さがみはら南区版【8月7日(木)号】
左から伊藤さん、渡邊さん、小川さん。チーム名に入る「マッソ」とは「あとひと踏ん張り」のときに発する部内の掛け声に由来している

光明学園 ゴミ拾いで全国へ メンタル強化「1位目指す」

 全国の高校生がゴミ拾いを競い合う「スポGOMI甲子園2025神奈川県大会」(一般財団法人日本財団スポGOMI連盟主催)が7月19日、横浜公園で開催され、光明学園相模原高等学校(当麻)が連覇を達成。12月に行われる全国大会へ出場する。チームのメンバーは「躊躇なくゴミを拾う精神が鍛えられた。全国1位を狙う」と語る。

 スポGOMI甲子園とは世界的に深刻な海洋ごみ問題の解決を目指した高校生のスポーツイベント。2019年に始まり、今年で7大会目を迎える。3人1組で競技時間内に決められたエリア内でゴミを拾い、量と質を競う。県大会には31チームが出場した。

 光明学園から出場したのは4チーム。今回優勝したのは渡邊佑晟さん(2年)、伊藤聖來さん(2年)、小川裕成さん(2年)のバレー部員3人で組んだ「マッソー!光明バレーボール部」。3人は競技時間45分間で重量10・33kg(30㍑ゴミ袋8袋分)、ゴミの種類別に設定されるポイントの合計2118ポイントを獲得。2位に500ポイント以上差をつける大差で優勝した。

 小川さんは「あらかじめコインパーキングと喫煙所に狙いを定めた」と作戦を話す。吸い殻はポイント数が高く、ビンや缶は重量を稼ぎやすい。

 ゴミ箱から溢れた、または放置されているゴミが対象となる。渡邊さんは「自販機の裏にはペットボトルや空き缶ゴミが多い。飲食店の近くにも酒瓶が多く狙い目」と分析。小川さんと渡邉さんがゴミを探す役、伊藤さんがゴミ袋を持ち二人をサポートする役を担った。小川さんは「勝負は重量を稼げる瓶に出会えるかどうか。宝物を探している気分」と話す。

ゲーム性でやる気に

 きっかけはバレー部顧問で生徒会担当の武田大輔教諭から誘われた。

 当初「全く乗り気ではなかった」と声を揃える渡邊さんと小川さん。だが練習として、生徒会と一緒に学校周辺のゴミ拾いに参加するとそのゲーム性にはまった。小川さんは「ゴミを探すのが楽しくなった。やるならちゃんとやりたい」と負けん気を発揮。渡邊さんも「人のためになる」と実感できたことで意識が変わった。

 イベントの趣旨に共感したという伊藤さんはゴミ拾いを始めると「人の目につかないところ、暗い場所にゴミは捨てられている。ゴミ拾いをはじめてから通学路のゴミが目に付くようになった」と自身の変化を語る。

 武田教諭は「吸い殻や酒瓶など、大人が捨てたゴミを高校生が拾うことに考えさせられる」とし、「生徒たちには視野を広げ、気づける人間になってほしい」と願いを込めた。

 全国大会は12月、東京都墨田区で開催される。

スマホの撮影映像が指令センターと共有される(写真はイメージ/相模原市消防局提供)

相模原市消防局 映像通報システム導入へ 運用開始は今秋の見通し

 119番の通報者がスマートフォンで撮影した現場映像を通信指令員が同時に確認できる「映像通報システム」の運用開始へ向けて、相模原市消防局が準備を進めている。現場状況の映像を指令センターと共有することで災害活動などの効率化を図る。順調に進めば9月からスタートする。

6割がスマホ利用

 映像通報システムは、交通事故や急病などの際、現場の状況をスムーズに把握しようと全国的に導入が進められている。同局には昨年1年の間に約6万2千件の119番通報が寄せられた。そのうち6割ほどがスマートフォンなどからの通報で、その割合は年々増加していることから、同システムを導入することで効果的な災害活動につながると判断した。

 システムを使うと、通報者は言葉で伝えることが難しい現場の状況を映像で伝えることができる。通信指令員は傷病者などの様子を映像で確認し、心肺蘇生や止血などの救急措置の方法を指導したり、火事の場合であれば煙の色などから状況を見極めたり、隊の増強を今までよりも早い段階で判断できるようになるという。さらにスマートフォンの位置情報から現場が特定できる点なども有用だ。

まずは119番に

 同局指令課の小久保和良総括主幹は「事前登録やアプリのダウンロードは必要ありません。119番に通報するところまでは今までと変わりません」とシステムの操作が難しくないことを強調する。

 指令員は音声通話だけでは状況把握が難しい場合などに、必要に応じて映像撮影の協力を通報者に依頼する。その後、映像通報システムを起動するリンクアドレスを指令員から通報者にショートメッセージ(SMS)で送信。通報者がこのアドレスにアクセスするとカメラが起動し、現場の映像がリアルタイムで指令室に送られる仕組みだ(通信料金は通報者の負担)。

 懸念されるのが、システムの認知が進むまで、通報者が災害現場を撮影していることによるトラブル。小久保さんは「災害現場救命率の向上のためにも理解と協力をお願いしたいです」と話す。また、映像送信時の安全確保、他人の敷地に勝手に踏み込まないなどの配慮が求められる。

警察は23年から

 神奈川県警では同様の仕組みの「110番映像通報システム」を23年から運用している。

8月19日から市立図書館で先祖である仙客亭柏琳の展示を行う 荒井 慶太さん 麻溝台在勤 55歳

先祖のPR 地元に愛着を

 ○…自身の6代前にあたる江戸時代の戯作者、仙客亭柏琳が今年の大河ドラマ「べらぼう」にゆかりがあることから、柏琳にちなんだ企画をしたいと考えていた。市からシビックプライド向上のために展示の依頼を受け快諾。ただ、展示されるパネルやキャラクターづくり、漫画制作は自ら行った。「色んな縁があって実現したこと。自分の先祖が市のPRにつながるのが嬉しい」

 ○…若草小、相模台中、上溝南高校出身。バレーボール部で関東大会、空手で全国大会に出るなど活発な学生時代を送った。大学卒業後、都内の会社へ就職。塾での商品開発や講師などを務めた。「何かを一から作るという点で、今の仕事にも活かせています」と振り返る。44歳で家業の印刷会社を継いだ。市の公式キャラクターの商品開発を行うなど、印刷だけにとどまらず新たにクロスメディアも展開している。

 ○…中高の同級生とは今でも年に5、6回は集まる。「飲んだりカラオケしたりくだらない話をしたり充実した時間を過ごせるのが幸せ」と地元のつながりをありがたく感じている。ドラマや映画鑑賞が好き。昨年から趣味と仕事を兼ねて、大学の通信教育で映像について学んでいる。時間を捻出することに苦心するが「映像制作で照明ひとつ取っても意図を考えるのが面白い」と楽しんでいる。

 ○…「柏琳を通じて『自分の住んでいる街にこんな人がいたんだ』と相模原に愛着を持ってほしい。小さな積み重ねがシビックプライドにつながる」と力を込める。キャラクターは塗り絵やアニメーションなどの二次展開を見据えており今後、柏琳を継続的に発信していく予定だ。「これを契機に市の魅力も全国に広げたい」

みんなで歌おう会 8月の開催は見送り 次回は10月4日

 心に響く童謡や唱歌を歌い継ぐイベントとして定期的に開催されている「みんなで歌おうイン相模原」。8月16日(土)に開催が予定されていたが、主催する童謡唱歌を歌うレモンの会の都合により休会することになった。

 玉川大学芸術学科ピアノ専攻卒の大沢洋子さんが指導に当たり、武蔵野音楽大学ピアノ科卒の大貫眞里さんがピアノ伴奏している。

 次回の開催は10月4日(土)、JR橋本駅北口の「杜のホールはしもと」8階多目的室で開催される。午後2時開始。

展示される漫画や本

仙客亭柏琳の展示会 8月19日から市立図書館で

 磯部生まれの戯作者で江戸時代に「鶴屋」から3作品を出版した仙客亭柏琳の展示が8月19日(火)から市立図書館(中央区鹿沼台)で行われる。柏琳の子孫である、日相印刷の荒井慶太さん=人物風土記で紹介=が市のシティプロモーション戦略課より依頼を受け開催に至った。

 3作品をまとめた「仙客亭柏琳翻刻全集」や作品の挿絵や葛飾北斎が描いた「相模原の鮎」の絵などのパネル、柏琳の人生を描いたオリジナル漫画「仙客亭柏琳ものがたり」が展示される。柏琳のキャラクターデザインは荒井さんにより作られ、その特徴はちょんまげと筆。親しみやすさをこだわりとしたそう。荒井さんは「子どもから大人まで楽しんでほしい。柏琳をきっかけとして相模原市を好きになってもらえたら。柏琳の墓にも毎月お参りしているので、PRは喜んでいると思う」と話した。

 オリジナル漫画は無料配布。展示期間は29日(金)まで。その後、相模大野図書館(相模大野)で9月3日(水)から12日(金)、橋本図書館(緑区)で10月28日(火)から11月3日(月)まで順次開催される。
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相模原市消防局 充電式電池の出火が倍増 「PSEマーク確認を」

 全国的にリチウムイオン電池からの出火が増える中、市内でも同様の火災が急増している。

 市消防局が7月に発表した2024年中の火災概要によると、市内の火災件数は153件。出火原因は「こんろ」が19件で最も多く、次いで「電気機器」が15件と続く。

リチウムイオン電池が出火原因となった火災件数は20年には6件だったが、24年には2倍の12件に増加した。

 市消防局はリチウムイオン電池からの出火原因を「管理の不適」(落下、高温放置、誤った廃棄方法など)、「構造の不適」(初期不良品など)、「不明」に分類。「市内の傾向としては管理の不適から構造の不適に原因が推移している」と分析している。

 リチウムイオン電池は軽量性や長寿命などの特徴から、スマートフォンやハンディファンなど様々な製品に使用されている。担当者は「著しく安価な製品では安全装置が不十分な場合があり、注意が必要」と話し、電気用品安全法に基づいて安全基準を満たしていることを示すPSEマークが付いているものを選ぶよう推奨している。

暑さや衝撃に注意

 同局によると使用上の注意として、密閉した車内やダッシュボード、直射日光の当たる場所に置かない、熱がこもりやすい場所(布団やカバンの中など)での使用・充電を避ける、衝撃・圧力・変形に注意する、推奨されている充電器を使用する、水濡れを避けるなどを挙げている。

 担当者は「リチウムイオン電池は高熱や膨張といった異常な症状が出てから実際に出火するまで時間差があり、タイミングが読みづらい。異常を発見した際は、使用を中止し消防局に相談してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは同局予防課【電話】042・751・9117。

話題の演奏会 「2つの四季」の饗宴

 東京都交響楽団の弦楽セクションの精鋭たちが8月11日(月・祝)、現代の最も優れたヴァイオリニストのひとりとして活躍するシュロモ・ミンツとともに、ヴィヴァルディとピアソラ、2つの「四季」を全楽章演奏する。

 ミンツの円熟した音色と、愛弟子である及川博史を中心とした都響弦楽メンバーの洗練されたアンサンブルが織りなす至高の音楽体験が可能だ。

 公演会場は小田原三の丸ホール(小田原駅徒歩13分)。午後3時開演(午後2時開場)。全席指定4000円、18歳以下1000円、未就学児入場不可。同ホールHP、イープラス他で発売中。問合せは小田原三の丸ホール【電話】0465・20・4152(午前9時から午後8時)。

集めた資料をもとに解説する與儀さん

悲惨さ知らずとも 麻溝台在住 與儀敬太郎さん(87)

 「沖縄の基地を引き取る会」に所属し、沖縄の戦争をはじめ、様々な戦争資料を集めながら世界へ平和の必要性を訴えている。

 戦時中、避難のため生まれ育った小禄村(現在の那覇市)から為又(びいまた)(現在の名護市)の山に囲まれた林の中にある小屋に母や祖父母、兄弟ら8人で移り住んだ。椎の木の身を拾って食べていたら近くから大きい音がした。時々米軍が偵察に来たときには、緊張感があった―。

 「小学校低学年であまり覚えていないし、戦争の実感がなかった」。再現された避難小屋の写真を指さしながら「こんな立派なものじゃなかったけどね」と振り返る。近くで聞いた大きな音は為又から約5Km離れた八重岳で日本軍が艦砲射撃を受けていたものだった。

 高校卒業後に沖縄を離れた。79歳まで戦争についてあまり考えたことがなかった。「96歳まで生きた父はシベリア抑留から生き延びてきたけど、その時の話でさえ全く聞いたこともなかったことも影響していると思う」と話す。

「こんな近くで」

 定年後、これからはカラオケや旅行を楽しもうと思っていたが、偶然「沖縄の基地を引き取る会」というキーワードが目に付き、集まりに足を運んだ。「『基地をやめる』という発想がすごいと思った。故郷である沖縄について考えてくれる人がいる」と驚いた。

 それをきっかけに沖縄での戦争について調べるようになった。今では体験記の記事や本で書斎がいっぱいになるほどだ。

 幼い子どもが足を持たれ、壁に打ち付けて殺されたという体験記を読んだ。それが自身が避難していた為又から約3・5Kmしか離れていないところで行われていたという。「こんな近くで悲惨なことが起きていた。自分は何も知らなかった」。

 人前で話すのが苦手だというが、集めた体験記をもとにしたスピーチを4月からはじめた。「語り部をしていた同級生が体調を崩して活動ができなくなってしまった。その代わりにはならないかもしれないけど、伝える義務がある」。悲惨さは知らずに育ったが、今後も平和を訴える。

相模ひまわり幼稚園 シャボン玉で夕涼み

 認定こども園相模ひまわり幼稚園(川井俊幸園長)で7月25日、夕涼み会が行われ、浴衣や甚平に身を包んだ在園児や卒園生らでにぎわった。

 同園園舎建て替えのため、現在の園庭で最後の開催となった夕涼み会。今年はシャボン玉アーティスト「バブリン先生」をゲストに招いた。

 バブリン先生がハサミや牛乳パックなど身近な道具でシャボン玉を披露する様子に、園児たちは興味津々の眼差し。音楽に合わせて、シャボン玉によるシャワーが降り注ぐと園児たちは大興奮。30分間のショーを楽しんでいた。

委嘱状を授与される星さん(左)=建川一茂さん提供

地元の役に立ちたい 大学生の防災専門員

 新磯地区の防災専門員委嘱式が7月12日、新磯まちづくりセンターで行われた。

 防災専門員は地震などの災害時に備え、専門性や継続性の高い防災リーダーとして各地区から選出されている。消防隊員や組織で危機管理を行っていた経験などを持つ人が務めることが多い。比較的年齢層が高く、女性も少ないという。

 今回、委嘱されたひとり、新戸在住の星怜(ら)楽(ら)さん(20)は大学2年生。新磯小学校、相陽中学校と新磯地区で生まれ育った。幼い頃から母の理華さんが地域のボランティア活動に参加している姿を見て、「いつか自分も地域に協力していきたい」と考えていた。

 警察官になる夢を叶えるため、経験として役に立つかもしれないと、今年4月に新戸地区の消防団に入団した。同じ頃、新磯地区の防災専門員が足りなくなり、星さんに白羽の矢が立った。「昔から近所の人たちと仲が良く、おばあちゃんがたくさんいるような感覚。そんな温かい人たちや緑が多くて空気が美味しい地元の役に立ちたい」と引き受けた。

 7月に市が行った防災専門員研修会では、星さん以外で女性は一人。同世代はいなかったそう。「災害時に女性目線の備えがあると非常に助かる」という地域の声もあり、期待が寄せられている。

 委嘱を受けた星さんは「防災専門員の制服を着て頑張ろうという気持ちになれた。人見知りをしないので、年齢性別関係なく、頼られる存在になりたい」と意気込んだ。

ちから米穀で販売中の備蓄米(奥は玄米)

相模原市の米穀店が語る米流通の現状と政府備蓄米の舞台裏 市場価格の変動、米を取り巻く環境の変化

 小泉進次郎氏が5月21日に農林水産大臣に就任して以来、新農相は高騰する米価格対策として政府備蓄米の放出を行ってきた。地域に根差して長年米を販売する「株式会社ちから米穀」(相模原市中央区矢部)代表取締役の山下力さんに政府備蓄米の放出後の現状について話を聞いた。

政府備蓄米の流通の課題

 備蓄米の流通が遅れた原因について山下さんは「取引が10トンから12トンの大型トラック単位に限定されて、小規模米店は単独での購入が困難だったこと。政府から管理を委託された事業者側が米の品質確認(メッシュチェック)に時間を要したこと」と分析。同店でも5月30日に備蓄米購入の申請を行ったにもかかわらず、実際に米が入荷したのは7月に入ってからだった。

米価変動と米店の苦悩

 7月28日に農林水産省が発表したデータによると、全国のスーパーでの米の平均価格は、前週比で4円安の3,585円(5kg)。これは9週連続の下落で、集計開始以来初めてとなる。

 ただし、銘柄米の平均販売価格は前週比3円高の4,264円(5kg)で、3月上旬以降4,000円を切っていない。

 今回同店に入荷した備蓄米は2021年産の古古古米で、主に業務用に使われる品質の高い「硬質米」。栃木県産の「あさひの夢」で、「状態も非常に良い」と山下さん。同店では5kg1,900円、10kg3,600円、30kg1万円(すべて税込)で販売している。

 山下さんは「備蓄米が放出されてから仕入れ価格は以前の1俵(60kg)あたり5万円から3万5,000円前後に下落した」と話す。「でも安くなったからといって、すぐに販売価格に反映できるわけではない」という。米穀店には年間を通じた安定供給の責任があり、高騰前から在庫を確保しているためだ。また、生産者との長年の信頼関係により買い付けているため、「急な市場価格下落に合わせた販売価格変更は難しい」と説明する。

今年の新米は

 山下さんによると、8月から早生品種の新米が収穫され始めるが、今後米業界はどうなっていくのだろうか。

 「酷暑と水不足で収穫量の増加は見込めないのではないか」と山下さんは厳しい予測をした一方、暑さに強く収量も確保できる「高温耐性品種」の開発が進んでいるとも明かす。

天候や構造の変化がもたらす影響

 全国的な気温上昇の影響で「コシヒカリの主要産地が西日本から東北・北海道へとシフトしている」とも指摘。北海道ではかつて加工用米が主だったが「ゆめぴりか」といった高品質銘柄米が作られるようになり人気を集めている。

 「飼料米から主食用米への転換を進める生産者が増加していて、国産米の作付量は今後増えていく可能性も高い」という予測も。

 JA(農業協同組合)は生産者を支える一方で、資材の高値販売や契約の制約といった課題も指摘されているが、山下さんは「近年、若い世代の生産者がJAに頼らず、自ら販路を開拓し独自の経営システムを構築する動きも出てきている」と話す。

 米を取り巻く環境は変化し、大きな転換点を迎えているようだ。

 

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記者会見に臨む本村市長

相模原市政を牽引する本村市長の健康管理 「職員の働きやすい環境づくりも目指す」

 相模原市の本村賢太郎市長は7月24日、定例記者会見で自身の健康管理ついて語った。

市長職は経営センスと決断力

 市長は市長の職務を「県議会議員や国会議員とは全く異なる職場」と表現。「経営的なセンスと決断力が必要」と強調した。55歳を迎え、同級生の訃報が耳に入る度、「命は本当に大切」だと痛感し、「思ったことはすぐ行動に移す」覚悟で市政に臨んでいると述べた。

 市長は「ワクワクする相模原」の実現には、約8千人の市職員の力が必要だと語り、「職員一人一人が力を発揮できる環境づくりも市長の大切な仕事だ」とした。

公務とプライベートの両立は

 公務多忙な中、健康管理のために夜の会合後、歩いて帰宅したり、最近は釣りやサッカー観戦、サイクリングやゴルフなどのアウトドア活動を積極的に取り入れてたりしているという。

 市が発表しているデータによると、公務以外を示す「外出」の取得は、市長就任直後の2019年は255日間で8日、約31.88日に1回。コロナ禍の20年は一年間で17日の「外出」で、約21.53日に1回だったが、25年1月から7月は19日で、約11.16日に1回と大きく増加している。

 市長は「当初はほとんど休みを取れなかったが、それではいけないと反省した。休める日がある限りはリフレッシュしていきたい」と語った。

運転手が確認できるよう手を挙げて横断歩道を渡る練習をする園児

交通安全、二つの約束 警察官が園児に指導

 相模原南警察署署員が7月10日、認定こども園相模すぎのこ幼稚園(日高倫明園長)で恒例の交通安全教室を行った。

 神奈川県警察本部から指導役としてウサギの「ピョン太」が参加。道路を歩くときの交通安全のルールとして、「おうちの人と手をつなぐ」ことと「とびだしをしない」ことの二つを園児と約束した。

 園児たちは交通ルール啓発アニメを鑑賞後、横断歩道の渡り方を練習。「気を付けピ。右見て、左見て、もう一度右見て」という署員の掛け声に合わせて左右を確認し、横断歩道を模したマットを渡った。

避難所変更

 校舎工事により、地震発生時の避難場所が変更となる。町田ハイツB地区自治会と谷口自治会(第2・第4町内会)が鶴園小と鹿島台小、谷口中へ、鶴ヶ丘自治会と南大野自治会、鶴ヶ丘団地自治会、旭ヶ丘クラブ自治会、青葉自治会、相模原サニーハイツ自治会が桜台小と相模台中へ変更。10月31日(金)まで。

犬の吠えは何かの訴え

動物愛護推進員のアドバイス【4】 「ワンワン」吠える犬の鳴き声

 犬の鳴き声には沢山のバリエーションがあり、よく耳にする「ワンワン」だけでも防衛・遊戯・あいさつ・寂しさなどの意味があるため、犬にとって無駄な吠えは1つもありません。しかし、環境省によると犬の鳴き声は100デシベルにも達するため、人社会では騒音となり、災害時、避難所での犬の吠えは飼い主だけの課題とは言い切れません。

 犬の吠え予防には、犬の飼い主がすべき対策と、飼い主ではない人が注意すべきことがあります。その中で最も重要なポイントをご理解いただき、みんなで犬の吠えへの対策をすることが課題解決の糸口になります。

 まず、犬が吠えた時、多くの飼い主は叱って止めさせようとします。しかしながら、吠える頻度が逆に増えるなどの副作用が伴うためお勧めできません。飼い主がすべき対策は、子犬の時期に将来的な警戒吠えの予防に徹すること(見知らぬ人からご褒美をもらったり環境音を聞かせて馴らすなど)。そして、成犬の場合は学習が絡んでいるため問題行動に詳しい専門家に相談し、吠えている理由に合った対策を考えることです。

 一方、飼い主でない人の注意点は、犬の目を「ジッー」っと見つめないことです。犬好きな人は、コミュニケーションを取るために犬の目を見ながら近づき、犬嫌いな人は恐怖心から動きを止めて凝視する行動が犬の警戒吠えを助長するからです。    ※M・H

この連載では動物愛護推進員(動物愛護や適正飼養の普及啓発等を行う市が委嘱するボランティア)が各テーマでお話しします