足柄 人物風土記
公開日:2025.12.13
今年度で完校となる県立大井高校で校長を務める
込山 宣子さん
大井町上大井在住 62歳
胸を張って次の一歩を
○…小田原城北工業高校との再編統合に伴い、今年度で43年間の歴史に幕を下ろす県立大井高校。1998年から10年間教壇に立っていた校舎は、巣立っていった生徒たちに負けない位、思い出が残る。3年前に再び赴任することになり、今度は学校の舵取り役として完校を見届ける役目を担うことに、どこか縁を感じている。残りわずかな月日を一日一日かみしめる日々だ。
○…大井町出身。幼少期から本が好きで、友人の家で遊んでいても、興味のある本を見つけると遊びそっちのけで夢中になることがしばしば。「もう遊ばないよ、とたしなめられたりして」と振り返る。小田原高校時代は放課後に駅前の書店へ通うのがルーティーン。ファッション誌や小説、山岳雑誌などジャンルを問わない活字好きに一層磨きがかかった。
○…祖父が小学校教員で、母に勧められ教職の道へ。大井高校に初めて赴任した時は、平成のいわゆる「ギャル」全盛期。金髪の生徒や派手なメイクをした生徒たちから呼び捨てにされ、驚いたのも今は昔。当時のアルバムをめくり「懐かしい、ヤンチャな生徒も多かった」と語る横顔は、すこぶるやさしい。部活動や勉強など「今」に一生懸命で、全力投球している生徒たちの姿がよみがえる。
○…完校まで残り約4カ月となった。校舎の廊下を歩いていても、自然と過去のシーンが脳裏に浮かぶ。当時の生徒も今は親世代となり、自分の子どもを同校に通わせている卒業生もいるという。巣立っていく卒業生や、新校舎に進級する在校生が「『ここで学べて良かった』と思ってもらいながら、これからの社会を生き抜いてもらいたい」。胸を張って次の一歩を踏み出せるよう、最後の春を見届ける。
ピックアップ
意見広告・議会報告
足柄 人物風土記の新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











