旭区・瀬谷区版【5月15日(木)号】

横浜市 12年ぶり待機児童ゼロに 保留児童は1511人

 横浜市は、4月1日現在の保育所等利用待機児童数が12年ぶりに0人になったと公表した。一方、特定の園を希望しているなどの理由で待機児童から除かれる保留児童数は過去最少となったが、1511人となっている。

 市の待機児童は2010年に1552人と全国最多だったが、施設整備などを推し進め13年には0人を達成。その後、少子化を背景に就学前児童数は減少し続けるも、共働きの家庭が増加するなど利用ニーズは高まり、待機児童は2〜63人で推移していた。保留児童も増加傾向にあった。

 今年度の待機児童は昨年度比で5人減り、12年ぶりに0人を達成。要因として市は、ニーズの高い1歳児の受入枠拡大、送迎支援の推進、医療的ケア児の受入推進、園選びサポートの4つの取組みをあげている。今後もさらにそれぞれの対策を拡充していく方針だ。

 今年度の1歳児の受入枠拡大については、認可保育所等の定員構成の見直しや保育所整備で、新たに404人分の受入枠を確保。既存施設の受入枠拡大に対する補助や、新設のための補助基準額の増額なども継続して行っていく。

 送迎支援では、保育所等に入所できず保留となった1、2歳児が、自宅から遠距離の小規模保育事業所を利用する際、駐車場に係る費用やタクシー代の補助を行う。

 医療的ケア児の受入推進については、看護職員を複数配置し、常時受入れが可能な「医療的ケア児サポート保育園」を前年度から7カ所増設し、医療的ケア児の受入れ人数を26人増加させた。

 園選びのサポートについては、保護者向け園選びサイト「えんさがしサポート★よこはま保育」を充実させ、情報発信や保育・教育コンシェルジュによる個別フォローを実施していく。

 こども青少年局保育対策課の担当者は「これまで各区の保育・教育コンシェルジュを中心に一人ひとりに寄り添った対応をしてきた。今後も継続してニーズの分析などを行い、待機児童数ゼロの継続、保留児童数減にも努めたい」と話した。

自身の作品の前で感謝状を手にする玉田さん

旭区在住玉田マイスター 横浜市から感謝状 長年の銅板画指導が評価

 横浜市はこのほど、優れた技能職者である「横浜マイスター」に選定されている板金技能士・玉田正さん(94・旭区市沢町在住)に感謝状を授与した。玉田さんは1997年度の選定以来、板金加工で培った技術を生かし、市内の小中学校で6800人ほどの子どもたちに銅板画の制作を指導してきた。

 銅板画とは、銅の変形しやすい性質を利用し、道具を使って文字や図案を立体的に浮き出させたアートだ。

 これまで板金技能士として大規模な屋根工事に携わってきた玉田さん。金属を叩いたり彫ったりする際に使う工具のたがねを使い、板金の小細工に用いる技術を生かして1960年頃から銅板画を制作してきた。「何か趣味を持ちたいと思い、仕事で残った銅板を使って試行錯誤してきた」と振り返る。

 マイスターに選定されてからは、小中学校での卒業記念制作の銅板画指導に携わるように。これまでに合計6800人ほどの子どもたちへ指導してきたという。「子どもたちが上手く作れるようになっていくのが嬉しかった。しゃべることや教えることも好き」と、これまで指導を続けた要因について語る。

 感謝状を受け取った玉田さんは「銅板細工の面白さを伝えたいという思いで活動してきた。光栄でとても嬉しい」と述べ、涙を見せる場面もあった。

制作続けたい

 玉田さんは中学卒業後、自動車会社の学校を経て「手に職を付けたい」という思いもあり、兄の経営する銅工店に板金工見習いとして入社。その後は25歳の時に独立し、東海大学の総合体育館、三渓園の三渓記念館、米軍キャンプなどの大規模な屋根工事で現場責任者を務めた。

 特に神社仏閣などの特殊建造物に調和した施工を行い、卓越した技能を発揮。その技術は建築関係業界で高く評価されてきた。「さまざまな経験を積み、大規模な工事をやり遂げることができた」と振り返る。

 「大小問わず、愛着を持って銅板画を制作している」と玉田さん。作品は、硫黄で発色することで、光の位置によって色が変わるようにし、油絵具を塗り重ねて着色するなど、遊び心も凝らしている。

 作品制作に毎日取り組んでいるといい、「朝食後の日課になっている。細かいものなどまだまだ作っていきたい」と意気込んだ。

優れた技能を継承

 横浜マイスターとは、1996年度から行っている、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者を選定する事業。調理師や美容師、漆器工芸師などこれまで71人が選定されてきた。

 選定要件としては、「継承を求められる貴重な技能を有すること」や「後進の育成に意欲を有し、技能伝承の能力に優れていること」などが挙げられる。

「横浜スカーフ親善大使」の第13代目メンバーに選ばれた 中村 美紀さん 旭区中希望が丘在住 24歳

マルチに横浜の魅力発信

 ○…「3回目の応募でやっと選ばれた。昨年スカーフ大使が活動するイベントに顔を出して覚えてもらえたからかな」。会社の先輩から教えてもらったというスカーフ大使への就任に強い思いを抱いていたのは、地元横浜への愛ゆえ。みなとみらい地区のような”新しさ”と馬車道のような”歴史”が融合しているところが好きだという。「スカーフの良さの周知を通して、横浜を盛り上げていきたい」

 ○…横浜の観光情報などを扱う会社に3年ほど前から勤務。採用サイトの「横浜を盛り上げる人募集」という文言に惹かれたのがきっかけだった。観光サイト内で取り上げる記事の取材・執筆や、同社が担当するコミュニティFMの番組運営に奔走する。「商店街の人などと接することもあり、仕事を通して地元の人に喜んでもらえていると感じる」。加えて、大学生や企業の若手社員が集まる「ヨコハマ未来創造会議」にも参加。「横浜好きの人たちと多く出会い、地元愛が増していった」

 ○…幼少期から過ごす中希望が丘。思い出の地は「中希望が丘第一公園」だ。「よく清掃に行っていたし、友達と花見していた」。瀬谷区の高校では剣道部に所属。未経験だったが、そのかっこよさに惹かれた。周りは経験者ばかりでついていくのが大変だったが、「誘ってくれた友達を部に取り残すわけにはいかない」と続け、2段昇格を果たした。

 ○…会社勤めやスカーフ大使の活動などに加え「地域振興について知りたい」という思いもあり、大学の通信課程で学ぶ。今が一番忙しいと笑うが、「1枚で雰囲気を変えることができ、災害時にも役立つスカーフの魅力を伝えるために、大使のイベントには全部参加したい」と意気込む。

レポートを発表するラミア局長(中央、横浜市提供)

横浜市 気候変動対策の評価対象都市としての取り組み発表

 横浜市は、脱炭素化に関する取り組みをまとめたレポートを4月16日にパリで行われた国際会議「Urban Days」で発表した。市が2023年に経済協力開発機構(OECD/本部・パリ)による気候変動対策の評価対象都市に、世界で初めて選定されたことを受けて行われたもの。

 OECDは、各国の環境政策などに関する調査や分析を実施。都市などにおける気候変動対策を重要視し、23年のCOP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)で、独自の指標で政策を評価する「TACAR」(気候変動対策とレジリエンスのための地域的アプローチ)を発表した。

 TACARには、大きく9項目の評価基準を設定。これには国や都市圏などで気候変動対策を実行しているか、市民を気候変動の取り組みに巻き込めているかなどの要素が含まれている。

 市は、2050年までに脱炭素化を目指す「Zero Carbon Yokohama」を掲げ、公民連携で再生可能エネルギーの導入などを促進。市民向けの取り組みとして、節電効果の大きい家電の購入を促す事業や啓発活動などを行い、持続可能な社会の実現に向けた意識醸成を図ってきた。

 地域における不平等・格差問題の是正などに取り組む都市の首長によるネットワーク「包摂的成長のためのOECDチャンピオン・メイヤー」に山中竹春横浜市長が23年に就任。OECD側から気候変動対策の評価対象都市の選定に関する話を受けた。市はTACARに則る評価基準9項目のうち7項目で最高評価を獲得し、同年に評価対象都市として世界で初めて選ばれた。

 市は選定の根拠となった取り組みをまとめた約60ページのレポートを作成。OECDのラミア・カマル・シャウイ局長がUrban Daysで発表した。ラミア局長は「世界中の国々や都市、自治体などに示唆を与えることになるだろう」と感想を述べた。

 市の担当者は「レポートを活用した上で、今後も市民を環境保全に関する取り組みに巻き込んでいきたい」と話す。

山中市長 再選出馬報道を否定

 横浜市の山中竹春市長は5月14日の定例会見で、横浜市長選挙(7月20日告示、8月3日投開票)に再選を目指して出馬の意思を固めたとの一部報道を否定した。

 記者から市長選について問われ、「残り3カ月の任期で、これまでやってきたことを形にして、市民にお返しすることに集中している」と語り、出馬の判断時期についても「適切な時期に判断したい」と述べるにとどめた。

特別仕様のナンバープレートを手にする(左から)河村事務総長、高橋副大臣、山中市長

園芸博仕様のナンバー デザイン発表、7月交付

 2027年に行われる「GREEN×EXPO 2027」の開催を記念した特別仕様のナンバープレートのデザインが5月3日に発表された。

 ナンバープレートは園芸博の機運醸成を図るため、主催する公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会がデザインしたもので、ロゴマークがあしらわれている。

 申込受付は6月9日に始まり、交付は7月14日から27年11月30日まで。申込は専用サイト(https://www.kibou-number.jp/)から行う。料金は5月下旬に同サイトで公表される予定。新車・中古車の購入時だけでなく、現在所有している車両の車検時にも、番号を変更することなく交換が可能。「フルカラー版」と「モノトーン版」の2種類が用意されており、フルカラー版の申し込みには1千円以上の寄付が必要となる。寄付金は、園芸博の開催に関連した交通サービスの充実などに充てられる予定。

 3日の発表会には、高橋克法国土交通副大臣、同協会の河村正人事務総長、横浜市の山中竹春市長が出席。山中市長は「市の公用車もこのナンバープレートに切り替えていきたい」と述べた。
通行止めの区間※市資料を基に作成

上川井IC 上下出入口、夜間通行止め 16日午後9時から翌早朝

 国道16号保土ヶ谷バイパス(上下)の上川井インターチェンジ出入口は、水道管新設工事のため、5月16日(金)午後9時から17日午前5時まで夜間通行止めとなる(地図参照)。予備日は5月19日(月)から20日(火)の同時刻で、荒天時はさらに日程を延期する可能性あり。

 本線は車両通行可能で、交通誘導員の指示のもと歩道も通行可能。通行止め中は、環状4号線出入口を利用するなど迂回する必要がある。詳細は横浜市ホームページ、または水道局配水部北部方面工事課【電話】045・531・4341。

動画視聴を呼びかける白子さん

県薬剤師会 OD(オーバードーズ)の危険性、動画で発信 「正しい知識で防止を」

 神奈川県薬剤師会がこのほど、社会問題になっている薬の過剰摂取(オーバードーズ)の危険性を訴える動画を、公式YouTubeチャンネル上で配信した。企画・製作した同会リスクマネジメント委員会所属で、トマト薬局希望が丘店=旭区=の白子順一さんは「身近に潜む危険でありながら十分理解されていない。正しい知識を持ってリスクを回避してほしい」と呼びかける。

 動画は3分20秒で、冒頭では勉強に打ち込む子どもがカフェイン入りのドリンクを多く飲むようになり、次第に錠剤や医薬品を大量摂取するケースを紹介。そのうえで、薬は決められた量と回数を守って効き目が表れることや、大量に服用すると身体に悪影響を及ぼし、過剰摂取を辞められずに続ける人もいることなどを解説している。

 薬剤師や厚生労働省の専用窓口への相談も勧めており、白子さんは「不安を話す先が無かったり、行き場のない子どもたちがオーバードーズをする傾向がある」と、相談しやすい環境を作ることの重要性を強調する。

 動画はテンポよくアニメーションが多用され、視聴者に語り掛けるようなナレーションも特徴。「ぜひ最後まで見てください」と話す。

若年層で多発

 厚生労働省と消防庁が横浜市を含む政令市や都道府県など52の消防本部を対象に行った調査によると、医薬品の過剰摂取が原因と疑われる救急搬送人員は2022年で1万682人。23年上半期は5625人で、20代が1742人と最も多く、30代(891人)、10代(846人)と続いた。

 「オーバードーズが増えている実感はあります」と白子さん。同会では多くの人に注意を呼びかけようと、スマートフォンからアクセスできる動画を配信することしたという。親や祖父母にも、その危険性を知って欲しいと言い、「お子さんやお孫さんにとって、オーバードーズが身近な問題であることが伝わって欲しい」と話す。

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12人が立候補を表明 今夏参院選 本紙調べ

 任期満了(7月28日)に伴う夏の参議院選挙で、神奈川県選挙区(改選定数4)には本紙の調べでこれまでに現職3人、新人9人の12人が立候補の意向を示している。(5月9日起稿)

 自民党は2019年の前回改選時にトップ当選した島村大氏が23年に死去したことを受け、公募を実施。元神奈川県局長の脇雅昭氏(43)を選んだ。「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と話す。

 立憲民主党の牧山弘惠氏(60)は07年に初当選し、4期目を目指す。「物価高から生活を守るための具体的な提案を行う。食料品に掛かる消費税をゼロに引き下げ、暫定税率の早期廃止でガソリン価格を25円引き下げる」と述べる。

 22年の合併選挙で欠員枠の5位で初当選し、任期が約3年だった立憲民主党の水野素子氏(55)は「物価高対策はもちろん、大学までの所得制限のない授業料無償化の推進など、未来を担う人材の育成や産業発展にも力を注ぎたい」と語る。

 13年に初当選し、現在、党女性局長を務め、3期目を目指す公明党の佐々木さやか氏(44)は「物価高克服のための減税や給付、中小企業支援などで給料アップ、全世代を守る社会保障の充実を求めていく」とコメントする。

 日本維新の会からは参議院議員秘書の千葉修平氏(52)が挑む。1999年から八王子市議を1期務め、03年から松沢成文氏の秘書を務める。「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

 共産党は党県委員会副委員長の浅賀由香氏(45)を擁立する。参院選に過去3回挑戦しており、「賃金の引き上げによる8時間働けば普通に暮らせる社会の実現や、大学をはじめとする高等教育の学費無償化を進めていきたい」と語る。

 国民民主党は元農林水産省官僚の籠島彰宏氏(36)を立てる。13年に農水省に入省し、20年から23年に経済協力開発機構へ出向していた。「日本を守るため、給料が上がる経済が必要。手取りを増やし、再び日本を強くしたい」と語る。

 れいわ新選組は元外務官僚の三好諒氏(39)を擁立する。21年に外務省を退職後、山本太郎参議院議員の秘書を務め、24年の衆院選では神奈川2区から立候補していた。「消費税廃止や社会保険料の減免などを訴えたい」と話す。

 社民党は元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を立てる。1991年から2023年まで市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。「今の日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの岐路に立たされている」と訴える。

 参政党は警備会社顧問の初鹿野裕樹氏(47)を立てる。警視庁に約23年間勤務し、24年衆院選で神奈川11区から出馬していた。「消費税や社会保険料を下げ、可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」という。

 日本改革党からはダンスインストラクターの畠山貴弘氏(45)が出馬意向。23年の南足柄市議選に立候補していた。「国民生活が苦しい中、消費税は5%にし、最終的には廃止。ガソリン暫定税率と再エネ賦課金の即刻廃止」と訴える。

 このほか1人が立候補の意向を示している。

河村事務総長(左)に目録を手渡す坂倉副会頭(横浜商工会議所提供)

横浜商工会議所 園芸博協会に314万円を寄付 ゴルフ大会で募る

 横浜商工会議所(上野孝会頭)は、2027年の「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)の開催に役立ててもらおうと、5月12日に戸塚カントリー倶楽部=旭区=でチャリティーゴルフ大会を開き、集まった314万円を公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会に寄付した。

 大会には横商や県内の商議所会員、経済団体、横浜青年会議所のメンバーなど201人が参加し、参加費の一部と特別協賛企業13社からの協賛金を寄付。大会幹事長の坂倉徹副会頭が同協会の河村正人事務総長に目録を手渡した。

 ゲストとして巨人元監督の原辰徳さんもプレー。黒岩祐治知事、山中竹春市長も来賓として来場した。

自民党 夏の選挙へ団結を確認 横浜市長選は候補者選び続く

 自民党横浜市連による政治資金パーティーが5月12日、西区のホテルで開かれた=写真=。国会議員や地方議員と支援者らが参加し、夏の参院選と直後の横浜市長選へ向けて一致団結して取り組むことが確認された。

 参院選に立候補を予定している元県局長の脇雅昭氏が決意を述べると、市連幹事長を務める山下正人市議は「参院選の結果が横浜市長選、その後にある衆院選に影響を与える」と語った。

 その後、記者団の取材に応じた山下氏は、市長選の候補者選びが続いていることを説明した上で「4年前のような分裂は避けたい」と一枚岩で臨むことを強調。独自候補を擁立するか、出馬が確実視されている現職の山中竹春市長を推すか、党内の意見を集約していく考えを示した。決断のリミットについては「6月3日の市連大会では方向性を示さないといけない」と語り、早期に結論を出したいとした。

 市長選には、これまでに青果卸「つま正」会長の小山正武氏と市議の高橋徳美氏が立候補の意思を示している。山中市長は態度を明確にしていない。

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ステージに立つ悠木さん※写真は23年のうたまつりの様子

横浜市瀬谷区の歌手・悠木真湖さん 「横浜花博花だより」で盛り上がろう 5月30日 瀬谷公会堂で恒例のうたまつり

 横浜市瀬谷区を拠点に活動する歌手の悠木真湖さんの「第4回 春夏秋冬うたまつり」が5月30日(金)に瀬谷公会堂=瀬谷区二ツ橋町190、相鉄線三ツ境駅から徒歩10分=で開かれる。午前10時30分開演(30分前開場)、午後4時30分頃に終演。

 20年近く歌手生活を続ける悠木さんは、作詩・作曲家の廣松亮介さんと二人三脚で活動。これまでに横浜開港150年記念の「横濱音頭」、GREEN×EXPO 2027を盛り上げる「2027 横浜花博花だより」などを歌ってきた。

 30日は「雪ぼたん」や「演歌一本勝負」などのほか、瀬谷区民踊協会の踊りと合わせて「2027 横浜花博花だより」を披露する。廣松音楽事務所の生徒のステージもあり、悠木さんは「楽しい時間を過ごしてもらえるよう、出演者一同頑張っています。日頃の成果をご覧いただき、応援してください」と呼びかけている。

 入場無料。先着50人にペットボトルのお茶をプレゼント。 問い合わせは廣松さん【携帯電話】080・6890・5989。

音楽に親しむイベントを数多く開いてきた同協会※提供写真

横浜市の瀬谷区音楽協会 ジュニアミュージカルと第九に親しんで 瀬谷公会堂で体験会 初回は5月18日

 横浜市瀬谷区で芸術文化の振興・普及などに取り組む瀬谷区音楽協会が5月から7月にかけて、ジュニアミュージカルや「第九」の体験会を瀬谷公会堂=瀬谷区二ツ橋町190、相鉄線三ツ境駅から徒歩10分=で開く。初回は5月18日(日)。

 ジュニアミュージカルは5歳頃から中学生が対象(各回10人/午後1時〜2時20分)。「ミッキーマウス・マーチ」や人気作品アニーの「トゥモロー」などの歌や踊りを楽しむ。参加費800円。

 誰でも参加できる「はじめての第九体験会」(各回15人/午後3時45分〜5時)は、原語のドイツ語での合唱に挑戦する。参加費999円。

 事前予約制。参加希望者は前日までに同協会【携帯電話】090・4592・0369、またはメールonmachiseya@gmail.comに申し込みを。今後は6月1日(日)・22日(日)、7月21日(祝)に行われる予定で、開催時間と会場は5月と同じ。

昨年11月に行われた休日朗読会の様子

横浜市瀬谷図書館 大人が楽しめる休日朗読会  奇数月第3日曜日  5月18日に第1回

 横浜市の瀬谷図書館(瀬谷区本郷3の22の1、相鉄線瀬谷駅北口徒歩8分)で今年度から奇数月の第3日曜日(1月をのぞく)に「休日朗読会」が開催される。今年度1回目の朗読会は5月18日(日)。時間は午後1時30分から2時30分まで。

 この取り組みは昨年度から行われ、平日に来館しづらい大人などを対象としており、幅広い世代の利用を促したい考えだ。18日は「ソフィアの森朗読塾」からボランティアを招き、「やまなし」(宮沢賢治)や「ヘビの思い出」(さくらももこ)など5作品の朗読を楽しめる。

 対象は高校生以上、定員先着20名(事前申し込み制)。申し込みは5月12日(月)午前9時30分以降に同館【電話】045・301・7911へ。

 同館では0歳から3歳を対象とした「ひよこのおはなし会」や、3歳から小学生を対象とした「休日おはなし会」も定期的に行われている。

 

「脱炭素取組宣言」のロゴマーク

横浜市が中小企業の脱炭素化へ伴走支援開始 専門家の訪問指導など

 横浜市と公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)は5月8日、中小企業の脱炭素化を促進するための新たな2つの支援策を発表した。

 一つ目の「伴走支援」では、昨年6月に創設した「脱炭素取組宣言」制度に参加した事業者を対象に、年間80社に温室効果ガス排出量の見える化と削減計画策定を支援する。専門家が1事業者あたり原則3回の訪問指導を行う。

 二つ目の「訪問支援」では、宣言を行っていない事業者を対象に、脱炭素取組宣言制度の紹介や、排出量を可視化するセルフ診断方法のアドバイスを実施する。これは1社につき1回の訪問で年間400社の枠を設ける。

 両支援とも2026年3月まで無料提供される。申し込みはIDEC横浜のサイト(https://datsutanso.idec.or.jp)から。

 市は市内企業の99.6%を占める中小企業の取り組みが脱炭素社会実現に不可欠とし、「脱炭素取組宣言」制度を創設。すでに5千以上の事業者が参加している。今後も「知る」「測る」「減らす」の3ステップで中小企業の脱炭素経営を促進し、地域全体の脱炭素社会実現に向けた取り組みを加速させる方針だ。

 問い合わせや脱炭素に関する相談はIDEC横浜【電話】045・225・3713。

対象の生ハム(市提供)

「カルディ」で販売の生ハムからサルモネラ属菌検出 栄区の工場で製造

 横浜市は5月8日、栄区飯島町の工場で製造された生ハムからサルモネラ属菌が検出されたと発表した。生ハムはコーヒー豆や輸入食品を販売する「カルディコーヒーファーム」の店舗で販売されていたもので、運営会社は対象商品の販売を中止し、自主回収を始めた。

 横浜市保健所が4月22日に行った抜き取り検査で発覚した。対象商品は「Original 生ハム切り落とし」(内容量120グラム)。4月7日、9日、10日に製造された約2万個が店舗で販売された可能性がある。

 サルモネラ属菌は、動物の腸管や自然界に広く分布。感染すると6〜72時間の潜伏期間を経て激しい腹痛や下痢、発熱、嘔吐などの症状を引き起こす。

 市は「健康被害の情報は現時点で確認されていないが、お手元に残っている場合は食べずに返品してほしい」と呼びかける。店舗を運営するキャメル珈琲は「対象商品があれば店舗へお持ちいただくか、電話でご連絡ください」としている。問い合わせはキャメル珈琲お客様相談室フリーダイヤル0120・415・023(午前9時〜午後6時)。

オニタビラコ 文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより184

 春の七草の「ホトケノザ」は、シソ科のホトケノザ(仏の座)ではなく、キク科のコオニタビラコ(小鬼田平子)のことである。

 コオニタビラコよりもずっと大きな、キク科オニタビラコ属の植物にオニタビラコ(鬼田平子)がある。オニタビラコは秋に芽生え、冬は地面にロゼット状に葉を広げ、早春から50cm程も花茎を伸ばし、1cm位の黄色い花を多数咲かせる。

 1種と思われていたオニタビラコは最近になってアオオニとアカオニに分けられるようになった。基本種のアオオニタビラコ(青鬼田平子)の葉は緑色で、細い緑色の花茎を何本も立ち上げる。公園や道端など街中に多く、春から秋までポツポツと咲いている。

 これに対してアカオニタビラコ(赤鬼田平子)は葉に赤味があり、太い赤紫色の花茎を1本だけ立てる。野原や畑地などの自然的な環境を好み、春にだけ花を咲かせる。

 なかには交雑して中間的な個体もあり、アイオニタビラコなどと呼んでいる。青鬼か赤鬼かを見極めながら、瀬谷区内をゆっくり散策するのも楽しいことであろう。

「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」を務める高橋優斗さん  【プロフィール】1999年11月15日、横浜市出身。2015年から芸能事務所に所属し、テレビや舞台、コンサートなどで幅広く活動。2024年に芸能事務所を退所し、YX factory株式会社(現 横浜バニラ株式会社)を設立、代表取締役社長CEOに就任。スタートアップ起業家として、横浜発ギフトスイーツ「横浜バニラ」ブランドを展開する。

横浜「注目の人」インタビュー 「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」高橋優斗さん 大好きな横浜に新しい風吹き込む

 馬車道、関内、山下公園、横浜中華街、元町・山手の横浜ベイエリアで5月24、25日に開催されるイベント「ハマフェスY166」。複数の会場で音楽や食などが楽しめるこのイベントの「次世代ブランドディレクター」に就任したのが横浜市出身で横浜バニラ株式会社の代表取締役社長CEOを務める高橋優斗さん(25)。15歳から芸能活動を行っていた高橋さんは、2024年にギフトスイーツを手掛ける会社を設立。第1弾商品の「塩バニラフィナンシェ」が人気を集めている。横浜への愛着が強い高橋さんに「ハマフェス」への思いや起業のきっかけなどを聞いた。(取材=2025年4月17日)

◇ ◇ ◇

――今回、「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」に就任しました。意気込みを教えて下さい。

「実は昨年のハマフェスには、一人の市民として遊びに来ていました。今回、横浜を代表する多くの企業が力を合わせて盛り上げるという、歴史あるイベントに参加させていただけることをうれしく思っています。若い人に来ていただけるようなイベントにするという実行委員会の思いがあり、私に声がかかったという認識です。このイベントをさらに進化させたいと考えているので、今回がその第一歩だと感じていただければと思っています。15歳から芸能活動を始め、東京を拠点にしていたので、これまでは横浜の方とお会いする機会があまりありませんでした。横浜はとても好きな街なので、盛り上げたいと思うと同時に、今回、若い世代として大きなイベントに参加させていただけることを光栄に感じています。先日、実行委員会の会議に出たのですが、横浜の地域や企業の重鎮ばかりでした(笑)」

――「ハマフェスY166」へ向けて、具体的にどのような活動をしていますか。

「すでに企画を進めている大学生との話し合いに参加しています。今回は時間が限られていたので、間に合わなかったものが多くありました。今回は自分が表に出るパフォーマンスはありませんが、横浜は『音楽の街』と感じるので、来年以降は、音楽をテーマにした企画を行えたらといいなと考えています。『ハマフェス』に長期的に関わっていきたいと思うので、『Y170』あるいは『Y200』まで関われるようにしたいです」

――これまでの活動から横浜への愛着を感じます。横浜の中で思い出の場所はどこですか。

「大さん橋や赤レンガ倉庫の風景は、辛い時の自分を支えてくれた場所です」

――始球式に4年連続で参加するなど、横浜DeNAベイスターズの大ファンとしても知られています。

「昨年、生まれて初めてベイスターズの日本一を見て、どうしたらいいか分からなくて、とにかく涙が出ました。ベイスターズは横浜の象徴ですし、ほぼ毎日試合を見ています。同世代の選手が次々と活躍する中、度会(わたらい)隆輝選手に注目しています。チームを明るくしてくれる存在ですね」

「強いオーナーシップを持った人間になりたい」

――2024年10月に会社を設立しました。以前から経営に興味があったのでしょうか。

「以前からありました。漠然とですが、18、19歳ぐらいの頃から、40、50歳ぐらいには自分の会社を持つことを経験したいとは思っていました。芸能活動は波があり、その中で生きていくこと、永遠にそこにいることは難しいだろうと思っていましたし、世の中のことを知らなすぎると痛感しました。この業界でなくなると、生きていけないのではと感じてしまうような、少し特殊なところでもありました。芸能の仕事をする中で企業の皆さんにお会いする機会が多く、自分の会社やチームを持っている方は、いろいろな波を乗り越えていて強いと感じましたし、その力に憧れというか、何か惹かれるものがありました。『生きる力がすごいな』と思い、そこに魅力を感じました。強いオーナーシップを持った人間になりたいと思い、さまざまなタイミングが重なって起業しました」

――地元の横浜で起業したのは、どういった思いからですか。

「まず会社を作る時、自分が大好きなものから始めたいと思い、野球やアニメとともに大好きな横浜を選びました。横浜は仕事で帰ってくる機会も多かったですし、地元の友達との思い出や青春、そして家族との温かい思い出がたくさん詰まっている場所でした。横浜出身であることに自信もありました。とても愛着があったからこそ、横浜をもっと魅力的な場所にしたいと思い、会社を立ち上げました」

――社名の「横浜バニラ」に込められた思いを教えて下さい。

「最初は『YX factory(ワイテンファクトリー)』という名前で立ち上げました。『横浜から10年後を作る』、『横浜のさまざまな可能性を掛け合わせて作っていく』という意味を込めていました。横浜が軸足ということで、そこから社名を『横浜バニラ』にしました。我々が手掛ける『横浜バニラ』というブランドを圧倒的な軸として、100年後まで続くおみやげにしたいと思っています」

「開国博Y150」の思い出からアイスに

――バニラに着目したのはどうしてですか。

「小学4年生だった2009年、家族で横浜開港150周年のイベント『開国博Y150』に行き、ペリー来航の歴史などと一緒に横浜発祥のものが紹介される企画を見ました。そこにアイスクリン(現在のアイスクリームの原型とされるもの)の製造機械があり、アイスが特別好きだったというわけではないのですが、そのことがとても強く印象に残っていました。歴史もありながら若い世代も楽しめるようなおみやげ作りにいろいろ悩んでいたところ、横浜発祥のアイスクリームのことを思い出し、『アイスクリームといえば、バニラだろう』となりました。日本アイスクリーム協会が調べた好きなアイスクリームの味ランキングでもバニラは1位で、感覚的にも多くの人が連想するものがバニラでした。社名の『横浜バニラ』は直感で決めましたが、覚えやすくて良かったと思います」

――社長としての仕事と芸能活動、どのように違いを感じますか。

「全然違いますね。やっぱり一つ一つの決断の重みが違うというか、会社を立ち上げたばかりなので、それは痛感します。例えば、『この量発注していいのか』とか、大きなお金が動くことですし、かなりシビアです。少しうまくいっているなと思うとトラブルが起きたりして。でも、それが当たり前だと感じるようになりました。より責任が求められるという感じです。自分がやりたいと考えたことに対し、社員についてきてもらうことになるので、すごく慎重になりながらも、決断して進めています。とにかく、決めるということが多いですね」

――「横浜バニラ」ブランドの第1弾商品となった「塩バニラフィナンシェ」は、2025年2月22日に販売を始め、「12時間で販売されたフィナンシェの最多個数世界No.1」としてギネス世界記録に認定されました。この商品もご自身のアイデアですか。

「まずやりたかったのは、バニラ味のお菓子でした。アイデアを何とか形にしてくれる仲間が多くいるので実現できました。経営者として、僕自身も反省する分、相手からいろいろなことを聞くと『これ違うんじゃないですか?』とどんどん言いたくなってきましたね。それを反復している感じです。社内でも、アイデアや『これをやりたい』っていうことが多いですね。意味の分からないことも言うので、そうすると周りに止められます(笑)」

――「塩バニラフィナンシェ」は横浜の高島屋やそごう、ジョイナス、新横浜駅構内などでも販売され、大人気商品となっています。

「おかげさまで大きな反響をいただいています。生産が追い付かない状況で、近々改善する見込みです。残念ながら、ハマフェス会場での販売はないのですか、すでに幅広い世代の方に手に取っていただき、とてもありがたいです。そこは目指しているところなので、忘れずに着実にやっていきたいと思っています」

――次の商品は考えていますか。

「考えています。バニラを起点に広げていくという強い思いを持っていて、すでに進めているものがあります」

――アニメが好きとのことですが、推しの作品はありますか。

「たくさんありますね。 『薬屋のひとりごと』は本当に面白いです。あと、『わたしの幸せな結婚』も。1クール前は 『Re:ゼロから始める異世界生活』や『アオのハコ』がやっていて、もう毎週見るものがある『神』みたいな状態でした。最近になって、『ONE PIECE(ワンピース)』が面白いなと。原点にして頂点なのかもしれないですね。『ワンピース』って溜めて見たくなる時があるじゃないですか。僕は溜める派なんですよ。たまにネタバレをくらうのですが(笑)。限定パッケージとか、アニメとコラボした商品開発もやってみたいですね」

センチメンタルな気分になる赤レンガ

――今後、関わってみたい横浜のスポットやイベントはありますか。

「赤レンガ倉庫では年中、イベントが行われていますよね。特にクリスマスの時期のイベントは印象的なので、そこに関われたらうれしいです。疲れた時に赤レンガへ行くと、幸せそうな家族が散歩しているんですよ。海からの浜風を感じながらそれを見ると、どこかセンチメンタルな気分になりますね」

――最後に「ハマフェスY166」を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

「若い世代にどれだけ来てもらえるかが、今後のハマフェスの大きなテーマとなります。歴史もありつつ、進化するのが横浜らしいイベントだと思うので、その一歩目となるハマフェスY166に来ていただければと思います」