町田版【6月26日(木)号】
支援者らと万歳する藤井氏(中央)

都議選 都ファ藤井氏が大勝 新人2氏 議席確保

 任期満了に伴う東京都議会議員選挙は6月22日、投開票が行われ、町田市選挙区(定数4)では現職で都民ファーストの会の藤井晃氏が次点に1万2千票近くの差をつける3万9739票でトップ当選。自由民主党の現職、星大輔氏がこれに続き、立憲民主党の新人、東友美氏と公明党の新人、村松俊孝氏が初当選した。現職では日本共産党の池川友一氏が及ばなかった。

 今夏の参議院選挙の前哨戦ともいわれた今回の都議選。都ファや自民、共産の現職のほか、立民、公明の新人など、計8氏が4議席を争った。

 3回目の当選を果たした藤井氏は都のデジタル政策などに関わってきた実績を前面に選挙戦を展開。22日、午後11時20分すぎに「当選確実」の知らせが届くと支持者らと固い握手。「町田市の声を都に届けていく。都のAI、デジタル分野をアップデートさせていきたい」と力強く語った。

 星氏は今回、「政治とカネの問題」で自民党に逆風が吹くなか、物価高対策、子育て支援などの政策を掲げ、2万7849票を獲得。「議席を残していただいた。引き続き、都民の生活を守っていきたい」と2期目について話す。

 初当選は2氏。立民の議席を獲得した東氏は「重責を感じている。都民のために予算を使っていくことを考えていきたい」と話し、都議を6期務めた小磯善彦氏からのバトンを受けた村松氏は「厳しい戦いだった。物価高などの政策を進めていきたい」と議席確保に安堵の表情をみせた。

 一方、若年層を中心にアプローチを進めてきた国民の新人、廣田悠大氏は2194票及ばす敗戦。現職の池川氏は前回よりも2千票以上減らし3回目の当選はならなかった。

 前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」から名乗りを上げた瀧口昭彦、浅井直之両氏は政策を浸透させることができなかった。

都ファ 第1党に

 今回の結果を受け、都ファが都議会第1党に復帰することが確実になった。町田市選挙区の投票率は48・20%で、前回(2021年=44・63%)より、3・57ポイント高かった。

100万人達成を祝う「まあち」スタッフら

子どもセンターまあち 居場所生み、来館者100万人 「中高生にも目」背景に

 乳幼児とその保護者から18歳までが利用する中町の子どもセンター「まあち」が先ごろ、開館9年目にして来館者数100万人を達成した。大台超えの背景には中高生世代にも目を向けた居場所づくりがあるようだ。

 「思ったよりも早かったという感じですね」。5月5日の子どもの日に来館者数100万人を達成したまあち。運営する町田市の担当者は節目をそう振り返る。まあちは現在5カ所ある市内子どもセンターの最も新しい施設として2016年にオープン。小田急線町田駅から徒歩8分の場所に開設され、乳幼児とその保護者が過ごすことができるスペースや子どもたちがはだしで遊ぶことのできるウッドデッキ、スポーツを楽しめる体育館などを完備。子どもたちの居場所となってきた。

増加傾向

 その来館者数は右肩上がりで増えている。コロナ禍以降、2022年の9万7748人から24年には11万9074人まで増加。「他の市内子どもセンターが24年、4万人台後半から7万人台だったなか、ひと際数が多い。駅近で利用しやすいことが大きいと思う。市外の人が利用することも少なくない」と市の担当者は話す。

 大台超えの背景には中高生世代に目を向けた居場所づくりもあるようだ。公共の子ども向け施設は一般的に乳幼児とその保護者や小学生の利用を想定し整備されているところが少なくないが、市内の子どもセンターはバンドやダンスの練習ができる部屋などを完備し午後9時まで開館するなど、中高生の利用を促す環境が整う。

 まあちにも夕方以降、部活帰りの中高生が集まってくるが、栗原尚子・まあち館長は「町田の子どもセンターは施設内のルールなどを小学生から高校生などで構成される『子ども委員会』が決める形を採用している。バンドやダンスの部屋はそんな子どもたちの視点で生まれたもの。だからこそ、利用する中高生が多いのだと思う」と笑顔をみせる。そして、多くの中高生が集まる町田駅近くにあることから、まあちは「地の利を得ている」と考えているという。

 町田に隣接する多摩市の子ども向け施設の担当者は「うちも18歳まで利用できる施設だが、乳幼児や小学生に比べ、中高生の利用の割合は少ない。午後7時までの開館も影響していると思う」とする。

今後は保護者も

 市の担当者は今後について、「福祉の次は子育てという視点で市内の子どもセンターはつくられていった。比較的遅いスタートで他を参考にできたところもあると思う。今後は保護者の支援にも目を向けていければと考えている」と話している。

町田市の教育委員を長年務めてきた功績が先ごろ、評価された 森山 賢一さん 町田市在勤 58歳

変革のタイミング 見極める

 ○…「まさかこんなに長く務めることになるとは」--。町田市の教育委員を10年を超えて務めてきた功績が評価され、このほど表彰を受けた。長くても2期8年で退任する人が多いなか、今年度、3期目に突入。玉川大学教授としての本務と両立しながら、町田の教育向上に貢献してきた。「受賞できたのは周囲の支えがあってこそ。ありがたいことだと思います」と微笑む。

 ○…大学院生への授業や教員向けの研修指導にあたる日々を送る。教育委員に就任したのは、学識経験者の視点で教育行政に関わってほしいとの要望を受けたため。「町田市は教育委員会と学校との連携がうまくとれていると感じる。子育てしやすいまちにつながっていると思う」。委員として、地域と共にある学校の在り方を模索する時間は未来への投資という考えだ。

 ○…遺伝学を専攻し、教育論とは無縁だった大学時代。教職課程を選択したことが転機となった。教育が持つ影響力の大きさに惹かれ進路変更を決意。大学院へ進学し博士号の取得を目指した。「当時の自分は力不足。大変でしたが、恩師のおかげで何とか博士になれました」。ただ、その姿を見た人からは「運がいい」と言われ、「テレビドラマの金八先生とかけ、『運八(うんぱち)先生』と呼ばれたんですよね」

 ○…教育委員として肌身で感じているのが、少子化や教員不足といった課題。それらに対応していくには良いところは継承し、変えるべき部分は柔軟に変化させていく必要があると考える。「教育は今、変革のタイミングを迎えている。我々、教育委員の役割も変わっていくと思います」。長く模索してきた「あり方」。適切な道を見極めていくつもりだ。

「喪失」分かち合う 7月に集まり 小山田桜台で

 大切な人を亡くした気持ちを分かち合う集まりが7月13日(日)、小山田桜台商店街の地域交流スペースよりみち広場(小山田桜台1-4-20)で開かれる。

 「町田とまり木カフェ」の名称で開催されるもので、午後2時から4時。参加費は300円(会場費など)。9月以降にも開催される予定になっているという。

 申し込み・問い合わせは町田とまり木カフェ運営委員会【携帯電話】090・1264・8425まで。

桜美林ホールで映画 7月26日 浮世絵版画展も

 本町田の桜美林芸術文化ホールで7月下旬、2つの企画が予定されている。7月26日(土)には、ひなたやま映画上映会として浮世絵師・葛飾北斎の娘・お栄が仲間たちと江戸の町を生きた姿を描くアニメーション映画「百日紅(さるすべり)〜Miss HOKUSAI〜」を上映する=上画像。午前11時、午後2時からの2回。受付・開場は各1時間前より。一般千円、高校生以下は500円。未就学児の入場不可。事前予約制で全席自由席。申し込みは同ホールHP内にある専用フォームまたは電話のほか来館して。

 一方、同ホール内の交流プラザでは7月31日(木)から8月29日(金)まで(8月10日(日)から17日(日)までの休館日を除く)、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎と歌川広重の浮世絵版画展が開設される=下画像。製作の過程や使用した道具が紹介されるなど、楽しみながら鑑賞できる内容になっているという。各日午前10時から午後4時(最終入館は3時30分)まで。この展示内容を夏休みの宿題にしたい場合は担当学芸員が手助けしてくれるという。事前予約制で詳細は同ホールのHP。

 各問い合わせは同ホール運営事務局【電話】042・739・0071(平日/午前10時から午後4時)。同ホールへは公共交通機関を利用のうえ(駐車場なし)。

桜美林幼稚園 園長に佐原氏 今年度就任

 桜美林幼稚園(常盤町)の園長に今年度、佐原光児氏=写真=が就いた。先日は園児らも参列するなか就任式が執り行われ、佐原氏は「幼少期はその人格が形作られる重要な時期。創立者たちが注いできた子どもへの愛の眼差しを大切にしつつ、教職員と協力しながら保育の使命を果たしていく。子どもたちや保護者らが大切にされていると感じる場所を目指していきたい」と話した。

 京都府出身の佐原氏は現在、46歳。同志社大学大学院を修了後、高等学校勤務などを経て、2020年から桜美林大学准教授を務めてきた。

市教育委員 森山さん 「永年」の活動に評価

 町田市教育委員会の教育委員として10年を超えて活動してきた森山賢一さん=写真・人物風土記で紹介=が先ごろ、「永年教育委員」として表彰された。任期が1期4年の中、森山さんは今年度、3期目に突入。教育の質向上に貢献してきた。「まさか自分が受賞できるとは思っていませんでした。周囲の支えがあってこその受賞です」と、森山さんは感謝の気持ちを語る。

 本業は玉川大学の教授。大学院生の指導や教員への研修に取り組む一方で、教育委員として、少子化や教員不足といった課題に向き合ってきた。

 森山さんは「今は教育が変革すべきタイミングにあると感じている」とし、「良いところは受け継ぎながら、必要な変化には柔軟に対応していきたい」と話している。

七澤さん(左)と西山さん

七澤結コンクール入賞記念 ソプラノ・テノール・バリトンの歌声を堪能

 今年リヨンで行われたコンクールで第3位入賞を果たした二期会の若きプリマ・七澤結さんが7月8日(火)、4年ぶりに町田に登場する。

 この4年間で見事花開き、二期会のオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」デスピーナ役、「カルメン」のミカエラ役と立て続けに抜擢され大好評を博した七澤さん。テノールの西山詩苑さんも七澤さんと同じく東京藝術大学及び大学院修了で、伝統ある藤沢市民オペラの「魔笛」公演で主役タミーノを歌い絶賛を浴びた若手の逸材だ。バリトンの高橋正尚さんは国立音楽大学及び大学院修了で新国立劇場研修所修了の実力派としても名をはせる。

 コンサート第一部では、各々が得意とする楽曲を披露するといい、七澤さんはロッシーニの「オリー伯爵」のアリア、西山さんは「ランメルモールのルチア」と言うオペラ、高橋さんは「トスカ」の楽曲を歌い上げる。

声の饗宴楽しんで

 「オペラ界の第一線で活躍中の3人が町田に集結する事はなかなかございません。素敵な歌の数々をお届けしますので、3人の声の饗宴をどうぞご期待下さい」と主催の柴田素光さん。今回、七澤さんと同じ大学の後輩として出演する、町田出身の西山さんは「七澤さんとは過去に学内で共演したことがありましたが、昨年の『魔笛』を機に出演となりました。今回一緒に舞台に立つことができ、一緒に重唱する曲もあるためうれしいです」と話し、「地元で歌うのは約1年ぶり。楽しみにしています」と笑顔を見せた。

 午後2時30分開演(午後2時開場)。チケット3千円。会場は町田市民フォーラム3階ホールで、主催は町田イタリア歌劇団。予約・問い合わせは柴田さん【携帯電話】090・1734・8116へ。

八王子や多摩両市などで指導にあたっている藤野さん。合気道歴は45年を超えるという。

合気道って? ゼルビアスポーツクラブが教室新設

 町田市内で運動教室や学びの場を開設している総合型地域スポーツクラブ「町田ゼルビアスポーツクラブ」が先ごろ、成瀬会館(成瀬)で合気道教室を新たに開いた。子どもから大人を対象にする教室で指導にあたる藤野弘雅さんに聞いた。

 ――どんな武道

 「相手の攻撃をさばいて投げ、または抑える武道。稽古では決まった技、型の練習を繰り返します。力を使わず、呼吸を大切にし、稽古を重ねていくと体力がつき深く呼吸することが可能になります」

 ――難しいでしょうか

 「子どもから高齢者まで、それぞれにあった形で稽古することができるので、どなたでも取り組めます。稽古を積んでいくと礼儀作法が身につくほか、心に余裕をもつことができるようになり、いらいらすることが少なくなると思います。また、受け身をとれるようになることも知ってもらいたい。道路などでトラブルがあった際、頭を打つことなく、ダメージを最小限に抑えることができるようになるでしょう」

 その他詳細は町田ゼルビアスポーツクラブのHPで。問い合わせはmzsc@zelvia.jpまで。

キャンパス内で廃棄されたペットボトルからつくった「ロケット」を飛ばす学生

「リサイクル」広がれ 法大でペットボトルロケット大会

 社会課題解決を目指す法政大学ソーシャル・イノベーションセンター所属の学生団体が先ごろ、ペットボトルロケット大会を拠点とする法大多摩キャンパス(相原町)で開いた。ペットボトルのリサイクルやプラスチックごみ削減への意識向上などにつなげることを目的に開催されたもので、当日は大学で破棄されたペットボトルからつくった「打ち上げロケット」の飛距離を競った。

「楽しい思い出を」

 イベントの発案者の一人、佐藤愛奈さんはペットボトルロケットが小学校時代の楽しい思い出となっていることから、「これを切り口にすれば、環境問題をもっと身近に感じてもらえると思った」と笑顔。イベントに参加した勅使河原昊さんは「ごみがこのように遊びになるとは思わなかった。有効な活用法。もっと大きいペットボトルでもやってみたい」と話していた。

町田場所を紹介する市長(中央)と町田市出身の小野川親方(左)ら

町田で2年ぶりに大相撲 12月 総合体育館で

 大相撲の地方巡業「大相撲町田場所」が2年ぶりに町田市立総合体育館(南成瀬)で開かれる。12月20日(土)に予定されているもので、取組のほか、力士が化粧まわりを締め、手拍子・足の音頭に合わせてうたう「相撲甚句」なども披露される。

市長を表敬訪問

 開催に先立ち、17日には日本相撲協会や主催する町田場所実行委員会メンバー、町田市スポーツ協会が石阪丈一・町田市長を表敬訪問。顔を合わせ、町田市出身の関取、紫雷匠関(木瀬部屋)の活躍が話題となる一方で、子どもたちが土俵にあがる「わんぱく相撲」が盛んな町田から新たな関取の誕生を期待する声があがった。

7月5日から

 当日のチケットは町田市民ホール窓口などで7月5日(土)から、一般販売。問い合わせ・車椅子席を求める人は大相撲巡業チケット事務局【電話】0570・05・3366(オペレーター対応午前10時〜午後5時)。詳細は町田市のホームページなどで。

<PR>
【LINE読者限定プレゼント】
【LINE読者限定プレゼント】
毎月15名様に抽選で『Amazonギフト券1,000円分』をプレゼント!ギフト券以外のプレゼントもあるかも!是非チェックしてみてください。 (続きを読む)

町田天満宮 宮司 池田泉 宮司の徒然 其の153

寄生

 境内の片隅に見慣れない花を見つけた。まだ球根部分が小さいのか弱々しいが、どうやら正式名「シラー・カンパニュラータ・ヒヤシントイデス」という覚える気にもならない長い名で、アフリカ北西部アルジェリアやモロッコなどから来た園芸種。おそらくどこかの庭で種を食べた鳥が落としたのではないだろうか。「シラーの仲間か、ヒヤシンスの仲間でいいかな」と片付けてしまいがちだが。幸い比較的覚えやすい釣鐘水仙という和名がある。時を同じくして、駆除しないと厄介なほど広がるトキワツユクサに紛れてヤセウツボが顔を出した。これも帰化植物で、はるばる地中海沿岸から牧草などに混じって日本へやってきた。葉緑素を持たない寄生植物で、農作物に寄生すると生育を阻害するため、要注意外来植物となっている。どちらも日本に来たかったわけではない。いうなれば連れて来られたと言っていい。大きな違いは、園芸用として正規のルートで来た釣鐘水仙は商品として大切に育てられるが、ヤセウツボはたまたま紛れ込んで来てしまったし、見た目も地味だから園芸用にもなれず、意図せず望まず異国の地でひっそり生きることになった。しかも、他のウツボグサの仲間は色鮮やかで愛されているのに、ヤセウツボは要注意植物とまで言われてたまったものではない。寄生植物は宿主の植物を殺すことはしない。自分も死んでしまうから。マツタケ、ギンリョウソウ、ナンバンギセルなども然り。人間に害を及ぼすというだけで要注意とか危険とか、食べれたり、見た目が良ければ受け入れられる。破壊をやめない人間中心の地球。豊かな未来のために作られた核が、殺し合いの核に。それをネタに威嚇し合いけん制し合い、すれすれのバランスをとるための切り札にしている。社会生活の進歩のために開発されたAIは、詐欺グループが使用して被害者が増大。懲りない。何度でも繰り返す。開発者も使用者も先を見越してない。そして依然大国の核に寄生している我が国は常に弱腰。