旭区・瀬谷区版【11月21日(木)号】
スマイル弁当を販売する生徒

横浜瀬谷高校2年生 独自弁当で地産地消PR 地域から食の重要性学ぶ

 横浜瀬谷高校2年生の寺嶋菜々沙さん、勝見真奈さん、曽根陽菜乃さんが、地域の農場や飲食店との協力で考案した「スマイル弁当」を11月5日、6日、8日と9日に校内で販売した。3人は、「地産地消について身近に感じてもらえる機会になれば」と述べた。

 同校の2年生は、各グループに分かれてさまざまな社会課題について学習を進める「未来共創II」の授業に取り組んでいる。3人は食材を作る大変さや、消費者として地域の食を知りたいという思いから「地産地消」をテーマに選択。1学期から本やインターネットを活用し、旭区で農園を営む八ッ橋政彦さんに話を聞くなど、知識を深めていた。

 学習を進める中で、地域の食材を活用したオリジナルの弁当を作ることを考え、地元の学校などとのコラボメニューに取り組んできた「たまごcaféごはん」=瀬谷区=の櫻庭あかねさんに協力を打診。櫻庭さんが承諾したことで、10月10日に同店を訪問した。

 3人は櫻庭さんに弁当のメニュー「サツマイモご飯」や、はまぽーくを使った「ハンバーグのラタトゥイユ風」、「ポテトサラダ」などを地域の食材で作りたいと要望し、メニューのレシピや弁当作成のために必要な費用などを相談。試作を重ねるなど交流を深めた。

連絡ツールを活用

 3人は、5日に弁当の販売を開始したが、当初は中々購入者が集まらなかったという。2日目以降は学校の連絡ツールでも広報したことで、口コミで話が広まり、販売数の増加に繋がった。

 9日に同校で開かれた、中学生とその保護者を対象にした「オープンスクール」の中でも販売され、用意した50食がすぐに売り切れるほどの人気となった。

 瀬谷区南瀬谷から参加し、弁当を購入した中学生と保護者は、「学校でこのようなことを経験できるのは貴重です」、「子どもにとって良い糧になる授業だなと感心しました」と述べた。学習を通して3人は「地産地消を身近に感じてもらうという目標から始まり、様々な人の協力のおかげで弁当を売り出せて、嬉しく思っています」と語った。

自身のイラストが採用された年賀状を手にする北さん

万騎が原郵便局北瑛理奈さん イラストが年賀状に採用 桜が新春を彩る

 横浜万騎が原郵便局=旭区二俣川=勤務の北瑛理奈さんが描いたイラスト「山下公園のしだれ桜とみなとみらい」が、2025年用年賀はがき神奈川県版を鮮やかに彩る。日本郵便(株)南関東支社がイラストを一般公募していたもので、北さんは「素人である自分の絵が選ばれるとは」と驚きを隠せない。

山下公園の風景題材に

 北さんによると、公募は同局の川崎克巳局長からの紹介で知ったという。昨年初めて応募したが不採用だった。「今回がラストチャンスの気持ちで臨んだ」という今年。例年プロが携わった絵が選ばれるというが、「アマチュア」である北さんの絵が抜擢された。

 採用されたイラストには、みなとみらいのランドマークタワーなどの建物をバックに、満開のしだれ桜が描かれている。北さんは、「神奈川らしいみなとみらいに、『新春』に合わせた桜を組み合わせた」と説明する。

 イラストは、今年3月下旬に山下公園を「2万歩歩きまわって」見つけた風景を元に描きあげた。ランドマークタワーをはがきにしたときに見やすい大きさにし、明るい色味にするなどの工夫をしたという。

「こんな才能が」

 北さんは小さい頃から絵を描くのが好きだったそうだが、「他人には趣味としては言っていない」という程度だったという。社内で使う資料に簡単なイラストを提供したこともあったが、「本格的に絵を描いたのは久しぶりだった」と振り返る。川崎局長は「こんな才能があるとは思わず、驚いた」と明かす。

 神奈川県版の年賀状は約140万枚が発行される。北さんは「自分の絵が受け入れられるのかドキドキしたが、年賀状を買ったお客様からほめてもらえる」と喜びを口にする。今後については「自分のペースで絵を描けたら」と話す。

来年1月に40周年を迎える瀬谷図書館の館長を務める 室谷(むろや) 洋一さん 瀬谷区本郷在勤 62歳

現役世代にも身近な場所へ

 ○…瀬谷図書館は1985年1月17日に開館し、来年が節目の40周年にあたる。4月の館長就任以降、「子どもの頃に利用してても、大きくなるにつれて足が遠のくケースが多いんです」と、現役世代の来館を促すアイデアを模索。その一つと位置付けた、11月10日の休日朗読会は満員になるなど盛況だった。2月には大人向け朗読劇も計画するなど、あらゆる世代が訪れる図書館を目指す。

 ○…大学卒業後に横浜市に入庁。配属先は緑区役所の住民登録担当。人口が年間2万人近く増えていた時期で激務だったが、若い職員が多く、「大学生活のようで楽しかった」と懐かしむ。緑区は30代で区政推進課の係長を、定年退職前に福祉保健センター長を務めるなど縁の深い街。住民の街に対する情熱に影響を受け、結婚してから移住するほど。緑区から近く、同じ年に誕生した瀬谷区にも親近感があり、「自然の豊かさや人々の温かさが、どこか似ているんです」

 ○…小さい頃から本が好きで、実家から近い「野毛の図書館」には足しげく通った。20代からは朗読も楽しむように。ずっと聴き手だったが、約5年前に「ソフィアの森 朗読塾」に出会い、入塾したことから読み手になった。「朗読するから気付く、本の魅力があるんです」とにっこり。今では昼休み中のすきま時間に、発声練習するほどの熱の入れようだ。

 ○…デジタル技術の活用など、図書館を取り巻く環境は変革期にある。そのなかで、「日常生活から離れた、のんびりと過ごせる居心地の良い場所でありたい」と願う。「本を通して地域のつながりを作る」という志も抱いており、ボランティアや学校、区民団体など多様な組織との連携をより一層深める考えだ。

「立つだけでも運動になります」と宮地教授

健康づくり特別インタビュー 「運動は万能薬です」 取材協力/早稲田大スポーツ科学学術院

 ウォーキングやスポーツ、体を動かすことが心地よい季節――。本紙では(公財)かながわ健康財団=横浜市中区=の紹介で「健康づくりに欠かせない運動習慣」について健康・スポーツ科学のプロフェッショナルである早稲田大学スポーツ科学学術院教授の宮地元彦博士(59)に特別インタビューを行った。

◇  ◇  ◇

 ―運動を続けることによる身体への好影響や生活習慣病の予防効果について教えてください。

 「運動というと、激しく体を動かすことをイメージするかと思いますが、日常生活での通勤や家事、仕事中などの生活活動でも健康になることができます。人間が体を動かすことを総じて身体活動と呼びます。米国のスポーツ医学会では『エクササイズ・イズ・メディスン』という言葉があるように、運動をすることで、生活習慣病の予防になるだけでなく、がん予防、認知症対策、うつ・気分障害などありとあらゆる症状が改善するというデータが報告されています。このように運動は万能薬なんです」

 ―働き盛りの世代と高齢者世代での運動量の基準や目安はありますか。

 「まずは働き盛りの世代ですが、歩行と同等の身体活動を1日60分、運動は週当たり60分で十分です。65歳以上の高齢者であれば、身体活動を毎日40分で大丈夫です」

 ―時間がないという人はどうすれば。

 「エアロビクスをしよう、ジョギングにいかなければと激しい運動を選択する必要はありません。通勤時に早歩きをしてみたり、家事をしながらつま先立ちをするなど、生活活動を増やすことも有効です。

 厚労省が掲げる『+10(プラス・テン)』から始めてみませんか。今より10分多く体を動かすだけで健康寿命を延ばすことができるようになります。40代女性の働く世代の運動実施率が低下していますが、家事などで十分に意識することができますのでトライしてみてください。運動の恩恵は運動をする人にだけ与えられますので、健康で長生きできるようにしていきましょう」

能登豪雨 横浜市の募金で326万円集まる

 石川県能登半島地方を襲った9月の豪雨に関し、被災地支援のために横浜市が行った募金の総額が326万4,611円だったことが11月19日に発表された。

 募金は9月25日から10月31日まで、市役所と各区役所の計19施設で実施していた。集まった募金は石川県を通じて被災地の生活支援に役立てられる。

「103万円の壁」見直しなら横浜市は1,200億円税収減 市税1割超、山中市長「基礎的サービスに影響」

 所得税の負担が生じる「年収103万円の壁」に関し、横浜市の山中竹春市長は11月20日の会見で、所得税の課税最低額が178万円に引き上げられた場合、年間で1,200億円の税収減になるとの試算を明らかにした。

 1,200億円は年間市税収入の13%に相当するとしており、山中市長は「子育てや福祉などの基礎的なサービスに影響する」と述べ、国に対して代替財源の確保など、一体的な見直しを求めた。

 見直しをめぐっては、総務省が約4兆円の減収になるとの試算を示しており、自治体の首長から懸念の声が相次いでいる。

 山中市長ら政令市の市長が出席した18日の「指定都市市長会」の会議では「税収への影響が甚大であり、行政サービスの提供に支障をきたす可能性がある」との意見をまとめている。

良質な睡眠で健康に 26日、専門家が講演会

 専門家によるメンタルヘルス講演会「睡眠で手に入れる健康〜良い眠りで明日も元気に〜」が11月26日(火)、瀬谷公会堂=二ツ橋町190=で開催される。午後2時〜4時(1時30分〜受付)。

 瀬谷区福祉保健センターが主催する講演会。忙しい日々のなかでおざなりにされがちな「睡眠」をテーマに、質の良い睡眠をとる方法などを学ぶ。

 講師は医学博士の千葉伸太郎氏。千葉氏は太田睡眠科学センター=川崎市=の所長のほか、日本睡眠学会の理事や、Sleep Surgery(サージャリー)研究会の代表世話人などを務めている。入場無料。申し込み不要で、希望者は直接会場へ。先着300人。問い合わせは瀬谷区健康づくり係【電話】045・367・5744。

ファンとともに祝う

ベイスターズ 30日に日本一パレード ファンと祝う企画も

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームとファンが祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日(土)に行われる。球団や横浜市などで構成される実行委員会が主催する。

 コースは横浜ハンマーヘッドを出発し、赤レンガ倉庫前を通って横浜スタジアムにつながる日本大通りまでの約1・5Km。午前10時から11時30分の予定。

クラファンで運営費募る

 実行委員会は警備や交通誘導などにかかる費用を募るクラウドファンディング(CF)を16日に始めた。4千円から50万円まで、9つのプランを用意。「パレードで行進できる権利」が返礼品の10万円プラン(ファンクラブ会員対象、100人)やパレードの先頭で使った横断幕に参加選手や三浦大輔監督のサインが入ったものが渡される最高額の50万円プラン(1人)は初日に「完売」となった。18日正午時点で約2200万円が集まっている。CFはCAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/808506/view)のサイトから12月8日まで。

 実行委員長の山中竹春市長は「皆様の心に残る素晴らしいパレードとなるよう、横浜のまちを挙げて全力で取り組む」とコメントしている。

作品を眺める来場者

瀬谷菊友会 作品59鉢を展示 24日まで長屋門公園で

 瀬谷菊友会(大野常俊会長)主催の「小菊盆栽展示会」が長屋門公園=瀬谷区阿久和東1の17=で11月24日(日)まで開かれている。午前9時〜午後5時。

 同公園共催、瀬谷区役所が後援する催し。期間中は、同会に所属する会員20人が育てた小菊59鉢が飾られる。

 大野会長は、「今年は猛暑の影響で花芽がなかなか育たなかった」と振り返る。24日までには全体の8割ほどが見ごろを迎えると予測しており、「今年の花をぜひ見に来てください」と来場を呼びかけている。

 また、「GREEN×EXPO2027」に合わせ、同区役所が企画した「花せやまるをつくろう!プロジェクト」で、一般参加者が育てたドーム菊17鉢も展示される。

 (問)大野会長【電話】045・568・2260

タブレット端末で情報共有するイメージ(提供)

市消防局 DXで搬送時間を短縮へ 実証事業で早期整備めざす

 救急活動の時間延伸解決のため、横浜市がDX活用の実証事業を10月から行っている。傷病者の受入確認や医師への引継ぎでタブレット端末を活用。市内3エリアで別々の事業者のシステムを検証し、来年度以降の早い時期の整備を目指す。

 横浜市内での2023年の救急出場件数は25万4636件。前年比で1万件以上増加し、過去最多を記録した。

 救急活動(出場指令から医師引継ぎ)に掛かる時間も伸びており、13年には60・3分だったものが、73・9分と約14分伸びている。市消防局は、その原因に単身高齢者の搬送が増え搬送準備に時間が掛かることや、コロナの発熱検査など受入の事前チェックに時間が掛かることなどを挙げる。

 このような状況の中、消防局では活動時間の延伸解決のため、DXの導入を検討。今回の実証事業では、これまで電話や紙の書類で行っていた傷病者の受入確認や、医師引継ぎにタブレット端末を活用。搬送現場の救急隊員と病院の医師が傷病者の基礎情報等のデータを共有し、受入の可否を口頭で確認。また、医師引継の際も医師の署名等をタブレットで行うことで時間の短縮を目指す。

 このようなDXの活用は既に他都市で行われており、札幌市では病院の受入確認に掛かる時間で短縮が図られたという。

受入病院「本格的な導入を」

 実証事業は市内を北部、中部、南部の3つに分け、それぞれ別の事業者のシステムで検証。北部エリアで事業に参加する済生会横浜市東部病院の担当医は「聞き間違いなく写真も伝送できるので、患者さんの状態をより早く正確に把握できる。患者さんにとっても早期に搬送先の病院が決まるなどメリットは大きく、ぜひ本格的な導入を進めてほしい」と話す。

 実証事業は12月末まで行われる。市は今回の検証を受けて必要なシステムの要件を整理し、来年度以降の早い時期の整備を目指していく。消防局の担当者は「1分1秒でも早く傷病者を搬送するため、できることから円滑化を進めていきたい」と話している。

生き物を子どもたちに見せる宮島代表(右)

和泉川源流たんけん隊 川や森の大切さを学ぶ 環境への理解深める

 川の役割や生き物について学ぶ「和泉川源流たんけん隊」がこのほど開かれ、地域から約30人が参加した。

 瀬谷環境ネット(宮島行壽代表)が主催するイベント。当日は、同会のメンバーが参加者と和泉川源流付近や市民の森を散策。川辺や水底を網ですくい、ホトケドジョウやカワニナなどを観察していった。アメリカザリガニやニシキゴイなど外来種を発見した宮島代表は参加者に向けて、「誰かがわざと捨てたのでしょう。このような生き物は、川の生態系を破壊してしまいますので、皆さんは同じことをしないで」と呼びかけた。

 探検隊は川をさかのぼり源流とされる場所へ向かうと、湧水が出てくる箇所を観察。水温や1分間でどれほどの水が出てくるか計測するなど、学びを深めていった。

 宮島代表は「川や森は生命を育む大切な場所。未来に向けて、この環境を残していくことが大切」と話した。

 友人に誘われて初めて参加したという大島まどかさんは、「自然についていろいろなことが学べて楽しかった」と語った。
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「そうにゃん」に多くの人が群がった

「♯8080もっと知って」 二俣川駅でキャンペーン

 「安全運転相談ダイヤル(♯(シャープ)8080(ハレバレ))周知キャンペーン」が11月3日、相鉄二俣川駅ジョイナステラス2階の東西自由通路で行われた。

 相鉄ホールディングス株式会社と神奈川県警は、2022年10月に「『地域の安全・安心』に関する包括連携に関する協定」を結んでおり、同キャンペーンはその連携の一環。

 当日は相鉄のキャラクター「そうにゃん」が一日運転免許本部長に委嘱され、参加者と「交通安全〇×クイズ」を行ったほか、運転適性検査機材体験測定や運転・歩行能力診断機「てんとうくん」による能力診断、安全運転相談ブースの開設などが行われた。

「気軽に相談を」

 交通安全相談ダイヤル「♯8080」とは高齢者や病気、障害のある人とその家族が運転に不安を感じた時に、免許返納などについて相談できる電話。2019年に開設され、2023年は4542件の相談があった。

 神奈川県警察運転免許センターの担当者は「『若い頃とちょっと違うな』『おかしいな』と感じたら免許返納の時期。運転操作のミスにつながり、重大な事故を引き起こす可能性が高まる」と話す。加えて「高齢により身体・認知機能が低下した本人だけでなく、その家族にも気軽に相談してほしい」と呼びかける。

 「♯8080」にダイヤルすると、発信場所を管轄する都道府県警察の安全運転相談窓口につながる。受付時間は原則として平日の執務時間内。

猛暑乗り越え、ざる菊見頃 今宿南町・栗原さん宅

 旭区今宿南町で農園を営む栗原成美さん宅の庭に飾られた「ざる菊」が見頃を迎えている。11月末頃まで庭を開放し、自由に観賞できる。

 ざるを伏せたように丸く整った形の株を、多くの小菊が彩るざる菊。栗原さんによると約14年前から育てているといい、鉢の数は昨年の約80からおよそ120鉢に増やした。栗原さんは「来た人に喜んでもらえるように、数を増やして豪華にした」と話す。

「こんなことは初めて」

 今年は記録的な猛暑に見舞われ、7、8月は旭区内でも猛暑日を27日観測し、2004年の観測開始以来最多を記録(南本宿小学校の観測所における)。その影響はざる菊にも及んだ。

 栗原さんによると、小菊の新芽が出たら畑に植え、8月頭に鉢に移すという。しかし、暑さによって株の中が蒸れやすくなり、風通しが悪くなる内部の葉が枯れるほか、蕾が少なくなる株もあった。

 「約30鉢分はダメになってしまった。こんなことは初めて」と栗原さん。それでも生き残った鉢は涼しいところに置くなどして持ち直し、暑さに強い品種は負けずに花を咲かせた。栗原さんは「当初の想定からは満足できない出来だが、一人でも多くの人に楽しんでもらえたら」と語る。

 栗原さん宅は「横浜スパークゴルフクラブ」=今宿南町2285=の駐車場真向かい。

ベルギーワッフル専門店 「国内で普及させたい」 二俣川でオープン

 ベルギーワッフルやチョコレートドリンクの専門店「HASHLE(ハッシュル)」が11月11日、相鉄線二俣川駅直結のジョイナステラス二俣川2階にオープン。初日は開店直後から行列ができるなど賑わいを見せた=写真=。

 同店は、食品流通やオークション事業などを手がける荒井商事(株)=平塚市/荒井亮三代表取締役社長=が運営。同社の新業態となる店舗で、本場・ベルギーの製法や素材を参考に開発したという、丸い形が特徴の「リエージュワッフル」、生地のなかに具材を包み込んで焼いた「ハッシュルワッフル」などを取り扱っている。日本国内で珍しいというハッシュルワッフルには、ポテトなど惣菜タイプもあり、軽食としてもおすすめだという。

 「ベルギーの国民食であるワッフルを日本国内で普及させるため、2年ほどかけて準備してきました」と荒井代表。「美味しさには自信があります。ご家族で食べたり、お昼代わりに食べたりと、色々なスタイルで皆さまに楽しんでもらえれば」と呼びかけている。

左から井上選手、片原社長、山中市長、四方田監督、小川選手

横浜FC J1昇格、市長に報告 「来年が本当の勝負」

 サッカーの明治安田J2リーグを2位で終えた横浜FCの関係者が11月13日、横浜市役所を訪問し、山中竹春市長にJ1昇格を報告した。

 市役所を訪れたのは、(株)横浜フリエスポーツクラブの片原大示郎代表取締役社長、四方田修平監督、井上潮音選手、小川慶治朗選手の4人。

 四方田監督は「選手たちが苦しい中、頑張ってくれた。J1定着のためには、来年が本当の勝負」と語った。片原社長は「勝点1の重みをすごく感じるシーズンでした」と振り返った。山中市長は「来年は横浜F・マリノスとのダービーで横浜を盛り上げていただきたい」と述べた。

協力しながら花を植える参加者ら

瀬谷RCと横浜隼人 公園を花で彩る 園芸博に向け機運醸成

 奉仕団体・横浜瀬谷ロータリークラブの会員と横浜隼人高校インターアクトクラブの生徒が11月3日、阿久和大久保原公園=瀬谷区阿久和南=で植栽活動を行った。

 インターアクトクラブは、ロータリークラブの支援を受けて設立されるもので、中高生がボランティアなどに取り組む。瀬谷RCと横浜隼人は7年ほど前から連携しており、インターアクトクラブの5期生が同公園で花壇を作っていた。

 「阿久和大久保原公園 花でいっぱい、明るくしよう!」と銘打たれた、3日の植栽。横浜国際園芸博覧会瀬谷区推進協議会の「GREEN×EXPO 2027 瀬谷 応援プログラム」に認定されており、園芸博の機運醸成を図る狙いだ。

 この日は約20人が協力しながら、花壇にパルドサムやナデシコテルスターなど約120ポットを植栽。公園を管理する地域住民とともに草刈りなども行った。

 「花壇が花で彩られ、公園が明るくなりました」と瀬谷RCの石山健人会長。「地域の方々、高校生、職業人など幅広い世代が一緒に活動することで、コミュニケーションを深めることが出来ました」と手ごたえを感じていた。

認定証を持つ県立がんセンターの古瀬純司総長(右)と横浜薬科大の都築学長

県立がんセンター 横浜薬科大と共同研究 「漢方薬」の分野で協力

 県立がんセンター=旭区中尾=と横浜薬科大学=戸塚区=がこのほど、漢方薬の共同研究体制を構築した。両者は基礎研究と臨床研究を検証して国内外に発信することなどを通じ、医薬の発展に貢献したい考えだ。

 県立がんセンターと横浜薬科大は、5年前の2019年に共同研究に関する協定を締結。コロナ禍で当初予定より遅れつつも、昨年12月に覚書を交わすことができ、今回の共同研究体制構築の実現に至ったという。

副作用の緩和に

 今回の共同研究の対象は「漢方薬」。同センター薬剤科長でがん専門薬剤師の櫻井学さんは「がん治療の中で抗がん剤の副作用に苦しむ患者さんは少なくない。西洋薬でうまく和らがない時に、漢方薬が効果的なことがある」という。

 そんな中、神奈川県立がんセンターは伝統医学の専門科として東洋医学科を常設しており、一方の横浜薬科大も開学当初から漢方薬学科を備えているため、今回の共同研究が実現した。

 同大はこれにあわせ、漢方薬のうち「煎じ薬」も同センター内で処方することができるよう設備を整えたという。

人材育成と地域医療向上

 両者の連携は、がん治療と漢方薬知識を融合することで、医療人材の育成と地域医療の向上を図ることが目的。具体的には、同大教員が研究員としてセンターの医療スタッフとがんを含む難病治療に取り組み、得られた臨床結果を基礎研究の視点から分析することなどが想定されている。さらに同大の学部生の研修や大学院生の研究支援なども盛り込まれている。

 10月29日には同センターで、横浜薬科大からの認定証交付式が行われた。同大の都築明寿香学長は「現代医療における漢方薬の重要性は高まっており、今回の取り組みはそうした知識を備えた薬剤師の育成につながる。検証成果を広く発信し、医薬の発展に貢献したい」と期待を込めた。

 同センター東洋医学科部長の板倉英俊さんは「漢方はニーズがあるものの、エビデンスや認知が十分でない面がある。共同研究がよりよい医療のための大きなきっかけになれば」と話した。

政令市の市長が参加した会議(横浜市提供)

指定都市市長会「103万円の壁」見直しに懸念 税収減で行政サービスへの影響危惧

 所得税の負担が生じる「年収103万円の壁」の見直しに関し、横浜市など全国20政令市で構成される「指定都市市長会」は11月18日、東京都内で開いた会議で「税収への影響が甚大であり、行政サービスの提供に支障をきたす可能性がある」との意見をまとめた。会議には横浜市から山中竹春市長が出席した。

 総務省は所得税の課税最低額が178万円に引き上げられ、個人住民税の基礎控除を引き上げた場合、約4兆円の減収になるとの試算を示している。

 今回の意見では「手取りの増加、労働市場への労働力の供給などの効果が期待される」とした一方、「全国の人口の約2割を占める指定都市では約8,000億円の減収が見込まれるため、強い危機感を持っている」と懸念を示した。その上で「代替となる財源を確保し、住民に必要な基礎的行政サービスを提供するための基盤である地方税財源に影響を及ぼすことのないよう強く求める」とした。

金沢地区センターのプレイルーム

地区センターのプレイルームがリニューアル 市内27館、イラストレーター・市原淳さんプロデュース

 横浜市はこのほど、市内27館の地区センターのプレイルームを親子が利用しやすいようにリニューアルした。全体のデザインは横浜市在勤のイラストレーター、市原淳さんがプロデュースし、絵本コーナーを充実させたほか、壁面をカラフルにするなどした。

子どもの意見を反映

 プレイルームは市内に81館ある地区センターのうち、79館に設けられている。これまで利用者から「古くて暗いイメージがある」「絵本やおもちゃが古い」などの声が出ていた。

 リニューアルは、乳幼児の利用者数や交通の利便性などを考慮して27館を選定。事前に希望が丘、神奈川、金沢、寺尾、生麦、西の各地区センターで子どもたちに投票してもらい、3パターンの中から人気の高いデザインを選んだ。

絵本コーナーに120冊を配架

 壁面や家具には市原さんが描いた船やカモメ、魚など、横浜をイメージしたイラストが配置され、カラフルな空間にした。絵本コーナーには、中央図書館の司書が推薦した120冊の乳幼児向けの新しい絵本セットを27館共通で配架。プロデュースを担当した市原さんは「明るく、楽しい場所になるよう、そして不快感を与えないように心掛けた」と話す。金沢地区センターで実際の仕上がりを見て、イラストの大きさやレイアウト、発色の良さにとても満足したという。

 市の担当者は「このリニューアルで、より快適な親子の居場所として活用してほしい」と話す。利用者の反響を見ながら、他の地区センターのリニューアルも検討する。市は今後、子育て相談会や絵本の読み聞かせ会などのイベント開催も拡大していく方針だ。

ファンとともに祝う

ベイスターズ 11月30日に日本一パレード ハンマーヘッドから1.5Km

 プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本一になったことをチームがファンとともに祝う「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード2024」が11月30日(土)に行われることが15日、球団から発表された。

 パレードは球団や横浜市などで構成される実行委員会が主催する。

 コースは横浜ハンマーヘッドを出発し、赤レンガ倉庫前を通って横浜スタジアムにつながる日本大通りまでの約1.5Km。午前10時から11時30分の予定。

クラファンでパレード参加権利も

 出発地点の一部を特別観覧エリアとしてチケット販売する。最前列エリアは5千円、特別観覧と車椅子観覧エリアは各3千円。実行委員会は警備や交通誘導などにかかる費用を募るクラウドファンディング(CF)を実施。第一目標を1千万円に設定し、16日午後3時に開始する。4千円から50万円まで、9つのプランを用意。10万円の返礼品は「パレードで行進できる権利」(ファンクラブ会員対象、100人)、最高額の50万円(1人)では、パレードの先頭で使った横断幕に参加選手や三浦大輔監督のサインが入ったものが渡される。最終目標は5千万円。CFはCAMPFIRE(https://camp-fire.jp/projects/808506/view)のサイトから。

 実行委員長の山中竹春市長は「皆様の心に残る素晴らしいパレードとなるよう、横浜のまちを挙げて全力で取り組む」とコメントしている。

周辺施設はライトアップ

 パレードに合わせ、コース周辺の45施設が29、30日の午後5時から9時まで、ブルーのライトアップを実施する予定。

「THE LIVE」のイメージ((C)YDB)

ベイスターズが関内駅前に日本最大級の常設型ライブビューイングアリーナ 2026年春開業、試合やライブ放映も

 横浜DeNAベイスターズは11月13日、JR関内駅前に2026年春に開業する大規模複合施設「BASEGATE(ベースゲート)横浜関内」内にベイスターズの試合などの様子を放映する日本最大級の常設型ライブビューイングアリーナ「THE LIVE(ザ ライブ)」を開設すると発表した。

大型LEDビジョンで試合放映

 「THE LIVE」は約2,800平方メートルの空間に、幅約18m、高さ約8mの大型LEDビジョンと高性能音響設備を備える。ベイスターズのホームゲームとビジターゲームをはじめ、バスケットボールやサッカー、音楽ライブなど多様なコンテンツを放映する。施設内には8つの飲食店とバーカウンター「CENTRAL BAR」を設置し、飲食を楽しみながらライブビューイングができる新しいエンターテインメント体験となる。

没入型施設も

 ベースゲートには、ディー・エヌ・エーが没入型エデュテインメント施設「Wonderia(ワンダリア)」を開設する。約4,200平方メートルの空間にプロジェクションマッピングなどを駆使し、想像上の島を再現。スマートフォンを使って空間を撮影すると、環境や生物に関する情報が得られるなど、同社がゲーム事業で培ったノウハウも活用する。

 ベースゲートは、旧横浜市庁舎の跡地を活用する事業で、三井不動産を代表企業とし、ディー・エヌ・エーや京浜急行電鉄など8社が進めるプロジェクト。飲食店が集まるゾーンや星野リゾートによるホテルも設けられる予定。

ジョロウグモ文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより178

 インターネットに欠かせない「Web」とは、元来「蜘蛛の巣」を指す言葉である。秋になると、人家の庭や林道の樹木の間に、急に大きなクモの巣が目立つようになる。

 クモ目ジョロウグモ科のジョロウグモの巣(網)である。中心にいるメス蜘蛛の体長は2〜3cmで、脚をいれると6cmにもなる。腹部上面は黄色地に灰青色の横縞があり、下面には大きな赤斑がある。派手な色合いから女郎(じょろう)かと思うが、実は大奥で身分の高い女官である上臈(じょうろう)が語源のようだ。

 ジョロウグモの網目は細かく、まるで「五線譜」のように見える。前後に簡単な〈バリアー網〉も作るので、全体では独特の三重構造の網となる。オス蜘蛛は薄茶色で体長1cm、脚をいれても3cm弱と小さい。メスが食事中や脱皮直後が交接のチャンスで、それ以外ではメスに捕食される危険が大きい。ジョロウグモの大きな巣を見つけたら、一つの網にオスが何匹待機しているかを探すのも面白いだろう。