大和版【5月2日(金)号】
スマホとキーボックスを手に会館の予約方法を解説する家永会長

坊の窪自治会 DX化で課題解決へ 43歳の自治会長が奮闘

 深見地区の坊の窪自治会(263世帯/家永稔之会長)が、デジタル技術(DX)を積極的に活用して業務の効率化を進めている。自治会長を務める家永さんは43歳のプログラマーで、仕事の経験を生かして自治会運営に取り組んでいる。

 家永さんは、自治会員として地域の人たちと交流する中で、「なぜ自治会に入らないといけないのか」という疑問の声を聞き、気になっていた。そこで自分の得意分野であるデジタル技術を使って自治会の魅力を高められないかと考えるようになった。

 今年4月、自治会長に就任した家永さんが着手したのは、家から家を訪ねて情報を共有する回覧板のデジタル化だった。

 これまでは紙を会員世帯に回覧していたため、情報が行き届くまでに時間を要し、高齢者にとっては次の人に届けることが負担となっていた。

 そこで家永さんは、高齢者でも比較的使用している無料通話・メールアプリ「LINE」を活用して、会員のスマートフォン(スマホ)へ回覧情報を配信する仕組みを構築した。

 4月から実験的に運用を開始したデジタル回覧板には、役員を中心に15人ほどが登録を済ませた。家永さんは「自治会に加入する263世帯の半数の登録を目指したい」と普及に期待を寄せている。一方で、これまでの回覧板を希望する声もあることから、当面はデジタルと紙媒体を併用する考えだ。

 さらに家永さんは、自治会館の利用予約にもデジタルを導入した。LINEとGoogleカレンダーを連携させて、スマホから手軽に予約できるシステムを考案した。予約完了後に表示される10桁の暗証番号を入力すると箱が開錠して鍵を受け取れる仕組みだ。

 これまでは利用したい日を紙のカレンダーに記入して、役員から直接鍵を借りる必要があった。鍵の貸し出しで役員が自宅で待機しなければならないことや、利用したい時に役員が不在で鍵を借りられない不都合もあったが、デジタル技術がそれらを解決してくれる。

 家永さんは「デジタル化によって予約を簡素化することで、会館の利用促進にもつながる」と考える。「住民同士の茶話会や勉強する場所など、さまざまな用途で会館を利用してもらい、『自治会に入って良かった』と感じてほしい」と語る。

役員会議も見直し

 京都府出身の家永さんは、29歳で大和市へ移住してきた。都内の企業に勤務する傍ら、大和東小でPTA会長を務めたほか、5年ほど前からは地元の消防団にも所属している。「大和の方々には本当に良くしていただいている。恩返しの気持ちを持ちながら今後も活動したい」と話す。

 そんな家永さんは、自治会員の負担軽減の一環として、役員や班長が参加する月1回の会議も見直した。年3回に減らして「勉強会」に改称。前半30分で警察官らを招いて防犯や防災などに関する話を聴き、後半30分で会議をするようにした。

 「重苦しい雰囲気も少なからずあった会議を楽しみにされる役員もいる」と、家永さんは手ごたえを感じている。

 自治会への加入率は全国的な課題でもある。大和市では2015年に68・8%だった加入率が24年は56・8%まで低下している。

元日本代表のラモス瑠偉さん

大和シルフィード ラモス瑠偉さんが来場 5月6日「TM平田DAY」

 大和市をホームタウンに活動する女子サッカーチーム「大和シルフィード」(高橋和幸監督)のホーム公式戦(第9節)が5月6日(火)、大和なでしこスタジアム(上草柳1の1の1)で行われる。午後1時キックオフ。大型連休を締めくくる大一番を盛り上げようと、サッカー元日本代表のラモス瑠偉さんが来場を予定している。

 シルフィードがバニーズ群馬FCホワイトスター(群馬県前橋市)を迎え撃つ一戦は、大和市に本社を構える株式会社TM(平田葬祭)の冠試合「TM平田DAY」として行われる。

 当日は、ラモスさんによるキックインセレモニーやラモスさんのサイン入り公認グッズがもらえる抽選会、写真撮影などが予定され、会場を盛り上げる。

夢追う選手を後押ししたい

 シルフィードの公式スポンサーでもある同社の平田俊博代表が、ラモスさんと交友関係にあることから、冠試合での来場が実現した。

 同社はシルフィードの選手を従業員として迎えているほか、女子サッカー以外にも地元で活動するアスリートたちの支援に積極的だ。

 こうして地域のチームを支えることについて、平田代表は「厳しいトレーニングに汗を流す選手たちに、1年でも長く良い環境で頑張ってもらいたいから」と語る。

 試合当日は、平田代表もシルフィードの応援に駆け付ける予定といい、「選手一人ひとりが夢を追っている。そのお手伝いをこれからも続けていけたら」と前を向く。

 なでしこリーグ2部を戦うシルフィードは、第6節を終えた時点で3勝2敗1分けの5位。対するバニーズは4勝0敗2分けで2位につける。

 チケットは当日券のみで大人1500円、高校生以下1千円。大和市内在住の高校生以下は無料となる。

特定非営利活動法人「大和市サッカー協会」の理事長に就任した 大沼 政彦さん 中央林間在住 59歳

喜びを「大好き」に

 ○…市内のサッカー競技の普及や競技人口を増やすことなどを目的に、大会の開催や啓発事業など多岐にわたる取り組みを行う大和市サッカー協会。小学生チームの年間の大会運営を担う4種委員長を10年務め、副理事長を経て、このほど理事長に就任した。「年齢や競技レベルに関係なく、誰もが長く続けられる環境を作りたい」。大和市が女子サッカーの街でもあることから「女子選手の環境も整えていければ」と意気込む。

 ○…サッカーを始めたのは高校生になってから。中学までは野球に打ち込んでいたが、「部員が多くて。試合に出たかったので、当時まだマイナーだったサッカーに転向した」。1年の秋頃には念願が叶い、レギュラーとして試合に出場するように。「厳しい練習を乗り越えてきた仲間との絆も深まり、試合に出場した喜びからサッカーが大好きになった」

 ○…大学に進学後もサッカーを続け、3年時にはキャプテンを任された。代表者会議への出席や、リーグからの連絡事項をチームメイトに伝達する役割を担った当時を振り返り「運営に携われたのは貴重な経験だった」。現在、仕事で働く人のマネジメントに携わっていることから「仕事もサッカーと通じるところがある。サッカーで培った力が生きているのかも」と自己分析する。

 ○…息子が10歳の頃、小学生チームの緑野FCからコーチ就任を依頼され、現在は代表を務めている。休日は、クラブチームや大会に足を運び「子どもたちと話をすることでエネルギーをもらう」と声を弾ませる。「人と話すことが好きなので、保護者の方ともよく話す。大会などでは知り合いがキラキラと輝いている姿を見るのが、大きな活力になっている」という。

卒業部員を交えて記念撮影

感謝を胸に前へ 大和YEGが通常総会

 大和商工会議所青年部(柴田健介会長/大和YEG)は4月23日、同所で通常総会を開いた。

 総会には、会員およそ20人が出席し、小山洋市副市長や青木正始議長、太栄志代議士ら多数の来賓も駆け付けた。

 議案審議では、各委員会から2024年度の事業報告や決算報告、監査報告があり、出席者の拍手をもって承認された。

 続いて新年度の予算案、事業計画案が審議され、原案通り可決された。会長所信では、前年度に続いて大和YEGの舵取りを担う柴田会長が新スローガン「続 Be ambitious〜青年部よ、大志を抱け〜」を掲げた。

 柴田会長は「新たなことに積極的に挑戦していきましょう」と呼びかけ「色々な方の協力があってこそ。常に感謝の気持ちを忘れず、すべての事業に取り組んでいけたら」と語った。

 総会では卒業部員の紹介もあり、出席した会員たちがこれまでの活動をねぎらい、花束贈呈も行われた。

 25年度の役員は次の通り(一部/敬称略)▽会長/柴田健介▽副会長/片岡秀太・神沢康介・森義幸▽専務理事/陳勝

心つながるコンサート 5月22日

 カモの会と大和童謡の会による「やまと愛 心つながるコンサート」が5月22日(木)、シリウスメインホールで開かれる。午後1時30分開演。後援は大和市ほか。

 公演では「歌うピアニスト」の嶋村益代さん、歌手の佐々木秀実さんらが出演予定。

 チケットの問合せは【携帯電話】090・1049・6547(鴨下さん)または【携帯電話】080・5173・4737(飯田さん)。

神奈川県 ひとり親の苦境、浮き彫り 制度拡充に期待も

 神奈川県はこのほど、ひとり親家庭アンケートの最新結果を公表した。ひとり親家庭への福祉対策を進めるための基礎資料とすることが目的で、2016年以来の調査となった。

 児童扶養手当の受給資格者5万5014人を対象にインターネットで昨年8月に調査を実施して2679世帯から回答を得た結果をまとめた。回答者の97・2%が母子世帯だった。

 回答者のうち、「常勤・正規職員」として働く人が45・8%で、16年度の前回調査から20ポイント増加した。正規雇用の増加が見られるものの、依然として正規で働く人は就業者の半数未満にとどまった。

 世帯収入では、「200〜300万円未満」が31・4%、「200万円未満」の割合は28・9%で回答者の6割超が300万円未満の収入だった。

 「児童のいる世帯」の平均所得812万円(23年国民生活基礎調査)と比較すると依然として大きな開きがあることが分かる。預貯金額は「0円」が25・4%、100万円未満は58・1%だった。

 養育費を「もらっていない」と答えた人は62・5%で、24歳以下の8割以上が「もらっていない」とした。

 ひとり親になって困ったことは、生活費と子どもの養育、教育のことが8割近くを占めた。父親では「相談相手がいないこと」が41・7%で母親の2倍近くあった。

 自由意見では、高校以降の学費負担や塾費用の負担軽減、公的な学習支援のほか、学童保育の高額な料金や利用制限の改善などを求める声が多くあった。

 制度面では、「児童扶養手当などの現金給付拡充」や「養育費の確保に向けた支援」、「奨学金制度や学校教育にかかる費用の助成・免除の充実」に関心が多く集まった。

 調査結果を踏まえて県は、「引き続き、ひとり親家庭への支援に着実に取り組む」としている。

経済問題が焦点

 今回の調査では、ひとり親家庭の厳しい実態が前回に続き浮き彫りとなった。一方で回答者が少ない父子世帯(72世帯)や、死別、児童扶養手当の資格がないひとり親の実態は見えにくかった。今後はこれらも詳細に分析して、より実効性のあるきめ細かな支援を速やかに実施することが急務と言えそうだ。

新理事長に大沼氏 「組織体制をしっかりと」

 特定非営利活動法人「大和市サッカー協会」が4月20日、シリウスで総会を開き、大沼政彦氏(=人物風土記で紹介)が理事長に就任した。

 同協会は大和市のサッカー競技の普及や振興、子どもの健全育成を図ることを目的に、大会の企画や開催、啓発事業のほか、選手や指導者、審判員の育成活動に取り組んでいる。3月2日には、大和市と綾瀬市の関係強化を目的に、大和ゆとりの森と綾瀬スポーツ公園で初開催された「大和・綾瀬スポーツフェスティバル」にも携わった。

 大沼理事長は「誰もがサッカーを続けることができるよう、組織体制をしっかりとさせていきたい」と抱負を語った。

目録を手にする長嶺会長(中央)と橘川市長(右)

小学校に善意の寄贈 大同生命と大和法人会が

 大同生命保険株式会社(北原睦朗代表取締役社長)と公益社団法人大和法人会(長嶺博之会長)がこのほど、綾瀬市の綾瀬小学校(小林美香校長/児童数873人)に、オルガンや椅子などを寄贈した。

 大同生命では、法人会の会員むけに販売している保険の収益の一部を社会貢献に役立てる活動「ビッグハート・ネットワーク」を2005年度から行っている。大和法人会が子どもたちを対象に毎年開いている「租税教室」の実施回数が最も多いことから、綾瀬小が寄贈先に選ばれた。

 4月24日には綾瀬市役所で寄贈式が開かれ、長嶺会長から橘川佳彦市長に目録が手渡された。橘川市長は「租税教室を開いていただいている上、こうして貴重な寄贈を頂き大変ありがたい」と謝意を述べた。

 同校の小林校長によると、オルガンはすでに1年生の教室に設置され、子どもたちに愛用されている。

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チャリティー寄席 6月17日シリウスで

 チャリティーイベント「爆笑劇場」(主催/大和中央シティライオンズクラブ)が6月17日(火)、シリウス1階メインホールで開催される。午後6時10分開演(開場は5時30分)。

 当日は、落語家の林家たい平さんと講談師の神田京子さんが巧みな話術で会場を盛り上げる。入場料は3500円。チケットはインターネット、電話、または山口生花店(大和南1の3の9)、シリウスホール事務室(午前9時〜午後6時)で購入できる。

 問い合わせは同クラブ【電話】046・263・5555へ。

血管年齢を若返り 5月15日「健康講座」

 南林間地区たすけあい協議会が主催する「たすけあい健康講座」が5月15日(木)、スポーツクラブNAS南林間5階で開かれる。午前10時〜11時30分。生活協同組合パルシステム神奈川・南林間包括支援センターの協力。

 隔月の第2木曜日に開かれている人気の教室。今回は「血管年齢若返り」を目指したエクササイズと、「血管の若さを保つ食事」をテーマにした座学を予定している。

 参加費は無料。定員は先着40人。事前予約が必要となる。

 問い合わせ、申し込みは同協議会【電話】046・206・5310へ。

みんなの音楽会 5月10日

 大和市音楽家協会が主催するコンサート「みんなの音楽会〜小さい人も大きい人もみんな楽しく」が5月10日(土)、シリウス1階のサブホールで開かれる。午後1時30分開場、2時開演。

 出演は、渡邉芙美子さん(ソプラノ)、白石佳軌さん(クラリネット)、平野沙知さん(ピアノ)。 「ぞうさん」「夕焼小焼」など、子どもから大人まで幅広い世代に馴染みのある曲目の数々を披露する。

 同協会は、大和市を中心とした音楽家有志で構成される。市の文化向上を目指しコンサートなど精力的に活動している。

 チケットに関する問い合わせは同協会事務局【携帯電話】070・3523・7068。

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大和シルフィード公式戦 ラモスさん来場予定 5月6日「TM平田DAY」

 女子サッカーチーム「大和シルフィード」のホーム公式戦(第9節)が5月6日(火)、大和なでしこスタジアム(大和市上草柳1の1の1)で開催される。午後1時キックオフ。

 大和シルフィード対バニーズ群馬FCホワイトスターの一戦は、大和市に本社を構える「株式会社TM(平田葬祭)」(平田俊博代表)の冠試合として行われる。当日は元サッカー日本代表のラモス瑠偉さんが来場予定で、ラモスさんによるキックセレモニー、サイン入り公認グッズのプレゼント(抽選)、写真撮影などが予定されている。

 なでしこリーグ2部を戦うシルフィードは、第6節を終えた時点で3勝2敗1分けの5位。対するバニーズは4勝0敗2分けで2位につける。

 チケットは当日券のみで大人1500円、高校生以下1千円。

演奏の様子=写真提供

シリウスで定期演奏会 5月5日

 聖セシリア女子中学校・高等学校のギター・マンドリンクラブによる第6回「定期演奏会」が5月5日(祝)、シリウス1階メインホールで開催される。午後1時10分開場、1時40分開演。

 今回は、ARSNOVA組曲より「II.Allegro」(丸本大悟)や、「マードックからの最後の手紙」(樽屋雅徳)などの曲目が予定されている。同クラブは演奏会に向けて「熱意や思いの伝わる演奏を目指します」と意気込みを語る。

 入場無料で要事前予約だが、当日も入場することが可能。予約はインターネット(https://teket.jp/3303/48522)から。

 問い合わせは吉澤顧問【電話】046・275・3727へ。

徒然想 連載326 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄

 今月は、生まれによってバラモンなのではない、...行為によってバラモンなのである、です。

 出典はインド、原始経典『スッタニパータ』。

 バラモンとは古代インドの社会階層制度で、四姓制度の最上位であったがため、自分達を最上位に置き、「あるべき社会の理想像」という性質が強かった。元来は宗教儀礼を司る僧職の人達の事で、それだけに戒行を整え、有徳の人であったし、そう期待されていました。しかし、釈尊の時代にバラモン階層の人数が増え、僧職だけでなく職業も多種になり、「生まれ」によって階層(カースト)と同時に職業が決定されるという社会の制度が定着していくのです。

 釈尊は常に一般の社会の人々に対しても、カースト制度の意味なきことを説きました。故に『スッタニパータ』の他の箇所では、あるバラモンが「坊主頭のにせの修行者よ、賤しい者よ」と釈尊に問いかけた際に、「どういう人を賤しいと言うか知っているのか」と反問し、「人間としての徳を欠き、非行をなす人こそ賤しいというのだ」と説いたと言われています。私たちも自分を大切にするように他の人への思いやりを忘れずにいたいものです。

桃蹊庵主 合掌