中原区版【12月12日(金)号】
会話に花を咲かせる参加者ら

大ヶ谷戸地区 「カフェ」で居場所づくり 3町会、民生委員らが企画

 一人暮らしの高齢者から子育て中の親子ら、誰でも参加できる「カフェおおがやと」が12月5日、大戸こども文化センターで開催された。大ヶ谷戸向町会、大ヶ谷戸東町町内会、大ヶ谷戸小田中町会の3町会と、民生委員が主催し、地域包括支援センターこだなか、大戸こども文化センターの協力で開催。関係者含め50人近くが集まって会話に花を咲かせた。今後、災害時の共助など顔の見える関係づくりにつなげていきたい考えだ。

 3町会の役員や、民生委員、地域包括支援センターのスタッフらが受付で出迎える中で開かれた「カフェおおがやと」。地元の原生花園が提供した花が飾られたテーブルに、スタッフらが参加者の好みの飲み物を運んでいくと、菓子を食べながら、それぞれの近況や趣味、年金の話などのさまざまな話題で盛り上がった。途中、バルーンユニットのニルスさん&チャオさんが手品を披露した。参加した70代の男性は「妻を亡くして13年。老人会の紹介で参加した。地域の人たちと一緒に集まれて楽しい」と笑顔を見せ、70代の女性は「5年前に県外から引っ越してきて、近所に知り合いが少ないので、ここで話ができる」と感想を話した。区役所の担当者によると、町内会の老人会などでもこのような会を設けているが、複数の町会、民生員らが連携してこうした機会を設けているのは珍しいという。

構想から5年

 同カフェは、民生委員だった吉川カヨ子さん、今も民生員を務める原敏之さんらが3町会と一緒に「地域の人たちが集まれる場所をつくりたい」と、5年程前に話をしたことがきっかけだった。「1人暮らしの高齢者たちが集まって話ができる場所が地域になく、そうした人たちが外に出る機会をつくりたかった」と吉川さん。コロナ禍に見舞われ、一度計画は延期になったが、今春に再度この計画が浮上。地域包括支援センターや区役所も交えて準備を進め、今年10月に1回目を開催した。

 1、2回目ともスタッフを入れて約50人が参加。高齢者に加えて、こ文を訪れた乳幼児連れの母親が参加したことも。大ヶ谷戸小田中町会の原増男会長は「毎回これだけの人が来てくれて、認知されつつある。今後検証して、みんなが誘い合って参加し、横のつながりが増えれば」と期待を寄せる。吉川さんは「近所に住んでいて人と話すのが苦手な人でも、この場所に来てお茶を飲むだけでもいい。体操を取り入れるなど何か企画も今後考えていきたい。この3町会は災害時に同じ避難所になる。地域の顔が見える関係をつくっていきたい」と展望を語った。

 次回は1月16日(金)午前10時から11時30分で同こども文化センターで。今後は毎月第1金曜日に開催していく。
川崎市市内中堅・中小企業経営実態調査レポートより=11月27日発表

市内中小企業調査 人手不足 半数が実感 市「深刻化前に支援策を」

 川崎市内中堅・中小企業を対象に市が行った事態調査の結果が11月27日に発表され、半数を超える企業が「人材不足感」を抱えていることがわかった。今後の業績は安定的との回答が7割を超えるだけに、市では「深刻化する前に支援策が必要」とした。

 この実態調査は、市内企業が直面する経営課題や環境変化を把握し、施策に反映させるため、年2回実施している。今回は8月に「景況感」「人材確保」など4つのテーマで市内1799社にアンケートを送付。421社から回答を得た。

 人材確保の設問では「不足」「やや不足」「適当」「やや過剰」「過剰」から回答。「適当」が最多で38・5%(158社)だったが、「不足」22・0%(90社)と「やや不足」35・1%(144社)を合わせると半数超の57・1%だった。

 また、複数回答で求めた不足している職種では「製造等の現場で定型作業を担う人材」が42・9%(111社)、「製造等の現場を指揮する人材」が42・1%(109社)と、3番目の「社内のマネジメントを担う人材」21・6%(56社)の2倍の結果になり、製造現場での不足感が高いことが示された。

 今後の景況感などを問う受注・販売状況見通しで「増加」「緩やかに増加」が計27・6%(113社)、「横ばい」42・4%(174社)と7割が安定的と回答。市は、深刻化する前の支援が必要とし「人を増やすことに加え、生産性向上や、省力化につながる設備導入やDX化も視野に支援を考えたい」と話した。

 他方、人材不足対策として注目されている外国人雇用では、消極的な姿勢が目立った。「採用している」が21・1%(84社)に留まり、「今後採用を検討したい」「予定がある」も13・8%(55社)。回答の3分の2に当たる企業が「採用しておらず、今後も予定はない」(65・2%、260社)だった。市では「コミュニケーションなどに不安を感じているのではないか」とし、その払拭に向けたセミナーなどを引き続き展開していくとした。

 賃上げについての設問(回答403社)では、昨年度に「賃上げした」と回答した企業は全体の80・1%(323社)。一方、「賃上げを見送った」企業19・9%(80社)の理由は、「受注の先行きが不安なため」が55・8%(43社)と最も多く、外部環境の厳しさと業績不安が賃上げを阻む要因となった。今年度の賃上げについては70・3%(279社)が「実施予定」としている。

労働組織・川崎地域連合の新議長に就任した 齊藤 恵治さん 中原区在勤 53歳

実直さの裏に、確かな愛

 ○…約7万4千人の組合員が所属する労働組織・川崎地域連合の新議長に11月末就任した。「川崎は大企業が多く、人が密集している。工場であれば音や排気ガスに配慮する必要がある」。働く人も暮らす人も過ごしやすい、地域共生を目指す。連合としては、メーデーの参加者減少などを受け、「活気があったコロナ前の状態に戻したい」と意気込む。新議長としての重責が、今肩にのしかかっている。

 ○…小さい頃からものづくりが好きで、工業高校を卒業後、当時の三菱自動車工業に入社。機械加工の部門を担当し、トランスミッション(変速機)を造った。バリバリ働くのが当たり前だった当時、隔週での夜勤もいとわなかった。「寝る間も惜しんで働いては、思いっきり遊んでましたね」。夏は海、冬はスキーやスノーボードなどを、存分に楽しんだ。

 ○…2004年に三菱ふそう労働組合の専従となり、今年で21年目。現在は同組合の本社支部長として、組合員の安全衛生対策や総労働時間の短縮などに取り組む。誰よりも多く職場に顔を出すことをモットーとし、月末の午後8時には敷地内の工場を回って従業員にねぎらいの言葉を掛ける。「やらなくちゃいけない仕事があるのもわかるので、『風邪引くなよ』とだけね」。優しい心遣いが信頼関係の礎だ。

 ○…2年前、ペットショップで出会った犬に一目惚れ。「行く前は乗り気じゃなかったので、妻が驚いていました」。迎え入れた日が12月24日となり、家族にはクリスマスプレゼントとなった。休みの日は愛犬と過ごす癒しの時間。「顔を近づけ過ぎて、犬は嫌がってますけどね」。ネットショッピングでおすすめに出てくるのは、犬用のグッズばかりという溺愛っぷりだ。

「女性だけで話しましょう」 12月20日 ひきこもり女子会

 男女共同参画センター(すくらむ21)では12月20日(土)に開催する「ひきこもり女子会」の参加者を募集している。

 対象はひきこもり状態にある、経験したことがある、いきづらさを感じているといった女性。性自認が女性の人も参加が可能だ。参加無料。時間は午後2時から4時。

 このイベントは、男性がいる中で話がしにくいといった声を受け、女性のみで話す場をつくろうと2018年にスタート。約7年で300人を超える参加者がいる。

 主催するすくらむ21の担当者は「話すことで気持ちの整理ができて表情が柔らかくなる人も少なくない。社会に出ている人も継続的に通っているので気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。

 予約は不要。希望者は当日1階の受付へ。問い合わせは同施設【電話】044・813・0808。先着7人まで1歳から就学前の保育あり(1人440円)。12月13日(土)まで電話かホームページで受け付け。
八ヶ岳少年自然の家のセンターハウス

八ヶ岳少年自然の家 川崎市が廃止案示す 老朽化などで再整備困難

 川崎市は、市立小中学生に長年親しまれてきた長野県にある川崎市八ヶ岳少年自然の家の廃止案を示した。現在、「今後の自然教室及び八ヶ岳少年自然の家の方向性(案)」として意見公募を実施している。

 同施設は1977年に開設され、小学5年生と中学1年生の自然教室などを中心に利用されてきた。その数は2024年度まで約88万人。多くの市民に愛されてきた思い出の場所でもある。

 しかし、施設や設備の老朽化が進み、市では2020年度から現地調査と対策案を検討。その中で、敷地の一部が土砂災害特別警戒区域等に指定されていることが確認されたほか、現地での再整備には77億円が必要になることがわかった。

 加えて24年度には一部の学校で運転士不足から送迎バスの手配ができず、日程や実施場所を変更する事態にもなった。

 これらを踏まえ市では、全市立小中学校で自然教室の確実な実施と持続可能な手法として、他施設の活用と、それに伴う同施設の青少年施設としての廃止案を策定した。他施設の活用はすでに行われており、今年度は小学校19校、中学校16校で実施。移動時間の短縮などで、活動時間が拡大し、教員の負担も軽減、指導に専念できたと報告されている。

 意見公募の詳細は市のHP。12月25日(木)まで。
ピッチングを見る荘司投手(上)と指導に当たった3選手

ヤクルト野球教室 新人王が投球指導 児童112人が汗を流す

 セ・リーグ新人王に輝いた荘司宏太投手ら現役プロ野球選手による「東京ヤクルトスワローズ野球教室」が11月29日、多摩川土手の河川敷グラウンドで初めて開催された。当日は中原区子ども会連合会に所属する学童野球チームの5・6年生112人が参加し、選手とともに汗を流した。

 ヤクルトスワローズが子どもたちに野球の楽しさを伝えることを目的に地域貢献活動の一環として実施したもので、指導役を務めたのは荘司投手のほか、小澤怜史投手、外野手の増田珠選手の3人。荘司投手が「思い出に残るような楽しい一日にしましょう」と声を発すると、子どもたちからは「新人王おめでとうございます」の声が上がった。

 参加者はグラウンドを走り、キャッチボールで体を温めた後、投手と野手に分かれて指導を受けた。投手組のコーチ役となった荘司投手はピッチャーにとって必要なコントロールを身に付けるために体幹を鍛える大切さを説き、投球フォームだけでなく、投球動作の後に片足で立ち続けるなど具体的な練習法を伝授した。

 参加した5年生の児童は「捕球などの守備について教えてもらったことを試合の中で生かしたい」と笑顔を見せた。

 中子連の小笠原茂春会長は「子どもたちは素直に技術を吸収していた。貴重な経験を積めてありがたい」と感謝した。
区役所職員らが講演

中原区食品衛生協会 手洗い・カスハラ学ぶ 勉強会に関係者30人参加

 中原区食品衛生協会(萩原ひとみ会長)は11月27日、ホテル精養軒で「手洗い・添加物・カスハラ対策」の勉強会を開催した。市内飲食店、関係者ら約30人が参加した。

 中原区役所衛生課の南直貴氏による講演では「発症無しでもノロウイルス菌などの保有者がいるので、徹底した手洗いが必要」と強調。区地域支援課の栄養士・小野陽子氏は、パックやレトルト食品のラベルに表記されている「食品添加物」に関して「取りすぎると身体に悪いものもあり、食生活のバランスが大事」と啓発を行った。

 神奈川県警本部の吉沢行久氏は「飲食店カスハラ対策実践編」と題し講演。店内で理不尽な叱責(しっせき)、誠意や土下座などの要求を受けた際には「毅然(きぜん)とした態度で冷静に、複数で対応し、即答・署名はしない」などと呼び掛けた。参加者からは「勉強になったので、参加して良かった」と感想があがった。

 萩原会長は「飲食店は徹底した衛生管理に日々取り組んでいるが、お店でのカスハラ対応には戸惑うので、今日は大変参考になった」と勉強会を総括した。
菅署長(左)へ手渡す井元会長

中原RC ワイヤレスマイク寄贈 中原警察署へ事故抑止に

 社会奉仕団体の川崎中原ロータリークラブ(井元雄一会長)は12月4日、中原警察署にワイヤレスマイクとスピーカーなどを寄贈した。

 中原警察署管内では、12月3日時点で交通人身事故が418件(前年同時期42件増)、死亡事故も1件(同0件)発生していることから、交通事故防止、防犯対策に役立ててもらおうと、ロータリー財団の地区補助金を活用して、キャンペーン等で使用できるワイヤレスマイク一式を寄贈することになった。

 同クラブの例会に出席した中原警察署の菅健司署長は「いろいろなところでキャンペーン活動に使わせていただくことで、交通事故の減少につなげていきたい」と謝辞を述べた。井元会長は「中原警察署管内で交通事故が増えている中で、人身事故抑止に役立てててもらえれば。クラブとしても防犯、交通安全に一緒に取り組んでいきたい」と抱負を語った。

新丸子商店街 プレミアム商品券販売 12月14日に

 新丸子商店街(西口ウィズモール、西口イダイモール、東口商店街東栄会、西口通り新栄会)が12月14日(日)に、プレミアム商品券を販売する。1次販売は新丸子駅西口広場で正午から。売り切れ次第終了。

 1冊1万円で1万2000円分(1000円券×12枚つづり)の買い物ができるプレミアム商品券。購入できるのは1人3冊まで。午後2時までに完売しない場合は再販も予定。商品券の利用期間は12月14日(日)から来年2月8日(日)まで。商店主らは「20%もお得になるので、地元の商店街でお買い物を楽しんでほしい」と呼び掛けている。
長谷山会長(左)から目録を贈呈

中RC きね・臼を寄贈 生活困窮者支援団体へ

 社会奉仕団体の川崎中ロータリークラブ(長谷山尚城会長)は12月2日、「中高年事業団やまて企業組合」にきね2基と臼1基を寄贈した。

 同組合は、川崎市の委託を受けて、生活困窮者の自立支援、ホームレスの越年対策事業に取り組んでいる。年末年始には緊急宿泊事業を行っており餅つきを予定していることから、同クラブはロータリー財団の地区補助金を活用して、餅つきに使うきねと臼を用意し、今回寄贈した。

 同クラブの例会に出席したやまて企業組合の山口耕樹さんは「餅をつきながら、仲を深めていきたい。今ではなく明日を見据えながら、ホームレスの方が地域に戻っていけるよう支援していきたい」と謝辞を述べた。長谷山会長は「きねと臼を使って明るい年越しを過ごしてほしい。明るい未来を目指して、我々も一緒に頑張っていきたい」と思いを語った。

市民アンケート 特別市認知度 6割「知らず」

 川崎市は11月19日、2025年度の第1回市民アンケートの単純集計結果を公表した。市内在住の満18歳以上の市民1500人を対象にインターネットで実施。川崎市の観光振興、特別市の認知度、緑に対する市民の意識を調査した。

 緑に対する意識では、回答者の約半数が満足していると回答。具体的には、「市域全体の緑」に「十分満足」または「まあまあ満足」と答えた人は44・1%、「あなたがお住まいの区の緑」に対しては49・2%と、生活により身近な緑への評価が高いことが示された。

 市が実現を目指す「特別市(特別自治市)」制度の認知度については、制度の内容はもちろん、名称すらも「知らなかった」と回答した市民が61・7%に上り、課題が浮き彫りとなった。

 観光に関する設問では、友人・知人などに勧めたい魅力として、56・5%と過半数を超える市民が「都心や横浜などの周辺地域へのアクセスに優れた拠点としての魅力」を挙げ、次いで、「豊富な飲食店や多様な店舗などの商業環境」が33・3%だった。

 市では、第2回のアンケート結果を踏まえ、市政運営や政策立案に反映させていく。
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意見交換会の参加者

PTAの未来を語り合い 川崎市内で意見交換会

 川崎市PTA連絡協議会(市P、宮下大志会長)は11月9日、中原市民館で「みんなで考えよう!PTAのこれからinかわさき 2025」を開催した。日本PTA全国協議会(日P)への所属を巡り議論が深まる中、答えを急ぐのではなく、共通理解の土台づくりを目的に市内のPTA役員らが集まり、率直な意見が交わされた。

 会議は会場25人、オンライン10人の計35人が参加し、日Pのこれまでの活動実績や、不正発覚後のガバナンス改善の現状を共有。参加者からは、給食制度化などの成果への評価とともに、過去の問題への厳しい指摘、そして「改善が始まっている」「透明性を高めてほしい」といった期待の声も多く聞かれ、日Pが変革期にあることへの理解を深めた。

 グループディスカッションでは、「日Pが遠い存在に感じる」という声の一方、「全国規模の調査や要望は大きな団体だからこそ可能」「保険など現場の実利もある」といった、多角的な意見もあった。特に年間10円程度の費用負担については、意見が分かれながらも「抜けることの実質的なメリットは多くない」との指摘もあり、単純な賛否では説明できない複雑な現状が浮き彫りになった。

 宮下会長は「互いの立場や疑問を共有し、PTAの将来を自分ごととして考えるきっかけになった」と総括した。
総務大臣表彰を受賞した尾木会長(右)と沖本区長

新丸子東2・3丁目親和会 尾木会長が総務大臣表彰 長年の活動が認められ

 新丸子東2・3丁目親和会の尾木孫三郎会長(81)がこのほど、長年にわたる自治会等の地域団体での活動の功績が認められ総務大臣表彰を受賞した。尾木会長は沖本里恵中原区長を表敬訪問し、同表彰を報告した。

 「自分一人の力でできるものではない。協力してくれた多くの人たちがあってのこと」と感謝を口にした尾木会長。新丸子東2・3丁目親和会の町会長を長年務めるほか、川崎市氏子総代会、丸子多摩川観光協会、中原防犯協会、日枝神社氏子総代会の会長としても力を注いできた。戦中に疎開した島根県を離れ、生まれ故郷である川崎市へ帰郷したのは15歳のときだったという。

地域文化を後世に

 タワマンが立ち並び、人口が増え続ける武蔵小杉エリアが急速に発展し続ける様子も目の当たりにしてきた。「地域の文化を後世に伝えていくことはもちろん、新しく暮らし始めた人たちと旧住民たちとの橋渡しも必要だ」と、かつてあった丸子の渡しの復活や花火大会などで地域活性化に尽力する。

 住民自治活動の原動力となるのが「『川崎市に住んでよかった』と思ってもらいたい」というたった一つの願い。便利な街へと変貌していく中、街に暮らす人と人のつながりが薄れ、交流する機会がなくなることを危惧し、「新旧住民たちが融合することで街全体が活性化していく」と信念を貫く。今後は後進の育成にも力を入れていきたいと言い、「地域全体のまとめ役となる人を育てたい」と話した。
講座を案内するチラシの一部

散策ガイドの会 商店街の今昔とまち歩き 来年2月と3月に

 中原区内の名所や歴史などを紹介しながら街を歩く、なかはら散策ガイドの会(原正巳会長)と川崎市が主催する「なかはらの魅力発信講座×川崎市映像アーカイブ上映会」が来年2月9日(月)、3月9日(月)に開催される。各日午前10時から正午。(公財)現代人形劇センターが協力。

 2月9日は1部が「商店街の今昔〜モトスミ・ブレーメン通り商店街について〜」の講座を実施。同商店街理事長で中原区商店街連合会会長の伊藤博さんが講演する。2部は川崎市映像アーカイブ上映会。中原区を中心に、貴重な短編映像とトークで振り返る。

 3月9日は同商店街のまち歩き。人形劇団「ひとみ座」を訪ね、乙女文楽の演目・解説も行う。

 原会長は「商店街が衰退する中、さまざまな活動で魅力ある商店街を築く伊藤氏の講和を聞き、貴重な映像を見に来ませんか」と呼び掛ける。

 定員は両方参加は40人、2月9日のみは60人。申し込み締め切りは1月14日(水)必着。詳細は区ウェブサイト。(問)地域振興課【電話】044・744・3324
トリオ・リベルタ

いのちの電話 慈善コンサートで支援を 12月26日 エポックなかはら

 社会福祉法人川崎いのちの電話主催の「チャリティーコンサート」が12月26日(金)、エポックなかはら(上小田中)で開催される。午後2時開演。

 クラシックの第一線で活躍する3人ユニット「トリオ・リベルタ」によるコンサート。石田泰尚さん(バイオリン)、中岡太志さん(ピアノ・ボーカル)、松原孝政さん(サクソフォン)が、『トリオ・リベルタと巡る世界旅行』と題して、フランスの「愛の讃歌」などを演奏する。

 チケットは郵便振込、チケットぴあで販売中。料金は自由席4000円(当日4500円)。収益は自殺予防の電話相談を担う同法人の活動等にあてられる。

 (問)同事務局【電話】044・722・7121

口腔がんの早期発見へ 市歯科医師会が無料検診

 川崎市歯科医師会は3月1日(日)、口腔がん早期発見へ向け専門医による無料検診を行う。百合丘歯科保健センター(麻生区高石4の15の5、駐車場有)で午前9時〜。30歳以上の市民45人対象。

 希望者は、はがきに郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、生年月日(西暦)、年齢、電話番号を記入し、〒210-0006川崎区砂子2の10の10「川崎市歯科医師会 口腔がん検診担当」へ。1月9日(金)必着。記入漏れがある場合選考外となることもあり。応募者多数は選考し郵送通知。(問)川崎市歯科医師会【電話】044・819・4494
プログラムのベースとなるワークブックの表紙

川崎ダルク 依存症治療に新機軸 「認知行動療法」スタート

 薬物依存症者の治療回復支援施設「川崎ダルク」(新城/岡崎重人理事長)が、この秋から新しい形の外来型のプログラムを開始。近年、依存症を取り巻く環境は変化しているとされる中、柔軟に対応する「認知行動療法」という取り組みで、各方面から注目を集めている。

 2004年に開設された川崎ダルクは、薬物やアルコールなど多様な依存症からの回復を後押しする入所・通所施設。利用者の増加とともに活動拠点も広がり、現在はデイケアセンターのほか、共同生活を送る入所施設が、高津区と中原区に計3カ所ある。

 この施設で、500人近い依存症の人々とかかわり続けてきた岡崎重人理事長は「近年、依存症を取り巻く環境は変化しており、物質使用についても新たなステージに変わってきている。市販薬や処方薬、大麻(合成大麻などを含む)使用者数は増加傾向にあり、また若年齢化も危惧されている」と現況を分析。その上で「どうすれば必要な治療へとつながるのかを多くの医療や福祉関係者が考慮している」と関係者の苦悩を吐露する。

専門員がサポート

 そうした中、川崎ダルクでは「物質使用障害」「ギャンブル障害」といったくくりや、依存症者の性別にもとらわれない新しい形の外来型のプログラムが今秋からスタートしている。

 これは、薬物依存症者向けの資料をベースにした「認知行動療法」と呼ばれる取り組み。あらゆる依存問題に直面している人向けに改訂した「ワークブック」を使用しながら、各自の現状やニーズを確認し合い、生活の中で使えるスキルを得られるように、依存症からの回復途上のスタッフと、専門職種がサポートをしようというもの。

 また、プログラムを通して「依存症治療のハードルを下げる」「早期に治療につながることで深刻な状況にならないで済む」「教育や学び直しができる環境を作る」などといった目的の達成も期待できるとして、注目を集めている。

第2土曜日に実施

 プログラム実施は毎月第2土曜日の午前10時から。希望者は電話等での事前連絡が必要となる(【電話】044・798・7608)。元々は依存症当事者でもあった岡崎理事長は「自分の生き方の目標が見つけられ、依存対象を優先にした人生に固執しないように同じ境遇を持つサポートメンバーと歩む機会にできれば」と話し、「笑顔が取り戻せる場所として月に一度の開催ですが継続できるように頑張りたい」と広く利用を呼び掛けている。

アンケート「おうちのおせち」 抽選で映画券進呈

 タウンニュース中原区版では現在、読者アンケートを実施中。内容は「おうちのおせち」。【1】住所【2】氏名【3】自宅のおせちに入れる料理(具材)【4】こだわりの逸品【5】出身地を明記の上、当編集室までご応募を。

 アンケート結果(名前の公表はなし)は、本紙元旦号で紹介予定。アンケートに協力いただいた方の中から、抽選で2組4人にイオンシネマの映画観賞券をプレゼント(当選は発送を持って)。

 応募は、〒211―0042中原区下新城3の14の7「タウンニュースおせち」係、または【メール】kawasaki@townnews.jp。締切は12月19日(金)必着。

ラグビー体験会   12月20日 等々力

 ボールに触れて遊びながらラグビーの基本的なプレーを楽しむ「かわさきラグビー体験会」が12月20日(土)、Uvanceとどろきスタジアム(等々力陸上競技場)で行われる。午前9時30分から(10分前に7ゲートに集合)。主催は川崎市ラグビーフットボール協会。中原区を拠点に活動する川崎市ラグビースクール、麻生ラグビースクール、東芝ブレイブルーパス東京が協力。

 だ円のボールを使い、パスやランなどラグビーの基本ルールを覚え、簡単なゲームを楽しむ。対象は園児(年少)から小学6年生。参加費無料。運動できる服装と運動靴、水筒(水のみ)を持参。同伴の保護者はスニーカーで。詳細は川崎市ラグビースクールのウェブサイトで確認を。

寺子屋ボランティア  国際交流センター

 日本語が分からず学校の授業についていけない子どもの居場所づくりを目的とした「外国につながる子どもの寺子屋ボランティア養成講座」が来年1月31日(土)から2月28日(土)に川崎市国際交流センター(木月祗園町)で開催される。午後2時から4時で、全4回。日本語学習や教科学習などのほか、子どもたちに寄り添い、支援してくれるボランティアを育成する。定員先着15人程度。参加は無料。担当者は「資格や経験は問わず、継続して支援に参加できる方はぜひ」と呼び掛けている。申し込みは専用の申込フォームから。(問)川崎市国際交流協会【電話】044・435・7000

秋の叙勲 中原区から9人

 2025年秋の褒章と叙勲、危険業務従事者叙勲が11月3日付で内閣府から発令された。

 中原区からは叙勲6人、危険業務従事者叙勲3人の計9人が選ばれた。綬章者は次の通り(叙勲・褒章名、氏名、発令時年齢、経歴、功績功労概要)。敬称略。

【叙勲】▽瑞宝中綬章/舟本馨(70)元警察庁刑事局長(警察功労)▽瑞宝小綬章/濱川澄人(73)元防衛研究所教育部長(防衛功労)/深井剛良 (70)元高松国税不服審判所長(税務行政事務功労)/松尾修 (71)

元(独)土木研究所耐震研究グループ長(国土交通行政事務功労)▽瑞宝双光章/関幸子(76)現保護司(更生保護功労)/中山享 (70)現調停委員(調停委員功労)

【危険業務従事者叙勲】▽瑞宝双光章/栗屋光則 (74)元警視庁警部 (警察功労)▽瑞宝単光章/木所純一(69)元川崎市消防司令長(消防功労)

/吉房均(74)元神奈川県警部補(警察功労)

「子育て支援」実践的に学ぶ 12月16日から 全5回講座

 「中原区子育て支援者養成講座」(全5回)が12月16日(火)から、かわさき市民活動センター(新丸子東)などで開催される。参加無料。

 「子育てを支えたい」という区民、区内子育て関係団体の関係者が対象。子育て現場で活躍する講師による実践的な学びを通じて、子どもや保護者と、より関わる方法を身に付ける。

 日程と内容は次の通り。▽12月16日「親の心理と子育て支援者の役割」▽1月13日(火)「こんなに楽しい!子育てボランティア」▽1月27日(火)「子育てを取り巻く環境」▽2月3日(火)「乳幼児期の子どもの発達と遊び」▽2月17日(火)「子どもの権利ってなんだろう?」。3月3日(火)には交流会も実施。時間は毎回午前10時から正午。

 定員は先着順で会場30人、オンライン20人。申込みは同センターのウェブサイト。問い合わせは同センター【電話】044・430・5566。
友達同士や家族、一人での参加も歓迎

GO!GO!!フロンターレ

クリスマスは生田で無料ヨガ!

 川崎フロンターレが運営するAnker フロンタウン生田で12月21日(日)、「クリスマス特別イベント! FROヨガ無料体験会」が開催される。

 ホットヨガスタジオLAVAのトップインストラクター・海野麻雪さんを講師に迎え、代謝アップや姿勢改善に効果的な「FROヨガアクティブ」をクリスマス特別バージョンで行う。また、普段は男性限定のプログラム「THE・漢ヨガ」も、この日は性別問わず誰でも体験できる。

 「漢ヨガ」は午前8時30分〜9時30分、「FROヨガアクティブ」は10時〜11時。対象は小学生以上で、各回先着30人。参加費無料。持ち物は動きやすい服装、タオル、飲み物など。ヨガマットの無料レンタルも実施。予約サイト「hacomono」で事前登録を行い、同サイトから申し込む。

 主催者は「Anker フロンタウン生田で、充実したアクティブなクリスマスを過ごしましょう」と呼び掛けている。詳細は同所【電話】044・328・5771。

画像はいずれも川崎フロンターレ