秦野市農業後継者クラブ「秦友会」会長を務める 北村 昌史さん 堀山下在住 28歳
美しく咲かせる達成感
○…秦野市役所前に花のプランターを設置したり、農業経営士会が幼稚園で行っているサツマイモ植えの手伝い、市民の日など、12人のメンバーで活動を行う。「最近は若手も増えていてありがたい」と話す。
○…農家の家に生まれ育った。西小、西中出身。「高校で農業に興味を持ち、学び始めました」。吉田島総合(現吉田島)高校から東京農業大学に進み、卒業後は1年間、先輩農家のもとで研鑽を積んだ。2020年に就農。堀山下にある大倉花園で鉢物を手掛け、市場やじばさんずなどに出荷している。秦友会に入会したのも同時期。「同じ農家ですが、育てている作物が違うので色んな話を聞ける。農薬の話や販売方法など学ばせてもらっています」
○…栽培のメインはシクラメン。春から夏にかけてはニチニチソウなどの花壇用鉢植えも育てている。作業はほぼ1人なので「丁寧さは重要だけど、スピードも必要。今はその技術を経験で磨いている途中です」。特にシクラメンは”葉組み”と呼ばれる秋からの作業で出来が変わるため、その技術向上に余念がない。シクラメンを育て始めて5年、毎年購入してくれるファンも増えてきた。「自分のところを選んでくれるのは本当に嬉しい」。気候変動が激しい昨今、特に暑さ対策には「マニュアル通りにはいかない」と毎年頭を悩ませているが、手をかけた花が美しく咲くと達成感があるそうだ。
○…趣味は映画鑑賞や散歩。知らない場所を歩くのも好きだそう。秦野戸川公園も近いため、チューリップやアジサイの季節など散歩して楽しむことも多い。「花といえば、秦野は桜。じばさんずに納品に行くのにはだの桜みちを通りますが、いつも癒されてます」と朗らかに笑った。