さがみはら中央区版【12月5日(木)号】
バンダナの四隅に支援が必要なことを知らせる言葉が記されている(写真上)・スカーフのように羽織り支援が必要なことを周囲に知らせる(同下)

災害弱者 バンダナで支援 105の指定避難所に備え

 見た目で判断しづらい障害や病気のある人が災害時に支援を受けることができるように、相模原市が「災害時障害者等支援バンダナ」を作った。手助けが必要な時に身に着けて周囲に支援が必要なことを伝える。市内105の指定避難所に備蓄されるほか、12月2日からは市担当課窓口などで希望者に配布されている。

 80センチ四方のバンダナの四隅には「身体に障害があります」「配慮が必要です」「聴覚に障害があります」「視覚に障害があります」と記されている。スカーフのように三角形に折り必要な面を表に出し、背中に垂らして周囲の人に支援が必要であることを伝えることができる。

 市は今年度、障害者の防災・減災対策に重点的に取り組んでいる。家族構成や地域環境に合わせて、避難行動を時系列で整理する行動計画「マイ・タイムライン」の簡易版をリリースしたほか、話し言葉による意思疎通が難しい知的障害者や自閉症の人たちとのコミュニケーションを円滑にすることを目的とした「コミュニケーション支援ボード」を災害時障害者支援物品に加えた。

 さらに、10月には在宅で人工呼吸器を利用している人にとって災害時の停電への備えとなる発電機や蓄電池の購入費用を行政が一部補助する事業を開始。今回のバンダナ作成もこの一環だ。

当事者目線で

 市はバンダナを作成するにあたって市内の障害者団体に聞き取り調査を行い、大きさや色、四隅に記す文言を決定した。視覚障害者が分かりやすいよう、「視覚に障害があります」の部分にはリボンを配した。また、認知症患者や妊婦など、いわゆる「災害弱者」の支援にも対応できるよう、「配慮が必要です」という文言も採用された。

 地震や土砂災害などで家屋が倒壊するなどし、自宅に住めなくなってしまった場合に新たな拠点を見つけるまで避難生活を送る「指定避難所」は現在、市内の小中学校など105カ所が指定されている。今回は全ての指定避難所にバンダナが10枚ずつ備えられた。

 市高齢・障害者福祉課では「過去の災害でも、支援が必要なことを伝える困難さから避難を躊躇することがあったと考えられ、バンダナが備えられることで、不安解消につながれば」と話す。

窓口などで配布

 市は今回バンダナを5000枚作成。避難所に備蓄した1050枚を除いた3950枚は高齢・障害者福祉課(市役所本館4階)や中央高齢・障害者相談課(ウェルネスさがみはらA館1階)などで配布されている。

発がん性懸念PFAS 9地点で指針値超過 追加調査でも3地点

 相模原市は11月28日、発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)の一種であるPFOSとPFOAの2024年度の調査結果を発表した。継続監視地点は10地点のうち9地点で暫定指針値を超過し、新たに追加した8地点のうち3地点で超過した。市は「対応の見直しを検討する」としているが、市民団体からは「発生源を追及し、具体的な対応を実施すべき」という声が上がっている。

 有機フッ素化合物(PFAS)は水や油をはじき、熱や薬品に強いといった独特な性質があるため、撥水剤や表面処理剤、消火剤、コーティング剤などに用いられる化学物質。ただ、環境中で分解されにくく、生物の体内に蓄積するため、現在では国内外で製造・使用が規制されている。

 全国の河川や地下水から相次いで検出され、海外でも問題となっている。日本国内では環境省が2020年に水道水や河川での水質管理上の暫定目標値をPFOSとPFOAの2つの物質の合計で1リットル当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)と定めた。

南橋本で高濃度

 相模原市では21年度から調査結果を公表し始めた。22年度調査では中央区南橋本の地点から暫定指針値の30倍が検出された。市では指針値を超過した地点付近の地下水について飲料水としての利用を控えるように呼びかけている。

 今回の24年度調査では、継続監視をしている10地点のうち9地点で超過した。南橋本の地下水では指針値の17・4倍の870ナノグラムを検出。星が丘の地下水と上溝の河川水でも指針値の4倍超となった。

市「見直しを検討」

 今回の調査結果を受けて、相模原市は環境省策定の手引きに基づき、状況に応じて対応を見直すことを検討しながら、継続して調査を行っていくとしている。

 市環境保全課の担当者は「継続監視の地点は減少する傾向はなく引き続き監視していく。追加地点はある程度超過することは予想されており、8地点中3地点しか超えなかったという印象。この3地点についても来年度以降、引き続き監視していく」と話す。

市民団体「深刻」

 相模川流域の環境保護やPFAS問題に取り組む市民団体「相模川さがみ地域協議会」の岡田一慶会長は「相模原市の地下水の汚染は広がっており、深刻に受け止めている。発生源と疑われているところがある。相模原市として地下水のデータをみて概要を知るだけではなく、具体的に発生源を調べる必要がある。具体的な方針が出ていない」と指摘している。

22日にライブを行うトリオユニット「アビエーション」のピアノを担当する 田中 知子さん 宮下本町在住 54歳

「地元のピアニスト」に

 ○…10年ほど前にマリンバの三浦咲さん、パーカッションの遠藤真治さんとトリオユニット「アビエーション」を立ち上げた。3人ともお酒好きで、カクテルの名前をユニット名にした。「飛行」などの意味を持つ英単語でもあり、「自由に空をめぐるような音楽を届けたい」と活動している。「22日のライブコンサートはお客様も参加して一緒に楽しめるディスコのような雰囲気にしたい」

 ○…「地元のピアニストであることを意識している」。演奏を聴いた人から「昔の出来事がフラッシュバックした」「元気になった」などと直接感想を言ってもらえることに幸せを感じている。3つの音楽教室を運営する傍ら、相模原文化育成会舞台部門の副会長を務め地域の文化活動を支援している。4人の子育て経験があり、多岐にわたる活動の中で子育てに関する相談を受けることが多く、『音楽療法』という分野にも足を踏み入れた。「音楽でできることを常に探していたら人との出会いも生まれ、活動の幅も広がった」

 ○…「とにかく音楽が好き」。小学1年生の音楽の授業中、ピアニストの中村紘子さんが演奏する様子をテレビで視聴して「私はこれになりたい」と思った。幼少期からピアノを習っていたが、ピアニストになりたいと言えないまま大手電機メーカーに就職。3年ほど勤めたが音楽への思いは諦められなかった。23歳の時、親に内緒で退職し、音楽教室を立ち上げ事務所にも所属した。

 ○…「音楽好きの子どもをたくさん育てたいし、シニアにも音楽の輪を広げたい」。音楽教室は高齢者の利用も少なくなく、地域で高齢者向けの音楽療法コンサートも行っている。「曲がかかると自然に踊ってしまう、そんなライブをこれからも続けたい」

SATOキウイファームで取材に応じる佐藤光央さん

佐藤さんのレッドが1位 市キウイ共進会

 上溝でキウイを栽培している佐藤光央さんの相模レッド「紅妃」が、10月22日と11月10日の2日に分けて行われた「農畜産物共進会キウイフルーツの部」で最高位の優秀賞に輝いた。

 同共進会には市内でキウイを栽培している4農家が赤・黄・緑系統の合わせて22点を出品し、農業技術センター職員や農協職員による審査を受けた。優秀賞を受賞した佐藤さんのキウイは、果実が大きく形や揃いが良かったことなどが評価された。審査員は「全体的に良好な出来栄え」「年々レベルアップしている」と話した。

畑違いのスタート

 佐藤さんがキウイ栽培を始めたのはおよそ12年前。他界した父から相続した土地を活用する必要があり、父が30年ほど前から自宅用に育てていたキウイが「簡単そう」と思い栽培し始めた。

 もともとはレーダーシステムの開発に携わる会社員で、5年前に退職するまでのおよそ7年間は会社員とキウイ栽培を掛け持ちしていた。帰宅後の午後7時からの畑仕事が「私の残業」と笑顔を見せる。

農薬使わず丹精込め

 健康への配慮などから農薬を使わないため手間がかかる。「なにしろ大変なのは虫。葉をバリバリ食べるコガネムシを夜な夜なペットボトルでとることもあった」

 甘味を強め、柔らかくする追熟にも苦労を惜しまない。追熟せずに販売する農家も少なくないが、佐藤さんは温度をスマホで管理した袋の中にキウイを入れ、品種によっては毎日空気を入れ替えながら追熟する。

 よく直売所を利用するという人は3キロ購入し「ここのは甘くて美味しい。野菜替わりに食べちゃう」と話していた。

 佐藤さんのキウイはSATOキウイファーム(上溝691の11)で12月中旬まで販売予定。

公開されたデジタルアーカイブのトップページ

相模原市 デジタルアーカイブ公開 歴史的な写真など掲載

 相模原市は、資料や資源をデジタル化し、インターネット上での検索・閲覧を可能にする「さがみはらデジタルアーカイブ」を市制記念日の11月20日に合わせて公開した。

 今回公開したのは、市が所有する写真など約1000点。明治時代から現在までの相模原の歴史が分かる「写真で見るさがみはら」、相模原町の誕生から市制施行など各時代の相模原の変遷をたどる「市制施行70年さがみはらの歴史」、モノクロ写真を人工知能を使ってカラー化した「AIでよみがえるあの頃の風景」と3つのコンテンツに分かれている。

 デジタルアーカイブの構築を中心となって進めた市立公文書館の山口和明館長は「さまざまな資料をデジタル化することで保存ができ、多くの方が手軽に利用することができる。そして、これらの資料が地域課題の解決、シビックプライドの醸成につながれば」と意義を話す。今後は国などのデジタルアーカイブと連携し横断検索ができるようになれば、「新たな発見につながっていく」と期待を寄せる。

 さらに、「ぜひ次世代を担う子どもたちに見て使ってもらいたい。相模原市の事を楽しみながら学べるコンテンツなので授業などで活用してもらえれば」と呼び掛ける。

 今後は順次コンテンツを追加していく予定で、2025年3月に歴史的公文書、博物館資料、広報紙など、26年3月に収蔵美術品、子ども向けコンテンツ、デジタルマップなどの公開を目指す。

 山口館長は、「今回の公開では昔の写真を中心に掲載している。ぜひ見て昔を懐かしんでもらえたら。たくさん利用してもらいたい」と話す。

 デジタルアーカイブ(https://digital-saga

mihara.jp/)は二次元コードから閲覧できる。詳細、問い合わせは同館【電話】042・783・8053。

貴重な写真が展示されている

パネル展 架橋100年「高田橋」の歴史 田名まちセンで20日まで

 水郷田名と相模川対岸の愛川町角田を結ぶ「高田橋」に焦点をあてたパネル展が現在、田名まちづくりセンター(中央区田名4834)で開かれている。12月20日(金)までの期間中、パネルは随時入れ替えられる。観覧は午前8時30分から午後5時まで。

 現在の橋が架かる辺りには、かつて渡し場があった。大山参りをする人々が利用したため、宿場として賑わった歴史がある。

竣工翌年に洪水で流失

 右岸にあった高峰村と左岸にあった田名村の頭文字を取り名付けられた「高田橋」。1924(大正13)年12月5日に初代の橋が架けられたが、翌年に洪水で流失。2代目の橋が竣工したのは5年後の29(昭和4)年だった。現在の橋は3代目で75(昭和50)年に共用が開始された。

 人々の往来や物流の観点からも欠くことのできない存在となった橋はきょう架橋から100年を迎えた。今回のパネル展では写真と関連書籍などで、架橋に至った歴史などを振り返る。問い合わせは同センター【電話】042・761・6570。

嶽之内みどりを守る会 緑地保全に貢献し県表彰

 今年度の「神奈川県自然保護功労者及び美化運動推進功労者表彰」が11月13日に発表され、大野北地区で活動する「嶽之内みどりを守る会」=写真=が「自然保護功労者表彰」を受賞した。

 同会は2010年に発足し、「東淵野辺2丁目市民緑地」の美化、花の植栽、散策路の整備を行ってきた。山口信郎会長は「毎回楽しく、地域のみなさんのためにきれいにしたいと思って続けていることが表彰につながり、みんな喜んでいる」と喜びを語る。

環境にも配慮

 夏はヒマワリ、冬はパンジーと季節に合わせて植えた花の手入れや公園内の掃除が主な活動。集めた枯れ葉や抜いた雑草はゴミにせず土に還したり、剪定した木枝や竹などを再使用して道に敷くなど、環境に配慮した散策路の整備にも取り組んでおり、「さがみはらSDGsパートナー」にも登録している。こうした長年の活動が、地域の憩いや環境学習の場として市街地の貴重な緑地の保全に貢献していると評価された。

 現在の会員は近隣に暮らす60〜80代の有志17人。6年ほど前に地域の子ども会がなくなってからは、東淵野辺1丁目公園や東淵野辺正栄公園の整備も担う。近隣の淵野辺東小学校と連携し、自然保護を啓発する看板の作成・設置も行っている。山口会長は「活動を続ける中で新しい人も増えている。これからも自然を維持できるように、まだまだ続けたい」と話している。

人形劇に大型絵本 市立図書館で催し 21日

 人形劇や大型絵本の読み聞かせが楽しめる「冬の大きなおはなし会」が12月21日(土)に相模原市立図書館2階の視聴覚室で開かれる。

 午前11時から11時30分までの部は2・3歳向け、午後3時から3時45分までの部は4歳から小学3年生向け。定員は各回申し込み先着順40人(要保護者同伴)。申し込み・問い合わせは同館【電話】042・754・3604へ。

鉄塔で宙づりとなった作業員(人形)の救助訓練

救助訓練を初公開 上溝東電施設に15消防局

 上溝にある東京電力パワーグリット(株)相模原研修センターで11月19日と20日、同社と県内各消防局との合同訓練が行われた。今年で5回目。合同訓練を公開するのは初。

 訓練には相模原市消防局を始め、同社の相模原支社管轄内である15の消防局・本部から146人が参加。高さ約25mの送電鉄塔で作業員が動けなくなった想定で救助する訓練が行われた。

 この訓練は2018年に山北町の送電鉄塔で、電線が切れて作業員が宙づりとなった事故を受けて行われている。

 同支社の荒川雅昭支社長は「高所での特殊な作業。市内に研修施設があるので、これを利用した救助訓練をやろうと始めた」と経緯を話し、「山間部での作業も多く、消防の方から山の歩き方のアドバイスをもらうなど連携もできてきた」と手応えを語る。

 訓練では送電線や鉄塔に関する座学も行われ、訓練に参加した小田原市消防本部の遊作竜哉さんは「こうした施設で訓練をする機会はなかなかない。専門の方から鉄塔の渡り方、上り方などを教わることができるのはありがたい」と語った。

季節の便り 淵野辺の冬彩るイルミ点灯

 冬の到来を告げる、淵野辺駅北口ロータリーのイルミネーションが今年も点灯した。同所のイルミネーションは淵野辺の冬の風物詩として地域住民はもとより、駅利用者にも親しまれている。

 今回も青色を基調とした約1万2千球のLED電球が灯り、人々をやさしく照らす。12月25日(水)まで毎日午後5時から翌午前1時まで点灯している。

桑の葉を粉砕する様子

大島小4年 桑茶作りを体験 猪熊寝具店が授業

 市立大島小学校の4年生が11月26日、桑の葉を使ったお茶作りを体験した。工業化が進むまで相模原の産業を支えた養蚕に着目し、相模原を盛り上げようと活動している有限会社猪熊寝具店の猪熊美奈子さん、同店内株式会社SMM企画の藤澤佳代さんが講師を務めた。

 児童は桑の葉をフライパンで炒って水分を飛ばし、手で揉むことで粉末状にした。「楽しい」「指でぐりぐりしたら細かくなる」と声をあげながら作業していた。授業の最後には工場で殺菌処理された桑茶を試飲し「美味しい」「桑の葉を人間も食べられるのがびっくり」などと感想を述べ合った。

 猪熊さんは店の定休日に授業をしに同校を訪れた。その原動力は「地域振興」と話す。小学校での授業のほかに桑を使った商品開発や普及に力を注いでいる。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)
<PR>
【神奈川・東京多摩ご当地ギフト】お土産、名産、年末年始のご挨拶、お取り寄せなど
【神奈川・東京多摩ご当地ギフト】お土産、名産、年末年始のご挨拶、お取り寄せなど
神奈川・東京多摩で長年愛され続けている・注目、トレンドの「手土産」「お年賀」「名産品」とは?年末年始に贈りたい、地域密着のタウンニュース記者だからこそ知り得る「... (続きを読む)
カラオケ大会に参加したメンバー

歌って笑って地域活性化 上溝の老人クラブが連携

 老人クラブの会員が減少する中、活動を活性化させようと、上溝地区の石橋寿クラブ(新田恭一郎会長)と虹吹明友会(金子達夫会長)の両会が11月30日、虹吹自治会館で合同カラオケイベントを開いた。普段では交流する機会がない別のクラブの会員同士が歌って笑って親睦を深めた。

 上溝地区老人クラブ連合会には9つのクラブがあり、それぞれがカラオケやグラウンドゴルフ、囲碁などの活動を楽しんでいる。ただ2007年の1033人をピークに会員数は減少しているという。こうした事態に対しクラブの活動を盛り上げようと、クラブ同士が連携する取組を始めて今回が3回目。この日は両会のカラオケ愛好家ら30人が参加。朝からマイクを握り、昼食ではお酒も入って歌声とともに大きな笑い声を響かせた。

 「次はもっと広い会場で9クラブが合同で交流会を開きたい。健康麻雀の大会もできるといい」と金子会長。

 同連合会の会長も務める新田会長は「新しい発見や友達も出来て本当に楽しい。活動がマンネリ化しないように上老連が一本になって取り組んでいきたい」話した。

プレゼンの様子

ポスターで脱炭素訴え 青学で学生がプレゼン

 青山学院大学相模原キャンパスで11月16日、「ZERO CARBONポスターセッションチャレンジ」が開催された。同大学や麻布大学、国士舘大学などの学生が9チーム参加し、脱炭素のアイデアをポスターで紹介した。

 同イベントは学生や市民のライフスタイル変革を目的とし、3回目の今年は「2050年の脱炭素社会の実現に向けて、市と事業者、大学、市民、団体等が連携・協力して行うべき取組」をテーマに設定した。学生や市民ら約100人が来場し、質疑応答や意見交換を行った。

 市内にJAXA相模原キャンパスがあることを生かして宇宙空間で太陽光発電を行うことを提案するチームや、断熱に着目して中央区の脱炭素計画を作成したチームなどがあり、多様なアイデアが会場に並んだ。発表を行った大学3年生の菅藤紀さんは「人生100年時代。あと80年生きていくので環境をむげにできない」と話した。

 来場者や発表者による投票と審査員による審査で総合的に最も高い評価を得て「ZERO CARBON賞」を受賞したのは青山学院大学の「青学社情花チーム」。市内に約30カ所ある果樹園の剪定枝に着目し、剪定枝を焼却などで処理するのではなく、炭化して土にまくことで地中に炭素を貯留する取組を提案した。

 地域特性を考慮していることや具体的な数値で提案を裏付けていることなどが評価された。同チームのメンバーは「脱炭素はSDGsの一つとして見聞きする機会が多く、市もゼロカーボンシティ宣言をしており、身近な社会課題として関心があった」と話した。

中央小 児童作成の絵本が完成 「相模原の魅力いっぱい」

 市立中央小学校の4年生約80人が11月19日、自分たちで作成した絵本「はるかとはるとのさがみはらだいぼうけん」を本村賢太郎市長に贈呈するため、市役所を訪れた。

 今年度、市制施行70周年を意識し、改めて相模原市の魅力について学び、考えてきた児童たち。市内在住の絵本作家とどろきちづこさん、相模原市印刷広告協同組合(日相出版)の協力を得て、絵本づくりに取り組んだ。宣伝、ストーリー、イラストの3グループに分かれ、リーダーを中心に話し合いながら作業を進めていったという。

 完成したのは、主人公たちが相模川ふれあい科学館や相模湖、(株)オギノパンなど、市内のさまざまな施設をめぐる物語。本村市長に絵本を手渡した児童たちは「みんなで協力して作った絵本。絵も上手く、相模原の魅力がいっぱいつまってる」「大人から子どもまでたくさんの人に読んでほしい」「絵本を通じて相模原をもっと知ってほしい」と思いを語った。

 力作を受け取った本村市長は「相模原市はあすが70歳の誕生日。みなさんが40歳になった時、相模原市は100歳。その時にきょうのことを思い出して」と話した。

好評だったミニ動物園

田名北小 「ふれあい広場」賑わう

 市立田名北小学校で11月30日、同校PTA主催の「ふれあい広場」が開催された。児童や近隣の子どもたちが集まり、地域の団体やボランティアとの交流を楽しんだ。

 田名地区社会福祉協議会によるボッチャや民生委員児童委員による折り紙が行われるなど、地域の団体が協力した。校庭に設置されたミニ動物園や田名ブルーコンドルズによる野球体験、教室で行われた紙芝居や色が変わるスライムづくりなども人気を集めた。

 PTA会長の五十嵐奨さんは「子どもたちが楽しんでくれていて、大盛況でよかった」と話していた。

冬休み 親子で陶芸を

26日けんぶん

 冬休みに親子で茶碗づくりはいかが。南区麻溝台の市民健康文化センター(けんぶん)で12月26日(木)、「はじめての陶芸教室」が開催される。午前10時から。

 講師は相模大野にある陶芸教室「亜月工房」の三上洋司さん=写真。対象は3歳児から小学6年生までの子どもとその保護者で、合計2人から受け付ける。

茶碗づくり

 参加費は1人500円、材料費は1人1650円。未就学児は親子で1つ、小学生は親と子で1つずつ、茶碗づくりを楽しむ。出来上がりは来年2月を予定。

 受付はきょう12月5日(木)から。定員24人。支払いは当日、現金のみ対応。申し込み・問い合わせは同センター【電話】042・747・3776。

エスフォルタアリーナ八王子での試合の様子=11月29日

プロバスケ 相模原市民を無料招待

八王子のチーム

 相模原の隣町、八王子市がホームタウンのプロバスケットボールチーム「東京八王子ビートレインズ」。今年でリーグ参戦10周年を迎え、現在は9月に開幕したB3リーグを戦っている。

 運営をするTHTマネジメントは12月13日(金)、14日(土)にホーム「エスフォルタアリーナ八王子」(八王子市狭間町)で開催される公式戦に、相模原市民を無料で招待する。13日は午後7時、14日は3時試合開始。対戦相手はいずれも湘南ユナイテッドBC。

生ビール券も

 観戦を希望する人は「今回のタウンニュース」(2024年12月5日号)を持参し会場受付で提示すると、2階自由席が5人まで無料となる。また「生ビールサービス券」が人数分提供される。但しこの招待サービスは期間中1回限り有効。

 会場のエスフォルタアリーナ八王子は京王線狭間駅から徒歩1分。有料駐車場あり。

 ビートレインズは2015年からリーグに参戦し、2018-19シーズンはB2リーグで戦った。今季は11月30日時点で5勝13敗で17チーム中15位。

 問い合わせは事務局【電話】042・649・4440。

冬を熱くするコンサート 22日、ピアノなど

 ピアノ・パーカッション・マリンバのトリオユニット「アビエーション」が12月22日(日)、メイプルホール(中央区千代田)でライブコンサートを開催する。午後2時開演。チケットは3千円。

 市内外で3つの音楽教室を運営している田中知子さん=人物風土記で紹介=のピアノ、ドラマーとしても幅広く活動している遠藤真治さんのパーカッション、楽曲制作やアレンジも行っている三浦咲さんのマリンバを楽しむことができる。田中さんは「冬だけれど情熱的なサウンドをお届けします」と話している。

 チケットの購入、問い合わせは同ホール【電話】042・751・5011へ。

熱心に耳を傾ける参加者

プロが点検法を指南 自動車整備相模原支部が教室

 自動車の知識を楽しく学んで快適なカーライフに役立ててもらおうと、神奈川県自動車整備相模原支部が11月10日、「マイカー点検教室」を南区内の相模自動車整備協業組合で開催した。市民らが参加し、整備のプロからポイントを学んだ。

 教室ではまず同支部に所属する整備士らが座学で点検の必要性やポイントを解説した。会場を工場に移すと、実際に参加者のマイカーなどを使ってタイヤの空気圧やエンジンオイルの量などのチェック方法を実技を交えて教えた。三菱自動車の協力で運転支援機能が備わった車両を運転する企画もあり、自動車技術の進歩を体験した。

 岸野富士雄支部長は「毎回、参加者の皆さんは安全への意識も高く、熱心に聞いてくださっている。車が進化しても点検の基本は同じ。ただ車の異変を感じたら、プロがいる整備工場をご利用ください」と話した。

青い鳥 チャリティー販売会 12月10日、11日 市役所ロビー

 今年のさがみはらSDGsアワードで協働賞を受賞した「福祉と環境を考えるボランティアグループ青い鳥」が12月10日(火)、11日(水)の午前9時〜午後4時(11日は〜3時)に相模原市役所ロビーで能登半島支援チャリティー販売会を開催する。市みんなのSDGs推進課との共催。

 販売するのは布ぞうりやポーチ、手袋、小物など。売上の全額を復興支援のために寄付する。前川好子代表は「ぜひ皆さんの気持ちを届けることができれば」と来場を呼び掛ける。問い合わせは前川代表【電話】042・784・9113。

児童が考案したPRキャラ、相模グリーンのPRは「えめる」が担う

市内産キウイ 児童考案キャラでPR 8日の市民朝市で

 相模原市農協本店第一駐車場で12月8日(日)に開かれる朝市で販売される市内産のキウイフルーツに昨年度、富士見小学校の5年生(当時)が授業の中で考案したPRキャラクターのシールが貼られる。朝市は午前8時から9時まで。

 近年、市内ではキウイフルーツを生産する農家が増えている。市果実組合キウイフルーツ部会では、部会員が生産するキウイに色ごとの統一名称を定めブランド化を進めている。

 8日は旬を迎えている果実が緑色の「相模グリーン」専用PRキャラ「えめる」を配したシールを貼り販売する。

キーボード楽しもう 15日にイベント

 相模原市は12月15日(日)、相模原市立産業会館 (中央区中央)で「さがみはらキーボードフェス2024」を開催する。南橋本に事業所を構えるメーカー「東プレ株式会社」が製造する「REALFORCE」シリーズや「HHKB(Happy Hacking Keyboard)」は、全国的な知名度を持つ高性能キーボードとして注目されている。当日は東プレ製キーボードの試打や展示をはじめ、キーボードの魅力を多角的に紹介するイベントが展開される。タイピング大会、eスポーツイベント、プログラミング教室、キーボード試打・展示会など。午前10時から。(問)市担当課【電話】042・707・7045

お正月飾り作りに挑戦 15日、相模原公園

 県立相模原公園(南区下溝3277)の研修室で12月15日(日)、お正月飾りを作る講座が開かれる。午後1時30分から3時30分まで。参加費2500円で、申し込み先着順15人。手袋と持ち帰り用袋は各自持参。

 長寿の象徴「松」、生命力の象徴「竹」、繁栄や気高さの象徴「梅」などの草木に鶴や亀の飾り物を添えた盆景を1人1鉢作り、持ち帰ることができる。

 講師は樹木の健康状態などの管理やアドバイスを行う「樹木医」という資格を持つ内藤研二さんと、造園業者「有限会社A.F.A樹芸21」の内藤昌代さんが務める。

 申込みは同公園【電話】042・778・1653へ。

SC相模原 9位でシーズン終える 伊藤のAT決勝弾で幕

 サッカーJ3の今季最終節が11月24日、相模原ギオンスタジアムで行われ、SC相模原はガイナーレ鳥取に1―0で勝利した。最終順位は9位。プレーオフ進出を逃しクラブが目標としていたJ2昇格は果たせなかったものの、最後は勝利で締めくくった。

昨季は18位

 昨季は相模原市出身で元日本代表の戸田和幸氏が監督に就任し話題となるも、結果が出ない時期が続き最終18位に沈んだ。今季は「J2昇格」を明確に掲げ、上位カテゴリーから経験のある選手を補強。前半は昨季から積み上げた堅い守備で安定した戦いを見せていたが、クラブは6月に戸田監督を解任した。

 その後ドイツ出身のシュタルフ悠紀氏が監督に就任し、8月にはJ1リーグでの経験が豊富な座間市出身のFW武藤雄樹が加入。PO争いが拮抗する中で終盤まで可能性を残していたものの、重要な試合で勝ち点3を奪えない状況が続き、最終節を残して11月15日、FC大阪戦での敗北によってPO進出の可能性が潰えた。目標には届かなかったが、昨季よりも大幅に順位を上げ、第21節まではホームで無敗とするなど、確かに成長が感じられるシーズンだった。

 最終戦には3775人が来場。試合は前半から拮抗した状況が続いたが、後半ATの93分、途中出場したFW伊藤恵亮が決勝ゴール。サポーターの温かい拍手と歓声の中、SC相模原の1年は幕を閉じた。

「優勝目指す」

 試合後のセレモニーでキャプテンのFW瀬沼優司は1年間を振り返り「選手たちがこの経験を胸に刻み付けて進んでいくことが大切だと思う」と話し、応援を続けたファン・サポーターに感謝を伝えた。シュタルフ監督は「あと一歩のところで切符を逃した。その差を埋めるべく自分が来たのに。悔しいし心苦しいし、大きな責任を感じている」と悔しさをにじませた。西谷義久社長は「勝負所で勝ち点を積み上げることができず大変悔しい結果になった」と振り返り、「来シーズンこそは、より一層のパワーアップを明日からのチームづくりで示していきたい。プレーオフでも昇格争いでもなく、優勝をめざす」と強い意気込みを語った。

 クラブは11月27日、MF岩上祐三ら7選手の契約満了を発表。新たなシーズンに向けて、早くも動き出している。

童謡・唱歌を歌おう 12月21日 杜のホールはしもと

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベント「みんなで歌おうイン相模原」が12月21日(土)、杜のホールはしもと8階多目的室で開催される。午前9時45分開場、10時開始。主催は、童謡唱歌を歌う会レモン。

 指導は大沢洋子さん(玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒)、伴奏は大貫眞里さん(武蔵野音楽大学ピアノ科卒)。会費は1千円(会場費/当日払い)。「必要な方はマスクをお持ちください。体調がすぐれない場合は、参加をお控えください」と話している。申込み・問合せは同会【携帯電話】090・9396・7295。

災害と障害者描く映画上映 「星に語りて」8日

 「障害者週間」(12月3日〜9日)に合わせ8日(日)に市が主催する「障害者週間のつどい」の中で、東日本大震災で被災した障害者と支援者たちの活動を、実話をもとに描いた映画「星に語りて」が上映される。会場はあじさい会館1階ホールで参加費無料。下記2次元コードから5日までに要申し込み。

 つどいは午後1時30分から4時30分までで、2部制。1部で「心の輪を広げる体験作文・障害者週間のポスター」の入賞者表彰式が行われ、2部で映画を上映する(日本語字幕あり、音声ガイドあり)。定員は先着順200人。

 このほかにも、6日から8日まで、障害のある人が制作した絵画や書、手芸、写真、川柳などが同館6階で展示される。午前9時30分から午後4時まで(初日のみ午後1時から)。

 問合せは市高齢・障害者福祉課【電話】042・707・7055。