鶴見区版【3月27日(木)号】
入船出張所の菊地さんと齋藤さん

鶴見消防署入船出張所 大船渡山林火災から帰還 消火や警戒活動に従事

 2月26日から岩手県大船渡市で続いた大規模な山林火災で、横浜市の緊急消防援助隊として派遣された鶴見消防署入船出張所の隊員5人が帰還した。現地では、急な山の斜面での消火活動や昼夜問わず警戒活動にあたった隊員たち。「改めて自然災害の脅威と人間の無力さを痛感した」と語る隊員に話を聞いた。

 大船渡市の山林火災は2月26日に発生し、3月9日に「鎮圧」が宣言されたものの、まだ残り火などがあり、21日現在でも「鎮火」は宣言されていない。約2900ヘクタールが焼損し、平成以降で国内最大規模となっている。

 今回、入船出張所から派遣されたのは消防司令の菊地誠さん=写真左=や消防士長の齋藤幸大さん=同右=ら5人。総務省消防庁から県を通じた要請を受けて編成された横浜市の緊急消防援助隊の第1次派遣隊26隊111人の一員として派遣された。

 5人は3月3日の朝に横浜を出発して深夜1時過ぎに宮城県気仙沼市の宿営地に到着。被害状況などの説明を受け、翌朝5時から活動を始めた。

 現地では水を入れて10kg以上になる消火水のうを背負って焼けた山の尾根を歩きながら消火活動にあたったほか、山林近くの住宅に火が延焼しないように昼夜を問わず警戒活動などにあたった。「現地では消火栓が使えず、水源を確保することが大変でした。また、山林では火が消えたように見えても火種がくすぶっている場合もあり、完全に消さないとまた出火するので、一つひとつ注意しながら消火して回りました」と齋藤さん。

 隊員たちは8日に帰浜。現地では消防車の給油中に地元の小学生から「ありがとうございます」と声をかけられるなど、多くの住民から感謝の言葉を受けた。「避難している方々が一日でも早く帰宅できるよう任務にあたった。もっと早く駆け付けていれば消し止められた家もあったのではと思うと辛かった」と胸の内を明かす菊地さん。「改めて自然災害の脅威と人間の無力さを感じた。火災はいつ起こるか分からない。ぜひ鶴見の皆様にも改めて防火への意識を高めてもらえたら」と呼び掛けた。

寺尾地区で開かれた「地域発見!お楽しみウォークラリー」の中心で活動した 松本 真治さん 東寺尾在住 58歳

「防災」の意識、根付かせたい

 ○…「地域の良さや防災の大切さをまとめて知ってもらえたら」と、寺尾地区で開かれたウォークラリーイベントで中心的に携わった。「『防災』と聞くと堅苦しく思われてしまう。気軽に多くの人に参加してほしかったので、このような形にしました」と笑顔で語る。

 ○…幼少期を広島県で過ごし、就職後の2004年の転勤をきっかけに鶴見区へ。現在は地元の東寺尾北部町内会の会長を務めるが、7年ほど前までは「家には寝に帰るくらい」と地域とのつながりは希薄だった。転機となったのはコロナ禍。在宅での仕事が増えた中で時間ができ、たまたま回覧板で見た健康麻雀の行事に参加。そこで町内会とのつながりが生まれた。そして、当時の町内会長の勧めもあって役員として防災部長を務め、防災について学び調べる中で、「『絶対にこれが正しい』という正解もないし、備えに終わりがないということが面白かった」と情熱を傾けた。

 ○…日頃からランニングや買い物に出掛ける際に「防災」と書かれたベストなどを必ず着用する。闇バイトに関するニュースを見て、防災や防犯の意識が高い地域とPRできれば防げるのではないかと個人的に取り組むようになった。「おかげで地域の方々に顔を覚えてもらったり、知り合いも増えてよかったです」と白い歯を見せる。

 ○…「今ではすっかり地域活動が趣味」と語る。周辺自治会の祭りにも顔を出し、横のつながりや各会の面白い取組みなどを学ぶ。「単に祭り好きってこともあるんですけどね」とおどける。力を入れる防災については、「想像力が大事。一人ひとりが発災したらどうなるかを具体的に想像できるよう、これからも皆さんと取組みを進めていきたい」と語った。

生徒たちに語りかける玉井さんら

白鵬女子高 ラグビー元代表選手が講演 挑戦する大切さ伝える

 白鵬女子高等学校=北寺尾=で3月17日、15人制女子ラグビー元日本代表の玉井希絵さんらによる特別講習が行われた。

 これは、国際理解教育を推進する同校で、女性のキャリアや世界を舞台に活躍するアスリートとしての生き方を語ってもらうことで「真のグローバル人材とはなにか」を学んでもらおうというもの。

 当日は、玉井さんと女子ラグビー元ベルギー代表のエラ・アモリーさんが参加。生徒は同校スポーツコースの1、2年生とグローバルコースの1年生、約200人が出席した。

 講演は英語を交えて行われ、グローバルコースの生徒が同時通訳を行う場面も。生徒たちも貴重な話を一言一句逃さぬように集中する様子が見られた。

 現在もイングランドのクラブで活躍する2人からは「辞めるのは簡単なので、とりあえず何でも挑戦し、努力してから決める」「何でも質問して自分で道を切り開くことが大切」などのメッセージが伝えられた。また、ラグビーボールを使ったチームワーク強化のためのゲームも行われた。

 講演後に生徒からは「『絶対に人と比べない』という言葉が心に残った」「何かの選択をした時に、自分で正解にしていけるよう努力することを心掛けようと思った」などの感想が聞かれた。

士気を高める委員たち

区制100周年へ 記念事業実行委が発足 産官学が協力

 2027年10月に区制100周年を迎える鶴見区。周年を盛り上げ、一体感の醸成を図るための記念事業実行委員会が3月19日に発足した。

 同委員会には区自治連合会や商店街連合会、工業会、法人会、区内各種団体、学校関係者ら約70人が参加。委員長には区自治連合会の宮野昌夫会長が選ばれた。宮野委員長は「この100周年を契機に、これまで以上に住みよいまち鶴見を実現し、未来につなげられるよう皆さんと協力して盛り上げていきたい」と挨拶。最後は皆でこぶしを掲げ「がんばろう」コールで一致団結を図った。

 同委員会では今後、分野別に部会を立ち上げて様々な企画を検討するほか、100周年のキャッチフレーズや記念ロゴなども策定していく。

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水消火器を体験する子どもたち=提供

地元歩き名所や防災学ぶ 寺尾地区でウォークラリー

 寺尾地区で3月9日、地域を歩いて地元の名所などを学びながら、防災体験も行う「地域発見 お楽しみウォークラリー」が初めて開かれた。

 これは、同地区自治連合会と地区社協が共催したもの。多世代で楽しみながら地域への愛着を深め、防災の意識も高めてもらおうと企画した。

 当日は好天にも恵まれ、親子連れなど300人以上が参加。配布されたウォークラリーの地図には、同連合会の7町会が設けたチェックポイントが示され、各ポイントで水消火器などの防災体験やクイズ、スポーツなど様々なイベントが。地域で採れた野菜などの土産も配られた。

 また、地図には地域内のAED設置場所の紹介や、大本山總持寺、響橋などの名所が記載されているほか、富士山が良く見えるスポットなど地元ならではの情報も盛り込まれ、参加者たちが興味深そうに見入る姿が見られた。

 同企画の運営に携わった松本真治さん=「人物風土記」で紹介=は、「この連合会は端から端まで歩くと3Kmを超える広さ。今回はチェックポイント全てを回らなくても良いように企画したが、全て回る人が多くて驚いた。好評だったのでぜひ来年も実施できれば」と笑顔で語った。
感謝状を手にする小笠原さん

区内在勤の小笠原さん 訪問鍼灸中に詐欺防ぐ 港北警察署から感謝状

 豊岡町で「ぼん鍼灸マッサージ院」を営む小笠原清史さん(51)がこのほど、特殊詐欺被害を未然に食い止めたとして港北警察署から感謝状が贈呈された。

 小笠原さんは、港北区内の高齢者宅に訪問鍼灸マッサージに訪れた際に特殊詐欺に遭遇した。

 その高齢者のパソコンがウイルスに感染して画面が固まり、介護で訪れていたヘルパーと2人でマイクロソフトの担当者を名乗る犯人と電話でやり取りする様子を小笠原さんも一緒に聞いていた。

 「最初は何の疑いも持たなかったけれど」と小笠原さん。しかし、犯人の英語の発音や内容が怪しいことに疑問を持ち「これは詐欺かもしれない」と電話を切って、警察署に通報した。

 会話中には、銀行の残高がゼロになった通帳の画像が送られてきたり、パソコンを遠隔操作されて小笠原さんたちの顔が映し出されるなど、脅しととれる行動もあった。

 無事に詐欺を未然に防いだことについて小笠原さんは「まさか仕事中に遭遇するとは思わなかったが、手口を知っていたことが幸いして良かった」と笑顔で語った。

ショーを行う児童たち=提供

東台小5年1組 不要になった服でファッションショー 地元の服飾専門学校も協力

 市立東台小学校で3月14日、5年1組の児童たちによるファッションショーが開かれた。

 これは、同組の児童たちが今年度の総合的な学習の時間でSDGsについて学んできた取組みの集大成となるイベント。

 児童たちは昨年5月に今年度のテーマをSDGsやリサイクルとすることを決めた。そして、服の再利用を進めようと全校児童に呼びかけ、不要になった服約400着が集まった。

 服の活用法を考える中で、小さくなっただけでまだ着られる服は近隣の三松幼稚園に寄付。また、多かったユニクロやGUの服は同店が行うリサイクルに届けた。

自分たちで服をアレンジ

 そして、残った服の活用について、地元の服飾専門学校、横浜ファッションデザイン専門学校=鶴見中央=に相談。自分たちで服をアレンジしてファッションショーを開くこととなった。

 アレンジには同校ファッションクリエイティブ科の学生が協力。どのように服のデザインを考えるか、手縫いやミシンの使い方などを児童にアドバイスした。

 そして出来上がった服のショーでは、児童たちが自ら服を着て登場。ランウェイに見立てた体育館を楽しそうに歩き、児童の一人は「再利用を学びながら、みんなに楽しい時間を届けることができて嬉しかった」と笑顔で語った。

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表彰状を受け取った関係者たち

岸谷小学校 交通安全寄与で表彰状 児童の見守りなどが評価

 市立岸谷小学校(本庄則子校長)が交通安全意識の普及高揚と交通事故防止活動を積極的に推進したとして、鶴見区交通安全対策協議会と鶴見警察署から表彰された。

 この表彰は、同校児童の登下校を見守る「学援隊」の活動や、地元の生麦第二地区連合会が同校で定期的に開く交通安全教室の取組みなどが評価されたもの。

 特に学援隊は20年ほど前から活動し、現在も57人が所属。生見尾踏切の陸橋など学校から離れていても必要とあればどこでも見守りを行うほか、学校の行事予定に合わせた活動時間の設定や、クラブ活動で朝早く登校する児童も見守れるようにしている。同隊で隊長を務める木須龍治さん=写真左=は「児童の安全な登下校のために、この活動がもっと多くの人に伝わってほしい」と語った。

 見守り中には児童から通学路の危険な場所について情報が寄せられるなど、子ども目線の意見をもらうことも多い。同隊設立時から関わる塚越正男さん=同中央=は「学援隊に定年は無いので、子どもたちのためにできる限り続けていきたい」と笑顔で話した。

 本庄校長は「今回の表彰は地域や学援隊、PTAの皆さんの活動が評価されたもの。多大な協力に感謝します」と喜びを語った。

約半年PR大使を務めた「ウタ」

赤い羽根共同募金 PR大使「ウタ」へ感謝状 野毛山動物園で離任式

 昨年10月から赤い羽根共同募金運動のPR大使を務めていた、西区の野毛山動物園のホンドタヌキ「ウタ」の離任式が3月12日に行われ、神奈川県共同募金会の中島孝夫常務理事から、同園の田村理恵園長に感謝状が渡された。

 ウタにはあまおうや清見オレンジ、デコポン、鹿肉ジャーキーなどの食べ物が贈られた。

 同園ではウタのPR大使期間中、管理事務所で1回500円以上の寄付をした人にコラボピンバッジを渡し、ピンバッチ389個分、19万9381円が寄付された。

 また、赤い羽根共同募金は昨年10月から今年3月までの県全体の募金目標額が12億円のところ、3月12日現在の募金実績額は9億5500万円強となっている。

佐竹専務理事(左)と古川課長

日産横浜工場 反射材を小学校へ寄贈 鶴見・神奈川の新児童へ

 日産自動車(株)横浜工場=神奈川区=が、鶴見区と神奈川区の全小学校の新入学児童に反射材ストラップ4700個を寄贈した。3月14日には、横浜市交通安全協会事務所で贈呈式が行われた。

 社員らの募金で交通安全啓発物品を調達し児童の事故防止に貢献するハローセーフティキャンペーンの一環。1972年から続けて行われている。今回は、新学期のスタートと同社の電気自動車サクラを掛け合わせた「さくらさくリフレクター」を特別に製造。地区交通安全協会を通して鶴見区23校、神奈川区20校の新入学児童に配布された。

 同社の古川太総務課長は「事故のリスクを減らして子どもたちの安全を守るため、今後もこうした活動を積み重ねていきたい」と社会貢献への思いを語った。

 同協会からは感謝状を贈呈。佐竹広則専務理事は「学校や児童、保護者からも毎年好評。協会主催の安全教室とこの反射材で児童の事故をなくしていきたい」と話した。

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白バイ乗車体験や抽選会 29日に鶴見銀座商店街で

 京急鶴見駅そばの鶴見銀座商店街で3月29日、毎月恒例のイベント「つるぎんドット来〜い‼」が開かれる。

 今月は「警察まつり」がテーマ。警察車両の展示や白バイ、パトカーへの乗車体験、交通安全教室などが開かれる。小学生以下限定のお楽しみ抽選会も行われる。

 また、当日に商店街加盟各店で500円以上の買い物などで空くじなしの抽選に挑戦できる。

 午前10時から午後3時30分まで(警察まつりは10時30分から)。雨天中止(一部イベントは小雨決行)。問合せは同商店街【電話】045・501・5250。

横浜市 地域防犯力向上へ補助金 町内会に上限20万円

 横浜市は、住民一人ひとりの防犯意識や地域の防犯力を高めることを目的とした「地域の防犯力向上緊急補助金」制度を4月から開始する。

 対象は、自治会町内会や地区連合町内会が実施する、地域の防犯力向上に向けた公益的な取組。防犯パトロールの実施や活動に必要な物品の購入、防犯啓発グッズの作成・購入、センサーライトや防犯カメラの整備や設置、防犯講座の開催などに対して補助金が支給される。

 補助率は10分の9、上限額は1団体あたり20万円。団体内で取組の内容を決め、実施後に申請、請求する(1団体につき申請は1回)。取組と申請の受付期間は2025年4月1日(火)から10月31日(金)まで。請求書の最終提出期限は12月26日(金)。

 昨今、「闇バイト」による強盗事件などが各地で発生している。自助・共助・公助を組み合わせた社会全体での防犯対策の強化が求められている。市の担当者は「必要な対策は地域ごとに異なる。団体内で話し合い、決めることで、地域の防犯力向上への自主的な活動の推進やコミュニティの活性化につながれば」と話す。

 市のホームページでは、神奈川県警察公式アプリやNPO法人神奈川県防犯セキュリティ協会のホームページなど、取組の参考となる防犯関連情報を紹介している。

 問い合わせは、4月1日から開設する防犯緊急補助金受付センター【フリーダイヤル】045・550・5125まで(土日祝除く午前9時から午後5時)。

タッチ決済が利用できる改札の端末=横浜市提供

横浜市営地下鉄 タッチ決済で乗車すると1日最大740円の新サービス

 横浜市交通局は市営地下鉄で3月12日から、クレジットカードなどのタッチ決済を利用すると1日に何回乗車しても請求額が1日最大740円となる新サービスを始めた。東日本・首都圏の鉄道では初導入となる。

 対象はブルーライン・グリーンラインの全40駅。同一のタッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)や同カードが設定されたスマートフォンなどを使ったタッチ決済を使うと、どれだけ乗車しても1日の請求額が1日乗車券と同額の最大740円となり、超過分が割引となる。小児運賃や障害者等割引運賃は適用外。

 市営地下鉄では、利便性向上のために昨年12月からクレジットカードなどでのタッチ決済で乗車できるサービスを開始。各駅の自動改札機に設置された専用端末にカードなどをタッチすることで、改札を通過して乗車することができる。

横浜市役所(資料写真)

横浜市への請求書、オンラインで提出可能に 4月15日から新システム導入

 横浜市は事業者が市に請求書を送る際、オンラインで行えるシステムを4月15日に開始すると発表した。

 対象は市の一般競争入札有資格者名簿に登録された事業者。すでに入札や見積の提出はオンライン化されていたが、請求書は市に持参したり、郵送、Eメールで提出していた。

 システム導入により、市は事業者の事務作業にかかる時間や経費の削減、入金までの期間短縮などの効果が見込まれるとしている。

 詳細な操作方法などは今後、市のサイトで示される見通し。

2024年の啓発デーで活動した協会のメンバーと「スウィンギー」

「自閉スペクトラム症」を知って 横浜市自閉症協会が呼びかけ

4月2日「世界自閉症啓発デー」

 毎年4月2日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」。横浜市内で自閉スペクトラム症の人や保護者の支援、啓発活動などを行っているのが一般社団法人横浜市自閉症協会(事務局・中区、平下和子会長)。当事者支援へ向け、行政に施策提言を行うほか、家族や保護者らが正しい知識を持てるような勉強会を開く。同会は「自閉スペクトラム症の人は珍しくなく、正しい知識を深めてほしい」としている。

 自閉スペクトラム症は、特定の行動に強いこだわりを持ったり、対人関係が苦手など、多様な障害特性がみられる発達障害の一つ。正確な原因は解明されていないが、約20〜40人に1人の割合で存在するというデータもある。外見では判断できず、特性が理解されづらい面もある。

 同会は1979年に県全体の組織から独立する形で「横浜市自閉症児親の会」として発足。2008年に「横浜市自閉症協会」となり、18年に一般社団法人となった。現在は当事者の保護者を中心に約500人の会員がいる。家族や支援者が自閉スペクトラム症について正しい知識を深めるために専門家を招いて勉強会を開くほか、毎年、会員の声をまとめて横浜市や市教育委員会、県などに要望を提出している。同会によると、要望によって市の支援制度が拡充されたこともあるという。

「温かく見守って」

 同会の平下会長は「支援者だけではなく、一般の方にも自閉スペクトラム症を知ってほしい」と話す。例えば、街中で独り言を発しながら歩き回るのは自閉スペクトラム症の特性の一つだが、それを見かけた時に注意したり、止めようとするのは避けてほしいという。森住京子副会長は「独り言を繰り返すことで安心している状態なので、離れた場所から温かく見守ってもらえればうれしい」という。平下会長も「彼らは独自の感覚やこだわりを持ち、得意なこともあれば、苦手なこともある。誤解や偏見がなければ、その個性をもっと活かせるはず。それは私たち全員が、自分らしく生きやすい社会につながることになる」と言葉に力を込める。

正しい情報を

 同会は発足から46年が経過。会員減少や高齢化の課題に直面している。平下会長は「自閉スペクトラム症について、最近はSNSやネットを通して情報を得ている人が多いが、その中には正しくない情報もある。会員には幅広い年代の人がいて、実際に顔を合わせて共通する悩みを語り合っており、関係のある方は一度、活動を見てほしい」と呼びかける。

4月2日、桜木町駅前で啓発活動

 世界自閉症啓発デーの4月2日、同会は午後2時から桜木町駅前広場で自閉スペクトラム症を解説したパンフレットを配布する。中区のマスコットキャラクター「スウィンギー」も参加。また、同日は市役所やよこはまコスモワールドの大観覧車「コスモクロック21」などが自閉スペクトラム症のシンボルカラーであるブルーにライトアップされる予定。

 同会への問い合わせは【電話】045・663・0019(毎週木曜日午前10時30分〜午後1時30分)。

実行委員による会議

横浜市が「二十歳の市民を祝うつどい」実行委員を募集

 横浜市は2026年1月に横浜アリーナで行う「二十歳の市民を祝うつどい」の実行委員を募集している。

 「つどい」は20歳を迎えた市民を祝う成人式にあたるもので、実行委員は企画の立案や式典当日の司会進行などを担う。

 応募資格は2005年4月2日から2006年4月1日までに生まれ、横浜市に住民登録がある人。6月から月1、2回開かれる実行委員会の会議に積極的に出席できることなどが条件。応募は5月6日まで。募集は10人程度で、応募多数の場合は書類選考により決定する。

 今年1月に行われた「つどい」で実行委員を務めたメンバーからは「特別な思い出を作ることができた」「企画を立案し、実行する楽しさが分かった」「達成感が得られた」などの声が出ていた。

 問い合わせは市教育委員会生涯学習文化財課【電話】045・671・3282。

贈呈式に参加した建設業協会と横浜市の関係者

園芸博盛り上げへ 横浜建設業協会がマンホールふた寄贈 マスコット描く 鶴ケ峰駅、瀬谷駅付近に2基設置

 横浜市内の建設業者が加盟する一般社団法人横浜建設業協会(福嶋隆太郎会長)は2027年3月から旧上瀬谷通信施設(米軍施設跡地)で行われる「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)を盛り上げようと、マスコットキャラクター「トゥンクトゥンク」がデザインされたマンホールふた2基を横浜市に寄贈した。ふたは相鉄線鶴ケ峰駅北口=旭区=と瀬谷駅北口駅前広場=瀬谷区=に設置されている。

 3月24日に市役所で贈呈式があり、同協会から水村初男副会長、松本文明副会長、旭区会の頭山俊男会長、瀬谷区会の武田和親会長らが参加。水村副会長は「協会として、国際的な大イベントに向けて市や関係者と連携して全面的に協力していきたい」と話した。市脱炭素・GREEN×EXPO推進局の堀田和宏局長は「ふたが目立つところに置かれることで機運醸成につながる」と感謝した。

地域貢献企業 新たに市内5社 10年表彰は54社

 地域貢献活動に取り組む企業を横浜市などが認定する「横浜型地域貢献企業」の2024年度後期の新規認定企業5社が3月21日に発表された。

 地域貢献企業制度は、企業の持続的な成長や発展を支援する目的で07年に始まったもの。

 後期の新規認定企業は、株式会社アウトソーシングトータルサポート=都筑区=、株式会社錦光園=都筑区=、株式会社新正園=神奈川区=、株式会社ホリプロジェクト=青葉区=、有限会社森田設備=旭区=の5社。各企業は子どもや高齢者の見守り活動、障害者支援、町内会行事への協力などを展開している。これにより、認定企業は481社になった。

 同時に取り組みを10年間継続する「10年表彰企業」の54社も発表された。

千葉修平氏

参院選 維新が千葉氏擁立へ 52歳、喫煙対策など訴える

 日本維新の会は夏の参院選神奈川選挙区(改選定数4)に参議院議員秘書の千葉修平氏(52)を擁立することを決めた。

 千葉氏は八王子市議を1期務め、2003年から松沢成文知事(当時)の秘書となり、松沢氏が参議院議員に転身後も秘書を務める。本紙の取材に「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

終活カウンセラー鈴木まみ氏

寄稿コラム お金をかけない「ゆる終活」のススメ 「家族葬のすずき」終活カウンセラーが提唱する”身の回りの整理術”とは?

 「終活って、お金がかかるもの」。そんなふうに思っていませんか?

 でも実は、ほとんどお金をかけなくても、すぐにできることがたくさんあるのです。

 大事なのは、「もしもの時に、家族が困らないための準備」を少しずつやっておくこと。高いエンディングノートを買わなくても、立派なお墓を用意しなくても、大丈夫。手持ちのノートやスマホ、ちょっとしたメモだけで立派な「終活」になります。

【お金をかけずにできる終活5選】

【1】ノート1冊でOK!「私のこと」をメモしてみる

 まずは、100円ショップのノートでOK。「どんな病気をした?」「大事にしているものは?」そんな自分のことを書き出しておくだけで、立派なエンディングノートになります。書く順番も決まりもなし。まずは「家族へのメッセージ1行」からでも、立派な第一歩です。

【2】タンスや押し入れの「宝物」だけ選ぶ

 片付け=捨てること、と思うと気が重くなりますよね。でも「大事なものを選ぶ」と思えば、少し気持ちが楽になります。昔の写真、思い出の手紙、お気に入りの食器など宝物リストを作って、家族に「これだけは捨てないでね」と伝えておくのも、立派な終活です。

【3】「お金関係メモ」を1枚つくる

 通帳や保険証券の場所、使っているクレジットカード、口座がある銀行の名前だけでもメモしておくと、いざという時に家族が困りません。

金額は書かなくてもOK。「ここに何があるよ」と伝えるだけで十分です。

【4】お墓や葬儀の希望も、メモ1枚で十分

 「お金をかけずに家族だけで」「お墓はいらない」「お気に入りの曲を流してほしい」そんな希望を気軽なメモにしておくだけでも、家族の負担がぐっと減ります。正式な遺言書じゃなくても、想いを残すことが何より大事です。

【5】スマホとSNSのパスワードを共有

 最近はスマホに思い出の写真や大事な連絡先がいっぱい。でも「パスワードがわからなくて中身が見られない」というケースが急増しています。信頼できる家族にメモして渡しておくだけで、これも立派なデジタル終活です。

【まとめ】

 終活って「お金をかけてしっかりとやらなくちゃ!」と思うと、なかなかはじめられません。でも実は、ノート1冊、メモ1枚、思い出話からでも十分スタートできるもの。しかも、これらは今日からすぐにできることばかりです。

 お金をかけずに、気軽に、ゆるく...。それでも、家族への"愛情"はしっかり伝わる。

 そんな「ゆる終活」、はじめてみませんか?

 今回、コラムを寄稿してくれた終活カウンセラーの鈴木まみ氏は地域密着を掲げ、鶴見区で創業90年余りの歴史を誇る「家族葬のすずき本店」において個々の相談にも無料で応じている(要・事前申込み)。詳細問合せ、申込みは下記へ。