足柄版【11月1日(土)号】
緊急銃猟について説明する松田町の担当者

緊急銃猟 町独自の対応手順作成へ 松田町、山北町で協議

 9月1日の改正鳥獣保護法施行により、市街地に出没したクマを市町村の判断でハンターに委託し猟銃駆除できる「緊急銃猟」が始まった。他県では既に実施による駆除報告も出ており、足柄上地域でクマの目撃が多い山北町と松田町でも対応に向けた協議を進めている。

 松田町と山北町では昨年度から「ツキノワグマ等対策協議会」を設立し、クマの目撃情報の共有や対策事業を実施している。10月の協議会では、緊急銃猟のガイドラインを確認し、今後は国のガイドラインに基づく対応を行っていくとしつつ、発生時に備えた町独自のマニュアル作成にも取り組んでいくという。

 今回の改正法では、人の生活圏へのクマなど危険鳥獣の出没が増加する背景を受けて、迅速な対応をするため新たに市町村がハンターに猟銃の使用を委託できるようになった。

 委託できる条件は「人の生活圏に侵入」、「緊急性が認められる」、「銃猟以外での捕獲が困難」、「人に弾丸が到達する恐れがない」の4つで、全てを満たしている時に市町村の判断で緊急銃猟の実施が可能となった。

 実施にあたっては、通行制限や住民の避難指示など安全確保が義務付けられているほか、人や住宅への被害がでた場合は市町村が補償を行う。

 松田町の担当者によると、4つの条件をすべて満たすハードルは高く、他市町ではクマが移動したことで緊急銃猟が取り消された事例もあるという。担当者は「緊急銃猟が実施される時は、担当課以外の職員の協力も必要。町民の命を守るためにも危険が生じないよう体制を含めて運用を進めていきたい」と話した。

 足柄上郡猟友会の中野博支部長は「事態が起こったときにどのように行動するか、町との段取りはこれから。いざという時に対応できるよう準備したい」と話した。
「全国も平常心で」と田子さん

足柄高校弓道部 田子翔也さん全国へ 県予選会で個人2位

 県立足柄高校2年の田子翔也さんが10月12日に厚木王子高校で開かれた、弓道の神奈川大会団体兼全国・関東選抜大会県予選会で個人2位となり、11月の関東選抜(群馬県)、12月の全国選抜(静岡県)への出場を決めた。

 男子個人には県内各校から400人以上が出場。5位以内で関東、さらに2位以内なら全国大会も決まるとあって、競技は順位確定まで大接戦の展開に。最後は田子さんを含む3人が同点で並んだが、競射により田子さんの2位が決定。全国大会出場をつかんだ。

 高校から弓道を始めた田子さん。これまで目立った成績はなく、今回は自身も驚きの結果に。「大会と自分の調子の良いタイミングが重なった」と振り返る。同校弓道部個人では10年ぶりの全国大会にも「いつも通りにやるだけ」と浮かれていない。部長としていつも全体に気を配り「練習は限られた時間の中で工夫して」とにこやか。

 家本鹿乃子顧問は「入学前から部活の見学に来ていたのが印象的で、競技に真面目で熱心。上位大会でも頑張ってほしい」とエールを送る。

やまきた野菜くらぶの会長を務める 荻野 巌さん 山北町向原在住 74歳

畑で育む地域の輪

 ○…JAかながわ西湘山北支店の組合員を中心に構成される「やまきた野菜くらぶ」。町内の学校給食に地元野菜を使ってもらおうと2016年に設立し、会長を務める。栽培するのはタマネギやジャガイモなど5種類のほか、ざる菊も。クラブには移住者や農業に関心をもつ町民も参加。農作業などを分担して行うと地域のつながりも育まれるという。「一緒に作業すると仲間意識が強くなって、飲みに行こうかとか広がっていくんですよ」と笑う。

 ○…小田原市出身で、結婚を機に山北町に移り住んだ。福祉施設の事務職として長く勤め、本格的に農業に関わったのは定年後に義父の畑を継いでから。「最初は何も分からなかった」と話すように道具の扱いもままならず、毎日手探り。クラブのメンバーから知識や技術を学び、10年以上農業と向き合った今は、悩みの質もレベルアップ。肥料の配合や収穫時期の判断に気をつかうようになり「大変の意味が変わりました」と苦笑い。

 ○…クラブでは町の特産化を目指しニンニク栽培にも挑戦し「やるからにはいいものを」と品種選びや土壌作りなど試行錯誤を重ね今年で8年目。4年前に町のブランド認定も受けた。ここ数年は気温上昇などの影響で収穫量が減少傾向にあり、栽培管理の見直しを重ねる。「技術と知識だけじゃ難しく、知恵も使わないと。農業は奥深い」と学びは尽きない。

 ○…高校からの友人グループとは今も交流が続く。テニスは月2回集まり20年以上汗を流し、別の日には歴史が好きな友人をガイドに散策、書に長けた友人を講師に書道を行うなど、互いの得意を分かち合いながら親交を重ねる。「それぞれの得意を共有すると新しい知識や経験が増えるから、面白いんです」。
町民に弁当を手渡す吉田島高校の生徒

ヘルシー弁当完売 吉田島高生徒が考案・調理

 県立吉田島高校生活科学学科の生徒が10月21日、開成町役場でヘルシー弁当を販売した。

 昨年から町と協働で進める食育推進の取り組みで、生徒が栄養バランスに配慮し、主食・主菜・副菜のそろったメニューを考案した。

 弁当はカルシウムと鉄分を多く含んだ塩分控えめの献立で、バターチキンカレー、ナムル、牛乳寒天のほか、開成町特産の弥一芋を使ったグラタンを盛り込んだ。

 当日は販売開始の10分前に50人以上が列をつくり、用意した150食は30分ほどで完売した。弁当を購入した町内在住の60代女性は「去年も買って美味しかったので、今年も楽しみに買いました」と話した。

県内大学等在籍留学生 総数1万6287人 調査開始以降過去最多

 神奈川県は10月23日、県内の大学等に在籍する外国人留学生の調査結果(概略版)を発表した。

 調査は県の留学生支援施策推進のための基礎資料を得ることを目的に毎年実施している。

 5月1日を基準日として、県内の大学、大学院、短期大学、大学校、専修学校(専門課程)、日本語教育機関等の外国人留学生で、「出入国管理及び難民認定法」別表第一に定める「留学」の在留資格により在留する人を対象に実施。調査対象校は226校で、留学生在籍校は141校。回答率は100%だった。

 これによれば、留学生数は1万6287人(昨年比2286人増)で、調査開始以降過去最多だった。出身国・地域別では、中国が6746人、ネパールが3080人、ベトナムが1445人と続き、アジア出身者が9割を超えていた。

 学校種別では大学が5499人、大学院が2196人、短期大学14人、大学校等145人、専修学校4518人、日本語教育機関3915人。学校別で最も多かったのは東海大学で1553人、これに慶應義塾大学大学院の671人が続いた。

 居住地は8割超が県内で、県内居住者の56・1%が横浜市内。県西地域では小田原市が98人、松田町が2人、中井町・大井町・開成町がそれぞれ1人。経費別では国費が374人、外国政府派遣が67人、私費が1万5846人だった。

 2024年度中に卒業した留学生の総数は5250人で、卒業した留学生の51・6%が日本国内で進学。大学・大学院卒業者の35・2%が日本国内で就職している。
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サンリオキャラ松田町で公演

 クロミ、ハローキティ、マイメロディ、シナモロールといった人気キャラが登場するサンリオキャラクターズファミリーミュージカル「Song of Life」が11月30日(日)、松田町生涯学習センターで開かれる。

 松田町・寄村合併70周年記念事業として企画されたもの。当日は歌とダンスで盛り上がり、グランドフィナーレは写真や動画が撮り放題。

 時間は午前11時〜・午後2時〜の2回公演。チケットは大人3千円(町民限定2千円)、小学生以下2千円(同1千円)。松田町HPの専用フォームまたは、同センター窓口で販売中(町民チケットは窓口のみ)。

大雄山線フレーム切手販売 開業100周年を記念して

 大雄山線開業100周年を記念したオリジナルフレーム切手の販売が、10月15日から始まった。

 日本郵便(株)南関東支社が伊豆箱根鉄道(株)と連携して制作。110円切手5枚セットで、歴代の車両や現在みられる全7編成の写真が採用されている。17日には小田原駅ホームで贈呈式を実施=写真。平塚横内郵便局の石井浩之局長は「地域方々にとって欠かせないインフラとして歩まれてきたすばらしい歴史。皆さまのますますの活躍を期待している」と祝いの言葉を述べた。

 また伊豆箱根鉄道の新宅広樹取締役常務執行役員は「手に取っていただいた皆さまに大雄山線の歴史や魅力を知ってもらえれば」と話した。

 県西地域の郵便局で計400セット(1シート1200円)、大雄山線大雄山駅と小田原駅ではオリジナルクリアファイル付き(1600円/数量限定)を販売。数量に達し次第終了。

ベルマガ通信(Jリーグ 湘南ベルマーレ:戦評) 19試合未勝利で降格 変える勇気も必要だった 10月26日アウェー 湘南0-1福岡

 試合終了の笛が鳴った時に感じたのは、虚しさだった。選手たち一人一人は闘っていた。ところどころではいいプレーも見られる。だがそれがうまくかみ合っていないと感じてしまうのは何故なのだろう。

 夏には主力選手の海外移籍もあったが、その前から勝てていない。それだけが降格の理由ではないはずだ。チームとしての約束事が徹底されているのか疑問を感じる時もあった。

 それは監督やコーチ、選手だけの責任ではなくクラブとして変わらなければならなかったことを怠ったツケが今来ているのではないだろうか。

 ターニングポイントは今までに何度かあったはず。「湘南スタイル」とは何なのか。もう一度振り返って、これからクラブがどうあるべきかをサポーターも共に考えることが必要だ。

 そんな事を思いながらも、やっぱり湘南が好きだから、来年のシーズンチケット代を捻出する算段を今日も考えている。

(ベルマガ記者:浜地泰子)
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