旭区・瀬谷区版【1月30日(木)号】
摘出した脳の機能を説明する伊藤教諭(中央右)

横浜旭陵高校 豚から脳の機能学ぶ 解剖伴う「命の授業」

 「認知行動療法」を教育に取り入れている県立横浜旭陵高校(大野俊世校長)で1月22日、豚の頭部を解剖して脳を取り出す授業が行われた。生徒が自ら摘出することで、命の尊さを実感するとともに、脳の働きを知ることを通して不安やストレスとどう向き合うか考えてもらう目的がある。

 認知行動療法とは、心理療法の一つで、ストレスの影響で物事の認知が狭くなってしまった際に、自由に考えたり行動したりできるように手助けするための方法。これまでうつ病や不眠症の治療に用いられてきた。

 同校では、これまで生徒の自死や不登校を未然に防止するため、教育活動において認知行動療法を活用してきた。

「本物を見てほしい」

 今回の授業を担当した理科生物担当の伊藤未紗教諭によると、認知行動療法を絡めた解剖の授業を行う理由は、自らがクラス担任を務めた際の気づきだという。「家庭環境や生い立ちを背景に、将来を思い悩んでいる生徒がいた」と説明する。

 伊藤教諭は「授業によって全て解決できるとは思っていない」と前置きしつつ「深刻に思い悩んでいても、あくまで脳に電気信号が流れているだけ。そのように認知を変えてほしい」と話す。

 これまで、伊藤教諭は「本物を見てほしい」という思いから、授業で煮干しや鶏の頭の解剖を行ってきた。今回豚の頭を使用したのは、「人と同じ哺乳類で、臓器が似ている」という理由だ。

 22日の授業では、約4人の班に分かれ、それぞれ豚の頭の解剖を進めた。生徒たちが脳を摘出すると、伊藤教諭は「豚にも嫌だと思うことはあるが、身体の大きさに比べてこれだけ小さい脳の中で起こっていること」と説明した。

 授業を受けた3年の吉川悠太さんは「今日解剖した豚は、自分の意志で来たわけではない。命へ感謝しようと改めて思った」と語った。

 3年の本間凌斗さんは、「4月から新たなコミュニティに入るのが不安だったが、授業を通して深刻に捉え過ぎる必要はないと感じた。工夫して感情をコントロールしていきたい」と前向きな感想を述べた。

共同検針用の水道スマートメーター(防水型)

市水道の自動検針 全戸導入に向け技術検証 市民生活の利便性向上も

 横浜市はこのほど、自動で使用水量を把握できる水道スマートメーターの技術検証を今年10月から実施する計画を打ち出した。独居高齢者の見守りや減災対策にもつながる事業で、2028年度からの順次導入を目指す。

 スマートメーターは無線端末を用いて、自動的に使用水量データを取得するもの。現在は検針員約400人が平均して月約2500戸のメーターを目視で調べている。

 市水道局によると、導入後は利用者(市民)が1時間ごとの使用量を確認できるようになる。漏水やトイレの故障などの早期発見、水の不使用などの異変をいち早く察知することにより、独居高齢者の見守りにもつながる。加えて、将来予想される検針員不足への対応、震災時の断水エリアの早期特定や円滑な復旧作業が可能になるなどメリットが多いという。

 スマートメーターの技術検証は、19年度に始まった緑区(約460戸)に続いて2回目。緑区では携帯の通信回線を利用しているのに対して、10月からの検証は東京電力パワーグリッド(株)との連携によって、既に整備されている電力通信ネットワークを活用。3区(保土ケ谷・西・中)の約1000戸で自動検針を行い、さまざまな環境下における通信の安定性を調べるほか、通信コスト低減を模索する。

コスト低減が課題

 導入への課題が高コストだ。現行タイプは、設置や使用期間中(8年)の検針委託費を含めて1戸あたり約1万1000円。スマートメーターは現段階で、専用機器や通信コストによって現行の3倍ほどかかるという。

 市は19年度に導入に向けた連携協定を東京都と大阪市と結んでおり、仕様の共通化などを推進することで、コストを低減したい考え。市職員は「3都市で連携しながら、最短での全戸導入を目指したい」と話す。

 全国ではスマートメーターを住民の見守りに活用している事例もある。高知県仁淀川町では高齢化が進む地区で、水道利用の異常を検知した際に登録アドレスに通知する実証を行っている。

 市職員は見守りの仕組みについて、「個人情報の取り扱いなど課題もあるが、将来的に検討できれば」と説明する。

第一部で講師を務めるソフトバンク株式会社の池田昌人氏

かながわSDGsパートナーミーティング 2月6日にパシフィコ横浜で開催

 神奈川県主催による「かながわSDGsパートナーミーティング」が2月6日(木)、パシフィコ横浜で開催される「テクニカルショウヨコハマ2025」内の催しの一部として行われる。時間は午前10時15分〜午後4時20分。

 当日は三部構成で、第一部(午前10時15分〜11時55分)は、ソフトバンク株式会社CSR本部長/ESG推進室長の池田昌人氏と株式会社トビムシによる「SDGsセミナー」、第二部(午後0時10分〜午後1時15分)はSDGsの取組についての表彰式「みんなのSDGs表彰」や受賞企業による取組発表などが行われる。

 休憩を挟んだ第三部(午後2時〜午後4時20分)は、企業同士のマッチングの機会となる少人数の「意見交換会」を予定している。

 参加申込は不要。参加希望者はかながわSDGsパートナーミーティングの会場となるパシフィコ横浜展示ホール内セミナー会場にて受付(参加希望者は名刺2枚必要)を。

 問い合わせは、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室SDGs推進グループ【電話】045・285・0909へ。

二次元コードを読み込み、当日の参加登録

災ボラセンター開設訓練 アプリで受付・派遣を円滑に

 被災者と支援者をつなぐ「災害ボランティアセンター」の設置・運営訓練が1月20日、せやまる・ふれあい館=瀬谷区=であった。ボランティア登録から活動依頼、報告まで専用アプリを用いた訓練で、参加者らは一連の流れを確認した。

 同センターは各地から集まった支援者を受け入れ、助けが必要な被災者のもとに派遣する。20日の訓練は瀬谷区社会福祉協議会の主催、瀬谷区役所と瀬谷区災害ボランティアネットワークの協力。豪雨で境川が越水し、一部の地域で床上・床下浸水が発生しているという想定で行われた。

 専用アプリを用いている点が大きな特徴で、ボランティア役の人はスマートフォンから指定のページにアクセスして、当日の参加を申し込み。活動依頼書兼報告書にも二次元コードが記載されており、地図アプリで活動場所の大まかな場所が分かり、作業内容などを報告できるようになっていた。

 アプリを導入後、初めて一連の流れを通しで確認したという訓練。区社協の職員は「スムーズに進まなかった部分もありますが、今後も訓練を重ねて職員や団体の理解度を高めていきたい」と話している。

震災当時の記憶を語る佐治さん

神戸市出身・佐治さん 心に残る30年前の爆裂音

 「『ドカーン!』と爆弾でも落ちたかと思うような、今まで聞いたことのない音で目を覚ましました」--。阪神・淡路大震災が発生した1995年1月17日午前5時46分の瞬間を、佐治賢さん(49歳/瀬谷区橋戸)はそう振り返る。

身動きできず

 神戸市出身の佐治さんは当時、大学1年生。神戸市北区の実家から、大阪の大学に通っていた。

 2階で寝ていた17日早朝、「ドドド」と地鳴りのような音がしたかと思うと、爆裂音が耳をつんざいた。「地震について横揺れ、縦揺れとか言うけれど、どっちに揺れているなんて分からなかった」。身動きできず、声すら出せなかったという。激しい揺れが収まると1階へ。物は散乱していたものの、足の踏み場が無いような状態ではなく、母親と社会人の兄はともに無事。発災時には仕事に出かけていた父親も、その日のうちには無事が確認できた。

友人の境遇に絶句

 発災後しばらくは停電もあり、被害の全容を把握できなかった。夕方頃のテレビで、煙が立ち上る長田区や、高速道路が横倒しとなった東灘区の映像を見た時も、「どこか非日常過ぎて現実感が無かった」という。

 「自分事」として震災を実感したのは発災2日目。須磨区に住む、同じアメフト部の同級生からの電話だった。その友人は暗い口調で火災で家が燃えてしまったことや、避難所の小学校で生活していることなどを伝え、最後に「前日にショルダー買ったばっかりやったのにな」とポツリと漏らしたという。ショルダーは上半身を守るアメフトの防具で、入学後しばらくは先輩のお古を使うことが多かったそう。「高価なものだし、2年生になる前の冬休みにバイトでもして買ったんだと思う。それが燃えたと聞いて、とてもショックだった」。突如として、理不尽に途絶えた友人の日常。「怒りとも違うし、絶望というとおおげさかもしれないけれど、何かこう胸が引き裂かれそうな想いでした」。

復興ソングに心打たれ

 仕事のために3年前から瀬谷区に単身赴任している。妻と2人の娘が暮らす東灘区は、震災で特に被害が甚大だった地域の一つだ。きれいで住みやすい今の街並みを見ると、復興に尽くした先達の「頑張り」と「偉大さ」に胸が熱くなる。

 神戸市の学校では、毎年1月に歌われている復興ソングがあるという。震災の直後、神戸市の小学校教員だった臼井真さんが作詞・作曲した「しあわせ運べるように」だ。「地震にも負けない 強い心をもって 亡くなった方々のぶんも 毎日を 大切に 生きてゆこう」というストレートな歌詞で始まり、神戸市民にとって復興のシンボルと言える曲だという。

 2人の娘が小さかった頃からこの曲を歌う姿を見るたびに、「震災の記憶を語り継いでいかないといけない」と想いを強くしたという。「横浜市民もそうだと思うけど、神戸の人って本当に地元が大好き。今は離れているけれど、神戸を盛り上げるために、自分に出来ることが無いか考えたい」と胸に秘める。
内灘サンセットパークから望む河北潟越しの立山連峰=2023年1月11日撮影、杉村一馬さん提供

「今行ける能登」を発信中 マップで観光地を公開

 (公社)石川県観光連盟が運営するwebサイト「ほっと石川旅ねっと」では現在、能登で安全に行ける施設や観光地などをまとめたデジタルマップを公開している。

 通行可能な道路もマップ上で確認できるため、車での旅行も安心。宿泊施設や飲食店、観光地などカテゴリー別で探せる利便性の高さも魅力だ。

植木区長(左)から表彰状を受け取った瀧川さん

厚労大臣表彰 瀧川さんが受賞 生活保護行政に貢献

 瀬谷福祉保健センター嘱託医として活動する瀧川修さんが、社会福祉とボランティアの功労者を称える厚生労働大臣表彰を受けた。1月7日には瀬谷区役所で伝達式が行われた。

 全国で898人、206団体が表彰された2024年度の同制度。瀧川さんは15人が選ばれた生活保護指導職員等功労者の一人で、生活保護行政の運営に貢献した点などが評価された。

 瀧川さんは、70年近い歴史のある戸塚内科小児科医院=瀬谷区瀬谷=の院長を務めている。嘱託医には09年に就任。生活保護の扶助の一つで、病気や怪我の治療で医療機関などにかかる費用を行政が負担する「医療扶助」に関連して、申請書や給付要否意見書などの内容検討、実施決定に伴う医学的判断や助言・指導などを行ってきた。

 7日はこれまでの活動を振り返りながら、近年の状況などを植木八千代区長と情報交換した。表彰については、「淡々と日々の活動をこなしてきただけに、とても驚きました。皆さまのおかげです」とコメント。また、生活保護の相談や申請に対応する生活支援課の職員について、「私なりにこれからもサポートしたい」と話した。

表彰式に出席した受賞者ら※旭区役所より写真提供

旭区地域活動功労者表彰 44人を称える 役員として長年活躍

 自治会町内会の活動に貢献した人を称える「旭区地域活動のつどい功労者表彰式」が1月17日に旭区役所で開催された。2024年度は44人が選ばれた。

 この表彰は、地区連合や単位自治会の副会長などの役員を通算5年以上務めている人が対象。日頃の活動に対する感謝を伝えるとともに、今後の活動意識の一層の向上を図ることが目的だ。

 この日は受賞者のうち26人が出席し、権藤由紀子区長から感謝状と記念品を受け取った。

元タウン記者・杉村さんが語る 能登半島のその時と今

 元・戸塚区編集室所属のタウン記者で、現在は地元の石川県金沢市で家族と暮らす杉村一馬さん(36)。現地の被害状況や人々の生活、そして震災を経て今、伝えたいこととは――。

一瞬で変わった町の姿

 昨年、実家のある石川県かほく市に帰省していた杉村さん。「午後1時頃に近所の神社に初詣に行き、妻と娘とショッピングモールでお笑い芸人のショーを見ていました」。すると突然、激しく長い揺れに襲われた。

 「幸い実家は無事でした。テレビやラジオでは何度も『逃げてください』と半ば絶叫していて怖かったです」。恐怖心をあおられたという。

 余震が落ち着いた午後8時頃、父と町の様子を見るため外へ。地割れや液状化が見られ、左右で明らかに高さが違う場所もあった。初詣に訪れた神社は、垣根が倒壊し「ショックでした。数時間前に来た場所がこんなことに……」と精神的なダメージも大きかった。

コミュニティの喪失

 昨年2月には、ボランティア活動のため県北西部の志賀町へ。動かせなくなった家具の間で寝起きする人もおり、倒れたり壊れたりした家具を外へ運ぶ作業に尽力した。「被害状況は北に進むほど倒壊した家屋が増えていき、道も悪くなっていった」と振り返る。

 さらに「地域のコミュニティがなくなることも大きな被害」という。初詣に訪れた神社は、祭りも中止を余儀なくされた。コロナ禍を経て一昨年、ようやく再開したばかりだった。「祭りがなくなれば、地元の人が集まって伝統を楽しむ一体感も失われる」。災害によって失われてしまった住民同士のつながりは、一朝一夕には戻らない。目には見えない被害も多くあるのが実情だ。

 1年経った今も、建設や整備業者が立ち代わり作業にあたる。「被害が大きかった奥能登は県の中心から距離が遠く、集落同士も離れている。これが復興の遅れに影響しているのでは」と話す。

「”里山里海”の魅力も知って」

 「『能登はまだ行っちゃいけない』というイメージがあると思う。でも、安心して観光に来てほしい」と杉村さん。発災当時はボランティアの受け入れにも制限があったが、現在は観光地の情報公開もされており、安全に楽しめるという。

 杉村さんは能登の魅力について「世界農業遺産認定の『里山里海』。美しい自然と人々の暮らしが融合した、素晴らしい景色や伝統がたくさんある」と目を輝かせる。

 復興が思うように進みづらい現状はあるものの、杉村さんは「被災地は被災地のままになってしまいがち。けれどやはり、現地のことは行かないとわからない。ぜひ一度、足を運んで能登の魅力を知ってください」と語った。

受賞する小此木さん(右)

小此木さんに税務署長賞 税についての作文

 国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が主催する第58回「中学生の『税についての作文』」の受賞者がこのほど決定し、1月17日に保土ケ谷税務署長賞を受賞した小此木(おこのぎ)ひなたさん(市内中学校3年)に表彰状が手渡された。

 保土ケ谷税務署管内(旭区、瀬谷区、保土ケ谷区)では中学校の生徒を対象に「税に関すること」をテーマに作品を募集。7校から332件の応募があった。小此木さんの作品は『私たちと税がつくる』。17日の表彰式には野田真一郎保土ケ谷税務署長と河原隆子保土ケ谷納税貯蓄組合総連合会長が中学校を訪れ、小此木さんに表彰状を手渡した。その他、旭区と瀬谷区内から10人が受賞した。

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参加無料 知っておきたい、令和の相続 2月20日、新横浜でセミナー

 近年大きな変革があった相続税・贈与税制-。相続税に特化したランドマーク税理士法人では、その内容と令和7年の税制改正についての特別セミナーを、2月20日(木)に開催。午後2時から3時まで。セミナーテーマは『令和7年度税制改正と不動産の相続問題』。

 「相続税についての理解を深め、早めの対策を進めていきましょう」と講師の清田幸佑さん。終了後、希望者には個別相談も(要予約)。

 参加無料。会場は同社新横浜セミナールーム(新横浜駅1分)。申込・問合せは【電話】03・6269・9996まで。

2月1日、2日 横浜市瀬谷区 阿久和地区センター各日先着100人には花の苗をプレゼント 地元中高生の楽器演奏や仏像彫刻などの展示も

 地域のイベントとして親しまれている阿久和地区センターまつりが2月1日(土)と2日(日)、横浜市瀬谷区の同地区センター=阿久和南2の9の2=で開かれる。両日とも午前10分から午後3時(入場は2時30分まで)。阿久和地域ケアプラザ共催。

 1日はウエルシア薬局による健康相談(10時〜午後1時)や、地域住民による竹細工コーナー(10時〜午後2時)が開かれる。また、松陽高校吹奏楽部の演奏や「ユートピア太極拳クラブ」による太極拳、「コーロ・フリージア」のコーラスなどが楽しめる。

 2日は、スタンプで作るオリジナルトートバック作り(10時、10時40分、11時20分の全3回。各回10人で希望者多数の場合抽選)と一輪挿し作り(10時〜)を体験できる。また、原中学校吹奏楽部と「せやブラス」のコラボ演奏や同校合唱部、秀英高校軽音楽部、横浜隼人中学高校和太鼓部が演奏する。

 両日、施設の利用団体が作成した水彩画や手芸、仏像彫刻など作品も展示され、模擬店も多数出店。野菜や麹、レモンを販売する。また、同区を中心に2027年に開かれる国際園芸博覧会の応援として、1階ピロティで各日先着100人に花の苗をプレゼントする。

 担当者は「今回で26回目。多くの団体が参加し、ますます賑やかで楽しいイベントになりました。日頃の鍛錬の成果をぜひ見に来てください」と呼びかけている。

 問い合わせは同地区センター【電話】045・365・9072。

 

参院選 立民 現職2人擁立へ 牧山氏と水野氏

 今夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に立憲民主党がともに現職の牧山弘惠氏(60)と水野素子氏(54)の2人を擁立することを決めた。

 牧山氏は米国での弁護士活動などを経て、2007年の参院選に民主党から出馬して初当選。13年、19年と連続当選している。1月28日に県庁で会見を開き、「物価高への対策として、食料品の消費税ゼロを訴えていく」と語った。

 水野氏は宇宙開発事業団(現JAXA)に28年間勤務した後、22年の参院選で欠員議席分の5位で当選。28日に牧山氏と別に行った会見で、「日米地位協定の改正を進めることや先端技術による産業が元気な日本を作っていきたい」と述べた。

 2人が出馬することに牧山氏は「自分の政策を思い切りアピールする」、水野氏は「議員歴が短い自分がいかに頑張れるか」と語った。

横浜市旭公会堂で2月9日にイベント 地域の団体がダンスや音楽を披露

 横浜市旭公会堂=旭区役所4階=で2月9日(日)、地域で活動する団体が日ごろの成果を発表する「旭公会堂フェスティバル2025」が行われる。

 3回目の開催となる、同公会堂主催のイベント。2部制で、第一部には「あさひ舞踊会」(日本舞踊)、「希望ヶ丘PCBチアーズ」(チアダンス)、「伊藤祐佳 モダンバレエ」(バレエ&ダンス)が出演。第二部には「LINO ボイストレーニングスクール」(歌と楽器演奏)、「Glastonbury」(軽音楽)、「FREE VIBE DANCE STUDIO」(ヒップホップダンス)が出演する。

 第一部は午前10時から11時30分、第二部は午後1時から3時10分。(開場30分前)入場無料。当日直接講堂へ。

 同イベントについての問合せは旭公会堂【電話】045・954・6154。

横浜市内 2024年の火災件数は23年より減少も死者は増加 24人、過去10年で最多タイ

 横浜市消防局は1月17日、2024(令和6)年の「火災・救急概況(速報)」を発表した。火災件数は23年より減少したものの、死者は10人増の24人だった。全火災の出火原因は「たばこ」に代わり「放火」が最多となった。救急出動件数、搬送人員ともに3年連続で過去最多を記録した。

出火原因は放火が最多

 発表によると、市内で24年に発生した火災は678件で、23年と比べて55件減少した。

 出火原因で最も多かったのは「放火(疑い含む)」で115件。23年は1番目だった「たばこ」は23年比15件減の110件で2番目となった。3番目は84件の「こんろ」だった。

 住宅火災(290件)の出火原因は例年と同様、「こんろ」が最多で23年比7件増の65件。次いで「たばこ」が38件、「電気機器」が32件だった。

 テレビや掃除機などの電気機器、テーブルタップなどの配線器具を発火源とする「電気火災」は全火災のうち198件で、全体の29・2%。中でもリチウムイオン蓄電池に起因した火災は40件で、消防局の担当者は「近年増加傾向にある」と話す。モバイルバッテリーやスマートフォンなどに使われていることが多いリチウムイオン蓄電池は、強い衝撃に弱いため、「高いところから落下させた場合は、使用を控えてほしい」という。特に膨れていたり、充電中に異常な高温になった場合には、「速やかに使用を中止してほしい」と呼びかける。

火災による死者の8割が高齢者

 火災による死者(放火自殺を除く)は24人で、過去10年間で2016年と並んで過去最多。全員が「住宅火災」で死亡し、そのうち19人(79・2%)が65歳以上の高齢者だった。

 火災による負傷者は108人(23年比9人減)で、そのうち45人(41・7%)が65歳以上の高齢者。23年の32・5%よりも高齢者の割合が増えている。

 火災件数は減ったが、死者数が増えている要因について、同局の担当者は高齢化があると分析。「高齢者は煙の臭いに気付きづらい人が多い。また、足腰が弱っていて逃げるのに時間がかかる人もいる」と話し、今後も高齢化が進むため、火災による死者、負傷者で高齢者の割合が高い傾向は続くとみている。

日頃から整理整頓を

 同局の担当者は出火原因1番目の「放火」に対しての備えとして、「自宅の屋外に余計なものを置かないこと」を挙げる。ごみ袋や使わないものなどを屋外に放置していると、放火犯に目を付けられやすくなるという。

 また、火災が発生した場合、速やかに避難するためには「自宅内も整理整頓してほしい」と同担当者。安全な避難ルートを確保できるだけでなく、リチウムイオン蓄電池が発火しても、周囲に燃え移るものがなかったため、被害が拡大せずに済んだケースもあったという。「日頃からの整理整頓が大事」と呼びかけている。

■過去10年間の救急出場件数・搬送人員の推移

横浜市内で2024年 救急出場、搬送人員ともに3年連続で最多更新 消防局「火災・救急概況」発表

 横浜市消防局は1月17日、2024(令和6)年の「火災・救急概況(速報)」を発表した。救急出場件数は25万6481件で23年を1845件上回り、過去最多を記録。2分3秒に1回救急車が出場し、市民15人に1人が救急車を利用したことになる。

 搬送人員は23年を2501人上回る20万7472人で過去最多。救急出動件数、搬送人員ともに3年連続で過去最多を記録した。

救急出場、1日あたり701件

 1カ月当たりの平均救急出場件数は2万1373件で、23年から153件増えた。月別では7月が最も多く、23年を288件上回る2万5442件。次いで12月が2万4857件、1月が2万3192件だった。消防局の担当者によると、熱中症や感染症の流行時期に救急要請が多くなったという。

年代別では高齢者だけ増加

 年代別に搬送人員を見ると、新生児・乳幼児から65歳未満までは減少している一方、65歳以上の高齢者は23年から6212人増えて12万1349人だった。

 事故種別別の出場件数は、「急病」が最多で18万580件で前年から1302件減少。次いで転倒・転落、やけど、熱中症などの「一般負傷」が4万6939件で前年から2163件増えた。

 搬送人員で高齢者だけが増えていること、一般負傷が増えていることについて担当者は、どちらも「高齢化社会の影響」と分析。高齢者は転倒しやすかったり、体温や室温の変化に気付きにくい人が多いため、「今後も社会の高齢化が進み、同様の傾向が続くと見込まれる」と話す。

迷ったら「救急受診ガイド」か「♯7119」

 出場件数が増加すると、現場から遠い救急車が出場することが増え、一分一秒を争う現場への到着が遅れる恐れがある。救急車を必要な人が必要な時に安心して利用できるよう、消防局は適時・適切な利用を呼びかけている。

 同局はパソコンやスマートフォンから緊急性や受診の必要性を確認できる「横浜市救急受診ガイド」(「横浜市救急受診ガイド」で検索)の利用を推奨。当てはまる症状などを選択してクリックしていくと、すぐに救急車を呼ぶべきか、何かを受診すればいいかなどの結果が表示される。

 電話で「♯7119」にかけると、かながわ救急相談センターにつながり、「救急受診できる病院・診療所」、「今すぐに受診すべきか救急車を呼ぶべきか」をオペレーターと直接、相談できる。

 市は「あんしん救急―知って予防!救急車―」というキャッチフレーズで、救急資源の有効利用の啓発を行っており、日頃の備えや困った時の相談先などまとめた同名のリーフレットを消防署や区役所などで配布している。

地元居酒屋の‟大将”が伝授! うまい天ぷら揚げるコツは? 横浜市旭区の白根地区センターで2月20日

 地元居酒屋の店主から天ぷらを揚げるコツを学べる「おうち DE 居酒屋」が2月20日(木)、横浜市白根地区センター=横浜市旭区白根4の6の1=で行われる。

 当日は、同地区センター近隣にある「居酒屋 白根食堂」の飯田龍太さんが講師を務める。

 午前10時から午後1時。参加費1000円。エプロン、三角巾かバンダナ、布巾2枚、筆記用具、飲み物持参。

 定員先着12人。(18歳以上)申し込みは、2月9日(日)午後5時までに、同地区センター【電話】045・953・4428。

喜びを爆発させる横浜の部員(上)と野原監督を中心に集まる横浜清陵の部員

高校野球 センバツに市内2校 6年ぶりの横浜、初の清陵

 3月18日から甲子園球場で行われる「第97回選抜高校野球大会」の出場32校が1月24日に発表され、一般選考で横浜高校=金沢区=、「21世紀枠」で県立横浜清陵高校=南区=がそれぞれ選ばれた。戦後の選抜大会に横浜市内から2校が選ばれたのは、2019年に横浜と桐蔭学園=青葉区=が出場して以来、6年ぶり7回目。

優勝候補の名門

 横浜の選抜出場は6年ぶり17回目。昨年は夏の県大会で準優勝の後、秋に関東大会を制し、11月の明治神宮野球大会で27年ぶりの優勝を果たした。今大会では優勝候補に挙げられる。

 阿部葉太主将は「『頑張ってね』と声をかけてくれる地域の方たちのためにも、自分たちが甲子園の舞台で精一杯戦い抜いている姿を見せたい」と話し、06年以来、4度目の選抜制覇を目指す。

21世紀枠 県勢初

 横浜清陵は春夏通して初の甲子園出場。県内の県立校が選抜大会に出場するのは1954年の湘南以来、71年ぶり。

 21世紀枠は、困難な練習環境を克服しているなどの学校を選出するもの。県内校が21世紀枠で出場するのは初めて。

 野原慎太郎監督は「喜びより使命感を強く感じる」と話し、「今日も甲子園に向けた大事な一日」と監督から言葉をもらった選手は、いつも通りの練習に励んだ。

会見で発言する山中竹春市長

中居さん女性トラブル フジテレビと連携協定結ぶ横浜市の山中市長「状況を注視したい」 消防局がドラマ撮影に協力


 市とフジテレビは2024年11月に連携協定を締結。協定に基づき、市消防局が撮影に協力している消防司令センターを舞台にしたドラマ「119エマージェンシーコール」が1月13日から放送されている。

 会見の中で山中市長はフジテレビへの対応について聞かれ、「市として特段のアクションを起こしたことはない。今後、状況を注視していきたい」と述べた。さらに、「(ドラマが)市消防局の業務の理解につながるものとして、SNSなどの発信を続けてきた。しかし、それがあまり許容されない状況になるのなら、対応を考えたい」と語った。