戸塚区・泉区版【5月15日(木)号】
法人の大塚朋子理事(左)と森代表

こまちぷらす 「居場所」を考える会、発足 オンラインで意見交換

 戸塚町でコミュニティカフェなどを運営するNPO法人こまちぷらす(森祐美子代表)がこのほど、地域の居場所づくりに興味を持つ人らを集めて情報や意見交換をする「こまちIBASHO研究会」を発足した。オンラインでの交流を中心にしながら、新たな居場所が生まれるきっかけにしていきたいという。

 「子ども食堂やコミュニティカフェなど、地域の居場所をつくりたいという方の相談が増えてきています」と森代表。同法人はこれまで居場所づくりのノウハウを教える講座を全国で開催。そのなかで活動を始めるにあたり「ハードルが高い」という声も聞かれたという。そこで居場所がつくりやすくなる環境を育てたいと企画に至った。

活発な議論を創出

 昨年10月からトライアルとして活動をはじめた同研究会。北海道から関西までの各地から、会社員や研究者のほか、居場所を運営中の人・創設の準備をする人など現在までに約30人ほどが活動に参加している。

 日々の活動では、メンバーらが「居場所に必要な『場の空気感』はどのように生み出せるのか?」や「居場所を運営し続けるために必要な『仕組み』とは何か」などの深堀りしたい議題を決め、活発な議論が行われている。

 しかし当初はオンラインでのコミュニティツールに慣れていないメンバーが多かったり、ミーティングで発言するメンバーが少なかったりなど課題が多かったという。

 そこで同法人のボランティアが個別に声をかけ、意見の発信を促すなど対面と同じ関係性を築けるよう力を注いできた。「私たちの関係を『主催者とお客さん』にしないことが大切だと考えています」と森代表。

 今年度末までに100人のメンバーを集めたいとし、今後は実地での居場所の見学会やフォーラム開催など対面の活動機会もつくりたいという。

メンバーを募集

 同研究会では随時、新規メンバーを募集している。参加費は月額1100円。ミーティングは平日夜に開催。メンバーは会員限定のSNSやイベントにも参加できる。問合せは同会【電話】045・443・6700まで。

西谷中のエレベーター

横浜市立学校 エレベーター設置進む 1校1基以上目指す

 横浜市は今年度、市立学校33校にエレベーターを新規に設置する予定だ。これは2020年のバリアフリー法改正を受け、市が整備を加速させているもので、担当者は「1校1基以上の設置を目標に、優先度が高い学校から順次進めていく」としている。

 バリアフリー法改正は、車いすなどを利用する要配慮児童生徒が安心して学校生活を送れる環境整備を目的としており、公立小中学校などについてエレベーター設置を含むバリアフリー基準への適合を努力義務としている。

 国は、エレベーター設置改修事業への補助率を3分の1から2分の1に引き上げた。これを受け、市はエレベーターの新規設置数を大幅に増やしており、従来は年間10校程度だったのが23年度には24校、24年度には30校に。市教育委員会の担当者によると、24年度末時点で小学校336校のうち約47%にあたる157校、中学校144校のうち115校(約80%)への設置が完了しているという。全国20の政令指定都市における設置状況の平均は35・6%(24年9月時点)で、市の設置率はこれを上回る。

中学校を優先

 市は現在、中学校へのエレベーター設置を優先的に進めている。その理由の1つとして、小学校との連携により要配慮児童生徒の在籍状況を把握しやすい点が挙げられる。また、小学生と比較して体格の大きい中学生の場合、教員が車いすを持って階段を昇り降りする際の負担が大きいことも考慮されている。市は今年度の整備が完了すれば、中学校においては全校設置になるという。

 西谷中学校(保土ケ谷区)の仁平浩史校長は「車いす利用の生徒は一部の教室に移動する際に教員の補助を受けるが、それ以外スムーズに校内を移動できている。教職員の負担の軽減にもつながっている」と述べる。

 また、市の担当者は「エレベーターを1基設置するのに1億円以上必要で、設計や工事にも時間を要する。小中学校は災害時に避難所としても活用されることもありバリアフリー化は不可欠。全ての児童生徒が安心して学校生活を送れるよう、計画的に整備を進めていく」と話す。

この春から戸塚消防署長に着任した 佐久間 栄吉さん 戸塚町在勤 58歳

戸塚に「安心安全」を

 ○…この春から戸塚消防署長に着任した。以前は戸塚駅を通勤に利用していたこともあり「戸塚は思い入れの深い町。町の様子は変わっても、人のあたたかさは変わらない」と語る。区内の安心安全を守るには署員185人のチームワークが大切だといい「誰もが意見を言い合える雰囲気づくりをしたい」と力をこめる。「署員が一丸となって区民を災害から守ります」

 ○…福島県出身。地元紙で消防隊員による人命救助活動の記事を読み「自分も誰かのためになれたら」と消防の道を志した。特別救助隊として阪神淡路大震災などさまざまな災害現場を経験し、「当たり前」の日常を守ることの大切さを痛感した。本部で現場の下支えする立場になっても「想定外があってはいけない」との強い思いから、常にあらゆる可能性を考え指揮をとってきた。

 ○…東日本大震災では、緊急消防援助隊として現地で福島第一原発の冷却作業を行った。道中、消防車を見た地元住民が祈るように手を合わせる姿を見て「ずっと地元に恩返しをしたいと思っていたが、それが今だと思った」と振り返る。宮城県では壮絶な現場のなかで人命救助にも携わった。「ショックを受けるよりも、目の前の人を何とか助けたいと必死だった」

 ○…「安心安全がモットー」。身体的な部分はもちろん、隊員全員が連携して救助活動を行うためには、署全体で何でも話し合うことができる「心理的な安全」をつくっていくことが大切だという。そのためにも「署長室に閉じこもらず、署員と積極的に関わりながら家族のような関係にしていきたい」。今後も署の内側から区民の安心と安全をつくりあげていく。

山中市長 再選出馬報道を否定

 横浜市の山中竹春市長は5月14日の定例会見で、横浜市長選挙(7月20日告示、8月3日投開票)に再選を目指して出馬の意思を固めたとの一部報道を否定した。

 記者から市長選について問われ、「残り3カ月の任期で、これまでやってきたことを形にして、市民にお返しすることに集中している」と語り、出馬の判断時期についても「適切な時期に判断したい」と述べるにとどめた。

最後逆転の3ポイントシュートを決めたトレイ・ボイドIII選手=中央=(提供写真)

横浜エクセレンス 劇的勝利でB2昇格 横浜移転4年目、悲願達成

 中区を拠点にするプロバスケットボールクラブB3の横浜エクセレンス(EX)が、5月9日から11日に行われたプレーオフ 準決勝で岩手ビッグブルズに逆転勝利し、ホームである横浜武道館でB2リーグへの昇格の切符をつかんだ。

 レギュラーシーズン 上位8クラブのトーナメント戦(3戦2勝方式)で行われたプレーオフ。先に2勝した方が昇格となる準決勝で、対するは昨年B2から降格し、復帰を狙う岩手。第1戦を岩手が、第2戦を横浜EXが勝利し、最終の第3戦が運命の試合となった。

 会場は「レッツゴーエクセレンス」「ヨコハマ」の大合唱が続く中、点差がほとんどつかないまま、最終クォーターへ。一進一退の攻防戦が続き、2点ビハインドのラストオフェンス。残り0・1秒でトレイ・ボイドIII選手が放った起死回生の3ポイントシュートが決まり逆転に成功。77対76と劇的な勝利で、B2リーグ昇格の切符をつかんだ。奇跡の大逆転にファンは「鳥肌が立った。こんなことがあるなんて」と喜びを爆発させていた。

ファンの声援が後押し

 横浜EXは、2021年に横浜移転後4年目。B2昇格は、横浜移転後では初となる。レギュラーシーズンを1位で終え、プレーオフは全試合ホーム開催となった。今季から指揮をとった河合竜児ヘッドコーチ(49)は「会場の声援が最後のシュートにつながった」と感謝。キャプテンの大橋大空選手(26)はうれし涙を流しながら「チーム一丸、ファンの皆さん一丸となって成し得た勝利」と話した。

 「B3優勝」をかけた決勝戦は、5月16日から横浜武道館で開催される。19日から23日まで、横浜市役所やマリンタワーなど市内各所でチームカラーであるグリーンにライトアップされる。

応援ソングのジャケット

柏尾川の桜 植樹費用150万を募る 地域の子どもたちが結束

 戸塚区の名所である柏尾川の桜並木を守りたい――。そんな思いを持った子どもたちが中心となってこのほど、クラウドファンディング「桜1本計画」を開始した。

 老齢化や病害によって植え替えが必要な同所の桜。同企画では、1本の植樹にかかるとされる150万円を目標に支援を募っている。

 1口1000円から設定されており、返礼品としてホームページへの氏名掲載や企画終了時に制作する映像への出演権などが用意されている。また目標達成後、植樹に立ち会うこともできる。

応援ソングも制作

 同企画を主導するのは、戸塚区を盛り上げるためにさまざまなイベント開催や企画実施に励む「とつもりキッズ」のメンバー。「自分たちが大人になってからも、この場所でお花見をしたい」という思いがきっかけだという。

 区内でダンススクールやイベント運営などを行う(株)ユニスターズの前澤高行代表は、子どもたちの思いに共感。地域住民やアーティストなどに協力を呼びかけ、応援ソング「かしおザクラ」も作成した。

 前澤代表は「子どもたちの思いを未来につなげたい」と話した。

谷矢部池公園スポーツ体験 5月17日

 谷矢部池公園(戸塚区矢部町1996)で5月17日(土)、「第7回スポーツフェスティバル」が開催される。午前10時から午後3時まで。入場無料。雨天中止。

 スポーツ吹き矢(100円)やストラックアウト、グラウンドゴルフなどを誰でも体験できる。また一定時間内に体験した企画ごとにポイントを獲得し、ランキング上位者にプレゼントが贈られる「チャレンジタイム」も実施される。

立憲5区 議員と意見交換 5月24日 泉区で交流会

 立憲民主党神奈川県第5区総支部(戸塚区・泉区)が5月24日(土)、JA横浜みなみ総合センター4階ホール(市営地下鉄ブルーライン立場駅徒歩5分)で交流会を行う。現在参加者を募集中だ。無料(会場で実費負担で簡単な飲食物を準備)。5月21日(水)が申込締切となる。

 当日は、市・県・国の各議員が出席。質疑・意見交換を参加者と行う。

 時間は午後3時から(10分前に開場)。

 問合せは衆議院議員山崎誠事務所【電話】045・438・9696まで。

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森の中で撮られたカワセミ

16日まで愛鳥週間 鳥の繁殖期「枝先に注目」 横浜自然観察の森

 5月10日から16日までは愛鳥週間。横浜自然観察の森(栄区)にはこの時期、繁殖のために夏鳥たちが訪れることから、多様な鳥が観察できる。

 (公財)日本野鳥の会が運営する同園。横浜スタジアム約13個分の敷地に「ネイチャートレイル」と呼ばれる4つの道があり、雑木林を抜ける道、湿地や川を通過する道など特徴のあるコースが設定されている。

レンジャーが常駐

 1986年の開園以降、森で確認されている植物は約900種類。鳥類は約160種を超える。横浜自然観察の森で1年中暮らしている鳥の他にも、特定の時期に日本へ繁殖しに訪れる鳥が多くみられる。

 さらに、レンジャーと呼ばれる自然や生物に関する専門的な知識を持つ職員が常駐。生き物の簡単な観察方法などを教えてくれる。レンジャーの上吉原健さんは「鳥は木の幹よりも、枝先にいることが多い。カサカサと動く枝や鳴き声などに意識を向けると見つけやすくなる」とバードウォッチングのコツを話す。

 愛鳥週間の時期に観察できる鳥としては、自然観察の森に暮らすメジロやウグイス、暖かい時期にやってくるホトトギスなど。また、いたち川の源流である「ミズキの谷」ではカワセミが姿を現すこともあるという。

幅広い楽しみ方

 バードウォッチングの魅力は「幅広い楽しみ方があるところ」と語る上吉原さん。森を訪れる人たちは、鳥の撮影に夢中になったり、発見した鳥をノートに記したりと楽しみ方はさまざま。その奥深さが魅力だという。

 あると便利なものは双眼鏡と図鑑。鳥を見つけてから、双眼鏡を使用して観察。図鑑があれば鳥の種類をその場で判別できる。レンジャーが常駐する自然観察センターでは双眼鏡の貸し出しと図鑑を販売している。また、観察方法に関して上吉原さんは「鳥にストレスを与えないよう、距離をとって観察してください」と注意を促す。

 同園での探索可能時間は日の出から日没まで。横浜霊園前バス停から徒歩7分ほど。レンジャーが常駐している自然観察センターは午前9時から午後4時30分まで開館(月曜定休)。隣接する横浜市上郷・森の家の有料駐車場が利用できる。

取材に応える山本事務局次長

「8050問題」 連載【1】 「勇気を持って相談を」 戸塚区社協 山本さん

 80歳代の親が、50歳代の子どもの生活を支える「8050問題」。背景には親の高齢化、子どもの長期間にわたるひきこもりがある。親亡きあと、子どもがどう生きていくのかなど課題は数多い。

 内閣府が今年4月に公表した、全国で孤立死した人の推計値は2024年1年間で約2万人。60歳以上が約8割を占めたものの、50歳代も2740人いたという。この連載では、こうした問題の改善に取り組む団体・個人に、53歳の本紙記者がインタビューを行う。

 横浜市内の各種団体、住民、ボランティアなどと連携して地域の福祉活動の充実化を図る、横浜市社会福祉協議会。今回はその中の戸塚区社協の山本篤事務局次長(55)に話を聞いた。

――横浜市社協/戸塚区社協として「8050問題」とどのように関わっていますか。

 「社協には金銭管理などをする『横浜生活あんしんセンター』という事業があります。高齢者や障害者の方でご自分で銀行に行けない、お金の管理ができないという方の通帳をお預かりして、代わりにお支払いをするなどしています。その中で親が80代・90代でお子さんが50代・60代という世帯のご依頼が増えている印象があります。

 多いのはお子さんに障害があってお母さんが長年面倒を見ており、社会と接点を持っていなかった。けれども、お母さんが高齢で動けなくなり、私たちが発見するケースです。ここが一つの接点になっています」

――そのほかに気づくきっかけはありますか。

 「食料支援です。例えばご主人が亡くなって奥さんだけになった。そうすると年金が遺族年金だけになったために収入が減る。そのご家庭に実は障害のあるお子さんがいて、お母さんの年金で生活している。けれどもそのお子さんが障害手帳を昔だから申請しておらず全く収入がない。生活保護の申請をする中で区役所から私たちが進める食支援事業への依頼が来て把握できることもあります」

地域の力が重要 

 ――障害はないが、学生時代にいじめにあったなどで長期間にわたりひきこもってしまった50代の方、またはその親、関係者からの相談は。

「そういう世帯からの相談はあんまりないんです。障害がある世帯よりも隠したがるのかなって私はちょっと思ったりはします。見つけにくいということです」

――どうすればいいと思いますか。

「おそらく気がつくとしたら地域の方です。そういうセーフティーネットを広げていくことが大切。民生委員さん、ケアプラザの職員さんのお力も重要です」

親子共倒れを危惧

 ――今後は「9060問題」になる恐れも。危惧されることは。

 「親亡きあとが心配。時代が変わり子どものひきこもりをオープンにする世帯が増えるかもしれませんが、今の80代の親御さんは世間体を気にして隠す人が多いかなと思うんです。親が亡くなった後、お子さんがSOSを出せるかどうか。あとは近隣が気づけるかどうか。一番怖いのは両方共倒れで2人とも孤独死してまうことです」

――当事者の方、関係者にメッセージを。

 「どこでもいいので相談しやすいところに勇気を持って連絡をしてしいただきたいですね。それが解決・改善に向かう近道です」

泉管弦楽団 公会堂で定期演奏会 6月1日

 泉区を中心に活動するオーケストラ「泉管弦楽団」が6月1日(日)、泉公会堂ホールで第57回定期演奏会を開く。午後2時開演(30分前開場)。

 日本フィルハーモニー交響楽団の田野倉雅秋さんを指揮者に迎え、ブラームス「交響曲第3番」ドボルザーク「チェロ協奏曲」を披露。チケットは全席自由で1000円。問合せは【メール】izumikangengakudan@yahoo.co.jpまたは春日さん【携帯電話】090・3471・0713へ。

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泉区新橋町 「ご近所」がフェス会場に 住宅街で多世代にぎわい

 泉区新橋町の住宅街で4月26日、地元住民が中心となって企画したイベント「ご近所フェス」が開かれ、親子連れやシニア世代などでにぎわいをみせた。

 個人宅駐車場をステージとして活用したり=写真=、空き地では土地所有者の承諾を得てキッチンカーやワークショップを展開したりと、普段は閑静な住宅街が多くの人で盛り上がった。

 主催者グループ「Frienzy」の湯岡晴香さん(38)は「近所付き合いが希薄になっているとされる現代、防災では共助が重要ともいわれている。老若男女、楽しみながらつながり合えたら」と笑顔で語った。

12人が立候補を表明 今夏参院選 本紙調べ

 任期満了(7月28日)に伴う夏の参議院議員選挙で、神奈川県選挙区(改選定数4)には本紙の調べでこれまでに現職3人、新人9人の12人が立候補の意向を示している。(5月9日起稿)

◇    ◇

 自民党は2019年の前回改選時にトップ当選した島村大氏が23年に死去したことを受け、公募を実施。元神奈川県局長の脇雅昭氏(43)を選んだ。「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と話す。

 立憲民主党の牧山弘惠氏(60)は07年に初当選し、4期目を目指す。「物価高から生活を守るための具体的な提案を行う。食料品に掛かる消費税をゼロに引き下げ、暫定税率の早期廃止でガソリン価格を25円引き下げる」と述べる。

 22年の合併選挙で欠員枠の5位で初当選し、任期が約3年だった立憲民主党の水野素子氏(55)は「物価高対策はもちろん、大学までの所得制限のない授業料無償化の推進など、未来を担う人材の育成や産業発展にも力を注ぎたい」と語る。

 13年に初当選し、現在、党女性局長を務め、3期目を目指す公明党の佐々木さやか氏(44)は「物価高克服のための減税や給付、中小企業支援などで給料アップ、全世代を守る社会保障の充実を求めていく」とコメントする。

 日本維新の会からは参議院議員秘書の千葉修平氏(52)が挑む。1999年から八王子市議を1期務め、03年から松沢成文氏の秘書を務める。「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

 共産党は党県委員会副委員長の浅賀由香氏(45)を擁立する。参院選に過去3回挑戦しており、「賃金の引き上げによる8時間働けば普通に暮らせる社会の実現や、大学をはじめとする高等教育の学費無償化を進めていきたい」と語る。

 国民民主党は元農林水産省官僚の籠島彰宏氏(36)を立てる。13年に農水省に入省し、20年から23年に経済協力開発機構へ出向していた。「日本を守るため、給料が上がる経済が必要。手取りを増やし、再び日本を強くしたい」と語る。

 れいわ新選組は元外務官僚の三好諒氏(39)を擁立する。21年に外務省を退職後、山本太郎参議院議員の秘書を務め、24年の衆院選では神奈川2区から立候補していた。「消費税廃止や社会保険料の減免などを訴えたい」と話す。

 社民党は元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を立てる。1991年から2023年まで市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。「今の日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの岐路に立たされている」と訴える。

 参政党は警備会社顧問の初鹿野裕樹氏(47)を立てる。警視庁に約23年間勤務し、24年衆院選で神奈川11区から出馬していた。「消費税や社会保険料を下げ、可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」という。

 日本改革党からはダンスインストラクターの畠山貴弘氏(45)が出馬意向。23年の南足柄市議選に立候補していた。「国民生活が苦しい中、消費税は5%にし、最終的には廃止。ガソリン暫定税率と再エネ賦課金の即刻廃止」と訴える。

 このほか1人が立候補の意向を示している。

インタビューに答える山中竹春市長

山中市長インタビュー 暮らしやすい環境創出 あらゆる世代に配慮

 本紙では新年度のスタートにあたり、山中竹春横浜市長にインタビューを行った。山中市長は「あらゆる世代の皆様が暮らしやすい環境づくり」のため、地域交通の拡充など4つの柱を重点施策に掲げた。GREEN×EXPO 2027については地球規模の課題解決に向けた横浜の取組を世界に発信したいと意欲を語った。任期満了に伴う市長選への出馬については市政運営に専念する姿勢を強調し、明言を避けた。

 新年度予算について山中市長は「任期4年間の総仕上げ」と位置づけ、「あらゆる世代の皆様が暮らしやすい環境づくりを加速させたい」と思いを語った。中でも「地域交通の拡充」、「防犯」、「防災」、「子育て支援」を4つの柱として重点施策に掲げた。

4つの柱

 地域交通の拡充については、日常生活での移動のしやすさに向けた取組として、バス停や駅まで一定以上の距離がある「交通空白地」の解消、敬老パスの利用範囲の拡大を進めるとした。

 防犯対策では、「全国でさまざまな犯罪が増えている」点を危惧。自治会町内会に対し新たに緊急補助を行い、防犯カメラの設置などへの支援を強化していくと語った。

 防災対策では、「避難所となる小中学校の体育館への空調設置やトイレ洋式化の完了に向け、トップスピードで取り組む」方針を示した。

 また、「避難所の備蓄品を大幅に充実させる」と語り、飲食料の備蓄量を大きく増やすほか、福祉避難所では、介護食としての流動食やきざみ食を新たに備蓄するとした。さらに、プライバシー確保のためのパーティション、簡易ベッド、衛生用品など、これまで備蓄していなかった品目を配備する。

 子育て支援では、商業施設などでの短時間預かり、公共施設などでの一時預かり、24時間365日の預かりなど、どのような場面でも預けやすい体制を整備。

 また昨年、放課後キッズクラブ・児童クラブで実施した夏休み期間中の昼食提供が「好評だった」ことから、冬休み、春休みにも実施する。

 さらにサービス向上のため4月にリニューアルが始まった中央図書館や野毛山動物園に続き、市内の動物園や図書館についても「横浜の財産であるので、生まれ変わらせたい」と意欲を語った。

 来年度から始まる中学校での全員給食では、生徒の意見を取り入れたメニュー開発や有名レストランとのタイアップなども進め、満足度の一層の向上につなげていく。

横浜から世界へ発信

 開幕まで2年を切ったGREEN×EXPO 2027について、「横浜市が目指す『持続可能なグリーン社会の実現』のためのロードマップ上に位置付けている」と語る山中市長。

 こうした取組に共感する企業や団体から、多くの出展や寄附の申し出がある現状に触れ、「温暖化など地球規模の環境課題解決に向けたアクションを横浜から発信し、盛り上げていきたい」と熱を込めた。

残りの任期に全力

 7月20日告示、8月3日投開票に決まった市長選については、「市民の皆様から託された残りの任期で、しっかり成果をお返しすることに全力を注ぐ」と述べ、出馬についての明言は避けた。

河村事務総長(左)に目録を手渡す坂倉副会頭(横浜商工会議所提供)

横浜商工会議所 園芸博協会に314万円を寄付 ゴルフ大会で募る

 横浜商工会議所(上野孝会頭)は、2027年の「GREEN×EXPO 2027」(国際園芸博覧会)の開催に役立ててもらおうと、5月12日に戸塚カントリー倶楽部=旭区=でチャリティーゴルフ大会を開き、集まった314万円を公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会に寄付した。

 大会には横商や県内の商議所会員、経済団体、横浜青年会議所のメンバーなど201人が参加し、参加費の一部と特別協賛企業13社からの協賛金を寄付。大会幹事長の坂倉徹副会頭が同協会の河村正人事務総長に目録を手渡した。

 ゲストとして巨人元監督の原辰徳さんもプレー。黒岩祐治知事、山中竹春市長も来賓として来場した。

自民党 夏の選挙へ団結を確認 横浜市長選は候補者選び続く

 自民党横浜市連による政治資金パーティーが5月12日、西区のホテルで開かれた=写真=。国会議員や地方議員と支援者らが参加し、夏の参院選と直後の横浜市長選へ向けて一致団結して取り組むことが確認された。

 参院選に立候補を予定している元県局長の脇雅昭氏が決意を述べると、市連幹事長を務める山下正人市議は「参院選の結果が横浜市長選、その後にある衆院選に影響を与える」と語った。

 その後、記者団の取材に応じた山下氏は、市長選の候補者選びが続いていることを説明した上で「4年前のような分裂は避けたい」と一枚岩で臨むことを強調。独自候補を擁立するか、出馬が確実視されている現職の山中竹春市長を推すか、党内の意見を集約していく考えを示した。決断のリミットについては「6月3日の市連大会では方向性を示さないといけない」と語り、早期に結論を出したいとした。

 市長選には、これまでに青果卸「つま正」会長の小山正武氏と市議の高橋徳美氏が立候補の意思を示している。山中市長は態度を明確にしていない。

「脱炭素取組宣言」のロゴマーク

横浜市が中小企業の脱炭素化へ伴走支援開始 専門家の訪問指導など

 横浜市と公益財団法人横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)は5月8日、中小企業の脱炭素化を促進するための新たな2つの支援策を発表した。

 一つ目の「伴走支援」では、昨年6月に創設した「脱炭素取組宣言」制度に参加した事業者を対象に、年間80社に温室効果ガス排出量の見える化と削減計画策定を支援する。専門家が1事業者あたり原則3回の訪問指導を行う。

 二つ目の「訪問支援」では、宣言を行っていない事業者を対象に、脱炭素取組宣言制度の紹介や、排出量を可視化するセルフ診断方法のアドバイスを実施する。これは1社につき1回の訪問で年間400社の枠を設ける。

 両支援とも2026年3月まで無料提供される。申し込みはIDEC横浜のサイト(https://datsutanso.idec.or.jp)から。

 市は市内企業の99.6%を占める中小企業の取り組みが脱炭素社会実現に不可欠とし、「脱炭素取組宣言」制度を創設。すでに5千以上の事業者が参加している。今後も「知る」「測る」「減らす」の3ステップで中小企業の脱炭素経営を促進し、地域全体の脱炭素社会実現に向けた取り組みを加速させる方針だ。

 問い合わせや脱炭素に関する相談はIDEC横浜【電話】045・225・3713。

対象の生ハム(市提供)

「カルディ」で販売の生ハムからサルモネラ属菌検出 栄区の工場で製造

 横浜市は5月8日、栄区飯島町の工場で製造された生ハムからサルモネラ属菌が検出されたと発表した。生ハムはコーヒー豆や輸入食品を販売する「カルディコーヒーファーム」の店舗で販売されていたもので、運営会社は対象商品の販売を中止し、自主回収を始めた。

 横浜市保健所が4月22日に行った抜き取り検査で発覚した。対象商品は「Original 生ハム切り落とし」(内容量120グラム)。4月7日、9日、10日に製造された約2万個が店舗で販売された可能性がある。

 サルモネラ属菌は、動物の腸管や自然界に広く分布。感染すると6〜72時間の潜伏期間を経て激しい腹痛や下痢、発熱、嘔吐などの症状を引き起こす。

 市は「健康被害の情報は現時点で確認されていないが、お手元に残っている場合は食べずに返品してほしい」と呼びかける。店舗を運営するキャメル珈琲は「対象商品があれば店舗へお持ちいただくか、電話でご連絡ください」としている。問い合わせはキャメル珈琲お客様相談室フリーダイヤル0120・415・023(午前9時〜午後6時)。

セカンドシーズン 連載【6】 介護の「本質」考えてみませんか 「認知症に関して【1】認知症のイメージI」

 以前、泉区版の時に書かせていただいた内容と重複する部分がありますが、戸塚区版・泉区版の合併によりご了承ください。

 

 皆さんは「認知症」についてどのようなイメージを抱いていますか?

 インターネットで認知症について簡単に調べることができる時代です。調べると、診断後に「数年で寝たきり」あるいは「寿命〇年」と言った内容や、「記憶がなくなり何もできなくなる」といったものを見かけます。

 

 さらには、メディアで様々な特集が組まれることや、高齢の方の交通事故・逆走などがあると「認知症の有無」を強調して伝え、認知症に対し無駄に「不安」を煽られているため、

 【1】何もわからなくなった人

 【2】 何もできなくなった人

 【3】 高齢の方がなる

とのイメージが多いのが現状かもしれません。

 しかし【1】と【2】に関しては、認知症の症状が進行してしまった「重度」と言われる状況なのです。基本的に、認知症は初期の症状が現れてから進行していってしまう「脳の病気」ですので、いきなり重度の症状になる方はいらっしゃいません。※一部例外はあります。

 最近の記憶が覚え難くなることだけなら「脳の老化」ですが、覚えていたことを忘れていってしまうことで「日常の生活が送り難くなってしまう」ため、なりたくない病気として恐怖が先行してしまい悪いイメージばかりに偏ってしまっているのだと思います。

 認知症は確かに進行してしまいますが、介護従事者として日々かかわらせていただく中で、全員が必ず重度になるとは限らないように思います。初期と言われる段階で「望ましいかかわり」と「今まで通りの関係性の継続」があることで進行はゆっくりとなるはずです。

 悪いイメージや今まで暮らしてきた人生を全否定されるような内容が多く、さらには、診断後の状況で最悪なことばかり目にしますので、ご本人・ご家族ともに「認知症」自体を受け入れることにかなりの葛藤が生じ、「自分はなりたくない」と考えてしまうのも仕方がない現状だと思います。

 

次回、イメージIIに続きます。

「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」を務める高橋優斗さん  【プロフィール】1999年11月15日、横浜市出身。2015年から芸能事務所に所属し、テレビや舞台、コンサートなどで幅広く活動。2024年に芸能事務所を退所し、YX factory株式会社(現 横浜バニラ株式会社)を設立、代表取締役社長CEOに就任。スタートアップ起業家として、横浜発ギフトスイーツ「横浜バニラ」ブランドを展開する。

横浜「注目の人」インタビュー 「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」高橋優斗さん 大好きな横浜に新しい風吹き込む

 馬車道、関内、山下公園、横浜中華街、元町・山手の横浜ベイエリアで5月24、25日に開催されるイベント「ハマフェスY166」。複数の会場で音楽や食などが楽しめるこのイベントの「次世代ブランドディレクター」に就任したのが横浜市出身で横浜バニラ株式会社の代表取締役社長CEOを務める高橋優斗さん(25)。15歳から芸能活動を行っていた高橋さんは、2024年にギフトスイーツを手掛ける会社を設立。第1弾商品の「塩バニラフィナンシェ」が人気を集めている。横浜への愛着が強い高橋さんに「ハマフェス」への思いや起業のきっかけなどを聞いた。(取材=2025年4月17日)

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――今回、「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」に就任しました。意気込みを教えて下さい。

「実は昨年のハマフェスには、一人の市民として遊びに来ていました。今回、横浜を代表する多くの企業が力を合わせて盛り上げるという、歴史あるイベントに参加させていただけることをうれしく思っています。若い人に来ていただけるようなイベントにするという実行委員会の思いがあり、私に声がかかったという認識です。このイベントをさらに進化させたいと考えているので、今回がその第一歩だと感じていただければと思っています。15歳から芸能活動を始め、東京を拠点にしていたので、これまでは横浜の方とお会いする機会があまりありませんでした。横浜はとても好きな街なので、盛り上げたいと思うと同時に、今回、若い世代として大きなイベントに参加させていただけることを光栄に感じています。先日、実行委員会の会議に出たのですが、横浜の地域や企業の重鎮ばかりでした(笑)」

――「ハマフェスY166」へ向けて、具体的にどのような活動をしていますか。

「すでに企画を進めている大学生との話し合いに参加しています。今回は時間が限られていたので、間に合わなかったものが多くありました。今回は自分が表に出るパフォーマンスはありませんが、横浜は『音楽の街』と感じるので、来年以降は、音楽をテーマにした企画を行えたらといいなと考えています。『ハマフェス』に長期的に関わっていきたいと思うので、『Y170』あるいは『Y200』まで関われるようにしたいです」

――これまでの活動から横浜への愛着を感じます。横浜の中で思い出の場所はどこですか。

「大さん橋や赤レンガ倉庫の風景は、辛い時の自分を支えてくれた場所です」

――始球式に4年連続で参加するなど、横浜DeNAベイスターズの大ファンとしても知られています。

「昨年、生まれて初めてベイスターズの日本一を見て、どうしたらいいか分からなくて、とにかく涙が出ました。ベイスターズは横浜の象徴ですし、ほぼ毎日試合を見ています。同世代の選手が次々と活躍する中、度会(わたらい)隆輝選手に注目しています。チームを明るくしてくれる存在ですね」

「強いオーナーシップを持った人間になりたい」

――2024年10月に会社を設立しました。以前から経営に興味があったのでしょうか。

「以前からありました。漠然とですが、18、19歳ぐらいの頃から、40、50歳ぐらいには自分の会社を持つことを経験したいとは思っていました。芸能活動は波があり、その中で生きていくこと、永遠にそこにいることは難しいだろうと思っていましたし、世の中のことを知らなすぎると痛感しました。この業界でなくなると、生きていけないのではと感じてしまうような、少し特殊なところでもありました。芸能の仕事をする中で企業の皆さんにお会いする機会が多く、自分の会社やチームを持っている方は、いろいろな波を乗り越えていて強いと感じましたし、その力に憧れというか、何か惹かれるものがありました。『生きる力がすごいな』と思い、そこに魅力を感じました。強いオーナーシップを持った人間になりたいと思い、さまざまなタイミングが重なって起業しました」

――地元の横浜で起業したのは、どういった思いからですか。

「まず会社を作る時、自分が大好きなものから始めたいと思い、野球やアニメとともに大好きな横浜を選びました。横浜は仕事で帰ってくる機会も多かったですし、地元の友達との思い出や青春、そして家族との温かい思い出がたくさん詰まっている場所でした。横浜出身であることに自信もありました。とても愛着があったからこそ、横浜をもっと魅力的な場所にしたいと思い、会社を立ち上げました」

――社名の「横浜バニラ」に込められた思いを教えて下さい。

「最初は『YX factory(ワイテンファクトリー)』という名前で立ち上げました。『横浜から10年後を作る』、『横浜のさまざまな可能性を掛け合わせて作っていく』という意味を込めていました。横浜が軸足ということで、そこから社名を『横浜バニラ』にしました。我々が手掛ける『横浜バニラ』というブランドを圧倒的な軸として、100年後まで続くおみやげにしたいと思っています」

「開国博Y150」の思い出からアイスに

――バニラに着目したのはどうしてですか。

「小学4年生だった2009年、家族で横浜開港150周年のイベント『開国博Y150』に行き、ペリー来航の歴史などと一緒に横浜発祥のものが紹介される企画を見ました。そこにアイスクリン(現在のアイスクリームの原型とされるもの)の製造機械があり、アイスが特別好きだったというわけではないのですが、そのことがとても強く印象に残っていました。歴史もありながら若い世代も楽しめるようなおみやげ作りにいろいろ悩んでいたところ、横浜発祥のアイスクリームのことを思い出し、『アイスクリームといえば、バニラだろう』となりました。日本アイスクリーム協会が調べた好きなアイスクリームの味ランキングでもバニラは1位で、感覚的にも多くの人が連想するものがバニラでした。社名の『横浜バニラ』は直感で決めましたが、覚えやすくて良かったと思います」

――社長としての仕事と芸能活動、どのように違いを感じますか。

「全然違いますね。やっぱり一つ一つの決断の重みが違うというか、会社を立ち上げたばかりなので、それは痛感します。例えば、『この量発注していいのか』とか、大きなお金が動くことですし、かなりシビアです。少しうまくいっているなと思うとトラブルが起きたりして。でも、それが当たり前だと感じるようになりました。より責任が求められるという感じです。自分がやりたいと考えたことに対し、社員についてきてもらうことになるので、すごく慎重になりながらも、決断して進めています。とにかく、決めるということが多いですね」

――「横浜バニラ」ブランドの第1弾商品となった「塩バニラフィナンシェ」は、2025年2月22日に販売を始め、「12時間で販売されたフィナンシェの最多個数世界No.1」としてギネス世界記録に認定されました。この商品もご自身のアイデアですか。

「まずやりたかったのは、バニラ味のお菓子でした。アイデアを何とか形にしてくれる仲間が多くいるので実現できました。経営者として、僕自身も反省する分、相手からいろいろなことを聞くと『これ違うんじゃないですか?』とどんどん言いたくなってきましたね。それを反復している感じです。社内でも、アイデアや『これをやりたい』っていうことが多いですね。意味の分からないことも言うので、そうすると周りに止められます(笑)」

――「塩バニラフィナンシェ」は横浜の高島屋やそごう、ジョイナス、新横浜駅構内などでも販売され、大人気商品となっています。

「おかげさまで大きな反響をいただいています。生産が追い付かない状況で、近々改善する見込みです。残念ながら、ハマフェス会場での販売はないのですか、すでに幅広い世代の方に手に取っていただき、とてもありがたいです。そこは目指しているところなので、忘れずに着実にやっていきたいと思っています」

――次の商品は考えていますか。

「考えています。バニラを起点に広げていくという強い思いを持っていて、すでに進めているものがあります」

――アニメが好きとのことですが、推しの作品はありますか。

「たくさんありますね。 『薬屋のひとりごと』は本当に面白いです。あと、『わたしの幸せな結婚』も。1クール前は 『Re:ゼロから始める異世界生活』や『アオのハコ』がやっていて、もう毎週見るものがある『神』みたいな状態でした。最近になって、『ONE PIECE(ワンピース)』が面白いなと。原点にして頂点なのかもしれないですね。『ワンピース』って溜めて見たくなる時があるじゃないですか。僕は溜める派なんですよ。たまにネタバレをくらうのですが(笑)。限定パッケージとか、アニメとコラボした商品開発もやってみたいですね」

センチメンタルな気分になる赤レンガ

――今後、関わってみたい横浜のスポットやイベントはありますか。

「赤レンガ倉庫では年中、イベントが行われていますよね。特にクリスマスの時期のイベントは印象的なので、そこに関われたらうれしいです。疲れた時に赤レンガへ行くと、幸せそうな家族が散歩しているんですよ。海からの浜風を感じながらそれを見ると、どこかセンチメンタルな気分になりますね」

――最後に「ハマフェスY166」を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

「若い世代にどれだけ来てもらえるかが、今後のハマフェスの大きなテーマとなります。歴史もありつつ、進化するのが横浜らしいイベントだと思うので、その一歩目となるハマフェスY166に来ていただければと思います」