川崎区・幸区版【5月16日(金)号】
万博テストランの様子=ちとせグループ提供

ちとせ研究所 万博で「藻」の技術披露 日本館ファームエリア監修

 現在開催中の大阪・関西万博で、藻類などの研究開発を行う(株)ちとせ研究所(本社・川崎市)が、日本館ファームエリアの技術監修を行っている。メイン展示に協力するほか、連携企業と共に藻類による循環型社会の未来像を描いた展示も公開している。

 前身のネオ・モルガン研究所は2002年に設立。08年に「千年(ちとせ)」の交差点近くに本社を移し、「千年先まで続く豊かな世界の実現に貢献」すべく社名を「ちとせ」とした。グループメンバーは約400人。約15年前から藻類の可能性に着目し、かながわサイエンスパーク(高津区)など国内外複数の拠点で研究開発を展開。20年には国の採択を受け、マレーシアで世界最大級(5ha)の藻類生産の実証実験を行い、現在は100haの新施設建設に取り組む。

現地で培養

 同社はこうした実績が評価され、万博で技術監修を担うことになった。日本館は「循環」がテーマ。3つのエリアのうち、ファームエリアは「藻類」が主役だ。メイン展示では、チューブの中に本物を入れて「いのちみなぎる藻のカーテン」を表現した。藻類のリアリティーにこだわり、現地でも光エネルギーを効率的に利用し、少量の水で育てられる独自装置「フォトバイオリアクター」を用いて培養。現地責任者の松崎巧実さんは「準備を始めた3月は寒暖差が激しかったので、藻類の培養に苦労した。展示に合わせて藻類の種類を変えている」と話す。期間中は、社員3人体制で運用に携わるという。

 また、ファクトリーエリアでは、ちとせグループが主導し、他企業などと協働して藻類産業を構築するプロジェクト「MATSURI」の展示も実施している。藻類は光合成を通じて太陽エネルギーを効率的に蓄え、多様な有機物を生み出すという。展示では、燃料や食品、化粧品などさまざまな素材への応用のヒントを示している。広報担当者は「『藻類の可能性が爆発的に広まったのは万博からだった』と語られる日が待ち遠しい」と期待を寄せている。

かわさき多文化共生プラザ

川崎区役所 多文化プラザに月1ひろば 外国人市民 の地域参画目指す

 川崎市役所南庁舎(旧第3庁舎)2階にある「かわさき多文化共生プラザ」で、川崎区役所が5月17日から毎月第3土曜日に、外国人市民の交流の場づくりに取り組む。「多文化コミュニティひろば」と銘打ち、外国人市民が日々の暮らしに必要なスキルを身につけたり、困りごとを解消するための講座やイベントを開く。区は外国人市民の地域社会の参画につなげていきたいとしている。

 同プラザは、外国人市民の相談支援の拠点として昨年7月に本格オープン。英語、中国語、フィリピノ語、スペイン語、ベトナム語、ネパール語に対応し、生活相談や身近な情報提供、行政窓口での通訳・翻訳や外国人市民の生活相談などに応じる。また、行政書士や出入国在留管理庁による出張相談も行われている。市によると、昨年度は4〜6月の電話相談を含めると約1100人が利用し、約1800件の相談があったという。これまで利用できるのが平日の日中限定であったことから、週末の利用を求める要望が車座集会などで上がっていた。課題解消の一歩として、区役所が事業を担うことになった。

 川崎区内の外国人市民の数は25年3月末時点で2万406人で区内総人口の8%を占める。区は多文化共生社会の実現には、外国人市民の自立支援に向けた取り組みが不可欠との認識だ。

 ひろばの開設により「例えば中国人とフィリピン人のつながり、コミュニティーができることにも期待したい」と区の担当者は語る。

 多文化コミュニティひろばは、外国人市民の支援に実績を持つコーディネータ―を中心に、サポートスタッフらが企画を立案し、講座やイベント運営に携わる。区は運営スタッフの募集も行っている。

 第1回は「外国人市民による日本語キャリアアップ相談」と題して、午後2時〜4時に開催。日本語能力試験で最難関の「N1」や上から2番目の「N2」を取得した外国人市民から勉強方法を聞いたりアドバイスを受ける。日本語アドバイザーによる教材や学習方法の紹介も行われる。

 事前の申し込みが原則だが、当日参加も受け付けている。

幸警察署長に就任した 山田 高志さん 幸区在住 59歳

奉仕と細部へのこだわり

 ○…警察官としてスタートを切ったのが、幸区の交番勤務。元号が平成に改まった、1989年の冬だった。それから40年近くが経ち、今度は署長として再び幸署へ。定年となる最後の年を、初めて仕事をした地で迎える。「最初と最後が幸署というのは感慨深い。縁を感じる」。月日の流れと、これまでの道程を振り返り、眼鏡の奥の目を細める。

 ○…横浜市南区出身。小さい頃、交番のお兄さんに憧れを抱いた。父親が警察官だったこともあり、自然と警察官の道へ。心には「人助けをしたい」という純粋な思いがあった。「制服を着れば、公然と人助けができる。こんなに素晴らしい仕事はないと思った」と当時の心境を振り返る。さまざまな経験を積むうちに、生活安全課での捜査の仕事に興味を持つように。業務は、薬物銃器や闇金・詐欺の捜査、風俗店の取締りなど。自分の足で情報を取り、証拠を集め、だんだんと真実に近づいていくことに奥深さを感じた。

 ○…捜査に必要なのは、小さな証拠の積み重ね。細かなことをおろそかにしない精神は、今も忘れていない。署長に就任した際には、一人ひとりの細かな仕事こそ大切だと署員に伝えた。「それぞれの役割を誠実に、愚直に果たすことが区民の安全につながる」と信じ、署員たちの業務に目を配る。

 ○…地図を読むのが好きで、休日には地図を片手にまちを歩く。特徴的な地形を見て、かつては川や田んぼがあったのではないかと、昔の様子を想像する。その姿は、捜査に情熱を注いだあの時に重なる。「まだ幸区の図書館には足を運べていないので、近いうちに地図を借りに行きたい」。初めて制服に袖を通したまちを、再び歩く日も近いはずだ。

記念写真に納まるメンバー=提供

春季軟式野球大会 川崎ブロック 川中島中が3連覇 県大会優勝へ意気込み

 市立川中島中学校野球部(川崎区藤崎)が5月3日に等々力球場で行われた「神奈川県中学校春季軟式野球大会 川崎ブロック大会決勝戦」で3年連続優勝を果たした。5月24日から始まる県大会に出場し、悲願の優勝と、全国大会出場を目指す。

 4月13日から始まった川崎ブロック大会には45校が参加し、川中島中は2回戦から登場した。初戦の塚越中(幸区)とのゲームでは、再三の好機を演出したものの1本が出ない悪い流れで苦しんだが、エースで部長を務める橋口旭投手が粘りの投球で1対0で競り勝った。その後は長沢中(麻生区)を3対0、稲田中(多摩区)を4対0、西中原中(中原区)を1対0で撃破。決勝は玉川中(中原区)を4対2で下し、優勝を果たした。大会は橋口投手一人で投げ切り、投球数は約500球にのぼった。

 全力疾走、2つ先の塁を狙う、守備では必ずバックアップに入るといった「凡事徹底」を合言葉に取り組む川中島中。顧問の和田良太郎教諭によると今年のチームについて「過去2年、市大会を制し、県大会に出場した経験値が備わっている。選手たち自らゲームを動かそうとするのが特徴」と語る。

 昨年の県大会は決勝まで進出したこともあり、「今年こそ優勝」との思いも強い。全国大会に出場するには、クラブチームの県予選会で優勝したチームとの代表決定戦を勝たねばならないが、「創部始まって以来の快挙を成し遂げたい」と橋口部長は意気込む。

会場の川崎信用金庫本店

13作業所の製品販売 5月16日 川信本店で

 社会福祉法人ともかわさき主催、川崎信用金庫協賛による「ふれあい市場」が5月16日(金)、川崎信用金庫本店1階ロビー(川崎区砂子)で開催される。イベントは1997年5月から年2回実施されている。

 13の作業所が参加。クッキー、コーヒー豆などの食料品やエプロン、バッグをはじめとした布製品、人形などの手芸品、ビーズ製品の展示・販売を行う。

 開催時間は午前10時から午後3時。

岸田健作さん=提供

タレント 岸田健作さん企画 川崎盛り上げて「いいとも」 5月17日 東田公園で催し  

 フジテレビで人気を博したバラエティー番組「笑っていいとも!」でいいとも青年隊を務めた、タレントの岸田健作さんが川崎を盛り上げるイベントを5月17日(土)に東田公園(川崎区東田町)で企画する。「第1回 神奈川県川崎市盛り上げアワー『川崎っていいとこ!』」と銘打ち、タレントで整体師の楽しんごさんも出演する音楽ステージなどを繰り広げる。同公園を拠点に美化緑化活動に取り組む子どもたちのイベント「のびのびぐんぐんフェスタ」と合同開催。岸田さんは「みなさん、来てくれるかな?」と、番組お決まりのセリフで来場を呼び掛ける。

 岸田さんは昨年9月、茨城県取手市でまちおこしイベントを開催したのをきっかけに「お茶の間に親しまれた番組のような催しで地域を元気にしたい」と、頭にご当地名をつけたエンタメイベント「〇〇っていいとこ!」を全国各地で開く。これまで熊本や相模原などで実施。川崎は知人を介しての開催だが、コロナ前に「いいじゃんかわさき」のステージに出演した縁がある。イベントを地域に根付かせるため2〜3カ月に一度の割合で開く意向だ。

 イベントに協力する同公園内のコミュニティーハウスさくらの管理運営を担う「NPO法人姿勢教育の孝心会」の溝井直孝理事長は「イベントを通じて周辺商店街への波及や若手音楽家の発掘にもつなげていければ」と期待を込める。

 開催当日の音楽ステージでは、ミュージシャンによる生ライブが行われるほか、県立百合丘高校チアリーディング部やダンス部がパフォーマンスを披露。着ぐるみショーやキッチンカーの出店もある。「のびのびぐんぐんフェスタ」では姿勢チェック、親子英会話、恐竜ヨガなどを企画する。

 入場無料。開催時間は午前10時から午後5時まで。雨天決行。詳細はウェブサイトを参照。

ビールを手に盛り上がる参加者

川崎モアーズ ビアガーデンで喉潤す 10月13日まで開催中

 川崎モアーズ(川崎区駅前本町)の屋上で開催中のビアガーデンが、連日多くの人で盛況だ。

 サッポロとアサヒの生ビール全3種が飲み放題のほか、「網焼きBBQセット」(定量)では牛、豚などの盛り合わせが卓上グリルで楽しめる。10月13日まで開催。

 店長の奥田直之さんは「川崎駅から徒歩5分で、立地も良い。会社員の人はもちろん、若い人たちにも女子会などで大いに盛り上がってほしい」と話す。

 仕事帰りに同僚たちと来たという参加者は「お肉がおいしい。あと10杯くらいは飲めるはず」と冗談めかした。

それぞれの役割に分かれて競技を行う団員ら

幸消防団 ポンプ操法大会 日頃の訓練成果を披露 第2分団が優勝

 ポンプの安全で迅速な操作と正確性を競う「第51回幸消防団ポンプ操法大会」が5月11日、川崎市地方卸売市場 南部市場(幸区南幸町)で開催された。区内の4分団、117人が参加し、第2分団が優勝した。

 同大会は、消防団員の技術の向上と士気の高揚、また日頃の訓練成果を広く地域住民に披露し、消防団員の理解と信頼を高めることを目的として、毎年開催されている。競技は4人1チーム。隊員の安全管理・報告指揮命令、消火放水筒先担当、破壊方策吸水処置、ポンプ運用吸管延長吸水処置の役割に分かれ、小型ポンプからホースを延長し、63m先の火点標的に放水した。

 同分団長の坂井幸一さんは「大変光栄。日頃から支えてくれる地域の皆さん、ともに厳しい訓練を乗り越えてきた仲間たちに感謝し、今後も地域防災の一翼を担っていきたい」と勝利を喜んだ。

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國富さん(右)と伊藤さん

グリーフケアあかり 活動内容を拡大へ 死別後の心の支援

 大切な人との死別などによる心身の苦痛「グリーフ」を抱える人に寄り添う活動を川崎市内で行っている「グリーフケアカフェあかりmāmā」。看護師の國富多香子さんと傾聴カウンセラーの伊藤れいこさんが立ち上げ、市の助成を受けながらボランティアで活動を行っている。

 4月からは悲しみを抱える者同士で静かに気持ちを語り合う「わかちあいの会」の場を増やし、個別カウンセリングもスタート。2人ともグリーフの経験者で、日本グリーフ専門士協会の会員として、多くの人と向き合ってきた経験を生かし、参加者の思いや悩みに寄り添う。かわさき市民活動センターなどで行う「わかちあいの会」は毎月1回(1日2回)の開催に。オンラインで実施する同会については、「ペットロス」などのテーマを設けている。

 新しく始めた申込制の個別カウンセリングは、隔月開催で当事者の心の内に耳を傾ける(約30分間)。悲しみから少しの間だけでも意識をそらすことを目的とした、"五感で感じる"ワークショップ「癒しの時間」は、5月24日(土)はパステルアート、7月19日(土)は「初めてのお線香作り」、9月20日(土)が「やさしいマインドフルネス」を予定。

 「グリーフの要因も、家族や親しい友人だったり、別れ方も人それぞれ。対象がペットということも。初めてでも安心して参加できるよう配慮しています」と、一人ひとりと向き合う。

 詳細はホームページ(https://griefcare-mama.hp.peraichi.com)。問合せはメールgrief.mama@gmail.comで。
イベントのチラシ

5月17日 東海道の魅力、再発見 かわさき宿交流館で

 東海道かわさき宿交流館4階集会室(川崎区本町)で5月17日(土)に「東海道57次の楽しみ方」の講演が開催される。

 街道歩きをもっと楽しんでもらおうと同館が定期的に開催しており、今回で42回目。講師には東海道町民生活歴史館の館主兼館長を務める志田威さんが登壇。「東海道57次」は、江戸から京までの53の宿場に加え、京都から大坂までの4つの宿場を加えた57の宿場。テレビ番組「ブラタモリ」でも紹介された。当日は散策コースと共にその魅力を紹介する。

 午後2時開演(午後1時30分開場)、先着100人(予約不要)、入場無料。詳細は同館【電話】044・280・7321。

セブン-イレブン川崎市役所店の齋藤さんと長谷川さん、三井住友銀行川崎支店の福泉さん、松尾署長(右から)

川崎警察署 特殊詐欺防止で感謝状 銀行員とコンビニ店員に

 川崎警察署(松尾博之署長)は4月25日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、三井住友銀行川崎支店の行員 福泉貴子さんとセブン-イレブン川崎市役所前店の店員、長谷川妙子さんと齋藤美由紀さんに感謝状を贈呈した。

 福泉さんは3月、70代の男性が投資目的でインターネットバンキングに関する相談を窓口で対応した際、振込先や用途など不明確な事が多かったため、警察に通報し、詐欺と判明した。

 長谷川さんと齋藤さんは4月に「孫のゲーム代」として15万円分の電子マネーの購入に訪れた70代の男性に声を掛けた。金額と詳細の不明確さから警察に通報。詐欺と分かり被害を防いだ。

 同署の担当者は「多忙な業務の中で、一歩踏み込んだ対応をして頂き、詐欺被害を未然に防ぐことができた。大変感謝する」と話した。

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声援に応える郡司選手=提供

川崎競輪 郡司選手、桜花賞制す 松谷選手が2着

 川崎競輪最大のレース「桜花賞・海老澤清杯」(G3)の決勝が4月22日に行われ、地元川崎をホームバンクにする郡司浩平選手(SS)が優勝、松谷秀幸選手が2着となった。郡司選手は通算6度目の桜花賞V。

 優勝を記念し、5月17日(土)午後2時50分頃から同競輪場(川崎区富士見)西ステージで郡司選手が報告会を行う。

 大会は4月19日から22日まで開催。市によると4日間の入場者数は1万9937人で前年対比198・3%増、売り上げは約60億円に達した。

優勝を喜ぶ選手ら

田島地区 浅田3・4丁目が優勝 男子ソフトボール大会

 田島地区スポーツ活動振興会(高野詔次会長)主催による男子ソフトボール大会が4月20日、県立川崎高校(川崎区渡田山王町)で開催された。

 9チームが参加。トーナメント方式で行われ、浅田3・4丁目町内会が優勝した。準優勝は姥ヶ森町内会、3位は小田中央町内会、小田栄町内会の2チームだった。

マイクを握る仁平氏

効果的な予算配分に注力 仁平克枝市議が市政報告

 川崎区選出の仁平克枝市議(維新)は4月30日、東海道かわさき宿交流館(川崎区本町)で市政報告会を行った。

 仁平氏はこれまでの議会一般質問で、学校プールの活用や就活支援など自身が掲げた政策を取り上げたことを紹介した。今年度の重点施策では下水道の地震対策について言及。全国の基幹道路の耐震適合率が42・3%であるのに対し、川崎市は87・8%と、対策が進んでいると強調した。

 今後の取り組みについては「限られた財源を効果的に配分していく」ことや「収入を増やす仕組みづくり」に力を注ぐ決意を示した。

優勝した河原町3号館自治会チーム

男子ソフトボール大会 河原町3号館自治会がⅤ 約380人参加

 幸区スポーツ活動連合振興会主催の「第54回幸区町内会対抗男子ソフトボール大会」が4月6日と20日、多摩川河川敷の野球場4カ所で開催され、20チーム約380人が参加した。

 決勝戦では、河原町3号館自治会チームと古市場2丁目町内会チームが対戦。河原町3号館自治会チームがチャンスで得点を重ね、優勝した。

仕事終わりに楽しめるバドミントン教室

川崎マリエン 平日夜にバドミントン 初心者〜中級者向け

 川崎港振興協会(川崎区東扇島)が初心者から中級者向けのバドミントン教室を開催する。

 期間は6月3日(火)から7月22日(火)までの毎週火曜日(予備日29日(火))。時間は午後6時30分から8時、全8回。場所は川崎マリエン体育館。

 講師は川崎市スポーツ協会が推薦する者が務める。対象は15歳以上の初心者・初級者から中級者まで(中学生は保護者の送迎が必要)。募集人数は20人、応募多数の場合は抽選。参加費1万円(ラケット貸与なし)。

 申し込みはメールの件名に「川崎マリエンバドミントン教室2025夏 申込み」と入力し、氏名(フリガナ)、年齢、性別、住所、電話番号(日中連絡可能なもの)、経験の有無を記載の上、jigyou.kakari@kawasakiport.or.jpへ。5月20日(火)締め切り。詳細・問い合わせは同協会 会館事業係【電話】044・287・6009。

牧舎に立つ福田さん

「川崎市畜産まつり」開催 酪農にも物価高の影響

 59回目となる「川崎市畜産まつり」が5月18日(日)、等々力緑地(中原区)で開催される。ポニーの乗馬体験やウサギなどのふれあい体験といった企画がもりだくさんだが、畜産業界にも物価高騰の影響は及び、業者は「なんとか踏ん張っている状況」という。

 市内唯一の酪農家である福田努さん(70)が経営する「福田牧場」は、高津区新作の住宅地の中にあり、乳牛12頭とヤギ30匹、ヒツジ16匹などを飼育している。18日の「畜産まつり」にはウサギやポニーなど、同牧場が市内の幼稚園や保育園、小学校で毎年250回ほど開催する「移動動物園」でおなじみの動物たちが登場する。

 福田さんの親の代から酪農を始め、一日200〜300リットルの牛乳を搾乳し、県内の乳業会社に出荷する。「昔はこのあたりの農家は借りた牛から毎日搾乳し、牛乳を納めて日銭を稼いでいたけれど。今はうちだけ」と福田さん。当初は近隣の乳牛業者から牛を借りていたそうだ。

 市の統計によれば、2006年には市内で酪農家5軒が計93頭の乳牛を飼育していたが、23年には福田さん1軒に。酪農以外の畜産業者も減少傾向が続き、23年の時点で養豚業2戸、養鶏業が5戸となっている。

 もとは「見渡す限り田んぼだった」という牧場の周辺はすっかり住宅地だ。家畜の臭いや鳴き声が迷惑にならないよう、気を使うことも増えた。さらに物価高騰の影響で飼料代などの経費も高騰している。福田さんは「ぎりぎり赤字にならないよう踏ん張っている」と語る。

 毎年恒例の「畜産まつり」では、子どもたちの笑顔が楽しみという。福田さんは「まつりに来て、動物に触れてほしい」と呼びかけている。

農業フェスタも同時開催

 18日はまた、「花と緑の市民フェア」が新たに農業従事者主体型の「かわさき農業フェスタ」として開催され、飲食ブースなども多数、出店する。いずれも会場は等々力緑地内で、畜産まつりは野球場インフォメーション前広場、農業フェスタは催し物広場で、午前9時から午後3時まで。荒天などにより開催中止の場合もある。

自身の体験を語る吉田さん

戦後80年 戦禍の記憶【3】 中原区在住 吉田 恵美子さん(86) 6歳で感じた「死」の恐怖 「今でもサツマイモが嫌い」

 元住吉は田んぼや畑が広がり、春には菜の花が一面に咲き渡る、のどかな場所だった。幸いにも焼け野原になることはなく、死線を越えるような経験はない。それでも戦争は、当時6歳の少女に今もなお消えることのない傷痕を残している。

 まず食べるものがなかった。セリやナズナといった野草を摘んで、食事の足しにした。ご飯の中には、サツマイモの種芋が入っていたこともあった。「子どもながらに状況を理解して、我慢して食べた。でも種芋がまずくてね、今でもサツマイモが嫌いで食べないんです」

 小学1年生だった、1945年。空襲警報のサイレンが鳴り響くと、学校から夢中で走って帰った。低空飛行をしている飛行機の羽に「B29」と書いてあるのが見えたことも。電球に黒い布がかぶせてあったせいで、家の中はいつも薄暗かった。庭には父が作った地下防空壕があり、サイレンが鳴ると近所の家族と一緒に入った。

 隣のおばさんと、その息子のお兄さんにはよく可愛がってもらった。だが戦争が激しくなってきたある日、お兄さんは出征することになった。日の丸の小旗を持って記念写真を撮ったのもつかの間、お兄さんは国防色(カーキ色)の軍服に帽子をかぶり、肩から名前の書かれたたすきをかけて、元気に出征していった。「それが最後の姿。今もお兄さんは帰ってきていない」と声を震わせる。おばさんは生前、事あるごとに「もし生きていたら」と口にし、息子のいる生活を想像していたという。

 一度、夜中に綱島街道の方に焼夷弾が落ちたらしく、夜空が真っ赤に染まったことがあった。家の前の道は大勢の人々でごった返しており、みな頭には防空頭巾、手にはいろいろなものを持って、井田山の方へ逃げていた。母としっかり手をつないで、農家の竹やぶに逃げたが、目の前の井田山はすさまじい勢いで燃えている。その時、子ども心に死を感じ、母のそばで「お母さん死んじゃいやー」と震えながら叫んだ。

 あれから80年。これほどの月日が流れても、人間が戦争を止める兆しはない。「一番かわいそうなのは子どもたち。戦争ほど愚かなことはない」と涙し、遠い海の向こうに思いをはせた。

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今年で戦後80年。体験者が年々減少し、戦争の記憶が風化しつつある。当事者の記憶を後世に残すとともに平和の意義について考える。不定期で連載。

12人が立候補を表明 今夏参院選 本紙調べ

 任期満了(7月28日)に伴う夏の参議院選挙で、神奈川県選挙区(改選定数4)には本紙の調べでこれまでに現職3人、新人9人の12人が立候補の意向を示している。(5月9日起稿)

 自民党は2019年の前回改選時にトップ当選した島村大氏が23年に死去したことを受け、公募を実施。元神奈川県局長の脇雅昭氏(43)を選んだ。「県で働く中で国だからできることがあると感じた。行政のデジタル化を進めたい」と話す。

 立憲民主党の牧山弘惠氏(60)は07年に初当選し、4期目を目指す。「物価高から生活を守るための具体的な提案を行う。食料品に掛かる消費税をゼロに引き下げ、暫定税率の早期廃止でガソリン価格を25円引き下げる」と述べる。

 22年の合併選挙で欠員枠の5位で初当選し、任期が約3年だった立憲民主党の水野素子氏(55)は「物価高対策はもちろん、大学までの所得制限のない授業料無償化の推進など、未来を担う人材の育成や産業発展にも力を注ぎたい」と語る。

 13年に初当選し、現在、党女性局長を務め、3期目を目指す公明党の佐々木さやか氏(44)は「物価高克服のための減税や給付、中小企業支援などで給料アップ、全世代を守る社会保障の充実を求めていく」とコメントする。

 日本維新の会からは参議院議員秘書の千葉修平氏(52)が挑む。1999年から八王子市議を1期務め、03年から松沢成文氏の秘書を務める。「首相公選制の実現や飲食店の禁煙化などの受動喫煙対策を訴えていきたい」としている。

 共産党は党県委員会副委員長の浅賀由香氏(45)を擁立する。参院選に過去3回挑戦しており、「賃金の引き上げによる8時間働けば普通に暮らせる社会の実現や、大学をはじめとする高等教育の学費無償化を進めていきたい」と語る。

 国民民主党は元農林水産省官僚の籠島彰宏氏(36)を立てる。13年に農水省に入省し、20年から23年に経済協力開発機構へ出向していた。「日本を守るため、給料が上がる経済が必要。手取りを増やし、再び日本を強くしたい」と語る。

 れいわ新選組は元外務官僚の三好諒氏(39)を擁立する。21年に外務省を退職後、山本太郎参議院議員の秘書を務め、24年の衆院選では神奈川2区から立候補していた。「消費税廃止や社会保険料の減免などを訴えたい」と話す。

 社民党は元相模原市議の金子豊貴男氏(75)を立てる。1991年から2023年まで市議を8期務め、基地問題などに取り組んできた。「今の日本は平和を維持できるか、戦争国家に進むかの岐路に立たされている」と訴える。

 参政党は警備会社顧問の初鹿野裕樹氏(47)を立てる。警視庁に約23年間勤務し、24年衆院選で神奈川11区から出馬していた。「消費税や社会保険料を下げ、可処分所得を増やしたい。また、警察官など公安職の待遇改善を求めたい」という。

 日本改革党からはダンスインストラクターの畠山貴弘氏(45)が出馬意向。23年の南足柄市議選に立候補していた。「国民生活が苦しい中、消費税は5%にし、最終的には廃止。ガソリン暫定税率と再エネ賦課金の即刻廃止」と訴える。

 このほか1人が立候補の意向を示している。

川崎市労働白書を発行 過半数が「人手不足」 新たにカスハラの状況も

 川崎市の「2024年度版川崎市労働白書」がこのほどまとまり、発行された。人手が不足している企業は半数を超え、従業員からカスタマーハラスメントに関する相談があった企業は1割以上だった。

 川崎市は1990年度から市内の2000事業所を対象に、労働・雇用状況を確認する「川崎市労働状況実態調査」を実施している。35回目となる直近の2024年度調査では、886事業者から回答があった。

 ワーク・ライフ・バランス(WLB)への取り組み状況では、「育児・介護等による時差勤務制度」を実施する企業は53・7%、「育児・介護等による勤務軽減措置」がある企業は40・7%、「在宅勤務制度」がある企業は24・3%など、WLBへの配慮が広がる一方で、「いずれも行っていない」と回答した企業も4分の1あった。

 また「働き方改革」の取り組みは、「有給休暇の取得促進」(70・5%)や「長時間労働の是正」(59・7%)を多くの企業が進めているほか、「短時間勤務・フレックスの導入」(26・1%)や「テレワークの導入」(20%)など、多様な働き方を取り入れる企業も一定数確認された。

 全業態で共通の悩みである「人手不足」に関しては、「やや不足」(43・9%)と「大いに不足」(11・3%)を合わせた数値が55・2%と、2社に1社が不足しており、業種別では建設業や運輸・郵便業、情報通信業で「不足」の傾向が強かった。人材確保のために、「求める人材の明確化」(33・5%)や「自社の魅力のPR」(28・3%)など工夫をこらす企業が多い一方で、「特になし」も27・9%を占めた。

 調査項目に新たに加えた「カスタマーハラスメントに関する取り組み状況」では、従業員からカスハラに関する相談を「受けたことがある」は13・5%だった。業種別では医療・福祉業者の約4割が「受けたことがある」と答え、教育・学習支援業35・3%、卸売・小売業22・2%と、接客や利用者と接触する業態が高かった。

 詳細は市のホームページへ。

(右)今年4月に発刊された「ししる」(下)昨年開催の「編集懇談会」の様子

市制100周年記念版 みんなで作る「歴史の本」 題名や子ども記者募集

 川崎市は市制100周年を記念し、市民と共に作る「川崎の歴史の本」プロジェクトを本格始動した。本のタイトルやテーマの検討過程、調査取材などに市民が参加し、声を反映しながらまとめ、2027年3月の発行を目指すという。

 川崎市の歴史をまとめた冊子としては、市制60周年を記念して88年から97年に発行した全11巻の「川崎市史」があるが、学識者中心の「編さん委員会」が、学術的・専門的な観点から集めた資料や記事が主体だった。

 福田紀彦市長は市制100周年を迎えた2024年度の施政方針の中で、基本政策「活力と魅力あふれる力強い都市づくり」の一環として、市民が川崎の歴史や文化を身近に感じられるような「親しみやすく、手に取りやすい、新しい形の『川崎市史』の作成」の取り組みを打ち出した。

 これを受けて市は、市民団体関係者や大学教員、学生など15人に委員を委嘱した。まずは委員らによる「編集懇談会」を重ね、テーマや構成を議論し、昨秋の「みんなの川崎祭」などのイベント会場やウェブ上で「市史で読みたいテーマ」についてアンケートを実施。約3000件の回答が寄せられ、「楽しい・面白い」と思う話題に関する質問では、約5分の1の19・5%が「文化・エンターテインメント・スポーツ」と答え、15・15%が「川崎の歴史・うつりかわり」と回答した。

 今年4月から6月末まで本のタイトル案を募集しており、今秋の市内のイベント会場で投票を募り、タイトルを決める。6月にはテーマに沿って取材活動をする「子ども記者」を各区から募り、取材した内容は7月開催予定のワークショップで、福田市長との対話を交えながら公表する。

 市の担当課は「市民参加のさまざまな形を用意している。ぜひ積極的に参加してほしい」と呼びかけている。活動の状況は4月に刊行したデジタル新聞「ししる」で発信していく。問い合わせは市公文書館【電話】044・733・3933。

鈴木委員長(左)から答申を受ける福田市長(市提供)

子どもの権利委員会 川崎市 5つの提言など答申

 川崎市子どもの権利委員会は4月25日、福田紀彦市長から諮問を受けていた「子どもの相談及び救済機関の利用促進」に関する答申を行った。

 子どもの権利委員会は、「川崎市子どもの権利に関する条例」に基づき、子どもに関する施策や子どもの権利の保障の状況について調査・審議する組織。市長が委嘱した学識経験者が委員を務める。

 今回は2022年10月1日から委嘱された第8期委員会(委員長・鈴木秀洋日本大学教授)が同年12月に諮問を受けた。

 委員会では、不登校の状態にある小中学生が学籍を置いたまま通える「ゆうゆう広場」を利用する子どもや、「川崎市子ども会議」の子どもたち、多摩市民館の子育て支援事業「外国人の子育てひろば」の利用者などに、困ったり悩んだりした時の相談経験の詳細や、望ましい相談相手や相談方法について、ヒアリング調査を実施。さらに定時制高校の「居場所カフェ」の運営スタッフや「子ども会議」の担当職員、「子ども夢パーク」のスタッフらに意見を求め、相談態勢や他機関との連携・協力体制、相談・救済の好事例について調査した。

 調査では「誰に相談したらいいか分からなかった」や「スクールカウンセラーには大事なことじゃないと相談しようと思わない」、悩みを相談しても「答えにがっかりした」といった生の声を拾い、具体的な課題を抽出。そのうえで、「相談・救済に関する各種取組への絶え間ない検証・効果測定の実現」や「相談・救済機関の選択肢を拡充し、利用促進のための環境整備の実現」、「子どもの相談・救済を担う人の待遇改善と人員増員、充実した研修内容の実現」など、5つの提言を答申に盛り込んだ。

 答申の内容は関係部署に共有され、2026年度中に対応を公表する。

コラボ飯を指さす脇坂選手

GO!GO!!フロンターレ

エバラ食品とFRO CAFEがコラボ

 川崎フロンターレオフィシャルカフェ「FRO CAFE」が、エバラ食品工業株式会社の商品を使用したメニューを、6月13日(金)まで期間限定で販売中。

 通常の揚げ物に比べて脂質とカロリーが控えめな「ノンフライ米粉からあげ」(1200円)には、ガーリックオイルの風味とコクをバランスよく組み合わせた中辛の焼肉のたれ「黄金の味 旨にんにく 360g」を使用。ごはん(炭水化物)や野菜(ビタミン・ミネラル)など、多様な食材が組み合わさった「ビビンバ丼」(1200円)は、「黄金の味 濃熟 360g」で炒め玉ねぎや干しぶどう、完熟トマトをきかせた濃厚な味わいに仕上げた。

 エバラ食品のウェブサイトでは、スポーツ栄養学の視点から考案されたレシピの特徴や選手のコメントなどを紹介する特設サイト「食べて共に戦おう!エバラ×川崎フロンターレ コラボ飯‼」を公開中。今回のコラボメニューのレシピも紹介されているので、家で作ることも可能だ。

 問い合わせは同カフェ【電話】044・767・6111。

画像はいずれも川崎フロンターレ