足柄版【12月13日(土)号】
千村憲一社長(右)と阿部正彦校長

松田自動車学校 今年も優良教習所表彰 初の4年連続受賞

 足柄上地域で60年以上にわたり「安全に運転できるドライバー」の育成に貢献してきた株式会社松田自動車学校(開成町吉田島、千村憲一社長)。12月5日に神奈川県警察本部交通部運転免許本部長から2025年度優良教習所として表彰された。表彰は4年連続。

 表彰は、神奈川県下38の指定自動車教習所の中から、例年5校程度に与えられるもの。同校は安全運転教育を提供する役割を自覚し、指導員の資質や教習水準の維持向上に努め、効果的な運転者教育を推進している点などが評価されたもの。

 この表彰制度が始まって約20年。運転免許課によれば制度開始以降、4年連続で受賞した学校は同校が初めてだという。同校の合言葉は「運転免許取得はゴールじゃない。安全運転のスタートライン」で、免許取得のその先を見据えた指導に注力している。こうした中、今回の受賞は長年、高いレベルで教習の質を維持するとともに、常によりよい指導方法を模索し、作り上げ、提供するという向上心が、会社全体に「社風」として浸透していることが証明された形になった。

地域の安全が使命

 表彰式を終え、千村憲一社長は「職員や地域の皆さまのご協力があればこそで感謝しています。私たちの業務は表彰されることや免許を取ってもらうことではないので、引き続き、優良運転手を育成し、地域の安全・安心な社会を築くことに貢献していきたい」と話している。
LINEのトーク画面から質問や相談予約ができる

松田町 出産育児スマホで相談 医師、助産師が対応

 松田町は12月1日から、妊娠や出産、子育てに関する悩みをスマートフォンなどから無料で相談できるサービス「小児科・産婦人科オンライン相談」を導入した。対象は町内の妊婦と15歳までのこどもの保護者。

 小児科や産婦人科の医療機関が少ない松田町で、安心して出産や子育てができる環境づくりへの取り組みの一つ。

 町では昨年、導入に先駆けて乳幼児健診で訪れた保護者を対象にオンライン相談のニーズに対するアンケートを実施し、回答者のほとんどが「利用したい」と答えた。

 サービスは産婦人科・小児科の専門医や助産師がオンラインで相談に応じる仕組みで、予約なしで助産師にLINEチャットで相談できるほか、ウェブサイトからメッセージで相談内容を送って専門医の回答を受けることもできる。平日の午後6時から10時までの「夜間相談」は予約制とし、チャットや音声通話などで相談に応じる。

 このほか、2万件以上の相談事例を検索できる機能や、季節や状況に合わせた医療記事、子育てについて解説するLIVE動画などのコンテンツ配信もある。

 利用は専用のLINEアカウントまたはウェブサイトにアクセスし、町が設定した「合言葉」などを入力して会員登録する。サービスの詳細や登録に必要な合言葉は子育て健康課で確認できる。

 同課の担当者は「妊娠期や子育て中には、誰かに聞きたい悩みや不安がある方も多いと思う。そうしたときにオンライン相談を活用してもらい、少しでも安心につながれば」と話している。

近隣自治体は

 小児科・産婦人科オンライン相談について、足柄上地域の1市4町では、南足柄市と大井町が2023年に同サービスを導入済み。山北町でも来年度からの導入を検討しているという。一方、開成町は、本紙の取材に対し、現時点で導入予の定はないと回答した。

今年度で完校となる県立大井高校で校長を務める 込山 宣子さん 大井町上大井在住 62歳

胸を張って次の一歩を

 ○…小田原城北工業高校との再編統合に伴い、今年度で43年間の歴史に幕を下ろす県立大井高校。1998年から10年間教壇に立っていた校舎は、巣立っていった生徒たちに負けない位、思い出が残る。3年前に再び赴任することになり、今度は学校の舵取り役として完校を見届ける役目を担うことに、どこか縁を感じている。残りわずかな月日を一日一日かみしめる日々だ。

 ○…大井町出身。幼少期から本が好きで、友人の家で遊んでいても、興味のある本を見つけると遊びそっちのけで夢中になることがしばしば。「もう遊ばないよ、とたしなめられたりして」と振り返る。小田原高校時代は放課後に駅前の書店へ通うのがルーティーン。ファッション誌や小説、山岳雑誌などジャンルを問わない活字好きに一層磨きがかかった。

 ○…祖父が小学校教員で、母に勧められ教職の道へ。大井高校に初めて赴任した時は、平成のいわゆる「ギャル」全盛期。金髪の生徒や派手なメイクをした生徒たちから呼び捨てにされ、驚いたのも今は昔。当時のアルバムをめくり「懐かしい、ヤンチャな生徒も多かった」と語る横顔は、すこぶるやさしい。部活動や勉強など「今」に一生懸命で、全力投球している生徒たちの姿がよみがえる。

 ○…完校まで残り約4カ月となった。校舎の廊下を歩いていても、自然と過去のシーンが脳裏に浮かぶ。当時の生徒も今は親世代となり、自分の子どもを同校に通わせている卒業生もいるという。巣立っていく卒業生や、新校舎に進級する在校生が「『ここで学べて良かった』と思ってもらいながら、これからの社会を生き抜いてもらいたい」。胸を張って次の一歩を踏み出せるよう、最後の春を見届ける。
贈呈式での記念撮影

南足柄中第13回卒業生 同窓会解散でテント寄贈

 南足柄中学校(中津川明校長・生徒数275人)の、第13回卒業生同窓会・木村輝治代表と中村勉幹事長が11月25日、同校を訪れ運動会用テントを寄贈した。

 会の解散に伴い、「母校に恩返しがしたい」と申し出たもの。この日は飯山敏明教育長、中津川校長らが見守る中、生徒会本部役員の生徒が目録を受け取った。

 木村代表は「中学生年代は志高く過ごしてほしい」などと話した。
撮影時のエピソードを語る浅田氏

開成町役場で写真展 浅田政志氏が町内で撮影

 写真家の浅田政志が開成町を巡り、町と人の魅力を写した写真展が12月25日(木)まで開成町役場1階の町民プラザで開かれている。

 町制施行70周年記念事業の一環として公益財団法人神奈川芸術文化財団との共催で行われるもの。「カナガワポトガラヒー 出張浅田撮影局」と題され、町をレトロな雰囲気で収めた写真10点が展示されている。

 12月5日にはオープニングセレモニーが企画され、役場前のシンボルツリーが浅田氏と開成町の公式キャラクターあじさいちゃんの手で点灯。その後、浅田氏が参加者らを前に町内での撮影を振り返った。浅田氏は「撮影協力ありがとうござまいました。写真を通して開成の新しい魅力に気づくきっかけになればうれしい」などと語った。

 山神裕町長は「25日まで。皆さんお誘いあわせの上、写真とイルミネーションを楽しんでほしい」と話した。

大井町で芸術鑑賞会

 大井町生涯学習センターで2026年2月1日(日)、芸術鑑賞会が開かれる。午後2時から4時まで、入場無料。

 出演は、陸上自衛隊富士学校音楽隊、湘光中校吹奏楽部。12月13日から同センター窓口(12月27日〜1月5日、休館日を除く)でチケット配布を行う(1人2枚まで)。定員約340人に達し次第終了。詳細は町役場ホームページ。
3Dプリンタ作品を手にする生徒(上)と作品一例

3Dプリンタで情報教育 開成町の文命中で活用

 開成町立文命中学校が9月から3Dプリンタを導入し、技術科の授業で活用している。足柄上地域1市4町の中学校での導入は同校が初めて。

 技術科担当の岩澤直教諭によると、中学校の学習指導要領では技術分野でプログラミングやデジタル機器の活用など情報教育を充実させる方針が示されており、2019年に改訂された中学校教材整備指針では、3Dプリンタが新たに加えられたという。

 岩澤教諭は昨年、教員研修で3Dプリンタを体験したことをきっかけに、同校での導入に向けた準備を進め、9月から活用が始まった。

 授業では生徒がタブレット端末の画面上で立体を設計し、完成したデータをプリンターに送信すると、細い棒状のプラスチックの材料が熱で溶かされ、指示通りの形が作られる。1年生は木工作品に機能を追加する部品として3Dプリンタを利用。2年生は電気回路を作る授業で完成した作品に取り付けるネームタグをを製作した。生徒は立体物が少しずつできあがる様子を興味深そうに見つめ、作品を手にして「もっといろいろ作ってみたい」と声を上げていた。

 来年度からは、作品のイメージをふくらませるための試作品づくりとしての使用や、日常生活で使用する実物の製作なども検討しているという。

 岩澤教諭は「これまでは形が決まった作品が多かったが、3Dプリンタがあれば自由にアイデアを形にできる。ものづくり面白さを感じてもらえたら」と話した。
今年のメインビジュアル

「城」の祭典が10周年 12月20・21日、横浜で開催

 「城」をテーマにした日本最大級のイベント「お城EXPO2025」が、12月20日(土)と21日(日)、パシフィコ横浜ノース(横浜市西区みなとみらい1の1の2)他で開催される。

 2016年から毎年12月に城郭文化の振興や発展、城好き同士の交流を目的に開催されている。今年10周年を迎え、小学生は無料で入城することができる。

 国宝五城(姫路城・松本城・彦根城・犬山城・松江城)をはじめ、日本全国の城が集結。城を有する自治体の観光情報ゾーン、城にまつわる様々な展示やグッズの販売、スペシャリストによるトークショーなど、「お城ファン」必見の内容となっている。

 入城料は高校生以上2300円、中学生1千円。有料講演あり。詳細はホームページ(https://www.shiroexpo.jp/)で確認を。
幼児から大人までが会場に集まった

「福祉身近に感じて」 市P連がイベント初開催

 南足柄市PTA連絡協議会(泉啓也会長)が11月30日、南足柄中学校でイベント「未来につながる福祉チャレンジ」を開催した。幼児や小中学生、保護者、地域の人など約80人が参加した。

 このイベントは市内の子どもたちが地域のことを学びながら楽しい思い出を作る場として、初めて企画された。今回は「福祉」をテーマに、足柄上地域を中心に福祉事業を展開し、スポーツ分野等での支援も行っている社会福祉法人一燈会を講師に迎えた。

 講演では同法人の山室淳理事長らが登壇。福祉についての説明をはじめ、キャリア教育の一環として仕事を紹介し、やりがいについて話した。山室理事長は子どもたちに「福祉は皆さんの生活を守るために必要なこと。子どもでも関われることがたくさんある。優しさのある行動が大切だということを、たくさんの人に伝えてほしい」と呼び掛けた。講演内容をもとに出題するクイズコーナーもあり、会場を盛り上げていた。

 また同法人で働く湘南ベルマーレフットサルクラブの選手が仕事とスポーツの魅力について思いを述べたほか、リフティング大会を実施。入賞した小学生は「選手の技を近くで見ることができて良かった」と声を弾ませていた。

 泉会長は「皆さんの協力のもと、子どもたちの笑顔を見られてよかった。今後も楽しい思い出が作れる企画ができれば」と振り返った。
具材を見つめながらけんちん汁を受け取る児童

大井小学校 収穫食材給食に

 大井小学校で11月26日、1年生が10月に授業の一環で収穫したサツマイモを食材に使った学校給食が提供された。

 町では、教育施設に地場産野菜を活用することで食育につなげる取り組みを進めていることから、学校が給食センターに打診し実現したもの。この日の献立にあった「けんちん汁」の具材のうち、サツマイモの一部(約8kg)に大井小で収穫したものが使われた。

 町は「自分で収穫した食材を味わうことで食への関心や感謝の気持ちを育む経験になれば」と話した。
浄財を渡す町民

足柄仏教会 大井町で托鉢 社協に浄財寄付

 足柄仏教会(藤井宏映会長)が12月6日、大井町内で托鉢を行った。

 托鉢は足柄上郡5町にある寺院で構成されている足柄仏教会が毎年この時期に行っている恒例行事。1年ごとに持ち回りで各町の社会福祉協議会に寄付してきた。

 今年は最明寺(大井町金子)を出発した僧侶15人がほら貝や鈴を響かせながら街中を歩き、浄財を募った。この日集められた11万7655円は、11日に大井町社会福祉協議会へ寄付された。

 同仏教会の加藤宥教住職は「地域の方の役に立てるようこれからも精進します」と話した。
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寄休養村管理センター リニューアルで愛称募集

 松田町は現在改修工事中の観光拠点施設「寄自然休養村管理センター」が広く親しまれる施設となるよう、愛称を募集している。

 応募資格は町内在住・在勤・在学者。考えた愛称とその意味や理由を添えて町ホームページの専用フォームほかから応募する。2026年1月23日締切。選考結果は、広報まつだ、町公式サイトで発表するという。