中区・西区・南区版【11月28日(木)号】
ディアボロを手にする手塚教諭(左)と南吉田小の多言語あいさつ運動の様子(提供)

南吉田小本町小手塚教諭 「博報賞」を受賞 優れた教育実践を評価

 優れた教育実践を顕彰する「博報賞」がこのほど決まり、南吉田小学校=南区=と、本町小学校=中区=の手塚裕美子教諭が奨励賞に選ばれた。多文化共生の学校づくりと、大道芸を教材に使った取組が評価された。

 同賞は、(公財)博報堂教育財団=東京都=が全国の小中学校や特別支援学校などの教育現場と教育関係者を対象に、特色のある教育実践を募集したもの。波及効果が期待できる草の根的な活動を顕彰することで、児童教育現場の活性化と支援を目的としている。全国から61件の応募が寄せられ、18件が受賞。11月8日に贈呈式が行われた。

多文化共生モデルに

 南吉田小は教員と保護者、地域が協働で行っている全校児童を主役とした「多文化共生の学校づくり」で受賞。今後全国で外国籍やルーツを持つ児童が増えていくことが予想される中、モデルになることが期待できる点などが評価された。

 同校では全校児童約600人中、外国籍や外国にルーツを持つ児童が6割近くを占め、その国・地域の数は中国やフィリピン、タイ、ベトナムなど20におよぶ。

 保護者ボランティアによる多言語の読み聞かせや、運動会で各国の衣装を着た聖火リレーを行うなど、国や文化、言葉の違いを超えて認め合う気持ちや思いやりの心を育む取組を継続的に行うほか、各国の料理や遊び、スポーツなどを通して児童や保護者同士のネットワークが構築される場を提供している。

 金子正人校長は、元保護者やPTA、地域コーディネーターなどとの連携が強みだとし「地域と一緒にやっていくことに意味がある。これからも南吉田小の良さを発信していけたら」と話した。

大道芸を教材に活用

 本町小の手塚教諭は、「本物の『ひと』『こと』『もの』に触れた体験活動」で受賞。同地域で昔から親しまれている「大道芸」を教材化した体験型の学習が評価された。

 手塚教諭は4〜6年が所属する「大道芸クラブ」の担当で大道芸に関わってきた経験を活かし、昨年担任を務めた元3年3組の総合学習に活用。クラステーマの「キラにこ」に沿って、楽しく笑顔になれる大道芸を披露することを目標にスタートした。

 大道芸について調べた後、グループに分かれて糸で中国コマを操るディアボロや皿回しなどを1年かけて練習。野毛大道芸実行委員会の田井昌伸委員長やプロの大道芸人を講師に招いたほか、他クラスに披露した際の感想を基に自ら課題を設定し、技や表情など観客への見せ方を磨いた。

 手塚教諭は「子どもたちが1年間頑張った成果。課題と練習を繰り返しながら大きく成長する姿が見られた。地域のイベントで披露したり、楽しみながら取り組めたのも良かった」と話した。

会場を盛り上げた神奈川大学チアリーディング部の演技

西区制80周年盛大に 記念式典、約350人が祝う

 西区制80周年を記念した式典が11月24日、西公会堂で行われた。西区制80周年記念事業実行委員会(平野周二委員長)が主催したもので、当日は山中竹春市長、菅義偉副総裁ら来賓や区民約350人が集まり、西区の節目を祝った。

 岡野中学校和太鼓部がオープニングを飾り、息の合った力強い演奏で会場を盛り上げた。

 式典では、横浜市歌の斉唱の後、平野委員長が挨拶に立った。80年を振り返り、「工業の街から商業・観光と昔ながらの下町が共存する街へと変革してきた。ひとえに人と人とのつながりを大切に、区の発展に尽力してくださった皆様のおかげ」と感謝を述べた。

 また、記念イベントとして神奈川大学チアリーディング部による演技や、2013年にみなとみらいホールで結成した中高生ビックバンド「みなとみらいSuper Big Band」が演奏を披露し会場を沸かせた。

 西区は1944年に中区から分区し誕生した。今年は「温故知新 歴史をつむいで未来をつくろう」をキャッチフレーズに、オリジナルフレーム切手の販売や今昔かるた大会、虫の音を聞く会などのイベントで周年を盛り上げた。式典では、こうした80周年記念事業の取組を紹介する動画の上映も行われた。菊地健次区長は「この1年で培われた多くの皆様の絆で、さらに幸せな未来を築いていけるよう努力していく」と話した。

横浜を拠点にウクライナ支援のチャリティーコンサートを行うピアニスト シャポワロフ・レオニードさん 中区山下町在住 52歳

音楽通じて平和願う

 ○…芸術が盛んなウクライナの首都・キーウ出身。「ゆりかごの中で、父の演奏するピアノに合わせて体を動かしていた」。4歳でピアノを始めると「練習をしすぎて母がピアノに鍵をかけてしまった」というほどのめり込み、才能を開花。サッカーに熱中した時期もあったが、14歳から本格的にピアニストの道へ。音大卒業後は数々のコンクールで優秀な成績を収めたほか、ヨーロッパ各国で精力的に演奏活動を行ってきた。

 ○…2018年、中区のレストラン「アルテリーベ」に招聘され初来日。21年の再来日で、コロナ禍に。帰国ができないまま戦争が始まった。父と妹、兄は他国に逃れたが、兵役対象の弟は今もウクライナに残る。「家族と顔を合わせたのは4年前。次にいつ会えるか分からない」。笑顔を失った時期もあったが、日本の友人や観客が支えになった。「多くの人が亡くなり家も財産も失った。それに比べたら自分は大したことない」と故郷に思いを馳せる。

 ○…現在はアルテリーベの専属ピアニストとして活躍する傍ら、ウクライナ横浜基金を立ち上げ、各地でチャリティーコンサートを主催する。休日は趣味の自転車で江の島や鎌倉を訪れたり、テニスや水泳を楽しんだりするアクティブな一面も。自然豊かな本牧市民公園と野毛山公園がお気に入りスポットだ。

 ○…「日本人はとても親切。道で困っていたら知らない人でも助けてくれる。まるで大きな一つの家族のよう」とにっこり。チャリテイーコンサートを通じて広がる日本の支援に対しても「感謝は尽きない」と、勉強中だという日本語を交え、丁寧に言葉を選びながら今の思いを語った。「私たちはこの音楽と祈りを、ウクライナの平和のために捧げます」

横浜スタジアムの前でバットを構える鈴木さん

大和町バンビーズ、鈴木さん(小6) 憧れのベイジュニアに 約930人から選出

 立野小学校=中区立野=がホームグラウンドの少年野球チーム「大和町バンビーズ」に所属する鈴木裕太郎さん(小6)が、横浜DeNAベイスターズジュニアのメンバーに選ばれた。12月26日(木)から行われる「NPB12球団ジュニアトーナメント」に出場する。

 小学校3年生の時に横浜スタジアムで同大会の試合を見て、「6年生になったらこの舞台に立てるように頑張ろう」と練習に励んできた。メンバーを決めるセレクションには全国から約930人が参加。思うようにアピールできず自信はなかったというが、肩の強さと長打力が認められ、16人のメンバーに選出された。

 鈴木さんはテレビで試合を見て「楽しそう」と思い、年長から野球を始めた。幼少期はベイスターズのユニフォームを紙で作って友達とキャッチボールをしていたという根っからのベイファン。今大会では同じキャッチャーのポジションで、憧れの選手である松尾汐恩選手と同じ背番号5をつける。「初めはユニフォームを着ても実感がなかったけど、だんだん自分のものになってきた」と話す。

 大会に向けて、チームの活動がない日にも素振りやストレッチ、キャッチングなどの自主練習は欠かさない。「自分の持ち味の長打力を生かせるよう、初球からストライクは振っていきたい」と意気込む。

誰もが子どものサンタになれる

ベイホテル東急 クリスマスギフト募集 12月15日までに持参

 みなとみらいの横浜ベイホテル東急(北村裕二総支配人)では12月1日(日)から15日(日)まで、クリスマスチャリティーギフトを募集している。

 同ホテルでは、県内の児童養護施設の子ども(0歳〜18歳)にクリスマスプレゼントを届けるチャリティーイベントを企画して8年目。昨年は地域住民や従業員から581個のプレゼントが集まった。

 ギフトは期間中の午後4時から6時まで、ホテル1階ロビーの特設デスクへ直接持参(郵送不可)。同ホテルによると、おもちゃやぬいぐるみ、文房具のほか、男子はプラモデルやラジコン、女の子には洋服も人気で、中高生向けギフトも大歓迎だという。

 「必ず新しく購入したもの」で1カ月以上常温保存可能なもの(食品、金券、化粧品、中古品不可)。中身を確認後ホテルで包装を行い、子どもたちに届けられる。(問)【電話】045・682・2222

<PR>
「運動は万能薬です」 健康づくりに欠かせない運動習慣について/ 取材協力:早稲田大スポーツ科学学術院 
「運動は万能薬です」 健康づくりに欠かせない運動習慣について/ 取材協力:早稲田大スポーツ科学学術院 
ウォーキングやスポーツ、体を動かすことが心地よい季節――。タウンニュースでは(公財)かながわ健康財団=横浜市中区=の紹介で「健康づくりに欠かせない継続的な運動習... (続きを読む)
<PR>
横浜市保土ケ谷区の司法書士・行政書士法人まつむら事務所なら、複雑で面倒な相続手続きも、印鑑証明書1つで全ておまかせ!
横浜市保土ケ谷区の司法書士・行政書士法人まつむら事務所なら、複雑で面倒な相続手続きも、印鑑証明書1つで全ておまかせ!
「ご存じですか?2024年4月から相続登記が義務化されました」2024年4月から相続登記の義務化が始まった。相続登記は我々が日常生活を送る上では、なじみのな... (続きを読む)

ウクライナ支援コンサート 12月3日 「夜の部にぜひ参加を」

 ロシアがウクライナに侵攻してから2年9カ月。今も戦争が続くウクライナを支援するため、クリスマスチャリティーコンサートが12月3日(火)、中区日本大通の横浜海岸教会で開催される。

 ウクライナ出身のピアニスト、シャポワロフ・レオニードさん=人物風土記で紹介=をはじめ、ヴァイオリン奏者やソプラノ歌手が出演。「歴史ある教会を会場に、クリスマスの雰囲気を味わってもらえたら」と主催者。同公演の募金と会場での物販売上は、全額ウクライナに寄付される。

 昼の部は定員に達したため、午後6時30分開演の夜の部の来場を呼びかけている。事前予約制。

チャリティの輪 各地に広げ

 レオニードさんが代表を務めるウクライナ横浜基金では、年間30回ほどチャリティーコンサートを実施。今は神奈川・東京が中心だが全国に広げたいと考え「企業や団体、地域のイベントなどで声をかけてもらえたら」と話している。問合せは高橋さん【携帯電話】090・5341・1418へ。

はしご車への搭乗も=提供写真

ふるさと納税で消防体験

 横浜市消防局はふるさと納税で一定金額を寄付した人に、陸・空・海の特別な消防体験を提供している。陸を担当する南消防署は11月3日、5人の体験者を受け入れた。参加者は放水やはしご車への搭乗などを体験。さらに消防車に乗って、赤レンガ倉庫などのベイエリアを巡回した。参加した子どもは「はしご車体験と街を消防車で走ったことが特に楽しかった。また来たい」と話した。

 市消防局は車両の更新整備、資器材の充実、火災予防の普及啓発などの消防施策を推進するため、寄付を募っている。一定額の寄付で、陸・空・海の中から好きなコースが選択できる。横浜市内在住者も対象。

南区 こんにちは区長です。

年末年始 商店街はイベント盛り沢山

 商店街は、身近な買い物の場だけではなく、人と人のつながりや地域の賑わいの創出、街路灯の維持管理やパトロール等、安全安心な街づくりにも取り組む、地域コミュニティの担い手として大切な存在です。さらにこの季節は、クリスマス、年末、お正月などのイベントで街に活気を与えてくれます。

 南区の商店街の魅力を区外にも発信しようと、来年2月7日(金)、横浜市庁舎1階で南区商店街連合会と南区役所が一緒に「南区の食と笑いを召し上がれ」と題し、商店街の名物やおいしいものと落語を一度に満喫できるイベントを開催します。ぜひお越しください。

 今年もあと1か月。年末年始のお買物はぜひ身近な商店街でお楽しみください。

<PR>
横浜市磯子区の金剛院が11月3日に大黒まつりを開催 抽選で新米48kg 餅まきや早食い競争も
横浜市磯子区の金剛院が11月3日に大黒まつりを開催 抽選で新米48kg 餅まきや早食い競争も
横浜磯子七福神の一つである磯子区岡村の金剛院は毎年11月3日、大黒まつりを開催している。正午から護摩祈願法要、午後1時から餅まきを実施。その後はゲーム大会や大抽... (続きを読む)
チーム・選手・サポーターが一丸で残留へ戦う

YSCC Jリーグ残留誓う JFLとの入れ替え戦へ

 明治安田J3リーグの2024シーズン最終節が11月24日に行われ、中区本牧を本拠地とするYSCCはホーム・ニッパツ三ツ沢球技場でギラヴァンツ北九州に2対3で敗れた。

 YSCCは前節で年間19位が決定し、JFL2位の高知ユナイテッドSCとの入れ替え戦を12月1日(日)・7日(土)に戦う。2戦合計で敗れると、YSCCのJリーグ退会・JFL降格が決まる。

 試合後に行われたセレモニーであいさつしたYSCCの吉野次郎代表は「今こそ『地域はファミリー』。ここに立つ選手やスタッフを鼓舞して頂いて、12月7日に歓喜の輪を作りたい。ファミリー一体となって残留を成し遂げましょう」とファン・サポーターの前で宣言した。

 2012年から所属するチーム最古参で、今季主将を務めた西山峻太選手はJ3参入後の11年間を振り返りながら「悔しい言葉を耳にしたこともたくさんあった。掴み取ってきた環境をここで易々と手放すわけにはいかない。あと2週間、もう一度力強い応援・サポートをお願いします」と訴えた。

 ファン・サポーターも残留を祈る。サポーターグループ「CELESTELA12(セレステラドセ)」コールリーダーの猪股義浩さんは「手拍子や『YSCC』のコールだけでも選手の力になると思うので、皆で応援して残留させる空気を作っていきたい」と思いを口にした。

 ニッパツ三ツ沢球技場で開催される12月7日の入れ替え戦第2戦は午後3時キックオフ。

中スポセン みんなでスポーツ楽しむ 12月6日 ボッチャや輪投げ

 「中区インクルーシブスポーツ体験フェス」が12月6日(金)の午前10時から正午まで、横浜市中スポーツセンター=中区新山下=で開催される。(公財)横浜市スポーツ協会が主催する。

 パラリンピックの正式種目であるボッチャや輪投げ、車いすレーサー体験など、障害の有無や年齢、性別、国籍に関わらず、誰もが楽しめるインクルーシブスポーツが体験できる。地域作業所に通う人の作品展示も。

 参加無料。動きやすい服装と室内履きを準備し直接会場へ。(問)中区障害者地域活動ホーム【電話】045・628・1343

点字に触る生徒

触って電車を体験 視覚障害児生徒7人が

 横浜訓盲学院=中区竹之丸=の児童生徒7人が11月20日、JR磯子駅近くの電留線(電車を停めておく線路)で、現車体験会に参加した。

 この体験会は、普段電車内を歩いたり触ったりできない視覚障害の児童生徒に、自由に車内を体験してもらおうと企画された。1人の児童生徒ににつきJR東日本の職員らが1人つき、マンツーマンで案内。他人の目を気にすることなく、手すりや網棚を触ったり、連結部分にあるドアを開閉したりした。また、「つり革の高さは?」「車両の長さは?」など積極的な質問も飛び交った。

 古田伸哉副学院長は「本物の電車内を自由に行き来して触る機会はなかなかない。貴重な体験ができたと思う」と話した。関内駅の角田英介駅長は、ドアにある車両番号を示す点字を例にあげ、「そもそも点字の存在が知られていなかったり子どもが届かない高さにあったりと、色々な気づきがあった。こうした試みは社員の成長にも繋がるので、継続的に行っていきたい」と話した。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
電柱共架型の防犯灯=保土ケ谷区

横浜市 電柱への防犯灯設置拡充 青葉区の強殺事件受け

 山中竹春横浜市長は11月7日の定例記者会見で、青葉区で10月に発生した強盗殺人事件を受け、既存の電柱につける「共架型」防犯灯の設置拡充を発表した。市は当初予算を増額し、新たに約260灯の防犯灯を今年度中に市内全域へ整備する。

 市は住宅地における夜間の地域住民の歩行の安全確保と犯罪防止を図るため、LED防犯灯新設事業を実施している。自治会町内会から寄せられた申請を予算の範囲内で選定し、進めてきた。

 今年度、電柱に灯具をつける電柱共架型については144灯の新設を予定し、約500万円の設置費用を用意していた。しかし、10月中旬に青葉区鉄町の住宅で男性が殺害され金品を奪われた事件を受け、市は5月末までに申請のあった330件のうち、設置条件を満たす約260件について当初予算を超えて対応する。市民局地域支援部地域防犯支援課担当者によると、約900万円の費用を見込む。

 市は約18万灯の防犯灯を管理しており、昨年度の事業費は約6億5千万円を計上。そのうち、電気代が約3億5千万円と50%以上を占める。物価高や電気代の高騰もあり、比較的費用を抑えられる共架型の防犯灯でも過去5年に要件を満たした約2240件のうち、約1560灯と設置は7割にとどまる。すべてに対応できない市予算の台所事情があった。

 しかし、山中市長は会見で防犯カメラの設置拡大にも触れたうえで「LED防犯灯の整備など、ハード面の支援を積極的に行う」との方針を自ら示した。

「安全のために必要」

 事件が発生した鉄町内会では、通学路などスクールゾーンを中心に防犯灯の新設を進めており、今年度も10灯を申請していた。事件を受け、住民からも防犯灯設置を求める声があり、金子茂文町内会長は「夜間の安全のために防犯灯は必要。(拡充については)今年度だけでなく、次年度以降も増設できるように予算を確保してほしい」と訴える。

 市民局担当者は「今年度に関してはスピード感を持って要件を満たしたすべてに対応をしていく」と整備方針を語る。

特別市について説明する山中市長(左から2人目)

「特別市」の必要性、山中市長が市民に力説 原日出子さん招いてシンポジウム

 横浜市が実現を目指す「特別市」のシンポジウムが11月23日、港南区民文化センター「ひまわりの郷」で行われ、約250人の市民が参加した。

 特別市は、市が県の区域外となり、原則として県の仕事を担い、権限や財源を市に一本化する制度。横浜市は実現することで、二重行政解消による無駄の削減やきめ細かい行政サービスが提供できると主張している。実現には法制化が必要で、他の政令市とともに実現を目指している。

二重行政解消で市民にメリット

 シンポジウムは市民に制度を知ってもらおうと市が企画した。前半は自治制度に詳しい一橋大学教授の辻琢也さんが講演。現在は県が幼稚園、市が保育所を管轄している状況を挙げ、「特別市になれば、業務を市が全て行うようになり、窓口が一本化されてより便利になる」などとメリットを説明した。

 後半は俳優の原日出子さんと山中竹春市長、辻さんが座談会を行った。山中市長は、交通安全対策に関する「スクールゾーン」の標識やガードレールなどは市、「一時停止」の標識や横断歩道、信号機などの規制に関係するものは県(警察)の所管になっている二重行政の例を示し、「市民からすれば、一本化してほしいというのが当然」と述べた。

 原さんは「今まで特別市について知らなかったが、市民の未来を考える上で、特別市になる選択肢があるのは良いこと」と語った。山中市長は特別市になることのデメリットについて「基本的には生じないと考えている」とし、「横浜市が成長し、周辺自治体も成長を享受してもらうことが可能になる」と必要性を力説した。

横浜市役所(資料写真)

横浜市職員の給与引き上げへ 人事委勧告受け、条例改正案提出

 横浜市職員の給与と期末手当・勤勉手当(ボーナス)を引き上げる内容を盛り込んだ条例の一部改正案が11月29日開会の市会第4回定例会に提出される。

 10月に市人事委員会から、民間給与との格差を埋めるための給与引き上げが勧告されていた。

 案では、初任給に関し、大卒で2万3800円、短大卒で2万2600円、高卒で2万1400円をそれぞれ引き上げる。ボーナスは現行の年間4・5カ月から4・6カ月に引き上げる。

献血後には非売品の帽子やハンドタオルがプレゼントされた

県赤十字血液センター 横浜ベイのイベントで献血呼びかけ オリジナルグッズの配布も

 神奈川県赤十字血液センターは11月24日、横浜スタジアムで開催された「キッズベースボールフェスティバル」の会場で献血イベントを行った。横浜DeNAベイスターズが協力し、献血した人に非売品のグッズがプレゼントされた。

 石井未来さん(29)はSNSで開催を知り、整理券配布の2時間前から並んだという。「採血は苦手だったけど思ったより痛くなかった。今回はイベントがきっかけでしたが、また献血に行ってみようと思いました」と話した。

 イベントでは、ライオンズクラブ国際協会330―B地区の会員もスタッフとして協力していた。同センターの相原忠広さんは「年間通して血液は不足しているが、寒くなると献血者が減少する傾向がある。協力団体の力も借りながら、献血について知ってもらうきっかけを作っていきたい」と話した。

 

 

リング状のゴールを狙う試合の様子

関東初の認定大会 ドローンサッカーで熱戦 県内外から8チーム出場

 関東初となる日本ドローンサッカー連盟の認定大会が11月23日、中区の神奈川県建設業会館で行われた。地元横浜の2チームを含む8チームが全国から出場し、白熱した試合を繰り広げた。

 ドローンサッカーは、広さ4m×8m、高さ3mのゲージ内で5対5で対戦する競技。ゲージの外から専用ドローンボールを操作し、空中に設置されたリング状のゴールに入れ、得点を競う。

 優勝は日本ランキング首位の星翔高等学校BIRD ONE(大阪府)。1年生3人、2年生2人で出場し、中心選手の3年生が不在ながら、安定した試合運びを見せた。「機体トラブルもあったが良い試合ができた」と勝利を喜んだ。準優勝は地元開催のプレッシャーの中、勝ち進んだサイワークス横浜。小学生1人、社会人4人のチーム。「1人でも欠けたら不利になる。役割分担を大切に練習してきた成果が生かせた」と話した。

 今回の大会はドローンスクールの運営や空撮、一般向けのドローンサッカーの体験会を行う(株)小俣組=南区新川町=が神奈川支部として主催した。同社の中山慶一郎課長は「eスポーツの要素に加え、リアルな操縦体験と光・音・衝撃が融合する新感覚のスポーツ。性別や体力差に関係なく誰もが参加できるのが魅力」と語る。来年9月には韓国で初のワールドカップの開催が決定している。現在、日本の競技人口は1千人以上といわれる。中山課長は「多くの人がドローンサッカーに触れる機会を作り、競技人口を増やしてさらに盛り上げていきたい」と話した。

防犯演劇「他人事の罪」の一幕

立野高校演劇部 劇で詐欺被害防止を啓発 蓑沢ケアプラで上演

 横浜立野高校=中区本牧間門=の演劇部の生徒11人が11月23日、蓑沢地域ケアプラザで防犯演劇を上演した。市内を中心に演劇や歌で社会問題を世の中に伝える団体「表現のチカラ」の代表・はだ一朗さんと山手警察署が共同で企画し、地域住民約30人が集まった。

 息子を騙るオレオレ詐欺被害に遭った高齢女性と闇バイトに手を出しかける高校生の物語で話は展開していく。劇の終わりには、詐欺に遭わないための3つの秘訣「他人事だと思わない」「固定電話に出ない」「お金が絡む内容は一旦切って相談する」をふるさとのメロディーに乗せて出演者、観客全員で歌った。はださんは「今日身につけた防犯力を周りにも伝えて、この地域を特殊詐欺被害から守っていきましょう」と呼びかけた。

 県内の昨年1年間の特殊詐欺の被害額は約46億円。山手署管内では、昨年の同月比で被害件数が増えているという。同署の寺内秀幸署長は「近所や家族に知られたくないと被害届を出さない方もいる。数字は氷山の一角」と警鐘を鳴らす。同校演劇部部長の千葉桃子さん(高2)は「劇の練習を通して詐欺は身近で起きていると身に沁みて感じた。自分事にし『騙されないプロ』になってほしい」と話した。

巫女が「浦安の舞」を奉納

新嘗祭で五穀豊穣に感謝 11月23日、伊勢山皇大神宮で

 横浜の総鎮守として知られる伊勢山皇大神宮=西区宮崎町=で11月23日、五穀豊穣を祝う「新嘗祭」が行われた。七五三の参拝客らで賑わう中、同神宮の崇敬者ら約100人が参列した。

 新嘗祭は、米などの新穀を神前に供え、その年の収穫に感謝する祭り。五穀豊穣を祈る2月の「祈年祭」と対になる重要な祭典として、全国各地の神社などで同日に行われている。

 神事では、参列者を代表して崇敬会会長の藤木幸二さんが初穂を納めた。その後、阿久津裕司宮司が本殿前で祭神に祝詞を奏上し、巫女による神楽「浦安の舞」が披露された。終盤には設けられた祭壇に参列者全員が玉串を奉納した。

 

完成したケースを持つ西区職員

西区 オリジナルマイナカードケースを1万枚無料配布 西区役所戸籍課窓口で

 西区制80周年を記念したオリジナルデザインのマイナンバーカードケースが、西区役所で11月19日から配布されている。

 ケースには西区のマスコットキャラクターのにしまろちゃんと、色の異なる三角形の組み合わせがグラデーションでデザインされている。デザインした職員は「西区にいる外国籍の方や老若男女、みんながつながりを持って明るい未来へ向かっていくことを表現した」という。また、三角形の組み合わせは日本の伝統文様の「鱗」で、西区制80周年のキャッチフレーズ「温故知新」をイメージしている。

 配布枚数は1万枚で、なくなり次第終了。希望者は戸籍課窓口で受け取れる。ケースはマイナンバーカードや印鑑登録証がぴったり入る大きさ。戸籍課の池庄司リサ課長は「性別と臓器提供意思表示欄が外から見えないデザインなので、持ち歩くときに使ってほしい。西区に愛着を持ってもらえたら」と話す。
高さ10mのツリーの前で横浜の思い出を語る神田愛花さん

赤レンガ倉庫に高さ10mの巨大ツリー 横浜市出身・神田愛花さんが点灯

 横浜赤レンガ倉庫に高さ約10mの巨大なクリスマスツリーが登場し、11月22日には横浜市出身のフリーアナウンサー・神田愛花さんが参加して点灯式が行われた。

 ツリーはモミの木を約2万球のLEDで装飾している。セレモニーに白のドレス姿で登場した神田さんは、ボタンを押してツリーを点灯させた。光り輝く様子を見て「幹から枝の先まで光り輝いていて、とってもきれい」と感激した様子だった。

 神田さんは横浜のお気に入りの場所として、横浜DeNAベイスターズが横浜スタジアムのそばで運営しているショップ「+B(プラス・ビー)」を挙げ、「レンガ造りで、アメリカの雰囲気も感じられる」と語った。

 ツリーの点灯は12月25日(水)までの午後4時から11時。12月7日(土)からはデビュー35周年を迎えた「DREAMS COME TRUE」とのコラボレーション企画として、メンバーの中村正人さんが監修した特別なイルミネーションが30分に1回実施される。

 問い合わせは横浜赤レンガ倉庫【電話】045・227・2002。

桜木町駅前で演説を行った(左から)吉村氏、空本氏、金村氏、松沢氏

維新代表選 4人が桜木町駅前で演説 党再生など訴える

 日本維新の会の代表選挙に立候補している4人が11月23日、JR桜木町駅前で街頭演説を行い、10月の衆院選で議席を減らした党の再生へ向けた取り組みなどを語った。

 代表選は衆院選の結果を受けて代表を退くことを表明した馬場伸幸氏の後任を決めるもの。届出順に吉村洋文大阪府知事、金村龍那衆議院議員(比例南関東)、空本誠喜衆議院議員(広島4区)、松沢成文参議院議員(神奈川選挙区)の4人が立候補。告示の17日以降、全国で街頭演説会を行っている。

 桜木町駅前で吉村氏は「次世代のための党であるべき」、金村氏は「党員の声を聴く体制作りが重要」、空本氏は「地方の声を国へ伝えていく」、松沢氏は「皇居の関西移転など、東京一極集中の打破を進める」とそれぞれ訴えた。

神奈川県関係の2人出馬

 今回の代表選には、神奈川県に関係する松沢氏と先の衆院選で神奈川10区(川崎市川崎区、幸区)から立候補していた金村氏の2人が出馬。両候補の推薦人には県内の地方議員が名を連ねており、ある議員は「2人から推薦人の依頼を受け、対応に困った」と語り、代表選後の党県組織の行方を心配していた。

 投票は党所属の国会議員、地方議員などと一般党員によって行われ、12月1日の臨時党大会で新代表が決定する。

夢中で花を植える児童

児童と地域で花植え 横浜中華街で環境美化

 横浜中華街の福建路で11月21日、地元有志や横濱中華學院の4年生42人らが集い、歩道の植樹帯にチューリップとビオラ計560株を植えた。

 この活動は、山下町町内会、横浜中華街発展会協同組合、学校法人横濱中華學院、横浜中華芸術学校、横浜中華街福建通り会、中華街関帝廟通り会、(株)徳永ビル の7団体で構成される「横浜中華街福建路ハマロード・サポーター」による「華花(はなはな)プロジェクト」の一環。今年6月に続いて2回目の実施となった。

 花植えに参加した横濱中華學院4年の加藤暖大くんは「みんなと一緒に花を植えるのはすごく楽しい」と笑顔。矢野文劍校長は「皆で力を合わせることで街の発展に寄与できることを感じてもらえれば」と話す。

 中土木事務所の青木隆浩所長は「GREEN×EXPO2027も予定していますが、道路をきれいにしようと思う皆様のおかげできれいな道が保たれています」と感謝を述べた。

 

準備を進める主催者

神奈川県民ホールギャラリー 11月26日から水彩公募展 審査投票はネットでも

 「第9回公募よこはま水彩アンヌアーレ展」が11月26日(火)から12月1日(日)まで、神奈川県民ホール=中区山下町=のギャラリーで開催される。水彩画を中心に美術を研究する蒼昊美術會の主催。

 今回は約140点の作品が集まった。26日(火)と27日(水)にはオーディエンス投票を行う。会場のほか、ネットからも投票可能。27日の審査会で受賞作品を決定、28日(木)からは作家名と受賞者を公表する。

 11月30日(土)には会場で表彰式と川崎市岡本太郎美術館館長の土方明司さんによるギャラリートーク(午前10時30分〜)、「身体表現 舞踏」をテーマにしたシンポジウム(午後2時30分〜)が開催される。 

 今回の展示では、車いすに座った状態で見る高さの展示も行う。同会代表の成澤朱未さんは「障害がある方にも美術を楽しんでほしい。会場に来られない方もネットで作品に投票し、参加してもらえたら」と話す。

表彰状を受け取る受彰者

納税功労者を表彰 中税務署など10団体

 横浜中税務署をはじめ10団体共催による今年度の納税表彰式が11月14日、中区内で行われた。

 表彰されたのは25人と2団体。受彰者を代表してあいさつした横浜中央納税貯蓄組合総連合会の理事、梁慶安さんは感謝の気持ちを述べ、なお一層、活動に尽力していくことを誓った。また、同税務署管内(西区・中区)の中学生を対象とした、「税についての作文」の優秀賞を披露。横浜雙葉中学校3年の渡部栞さんの「将来・未来につながる税金の使い方」が代読された。

 被表彰者は以下の通り(敬称略)。【横浜中税務署】▽署長表彰=梁慶安、橋爪隆夫、北川剛司、山田泰司▽署長感謝状=松村広志、加藤郁子、永岡武、稲葉雅彦、加藤和之▽国税広報功績者署長感謝状=(株)横浜マリンエフエム▽財産評価功績者署長感謝状=落合繁雄、大泉雅孝▽租税教育推進校署長感謝状=市立大鳥小学校【神奈川県横浜県税事務所】▽所長表彰=梁慶安、渡辺優子、和泉彰宏【西区役所】▽区長表彰=後藤富雄、植草浩二【中区役所】▽区長表彰=李竜一、小池正史▽区長感謝状=田中秀拓【横浜中青色申告会】▽会長表彰=平野亮介【横浜中法人会】▽会長感謝状・在任10年役員=吉富眞里、白井崇雄、篠崎雄一、古川昌弘、山田泰司、小池正史【横浜中間税会】▽会長感謝状=中谷忠宏、馬場正治

イベントに参加した関係者(IFAD提供)

貧困・飢餓撲滅へ 日本の若者たちがチーム設立

 パシフィコ横浜内の横浜国際協力センターにある国際農業開発基金(IFAD)がこのほど、IFADの活動に賛同した若者が主体となり立ち上げたボランティア組織「IYCJ」の設立を記念するイベントを同センター6階で行った。

 IFADは、ローマに本部を置く国連の専門機関かつ国際金融機関。世界各地に40カ所の事務所を構え、開発途上国に暮らす人々の栄養改善などに取り組んでいる。2021年11月にIFAD日本連絡事務所が同センター内に開所。市民に食糧問題について考えてもらうイベントを企画するなど、身近な社会問題への関心を高める活動を多面的に進めている。

 同センターで行われたイベントには、同事務所の加藤真理子代表やIYCJの関係者らが参加。IYCJは食料安全保障と持続可能な農業に関する啓蒙活動を紹介し、展示ブースで取り組みの成果などを発表した。IYCJのリーダーを務める永田理華さんは「IYCJの設立は、日本のユースが飢餓や貧困などの地球規模の課題に対して強い関心と決意を持っていることを示している。これらの課題は加速する気候危機により、さらに悪化している」と述べた。

税務署長らが一人ずつ表彰状を贈呈

納税普及に尽力した個人・団体を表彰 横浜南税務署管内の4区

 納税普及に尽力した個人・団体を表彰する「納税表彰式」が11月14日、金沢産業振興センター=金沢区=で開かれた。

 横浜南税務署管内の金沢、磯子、南、港南の4区の対象者に表彰状や感謝状が贈呈された。また、東京国税局長表彰などの受彰者が紹介された。受彰者は以下の通り(敬称略)。

 ▽横浜南税務署長表彰 関係民間団体役員等=金子亨、栗田祥吾、齋田辰雄、鈴木克康、関根玲子、高梨壽々代▽同 税務広報関係=桂枝太郎▽横浜南税務署長感謝状 関係民間団体役員等=大藏慶彦、岡部郁子、野澤宏明、宮澤裕▽同 税務広報関係=(株)金沢シーサイドFM▽租税教育推進校等表彰制度 横浜南税署長感謝状=南小学校▽神奈川県戸塚県税事務所長表彰 納税功労者=佐藤理恵子、比留川不二夫、渡邉正信▽南区長表彰=曾根由美子▽港南区長表彰=関根玲子▽磯子区長表彰=長谷川浩正▽金沢区長表彰=橘昌世▽横浜南納税貯蓄組合連合会長感謝状=小野百合子、加藤興志郎、菊川義明▽横浜南青色申告会長感謝状=和泉洋、金子美津子、上矢真澄、長谷川祐子、村越悟▽横浜南法人会長感謝状=赤澤知哉、阿部元治、新井正和、菊池弘毅、嶋崎悦久、野村栄藏▽横浜南間税会長感謝状=大坂耕一、瀬戸好子、山野井千恵▽東京国税局長表彰=和泉洋▽県知事表彰 納税功労者=江塚潔、木田哲朗、吉田俊介▽市納税奨励表彰市長表彰=渡邊良市

「横浜10大ニュース」で2024年を振り返る 投票受付中、抽選でプレゼントも

 横浜市は市内で起きた出来事などから市民に今年の大きなニュースを選んでもらう「2024年横浜10大ニュース」の投票受付を11月21日に開始した。

 「10大ニュース」は毎年行っており、出来事や市政ニュースの中から市民投票で決めるもの。今回は横浜BUNTAIの開館や横浜DeNAベイスターズ日本一、映画「帰ってきた あぶない刑事」公開など、29のニュースから5項目以内を選ぶか、項目にないものを記入して投票する。

 投票資格は市内在住者で、1人1回限り。市のサイト(https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/koho-kocho/kocho/10_news/202410news.htm) から12月12日(木)まで投票できるほか、市役所市民情報センターや区役所広報相談係、行政サービスコーナー、地区センター、図書館などで配布するチラシに付いている専用はがきでの投票も可能。

 投票者の中から抽選で合計600人に横浜ゆかりの企業・施設から提供されるプレゼントが当たる。問い合わせは市民局広聴相談課【電話】045-671-2335。

さすまたで取り押さえる様子

横浜シティ・エア・ターミナル テロ想定し戸部署と訓練 不審者や不審物の対応

 横浜駅のバスターミナルの管理運営を行う横浜シティ・エア・ターミナル(株)と戸部警察署が11月20日、テロ等対応訓練を行った。カウンターや乗り場で接客をする同社の職員約20人が参加した。

 訓練は泥酔した客がナイフを取り出し暴れ出す事案と不審者が不審物を置き車で逃走する事案の2つの想定で行った。職員は110番通報、さすまたを使った取り押さえ、防犯カメラの確認などを、署員は不審者の制圧確保や爆発物の処理などの対応をした。

 不審者対応を行った臼井健太さんは「実際に起きた時はお客様に危害が及ばないようにするためにどうするか、見極めて対応したい」と話した。

 公共交通機関は不特定多数が集まるため、テロに狙われやすいという。同署の難波和央次長は「いつ何が起こるか分からない。さすまたの場所や防犯カメラの使い方を全員が把握し、連携することが大切」と話した。

憧れのピアニストへ質問する子ども

横浜みなとみらいホール 憧れのピアニストと交流 小中学生15人が参加

 「横浜市招待国際ピアノ演奏会」の出演者4人と小中学生15人の交流会が11月15日、横浜みなとみらいホールのレセプションルームで開かれた。同演奏会は世界中から将来を嘱望される才能を発掘し広く紹介することを目的として1982年から行われている。今年は世界各地から4人(タチアナ・ドロホヴァさん、ガブリエーレ・ストラータさん、三浦謙司さん、オルランド・バスさん)が出演した。

 交流会では生演奏の披露と質疑応答が行われた。子どもたちは、ピアニストになるためにどんな努力をしてきたか、演奏時に気を付けていることなどを質問。「作曲家が何を伝えたいのか考えて自分の中で落とし込む」「一体感を大切に、観客の息遣いに耳を傾ける」などの答えをメモを取り真剣に聞いていた。

 最後は4人から「何をするにも楽しみ、喜びがあれば良い」(オルランドさん)「思いを強く持って突き進むことが大切」(ガブリエーレさん)「周りにある幸せを楽しんで」(タチアナさん)「好奇心を失わず、やりたいことは何でもやってみて。練習はしすぎずに」(三浦さん)とメッセージが送られた。

 川崎市在住の生井瞬さん(10)は「音が小さいところは身体も小さく、指を軽くして演奏していた。真似したい。『いろいろなことに好奇心を持って』という言葉が印象的だった」と話した。

デクラーク選手(左から2人目)の発言に笑みを浮かべる田村選手(左端)と祝原選手(右端)

ラグビー横浜キヤノン 悲願の優勝へ決意表明 リーグ開幕前に出陣式

 横浜市をホストエリアとするラグビーリーグワン「横浜キヤノンイーグルス」が12月のシーズン開幕を前に、「出陣式」を11月19日に横浜市役所で行った。

 会場には沢木敬介監督をはじめ、田村優選手、小倉順平選手、竹澤正祥選手、祝原涼介選手、ファフ・デクラーク選手が登壇。約300人のファンは選手の名前入りタオルを掲げるなどして出迎えた。

 チームは2季連続でプレーオフトーナメントに出場したが、決勝の舞台は踏めていない。今季は「共に超える」をシーズンテーマに掲げ、日本一に挑む。沢木監督は「シーズン中も1戦1戦成長できるような戦いをして、シーズンが終わって皆さんと優勝を共有できるように、引き続き応援よろしくお願いいたします」と優勝を目標に据えた。

 南アフリカ代表としてワールドカップ優勝も経験したデクラーク選手。昨季は1月以降負傷で欠場していたが、「昨シーズンは試合にあまり出ることができず本当にがっかりしていたが、しっかりとイーグルズのスタイルのラグビーを発揮して、日本一を目指しながら日本を盛り上げていきたい」と決意を語った。

 12月22日(日)の開幕戦は、昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京を日産スタジアム=港北区=に迎える。このほかニッパツ三ツ沢球技場=神奈川区=でも3試合を行う予定。