逗子・葉山版【1月10日(金)号】

家庭系可燃ごみ 県内有料化導入は21%  逗子市は減少に効果

 家庭系可燃ごみの有料収集(※1)を行う神奈川県内の自治体は2024年11月14日現在、6市1町あり、県内33自治体に占める割合は21%であることが、タウンニュース社のアンケート調査で分かった。国は有料化を推進しており、22年時点で全国の実施率は62%(※2)。

 アンケート調査は、昨年11月1日から11月14日までの期間で実施。家庭系可燃ごみの有料収集の実施状況や開始時期などを問い、全ての自治体から回答を得た。全33自治体のうち、有料回収しているのは11月14日現在で7自治体で、全体の21%だった。

「排出量減少した」

 県内で最も早く有料化に踏み切ったのは、二宮町で1997年。2006年以降は有料化を始める自治体が増え、近年では、茅ヶ崎市が22年に有料収集を開始した。7自治体はいずれも指定のごみ袋を使い、有料化で得られた収入を指定ごみ袋の製造や処理施設の運営費などに活用している。

 また、今回のアンケート調査では有料化導入後のごみ排出量は、全自治体が「減少した」と回答。逗子市は14年度と22年度の比較で、燃やすごみは30・7%、不燃ごみは58・9%減少した。

「予定ない」48%

 有料化していない26自治体のうち、10自治体が「有料化を検討中」と回答。検討理由について「ごみの減量化・資源化を進めるための効果的な施策の1つ」(相模原市)、「ごみ減量が想定通りに進まない場合の対応策の1つ」(松田町)などが上がった。

 一方、「導入予定はない」と回答したのは16自治体で、全体のほぼ半数の48%だった。「ごみの排出量が計画どおり、減少しているため」(厚木市)、「ごみ減量対策の最終手段と捉えているため」(綾瀬市)などを主な理由としている。

 葉山町は今年3月から、家庭の生ごみを分別収集し、資源化(堆肥化)を行う予定。環境負荷や処理費用の軽減、限りある資源の保全に有効利用するため、有料化の予定はないとしている。

 ごみ問題に詳しい東洋大学の山谷修作名誉教授(経済学)は神奈川県内の状況を「総排出量が減っている模範的な例」とした。その上で有料収集については「近年開始した自治体も多いが、導入前の審議や調整に壁を感じている場合もあるのでは」と分析している。

(※1)ごみの有料収集とは、自治体へ処理手数料を支払っていることを指す。単に自治体がごみ袋を指定している場合とは異なる。

(※2)全国の家庭系可燃ごみの有料収集率は「一部有料」としている自治体を除く。

【アンケート調査の詳細は次のURLまたは二次元コードからご確認ください】

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1gd4m5mdaf-S6BLZP49HHxgtiRkhd_ZCi74mhenRhBK8/edit?gid=516651857#gid=516651857

インタビューに答える黒岩知事

黒岩知事インタビュー デジタル活用で施策推進 新地震防災戦略策定へ

 2025年の年頭にあたり、本紙では黒岩祐治知事にインタビューを行った。黒岩知事は、デジタル技術を最大限に活用し、少子高齢化や人口減少にあたっていく姿勢を改めて強調した(聞き手・熊坂淳)。

当事者の目線で

 ――少子高齢化・人口減少への対応を視点に据えた新総合計画が昨年、策定されました。

 「少子化の流れに歯止めはかかっていませんが、背景のひとつに子どもを産み育てることに対する様々な不安があるのでは、と考えています。例えば出産に伴う痛みだとか経済的不安、仕事上のキャリアと両立できるのか、急な発熱や引きつけへの対応ができるかなど。こうした不安を少しでも取り除けるようにと開発したのが無料通信アプリLINEを使った『かながわ子育てパーソナルサポート』で、昨年はオンラインで相談できる機能を盛り込みました。デジタルの力を活用しながら、今後も子育て当事者の目線に立った施策を進めていきます」

 ――三浦半島エリアや県西エリアでの人口減が特に著しいです。

 「人口減少地域は、裏返して言えば自然豊かで住みやすい場所でもあります。そうした利点を生かし、県では『ちょこっと田舎でオシャレな神奈川』をキャッチフレーズに施策を展開しています。都心への通勤圏内にありながら自然環境に恵まれ、かつちょっとおしゃれという魅力を前面に打ち出した移住定住作戦です。コロナ禍においては都心から本県への移住者が増えましたので、この流れを今後も継続していきます」

労働力不足に外国人材

 ――少子高齢化に伴い生産年齢人口も減ってきています。

 「今の高齢者は元気です。そういった皆さんに働いていただける環境づくりを、まずは進めたい。それからロボットとDXです。ロボット技術やデジタル技術は、業務効率化を補うために大きな力になると考えています。それと外国人です。県は現在ベトナムとの間に太いパイプを持っており、昨年、県内企業で働いてもらう流れもできました。優秀な外国人材によって労働力不足を補う施策も推進します」

 ――昨年も米軍による事件・事故事案が続発しました。日米地位協定の改定が課題です。

 「神奈川県は沖縄に次ぐ第二の基地県です。日米安保条約、安保体制を守るのが我々の大きな使命だと思っていますが、米兵の犯罪を日本の法律体系の中で扱えないという現状に対し、割り切れないという住民感情もあります。私は米軍基地が所在する15都道府県の知事で構成する『渉外知事会』の会長でもあります。石破総理は総裁選時に日米地位協定の見直しを明確におっしゃっていましたので、この問題を前に進めてくださることを期待しています」

 ――今年3月に新たな地震防災戦略を策定予定です。

 「昨年の能登半島地震では情報網が未整備で全体像を把握できない状況がありました。県では『防災DX』を以前から準備してきましたが、それをさらに発展させ、デジタル技術の活用促進により安心安全を図ることを基本に据えます」

 ――県民の皆さんに新春のメッセージをお願いします。

 「昨年は横浜DeNAベイスターズが日本一となり、大谷翔平選手も大活躍、オリンピック・パラリンピックでも神奈川県勢が活躍してくれました。そうした『感動』『高揚感』を新しい年でも展開したいですね」

逗子葉山青年会議所(JC)の第62代会長に就任した 沼田 亮さん 葉山町一色在住 38歳

たゆまぬ努力と向上心

 ○…20代から40歳までの若者がまちづくり活動に取り組む逗子葉山青年会議所のかじ取りを担う。正規メンバーが9人と少ない中で、昨年はビーチキャンドル、ハロウィーンなどの事業を成功させ、存在感をみせた。今年のスローガンは「調和」。「いろいろな価値観を持つ人が互いを理解し、つながることで大きなエネルギーが生まれる。JCを通して少しでも多くの人をつなげていきたい」と意気込む。

 ○…昨年1月に元JCメンバーだった兄などの誘いで入会。当時、会員は3人のみで存続の危機だった。まず勧誘活動に勤しみ5人が入会した。2年前に会社の代表を任され、必要とされるリーダーシップを鍛える場としてJCを捉える。「脆弱な組織を運営することは自分を成長させるチャンスだ」と強調する。

 ○…葉山で創業70年超の(株)ヌマタの関連会社、沼田塗装店の代表を務める。もともとは家業を継ぐ気はなく、高校卒業後、東急車輛に就職。仕事は楽しかったが、組織の中での10年後の自分が見出せず5年で退社した。そのタイミングで父親から「うちでやりたいことをやってみろ」と言われ入社。「5年で1人前になろう」と猛勉強し、塗装1級技能士の資格を取得。技能コンクールでも優勝するなど「結果、天職でした」と笑う。代表となった今は利益追求と、「社員に『沼田に入ってよかった』と言ってもらえ、地域に必要とされる会社になる」ために奮闘の日々だ。

 ○…私生活では一色小で空手道場の運営を行う一面も。「習い事が続かない子や、気持ちが弱い子が続けられるような道場を目指している」という。仕事関係の付き合いで始めたゴルフも今では趣味の一つだが「なかなか上達しない。まだ努力が足りない」と苦笑い。

昨年の即売会

農産物品評会 葉山野菜がずらり 1月10日に即売会

 葉山町の農家が育てた野菜、果物、加工品などの品評会が1月10日(金)、葉山町福祉文化会館大会議室で行われる。

 葉山町とよこすか葉山農業協同組合(JAよこすか葉山)の共催。町の農産物を展示し、生産技術の成果を競うことで農家の生産意欲の高揚を図り、消費者の地産地消への関心を高めることが目的で、今年で65回目。昨年は夏ミカン、レモン、キャベツ、小松菜、大根、サツマイモ、馬鈴薯、ブロッコリー、白菜など、157品が出品された。

 出品された農産物から良品に神奈川県知事賞、葉山町長賞など19の賞が贈られる。今年は町制施行100周年記念の特別賞も設置された。

 一般公開は午前9時から11時15分。11時30分からは即売会が行われ、新鮮な地元野菜を購入することができる。

 (問)同町産業振興課【電話】046・876・1111 

逗子市・葉山町 804人が二十歳の門出 1月13日に式典

 逗子市、葉山町はともに二十歳の門出を祝う式典を1月13日(月)に開催する。両市町合わせて804人が晴れの舞台を迎える。

逗子市

 逗子市の対象者は501人(男257人/女244人)。「二十歳を祝うずしの集い」と銘打ち、午前11時から逗子文化プラザなぎさホールで催される。

 市長祝辞、来賓あいさつのほか、二十歳代表の言葉、恩師ビデオメッセージ、お楽しみ抽選会などが行われる。

 当日、代表の言葉を述べる実行委員のひとりで大学生の大浦地唯花さんは「中学までは平気だったのに、高校くらいから人前に出るのが苦手になった。今回、二十歳を機にリーダーシップを発揮するようなことに挑戦しようと思って実行委員になりました」と式に臨む思いを語った。

葉山町

 葉山町は303人(男149人/女154人)が対象。「葉山町二十歳のつどい」として、葉山町福祉文化会館で午前11時から式典が行われ、正午から祝賀会で旧交を温める。

 町長、町議会議長の祝辞、実行委員による誓いの言葉、小中学校時代の恩師の紹介が行われる。

 実行委員として誓いの言葉を発表する大学生の鈴木凪咲(なぎさ)さんは「広い世界を見てみたい。世界中に友だちが出来たらと思う。また、小さい頃の自分が『かっこいい』と思えるような、自信に満ち溢れた大人になれたらと思う」と二十歳への思いを語った。

被災者役に聞き取りを行う赤十字スタッフ

日本赤十字社 葉山被害想定で訓練 医療従事者が避難所巡回

 日本赤十字社神奈川県支部は昨年12月12日、災害時に医療活動を行う赤十字救護員を養成するための教育訓練を湘南国際村センター(葉山町上山口)で実施した。

 当日は県内3つの赤十字病院(横浜市立みなと・秦野・相模原)の医師、看護師、事務スタッフなど95人が参加。

 三浦市南部を震源とする地震(M8・0)が発生し、葉山町では最大震度6強を記録。ライフラインの一部が寸断し、建物の倒壊や火災が起こり、多数の傷病者が出ているという想定で訓練は行われた。

 南郷中学校に開設された避難所を想定した部屋では、薬がなく困っている人、家族と連絡が取れずに不安になっている人、体調不良を訴える人などの役のボランティアがスタンバイ。医師らが校長役から避難所全体の状況確認をしたのち、看護師、事務スタッフで編成されたチームが、ヒヤリング内容をまとめるシートをもとに健康状態や持病、家族構成などを聞き取り。その情報をリーダーの医師に集約する流れが確認された。

 参加者は「能登半島地震のような大きな災害がいつどこで起きてもおかしくない。被災地で困っている人の力になれるように、これからも学んでいきたい」と話した。

賞状を手に誇らしげな山崎さん=本人提供

葉山町老人クラブ 山崎会長 育成・指導の功績で県表彰

 葉山町老人クラブ連合会(はつこい葉山)の山崎時彦会長が昨年12月23日、神奈川県庁で行われた「神奈川県老人クラブ等高齢者のつどい」で、神奈川県高齢者福祉関係功労者等表彰の老人クラブ活動個人の部で県知事表彰を受けた。

 受賞にあたり山崎会長は「これからも高齢者福祉活動に精励するとともに、自然災害の激甚化にも備えて高齢者のできる範囲で一人一人の安全安心に努めてまいります。相模トラフによる地震と津波、河川の決壊など認識しておくことも大切です。自然災害は予測外の場所で生じることも忘れてはなりません」とコメントした。

多岐にわたる活動

 はつこい葉山は年間を通して、精力的に活動を展開。1月22日(水)に行われる新年懇親会をはじめ、夏にはダンス、舞踊、カラオケなどの団体が日頃の活動発表を行う「竜宮城フェスティバル」を実施している。日帰りバス旅行やグラウンドゴルフ大会なども催し、高齢者の外出や運動の機会も創出。

 山崎会長は「地球温暖化防止のための研修会なども実施します」と意気込む。

表彰を受けたアサヒ号(右)とユパ号

逗子警察署 お手柄警察犬を表彰 アサヒ号とユパ号

 逗子警察署(志原光徳署長)は昨年12月12日、同署管内で行方不明になった高齢女性を発見した、神奈川県警鑑識課の警察犬、アサヒ号(メス7歳)とユパ号(オス8歳)を表彰した。

 2頭は昨年11月15日、池子住宅地付近で行方が分からなくなった73歳の女性の捜索にあたった。女性のTシャツのにおいを追って池子の森の竹やぶのなかにいたところをユパ号が発見。捜索開始から約1時間10分での解決だった。

 ユパ号は2017年に警察犬となり、これまでに16件の行方不明者発見に貢献。アサヒ号は18年からの活動で7件の発見をしてきた(12月12日時点)。

 逗子署管内では昨年1年間で行方不明捜索での警察犬の出動は7回ありそのうち2回、発見に至った。

 昨年11月末時点で2024年の神奈川県内での警察犬の出動は625件。その内、行方不明者捜索が365件、犯罪捜査が223件、その他37件となっている。

 志原署長は「年に2人も発見してもらいありがたい。今後も期待している」と活躍をたたえた。

逗子文化プラザ 地元のつながり考える ミーティング参加者募集

 逗子文化プラザ市民交流センターと神奈川県は、地域活性化に向けた「繋がりの場」を作る目的で2月1日(土)、同プラザさざなみホール(逗子市逗子)で「企業×NPO×学校×行政パートナーシップミーティング2025in逗子 先ずは地元(ここ)から」を開催する。

 地域で暮らす人たちが抱える困りごとやアイデア、スキルを持ち寄り、実現したい夢や目標をともに叶えようという試み。

 ボランティア・市民活動支援などまちづくりに関わる事業を展開してきた佐々倉玲於氏(一般社団法人いなかパイプ代表理事)の基調講演、逗子市内で竹林整備と竹細工、竹炭、メンマづくりなどの竹の活用でまちの魅力向上を目指す市民団体「逗子竹活」の事例発表などの後、マッチングタイムを実施。

 テーブルごとに参加者が自己紹介やディスカッションを通じて意見交換をし、地域に根ざした新たなアイデアやプロジェクトの創出を目指す。

 午後2時から5時15分。主催者は地域の活性化に関心を持つ参加者を募集中。定員50人。詳細、申し込みは同交流センターウェブサイトの申し込みフォームから。

 (問)同センター【電話】046・872・3001

100周年記念誌の表紙

葉山町 100年の歴史、一冊に 記念誌、販売開始

 葉山町は1月1日に迎えた町制施行100周年にあたり、記念誌『葉山』を発行し、1月8日から販売を開始した。

 B5判サイズで全456ページ。17章に分かれ、葉山の歴史、文化などを写真を多用するなどして、分かりやすく解説している。

 編さんにあたったのは町制100周年記念誌編さん委員会。編集長を務めた、葉山郷土史研究会の鈴木雅子さんは「90年史の焼き直しではなく、章だてにして読みやすくした。自然や人を前面に置いた。年刊誌の『郷土史葉山』に寄稿された文章もあり、読み応えもある。町民の目線で作られた記念誌だというところにも意義があると思う」と見どころを語った。

 価格は2000円(税込み)。町役場2階政策課窓口、図書館、葉山しおさい博物館(一色2123)で販売中。政策課へ電話で申し込むか、LINE町公式アカウントからオンライン決済で購入することもできる。

 (問)同町政策課【電話】046・876・1111(内線337)

過去の舞台=逗子文化プラザ提供

70年祝う和太鼓の調べ 1月18日 なぎさホール

 逗子文化プラザホールは市制70周年記念事業の一環で1月18日(土)、「和太鼓グループ彩―sai― 逗子公演vol・6『海と空の交響祭』」を開催する。

 同グループは東京大学のサークルとして結成し、2013年からプロとして活動する男性和太鼓集団。テレビ番組やCMなどにも出演し、19年のラグビーワールドカップ日本大会で選手入場演奏を務めるなど活躍の舞台を広げてきた。今公演では、同グループと逗子開成高校和太鼓部が共演。主催者は「頭のてっぺんから足の先までからだ全体に響く、迫力のある『交響祭』をお楽しみください」と来場を呼びかける。

 午後2時開演(1時30分開場)。料金は一般前売り3500円、当日4000円/高校生以下前売り2000円、当日2500円。全席指定。未就学児の入場不可。

 チケットの取り扱い、問い合わせは同ホール【電話】046・870・6622。

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気持ちよく走った後には記念撮影=うぇるま提供

富士山見ながらビーチ走 毎月第3日曜一色海岸で

 (一社)葉山町スポーツ協会(林俊司会長)が運営する総合型地域スポーツクラブ「うぇるま」は毎月第3日曜日に、葉山の一色海岸で2キロメートルのビーチランを実施している。

 子どもから年配者まで自分のペースで砂浜でのランニングを楽しむ同企画。砂の上は足にも負担が少なく、筋力を鍛えられるという。

 天気が良ければ富士山を見ながら走ることができる。

 担当の曲田和史さんは「老若男女、誰でも無料で参加できます。スピードも問いません。まずはウォーキングから始めてみませんか」と呼びかける。

 今後の開催予定は1月19日(日)、2月16日(日)、3月16日(日)。毎回午前7時30分スタート。集合場所は一色海岸監視所前。雨天中止。

沼間中での寄付金贈呈式

逗子市商工会 青年部・女性部が地域貢献 売上寄付と炊き出し訓練

 逗子市商工会は地域商工業の総合的な経営発達、地域経済の活性化、にぎわいのある地域づくりを推進している。その中で若手会員で構成する青年部、女性会員からなる女性部はそれぞれ独自の取り組みで地域貢献も果たしている。

 

 青年部(小沢栄介部長)は昨年12月13日、中学生が経営を疑似体験する「あきんど塾」の逗子市民まつりでの売り上げから経費を除いた利益をボランティア団体「3・11つなぐっぺし」(2万5500円)と「ずし子ども0円食堂」(2万5617円)に寄付した。

 同事業の田中若葉委員長は「生徒たちには学校以外の場面で、自分たちが何をすべきか考えて動くということで何かしら響くものがあったと思う。もう一回やってみたいという生徒が多かったことが最大の成果だった」と振り返った。同事業は2017年から行っており、今年度は沼間中学校の生徒が対象だった。

 一方、女性部(齊藤晞今(えいこ)部長)は12月14日に商工会館で災害時を想定した炊き出し訓練を行った。包丁、まな板などは部員が自宅から持参し、50リットルの寸胴を使用し、約100食分の豚汁を用意した。午前9時から仕込みを始め、1時間ほどで完成。11時から逗子市キッチンカー連絡協議会が用意したキッチンカーを利用し、提供を開始した。家族で通りがかり、豚汁を食べた男性は「災害時には食材の調達が難しいこともあるだろうから、こうした炊き出しがあったらありがたい」と話した。

 齊藤部長は「いざという時の部員間の連携を確認できて良かった。また、『ありがとう』という言葉をもらえたことも嬉しく、励みになった」と訓練の成果を語った。

奈良美智《春少女》 2012年 アクリル絵具、カンヴァス 227.0× 182.0cm 横浜美術館蔵 ©YoshitomoNara

横浜美術館が全館営業に 2月から記念展

 大規模改修工事のために2021年3月から休館し、昨年11月に一部開館していた横浜美術館が2月8日(土)に全館営業を開始する。これを記念したリニューアルオープン記念展「おかえり、ヨコハマ」が同日から6月2日(月)まで行われる。

 横浜にゆかりのある絵画や写真、工芸、映像などの作品や資料を通し、新たな視点で横浜の歴史を掘り下げるもの。セザンヌ、ピカソ、マグリット、奈良美智など、横浜美術館所蔵のコレクションのほか、横浜市歴史博物館や横浜開港資料館など、市内施設が所蔵する作品や資料も展示する。

 改修後の活動理念の柱とする「多様性」の観点から、開港以前の横浜に暮らした人々や女性、子どもなど、これまで注目されることがなかった存在に光を当てる。子どもも楽しめるように、会場内には「子どもの目でみるコーナー」を設ける。

 タイトル「おかえり、ヨコハマ」には、同館が完全な形で帰ってくることやさまざまな地域から横浜に来た人々を迎え入れたいという思いがある。蔵屋美香館長は、「横浜の歴史を深掘りすると、世界の歴史もきっと違って見えてくる。たくさんの新しい発見をしてもらいたい」と話す。

 今回の改修では、無料で入れるギャラリーを2カ所増設。グランドギャラリーにはテーブルやいすを配置し、アート作品を見ながら休憩ができるようになった。

 午前10時から午後6時。木曜休館(3月20日(祝)は開館し、翌日休館)。観覧料一般1800円。詳細は同館【電話】045・221・0300。

9党県代表が年頭所感 経済政策などで抱負

 2025年の年頭にあたり、神奈川県内に組織基盤を持つ国政9政党の県代表・責任者がタウンニュースにコメントを寄せた。

 昨年の衆議院選挙でも争点の一つとなった政治とカネをめぐる問題に対する対応や物価高対策をはじめとする経済政策、安全保障・外交政策、能登半島地震被災地への支援策、福祉・教育政策、与野党伯仲下の国会運営のあり方、今年夏の参議院選挙に向けての決意など、各党それぞれの重点政策や新しい年を迎えての抱負や意気込みが語られている。

 9政党の県代表・責任者のコメントは以下の通り。

(敬称略)

自民党神奈川県支部連合会 会長 小泉 進次郎

 衆院選での自民党への厳しい結果は、「国会で丁寧な議論をすべき」という皆さまの声です。

 国政では少数与党となりましたが、かながわ自民党の強みは、国・県・市町村の連携による政策実現力です。皆さまの声を聞いて、政策にする力はどの党にも負けません。

 本年も政治の信頼回復、そして経済の回復に全力を尽くします。

立憲民主党神奈川県連 代表 青柳 陽一郎

 立憲民主党は昨年の衆院選で県内14議席を獲得、自公過半数割れという歴史的結果となりました。能登半島地震対応はじめ国民に寄り添わない自民党政治と裏金による不信の表れ。与野党伯仲の熟議による新しい国会で期待に応えて参ります。本年は参院選や横浜市長選の決戦の年、県連代表として多くの皆様に私達の政策を届ける、その先頭に立つ覚悟です。

神奈川維新の会 代表 松沢 成文

 あけましておめでとうございます。

 日本維新の会は、減税とタブーなき規制改革、首相公選制の統治機構改革によって経済推進と行政改革を実現します。「次世代につなぐ社会を創造する」ために、古い永田町政治から脱却をし、新しい政策決定のもと、教育の無償化をはじめ、次世代のための社会保障改革を神奈川から推し進めます。

公明党神奈川県本部 代表 三浦 信祐

 新年おめでとうございます。

 公明党は政治改革の先頭に立ち、結果を出す政治に邁進してまいります。激動する世界情勢の中、日本の平和と安定を徹底的に追求するとともに、県民の皆様の生活と経済の向上へ、物価高騰対策を強力に推進し、神奈川が持つ力を引き出す政策を通して、景気経済の向上が実感できるように全力を尽くします。

国民民主党神奈川県連 代表 小粥 康弘

 国民民主党は、「手取りを増やす」という約束を果たすため、今年も全力で取り組みます。所得税の減税や社会保険料の軽減、生活費の引き下げなど、皆さまの日々の暮らしに寄り添った政策を実現し、まじめに働けば、安心して暮らせる社会を築きます。「対立よりも解決」の姿勢で、皆さまと共に新しい政治を動かす一年にしていきたいと思います。

日本共産党神奈川県委員会 委員長 藤原 正明

 新年おめでとうございます。日本共産党と「しんぶん赤旗」の徹底調査、そして国民のみなさんの声で、「政治とカネ」問題にメスが入りました。問題の本丸である企業・団体献金の禁止へ、国会で法案を提出して成立をめざします。今年は夏の参院選など政治を変えるチャンスの年。くらしと平和を守り「国民が主人公」の政治めざし全力をつくします。

れいわ新選組元神奈川県第2区 総支部長 三好 諒

 能登半島地震発災から1年が経過しました。しかし、今なお復旧が殆ど進まず苦しむ人が多数存在しています。能登をはじめとする地方の未来を守るためには、今の古い政治からの脱却が必要です。国民に寄り添い、地方を見捨てない政治の実現のためにも、れいわ新選組を中心とする政権交代を目指していきましょう。この国を変えるのは、あなたの一歩です。

参政党神奈川県支部連合会 会長 島津 勝仁

 昨年は県下の党員の下支えがあり、比例代表の衆議院議員として鈴木あつしを国会に送り込む事ができました。世界では、自国の国益を大事に、自国民を大切に考える政治の支持が、拡大しています。揚げ足取りのような政治話題が多い中、私共は国民の命を護り、経済的豊かさを実現し、国柄を護る政策実現に向け、国民主体の政治創りを促して参ります。

社民党神奈川県連合 代表 福島 みずほ

 政治はあなたを応援するためにあります。軍事費年間10兆円を目指すのではなく、その半額でしかない教育予算をもっと増やし、介護や年金、福祉を応援する、そんな政治をしっかりやっていきます。すべての子どもが自分のなりたいものに挑戦し、やりたいことができる社会、安心して働くことができ、安心して歳をとることができる社会を作ります。

「新ずしエンディングノート」 vol.30 人生100年時代今から始める終活のススメ

 ずしエンディングノートがリニューアルしました。表紙と内容が少し変わり、進化している終活の項目に対応。例えば、お墓に墓じまい、お葬式に一日葬、契約は有料アプリなどを加えて表にまとめました。思い出のページの地図は逗子市内から日本地図に変え、自分の出身地や過去の旅行先、これから行きたい場所などを書き込みます。家系図も相続人が把握しやすくなり遺言書を作成する際に役立ちます。

 また、エンディングノートの保管先や緊急連絡先を市に登録する「終活情報登録」や亡くなられた際の各種手続き「おくやみハンドブック」の紹介も追加しました。

 エンディングノートは大病を患ったなど、なにか背中を押してくれるきっかけがないと、なかなか筆が進みません。広報ずし12月号の終活特集を参考に、書き上げることが目的ではなく書くことで自分の人生を考えるという視点で、自分なりの終活を整理すると書きたい項目が見つかるはずです。「終活のはじめの1歩がエンディングノート」ととらえましょう。もちろんパソコンで作成することもできますが、お勧めは手書きです。

 友人は、ご主人から手紙をもらったことがなかったので、エンディングノートが最初で最後のラブレターだといって、ご主人が亡くなった後に何度も読み返し涙の跡がにじむほど...大事な宝物になっていました。

星座にまつわるエトセトラ 「2025年の天文現象」

 2025年もいろいろありますが、白昼に起こる土星食、明け方、西の低い空で起こる火星食(東京近辺では食にならず)と観測には厳しい現象が続きます。肉眼で見える物では、9月8日未明に起こる皆既月食。かけ始めが1時26分。地球の影にすっぽり入ってしまう皆既食は3時11分から53分。そして、また明るい月に戻るのが4時56分。約3時間半楽しめます。天体望遠鏡が必要ですが土星の環が「消失」します!土星の環は土星と同じで太陽の光を反射しているので、我々にその姿が見えますが、太陽の光がその真横から射した時、厚さ1キロメートルの薄さの環は見えなくなってしまいますし、地球から見て環が真横になっても見えなくなってしまいます。「土星の環の消失」は、5月7日頃の明け方東の空低いところ、11月下旬から12月上旬は夕空から深夜まで観測可能です。