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旭区在住玉田マイスター 横浜市から感謝状 長年の銅板画指導が評価

文化

公開:2025年5月15日

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自身の作品の前で感謝状を手にする玉田さん
自身の作品の前で感謝状を手にする玉田さん

 横浜市はこのほど、優れた技能職者である「横浜マイスター」に選定されている板金技能士・玉田正さん(94・旭区市沢町在住)に感謝状を授与した。玉田さんは1997年度の選定以来、板金加工で培った技術を生かし、市内の小中学校で6800人ほどの子どもたちに銅板画の制作を指導してきた。

 銅板画とは、銅の変形しやすい性質を利用し、道具を使って文字や図案を立体的に浮き出させたアートだ。

 これまで板金技能士として大規模な屋根工事に携わってきた玉田さん。金属を叩いたり彫ったりする際に使う工具のたがねを使い、板金の小細工に用いる技術を生かして1960年頃から銅板画を制作してきた。「何か趣味を持ちたいと思い、仕事で残った銅板を使って試行錯誤してきた」と振り返る。

 マイスターに選定されてからは、小中学校での卒業記念制作の銅板画指導に携わるように。これまでに合計6800人ほどの子どもたちへ指導してきたという。「子どもたちが上手く作れるようになっていくのが嬉しかった。しゃべることや教えることも好き」と、これまで指導を続けた要因について語る。

 感謝状を受け取った玉田さんは「銅板細工の面白さを伝えたいという思いで活動してきた。光栄でとても嬉しい」と述べ、涙を見せる場面もあった。

制作続けたい

 玉田さんは中学卒業後、自動車会社の学校を経て「手に職を付けたい」という思いもあり、兄の経営する銅工店に板金工見習いとして入社。その後は25歳の時に独立し、東海大学の総合体育館、三渓園の三渓記念館、米軍キャンプなどの大規模な屋根工事で現場責任者を務めた。

 特に神社仏閣などの特殊建造物に調和した施工を行い、卓越した技能を発揮。その技術は建築関係業界で高く評価されてきた。「さまざまな経験を積み、大規模な工事をやり遂げることができた」と振り返る。

 「大小問わず、愛着を持って銅板画を制作している」と玉田さん。作品は、硫黄で発色することで、光の位置によって色が変わるようにし、油絵具を塗り重ねて着色するなど、遊び心も凝らしている。

 作品制作に毎日取り組んでいるといい、「朝食後の日課になっている。細かいものなどまだまだ作っていきたい」と意気込んだ。

優れた技能を継承

 横浜マイスターとは、1996年度から行っている、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者を選定する事業。調理師や美容師、漆器工芸師などこれまで71人が選定されてきた。

 選定要件としては、「継承を求められる貴重な技能を有すること」や「後進の育成に意欲を有し、技能伝承の能力に優れていること」などが挙げられる。

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