高津区版【10月10日(金)号】
ルーマニア大使と共にコンサートをPRする山川寛子さん

プロ演奏家山川寛子さん 主催(プロデュース)公演に「無料招待席」 次世代担う18歳以下対象

 高津区溝口界隈で音楽教室を運営する傍ら、プロ演奏家としても活躍する山川寛子さんがプロデュースを手掛ける音楽公演に、18歳以下を対象とした「無料招待席」が設けられる。これは、山川さんが「次世代を担う子ども達に良質な演奏鑑賞の機会を」と実現したもの。

 「高津市民館・大ホール」(マルイファミリー溝口12階)で10月19日(日)に行われるこの公演は、東欧・ルーマニアの実力派ヴァイオリニスト、ディアナ・ジパ氏と、ピアニストのステファン・ドニガ氏による室内楽のコンサート。「ディアナ・ジパ ヴァイオリンリサイタル」と銘打たれ、日本の評論家から「驚くほど上手い」と称賛されている同氏の初来日公演となる。

「子ども達に一流の音楽を」

 このプロデュースを一手に担った山川寛子さんは、プロのサクソフォン奏者として演奏活動を行いながら、高津区内で音楽教室も運営。とりわけ次世代を担う後進の育成などにも力を注いでおり、今回の公演でも「子ども達に一流アーティストの音楽を」と、無料で鑑賞できる招待席を用意した。さらに当日のプログラムにも工夫を凝らし、有名な曲を多く取り入れるなど、初心者にも聴きやすいコンサートとなる予定。「クラシック音楽だからと難しく考えず国際的な雰囲気を楽しんでいただければ」と広く来場を呼び掛けている。(14時開演/13時半開場)。

 一般向けチケットは全席指定でS席5000円、A席4500円。「カンフェティ」(【電話】050・3092・0051)や「チケットぴあ」(Pコード298―849)で取扱っている。なお、18歳以下の無料招待席は事前の予約が必要となる(同伴する保護者は半額料金2500円)。

川崎市長選 現新6人の争いか 10月12日告示、26日投開票

 任期満了に伴う川崎市長選が10月12日に告示される。本紙の調べでは10月6日の時点で現職と新人の計6人が出馬に向けて準備を進めている。投票は26日に即日開票され、13日から25日まで期日前投票が行われる。

 立候補の意思を示すのは、表明順に会社員の國谷涼太氏(25)、現職の福田紀彦氏(53)、社会福祉法人理事の野末明美氏(60)、出版社CEOの宮部龍彦氏(46)、前市議会議員の山田瑛理氏(42)、清掃員の関口実氏(67)。いずれも無所属での立候補を表明している。

 國谷氏は「若者・子育て世代から選ばれるまち」「ビジネスのまち」「安全・安心のまち」を重点施策に掲げる。子育て世帯向け「アフォーダブル住宅」の供給、市民税の減税、地域活動のデジタル化などを訴える。

 4選を目指す福田氏は、人づくりや健康づくり、住まいなどの「7つの循環」を掲げ、卓越スクール(高専)の設立や子育て支援住宅の実証の開始に取り組む。また、特別市の実現に向けた法改正にも意欲をみせる。

 野末氏は共産党の推薦を受けて挑戦。「市民の子育て・くらし・福祉優先」を掲げ、18歳までの子ども医療費・窓口負担ゼロや中学校給食までの無償化を強調。等々力緑地の緑の保全、公共施設の市の直営化を唱える。

 8月に出馬表明した宮部氏は、事務事業評価で啓発事業を整理し、税金の使い道を正すと強調。SDGsなどの「理念先行」の啓発事業を整理対象に挙げる。最終目的として、ヘイトスピーチ禁止条例の廃止を掲げる。

 山田氏は9月に川崎市議を辞職し、自民党に離党届を提出した。2児の母親目線と庶民感覚をいかした市政運営を掲げる。学校ルールの一斉点検と必要な見直しや、歩道整備などのインフラ対策などに意欲をみせる。

 関口氏は9月下旬に挑戦を表明した。国籍や性別、障害の有無にかかわらず「差別のない、多様性のある社会」づくりを目指すと明言。ヘイトスピーチの対策強化や、南海トラフ地震への防災力に向けた強化を掲げる。

本紙がアンケート

 タウンニュースは市長選立候補予定者に最も訴えたい政策などのアンケートを実施。回答を政治情報サイト「政治の村」で公開している。(10月6日起稿)

洗足学園音楽大学の音楽学部長として学園祭の広報を担当している 江原(えばら) 陽子さん 久本在勤

音楽の原点「あいさつ」にあり

 ○…間近に迫った学園祭や特別コンサートに向け、準備が佳境を迎えている洗足学園音楽大学。その音楽学部長として、学園祭の企画・運営のアドバイザーや広報を担当し、一大イベントの成功を目指して活動している。「日ごろ磨いた歌声や演奏を存分に披露し、来場者の心を動かす最高の舞台にしてほしい」と、学生たちの活躍に期待を寄せる。

 ○…東京都出身。元歌手の母親の影響を受けながら育ち、幼少期から音楽に親しんだ。転機は、テレビ番組の公開収録に出演したこと。司会者に「歌手になったらどう?」と歌声を褒められたことをきっかけに、その道を志す。東京藝術大学在学時には、教育番組の「うたのおねえさん」に抜擢されるなど活躍した。洗足学園とは、同学園小学校のオーケストラ公演で司会を務めたことをきっかけに関わりを持ち始め、音楽大学の新コース立ち上げに携わった。昨年音楽学部長に任命された際は、「学生や教職員が明るく、音楽と共にいられる環境を作ろう」と決心し、職務に臨んでいる。

 ○…普段は、学部長として、学部運営に関する審議決定を統括している。同時に、声楽の授業も担当しており、学生たちに直接歌い方を指導する。「授業では、学生本人の”気づき”を重視しています。主体的に考えることは、社会に出てからも重要ですからね」

 ○…歌い手として普段から大切していることが「あいさつ」だ。「”おはよう”や”こんにちは”などの言葉には、歌唱や演奏をする中で不可欠な、相手への思いやりが詰まっている」と考えており、自ら模範となるべく、学生らに声をかける。この、あいさつを起点とした人間性の育成こそが、技術を超えた最も重要な教えだ。

制作中のミューラルアートの前に立つDragon76

聖地ミゾノクチの象徴 「ブレイキン」が壁画に 世界的アーティストが制作

 世界的なダンサーたちが巣立った「ブレイキンの聖地」として知られる「ミゾノクチ」を象徴する壁画制作が、JR南武線武蔵溝ノ口駅の南北自由通路で進んでいる。世界で活躍する日本人ミューラル(壁画)アーティスト、Dragon76が来日し、10月11日(土)までの完成を目指して制作中だ。

 JR武蔵溝ノ口駅の改札前通路はブレイキンのダンサーが集まることで国内外に知られ、パリ五輪の金メダリスト・AMI(本名・湯浅亜実さん)や世界で活躍するSHIGEKIX(本名・半井重幸さん)もここで技を磨いた場所だ。

 そんな特別な空間を地域のプライドとして形にしようと、高津区内の団体や学校、ダンス関係者が「高津区ブレイキン・モニュメント制作委員会」を結成。中心メンバーで川崎市出身のダンサー「KATSU ONE」こと石川勝之さんが、友人のミューラルアーティストであるDragon76をニューヨークから招聘し、ブレイキンをイメージした壁画の制作を依頼。9月下旬から制作が始まった。

 Dragon76は2019年と20年に、市役所本庁舎の工事現場の仮囲いに巨大なミューラルアートを制作した実績があり、川崎での壁画制作は3度目。今回のテーマは「ニューヨークで生まれたブレイキンの文化が日本独自の発展を遂げ、再び世界に広がるイメージ」という。

 完成する11日には、午後5時から壁画前で完成記念セレモニーがある。

学園祭への来場を呼び掛ける木曽正之さん(左)と江原陽子さん

洗足学園で学園祭 10月11日・12日 入場無料

 洗足学園音楽大学と洗足こども短期大学の学園祭「洗足学園フェスティバル2025」が、10月11日(土)・12日(日)に開催される。両日午前10時から午後6時。

 期間中は、学生や卒業生など約35団体が出演。J-POPやピアノ、吹奏楽、ダンス、電子音楽といった、多彩なジャンルのステージやイベントが予定されている。

 また、11日には、洗足学園音楽大学から誕生した女性アイドルグループ「MARUKADO」のステージ、12日には学園祭の目玉となる「コース対抗パフォーマンスコンテスト」や「ヘアーカラーチャレンジ」などが開かれる。

揃って来場を呼びかけ

 このイベントの広報を務めるのは同大学国際交流センター・副センター長の木曽正之さんと、音楽学部長の江原陽子さん=人物風土記で紹介=。両氏は「学生たちが日ごろの練習で磨いた歌声や演奏、想像力が発揮される学園祭です。ぜひ来場を」と呼びかけている。

 入場無料。一部有料イベントがあるので、学園祭ホームページで確認を。予約は一部の公演を除き不要だが、満席になり次第、入場が締め切られる場合がある。

 (問)担当者(メール)ensou@senzoku.ac.jp

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診断士会 セミナー開催
2025年度・持続化補助金
診断士会 セミナー開催
25年度、2回目となる小規模事業者持続化補助金の申請受付へ向け、川崎中小企業診断士会では小規模事業者や個人事業主を対象に10月17日(金)、川崎区富士見にある川... (続きを読む)
出張所に敬礼する宮内所長

子母口出張所 建て替えへ 所長「46年の歴史に感慨」

 高津消防署子母口出張所が、庁舎老朽化のため建て替えられることになり、10月1日に宮前消防署の野川出張所(宮前区西野川2の7の8)への移転作業が行われた。

 地域防災を支えてきた庁舎を離れるにあたり、出張所署員の思いとは――。

27年の完成目指す

 1979年に建設された子母口出張所は、東野川や子母口、久末など、広範囲を管轄地域として、防災活動の拠点として活用されてきた。しかし、建物や設備面での老朽化が著しくなったため、庁舎の長寿命化と将来的な機能強化を目的に、今回、建て替えられることになったという。

 野川出張所が移転先に選ばれた理由について、高津署の担当者は「子母口地域に近い場所にあることから地域の防災力を維持でき、子母口消防隊の人員および車両を配置できる規模の施設であるため」としている。

 なお、移転後も事務所は別で、消防の電話番号も従来のまま使用するという。

 現庁舎の解体は10月以降に開始する予定。新庁舎の着工は来年4月以降に始まり、完成と運用開始は2027年4月以降を目指している。

 担当者は「工期の都合により、建設が遅れる可能性ある。また、新施設の構造については現在設計中のため、具体的な構造などはまだ公表できない」と話す。

野川出張所内へ移転

 1日に実施された野川出張所への移転作業では、備品などの搬出や清掃などが行われた。

 同出張所で所長を務める宮内英一郎さんは、年季の入った施設や、昭和ごろに使われたいたという地図を眺めながら「長年、地域の役に立ってくれてありがとう、そしてお疲れ様という気持ち」と感謝を述べていた。

会場は二子新地駅から徒歩約15分(写真は過去の様子)

北海道美唄市コンテナショップ 新米2合、来場者に進呈(プレゼント) 高津区久地であす11日(土)、フェア

 チョーク等の製造販売を手掛ける日本理化学工業(大山隆久社長)の敷地内にある、北海道美唄(びばい)市の魅力を発信する「コンテナショップ」(高津区久地2の15の10)。同所を会場に、普段は店頭に並ばない商品も楽しめる「北海道・美唄フェア」があす10月11日(土)に開催される。

 美唄市に工場を持つ同社は、北海道経済を応援すべく2021年の秋、コンテナを改装したアンテナショップを開設。以来、美唄の特産品が手に入るスポットとして地元住民の間などで好評を博している。

美唄の魅力、発信

 催し当日は、美唄の定番商品として名を馳せる「焼き鳥」や「鳥めし」、特産品のハスカップを使ったドリンクなどが販売される。また、マジックショーやミニ縁日(ゲームコーナー)、スタンプラリーなどといった、子ども達も楽しめるイベントが各種用意されるほか「豪華賞品が当たる!?大抽選会」(14時〜)も行われる予定となっている(いずれも雨天決行、荒天中止)。

「ブランド米、ご賞味あれ」

 さらに来場者には「北海道米2合パック」(子どもにはハスカップグミ)がプレゼントされる(なくなり次第終了)。

 開催時間は午前10時30分〜午後3時30分。大山社長は「新米の季節の美唄産ブランド米をぜひ、高津区や中原区など近隣の方々にご賞味頂ければ」と話し、多くの来場を呼び掛けている。

 詳細問い合わせなどは日本理化学工業【電話】044・811・4121。
屋根や外壁塗装などについて、様々な不安や悩みを解消することができる

本紙連載コーナー筆者 「池田塗装」が無料の勉強会 あす10月11日(土) てくのかわさき 参加者を募集中

 本紙人気連載コーナー「教えて!職人さん」の講師・池田聡氏が代表を務める「株式会社池田塗装」。同社があす10月11日(土)午前10時から、溝口の「てくのかわさき・第1研修室」で参加費無料の講座を開催。現在、参加者を募集している(要事前予約、定員制、申込み先着順にて受付)。

プロの有資格者が講演

 「外壁・屋根『塗装勉強会』」と銘打たれたこの企画。当日は、これからマイホームの塗装工事を検討する人や、既に見積もり中の人などを対象に、池田代表をはじめ同社の一級塗装技能士が講師として登壇。

 有資格者のプロの視点から「外壁や屋根の塗装工事における適正な価格」や「工事を依頼する適正なタイミング」などを丁寧にレクチャーする。

「売込み」ナシ

 また、地域に住む人たちの生活や建物に関する諸問題を解消することを目的とした講座となるため、自社の売り込みや勧誘、特定の商品や業者の推奨は一切なし。それどころか「施工トラブルを引き起こす『塗装業界の間違った常識』とは?」や「信頼できる業者かどうかを見抜くための判断基準4項目」など、参加者目線からの、本当に知りたい情報が詰まった勉強会となる予定。参加者には塗装業者を選定する際に役に立つガイドブックも進呈される。池田代表は「勉強会の中で疑問が生じても、その場で自由に質問できる雰囲気の催しなので、ぜひ気軽に参加してもらえれば」と話している。

 詳細問合せや予約申込みは【フリーダイヤル】0120・71・1056(受付時間午前9時〜午後6時)へ。

昨年の縁日の様子

影向寺(ようごうじ)で「ご縁日」 歌とマルシェで秋の一日を

 宮前区野川本町にある影向寺で11月3日(月・祝)、「影向寺ご縁日」が開催される。時間は午前9時から午後4時。

 主催する影向寺重要文化財・史跡保存会が、史跡「橘樹官衙遺跡群」の国史跡10周年を記念し、影向寺の薬師如来像の国宝復活を祈念して企画。当日は、演歌歌手の杜このみさんと彩青さんによるコンサートや「電動自転車」「国内ペア旅行」「食事券」など豪華景品が当たるお楽しみ大抽選会が実施される。

 会場には、屋台はじめ新鮮野菜や地域の銘菓が並ぶほか、ミニ四駆サーキットや昆虫くじなど、子どもたちが楽しめるブースも多数。ハンドメイド雑貨の販売などのワークショップが集まるマルシェも同時開催。宮前区の観光大使「メロー・コスミン」も来場し、会場を子どもから大人まで、秋の一日を満喫できるイベントだ。

 (問)縁日はjubun.shiseki.hozonkai@gmail.com亀ケ谷会長、マルシェは小川さん【電話】090・4175・4634。

全国で初めて復元された飛鳥代の正倉

橘樹遺跡群 影向寺を「巡ろう」 25日にまち歩き講座

 「川崎市大山街道ふるさと館」(服部隆博館長)では現在、10月25日(土)に開催する「高津のまち歩き講座」の参加者を募集している。

 この講座では、国史跡の「橘樹官衙遺跡群」や「影向寺」を散策。また同寺院の敷地内にある、神奈川県指定重要文化財「薬師堂」の中に入ることができるほか、宝物館では国指定重要文化財「木造薬師如来両脇侍像」など、普段は公開されていない仏像を間近で拝観できる。

 さらに、これまで同様の講座では行われたことのなかった初の企画として 「130万年に及ぶ高津の大地の成り立ちについて学ぶ時間」を設定。 千年エリアにある、地層がむき出しになっているスポットを観察する。

 当日は、大山街道ふるさと館の服部館長が案内役を務めるほか、橘樹官衙遺跡群の発掘調査や国史跡指定・整備で中心的役割を果たしている、川崎市教育委員会文化財課の学芸員、栗田一生氏が講師として参加する。

 服部館長は「スペシャル感が一杯つまったまち歩き講座。ぜひ参加してもらえれば」などと呼びかけている。 

事前予約は24日まで

 定員は25人で、事前予約は前日10月24日(金)まで受付。当日は、橘小学校正門前に午後1時までに集合。午後4時ごろ解散予定。参加費1000円(イヤホンガイド付き、保険料、資料代含む)。

 小雨決行。荒天での場合は、翌日26日(日)に延期となり、前日の夜に連絡がある。

 問合せ・申し込みは同館【携帯電話】044・813・4705、またはウェブの申し込みフォーム。

(上)2017年の川崎フロンターレの始球式(下)フロンターレの観客席で応援する3人=いずれも©KAWASAKI FRONTALE

川崎ゆかりのバンド SHISHAMO「終了」 フロンターレ「大切な存在」

 3ピースロックバンド「SHISHAMO」が9月27日、来年6月のライブを最後に活動終了することを発表した。川崎市制100周年記念イベントや川崎フロンターレのイベントに出演するなど、川崎との縁が深いアーティストの「終了」を惜しむ声が各方面から上がっている。

 9月27日、SHISHAMOの公式ホームページに「大切なお知らせ」がアップされた。「2026年6月13日・14日にUvanceとどろきスタジアム by Fujitsu(等々力陸上競技場)でワンマンライブを開催します。そして、そのライブをもって、SHISHAMOは活動を終了します」

 メンバー3人で「これからのSHISHAMO」について話し合った結果、「完結に向かおう」という結論に至ったことを知らせる内容だった。

 SHISHAMOは10年に川崎市立川崎総合科学高校の軽音部で結成され、卒業後に本格的な活動を始め、13年にデビューした。日本武道館などでの大型ライブやNHK紅白歌合戦出場なども果たす一方で、川崎フロンターレの始球式やハーフタイムショーを務めたり、昨年6月の川崎市制100周年記念イベント「かわさき飛躍祭」にも出演した。

 3人の発表をうけ、川崎フロンターレは「ともに川崎を盛り上げていく同志のような存在であり、音楽の力で後押ししてくれる大切な存在。数多くの活動に協力していただいた」とコメントを発表した。フロンターレ後援会の会員向けにSHISHAMOのラストライブチケットの先行発売を始め、コラボグッズもJリーグの試合会場で販売。第1弾は「SHISHAMOコラボキーホルダー」計400個を完売し、10月18日の清水戦で追加販売する。

 川崎総合科学高校教諭で軽音部顧問の菊田直史さん(52)は、練習熱心な教え子たちが成長する姿をファンとしても見守ってきた。「(発表には)驚いたが『長い間よく頑張った。本当にお疲れ様』という思い。彼女たちの今後がどんな形であれ応援していく」とねぎらった。

 高津区のとんかつ店「華家」はファンの間で「聖地」として知られ、全国からファンが訪れる。常連客の菊田さんが「教え子自慢」をしたところ音楽関係者の耳に入り、SHISHAMOのデビューへとつながった現場だ。店主の天谷信元さん(52)は「全国からファンがここに来て音楽でつながり、自分も多くの出会いに恵まれてきた。心からありがとうと伝えたい」と、満面の笑顔で感謝を述べた。

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制作中のミューラルアートの前に立つDragon76

聖地ミゾノクチの象徴 「ブレイキン」が壁画に 世界的アーティストが制作

 世界的なダンサーたちが巣立った「ブレイキンの聖地」として知られる「ミゾノクチ」を象徴する壁画制作が、JR南武線武蔵溝ノ口駅の南北自由通路で進んでいる。世界で活躍する日本人ミューラル(壁画)アーティスト、Dragon76が来日し、10月11日(土)までの完成を目指して制作中だ。

 JR武蔵溝ノ口駅の改札前通路はブレイキンのダンサーが集まることで国内外に知られ、パリ五輪の金メダリスト・AMI(本名・湯浅亜実さん)や世界で活躍するSHIGEKIX(本名・半井重幸さん)もここで技を磨いた場所だ。

 そんな特別な空間を地域のプライドとして形にしようと、高津区内の団体や学校、ダンス関係者が「高津区ブレイキン・モニュメント制作委員会」を結成。中心メンバーで川崎市出身のダンサー「KATSU ONE」こと石川勝之さんが、友人のミューラルアーティストであるDragon76をニューヨークから招聘し、ブレイキンをイメージした壁画の制作を依頼。9月下旬から制作が始まった。

 Dragon76は2019年と20年に、市役所本庁舎の工事現場の仮囲いに巨大なミューラルアートを制作した実績があり、川崎での壁画制作は3度目。今回のテーマは「ニューヨークで生まれたブレイキンの文化が日本独自の発展を遂げ、再び世界に広がるイメージ」という。

 完成する11日には、午後5時から壁画前で完成記念セレモニーがある。

ピンク色に照らし出された川崎市役所(川崎市提供)

10月はピンクリボン月間 がん検診の受診率向上 市役所をライトアップ

 乳がんの早期発見・早期治療を目指して普及啓発を行う10月の「ピンクリボン月間」に伴い、川崎市では2日から9日までの8日間、市役所本庁舎(川崎区)をピンク色にライトアップした。

 国はがん予防の指針となる「第4期がん対策推進基本計画」を改定し、全国のがん検診受診率の目標値を50%から60%に引き上げた。これを受けて市でも目標値を60%に引き上げ、啓発活動を続けている。

 市によると、全体的に市民のがん検診受診率は上がっており、市が40歳以上の女性を対象に実施する乳がん検診の受診率は2023年度の実績で19%と2割以下だが、職場などで受診可能な市民も含めた全体の受診率をまとめた22年度の「国民生活基礎調査」によれば、乳がん検診の受診率は前回の19年度より2・9%プラスの51・4%だった。

 ほかのがん検診も、肺がん54・8%(4・3%増)、大腸がん51・3%(4%増)、胃がん53・8%(0・3%増)、子宮がん49・1%(0・6%増)と、受診率は軒並みアップしている。

 市は肺がんや胃がんなど各種のがん検診を実施しており、70歳以上や住民税非課税世帯などの市民は無料で受診できる。問い合わせは【電話】044・982・0491。

全国学力・学習状況調査 全教科で平均を上回る 自己肯定感も上昇

 川崎市総合教育センターはこのほど、今年4月に国が実施した今年度の全国学力・学習状況調査に関する市内分の分析結果をまとめ、公式ウェブサイトで公表した。小中学校とも、全教科で全国平均を上回った。

 国の「全国学力・学習状況調査」は、教育施策の成果と課題を検証することを目的に、毎年春に全国の小学6年生と中学3年生を対象に実施している。川崎市では、小学校115校と特別支援学校1校(小学部)の6年生1万1387人と、中学校52校と特別支援学校1校(中学部)の3年生8962人が対象となった。

 7月末の速報値を市教委が分析した結果、小学生、中学生とも国語・算数(数学)・理科のいずれの教科でも全国平均を上回った。また、国語の「読むこと」「書くこと」などの学習指導要領の内容に基づく設問の正答率も、いずれの教科でも全国を上回った。

塾など学習時間長め

 生活習慣などを尋ねた「児童生徒質問調査」では、「自分にはよいところがあると思う」と答えた小学児童は88・4%(全国86・9%)、中学生徒は85・7%(同86・2%)。10年前の調査と比べると小学児童が11ポイント、中学生徒が18・1ポイント高くなっており、市内の児童生徒の自己肯定感が確実に上がったことが分かる。

 また学習習慣を尋ねる設問では、校外での勉強時間が「2時間以上」の小学児童は37・6%(24・9%)、中学生徒が43・6%(30・8%)で、塾などの学習時間が長い傾向にあった。

 センター担当者は「川崎の子どもたちが頑張って勉強している結果が出ている」と評価した。

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10月13日はスポーツの日 川崎市 持続可能な部活動へ 生徒の代表者会議も開催

 10月13日(月)は「スポーツの日」。部員減で学校の部活動が存続できない地域があることから、国は地方自治体に対して部活動の「外部化」などの対策を講じるよう求めている。川崎市でも、将来的に少子化に転じる可能性があるとして準備を進めている。

 今年8月、部活動の当事者である生徒たちの意見を集めるため、川崎市教育委員会が「部活動生徒代表者会議」を開催した。市内52校の中学2年生ら計95人が市役所の本庁舎(川崎区)に集合。「将来の後輩たちに向けて」という前提で「持続可能な部活動にするために必要な工夫」をテーマに議論し、生徒からは「部への参加スタイルを自分で決める」「自分たちでメニューを決める」といった意見やアイデアが出た。市教委ではこれを受けて2018年策定の「川崎市立学校の部活動に係る方針」を今年度内に改定する予定だ。

 市が「方針」の改定を進める背景には国の意向がある。文化庁とスポーツ庁は22年12月、少子化の影響で部活動が存続できないケースが増えているため、生徒がスポーツや文化・芸術活動に継続的に親しめる環境整備を目指す「総合的なガイドライン」を策定し、地方自治体に通知。23年度から25年度までを部活動に関する「改革推進期間」に指定し、状況に応じた取り組みを求めている。

部活動に充足感

 川崎市内の市立中学校の部活動の状況としては(24年5月時点)、52校で計749の部活動があり、内訳は運動部が520、文化部は229。全生徒2万9922人のうち約82%にあたる2万4659人が部活動に参加しており、市教委によれば、これまでのところ人員減で部を廃止したケースはないという。

 生徒にとっての部活の位置づけとしては、23年11月〜12月に実施した「中学校の部活動に関するアンケート」で、生徒が学校生活で「充実している」と感じる時間のトップは「休み時間」だったが、「部活動」が2位にランクインした。一方で部活動に関連した心配事や悩みを尋ねる設問では(複数回答可)、生徒の50・3%が「勉強との両立」、51・4%の保護者が「部活動と学業の両立」と回答。教員に負担感を尋ねた設問では「感じる」と「どちらかと言えば感じる」が合計で8割近かった。

 市の担当者は、「市も将来的に少子化となり、部活動の機能を地域で担う必要が生じるかもしれない。将来的な課題として、準備を進めていく」と話している。

梶が谷駅衝突・脱線事故 週明けの通勤・通学ラッシュを直撃 改札前では混雑も

 10月5日の午後11ごろ、高津区内をはしる東急田園都市線・梶が谷駅付近で車両同士が接触する事故が発生。この事故の影響で、翌6日の始発から田園都市線が渋谷駅から鷺沼駅間と、並走する東急大井町線の溝の口から二子玉川駅間で運転を見合わせたため、多くの通勤・通学客に影響を及ぼした。

 梶が谷駅では構内前のシャッターが閉じられ、改札付近の職員に再開の見込みを訊ねる利用客の姿も多く見られるなど、長時間にわたり混雑が続いた。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.39 「國學院大學陸上競技部サポータークラブ」について

 第39回目は、「國學院大學陸上競技部サポータークラブ」についてご紹介いたします。

 「國學院大學陸上競技部サポータークラブ」とは、二子新地(高津区)のまちに根ざす國學院大學陸上競技部を地域ぐるみで応援する任意団体です。

 選手達の競技生活、この限られた期間の中、サポーターズクラブは、安心して練習に集中できる環境を作っていきたいと、考えています。また陸上競技部と共に地域の行事や日常の中で交流を育み「まち全体が応援団!」となるよう大学駅伝3つのタイトル日本一を目指すチームを後押しします(取るぞ!3大駅伝3冠!)。

 サポーターズクラブは、高津区大山街道周辺地域の地域活性化を目指し、様々な取組みを行っている「大山街道アクションフォーラム運営委員会」から発足した「まちの企画室」のメンバーが中心となっており、私たちSELFも仲間に入れてもらい、一緒にサポートしていきます(皆さんと一緒に盛り上げていきます!)。

 先日(9月21日)に行われたサポーターズクラブ設立記念「まちトーク」では、國學院大學陸上競技部、前田康弘監督、昨年のキャプテン平林清澄選手、青山学院大で「山の神」と称された神野大地選手が来て、熱いトークで普段中々お聞きできないようなお話で盛り上がっていました(編集室注/タウンニュース10月3日号・既報)。

 國學院大學陸上競技部の活躍を地域メンバーと一緒に応援し盛り上げていきます!これからも頑張ってください。

不定期連載 市民健康の森だより 第202回 新機軸「草刈り担当ローテーション」について

 私たちの重要な活動の一つは「草刈り」です。春日台公園とたちばなふれあいの森での草刈りを行っています。春日台では広場と野球グラウンドが草で覆われており、周辺部も草刈りが必要です。以前は活動日当日の朝に「草刈りが必要だな」と思った会員が自主的にその日に草刈りを行うというやり方でした。誰かが主体となって草刈りを主導する訳ではなく会員個々の判断によって草刈り実施のタイミングと場所が決まっていました。ただこのやり方だとどうしても偏りが出てしまいます。

「偏り」解消、今月から採用

 そこで会長からはこのやり方を改善して欲しい旨、森部会副部会長へ依頼がありました。依頼を受けて副部会長からは草刈りの担当ローテーションが提案され10月から実施を始めました。担当ローテーションとはまず草刈りが出来る会員を登録し、その会員がいつ草刈りに従事するかを事前に決めてローテーションで回していくやり方です。

 登録された会員は4月に実施した「刈払機操作講習会」を受講した会員から選ばれました。草刈り用の刈払機は鋼鉄製の円形回転刃が高速回転しますから安全な取扱い方を十分に理解しておく必要があります。幸いベテラン会員新人会員合わせて10名程の会員が受講してくれました。

 新しいやり方ではこの草刈り要員から草刈り予定日に3名程が指名され年末までのローテーションが決められて掲示板に表示されました。10月2日はこのローテーションの初日となり、宮寺会長も草刈り要員の一員として率先参加してくれました(写真)。

 草刈りローテーションがどの程度有効に機能するかはしばらく様子を見る必要はありますが、以前に比べて効率的に草刈りが進むだろうと期待しています。以前は夏場の草刈り必要期に遅れが出ていました。ボランティア団体にも作業計画は必要と考えての新制度ですが、幸い担当に指名された会員には受け入れてもらえたようです。

ずらりと並ぶコラボメニューの数々

GO!GO!!フロンターレ

マルコメとのコラボメニュー販売

 川崎フロンターレオフィシャルカフェ「FRO CAFE」で、オフィシャルパートナーのマルコメ(株)とコラボしたメニューの発売が始まった。10月31日(金)までの期間限定。

 期間中は、同社の発酵食品や大豆ミートなどを使った、体に優しく美味しいメニューが楽しめる。ピリ辛の味付けが食欲をそそる「大豆ミートの台湾混ぜ飯」や、西京焼き用みそのマヨネーズソースが決め手の「塩糀ローストポークのピタパンサンド」、「濃厚味噌の鶏団子汁定食」などが並ぶ。いずれも1100円(税込)。

 ドリンクには同クラブの練習拠点、麻生グラウンドで選手にも提供されているスムージーを、カフェ風にアレンジした「米糀ミルクのベリーバナナスムージー」も登場。トップチームの選手も愛飲する一杯を味わうことができる。

 担当者は「マルコメさんの商品を使った、こだわりのメニューがそろいました。ぜひこの機会にご賞味ください」と来店を呼びかけている。問い合わせは併設のアズーロ・ネロ【電話】044・767・6111。

画像はいずれも川崎フロンターレ

検証 福田市政㊦ まちづくり、輸送力強化に課題 特別市は市民理解不可欠

 10月12日告示、26日投開票の川崎市長選挙。3期目・4年間の福田市政検証の2回目のテーマは防災対策やまちづくり、特別市などについて。

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 2024年1月1日に発生した能登半島地震を受け、福田紀彦市長は「被災直後から衛生面で重要な課題となる」との認識を示し、川崎市の災害時におけるトイレ対策を転換する方針を決めた。長期の断水により、災害時のトイレ対応の重要性が浮き彫りになったことを受け、川崎市は下水道管に接続して利用できるマンホールトイレを市内156カ所に整備、携帯トイレの備蓄も推進した。加えて、市内のコンビニエンスストア208店舗へAEDの設置を進める。一方で市民救命士の養成は課題だ。

 まちづくりの取り組みでは、京急川崎駅や武蔵小杉駅をはじめ、市内各地で整備計画を進めてきた。福田市長は「50年先を見据えた都市整備」を行うとしている。登戸、鷺沼、新百合ヶ丘などの駅周辺での再開発は、人口増加につながることも期待されている。交通インフラでは、川崎の南北を縦断するJR南武線で連続立体交差事業が進められているが、ラッシュ時の混雑問題はいまだ解消されていない。JR東日本は今春、南武線のワンマン運転を開始。ただ、遅延問題は度々発生している。輸送力増強に向けた市としての働きかけは、いっそう求められている。

 ふるさと納税で福田市長は「本格的に取り組み、流出分を取り返したい」との決意のもと、ポータルサイトを3サイトから14サイトに増やし、返礼品も24年度の約400品から倍以上の約850品目へと増やすなど、力を入れてきた。こうした取り組みが功を奏し、寄付受入額は、過去最大の約26億円に達した。もっとも、2024年度における同制度経由の市税減収額は、過去最大の約138億円に上り、歯止めがかからないのが現状だ。川崎市は市の税収で財政をまかない、国から地方交付税の交付を受ける必要がない「地方交付税不交付団体」であるがゆえ、ふるさと納税による住民税の減収分が補填されず、市民サービスの低下の懸念が生じている。

 福田市長が主張し続けているのが「特別市」の実現だ。政令市を都道府県から独立し、行政サービスを一括して担う制度。実現により、都道府県との連携強化に加え、市町村との水平連携が推進・強化され、「行政サービスの充実などの成果を市民、近隣自治体を含めた圏域、日本全体に還元できる」と福田市長は力を込める。「東京一極集中」の打開にもつなげたい考えでもある。法制化に向けて福田市長は音頭を取り推進する一方で、市民に「分かりづらい」との声はつきまとう。こうした中、福田市長は地方自治制度を「スマホの本体」、まちづくりや福祉、防災など個々の政策を携帯電話内の「アプリ」と例えてしきりに説明を行う。「いくら良いアプリ(政策)だとしても、携帯電話が古ければ使うことはできない」と抜本的改革の必要性を訴える。特別市実現に向けては市民の理解度を上げていくことは欠かせない。