高津区 人物風土記
公開日:2025.10.10
洗足学園音楽大学の音楽学部長として学園祭の広報を担当している
江原(えばら) 陽子さん
久本在勤
音楽の原点「あいさつ」にあり
○…間近に迫った学園祭や特別コンサートに向け、準備が佳境を迎えている洗足学園音楽大学。その音楽学部長として、学園祭の企画・運営のアドバイザーや広報を担当し、一大イベントの成功を目指して活動している。「日ごろ磨いた歌声や演奏を存分に披露し、来場者の心を動かす最高の舞台にしてほしい」と、学生たちの活躍に期待を寄せる。
○…東京都出身。元歌手の母親の影響を受けながら育ち、幼少期から音楽に親しんだ。転機は、テレビ番組の公開収録に出演したこと。司会者に「歌手になったらどう?」と歌声を褒められたことをきっかけに、その道を志す。東京藝術大学在学時には、教育番組の「うたのおねえさん」に抜擢されるなど活躍した。洗足学園とは、同学園小学校のオーケストラ公演で司会を務めたことをきっかけに関わりを持ち始め、音楽大学の新コース立ち上げに携わった。昨年音楽学部長に任命された際は、「学生や教職員が明るく、音楽と共にいられる環境を作ろう」と決心し、職務に臨んでいる。
○…普段は、学部長として、学部運営に関する審議決定を統括している。同時に、声楽の授業も担当しており、学生たちに直接歌い方を指導する。「授業では、学生本人の”気づき”を重視しています。主体的に考えることは、社会に出てからも重要ですからね」
○…歌い手として普段から大切していることが「あいさつ」だ。「”おはよう”や”こんにちは”などの言葉には、歌唱や演奏をする中で不可欠な、相手への思いやりが詰まっている」と考えており、自ら模範となるべく、学生らに声をかける。この、あいさつを起点とした人間性の育成こそが、技術を超えた最も重要な教えだ。
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