秦野版【6月6日(金)号】
高橋市長(左)に提言書を手渡す横山議長

調査2年、市議会が政策提言 防災など課題解決案示す

 秦野市議会は5月28日、2023年以来2回目となる政策提言書を高橋昌和市長に提出した。提言書を手渡した横山むらさき議長は、実現に向けた進捗状況を市民に知らせるためのフォローアップを市に求めた。

 政策提言とは、市長などの執行機関に対し市の課題解決に向けた具体的な政策を提案すること。秦野市議会では22年に通年会期制を導入以来、総務、文教福祉、環境都市の各常任委員会で決めたテーマに基づき調査・研究を行ってきた。2回目となる今回は、約2年にわたる成果をまとめた。

 総務常任委員会は「地域防災力の高い魅力あふれる秦野に向けて」をテーマに調査・研究。「秦野市総合防災情報システム」の周知・活用を提案すると共に、要支援者情報の拡充と地域共有、住民主体の防災マップの作成、地域の特性に応じた自主防災活動の推進を掲げ、「誰ひとり取り残さない防災の取り組み」の構築を示した。

 文教福祉常任委員会のテーマは「安心して子育てできる環境づくりについて」。常時開設の子育て支援拠点が市内にないこと、遊び場や多世代交流の場が少ないことを挙げ、図書館や子育て支援機能などを併せ持つランドマーク的拠点の設置検討を求めたほか、既存施設の空き教室を利用した料理教室など、地域の特色に合わせたイベントを開催し、子育て支援と多世代交流につなげる提案を行った。

 環境都市常任委員会は「人手不足の状況下における持続可能な地域経済の活性化」をテーマに据え、働き手不足を解決するための「人」と「技術」の支援を提案。労働需要と供給の出会う機会の少なさや人に代わる新技術などの活用不足を課題として挙げ、柔軟な働き方への積極的支援やデジタルを活用したマッチング機会の創出支援を求めた。また、時代の変化に合わせロボット化などの新技術に対する支援も具体策として挙げた。

 高橋市長は「提言を真摯に受け止め、市政を進める車の両輪として連携し、秦野の発展を目指したい」と話した。

受賞した諸田真奈さん

南小5年諸田さん 情報モラル標語で最高賞 2万5千超の応募から

 2025年度「情報通信の安心安全な利用のための標語」の入賞作品が5月15日に発表され、南小学校5年の諸田真奈さんの作品が最高賞にあたる総務大臣賞に選出された。6月9日には、都内ホテルで表彰式が行われる。

磨こうよ フェイクとファクト 見抜く力

 「情報通信における安心安全推進協議会」が主催し、子どもの情報モラルやICTリテラシーの向上などを目的とした標語コンクール。今年度、全国から個人部門に2万5445作品の応募があり、真奈さんの標語「磨こうよ フェイクとファクト 見抜く力」は、最高賞となる総務大臣賞に輝いた。

 作品を作るきっかけになったのは、家族で見たSNSに関するテレビニュース。「フェイクニュースは本当のニュースの6倍の早さで広まるが、事実は広まるのが遅い」というキャスターの言葉に、誤った情報が広まる危険性を感じた真奈さん。その後、キャスターが続けた「フェイクとファクトを見分けるために『誰が・いつ・何のため』に発信したか必ず確認する必要がある」という説明に着想を得て、標語を作成した。これまで、数々の短歌や標語コンクールで賞を受賞している真奈さん。日頃からよく本を読んでいるそうで、培った語彙力と感性で今回も賞を獲得した。

ライバルは「お兄ちゃん」

 標語コンクールに応募を始めたのは3つ上の兄・和真さんの影響だ。「情報通信の安全安心な利用のための標語」も、和真さんは過去3年入賞している。今回真奈さんは初挑戦で、和真さんと一緒に応募した。日頃から、家でも兄妹で思いついた標語を言い合っているのだとか。兄より良い結果を出したいというのが、コンクールに挑戦する原動力となっている。

 今後、真奈さんは夕暮記念こども短歌大会や秦野市環境標語コンクールなどにも応募予定。「お兄ちゃんより上の賞を獲りたい」と笑顔を見せた。

秦野市農業後継者クラブ「秦友会」会長を務める 北村 昌史さん 堀山下在住 28歳

美しく咲かせる達成感

 ○…秦野市役所前に花のプランターを設置したり、農業経営士会が幼稚園で行っているサツマイモ植えの手伝い、市民の日など、12人のメンバーで活動を行う。「最近は若手も増えていてありがたい」と話す。

 ○…農家の家に生まれ育った。西小、西中出身。「高校で農業に興味を持ち、学び始めました」。吉田島総合(現吉田島)高校から東京農業大学に進み、卒業後は1年間、先輩農家のもとで研鑽を積んだ。2020年に就農。堀山下にある大倉花園で鉢物を手掛け、市場やじばさんずなどに出荷している。秦友会に入会したのも同時期。「同じ農家ですが、育てている作物が違うので色んな話を聞ける。農薬の話や販売方法など学ばせてもらっています」

 ○…栽培のメインはシクラメン。春から夏にかけてはニチニチソウなどの花壇用鉢植えも育てている。作業はほぼ1人なので「丁寧さは重要だけど、スピードも必要。今はその技術を経験で磨いている途中です」。特にシクラメンは”葉組み”と呼ばれる秋からの作業で出来が変わるため、その技術向上に余念がない。シクラメンを育て始めて5年、毎年購入してくれるファンも増えてきた。「自分のところを選んでくれるのは本当に嬉しい」。気候変動が激しい昨今、特に暑さ対策には「マニュアル通りにはいかない」と毎年頭を悩ませているが、手をかけた花が美しく咲くと達成感があるそうだ。

 ○…趣味は映画鑑賞や散歩。知らない場所を歩くのも好きだそう。秦野戸川公園も近いため、チューリップやアジサイの季節など散歩して楽しむことも多い。「花といえば、秦野は桜。じばさんずに納品に行くのにはだの桜みちを通りますが、いつも癒されてます」と朗らかに笑った。

女子ソフトJDリーグ 6月7・8日

 女子ソフトボールリーグ「JDリーグ」の第8節が6月7日(土)・8日(日)、中栄信金スタジアム秦野で行われる。試合には、秦野をホームグラウンドとするソフトボールチーム「日立サンディーバ」も出場。この2日間、小学生以下は入場無料で試合を見ることができる。

 また、試合時間に合わせてスタジアム前ではイベントも実施。子ども縁日(小6まで対象/1日200人限定)やキッチンカーなども出店する。試合の詳細は、JDリーグホームページへ。

限定40人観覧受付中 森の中の音楽会 6月14日 奥津国道美術館

 奥津国道美術館(秦野市曽屋1758)で6月14日(土)、”森の中の音楽会”として人気の「ミュージアムコンサート」が開催される。午後3時開演(4時30分終演予定)。ゲストに吉井祐理杏さん(ヴァイオリン・ヴィオラ)、伊藤優花さん(ピアノ)を迎え、”ヴァイオリンそしてヴィオラの音色に触れる贅沢な午後のひとときを”と題し開催。演奏予定曲は「おとぎの絵本Op.113」より抜粋(シューマン)、ヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」(ブラームス)ほか。観覧料はデザートセット付・入館料込みで3500円。小学生以下1500円。2歳以下は膝上鑑賞無料。予約制・先着40人。申込みは同館【電話】0463・26・7312(午前10時から午後4時)へ。水・木休館。

東海大学前駅で行われた緊急キャンペーン

Pick up 特殊詐欺が急増 秦野署が緊急キャンペーン

 秦野市内で特殊詐欺被害が増加していることを受け、秦野警察署は市と連携し、5月22日に東海大学前駅周辺で緊急対策キャンペーンを行った。

 秦野署によると、今年1月から5月21日までの市内特殊詐欺発生件数は19件で、被害総額は約4450万円。昨年同時期から16件増と増加率が高く、このペースでいくと昨年の年間被害総額1億2千万円を超える可能性もあるという。

 緊急対策キャンペーンでは警察官を騙る詐欺の手口の説明や、特殊詐欺、ロマンス・投資詐欺などの被害に遭わないよう注意を呼び掛けた。

未然防止に感謝状

 また同日、特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、さがみ信用金庫秦野駅プラザ支店の杉川裕也代表とイオン銀行秦野店の橋本明日可(あすか)副店長に感謝状の贈呈も行われた。浅田二郎署長は2人に感謝状を手渡し、金融窓口が特殊詐欺を防ぐ最後の砦であることに感謝を示した。浅田署長は「特殊詐欺の手口は多様化しており、最近は無人ATMを使われるパターンも増えてきている。どんな手口があるのかを知っていただき、被害に遭わないよう気を付けてほしい」と話した。

戦後80年の記録 戦争体験談を募集

 タウンニュース秦野編集室では戦後80年に合わせた企画として、戦争体験談をお話いただける方を募集しています。

 この企画は、紙面や特設ウェブサイトを通じて戦争体験を後世に伝えることが目的です。戦時中の生活、学童疎開、学徒動員、防空演習、戦地の実相、出征先や軍隊内での体験など幅広い内容を受け付けています。体験した場所は国内・国外を問いません。

 情報提供は、氏名(ふりがな)、年齢、住所、連絡先、お話できる内容の要旨を明記のうえ、〒257-0003秦野市南矢名1の5の13の4階(株)タウンニュース社秦野編集室まで郵送、またはFAX0463・77・3337へ送信をお願いします。   秦野編集室

駅メロ楽曲アンケート

 秦野駅のホーム列車接近案内放送(駅メロ)にLUNA SEA楽曲の使用実現に向け協議を進めている秦野市。実現した場合の選曲の参考にするため、楽曲のアンケートを行っている。アンケートは電子申請システムで受け付けており、6月15日(日)締切。問い合わせは市広報広聴課【電話】0463・82・5117へ。

中井町でタケノコ狩り 6月7日、14日開催

 NPO法人日本の竹ファンクラブは6月7日(土)と14日(土)、中井町の竹林でマダケのたけのこ狩りを開催。現在参加者を募集している。定員は両日100人。参加費は一人1000円。

 同法人は手入れが行き届かなくなった竹林の「里親」となり、管理・保全を行っている団体。

 当日は午前10時15分から午後1時40分の間に中井町役場駐車場に集合、シャトルバスまたは徒歩で順次会場へ。たけのこ収穫後、順次解散。

 参加希望者は住所、氏名、年齢、電話番号、中井町役場までマイカー利用の場合はその旨を明記の上、同法人のホームページ(https://takefan.jp)のフォームまたはメール(office141@takefan.jp)で申込みのこと。

出演するメンバー

BOWZTHEATRECLUB―0 横浜市泉公会堂で旗揚げ公演 6月14日・15日    

 秦野市を拠点に活動する劇団「BOWZ THEATRE CLUB―0」(藍里なみき座長)が6月14日(土)・15日(日)に横浜市泉公会堂(横浜市泉区和泉中央北5の1の1)で旗揚げ公演を開催する。開演は14日午後6時、15日午後2時。両日ともに開演30分前開場。チケット1995円。

 同劇団はコロナ禍の2020年6月に発足。イベントの中止などが続き思うように活動できない日々が続いたが、5年越しに旗揚げ公演の開催が決まった。

 公演名は、「花を召しませ 召しませ花を〜七彩のウテナへ〜」。物語の題材は同劇団。旗揚げ公演実施に至るまでの劇団の1年間を描いたセミフィクションのストーリーが展開されるという。藍里さんは「既存の舞台の概念にとらわれない、セミフィクションの世界をぜひお楽しみください」と来場を呼びかけている。チケットのウェブ購入は、カンフェティから行える。

公演チケットプレゼント

 同公演のチケットを、タウンニュース読者5組10人にプレゼント。応募は住所、氏名、年齢、電話番号を記入し同劇団のメールアドレス(tokyobowz.shownanshibu@gmail.com)に13日(金)までに送信。当選者にはメールで連絡。

左から遠藤さん、高橋市長、住吉さん、森谷さん

元消防団員が受章報告 叙勲受け市長訪問

 元消防団員の遠藤好雄さん(62)と住吉勝美さん(66)、森谷徹さん(66)が5月26日、高橋昌和秦野市長を訪問し、遠藤さんは2025年春の叙勲の、住吉さんと森谷さんは第44回危険業務従事者叙勲の受章について報告した。

 遠藤さんは消防団歴38年。分団長や本部付分団長などを歴任し、22年4月から24年3月まで副団長を務め退団。瑞宝単光章を受章した。

 住吉さんは消防歴41年。消防士長、消防司令などを務め、15年4月から19年3月まで警防対策課長(消防司令長)。瑞宝双光章を受章した。

 森谷さんは消防歴42年。消防士長、消防司令などを務め、14年4月から19年3月まで警備第一課長(消防司令長)に就任。瑞宝単光章を受章している。

 住吉さんと森谷さんは5月20日に行われた伝達式にも参加したほか、天皇陛下に拝謁した。

 受章報告で、3人は高橋市長にこれまでの経験などを交え、受章の喜びや伝達式などでの思い出を語った。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)

”ビーハッピー”なバザー盛況

 社会福祉法人ビーハッピーみのりの家で5月24日、バザーイベント「ビーハッピーみのりの家フェスティバル」が行われた=写真。

 地域との交流事業として、毎週水曜日にバザーを開催している同法人。年に1度、クアーズテック秦野カルチャーホールで大規模なバザーを行っていたが、休館中のため今回はみのりの家で実施した。当日は手作りクッキーを始めアクセサリー、ぬいぐるみなどがズラリと並び、多くの人が訪れ会場は賑わった。来場した60代女性は「毎週のバザーも楽しみに来ています。工夫して展示されているので今回も楽しめました」と話した。

ペットボトルキャップを持ち込む上瀬会長(中央)

国際ソロプチミスト秦野 社会福祉協議会へ寄付

 国際ソロプチミスト秦野(上瀬節子会長)が5月20日、秦野市社会福祉協議会を訪れ、寄付金とペットボトルキャップの寄付を行った。

 国際ソロプチミストは、女性と女児の生活向上のために活動する1300の国・地域の女性の国際的ボランティアネットワーク。国際ソロプチミスト秦野では毎年、福祉教育に対し寄付を行っている。寄付金は同協議会の事務局長に直接手渡した。

 また、発展途上国のワクチンに変えられるペットボトルキャップの寄付も、同様に毎年実施。今回も、1年かけて市民からペットボトルキャップを集めた。

障害者施設の作品即売会 6月11日 イオン秦野SC

 障害者施設による自主作品などの展示即売会が6月11日(水)、イオン秦野SCで開催される。午前9時から午後3時。

 今月は、ゆめ散歩(市内事業所自主製品など)、くず葉学園(しいたけ・豆腐・織物製品など)、弘済学園(花苗・ハーブティー)、ちっちゃな星の会(ラスク・マフィン・手芸品、菓子類など)、ジョブライフはたの(レジンアクセサリー)、秦野ワークセンター(陶芸品・手工芸品)の6事業所が出店。

 問い合わせは、ともしびショップゆめ散歩【電話】0463・73・6031へ。

金総領事(右)から感謝状が贈られた大野会長

西湘日韓親善協会 「友好の精神、次世代へ」 創立45周年で記念式典

 西湘日韓親善協会(大野眞一会長)が5月18日、小田原市のミナカ小田原コンベンションホールで創立45周年記念式典・祝賀会を開催した。

 同協会は1979年の準備委員会を経て81年に創立。秦野など県西地区を中心に4市10町をエリアとしてイベント開催、市民や自治体職員の相互訪問で日本と韓国の友好関係構築に尽力する。協会特別顧問には4市10町の首長が名を連ねる。

 式典には支部会員のほか首長、市町村会議員や県会議員、国会議員らも出席した。駐横浜大韓民国総領事館の金玉彩(キムオクチェ)総領事は祝辞を述べ、大野会長に感謝状を贈った。

 大野会長は「これからも地域の皆さまとともに日韓の架け橋であり続け、次世代へ友好の精神を引き継いでいきたい」と思いを述べた。