたのは今回が初めて。学校で飼育委員を務めるほどの動物好きで、その思いを絵本の一つひとつに込めた。「好きな絵を描くことで大きな賞を頂けて嬉しい。わんこを飼うことができたら一番いいけれど」と笑顔で喜びを語った。

水道メーター取替作業員の腕章(見本) =横浜市水道局提供

不審な訪問が増加 市水道局が注意喚起

 横浜市内全域で、水道局職員や水道局関係者を装い、自宅などへ訪問する不審者や不審な電話、メールが送られてきたとの情報が増加している。横浜市水道局では「水道に関することで訪問があった場合は、身分証の提示を求めてほしい」と注意を呼び掛けている。

 市水道局によると、今年4月1日から10月21日までに、水道局お客さまサービスセンターに寄せられた水道局関係者を装った不審者の情報は369件に及ぶ。2023年度は1年間で542件だったことから、今年度は増加傾向にある。

 実際に寄せられた情報で最も多かったのは、配管の調査をかたった事例で211件。「水道局から依頼されて、古い水道管の漏水調査に来た」などと話し、家の中に入ろうとする事例が多数報告されている。同様に水道局や委託業者を名乗り、水質検査を行う事例も。結果、水道管洗浄や浄水器の購入などを勧められる案件も発生している。

 水道局をかたる者に「今月は水道料金を現金で集金することになった」と言われ、集金された報告もある。さらに「水道料金が未納のため、給水を停止する」等のメールが届き、個人情報やクレジットカード情報等の入力に進ませる事例も確認されている。

身分証の確認を

 市水道局によると、事前の依頼が無い限り、職員が自宅を訪問することはない。アポなしで訪問するのは、道路上の漏水調査において住宅への水道の引き込み管から漏水の可能性がある場合のみだという。また、原則として訪問による料金徴収、メールによる案内も実施していない。委託業者が訪問するのも水道メーターの検針時と取替時、水道料金未納の督促時に限られる。

 水道局員は職員証を携帯、委託事業者や請負工事業者が検針や取替で訪問する場合には、委託証明書や身分証明書を携帯している。そのため市水道局では「水道に関することで不審者による訪問があった場合には、必ず身分証の提示を求めて確認してほしい。また少しでもおかしいと思ったら、お客さまサービスセンターに問い合わせを」と話している。

11月に港北区に移転オープンする(公財)神奈川県動物愛護協会の会長を務める 山田 佐代子さん 港北区在勤 65歳

動物の命と尊厳守りたい

 ○…犬・猫等の保護譲渡活動や診察、治療を続けて66年の歴史がある協会の会長を務めて24年。施設を11月22日に移転する。「わんわんにゃんにゃんの日で覚えやすいでしょ」とにっこり。県からの移転要請を受けてから2年半、移転先の選定や資金繰りに奔走してきた。多くの寄付を受け、ようやく新たな門出の日を迎えられる。「ご利用者の希望に沿い、今の施設から近い場所に作れて良かった。皆様のご支援に感謝します」

 ○…都内で生まれ、小3以降は町田市で暮らす。生まれる前から家には犬がいた。「身重の母が拾ってきた雑種犬」。自身も野良猫や犬を何匹も保護してきては、家で飼ったり、里親探しをしたり。「今と同じことを小学生でやっていました」と微笑む。そこには母からの「何にでも心がある」という教え。命を無下にしてはいけないことが心に根付いていた。

○…父が1期生だったという東海大学に、付属高校から通う。「隣のクラスには原くん(元巨人・原辰徳氏)がいたわ」と懐かしむ。生き物好きだったが、当時は生物学部がなく、”一番近い”海洋学部へ進んだ。就職先は観賞魚の卸売問屋。ちょうど犬や猫の卸売りが始まった時代で、ペット問題を目の当たりにした。アメリカで動物実験反対運動に触れ、帰国後に地域の動物愛護団体の立ち上げに携わった。バン(車)を走らせ、動物の現状を知らせる日本一周のパネルキャラバンをしたこともある。

○…「学校教育に、動物のことを入れてほしい」というのが今の願い。依頼があれば出前授業を行っている。「小学校の時に、年に1度でも動物との接し方を学ぶと、全然違う。命の大切さを学べる」と力を込める。動物愛護の裾野を広げていくのも役割と考える。

めざせ生麦事件博士 飲食、ゲームにプロレスも

 生麦事件を正しく知って楽しむイベント「生麦de事件DA‼」が11月23日、生麦駅前で開かれる。

 生麦駅前通り商友会が主催し、生麦盛り上げ隊と岸谷商栄会協同組合が後援。6回目の開催となる同イベントは、地元が誇る歴史の1つ「生麦事件」を題材に、地域愛の醸成などを目的に毎年行われてきたもの。

 生麦駅前の踏切をはさんだ2つの商店街の道路が歩行者天国になり、生麦や薩摩、イギリスなどにまつわる飲食ブースの出店や、洋服、雑貨販売、子ども向けのゲームなど盛り沢山。

 また、昨年も好評だった「商店街deプロレス」が今年も登場。商店街にリングが組まれ、レスラーたちに「正体不明の生麦仮面」が挑戦する。

 その他にも、リングでは音楽や空手、テコンドーの演武やダンスのステージが披露され、岸谷小学校6年生によるソーラン節の発表や商店街の店舗と一緒に考えた商品の販売も行われる。

 午前11時から午後4時まで。詳細は下記の2次元コードで確認を。
表彰状を手にする永井さん

永井さんに法務大臣表彰 人権擁護委員の活動を評価

 人権擁護委員としての長年に渡る活動が評価され、平安町在住の永井恒雄さん(77)がこのほど、法務大臣から表彰を受けた。

 人権擁護委員とは法律に基づいて、人権相談を受けたり、啓発活動を行って人権尊重の考えを広めたりする役目を担う人のこと。

 同委員は、法務大臣から委嘱を受けた全国約1万4千人がボランティアとして活動。横浜市には89人、鶴見区内には4人の委員がいる。今年度は全国から200人の委員が表彰を受けた。今回の受賞について永井さんは「法務大臣表彰を頂き、非常に光栄で嬉しい」と笑顔で語った。

相談者の声に寄り添い

 永井さんは2013年から人権擁護委員を務める。地域での啓発活動に参加したり、市内の小学校で児童に啓発授業を行うほか、法務局での電話相談にも応じている。

 電話相談では、「ここ数年はインターネットに関する相談が増えてきている」と話す永井さん。その他にもいじめやハラスメントなど、1日6〜7件、1つの相談に40分ほど時間をかけて丁寧に状況を聞き取りながら、アドバイスをしているという。「問題の解決まで至らなくても、勇気を出して話してくれる方の気持ちに寄り添って声を聞きたい。今後も悩んでいる方の心の負担を少しでも軽減できれば」と思いを語った。

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中高生のダンスフェス 17日に鶴見公会堂で

 鶴見区在住・在学の中高生によるダンス発表会「オータムフェスinツルミ」が11月17日、鶴見公会堂で開かれる。

 鶴見区青少年指導員協議会が主催し、区役所が共催。

 中高生が出演だけでなく運営にも携わる同イベント。初めての開催となった昨年は15グループ、100人以上が参加した。

 今年も多くの中高生のダンスグループが参加する。午前11時から午後0時30分ごろまで。

 観覧無料、事前申込み不要。問合せは鶴見区役所地域振興課【電話】045・510・1695。

力作の数々を眺める来場者

個性豊かな書を堪能 書人会役員展に約600人

 鶴見書人会役員展が11月7日から10日まで、鶴見区民文化センターサルビアホールの3階ギャラリーで開かれた。

 鶴見書人会は、区内在住者や在勤者など鶴見にゆかりのある書道家、書道愛好家が所属する団体。発足して50年以上の歴史がある。

 同会として年2回の展覧会を主催し、秋は役員の作品を展示。一流一派にとらわれない幅広い展示が特徴だ。

 様々な文化や芸術を楽しむ「鶴見区民文化祭」の一つとして開かれた同展。30人の役員が1点ずつ作品を展示した今回は、期間中に約600人が来場。書体の迫力や表現方法など、個性溢れる力作の数々を来場者たちが楽しんだ。

 同会会長の阿部跳龍さんは「通常の書道展とは異なる多彩な書を多くの方に見ていただき、ありがたい。今後も精進して活動に取り組みます」と語った。

鶴見を学び「案内役」に コンシェルジュ養成講座

 鶴見の観光振興を担う人材の育成を目指す「鶴見コンシェルジュ養成講座」が、11月19日から始まる。同実行委と横浜商科大学が主催。

 講座は全9回。鶴見歴史の会やみどころガイドの会、地元企業や団体のメンバーらが講師を務め、鶴見の歴史や文化、今後の取組みなど幅広い内容を学べる。

 希望の講義のみ選んでの受講も可能。1講義500円。会場は鶴見区役所。各回午後6時から7時30分まで(第3回のみ午前10時から正午)。各回定員先着30人。7回以上参加で修了認定証書を発行。申込みはメールに受講希望日、講義タイトル、氏名を記載し、担当の佐々教授(【メール】sassa@shodai.ac.jp)へ。申込みは3日前までに。

山中市長と受賞者ら(一部)

市優良工事表彰 62社・44人を表彰 鶴見区からは5社・1人

 市の発注工事を特に優れた成績で施工した企業と現場責任者を表彰する「横浜市優良工事表彰」の表彰式が11月6日、市役所で行われた。

 昨年度に完成した請負金額500万円以上の市発注工事(2140件)の中から、今回は施工会社表彰で62社、現場責任者表彰で44人が選ばれた。

 また、今年度から土木部門が舗装と上水道の3部門に分けられ、計6部門で表彰された。

 表彰式には(一社)横浜建設業協会の福嶋隆太郎会長や(一社)神奈川県建設業協会横浜支部の工藤英司支部長ら多数の来賓も出席して見守る中、各部門の代表者が山中竹春市長から表彰状を受け取った。

 山中市長は、夏の危険な暑さや資材高騰が続く中でも安全、着実に工事を進めた受賞者らに感謝を述べ、「それぞれの地域でも地震や風水害への備えや緊急時の対応などにも多大な協力を頂いている。市民の安全、安心のための活動する皆さまに改めて敬意と感謝を申し上げます」と語った。

 鶴見区内での表彰事業者らは以下の通り(敬称略)。

【施工会社表彰】▽土木部門/(株)日工、(株)松尾工務店▽舗装部門/(株)日工、(株)ヤマヤ土建▽設備部門/東邦電設(株)▽建築部門/石井建設工業(株)

【現場責任者表彰】▽舗装部門/山谷尚平((株)ヤマヤ土建)

児童と借り物競争を楽しむ有安さん(左)

交流で障害者との共生学ぶ パラ選手が豊岡小で特別授業

 児童がパラアスリートとの交流を通じて障害者との共生を学ぶ「あすチャレ!ジュニアアカデミー」が11月7日、豊岡小学校で開かれた。横浜市と協定を結ぶ日本財団パラスポーツサポートセンターが主催した。

 この取組みはパラアスリートを講師に招き、交流を通じて「障害とは何か」を考えてもらおうというもの。当日は同校の4年生約60人が参加。ローイング(ボート競技)で東京パラ五輪にも出場した有安諒平さんが来校して講師を務めた。

 有安さんは自己紹介を行ったあと自身の視覚障害、「黄斑ジストロフィー」と診断されるまでの経緯や、パラスポーツとの出会いを説明。過去に鶴見川漕艇場で練習をしたことがあることを話すと、児童から驚きの声が上がった。

 その後、児童たちはグループに分かれ、有安さんと「借り物競争」で遊ぶルールを相談。目の見えづらい有安さんと一緒に楽しむために「スタートしてから数秒待つ」「走らず歩く」などのルールを考えた。

 その後も質疑応答の時間などで児童との交流を深めた有安さん。「夢に向かって挑戦する気持ちを持って欲しい」と児童たちにエールを送り、「今回の交流などをきっかけに、障害に対するイメージも明るくなれば」と語った。

やぐらを組んで盆踊りも=提供

祭りで大正昭和を懐かしむ しょうじゅの里小野で

 下野谷町の特別養護老人ホーム・しょうじゅの里小野(鳥澤清人施設長)で、恒例のしょうじゅ祭が開かれた。

 今回は施設内を大正や昭和をテーマとしたレトロな雰囲気で彩り、屋外ではやぐらを組んで地域住民と一緒に「炭坑節」や「つるみ音頭」などの曲に合わせて盆踊りを楽しんだ。

 また、射的や金魚すくいのほか、蓄音機から懐かしいメロディーも奏でられ、入居者たちも昔を思い出すように祭りを楽しんでいた。

 鳥澤施設長は「今後も地域と共に、そして入居者の皆さんに楽しんでもらえるイベントを行っていきたい」と話した。

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表彰を受けた児童と関係者たち

入船・潮田の児童6人を表彰 潮田東部地区で交通安全標語

 潮田東部地区自治会連合会(上田久美子会長)は11月3日、児童が考えた交通安全標語の表彰式を潮田地区センターで行った。

 この標語は同連合会が入船小学校と潮田小学校の児童に呼びかけて募集しているもので、今年で12回目。連合会独自で標語のコンクールを行っているのは区内では潮田東部のみとなっている。

 各小学校から多くの標語が集まり、6作品が区長賞や土木事務所長賞、交通安全協会会長賞などに選ばれた。

 表彰式では、鶴見警察署の中西実署長が鶴見の交通事故の現状を説明して注意を呼び掛けたほか、児童からは「ルールを守って安全に自転車に乗りたい」などと感想が聞かれた。

 上田会長は「毎年多くの良い標語が集まり選ぶのが難しいくらい。連合内の子どもたちが、さらに交通ルールに意識を向ける良い機会になれば」と笑顔で語った。

傷病者を救出する団員たち

大災害に備え対応訓練 鶴見消防団 一連の流れを確認

 鶴見消防団が10月27日、震災など大規模災害を想定した対応訓練を大本山總持寺の駐車場で行った。

 訓練には、区内7つの分団から128人の団員が参加。

 災害で倒壊した建物に閉じ込められた傷病者の救出や搬送、応急救護活動などを一連の流れで実施。様々な切断器具などを用い、団員たちが確認の掛け声をかけながら手際よく救出作業などを行った。

 救護活動後には、火災への放水活動として消防隊員との一斉放水も披露され、会場に集まった多くの市民から大きな拍手が沸いた。

 鶴見消防団の香取正彦団長は「安全管理もしっかりしながら、一連の流れを実践してくれた。今日も多くの方が見学に来てくれたが、今後もこのような訓練を通じて消防団の活動を地域にPRしていきたい」と語った。

豊岡小再編整備 市が事業計画を策定 区の図書館としては市内最大規模に

 豊岡小学校建替えに伴う再編整備事業で、横浜市が事業計画を策定し、11月1日に発表した。

 同校の老朽化による建替えに合わせ、鶴見図書館や鶴見保育園、つるみ区民活動センター、子育て支援拠点など周辺の公共施設と複合化して再編整備する同事業。市はこれまで基本構想や事業計画の素案を策定し、市民意見の募集や地元での説明会などを行いながら、計画を進めてきた。

 事業の目的として、施設を複合化することで「小学校単独の建替えでは成しえない相乗効果や新たな価値を生み出し、地域の活性化や魅力向上を図る」とし、施設の基本コンセプトに「つながる学び舎」を掲げる。

 グラウンドは市の基準の3800平方メートル程度を確保するとし、学校プールについては敷地内に借地用地を確保し、民設民営での整備を目指す。また、図書館の規模は現在の3倍以上となる約5000平方メートルで、蔵書は約20万冊を想定(現在は約11万冊)。中央図書館を除くと、市内の図書館で最大規模となる。

 市は今後、事業計画の実施方針等や入札等の準備、設計を進め、2027年度の小学校・図書館棟の工事着手、29年度末の校舎完成、その後に旧校舎の解体などを目指していく。

100歳まで自分の足で歩く 区役所で介護予防講演会

 フレイルや骨粗しょう症のリスクチェックと講話や体操を通じて予防法を学ぶ「介護予防講演会 100歳まで自分の足で歩く!」が12月11日、区役所で開かれる。

 午後1時から4時30分。50歳以上対象で定員先着50人。申込み・問合せは区役所高齢者支援担当【電話】045・510・1775。

黒岩知事から感謝状が贈られた

筋電義手バンクに寄付 県遊技場組合ら

 神奈川県遊技場協同組合と神奈川福祉事業協会はこのほど、神奈川リハビリテーション病院=厚木市=の筋電義手バンクに150万円の寄付を行ったとして、黒岩祐治神奈川県知事から感謝状を贈られた。

 筋電義手の使用には一定期間の訓練が必要だが、訓練用義手は1台約150万円と高額。また先天的に欠損がある幼児の場合、成長に合わせて義手の作り替えが必要となることから、県では2年前から同バンクを設置し、寄付を活用した筋電義手の普及促進を進めている。

 両者はバンク設立初年度から寄付を継続。知事から感謝状を受けとった同組合の小林昇副理事長は「子どもたちの夢と希望の支えとなるよう出来る限りの支援をしたい」と話した。

学習ダッシュボードの使用風景

児童生徒26万人のビッグデータから心の変化を捉え、ケアにつなげる「横浜モデル」始動 小中学校で不調を可視化

 横浜市は11月7日、全国最大規模となる児童生徒約26万人の教育ビッグデータを活用し、子どもの心の変化を捉え、不調をケアする取り組み「横浜モデル」を開始すると発表した。

 科学的根拠に基づく学びの実現や教育内容の充実を図ろうと、2024年6月に導入した学習ダッシュボード「横浜St☆dy Navi」を活用する。

毎朝「心の様子」を5段階評価

 児童生徒は毎朝の登校時、心の様子を「よい」「すこしよい」「ふつう」「すこしわるい」「わるい」の5段階評価で入力する。収集されたデータは学校側に伝えられるほか、市と共同研究契約を結ぶ横浜市立大学の研究チームにも共有され、医療の専門的知見からケアや診察の必要性などを分析する。

 市内の小中学校483校で9月、10月に収集した約500万件のデータでは、「よい」と「すこしよい」の回答は合わせて63.4%で、「すこしわるい」と「わるい」は合わせて7.3%だった。

モデル校で新機能追加

 市は11月22日から小学校1校、中学校1校のモデル校を設置し、「横浜St☆dy Navi」をアップデートする。新たに実装する「こころの温度計」に毎日の心の状態を0〜100の数値で示してもらい、よりきめ細かく、継続的に子どもの心の状態を把握する。

 さらに、月1回「こころの定期健診」として、20問程度のアンケートを実施。幸福度や抑うつ状態を把握し、データとして可視化していく。「横浜St☆dy Navi」を使ったAIチャット相談、メタバース空間内でのバーチャル相談なども行い、状態に応じてケアする。

 市は11月21日に教職員、横浜国立大学、横浜市立大学、民間企業などが参加する「第2回横浜教育データサイエンス・ラボ」を開き、「横浜モデル」の期待や課題について議論する予定だ。

配布されるステッカー

「脱炭素取組宣言」を応援 横浜市がステッカー配布 中小企業に呼びかけ

 横浜市は中小企業の脱炭素化を進めようと、今年6月に「脱炭素取組宣言」を開始し、このほど、宣言をした店舗などに掲示できるステッカーとシールを作成して配布を始めた。

1900事業者参加

 脱炭素取組宣言は、市内に事業所や拠点を持つ事業者が脱炭素化への取り組みを宣言する制度。11月中旬までに約190事業者が宣言を行っている。市は市内企業の99・6%を占める中小企業の脱炭素化をさらに後押ししようと、ステッカーなどを作成した。

 ステッカーは直径11cmの円形で、1事業者につき2枚まで。シールはA4サイズで1事業者に1枚配布。ロゴマークとともに「脱炭素取組宣言」「脱炭素化の取組をしています」などと書かれている。

 宣言は市のサイトにある専用フォームから行うことができ、所要時間は約5分。事業所や施設単位での宣言も可能。宣言をした事業者は、温室効果ガス排出量の見える化などに取り組むことで、「横浜市中小企業融資制度」の融資を受ける際に、信用保証料の一部助成を受けられる。また、省エネ診断の受診費用補助などの利点もある。

 市経済局は「ロゴマークは脱炭素化への意識の高い事業者の目印」としており、宣言への参加を呼びかける。問い合わせは同局【電話】️045・671・4236。

10月28日から11月3日の区別の定点当たりの患者報告数

インフルエンザ 横浜市内で流行期に 衛生研究所はワクチン接種呼び掛け

 横浜市内でインフルエンザの流行が始まっている。11月7日に発表された「横浜市インフルエンザ流行情報2号」によると、市内153カ所の定点医療機関から報告された2024年第44週(10月28日〜11月3日)の定点あたりの患者報告数は、横浜市全体で1.12となり、流行開始の目安となる1.00を上回った。

 市内の定点あたりの患者報告数は、8月下旬以降、緩やかな増加傾向が続いていて、第43週(10月21日〜27日)に1.07と、流行開始の目安を超えたため、横浜市衛生研究所が「インフルエンザ流行情報1号」を発表していた。

既に学級閉鎖も A型が約98%占める

 年齢別では15歳未満の報告が全体の48.7%で、学級閉鎖などを行っているのは小学校8校。

 迅速診断キットの結果は、A型97.6%、B型2.2%、A型・B型ともに陽性0.2%で、A型が多く検出されている。

適度な換気、湿度50〜60%の確保を

 同研究所の担当者は「咳エチケットや正しい手洗いなどの基本対策のほか、免疫がつくまでの期間を考えると、流行ピークが予想される前の12月中旬までにワクチンを接種するのが理想」と話す。「寒い季節ですが、適度に換気すること、室内の湿度を保つことも感染予防になります」とし、厚生労働省が推奨する50〜60%の湿度を保てるよう、エアコンや加湿器を上手に利用してほしいと呼び掛けている。

「仏垂般涅槃略説教誡経(仏遺教経) 伝道元筆」の巻頭(提供:宗教法人大本山總持寺)

總持寺の写経などが横浜市指定文化財に

 横浜市は宗教法人大本山總持寺(そうじじ)=鶴見区=が所有する宗祖である道元(1200〜1253)の直筆とされる写経など3件を市指定文化財に指定することを11月7日に発表した。

 指定が決まったのは、總持寺の「仏垂般涅槃略説教誡経(ぶっすいはつねはんりゃくせっきょうかいきょう)(仏遺教経(ぶつゆいぎょうきょう))伝道元筆(でんどうげんひつ)」と東漸寺(とうぜんじ)=磯子区=の「木造釈迦如来(もくぞうしゃかにょらい)および右脇侍像(みぎきょうじぞう)」、西教寺(さいきょうじ)=南区=の「西教寺本堂(さいきょうじほんどう)」の3件。

道元の貴重な直筆

 「仏垂般涅槃略説教誡経」は、道元の自筆写経と伝承されている。總持寺が600年以上大切に保管してきた貴重な資料で、道元の自筆本が少ない中、高い価値があると評価された。

中世彫刻の特徴的形式

 「木造釈迦如来および右脇侍像」は、神奈川県指定重要文化財の「釈迦堂」が建築されたと考えられる1301年に近い時期に作られた。鎌倉周辺地域の中世彫刻の特徴的な形式が見られるなど、市の美術史、文化史にとって貴重な作品とされた。

近代的な鉄筋コンクリート造り

 「西教寺本堂」は、関東大震災の復興事業で1931年に再建された建物。鉄筋コンクリート造りながら、伝統的な浄土真宗本堂の意匠が取り入れられており、近代的な寺院建築の貴重な実例として評価された。

 決定は横浜市文化財保護審議会の答申を受けたもの。3件が正式に指定されるのは11月25日。市歴史博物館=都筑区=では来年2月8日から3月16日まで、「横浜市指定・登録文化財展」を開催予定。

ライトアップされた市庁舎(11月8日撮影)

ベイスターズ日本一で市庁舎などブルーにライトアップ

 横浜DeNAベイスターズが26年ぶりに日本シリーズを制して日本一になったことを受け、市内の施設がチームカラーのブルーでライトアップし、祝福している。

 市庁舎は11月10日までの午後5時から10時まで実施。ほかにも、横浜マリンタワーや日産スタジアムなども10日までライトアップを行っている。

日本一決定後、大喜びする横浜スタジアムの外に集まったファン(11月3日)

ベイスターズ日本一パレード 横浜市「話せる内容ない」 一部で11月30日開催報道

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが11月3日に日本シリーズを制し、26年ぶりの日本一になったことを受け、今後、パレードの開催に注目が集まる中、横浜市は7日の市長会見で「現時点で話せる内容はない」との認識を示した。一部報道で球団側が30日にパレードを実施する方向で調整していることが伝えられ、記者から山中竹春市長に質問があり、にぎわいスポーツ文化局の担当者が答えたもの。担当者は「今後、チームから発表があると思う」と述べるにとどまった。

市庁舎をブルーにライトアップ

 市は8日から10日の午後5時から10時まで、市庁舎をベイスターズのチームカラーであるブルーにライトアップする。

ランドマークタワーの「SPARK TREE」の前に立つ尾上松也さん©Disney ©Disney/Pixar ©MARVEL © & ™ Lucasfilm Ltd.

みなとみらいのツリー点灯式に尾上松也さん、パリ五輪金メダル・吉沢恋選手 ランドマークタワーとマークイズ

 横浜ランドマークタワーとMARK IS(マークイズ)みなとみらいで11月6日、クリスマスツリーの点灯式が開催された。ランドマークタワーには歌舞伎俳優の尾上松也さん、マークイズにはスケートボードのパリ五輪金メダリスト・吉沢恋(ここ)選手が登場し、会場を盛り上げた。

ディズニーなど4つの世界

 同日から始まったホリデーイベント「YOKOHAMA MINATOMIRAI WINTER HOLIDAY 2024-2025」では、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズの4つの世界を音と光で表現したツリーが施設を彩る。

 ランドマークタワー1階に設けられた「SPARK TREE」の点灯式に参加した尾上さんは、12月6日公開のディズニー・アニメーション映画「モアナと伝説の海2」でマウイ役の声優を務める。映画について「家族や友人と見てほしい」と語り、高さ約12mのツリーが点灯すると「とても美しい」と笑顔を見せた。ツリー点灯は午前7時から午前0時まで。映像に合わせてツリーが輝く光のショーもある。

「アナ雪」をイメージ

 マークイズでは「アナと雪の女王」をイメージした「FROZEN CRYSTAL TREE」が1階に登場した。吉沢選手は白を基調にしたストリートファッションで登場。スケートボードの魅力について聞かれると「スポーツとしてだけではなく、みんな一緒に仲間として滑っていて、高め合っていけるのが良いところ」と話した。ディズニーのキャラクターではラプンツェルが好きだといい、「自分の道を悔いのないように進んでいく点が共感できる」と力強く語った。子どもたちと一緒にツリーの点灯ボタンを押し、ライティングショーを見終えると、「音楽もあってめちゃめちゃ楽しめました」と喜んでいた。ライティングショーは午後4時から11時までの毎時00分と30分。

 マークイズ前のグランモール公園のイルミネーションには、「アナと雪の女王」のキャラクターオーナメントが装飾されている。イベントの詳細は公式サイト(https://yokohama-minatomirai-christmas2024.com/)で。

「土木事業者・吉田寅松」55 鶴見の歴史よもやま話 鶴見出身・東洋のレセップス!? 文 鶴見歴史の会 齋藤美枝 ※文中敬称略

富士山が好きだった西郷従道

 富士山が好きだった西郷従道は、富士山を眺望する場所に家を建てるのが夢だった。兄西郷隆盛を東京に迎えて一緒に住むことも願っていた。

 鶴見には富士山がよく見える場所があると教えたのは、維新前から薩摩家の御用商人として出入りしていた寺尾村(現在の鶴見区北寺尾)出身の吉田寅松だったのではないだろうか。

 富士山のみならず、首都東京も、房総半島も、外国船が出入りする横浜港をも一望する眺望絶景の丘陵地、西郷従道は兄を迎えるための家を建設するための候補地として鶴見を訪れたのかもしれない。

 明治五年十一月に「鶴見村の富士山の見える所へ案内してほしい」と訪れた西郷従道を案内した黒川荘三は、その手記『千草』に「公は富士山を所望さる。後年、東京府下荏原郡麻布広尾に古富士・新富士二調ある。その丘陵新富士というを所有せられて住居されしと言う」と記している。黒川荘三も、明治五年に西郷従道が富士山を眺望する鶴見を丘陵地を訪れたのは、住居建築候補地見分のためだったのではないかと思ったのではないだろうか。

 西郷従道は明治七年、陸軍中将となって征台都督として軍政を指揮し、台湾を征討した恩賞として破格の大金を受け取った。明治三年に購入していた青山の一万七千坪の土地売却金と恩賞金で富士山を眺望する目黒の丘にあった約五万坪の旧豊後国岡藩主の下屋敷だった邸宅を購入した。

 西郷従道の孫西郷従宏著『元帥西郷従道伝』などから目黒の西郷邸を抄録する。

 回遊式庭園の風趣に富んだ広大な邸宅は一千二百円で売りに出されたが、大隈重信や山県有朋、井上馨などの閣僚たちは安く買おうと一千百円に値切った。従道は、「これだけの邸宅を手放すにはそれなりの事情があるのだろう」「わずかではあるが」と百円を添えて一千三百円の値をつけた。大隈や山県などが買いたたくので、邸内の名木や庭石などは庭師に売り払う算段をしていた地主は、従道の申し出に感激して庭園はそのままにし、養豚中の豚まで残していった。

 この話をきいた近隣の農家が従道を慕うようになり、土地を手放さなければならなくなると、「時価よりも高く買ってほしい」と相談に来た。従道は、農民救済の気持で、周辺の土地を購入するようになり、最終的には十四万坪の敷地を有するまでになった。三田上水から引き入れた二段の大滝、大小三つの池、鶴の噴水、石橋、石灯ろう、広大な芝生や樹林を有する西郷邸のある一帯は「西郷山」と称されるようになった。

 兄隆盛を迎えるために購入した邸宅だったが、隆盛は明治十年の西南戦争で死去したため、従道はここを別邸として、起伏に富んだ地形を生かし、洋館や和風の建物を配置した回遊式庭園を完成させた。東京一の名庭園と称され、明治二十二年五月には明治天皇の行幸のもと大相撲や薩摩踊りが催され、皇后や皇太后は西郷家が研究していた養蚕技術の成果や飼育方法などを興味深く観覧されたという。

 従道没後、目黒の西郷邸は西郷家の本家として使われたが、昭和十六年に西郷家は渋谷に移転し、その後昭和五十六年に跡地の一部が整備され、目黒区立の西郷山公園が誕生した。園内には「明治天皇行幸所西郷邸」の碑が建っている。

 明治十六年に完成したフランス人建築家ジュール・レスカス設計した西洋館は、明治期の貴重な洋館建築の一つとして昭和三十九年に愛知県犬山市の明治村に移築され、重要文化財として保存されている。

連載コーナー43 横浜とシュウマイと私 「醤油=王道の存在感」

令和はシュウマイの時代!その中心は横浜!と断言するシュウマイ研究家が、横浜から「シュウマイ愛」を叫び(語り)ます。あなたの中で閉ざされた「シュウマイ愛」の扉が開くかも?

 10月1日は私も含めて酒好きの間では「日本酒の日」として認知されていますが、実は「醤油の日」でもあることをご存知でしょうか。その理由は...本稿はあくまでシュウマイのコラムなので、醤油関連のウェブメディア等で確認して下さい。

 なぜそんな話をするかというと、先日「醤油の日」にあわせて毎年開催される「醤油の日の集い」に参加させていただき、改めてシュウマイにとっての醤油の存在を考えたからであります。

 日本のシュウマイは地域で多少異なるものの、大半が醤油と辛子で食べます(我らが崎陽軒のシウマイもですね)。シュウマイを研究し始めた私は、その先入観がシュウマイの普及を妨げているのでは?と考え、他の調味料でも試し、実際ソースやぽん酢、柚子胡椒など、醤油と辛子以外にもシュウマイを引き立てる存在を確認できました。

 ですがある時、シュウマイ専用のタレを作ってみようという試みがあり(結果頓挫しています)様々な調味料を比較検討してみたところ、なんと、全員の意見が一致したのが、醤油だったのです。王道の強さ。それをシュウマイを通して教えられた気がします。

 そんなかつての思い出を振り返りつつ、「醤油の日の集い」では、全国に多様な醤油があることがわかりました。ご当地醤油とご当地シュウマイのマリアージュ、ありですよね。

 11月に予定している物産展での出店で試してみようと考え始めていますが、いかがでしょう。