高津区版【11月14日(金)号】
丁寧に加工を施す職人

川崎市ふるさと納税 返礼品に和の心加わる 地元企業 着物文化活性の願い込め

 今年4月、川崎市のふるさと納税返礼品に選ばれた高津区に本店を構えるまるやま・京彩グループの「きもの お手入れ券」が注目されている。同制度を担当する市資金課は「日本の伝統文化である着物を見直すきっかけが川崎市から届けられたら」と、期待感を込めて話す。

 川崎市はふるさと納税による受け入れ額が2024年度で過去最高のおよそ26億円に達した反面、同制度による市税減収額も138億円となりいわゆる「赤字」が大きな課題となっている。

 この現状を打開しようと、市では、動物愛護センターの動物への支援や、寄付先の学校を指定できる学校応援基金など使い道を指定できる寄付メニューを増やしたり、新たな川崎市の魅力発信につながる名産品を充実させるといった選択肢を増やす試みなどを進めている。

 今回の同社の「きものお手入れ券」もその一環。発案したのは同社会長の丸山実さんで、その思いを「本社のある川崎市への恩返し、また全国の着物文化の活性のお役に立てたら」と話す。また「着物文化がタンスに眠ってしまっているのはもったいない。もっと和装が楽しめるようになれば嬉しい」とも述べた。

 川崎市との協議では、同社が1971年の創業以来、オリジナル着物の製作・販売、メンテナンスなどを手掛け、長年培った技術で地域から日本の着物文化を支えるサービスを地域で展開してきた実績が評価されたという。

職人が手作業で

 まるやま・京彩グループは全国でおよそ110店舗を展開し、振袖の販売・レンタルなども手掛ける着物専門グループ。他にも小紋や色無地、紬、訪問着、附下、長襦袢、袋帯、留袖などを取り扱う。社会貢献活動も活発で、着物文化を世界に発信する事業や、和装を楽しむ心を育もうと中学校での講座開催、被災地の子どもたちに甚平や七五三衣装の寄付を行っている。

 なお返礼品の「きものお手入れ券3000円」は、丸洗い(3850円〜)や洗い張り(1万1000円〜)といったサービスで使用可能。全国から寄せられるメンテナンス希望品は高津区二子にある川崎本社に集められ、職人による丁寧な加工が施されるという。
ペット防災に関する啓発ブースも設置予定

高津区避難訓練 「ペット同行型」実施へ 29日 久本小、参加者を募集

 高津区では、地域で行っている防災訓練の一環として、市民参加型の「ペット同行避難訓練」を実施する。主催は高津区役所地域みまもり支援センター(福祉事務所・保健所支所)衛生課。

◇  ◇  ◇

 11月29日(土)、午前9時から久本小学校(高津区久本3の11の3)で行われるこの訓練は、災害発生時を想定して、参加者が自身のペット、ケージ、ペットフード、ペットフード容器等を持参。実際の被災時と同様に、訓練会場に設けられる「ペット避難スペース」を利用して、ペットの世話を体験してもらおうというもの。対象はペットを飼育している市内在住者で先着15人。希望者は必ず11月21日(金)午後5時までに申込み予約を行う(参加無料)。

 詳細問合せ、参加申込みは【電話】044・861・3322。

避難ルールの周知も

 川崎市では、風水害時におけるペットの同行避難について「震災時を含め、可能」とする一方、「必ずゲージやリードを持参する」「ネームプレート等を付ける」「ペットに必要な物は飼い主が準備する」などといったルールを明示。さらにペットの避難は「同伴」ではなく「同行」となるため「人の避難場所に一緒に入ることはできない」旨などをPRしている。今回の訓練でも「ペット防災に関する啓発ブース」を設け、こうした取り決めの周知を図る予定となっている。

「サントリー ザ・バーテンダーアワード2025」の頂点に輝いた 若林 将太さん 末長在勤 32歳

一息つける場所目指して

 ○…「バーはお酒を楽しんでいただくのはもちろん、笑ったり、静かに一息つける場所。その空気を作り出すのが、自分の役目だと思っています」と、強い信念を持つ。10月に、全国から腕利きのバーテンダー約500人がエントリーした、「サントリー ザ・バーテンダーアワード2025」の最終審査に参加。客と空間との調和を大切にする姿勢や、12年のキャリアをもとに生み出したカクテル「鳳鳴(ほうめい)」が評価され、大会の頂点へと駆け上がった。

 ○…バーテンダーを志したきっかけは、酒場を舞台にした映画や漫画を見て、「自分も同じ仕事をしてみたい」と思ったこと。20歳でその夢を叶えるが、「始めて3日で辞めたくなるほど大変でした」と振り返る。仕事を続ける中で、もてなした客から、感謝の言葉を贈られるうちに、意識が磨かれていった。その後、ホテルニューオータニ東京での勤務時には今も師匠と仰ぐ人との出会いがあり、「仕事をする上で大切なこと、そのすべてを教えてもらった」と、感謝を述べる。

 ○…八王子在住。ゲームや映画が好きで、作品の登場人物やセリフから発想を得てカクテル作りに活かすことも。家族は妻と3歳になる娘。仕事柄、夜の時間が主となるため、昼間は子育てにも積極的にかかわっている。「娘も私の仕事を理解してくれているのか、シェイカーのおもちゃで遊んでいますよ」と笑みを浮かべる。

 ○…今年の9月からは、末長のバー「N─BAR」で店長を務める。人々が抱く「バーはお酒が飲める人だけの場所」という誤解を解きたいと願っており、「ノンアルコールカクテルなど、要望に合わせた一杯を提供します。地域の人たちに、楽しいひと時を届けたい」と語った。

子ども・子育てフェスタ 11月15日 高津市民館で

 「高津区子ども・子育てフェスタ」が11月15日(土)に高津市民館(溝口1の4の1)で行われる。午前10時30分から午後3時。入場無料。

 高津区役所主催、地域団体が協力して開く、子育て世代を応援するためのイベント。当日は、子育てに役立つさまざまな情報が得られるパネル展示が設置されるほか、10時45分からは、「0歳から楽しめるコンサート」として、川崎の歌姫・桜井純恵さんが歌声を披露。さらに、ミニシアター(午前中のみ)なども予定している。

 また、ポーチ作りなどワークショップも実施されるほか、スポーツ縁日、食育に関する体験コーナーも設置される。

 (問)同区役所地域ケア推進課【電話】044・861・3313
バーテンダーアワードで優勝を果たした若林さん

末長在勤・若林さん バーテンダー大会で優勝 初のNo.1「喜びでいっぱい」

 東京ポートシティ竹芝で10月28日、全国約500人のバーテンダーが参加した、「サントリーザ・バーテンダーアワード2025」の決勝戦が開かれ、高津区のバー「N─BAR」(末長1の51の13)の店長を務める若林将太さん=人物風土記=が優勝した。

 「あなたが世界に伝えたい日本発のカクテル」をテーマに、参加者それぞれが感性、創造性、そして表現力を発揮し、考案したオリジナルカクテルの完成度や、実際の接客を想定した内容でスキルを競い合った同大会。

 予選では、カクテルの写真やコンセプト文を見て審査され、30人を選出。9月に開かれた準決勝では、審査員が立ち会う中、カクテルの実技や自身の作品に対するプレゼンテーションも行われ、最終的に8人まで絞りこまれた。

創作と即興の勝負

 決勝は応募カクテルの再審査と、「お客様役」の目の前で会話をしながら即興でカクテルを作るという、ホスピタリティと即応力が試される形式で実施された。

 若林さんは、日ごろから大切にしている「調和」をヒントに、世界5大ウイスキーがブレンドされたサントリーの「碧(Ao)」と、桜を使ったリキュール「KANADE〈奏〉」、さらに7種の茶葉を調和させた「ティーソーダ」などをブレンド。ほろ甘く、香り豊かでスッキリとした飲み心地のカクテル、「鳳鳴(ほうめい)」を考案し、大会に臨んだ。

 審査の中では、お客を楽しませようとする姿勢や、多くの人に受け入れられる鳳鳴の飲みやすさが高く評価され、見事栄冠を勝ち取った。

 若林さんは、これまでさまざまなコンテストに出場してきたが、優勝は今回が初めて。「審査員を楽しませ、自分も楽しもうという思いで挑戦した。今は、喜びで胸がいっぱいです」と笑みを浮かべていた。

 今回の優勝を記念し、「N─BAR」では「タウンニュースを見た」と話せば、テーブルチャージ料が600円から半額の300円になるキャンペーンを実施中(12月末まで)。

 問合せは、同店(メール)waka0703dai@i.softbank.jp。
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チーム一丸 「スポーツの力」で
公益財団法人日本ライオンズ
チーム一丸 「スポーツの力」で
特別支援学校のフットサル全国大会を開催
東京都調布市の京王アリーナTOKYOで11月1日、公益財団法人 日本ライオンズが「第4回 全国特別支援学校フットサル大会」を開催した。全国の特別支援学校に夢... (続きを読む)
展示物を紹介するふるさと館のスタッフ

大山詣りと人々のくらし展 江戸の道具・浮世絵を紹介 ふるさと館で12月まで

 「川崎市大山街道ふるさと館」(溝口3の13の3)で現在、企画展「大山詣りと人々のくらし」が12月14日(日)まで実施されている。午前10時から午後5時。入館無料。

 大山(伊勢原)は東京から近い場所にある信仰の山で、江戸時代では人気の旅先だった。当時の庶民は、大山街道(大山道)を歩いて参拝する「大山詣り」をレジャーとして楽しんでおり、その旅は一大ブームを巻き起こしたという。

 今回の企画展では、その大山詣りをテーマに、当時の旅の様子や、街道の発達に伴い発展した二子・溝口の宿場町の賑わいを紹介するものとなっている。

 期間中は、当時の人々が旅行の際などに使用していた道具や衣類などが飾られるほか、生活の様子を描いた「浮世絵」約20点が写真パネルで公開される。

 また、実物の浮世絵「大山参詣日本橋之圖」も現在展示中。担当者によるとこの絵は、「大山詣りをテーマにした、歌舞伎のワンシーンを描いたもの」だという。

記念講演も予定

 また、来年1月10日(土)から2月23日(祝)までは、企画展の後編も、同館で予定している。さらに、1月10日には、企画展の開催を記念した講演会「大山の歴史〜信仰と景観の移り変わり〜」が開かれる。

 当日は、伊勢原市教育委員会専門員の諏訪間伸さんが登壇。大山信仰の移り変わりと、変わっていく大山山内や門前町について解説する。

 時間は午前10時から正午(30分前開場)。参加費は700円(先着45人)。参加申込みや問合せは12月10日(水)から、同施設のホームページと電話で受付する。

 12月14日(日)、1月10日、1月16日(金)には、ふるさと館のスタッフが展示物について詳しく解説する、ギャラリートークを予定している(参加費無料・事前申し込み不要)。

 企画展・記念講演に関する問合せは、大山街道ふるさと館044・813・4705。

川崎西ロータリー 事務スタッフを募集 「まずは気軽に問合せを」

 高津区内を中心に奉仕活動を行っている「川崎西ロータリークラブ」が現在、事務スタッフを募集している。

 主な仕事内容はクラブの運営を支える一般的な事務作業。具体的には会合の準備、書類作成、電話対応などのほか、奉仕活動の支援も含まれる。勤務日は週4日(金曜日は固定)。「待遇や社会保障などの委細は面談の上、決定します。詳細については、ぜひお気軽に問合せを」と呼び掛けている。

 問合せは【携帯電話】090・7730・7903同クラブ担当・松田さんへ。
(上)円形に並ぶ「横丁」の模擬店(右)船山さんたちの模擬店

子ども夢パーク恒例 20周年の「ゆめ横丁」盛況 友兼所長「当たり前の存在」

 川崎市子ども夢パーク(高津区)の秋のイベント「こどもゆめ横丁」が11月3日に開催され、約2千人の来場者が子どもたちの「仮想商店街」を楽しんだ。

 「こどもゆめ横丁」は、市子どもの権利条例が子どもたちに保障する「子どもの権利」を体感できるイベントとして2006年に始まり、今年で20回目。今年は4歳から18歳までがチームを組み、雑貨店やゲームコーナーなど多彩な31店舗の模擬店を出店した。

 子どもの「やってみたい」を実現しようと始まった「ゆめ横丁」。第一回は14組が模擬店を出店し、来場者も約450人だったが、徐々に知名度が上がり、参加者も来場者も増え続け、最大で49店舗が並んだ年も。

 今年は子どもたちの事前協議「横丁会議」の中で、模擬店の配置をぐるりと「円形」にし、中央に出し物のステージを置くことを決めた。その結果、来場者の動線がスムーズになり、模擬店に立つ子どもたちも出し物を見られた。

 高津区内の小学2年生の船山和花(のどか)さん(7)は、学校の友達に誘われて3人で雑貨店を出店。だが準備途中で中心となる友達が体調を崩し、この日は急きょ2人でお店を切り盛りした。店の脇で見守っていた父・和輝さん(37)は「手伝いたい気持ちをこらえるのが大変。でも、2人でよく頑張っていて感心する」と安どの表情を見せた。

 夢パークの友兼大輔所長は「20年の間に『こどもゆめ横丁』が特別なことではなくなり、子どもたちの中に当たり前にある存在になったと感じる」と話していた。
川崎市役所

インフルエンザ感染拡大 川崎市 「流行発生警報」を発令 小中学校で学校閉鎖も

 川崎市内でインフルエンザの患者数が急速に増え始め、市は11月5日、「流行発生警報」を発令した。10月28日に「注意報」を発令したばかりだが、10月27日〜11月2日の期間の患者報告数が爆発的に増え、「警報基準値」を超えた。

 市は感染症発生動向調査のため、市内61施設を「定点医療機関」に指定し、1週間ごとにインフルエンザと診断された患者数の報告を受けている。この調査で今年の第44週にあたる期間に、流行発生警報の基準値である定点施設あたり「30人」を超える37・83人の患者が確認された。前週の第43週(10月20日〜26日)には昨年より6週早く「流行発生注意報」の基準値10人を超えていた。

 「注意報」発令時の状況を地域ごとに見ると、高津区が26・11人で最も多く、多摩区24・13人、川崎区20・75人の順だった。市によると、市内の小・中学校では10月中旬以降にインフルエンザの影響とみられる学級閉鎖や学校閉鎖が相次いでいるという。市の担当者は、「早めのワクチン接種や手洗い、うがい、体調不良時のマスク着用などの徹底を」と呼び掛けている。

 今年はインフルエンザの流行が早く、神奈川県は10月30日に昨年より2カ月早い流行発生注意報を発令した。

第54回川崎市文化賞 茶華道協会などが受賞 スポーツ賞に甲斐選手

 川崎市の文化芸術や福祉、スポーツなど各分野での功績をたたえる「市文化賞」など各賞が決定し、11月5日、川崎市役所で贈呈式が開かれた。2025年度の文化賞は、茶道や華道の活動を通して伝統文化を継承してきた市茶華道協会、昭和音楽大学理事長の下八川共祐さん、川崎沖縄県人会名誉会長の比嘉孝さんに贈られた。

 市文化賞は川崎市が政令市となった1972年に創設され、91年の第20回を契機に「文化賞」「社会功労賞」「スポーツ賞」の3部門に。さらに若手を応援する「アゼリア輝賞」と「特別賞」も加わった。

 文化賞を受賞した市茶華道協会は1925年(大正14年)に「華道六合会」として発足し、71年に「川崎茶道会」と合併。100年にわたり市民が茶華道に触れる場づくりに尽力した。下八川さんは、昭和音楽大学でクラシックやジャズなど幅広い音楽教育に取り組み、「音楽のまち・かわさき」推進協議会を会長としてけん引してきた。比嘉さんは、一般財団法人川崎沖縄県人会の会長として沖縄文化の普及と、川崎市と那覇市の交流事業を推進した。

 市茶華道協会の徳安興理事長は受賞のあいさつで「先人が築いた礎の重みを痛感する。これから先も川崎から世界に向けて日本人の心を力強く発信していく」と述べた。

 「社会功労賞」には、アートを通した共生社会を目指す取り組みを続けるNPO法人「studio FLAT」理事長でアーティストの大平暁さんと、川崎市看護協会で副会長などを務めた高橋恵さんが選ばれた。

 国内外の大会で卓越した成績を残した人物に贈られる「スポーツ賞」には、男子バレー日本代表選手で専修大学4年生の甲斐優斗さんが選出された。文化芸術分野で今後一層の活躍が期待される個人や団体に贈られる「アゼリア輝賞」は、洗足学園音楽大出身の声楽家・川崎麻衣子さんと、昭和音楽大学を23年に卒業したピアニストの田久保萌夏さんが選ばれた。

 福田紀彦市長は主催者側を代表し、「みなさんそれぞれの道で長年にわたり貢献され、社会に変革を起こされてきた。次の百年に向けて新たな道標を付けて頂きたい」と祝辞を述べた。
写真は過去のクラフトマーケットの様子

溝の口駅前「ポレポレ通り」のクラフトマーケット 雨天順延、11月16日(日)に開催 プログラム内容、実施時間(10時30分〜16時)は、ほぼ変更ナシ

 「溝ノ口駅前商店街振興組合」(持田知介理事長)が主催し、11月9日に予定されていた「クラフトマーケット」は、雨天のため翌週16日(日)に順延となった。開催時間(10時30分から16時まで)や、プログラム内容等に大きな変更はない予定。イベントの問合せは溝ノ口駅前商店街振興組合【電話】044・822・6277(午前10時〜午後4時受付)へ。
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来場を呼び掛ける梶が谷駅前通り振興会のメンバー

梶ヶ谷地域 日曜日はエルカジまつりへ フリマ 脱炭素ブースも設置

 梶ヶ谷地域の恒例イベント「エルカジまつり」が今週11月9日(日)、「コジマ×ビックカメラ梶ヶ谷店」の1階と屋上、梶が谷駅近くで開かれる。午前11時から午後3時30分。荒天中止。

 梶が谷駅前通り振興会(元井政代会長)主催。当日は、梶が谷駅駐輪場沿いでフリーマーケット(午前10時開始)が開かれるほか、1階では地域団体が演奏や合唱など披露される「ステージ」や、地域の飲食店出店する「フードエリア」も用意されている。

 また、屋上エリアには「脱炭素防災環境ブース」が設けられ、ポリ袋に入れた食材をそのまま調理する「パッククッキング」や、水素カーの展示、使用済み天ぷら油を持っていくと、廃油を原料に作った石鹸がもらえるブースなど、環境や脱炭素に関わる様々なコーナーが設置される。

 (問)梶が谷駅前通り振興会【携帯電話】080・5054・3548
終活カウンセラー・鈴木まみ氏

寄稿コラム お葬式で「豆腐」を食べる理由とは? 「家族葬のすずき」終活カウンセラーが、高津区に残る「清めの風習」を解説

 川崎市高津区では、納棺の際に「豆腐一丁と日本酒を口にする」という風習が残っています。全国的にも珍しいもので、初めて耳にした人は不思議に思うかもしれません。しかしながらこの組み合わせには、日本人の「死」への向き合い方を物語る、深い意味が隠されているのです。

■白い食べものとお清めの酒

 豆腐は全国各地で、葬送の場に登場してきました。特に関東地方(東京・神奈川・茨城・埼玉)などでは、納棺の際に参列者が豆腐を一丁回して食べる「食い別れ」という習慣がありました。

 「白いものを口にして身を清める」「この世との区切りをつける」という意味があり、豆腐のほかにも大根や餅、白飯など、やはり「白い食べもの」が選ばれています。白は日本文化の中で「清浄」「再生」を象徴する色。死の「穢れ」を払うために、白を食すという発想が生まれたのでしょう。

川崎市内や神奈川県の一部では、まずお酒を口にし、その後に豆腐を食べるという手順で「身を清め、気持ちを整える」とされています。お猪口の一口分の酒は、「神前での清め」と同じ意味合いを持ち、まさに静かな儀礼の一部なのです。

■豆腐という素材のやさしさ

 豆腐は、古くから「角が立たない」「やわらかく清らか」「誰でも食べられる」食べ物として親しまれてきました。葬儀の場で豆腐を口にすることは、亡き人を供養するだけでなく、残された者の心を鎮める「小さな祈り」でもあります。

 地域によっては「角を立てぬよう四隅から食べる」「食べ残しは喪主がいただく」などの作法もあり、そこには「争わず、穏やかに別れを受け入れる」という願いが込められています。

■おわりに

 日本の葬送文化には、「白」「酒」「食」というキーワードがたびたび登場します。納棺の豆腐と日本酒もまた、「悲しみを静かに受け入れる」ための象徴的な儀礼。

 身近な豆腐と一口の酒に、そんな深い意味が宿っていると思うと、私たちが生と死をどう受け止めてきたか、その想いと知恵を感じずにはいられません。

 今回、コラムを寄稿してくれた終活カウンセラーの鈴木まみ氏は、久地に支店を構え地域密着を掲げる「家族葬のすずき」の本店(横浜市)において、終活や葬儀についての相談に無料で応じている(要・事前申込み)。詳細問合せ、申込みは左記へ。

不定期連載 市民健康の森だより 第207回 「プラザ橘祭り出店参加」について

 高津区の南東部、橘地区は行政や社会福祉的な単位として明確に定められており、町名や自治会単位で把握できます。古くは明治22年に新作村子母口村など7村が合併して橘樹郡橘村になり、昭和12年に高津町と共に川崎市へ編入されたという歴史があります。橘地区には飛鳥時代の国史跡橘樹官衙遺跡群があり、当時は現在の関東地方全体の行政中心地でした。昨年5月には千年に橘樹歴史公園が整備公開されましたから今後は橘地区の歴史を意識する人も増えるのではないでしょうか。

 そのような背景があり、橘地区の皆さんは郷土愛・ふるさと意識が強いような気がします。その発露が8月の「橘ふるさと祭り」であり、直近では11月1日に行われた「プラザ橘祭り」ではないでしょうか。

地域で活動する団体にとって「ありがたい施設」

 プラザ橘祭りの開催場所である久末のプラザ橘は橘地区の住民にとってはありがたい施設です。高津図書館の分室があり各種研修室や学習室を安価で借りることが出来ますのでここを活動拠点としている区民サークルが各種あります。これらの団体などが成果を発表する交流の場として「プラザ橘祭り」は位置づけられているようです。

 今年も絵画や書の展覧、絵手紙同好会キルティング同好会などの作品展示や研修室ではオカリナ同好会の発表や気功体操真向法体操の実演などが行われました。主催はプラザ橘祭り実行委員会と川崎市教育委員会です。私たちはご縁があり10数年前から出店参加しています。毎回、玄関を入ってすぐという好立地の場所を提供して頂けます。出店者は私たちの他には回収したてんぷら油から作った石鹸を紹介する組織や手作り雑貨を販売する社会福祉法人などごく少数です。私たちは例年通り、竹炭竹酢液を始めとして竹細工品や会員提供の観葉植物やサボテンなど出品しました。訪れた方は必ず通る場所での出店ですから目立ちます。お祭りの盛り上げには十分に寄与出来たでしょう。

不定期連載コーナー SELFフレンドシップ(船)へようこそ! Vol.43 「高津消防署」との取り組みについて

 第43回目は、「高津消防署」についてご紹介いたします。

 高津区は、多摩川や多摩丘陵の田園地帯が広がる豊かな自然に恵まれています。また、区内には、国登録有形文化財である「二ヶ領用水久地円筒分水」や、本市初の国史跡に指定された「橘樹官衙遺跡群」、さらには歴史を感じる街並みの残る「大山街道」など多くの歴史資源が存在します。その一方、溝口周辺には、大型商業施設や飲食店が軒を連ね、昼夜を問わず、多くの人が訪れ、また川崎のものづくりを支える「かながわサイエンスパーク」などもあり、ものづくりのまちとしても発展しています。

災害の危険性を「見える化」する特別授業に参加

 そんな魅力ある地域を防災などから守ってくださっている高津消防署には、私たちSELFの主催イベントなどに参加してもらったり、高津中学校の特別授業「DIG」にも参加してもらっています。

 これは「Disaster(災害)」、「Imagination(想像力)」、「Game(ゲーム)」の頭文字をとって名付けられ、身近な文房具を使い、地図や見取り図に参加者自身が書き込みをすることで、自分の地域や住まい、職場に潜む災害の危険性を「見える化」し、「こうならないためにはどうすればよいか」を、みんなで考える、頭の防災訓練をしています。

 高津区を、火災や災害など被害軽減の為、ご尽力してくれている、高津消防署員の皆様、消防団、防災関係諸団体の皆さま、いつもありがとうございます。これからも「まちのヒーロー」として安全・安心なまちの実現のため、頑張ってください。私たちSELFも協力します!

GO!GO!!フロンターレ

国内初!スポーツで自然保護を

 川崎フロンターレと富士通は10月15日、スポーツを通じた自然保護を推進する国際的な枠組み「Sports for Nature(S4N)」のフレームワークに署名した。同クラブのほか、富士通フロンティアーズ、富士通レッドウェーブも名を連ね、国内のスポーツチームとしては初の取り組みとなる。

 S4Nは、国際自然保護連合や国際オリンピック委員会などが共同で立ち上げた構想で、スポーツ界全体で自然保護や生態系の回復に向けた行動の推進を目指すもの。以前から富士通グループ全体で地球環境問題の解決に取り組んでいることから今回の署名に至った。

 同クラブは今後、古着の回収による衣類リサイクルや、ホームゲームでの廃棄物削減に取り組むほか、ファン・サポーターとともに河川の水質改善を目的とした清掃活動も予定している。

 担当者は「サッカーは試合などで環境負荷を掛けている。この署名を機に、一人ひとりの行動変容を促したい」と話す。